コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 論 の
確 立 に 向 け て
小 島 大 徳
目 次
1 2 3 4 5 6
コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス原 則 研 究 の 発 端 一は じめ に 一 コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス原 則 論 の 必 要 性
コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス原 則 の 先 行 研 究 お よ び 研 究 業 績 コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の体 系
コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 に 関 す る 学 会 発 表 と派 生 的研 究 コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス原 則 論 の 確 立 に 向 け て 一お わ りに 一
1コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 研 究 の 発 端 一 は じめ に 一
私 は 大 学 院 生(1999年 一2004年)で あ っ た 頃 か ら、 コ ー ポ レ ー一 ト ・ガ バ ナ ン ス の 研 究 に 熱 中 して い る。 な か で も、博 士 後 期 課 程 に在 籍 した 頃 か ら は 、
そ こ で の 研 究 テ ー マ を 、 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則(以 下 「原 則 」 とい う)'と し て 研 究 を 深 め て き た 。
コーポ レー ト・ガバ ナンス原 則 論 の確 立 に向 け て39
当 初 、 原 則 の研 究 は博 士 後 期 課 程 で 終 え る見 通 しで あ っ た。 現 に、 そ の こ ろの 論 文 に は、 「(原則 の研 究 に関 して 一筆 者)一 応 の 区切 りをつ け る こ とが で きた2」 と記 して い た。 しか し、原 則 は そ の後 も策 定 され 続 けて い る。 また、
以前 よ り増 して 原 則 の役 割 も大 き くな るば か りで もあ る。 さ ら に は、 原 則 の 多 様 化 が お こ り、 企 業 経 営 の 各 方 面 へ の影 響 が さ らに強 くな っ て い る。 この よ うな 状 況 で 、 大 学 教 員(2004年 一)と な っ た 今 日 もな お 、 私 は原 則 の研 究 に没 頭 して い るの で あ る。
本 稿 で は 、今 まで 蓄 積 され た 先 行 研 究 を 丁 寧 に レ ビ ュー す る こ とで 、 コー ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス原 則 論 の土 台 を作 る こ とを 目的 と して い る。コー ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス原 則 論 は 、 図1の よ う に、3部 か ら構 成 され る と考 え て い る。
これ を基 に して 大 まか に概 観 す る と、今 まで の原 則 に関 す る研 究 は、 基 礎 研 究 また は総 論 で あ っ た 。 基 礎 研 究 で は、 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 が そ れ まで 誰 も触 れ て い な い 分 野 で あ っ た た め 、原 則 の体 系 化 とい う作 業 を す る 必 要 が あ っ た 。 ま た、 総 論 で は、 基 礎 研 究 を基 に して原 則 の概 念 を 明 らか に す る こ とで あ った 。 そ こで 、 本 稿 で は 、 これ らの 研 究 業 績 を基 に して 、 各 論 を確 立 す る方 向性 を 明 らか に す る もの で あ る。 そ の た め に も、 上 述 した よ う に、 今 まで の先 行 研 究 を十 分 に検 討 す る必 要 が あ るの だ 。
図1コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 研 究
r『 \
基礎研究
kノ
‑
総論
kノ
〆/
各論
kノ
》 》
(出所)筆 者 作 成 。
2コ ー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス原 則 論 の 必 要 性
2.1コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 論 の第1の 今 日的 必 要 性
私 が 原 則 の 研 究 を始 め た 当初 は、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の体 系 が 確 立 され て い な か っ た3。 現 在 も確 立 され て い る とは い え な い が 、私 は1こ の コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の体 系 化 を行 うた め に、 原 則 の研 究 を始 め た の で あ っ た 。 とい うの も、 そ の 当 時 、 原 則 は様 々 な理 論 と経 験 が 帰 納 要 約 した 性 格 が 強 い もの で あ る と考 え て いた た め 、 原 則 を研 究 す る こ とで コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の体 系 が 浮 き彫 りに な る の で は な い か とい う期 待 を持 っ て い た の で あ る4。 そ こで 、 実 際 に世 界 中 で 策 定 され た 原 則 を分 析 して み る と、 当初 の 期 待 通 りに、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の 体 系 が は っ き り と浮 き彫 りに な っ
た の で あ る。
コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の体 系 は 、 時 代 に よ り微 妙 に異 な る こ と も明 ら か に され つ つ あ る。 また 、 国 際 機 関 が 策 定 す る原 則 とF関 投 資 家 が策 定 す る 原 則 の よ うに各 機 関 や 団体 に よ っ て も性 格 が 異 な る。 さ ら に は、 企 業 が 策 定
す る原 則 は、 企 業 競 争 力 の強 化 を重 視 す る傾 向 に あ る。 この よ うに 、 無 機 質 と思 わ れ が ち な原 則 で あ って も、 実 は 多 種 多 様 な 内容 を持 っ て お り生 き物 で す らあ る と感 じ られ る こ とが あ る。 この よ うな もの で あ るか ら こそ 、原 則 の 研 究 を行 う甲斐 が あ る とい う もの で あ る。
こ の よ うに 、 原 則 研 究 の 第1の 今 日的 必 要 性 は、 コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ンス の体 系 化 に あ る とい え よ う。
2.2コ ー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス 原 則 論 の 第2の 今 日的 必 要 性
原 則 は 、 それ 自体 が 直 接 企 業 に コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス構 築 を 迫 る こ と は少 な い 。 代 表 的 な例 と して 、世 界 標 準 原 則 は 「非 拘 束 性 」 と 「参 照 可 能 性 」 を特 質 とす る こ とを挙 げ る こ とが で き よ う。 まず 、 非 拘 束 性 とは 、原 則 自体
コ ー ポ レ ー一ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 確 立 に 向 け て41
は企 業 に対 して 拘 束 す る こ とを 目的 と して い な い とす る性 質 で あ る。 ま た 、 参 照 可 能 性 とは、 各 国機 関 な どが 原 則 を策 定 す る際 に、 参 照 す る こ とが で き
