• 検索結果がありません。

永野秀雄 目次

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "永野秀雄 目次"

Copied!
38
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

電磁波環境訴訟の理論と争点(上)

-特に米国法における展開について-

永野秀雄

目次 e、FbrdMPacificGasandE1ectlicCo・判決 fIndianaMichiganPowerCo.v、Runge判

2.携帯電話から発生する電磁波による人身損 害賠償請求訴訟

a、Reynardv・NECCorp・判決 b・VerbMMotorolalnc・判決 c,Schiffherv・Motomlalnc、判決

。、Motorolalnc・vWard判決

3.レイダー・ガンから発生する電磁波による 人身損害賠償請求訴訟

4.VDT(ビデオ表示端末)から発生する電磁 波による人身損害賠償請求訴訟

5.連邦不法行為法に基づく人身損害賠償請求 訴訟

E人身損害賠償請求訴訟の今後の見通し

(以上・本号)

3章労働者災害補償法上の請求

4章コモンローにおける不法侵害・私的ニュー サンスに基づく不動産損害賠償請求訴訟 5章電磁波関連施設建設のための公用収用によ

る不動産価値下落の損失補償請求訴訟 6章送電線および携帯電話・PHSアンテナ施設

(基地局)の建設差止請求訴訟

7章日本における電磁波環境訴訟への示唆 1章はじめに

2章人身損害賠償請求訴訟 A請求原因

1.過失責任 2.製造物責任

a・厳格責任と欠陥類型

b、電力は製造物か役務の提供か

c・電力がどの時点で流通過程に入るかに関 する判断基準

d・電力供給の規制緩和による判断基準への 影響

3.異常に危険な活動に起因する厳格責任 B、事実的因果関係の立証

1.専門家証言の必要性と許容性 2.Frye基準

3.連邦証拠規則702条とDaUbert判決の意義 4.Daubert判決の電磁波環境訴訟に対する意

義 C・損害賠償

1.懲罰的損害賠償

2.将来ガンになるかもしれないという精神的 苦痛に対する損害賠償

3.医学的モニタリング

、出訴期限

E・具体的訴訟の検討

1.送電線等の電力施設から発生する電磁波に よる人身損害賠償請求訴訟

a、ZuidemaMSanDiegoGas&E1ectric Co・判決

b、JoIdanv6GeorgiaPowerCo,判決 cGlazerv・FIoridaPower&LightCo・判決 d・SanDiegoGasandElecmcCo・v6Covalt

判決

1章はじめに

近年、わが国でも電磁波(1)の生体に対する影響 が社会的関心を集めており、その科学的因果関係 の有無が大きな争点となって、多くの論考が公表 されている(2↓これらの議論の中で、米国における 訴訟について言及される場合が多々あるものの、

実際の訴訟における争点や法理論の適用について

(2)

分析を行ったものはなく、また、法学者による詳 細な検討もなされていない(38本稿は、この問題 を正面から取り上げ、米国における電磁波鯛境訴 訟の現状と争点を分析し、そこで適用される法理 論を明らかにするとともに、わが国への示唆を提 示しようとするものである。

米国において、電磁波による人身損害の可能性 が大きく注目されたのは、1993年にポール・ブロ ーダーが著したドキュメントにおいて、電磁波に よりガンの発生が誘因されると主張されたことに 端を発するMこの問題が大きな社会的関心の的 になったのは、①健康被害のうちもっとも糟神的 苦痛を伴うガンという病気と結びついていたこと

と幅(②アスベストをはじめとする他の有害物質に 関する健康問題と異なり、電磁波に対する曝露は、

特定の業務や職業に限定されていないことにあっ た。

このように電磁波問題が社会的関心を呼びつつ ある一方で、その科学的因果関係を明確にしよう とする様々な研究が1979年以来行われてきたが(6〈

現時点では確実な結論が出るには至っていない(7)。

連邦議会は、この問題に対処するため、1992年エ ネルギー政策法(6)の中で、電力及び電磁波に関す る研究と、その情報公開プログラムに関する規定 を設けた(9%これが、EMF・ラピッド・プログラム