る よ うな 内容 とな って い る とい う性 質 で あ る5。 もっ と も、「非 拘 束 性 」 と 「参 照 可 能 性 」 の特 質 は世 界 標 準 原 則 に限 っ て の こ とで あ るが 、今 日の 多 くの原 則 は世 界 標 準 原 則 の 影 響 下 に あ る こ とを考 え る と、 この2つ の 特 質 が 少 な か らず 様 々 な原 則 に影 響 を与 え て い る こ とは容 易 に想 像 が っ くで あ ろ う。
た とえ原 則 の 特 質 に非 拘 束 性 が あ ろ う と も、 原 則 自体 が 直 接 的 に企 業 に対 して影 響 を与 え な い と して も、 企 業 経 営 活 動 を監 視 ・監 督 す る機 関 が 、 原 則 を放 っ て お くわ けが な い。 そ こで 、 第1の 原 則 の 今 日的 必 要 性 と相 ま っ て、
つ ま り コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の論 点 を網 羅 した 内容 を示 した原 則 を利 用 し、 企 業 経 営 活 動 を監 視 ・監 督 す る機 関 が 利用 す る こ とに な っ た 。 つ ま り、
原 則 を企 業 法 制 度 改 革 の た た き 台 と して 利 用 した り、 原 則 を上 場 規 則 に採 用 した りす る こ とで あ る6。
この よ う に、 原 則 研 究 の 第2の 今 日的 必 要 性 は 、 原 則 に よ る企 業 法 制 度 改 革 お よび上 場 規 則 制 定 と企 業 の実 践 に あ る とい え よ う。
2.3コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 第3の 今 日的必 要 性
い くら よ くで きた原 則 で あ っ て も、 それ が企 業 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス構 築7に 役 立 た な け れ ば な らな い。 原 則 は参 照 可 能 性 を基 調 と して お り、
企 業 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の構 築 の た め に利 用 さ れ る こ とを希 望 して い る。 もち ろ ん 、 第2の 必 要 性 で も言 及 した よ う に、 原 則 が 企 業 法 制 度 や 上 場 規 則 に採 用 され 、 強 制 的 に企 業 経 営 を コ ン トロ ー ル す る こ と も重 要 で あ っ た 。 しか し、 企 業 経 営 を行 う 自 由 度 を過 度 に縛 る こ とな く、 経 営 を行 う環 境 を維 持 す るた め に は、 も う1つ の ア プ ロ ー チ が 必 要 とな る。 そ れ は、
企 業 が独 自 に コー ポ レー ト・ガバ ナ ンス原 則(以 下 「企 業 独 自原 則 」 とい う)
企 業 独 自原 則 の研 究 は 、 ま だ始 め た ば か りで あ るが 、 多 分 に政 策 的 な 意 図 を感 じ られ る こ とも あ るだ ろ う。 た しか に企 業 の 広報 的 な 側 面 を持 っ こ と も あ る。 そ の た め、 評 価 方 法 や検 証 方 法 も苦 労 す る こ とに な る。 まず は、 基 本 に立 ち戻 り、企 業 独 自原 則 とは い か な る内 容 で あ るべ きで あ り、 運 営 方 法 は いか に あ るべ きか を さ らに確 立 す る こ とが 急務 で あ る。 なお 、 近 年 で は幸 い 私 の期 待 通 りに、 企 業 は どん どん広 義 の企 業 独 自原 則 を策 定 しつ つ あ る状 況 に あ る。
つ ま り、 原 則 研 究 の 第3の 今 日的 必 要 性 は、 企 業 独 自原 則 の 枠 組 み を提 示 し、 策 定 を促 す こ とに あ ろ う。
3コ ー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス 原 則 の 先 行 研 究 お よび 研 究 業 績
3.1コ ー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス原 則 研 究 の 端 緒
さ て 、 原 則 の研 究 過 程 で 、 私 は い くつ か の 著 書 お よ び多 数 の 論 文 を執 筆 し て きた 。 これ を順 に見 て い くこ とで 原 則 の研 究 が どの よ う に蓄 積 され て きた の か を検 討 して み た い。 そ の た め に、 これ まで 私 が執 筆 した 論 文 な どを振 り 返 る こ とで 、 原 則 の研 究 の進 化 お よび原 則 論 の確 立 につ い て考 察 して い く。
こ こで は 、 原 則 の 基 礎 研 究 につ い て は、 表1に 表 さ れ る研 究 業 績 の よ う に ま とめ られ る。 また 、 原 則 の 総 論 に つ い て は、 表2に 表 され る研 究 業 績 の よ う に ま とめ られ る。 それ で は、 これ 以 降 、 これ まで の先 行 研 究 の 状 況 に つ いて レ ビ ュ ー す る こ とにす る。
3.2原 則 の体 系 化 と企 業 の 実 践
原 則 は、1990年 代 前 半 か ら各機 関 に よっ て 策 定 が な され て きた 。 しか し、
私 が原 則 を研 究 し始 め た とき に、 国 内 、 さ ら に は 国外 を見 渡 して も体 系 的 に 原 則 を研 究 した先 行 研 究 は皆 無 に等 しか っ た。 そ こで 、 私 が は じめ に取 り組
コーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 論 の確 立 に向 けて43
んだ の が 、 原 則 の体 系化 で あ っ た。 この研 究 を行 っ た 際 に大 き な 障 害 とな っ た のが 、そ の 当 時 、原 則 が 世 界 中 で400以 上 も公 表 され て い た こ とで あ っ た9。
原 則 は、 国 際 機 関 だ けで は な く、 各 国 国 内機 関 に よ って も策 定 され て い るた め、 さ ま ざ まな 言 語 で書 か れ て い た 。 なか に は ポ ル トガ ル語 や ロ シ ア語 な ど が あ り、 これ らを翻 訳 す るだ けで も多 くの 時 間 を費 や した の で あ った'。。
そ れ と とも に、 こ こで は原 則 を い か に して企 業 に浸 透 させ て い くの か とい う研 究 もお こな っ た 。 そ こで 、私 は経 営 者 が 企 業 独 自原 則 を策 定 す る こ とで 、 さ ま ざ ま な規 模 や 業 種 、 さ ら に は利 害 関 係 者 の 範 囲 に対 応 した企 業 の コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス構 築 を行 え る と と もに、 経 営 者 が 自 ら原 則 の策 定 に 関与 す る こ とで コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の 意 識 を高 め る こ とが で き る と提 言 し たII。
これ ら の研 究 を ま とめ た も の が 、2004年 に文 眞 堂 か ら公 刊 さ れ た 『世 界 の コー ポ レー一ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 一 原 則 の 体 系 化 と企 業 の実 践 一'2』 で あ っ た 。 そ して 、 この 研 究 は 図2に 示 され る よ う に、基 礎 研 究 、 総 論 、 各 論 の3 部 に わ た る原 則 研 究 の基 礎 研 究 に 当 た るの で あ る。
図2コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 研 究
(出所)筆 者 作 成 。
表1コ ーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則の基礎 的研究 に関す る執 筆文献
年 月 論文 タ イ トル お よ び 出所 内容
1
2002年3月
日本 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 一原 則
策 定 の 背 景 と課 題 一 ※ 本 稿 で は 、 日本 に お い て1990年 代 後 半 か ら 活 発 に 策 定 され て い る原 則 の 背 景 や 内 容 を 検 討 し、分 類 す る と とも に 、世 界 の 主 要 原 則
との 比 較 を 行 っ た 。
『新 企 業 体 制 と経 営 者 育 成 一 経 営 教 育 研 究5
‑』 日本 経 営 教 育 学 会,2002年,33‑52頁.