(EMFLRAPIDPmgmm)である''0%そして、1996

年10月31日に、生態システムに対する電磁波の 影響に関する検討委員会(theCommitteeonthe PossibleEHectsofElectromagneticFieldsonBio‐

logicSystems)は、「現在利用しうる科学的証拠 をもっては、これらの磁場に対する曝露が人間の 健康に悪影響を及ぼすことを証明することはでき ない」との結論を出す一方で、「送電線近辺に位置 する住宅環境…と小児白血病とは、統計的な関連

`性を明確にする因果関係を示すことまでには至ら ないものの、いくつもの研究で相関性があること が示されている」との留保も付されていた(''1。そ して、1999年6月、ついにこのEMF・ラピッド・

プログラムの最終報告書が、国立鯛境衛生科学研 究所から出された(12$そこでは、送電線による電 磁波曝露の健康上のリスクは弱いと結論付ける一 方で、小児白血病と職業人の慢性リンパ性白血病 では相関性があるとする疫学的証拠についても報

告されている('31。

このように、電磁波が人体に及ぼす影響が科学

的に確定されない状況の下で、米国の法曹の一部 には、この電磁波による健康被害訴訟が、1970年 代のアスベスト訴訟のように、1990年代に多発す

る可能性があると考える者もあった(M)。そして、

実際に多くの訴訟が争われたが、これらの電磁波

環境訴訟は、5つの類型に分けて捉えることがで きる。まず第1は、電磁波によりガンに罹患した

等の人身損害賠償請求訴訟であり、基本的には不 法行為理論に基づく民事訴訟である。第2は、被 用者が業務遂行過程において、電磁波に曝露した

ことで身体的損害を被ったとして労働者災害補償 法上の請求がなされた事例である。第3は、コモ ンローにおける不法侵害・私的ニューサンスに基

づいて、電磁波曝露により不動産に関しても損害 を被ったとして、その損害賠償を請求する民事訴

訟である。第4は、電磁波発生施設建設のために 公用収用がなされ、その結果自己の所有する不動

産価値が下落したことに対して、損失補償を請求 する訴訟である。そして最後が、健康上の問題を

引き起こすとされる電磁波を発生させる送電線お よび撹帯電話・PHSアンテナ施設(基地局)の建 設差止請求訴訟である。

電磁波環境訴訟が多発するきっかけとなったの は、第1類型の人身損害賠償請求訴訟が初めて陪

審評決に至った1993年のZuidemaMSandiegoGas

&ElecCo、判決(15)である。この訴訟においては、

被告会社勝訴の評決が出されたものの、この裁判 を引き金として、送電線の近くに住む人々により

電磁波による健康被害を訴える人身損害賠償訴訟

が多発することになった。しかしながら、これら の訴訟において被告電力会社が、勝訴し続けたた め、この類型の訴訟は減少する傾向にある('6)。そ の主たる原因は、電磁波と人身損害との事実的因 果関係を立証するのが困難であることと、その科 学的因果関係を立証するための専門家証言に要す る費用が高額なためであると言われている('7)。この 事実的因果関係の立証の問題は、後述するよう に、第2類型の労働者災害補償法上の請求および、

第3類型のコモンロー上の不動産に関する損害賠 償請求でも、基本的に同じ結果をもたらすことに なる。

(3)

これに対して、第4類型である電磁波を発生さ せる施設の建設のために公用収用がなされたこと で、自己の不動産価値が下落したとして、その損 失補償を請求する訴訟では、第1から第3までの 類型とは異なる事情が存在する。それは、この訴 訟類型では、送電線等から生ずる電磁波による健 康被害が科学的に立証されなくとも、送電線のも つ危険性が社会一般で認識されることで不動産の 市場価値が下落したことが専門家証言により立証 されれば、その賠償を認める判断基準を採用する 州が増加したことで、原告が勝訴する判例が見ら れることである。