2003年3月
コ ー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス原 則 の 体 系 化 一 原
貝1」に 関 す る研 究 領 域 と研 究 課 題 一 本 稿 で は 、原 則 の 最 終 的 な 目的 な どの 研 究 領 域 の 全 体像 と、原 則 の研 究 す る意 義 な どに つ い て 論 じた 。
『東 洋 大 学 大 学 院 紀 要 』 第39集,東 洋 大 学 大 学 院,2003年,87‑108頁.
2003年3月
世 界 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 一原 則
の策 定 系 譜 、 類 型 と役 割 一 ※ 本 稿 で は 、世 界 中 の300以 上(当 時)も の原 則 を 分 析 し 、そ れ を 策 定 系 譜 や 類 型 、役 割 を 整 理 す る と と も に 、21世 紀 の 原 則 を 展 望 し
た。
『経 営 実 践 と 経 営 教 育 理 論 一 経 営 教 育 研 究6
‑』 学 文 社,2003年,129‑X63頁.
2003年3月
国 際機 関 と機 関 投 資 家 の コー ポ レー ト・ガ バ
ナ ン ス 原 則 ※ 本 稿 で は 、原 則 を通 して つ な が りを深 め て い
る 国 際 機 関 と機 関投 資 家 の 原 則 を 考 察 し、21 世 紀 の コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス を論 じた0
『横 浜 経 営 研 究 』 第23巻 第4号,横 浜 国 立 大 学 経 営 学 会,2003年,89‑108頁.
2003年3月
コ ー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス 原 則 と企 業 の 実 践
一企 業 独 自原 則 の策 定 を 目指 して 一※ 本 稿 で は 、世 界 中 の原 則 の 要 請 と、企 業 に よ る 実 践 状 況 を分 析 し、企 業 独 自原 則 の 策 定 を 提 言 した。
『日本 経 営 学 会 誌 』 第9号,日 本 経 営 学 会, 2003年,26‑40頁.
2003年3月
コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス と議 決 権 行 使 の IT化 一 企 業 に よ る 実 践 と課 題 一 ※
本 稿 で は 、多 くの 原 則 が 要 請 して い る 議 決 権 行 使 のIT化 の 内容 を検 討 し、実 際 の 企 業 に よ る 実 践 の 状 況 や 内 容 か ら、そ の 問 題 点 と解 決 策 を 提 示 した。
『経 営 情 報 学 会 誌 』 第11巻 第4号,経 営 情 報 学 会,2003年,33‑46頁.
2004年7月
企 業 に お け る コー ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス原 則
の 実 践 ※ 本 稿 で は 、企 業 独 自 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン
ス原 則 の具 体 的 な概 念 や 内 容 、策 定 系 譜 な ど を 中 心 に論 じた 。
『経 営 行 動 研 究 学 会 年 報 』 第13号,経 営 行 動 研 究 学 会,2004年,63‑68頁.
(注)論 文 タ イ トル の 「※ 」 は 、 査 読 論 文 で あ る こ と を 示 し て い る 。 (出 所)筆 者 作 成 。
3.3原 則 の 新 展 開 と多様 な 役 割
21世 紀 に な っ て も原 則 の 策 定 は と ど ま る と こ ろ を し ら な い。 そ れ ど こ ろ か 、 多 種 多 様 な機 関 や 団 体 に よっ て 原 則 が策 定 され 、 そ れ に くわ え て多 様 な 種 類 の 原 則 が 策 定 され て い る。 これ は原 則 の性 質 が 多 様 化 した とい う こ とを 物 語 って い る の で あ る。 そ の た め 、 原 則 の概 念 と役 割 、特 徴 とい っ た総 論 に 重 点 を お い て 表2の よ うに研 究 を進 め た 。
まず 、今 日で は、OECD(経 済 協 力 開 発 機 構)が 策 定 した 「OECDコ ー ポ レー
コーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 論 の 確 立 に向 けて45
ト ・ガ バ ナ ンス 原 則(以 下 「OECD原 則 」 とい う)'3」 が 世 界 標 準 原 則 で あ る とされ て い るが 、 その 原 則 が 世 界 標 準 原 則 で あ る とい う根 拠 や 理 由 につ い て 深 く考 察 して い る。 そ して 、 そ の世 界 標 準 原 則 を 中 心 と した他 の 原 則 は、
どの よ うな役 割 を果 た して い るの か や 、 企 業 経 営 に い か な る役 割 を果 た して い るか につ い て検 討 を重 ね て い る。
また 、 上 記 の検 討 を基 に して 、21世 紀 の 原 則 の あ り方 は、 い か な る姿 を 描 くの か を見 通 して い る。 具 体 的 に は 、 原 則 は い くら良 くで きて い て も企 業 の コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ンス構 築 に役 立 た な け れ ば意 味 が な い 。 そ の た め、
原 則 は企 業 に強 制 的 に遵 守 させ る過 程 を描 くの か 、 そ れ とも浸 透 させ て い く べ き あ ら ゆ る環 境 を整 え るべ きか 、 は た また 企 業 が 積 極 的 に取 り入 れ 活用 し て い くの か を 問題 意 識 と して 、研 究 を行 っ て い る。
これ らの研 究 を ま とめ た もの が 、2007年 に文 眞堂 か ら公 刊 す る予 定 の 『21 世 紀 の コー ポ レー ト・ガ バ ナ ンス 原 則(仮 題)』 で あ る。 そ して 、この研 究 は、
図3に 示 さ れ る よ う に、 基 礎 研 究 、 総 論 、 各 論 の3部 に わ た る原 則 研 究 の 総 論 に 当 た るの で あ る。
図3コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 研 究
〆1
基礎研究
kノ
4麗lI鰯 囎1懸 甕1翻 睡 凱
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・一 躍1・ 鷹7素'・ ㍉L
ダ̲鶴"=ノ ー
翻 、
㎜ 已 堅5日
一 胴""一 阿 一
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各論
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(出所)筆 者 作 成 。
表2コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 総 論 に 関 す る 執 筆 文 献 年 月 論 文 タ イ トル お よ び 出 所
1 内容
2004年3月
21世 紀 に お け る コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス
原 則 の 研 究 課 題 本 稿 で は 、2003年 に入 っ て か ら も活 発 な動 き を 見 せ る 原 則 策 定 に つ い て の 動 向 を 追 い 、 21世 紀 の 原 則 に 関 す る研 究 課 題 を提 示 した 。
『東 洋 大 学 大 学 院 紀 要 』 第40集,東 洋 大 学 大 学 院,357‑374頁.
2004年lz,月
企 業 に お け る コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 実 践 の 現 状 と展 望
本 稿 で は 、企 業 独 自原 則 の全 体像 を レ ビ ュ ー しつ つ 、1)企業 の 原 則 を 用 い た 経 営 実 践 の 有 用 性 、2)企 業 独 自原 則 を 用 い た企 業 経 営 の 実 践 とそ の理 論 、3)世界 中 で 策 定や 改 訂 が 進 む 代 表 的 な原 則 と企 業 独 自原 則 との 関係 、を解
明 した 。
『国 際 経 営 論 集 』 第28号,神 奈 川 大 学 経 営 学 部,2004年,23‑42頁.
2005年3月
新OECDコ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則
本 稿 で は 、 こ の新OECD原 貝1」を取 り上 げ、 そ の 策 定 過 程 と 内 容 と を 検 討 す る こ と を 主 な 目的 と した。 そ して 、 こ の 新OECD原 則 が い か な る特 微 を持 ち 、今 後 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス を め ぐ る 議 論 に い か な る影 響 を 与
え るか を解 明 した。
『国 際 経 営 論 集 』 第29号,神 奈 川 大 学 経 営 学 部,2005年,93‑118頁.
2005年9月
コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 新 展 開 ※
本 稿 は 、 新OECD原 則 の 改 訂 作 業 を レ ビ ュ ー し 、原 則 の さ ら な る 可 能 性 を 探 る の が 目的 で あ る 。 そ の た め に 、1)地 域 別 コ ー ポ レ ー ト ・ ガ バ ナ ン ス 白 書 の 策 定 経 緯 と 内 容 と 、そ の 評 価 、2)新OECD原 貝1」の 内 容 と評 価 、3)21世 紀 に お け る 原 則 の 役 割 と そ の 展 開 、の3点 に 着 眼 し論 を 進 め た 。
『ア ジ ア 経 営 学 会 学 会 誌 』 第11号,ア ジ ア 経 営 学 会,2005年,129‑137頁.
2006年6月
国 際機 関 に お け る コー ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス 問 題 へ の 取 り組 み
OECDコ0ボ レー一 ト ・ガ バ ナ ン ス原 則 と有 機 的 に結 合 して い る 他 の 国 際 機 関 基 準 に 焦 点 を あ て て 、原 則 と国 際 機 関 基 準 の 関係 を明 ら か に す る こ とで 、原 則 の さ らな る役 割 を解 明 した 。
『国 際 経 営 フ ォ ー ラ ム 』 第16号,神 奈 川 大 学 国 際 経 営 研 究 所,2005年,89‑110頁.
2006年6月
世 界標 準 コ ー ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 誕 生 と概 念 一 国 際 会 議 の コ ー ポ レー ト・ガバ ナ
ン ス に 関 す る 合 意 と役 割 一
本 稿 で は 、世 界 標 準 とな る原 則 と 国 際 会 議 と の役 割 を 明 らか に し、原 則 が 世界 各 国 に 広 ま る プ ロ セ ス を 明 示 す る こ と を 目的 と して い る。 同 時 に 、今 ま で 漠 然 と した概 念 で あ っ た 世 界 標 準 原 則 が 確 立 す る 根 拠 を も 明 確 に し
た。
『国 際 経 営 フ ォ ー ラ ム 』 第17号,神 奈 川 大 学 国 際 経 営 研 究 所,2006年,109‑126頁.
(注)論 文 タ イ トル の 「※ 」 は 、 査 読 論 文 で あ る こ と を 示 レ て い る 。 (出 所)筆 者 作 成 。
4コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 体 系
4.1コ ー ポ レ0ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 研 究 か ら導 き 出 ざれ る 体 系
私 が コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 の研 究 を始 め た端 緒 は、 さ ま ざ ま な学
コーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 論 の確 立 に向 けて47
問 領 域 に わ た っ て 研 究 が 行 わ れ 、 さ ま ざ ま な 説 の あ る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス を 体 系 化 す る こ とで あ っ た 。 つ ま り、 「コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス とは 何 か 」 に つ い て 決 着 を つ け る こ とで あ っ た 。 これ ま で こ とあ る ご とに 主 張 し
て き た が 、 原 則 は 企 業 の 利 害 関 係 者 や 各 国 の 政 策 決 定 機 関 、 経 営 者 な ど の コ ー ポ レ ー ト・ガ バ ナ ン ス に 関 係 の 深 い 者 に よ り策 定 さ れ て い る 。 そ の た め 、 さ ま ざ ま な 定 義 が され て い る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス で あ る が 、 そ の 解 決 が な さ れ る 可 能 性 が 強 い と考 え て い た 。 そ れ と と も に 、 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 枠 組 み を 提 示 す る こ とが で き る の で は な い か と い う 強 い 期 待 が あ っ た 。
そ こ で 、 私 は 世 界 中 の 原 則 を 検 討 し、 図4の よ う に コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 枠 組 み を 提 示 す る こ とが で き た 。 こ こ に お い て 、 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と は 、 「企 業 経 営 機 構 」 「利 害 関 係 者 」 「情 報 開 示 ・透 明 性 」 の3部 か ら構 成 さ れ る と し た 。 そ し て 、 「企 業 経 営 機 構 」 の 改 革 に 関 す る 事 項 を 狭 義 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と し 、3部 全 体 で 広 義 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と した の で あ る 。
図4コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 体 系
企業経営機構 情報 開示 ・透 明性 利害関係者
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(出 所)筆 者 作 成 。
4.2コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス に お け る3部 の 体 系
さ て 、 こ の 原 則 か ら導 き 出 さ れ た コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 体 系 に つ い て は 、表3の よ う に 執 筆 を 重 ね て き た 。 ま ず 、2002年3年 に は 、「コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と企 業 経 営 機 構 改 革 」 と題 し て 、 図4の 左 側 の ボ ッ ク ス の 解 決 を 図 っ た 。 ま た 、2005年ll月 に は 、 「コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と情 報 開 示 ・IR活 動 」 と題 し て 、 図4の 真 ん 中 の ボ ッ ク ス の 解 決 を 図 っ た 。 そ し て 、2006年3月 に は 、 「コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と機 関 投 資 家 」 と題 し て 、 図4の 右 側 の ボ ッ ク ス の 解 決 を 図 っ た の で あ る。 こ れ ら に つ い て 次 で 詳 細 に 論 じ る 。
表3コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 体 系 に 関 す る 執 筆 文 献 年 月 論 文 タ イ トル お よ び 出 所
1
内 容
2002年3月
コー ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス と企 業 経 営 機 構 改 革
本 稿 は 、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 核 と な る企 業 の経 営 機 構 に つ い て 、米 国 と 日本 と の 比 較 を行 い 、よ り よい 経 営 シ ス テ ム の モ デ ル を考 察 した。
『東 洋 大 学 大 学 院 紀 要 』 第37集,東 洋 大 学 大 学 院,225‑244頁.