最後に、第5類型の電磁波を発生させる送電 線.変電所や携帯電話・PHSのアンテナ基地局な どの施設建設に対する差止請求訴訟は、州または その地方公共団体の公益事業委員会、建設委員 会、あるいはゾウニング委員会などによって判断 され、またさらに訴訟として裁判所で争われるも のである。従来これらの委員会は、住民の反対運 動を背景に一定の規制を行い電力会社.携帯電話 会社との紛争となってきた。しかし、携帯電話等 のアンテナ施設(基地局)については、1996年連 邦通信法me)により、伝統的に州の権限とされてき たこれらのゾウニング等の規制権限が、専占され ることとなった('91.これがどの程度まで州の裁量 権限を制限するものであるかが、その後の争点と なった。

本稿では、これらの電磁波に関連するそれぞれ の訴訟類型の争点、理論、具体的判例に焦点をあ てるが、その科学的因果関係論の正否については 考察せず、その法的因果関係の立証のみを問題と する。また、これ以外の電磁波関連の法的問題に ついては、考察の対象から除いた。このため、①電 磁波に関する連邦および)1111の立法あるいは行政上 の規制(20)、②電磁波に起因する損害が、企業包括

賠償責任保険(CommercialGeneralLiability

Insumnce)をはじめとする損害賠償保険において 担保範囲に入るか否か等、損害賠償保険に関する 論点12,,③OA機器や通信機器などのデジタル機 器から漏れた電磁波が他の電子機器に誤作動を引 き起こす電磁的干渉(ElectromagneticInterfe炉 enCe)に関する問題(22)、④電磁波あるいは、電磁 波の利用に関係した特許に関する訴訟、⑤電磁波

を利用した器具による証拠の取扱をめぐる刑事訴 訟法上の争点に関する訴訟、⑥酪農農家が用いる 農業機器からの漏電により牛などに生態的影響を 与え産出量が減ったことによる一連の訴訟(塗)、お よび⑦建物等の工作物の建設により、周辺住民が テレビ電波などを受信できなくなったことに対す る電波障害訴訟(鋼)、については考察の対象外とする。

なお、以下の考察では、上記の米国における第 1類型から第5類型までの電磁波環境訴訟を、2章 から6章までの各章で検討し、これらを踏まえて、

日本法における示唆を7章で記述する。

2章人身損害賠償請求訴訟

本章では、電磁波環境訴訟の中で、前述の第1 類型、すなわち、電磁波によりガンに罹患した等 の人身損害の賠償を求める人身損害賠償請求訴訟 について考察する瞳)。これらの訴訟の多くは、不法 行為理論に基づく民事訴訟である。

そこで、はじめに電磁波に起因すると主張され る人身損害賠償請求に適用可能な不法行為法上の 請求原因である過失責任、製造物責任、および異 常に危険な活動に起因する厳格責任について、そ れぞれの理論榊成と適用上の問題点を概観する(躯)。

これらの請求原因の中で、特に、製造物責任につ いては、送電線などから放出される電磁波に対し て製造物責任を適用することができるか否かが問 題となる。

次に、電磁波環境訴訟の中で最も立証が困難と される因果関係(27)について、理論的検討を加え る。この類型の訴訟では、原告が、科学的根拠に 基づき電磁波に対する曝露が身体的損害を引き起 こしたことを立証しなければならないが、その際 に、いかなる専門家証言が許容されるかという問 題が争点となってきた。連邦最高裁は、この専門 家証言の許容・性の問題に関して1993年のDaubert v・MerrellDowPhalmaceuticals,Inc・判決(魂)によ

って従来の判断基準を大きく変更した。ここでは、

この新たな判断基準とそれが電磁波による身体的 損害賠償請求の因果関係の立証にどのような影響

を持つかについて焦点を当てる。

第3に、電磁波に起因する人身損害賠償を請求

(4)

的保謹の範囲)、③加害者が原告に危害が及ぶこ とを予見しえたこと(予見可能性)、④予見可能 性により肯定される注意義務に違反したこと(注 意義務違反)、⑤損害の範囲を立証することが必 要である(鋤)。