2005年11月
コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス と 情 報 開 示 ・IR 活 動
本 稿 で は 、コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 主 要 要 素 で あ る企 業 経 営機 構 、利 害 関 係 者 、情 報 開示 ・IR活 動 の う ち 、情 報 開 示 ・IR活 動 に つ い て 検 討 を 行 っ て い る。 こ の 情 報 開 示 ・IR 活 動 は 、企 業 経 営 機 構 と利 害 関係 者 と を繋 ぐ 連 結 環 の役 割 を 有 して お り、今 日、特 に 注 目 が集 ま っ て い る分 野 で あ る。
『国 際 経 営 論 集 』 第30号,神 奈 川 大 学 経 営 学 部,2005年,1‑36頁,
2006年3月
コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と機 関 投 資 家
本 稿 で は 、日本 の機 関 投 資 家 を ア メ リカ の 機 関投 資 家 を 比 較 しつ つ 、そ の 問題 点 を 明確 に す る。 ま た 、 日本 の 機 関投 資 家 が 発 達 す る た め の制 度 的 問 題 に もふ れ 、企 業 外 部 か ら機 関 投 資 家 が コ ー ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス 構築 に 果 たす 役 割 を論 じた。
『国 際 経 営 論 集 』 第31号,神 奈 川 大 学 経 営 学 部,2006年,169‑195頁.
2007年4月 (公 刊 予 定)
コー ポ レー ト・ガバ ナ ン ス と企 業 の 社 会 的 責 任 を め ぐ っ て
本 書 担 当章 で は 、コ0ポ レー ト・ガ バ ナ ン ス 論 の 基 礎 的 考 察 と、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 論 の 大 き な 柱 を な す 企 業 の 社 会 的 責 任 を 取 り上 げ て い る。具 体 的 に は 、企 業 経 営機 構 改 革 、利 害 関係 者 、 情 報 開 示 ・透 明 性 、 とい う3つ の キ ー ワ ー ドを用 い て 論 じ て い る。
飯 冨順 久 編 著 『経 営 学 の 新 展 開(仮)』 税 務 経 理 協 会(入 稿 済 み).
(出 所)筆 者 作 成 。
ゴーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 論 の 確 立 に向 けて49
4.3コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス と企 業 経 営 機 構 ・利 害 関 係 者 ・情 報 開示 と 透 明 性
まず 、 コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ンス を論 じ る際 に多 くの論 者 が 中心 的 に論 じ るのが 、企 業 経 営機 構 に関 して で あ る。 つ ま り、 企 業 経 営 機 構 改 革 を して 社 外 取 締 役 や 執 行 役 員 制 度 の導 入 な どは、 これ に あ た る とい え る'4。
ま た 、2006年3月 の 論 文 は、 「コー ポ レー ト・ガバ ナ ンス と機 関 投 資 家5」
と して い るが 、 コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス にお い て 、企 業 の主 要 な利 害 関 係 者 を機 関 投 資 家 と して位 置 づ けて い る。 もち ろ ん企 業 が すべ て の利 害 関 係 者
に気 を 配 る の が 、 理 想 的 に形 で は あ る。 だ が 、 企 業 経 営 は 営 利 性 を第1の 社 会 的職 分 と して い る以 上 、 まず は企 業 経 営 に影 響 力 の あ る利 害 関係 者 を 中 心 に論 じ るの は致 し方 な い とい え る16。
さ ら に、 情 報 開 示 ・透 明 性 は、 企 業 経 営 機 構 と利 害 関 係 者 とを繋 ぐ役 割 と して 重 要 で あ る。 そ れ だ け で は な く、 近 年 で は、IR活 動 な ど を通 して 、 企 業 が 積 極 的 に株 主 を は じめ機 関 投 資 家 や 利 害 関 係 者 に対 話 を行 っ て い る。 そ の た め に、 企 業 は最 低 限 と して情 報 開 示 ・透 明 性 の シ ス テ ム を構築 す る必 要 が あ る17。
これ か ら コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ンス を論 じ る際 に は、 この3部 を 参 照 し て今 は どの 部 分 を論 じて い るか につ い て 明 らか に しつ つ コー ポ レ,̲̲̲.ト・ガ バ ナ ンス を論 じ語 る必 要 が あ る。 そ うで な いか ら こ そ、 今 日 の コー ポ レー ト ・ ガ バ ナ ンス は 、 多 種 多 様 に論 じ られ 、 結 論 が い っ で るか わか らな い状 態 に お か れ て しま っ て い るの で あ る。
5コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 に 関 す る学 会 発 表 と派 生 的研 究
5.1コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 に 関 す る 学 会 発 表
これ まで み て き た 論 文 を執 筆 す る0方 で 、 表4の よ う に各 種 学 会 に お い て も発 表 を 重 ね て 、 多 くの研 究 者 か ら の 意 見 な ど を 聞 い て き た 。 表4は 、 近 年 私 が 行 っ た 学 会 発 表 の年 月 、 発 表 タ イ トル お よび 発 表 学 会 、 そ して 内 容
につ い て 表 した もの で あ る。
2004年6月 の 日本 国 際 開 発 学 会(於:桜 美 林 大 学)で は 、「世 界 の コ ー ポ レ ー一 ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 」 と題 して 、 小 島大 徳[2004a]に 基 づ い て、 世 界 中 で 策 定 され 、 そ の 当時 、原 則 につ い て体 系 化 され た研 究 が な い た め 、 そ の体 系 化 に っ い て 発 表 した 。 ま た 、2004年9月 の ア ジ ア 経 営 学 会 第11回 全 国 大 会(於:立 教 大 学)で は、 「コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス原 則 の新 展 開'8」 と題 して 、新OECDコ ー ポ レー ト・ガ バ ナ ンス原 則 の策 定 や 、ア ジ ア ・コ ー ポ レ ー ト ・ガバ ナ ンス 白書 の策 定 を素 材 と しつ つ 、21世 紀 の新 しい コ ー ポ レ ー ト ・ ガ バ ナ ン ス原 則 の役 割 につ い て 述 べ た 。こ こで の 学 会 発 表 お よ び学 会 参 加 は 、 後 述 す るが 私 の 研 究 の そ の後 に大 き な課 題 を突 きつ け る こ とに な っ た。
そ して 、2004年12月 の 現 代 経 営研 究 会(於:静 雲 荘)で は、 「コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ンス の本 質 を 問 う」 と題 して 、 今 まで の コー ポ レー ト ・ガバ ナ ン ス原 則 に 関 す る研 究 を通 じて 、 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス の本 質 、 な か で も 経 営 者 問 題 にっ い て提 言 を行 っ た 。 さ ら に、2005年10月 の 日本 経 営 教 育 学 会 第52回 全 国 大 会(於:愛 知 産 業 大 学)で は、 「ア ジ ア の 企 業 統 治'9」 と題 して 、 ア ジ ア に お け る企 業 統 治 の全 体 像 を把 握 す る こ とに主 眼 を お き、 主 と して 、1)企 業 経 営 機 構 体 制 や 企 業 と利 害 関 係 者 の 関 係 、 情 報 開 示 ・透 明 性 制 度 、 を 明 らか に す る こ と、2)ア ジ ア にお け る企 業 統 治 の特 色 と聞題 点 を 解 明 す る こ と、 の2っ を報 告 した 。
コーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 論 の確 立 に向 け て51
表4コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 に 関 す る 学 会 発 表 年 月 発 表 タ イ トル お よ び 発 表 学 会
1 内 容
2004年6月
世 界 の コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則
本 報 告 で は 、世 界 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 を レ ビ ュ ー し 、 原 則 の 体 系 化 を 行 い 、 企 業 が コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス を 構 築 し て い く た め の 企 業 独 自 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 策 定 を 提 言 し た 。
日本 国 際 開 発 学 会(於:桜 美 林 大 学)
2004年9月
コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 新 展 開 本 報 告 で は 、 新OECDコ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 策 定 や 、ア ジ ア ・コ ー ポ レ ー ト ・ ガ バ ナ ン ス 白 書 の 策 定 を 素 材 と し つ つ 、21 世 紀 の 新 し い コ ー ポ レ ー ト・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 役 割 に つ い て 述 べ た 。
ア ジ ア 経 営 学 会 第11回 全 国大 会(於=立 教 大 学)
2004年12月
コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 本 質 を 問 う 本 報 告 で は 、今 ま で の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 に 関 す る研 究 を 通 じて 、コ ー ポ レ ー ト・ガバ ナ ン ス の 本 質 、な か で も経 営 者 問題 につ い て 提 言 を 行 っ た。
現 代 経 営 研 究 会(於:静 雲 荘)
2005年10月
ア ジ ア にお け る企 業 統 治
本 報 告 で は 、ア ジ ア に お け る企 業 統 治 の 全 体 像 を把 握 す る こ と に 主 眼 をお き 、 主 と して 、 1)企 業 経 営機 構 体 制 や 企 業 と利 害 関係 者 の 関 係 、情 報 開 示 ・透 明 性 制 度 、 を 明 らか にす る こ と、2)ア ジ ア に お け る企 業 統 治 の 特 色 と問 題 点 を解 明 す る こ と、 の2っ を 報 告 し た 。
日本 経 営 教 育 学 会 第52回 全 国 大 会(於=愛 知 産 業 大 学)
(出所)筆 者 作 成 。
5.2コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 原 則 に 関連 す る分 野 の 研 究
原 則 に関 す る研 究 を行 う と同時 に、 原 則 を基 に して 各 国 の コー ポ レ ー ト ・ ガ バ ナ ンス の現 状 や 問題 点 を探 る研 究 を も行 っ て き た 。 そ の発 端 とな った の が 、 表4の2004年9月 の ア ジ ア経 営 学 会 第11回 全 国 大 会 の 参 加 お よび 表 5の2006年3月 に公 表 した 「ア ジ ア に お け る企 業 統 治一 ア ジ ア ・コー ポ レー
ト ・ガ バ ナ ン ス 白書 を 中 心 と して一20」 で あ っ た 。
ア ジ ア経 営 学 会 全 国 大 会 の 統0論 題 は、 「ア ジ ア企 業 の 国 際 競 争 力 と コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン スー ア ジ ア の特 殊 性 と共 通1生一 」 で あ り、 ア ジ ァ の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 諸 問 題 を取 り上 げ よ う とす る もの で あ っ た 。 しか し、
こ こで の学 会 発 表 は、 中 国 や 韓 国 、 台 湾 が研 究 対 象 国 の 中 心 で あ り、 少 なか
が あ り、 も うそ ろ そ ろ他 の 国 へ も そ の 研 究 対 象 を 広 げ るべ き で あ る 、 とい う こ とで あ る。
そ こ で 、 中 村 瑞 穂 先 生 の 考 え に 共 感 し た 私 は コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 研 究 を ア ジ ア 全 体 に 広 げ る べ く、2005年 に 日本 経 営 教 育 学 会 第52回 全 国 大 会 に お い て 、 「ア ジ ア の 企 業 統 治 」 と い う タ イ トル で 学 会 発 表 し、 日 本 経 営 教 育 学 会 誌 に 「ア ジ ア に お け る 企 業 統 治 一 ア ジ ア ・コ ー一ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 白 書 を 中 心 と して 一2'」 と い う論 文 を 発 表 した 。 こ こで は 、OECD(経 済 協 力 開 発 機 構)と 世 界 銀 行 グ ル ー プ が 共 同 で ま と め た 「ア ジ ア ・コ ー ポ レ ー
ト ・ガ バ ナ ン ス 白 書22」 を 取 り上 げ て 、 ア ジ ア13力 国 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 体 制 お よ び 問 題 点 の 提 示 を 行 っ た 。
表5コ ーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則の派生 的研 究 に関す る執 筆文献
年 月 論 文 タ イ トル お よ び 出 所 内容
2005年11月
タ イ の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス
本 書 は 、こ れ ま で 研 究 の 薄 か っ た ア ジ ア に お け る コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス を 解 明 し よ う と し た 書 で あ り 、 私 は 、 タ イ の コ ー ポ レ ー
ト ・ガ バ ナ ン ス に つ い て 論 じ た 。 タ イ で は 、 フ ァ ミ リー 企 業 が 多 く の 大 企 業 を 財 閥 と し て 運 営 し 、 早 急 な コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 構 築 の 必 要 が あ る こ と を 主 張 し て い る.
佐 久 間 信 夫 編 著 『ア ジ ア の 企 業 統 治 』学 文 社, 2005年,168‑193頁.