本稿では、①の事実的因果関係については、「B 事実的因果関係の立証」のところで考察し、②の 法的保護は、今日まで提訴された訴訟においては、

ガンに罹患した等の比較的簡単に証明できる損害 を申し立ててきたため特に立証上の問題とならず、

⑤損害賠償の範囲は、に.損害賠償」で考察する ので、ここでは、③の被告の予見可能性と④注意 義務違反の有無だけが問題となる。

ある状況において、加害者たる被告に対して注 意義務を課すことができるか否かは、加害者が、

原告に対して危害が及ぶリスクを予見することが 可能であったか否かにより判断される(31)。電磁波 に起因する人身損害に対する予測可能性とは、具 体的には、電力会社あるいは電磁波を発生させる 製造物の製造者が、その損害に関するリスク、す なわち電磁波による健康被害のリスクを知ってい る、あるいは知っているべきであったかどうかであ る。これらの事業者は、これまでの研究から知り 得た科学的知識があるものと考えられ、また、こ のように社会的に関心を呼んでいる問題に対して 積極的に研究・調査を行う義務があるものと考え られる。もしもそのような研究・調査を行わない 場合には、その不作為自体が過失を構成する要素 となる場合もあろう。この点について、米国では、

多くの電力会社や携帯電話事業者等は、このよう な調査・研究を、自主的に、あるいは、州の行政 機関による許可を得るための必要事項として行っ ている。このため、電磁波による人身損害の予見 可能性は、結局、この健康上のリスクについての 現時点で利用可能な科学的根拠に基づく判断によ り決せられることになる。しかしながら、後で検 討する具体的事例でもわかるとおり、事実的因果 関係の立証とならんで、この予見可能性を現時点 で証明することは困難である。

もしも、このような科学的証拠により健康上の リスクに対する予見可能性が肯定された場合には、

原告は次に、被告たる電力会社や携帯電話事業者 等が、そのようなリスクを回避するための相当の する場合に、どのような損害が請求可能かが問題

となる。わが国では、不法行為に対する人身損害 賠償は、積極的損害、逸失利益、精神的損害に区 別されるが、これらはいずれも填補的損害賠償で ある。米国では、これに加えて懲罰的損害賠償の 請求が可能な場合があり、電磁波環境訴訟でも請 求されることがある。また、伝統的な精神的損害 賠償の範鴫では捉えきれない「将来ガンになるか もしれないという糟神的苦痛に対する損害賠償

(cancelphobia)」が、毒物不法行為訴訟(toxic

torts)において、一部の州で認められているが、

これがやはりガンに罹患したとの主張がなされる ことの多い電磁波訴訟に適用されるかどうかが争 点になる。さらに、新たな損害賠倣の類型である 医学的モニタリングが、電磁波環境訴訟で請求可 能か否かについても、考察することにする。

第4に、電磁波に起因するとされる身体的損害 は、継続的不法行為として捉えられるので、その 時効の起算点に関して、出訴期限法上の問題を概 説する。

そして、最後に▽具体的訴訟について、公刊さ れた判例を中心に検討する。その際、まず電磁波 の発生原因別に、①送電線等の電力施設、②槐 帯電話、③レイダーガン、④VDT(ビデオ表示端 末)という順で分類し、その後で、⑤連邦不法行 為法に基づく請求事例である空軍レーダー曝鰯事 件訴訟を扱う。

A、請求原因 1.過失責任

過失(negligence)による行為とは、一般的な

意味においては、「危譜【に対する不合理なリスクに 対して他者を保護するために、法により確立され た基準を下回る行為」である(")。この過失責任は、

故意および厳格責任とならんで、米国における不 法行為責任理論の中心的地位を占めている。

原告が、加害者たる被告の過失責任を追求する ためには、①加害者の行為が、危害の事実上の原 因となったこと(事実上の因果関係)、②原告の 主張する損害が、法的保護の範囲に入ること(法

(5)

注意義務を払うのを怠ったことを立証しなければ ならない。この相当の注意義務を満たしたか否か の一般的基準として米国で用いられているのが、

LeamHand判事によりUnitedStatesv・CanPoll Towing判決132)で定立されたハンド・ルールと呼 ばれる比較衡量基準である。この基準では、まず、

①損失、②損害発生の蓋然性、③損害発生を予 防するための費用、という3つの要素を前提とし、

損失に損害発生の蓋然性にをかけた値(すなわち 予想される事故費用)が、損害発生を予防するた めの費用より大きければ過失があるとされ、それ よりも小さければ過失がないと判断する。この比 較衡量基準は、不法行為(第2次)リステイトメ