2006年3月
ア ジ ア に お け る 企 業 統 治 一 ア ジ ア ・コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 白 書 を 中 心 と し て 一 ※
本 稿 は 、1)企 業 経 営機 構 体 制 や 企 業 と利 害 関係 者 の 関 係 、情 報 開示 ・透 明性 制 度 、 を 明 らか に す る こ と 、2)ア ジ ア に お け る 企 業 統 治 の特 色 と問 題 点 を 解 明 す る こ と、3)ア ジ ア にお け る企 業 統 治 に 関 す る提 言 、を 行 っ て い る。
『経 営 教 育 と 経 営 の 新 課 題 一 経 営 教 育 研 究9
‑』 学 文 社,2006年,13‑153頁.
2006年8月
コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 本 稿 で は 、 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 体 系 を 示 す と と も に 、 な ぜ コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 が 重 視 さ れ る よ う に な っ た の か に 焦 点 を 当 て て 論 じ て い る 。
佐 久 間 信 夫 編 著 『現 代 企 業 論 の 基 礎 一一現 代 経 営 基 礎 シ リ ー ズ2‑』 学 文 社,2006年,
114‑136頁.
■
(注)論 文 タ イ トル の 「※ 」 は 、 査 読 論 文 で あ る こ と を 示 し て い る 。 (出 所)筆 者 作 成 。
5.3発 展 途 上 国 の コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス
先 進 諸 国 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス は 、 今 口、 お お む ね 明 ら か に さ れ て
コ ー ポ レ ー一ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 確 立 に 向 け て53
お り、 解 決 策 も提 示 され っ っ あ る。 今 後 は、 発 展 途 上 国 を 中心 に コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 問題 を研 究 して 行 か ね ぼ な らな い 。 発 展 途 上 国 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス は 、 ま だ まだ 明 確 に把 握 され て な い 。 しか し、 徐 々 に研 究 を 進 め て い く と、 先 進 諸 国 と遜 色 の な い コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 構 築 を 、 国 を挙 げ て 行 っ て い る こ とが 発 見 さ れ て い る。 発 展 途 上 国 の コ ー ポ レー ト ・ ガ バ ナ ン ス は遅 れ て い る との 認 識 が 支 配 的 だ が 、 先 進 諸 国 よ りも優 れ た コー
ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス体 制 を敷 い て い る規 則 や 制 度 が 導 入 され て い るの で あ る23。
も うそ ろ そ ろ本 格 的 に、 世 界 中 の発 展 途 上 国 に お け る コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス を研 究 す る必 要 が あ る。 そ の た め に、 ひ とまず 世 界 の 発 展 途 上 国 を、
ア ジ ア24、ユ ー ラ シ ア、 南 東 ヨー ロ ッパ 、 ロ シ ア、 南 米 の 各 地 域 に分 け、 研 究 を進 めて い るの で あ る。
5.4コ ー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス 原 則 研 究 の 派 生 的 研 究
コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス原 則 の研 究 は、 多 くの課 題 を提 示 し解 決 策 へ 導 い て くれ る。 上 述 の よ うな 発 展 途 上 国 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス も そ の1 つ で あ るが 、 他 に も様 々 な研 究 課 題 を提 示 して くれ て い る。 た とえ ば 、 小 島 愛[2006d]に よ る と、 近 年 、 医療 ・病 院 経 営 分 野 に原 則 が 用 い られ て い る とい う。 もはや 原 則 も一 般 企 業 だ け に適 用 され る もの で は な い の だ とい う驚 き と とも に、 私 は これ らの 問 題 を も含 め た 課 題 に真 摯 に 向 き合 って い か な け れ ばな らな い と決 意 して い る。
そ れ に加 え て 再 三 言 及 して い るが 、 これ か ら の原 則 研 究 で は 、 図5に 示 され る各 論 に 向 か って い くべ きで あ ろ う。今 まで の研 究 で 原 則 の概 念 や 役 割 、 特 徴 につ い て の総 論 は、 先 行 研 究 の 蓄 積 が な され た と見 るべ きで あ ろ う。 そ れ で は、 原 則 研 究 の各 論 とは、 そ の よ うな研 究 を指 す の で あ ろ うか 。 そ の 解
則 と機 関 投 資 家 の 関 係 、 原 則 と コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス に関 係 す る学 問分 野 の関 係 な どが挙 げ られ るで あ ろ う。
原 則 を研 究 す る と、 多 くの コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス の未 解 決 問題 は解 決 に向 か う こ とが で き る。繰 り返 しに な るが 、 原 則 の研 究 は 冒 頭 で 論 じた よ う に、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス の 基 礎 的研 究 に役 立 つ の で あ る。 そ して 、 そ こで 得 られ た 知 見 は、 全 世 界 にお け る企 業 の コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス 構 築 に必 ず 役 立 つ で あ ろ う。
図5コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 研 究
(出所)筆 者 作 成 。
6コ ーポ レー ト・ガバ ナ ンス原 則 論 の 確 立 に向 け て 一 お わ りに一
コ ー一ボ レ ー一ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 全 体 像 は 、 図1の よ う に 表 す こ とが で き る 。 こ の 図 は 、 原 則 論 の3段 階 に つ い て 表 して い る。 こ こ で は 、 図6
と対 照 して み て い く。 基 礎 的 研 究(小 島 大 徳 『世 界 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 』 文 眞 堂,2004年.)25で は 、 図1の 枠 組 み を 完 成 させ た 。 そ し て 、 総 論(小 島 大 徳 『21世 紀 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則(仮 題)』 文 眞 堂, 2007年 夏 公 刊 予 定.26)で は 、 図6の 世 界 中 の 原 則 に つ い て 再 検 討 を 行 い 、 原 則 自体 の 概 念 と役 割 を 明 ら か に した 。 そ れ に よ り、 原 則 論 の 確 立 の 土 台 が で き た と い え よ う。 そ の う え で 、 各 論 で は 、 基 礎 研 究 と総 論 で 培 わ れ た 原 則 の 枠 組 み と土 台 に基 づ い て 、 各 論 の 構 築 に 入 っ て い く こ と に な る 。
コーポ レー ト ・ガバ ナンス原 則 論 の確 立 に 向 けて55
図6コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 論 の 全 体 像
r/
世界中の原則
Lノ
v
▼
〆
企 業 法制 度 L
上場 規則
‑ 機 関 投資 家
原 則 ノ
∀ Ψv
r‑
企業独自原則
Lノ
(出所)筆 者 作 成 。
〉
〉
〉
原 則 の体 系化
原 則 の強制 化
企 業 の実践 化
本 稿 で 私 は、 コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス原 則 論 の全 体 像 につ い て 、 今 まで の執 筆 した論 文 を基 に して 論 じて き た 。 次 な る各 論 で の 課 題 は、 ひ とまず 、
(1)今 な お策 定 が 活 発 に な され て い る原 則 を、 先 行 研 究 に基 づ い て 再 検 討 す る こ と、(2)原 則 は参 照 可 能 性 と非 拘 束 性 を2大 特 徴 とす るが 、 そ れ らが企 業 法 制 度 に導 入 され 上 場 規 則 に採 用 され る こ とで 、 企 業 経 営 に強 制 力 を持 つ 過 程 を 明 らか に す る こ と、(3)今 まで 企 業 に コ ー ポ レー ト ・ガ バ ナ ン ス構 築 を行 う最 善 な 方 法 は、 企 業 独 自原 則 を企 業 ど こ に策 定 し遵 守 して い くこ とを 提 案 した が 、 さ らな る コー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ンス の実 践 化 を提 示 す る こ と、
の3つ の解 明 を お こ な う こ とで あ る と考 え て い る。
これ らを 中 心 と した 課 題 が 解 決 した とき に、 コー ポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 論 が確 立 す るで あ ろ う。 つ ま り、今 後 は 、 この コー ポ レー ト ・ガ バ ナ ンス
注
i本 項 で 「原 則 」 と い っ た 場 合 に は
、 特 に 限 定 を し て い な い 限 り広 義 の 原 則 を 意 味 す る 。 な お 、 広 義 の 原 則 お よ び 狭 義 の 原 則 の 範 囲 や 性 格 に つ い て は 、 小 島 大 徳[2005b]XO4‑105頁.を 参 照
の こ と。
2小 島 大 徳[2004b]357頁 .
3な お、 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 体 系 は 、 未 だ 確 立 し て い る と は い え な い 。 し か し、 私 は 小 島 大 徳[2004a]に よ っ て 暗 示 的 に 、か つ 近 刊 予 定 の 著 著(2007年 夏 、文 眞 堂 よ り予 定 タ イ トル 『21 世 紀 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 』 公 刊 予 定)に よ っ て も 明 示 す る が 、 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 体 系 は 、 簡 単 に い う と 、 「企 業 経 営 機 構 」 「利 害 関 係 者 」 「情 報 開 示 ・透 明 性 」 の3部 か ら 構 成 さ れ る と考 え て い る 。 こ こ で 簡 単 に 記 す な ら ば 、 狭 義 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス は 「企 業 経 営 機 構 」、 広 義 の コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス は 「企 業 経 営 機 構 」 「利 害 関 係 者 」 「情 報 開 示 ・透 明 性 」
に 関 す る 事 項 を 構 築 す る こ とで あ る 、 と い う こ と が で き る 。
4こ の こ と に つ い て は、 小 島 大 徳[2004a]i‑11頁 の 「は し が き 」 を 参 照 の こ と。
5小 島 大 徳[2004a]154頁
. 6小 島 大 徳[2004a]llI‑Il3頁 .
7私 の 師 で あ る平 田 光 弘 先 生 に、 私 の 論 文 を 読 ん で 頂 い た 際 、 よ く 「コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 構 築 と は ど の よ う な こ とか 」 と 指 導 を 受 け て い た 。 第1の 目 的 に も あ る よ う に 、 ま さ し くそ れ が 原 則 を 研 究 す る 中 心 的 問 題 で あ る 。 私 は 、 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 構 築 と い っ た 場 合 に 、 「企 業 が 企 業 経 営 機 構 改 革 を し っ つ 、 利 害 関 係 者 との 対 話 ・協 力 関 係 を 重 視 し、 そ れ を 達 成 す る た め
に 情 報 開 示 ・透 明 性 シ ス テ ム を 確 立 す る こ と」 と定 義 す る 。 詳 し く は 、 後 述 す る こ と に す る 。 8小 島 大 徳[2004a]109‑132頁 ,152‑185頁.
9小 島 大 徳[2004a]67頁 .
lo現 在 で は、 世 界 中 に コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス の 重 要 性 が 浸 透 し 、 多 くの 場 合 、 自 国 言 語 だ け で は な く英 語 の 原 則 を も 同 時 に 公 表 す る こ と が 標 準 化 さ れ て い る 。
】1小 島 大 徳[2004a]ll6dl7頁 ,153頁.
12小 島 大 徳[2004a]
isOECD[1999] ,OECD[2004]
14詳 し く は
、 小 島 大 徳[2002b]を 参 照 の こ と 。 15小 島 大 徳[2006a]
16詳 し く は
、 小 島 大 徳[2006aコ を 参 照 の こ と。
17詳 し く は、 小 島 大 徳[2005e]を 参 照 の こ と。
18こ こ で の 学 会 発 表 は、 小 島 大 徳[2005c]に 基 づ い て 行 っ た 。 19こ こ で の 学 会 発 表 は、 小 島 大 徳[2006c]に 基 づ い て 行 っ た 。 2。小 島 大 徳[2006c]
21小 島 大 徳[2006c]
220ECD[2003]
23ア ジ ア に お け る コ ー ポ レ ー ト・ガ バ ナ ン ス の 特 質 や、先 進 諸 国 よ り も進 ん で い る と考 え ら れ る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 体 制 に っ い て は 、 小 島 大 徳[2006c]を 参 照 の こ と 。
24ア ジ ア に お け る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス に つ い て は、 既 に 小 島 大 徳[2006c]と して 発 表 して い る 。
25小 島 大 徳[2004a]
262007年 に 文 眞 堂 よ り公 刊 予 定 の 『21世 紀 の コ ー ポ レ ー ト・ガ バ ナ ン ス 原 則(仮 題)』 の 目 次 構 成 は、 以 下 を 予 定 し て い る 。
第1部 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 概 念
第1章21世 紀 に お け る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 研 究 課 題 第2章 世 界 標 準 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 誕 生 と概 念 第3章 新OECDコ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則
コーポ レー ト ・ガバ ナ ンス原 則 論 の確 立 に向 けて57
第II部 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 新 展 開
第4章 企 業 に お け る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 実 践
第5章 国 際 機 関 に お け る コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 問 題 へ の 取 り組 み 一 世 界 標 準 原 則 の 構 築 に 向 け て 一
第6章 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 原 則 の 新 展 開 第111部 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 論 の 基 礎 的 体 系
第7章 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と は 何 か 第8章 企 業 経 営 機 構 と コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス 第9章 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と情 報 開 示 ・透 明 性
第10章 コ ー ポ レ ー ト ・ガ バ ナ ン ス と利 害 関 係 者 一 機 関 投 資 家 に 焦 点 を あ て て 一
参考文献
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