ントでも採用されている(33)。

電磁波による人身損害賠償請求においては、こ の立証は非常に困難であろう。なぜならば、①損 失自体(ガンなどの疾病)には問題がないものの、

②その蓋然性の立証は、現時点で利用可能な科学 的立証では困難を伴い、さらに、③電力会社が損 害発生を予防するためには、送電線等から発生す る電磁波のレベルを極力下げる必要があるが、こ れには莫大な費用がかかると思われるからである。

また、裁判所は、電力会社の持つ公益事業性も考 慮すると考えられることから、相当注意義務の立 証を認めることをためらうものと考えられる。こ れらの点については、携帯電話事業等の場合も、

基本的には同じである。

このように、過失責任に基づいて、電磁波によ る人身損害を請求することは、事実的因果関係、

予見可能性、そして相当注意義務のいずれにも科 学的立証が必要である。しかしながら、後でみる とおり、この立証に必要な専門家証人に対する連 邦裁判所の用いる許容性の判断基準が緩和された 今日でも、現段階の研究・調査結果に基づく限 り、これらの立証は非常に困難であるというべき であろう。

を製造・販売している者に対して直接の契約関係 や過失の立証がなくても、その責任を追及できる という判例法が形成された(鋼)。これが、厳格責任 に基づく製造物責任であり、アメリカ法律協会は、

1965年に、不法行為(第2次)リステイトメント 402A条蝿)において、このルールを定式化した(蝿)。

この厳格責任理論の長所は、原告が過失責任の 立証において要求される相当の注意義務違反を立 証する必要がないことにある(37)。しかしながら、こ の402A条においても、事実的因果関係の立証は 引き続き要件として維持されている(銘)。このため、

電磁波による人身損害賠償請求訴訟において、厳 格責任による製造物責任を主張する場合であって も、後で論じる事実的因果関係を、専門家証言に より立証しなければならないというハードルがなく なるわけではない。

この厳格責任に基づく製造物責任において問題 となる欠陥概念は、通常、①製造上の欠陥、②設 計上の欠陥、および③指示・警告上の欠陥の3類 型に分けて考えることができる。このうちの2つの 欠陥類型が、電磁波訴訟において理論的に主張す ることが可能である。

まず、製造上の欠陥とは、製造過程において何 らかの問題があったため、ある特定の製品に製造 者が意図していた仕様との間に差異が生じ、この ため当該製品が他の仕様通りに製造された同種の 製品に比べて危険になる場合をいう。製造上の欠 陥は、当該製品の設計・仕様を基準にしたり、同 一工程の別の製品と比べることなどによって比較 的容易に、かつ、客観的に判断することが可能で ある。この欠陥の有無に関する判断基準は、標準 逸脱基準と呼ばれている。この製造上の欠陥は、

電磁波による人身損害賠償を請求する場合に、う まく適合しない。なぜなら、たしかに電力によっ て生じる電磁波が有害である可能性はあると言え るが、電力自体は、まさに意図されたとおりの機 能を果たすものであるため、意図された仕様から 逸脱しているとは言えないためである。

第2類型の設計上の欠陥がある製造物は、仕様 通りに製造されたが、設計仕様自体に欠陥がある ものをいう。設計上の欠陥としては、構造上の欠 陥、安全装置の欠陥、意図されない使用に対する 適合,性などが問題となるが、いったん欠陥ありと 2.製造物責任

a厳格責任と欠陥類型

米国では、1960年代に入ると、欠陥のある製品

(6)

されると、当該設計に従って製造された全製品に 欠陥があることになる。電磁波環境訴訟において、

この設計上の欠陥を主張することは、電磁波によ る身体への危険を著しく減らすことができる利用 可能な電磁波制御技術が存在する場合には、理論 上適用が可能である。

最後の類型にあたる指示・警告上の欠陥とは、

製品の使用方法についての適切な指示または製品 の有する危険性について、適切な警告がなされて いない場合を指す。この欠陥類型は、電磁波に起 因する人身損害請求訴訟において、その危険性が 適切に警告されていなかったと主張できるため、

最も有効なものと考えられる。特に、被告たる電 力会社・携帯電話などの製造会社に課された警告 義務においては、電磁波による危険性について十 分な知識がなかったという技術水準の抗弁が完全 には機能しない(3,)。このため、原告にとって有利 な主張を展開できる可能性がある。

場合に、電力そのものが製造物か否かが問題とな る(イ31。1965年に不法行為法(第2次)リステイト メントが402A条を採用して以来、各州は、果た して電力が厳格責任を問われるべき製造物である か否かという争点について判断を重ねてきたい`)。通 常、単に電力が不可視であることによって、製造 物たることが否定されるわけではないがu5)、もし も電力が厳格責任の課されない役務の提供(サー ビス)であると判断されれば、同条が適用される ことはなくなる㈹61。事実、役務の提供と製造製造 物との区別を厳格に維持する法域においては、送

電供給システムとの接触事故により人身損害を被

った原告に対して、402A条に基づく損害賠償請 求を認めないとする判例がある(47)。また、ニュー ヨーク州のいくつかの判例では、電力の供給はサ

ービスであって、物(agood)ではないと判示され

ている(48)。このように、電力は、その供給がサー ビスであると判断される法域および物ではないと

される法域では、製造物責任理論の適用可能性は

排除されることになる。

b・電力は製造物か役務の提供か

厳格責任に基づく製造物責任法理は、製造物に しか適用されない。携帯電話、レイダー・ガン、

VDT(ビデオ表示端末)などの製品の場合には、

製造物であるか否かという要件は問題とならない。

しかしながら、送電線から生ずる電磁波による健 康被害を製造物責任として主張する場合には、果 たして電力および電磁波が製造物であるか否かが 争点となる。

送電線から生じる電磁波による人身損害につい て、製造物責任を主張する場合、原告は、まず、

電磁波が、製造物か、あるいは、製造物の一部で あることを証明しなければならない。電磁波その ものが製造物とは考えられないため(40)、製造物の 一部であると主張することになろう(4,゜この主張 は、必ずしも的外れの議論とは言えない。なぜな ら、従来の電力の製造物責任に関する判例におい て、電力から生じた熱によって生じた損害につい て、裁判所が電力そのものと、その結果生じる熱 とを区別しようとする被告による抗弁を却下した 判例があるためである(蝿)。

次に、電磁波が製造物の一部であると主張する

c、電力がどの時点で流通過程に入るかに 関する判断基準

電力が、厳格責任を課される製造物に該当する と判断された場合、次に電力はどの時点で販売 (sales)されたと考えられるかが問題となる。こ れは、判例が示すとおり、電力会社が当該電力を 流通過程(thestreamofcommerce)においたと きに、はじめて製造物責任が課されることになる ためである(49)。言い換えれば、電力供給システム において、電力が、いつ販売されたのか、あるい は、いつ流通過程におかれたかが問題となる。

この点については、州により大きく判断が異な っている。まず、①半数以上の州が、メーター通 過基準ともいうべき消費者のメーターを通過した 時点で販売された(あるいは流通過程におかれた)

ものと判断している(so)。他の州では、②消費者が 使用できる電圧になる変圧器を通過した時点で電 力の販売がなされると考えるもの(消費者利用電 圧基準)(51〈③電力が消費される工場や家庭など

に到達した時点で流通過程に入るものとするもの

(7)

(消費目的地到達基準)(52)、④電力会社にとって

もっとも責任が重くなるであろう送電線に流され

た時点で流通過程に入ったと判断する基準(送電 開始基準)(531、⑤あまり明確とは言いにくい基準

ではあるが、電力会社が製造物たる電力に対して

排他的管理を放棄したことが立証された時点とす る考え方(排他的管理消滅立証基準)(副)、⑥これ

までのいくつかの基準を混合して用いる考え方 (混合判断基準)(弱)、が存在する《弱)。

電磁波による人身損害賠償を厳格責任による製 造物責任に基づいて請求する場合、州がどの判断 基準を採用しているかによって、救済の有無が事 実上確定する。なぜならば、通常の電力供給シス テムにおける一般消費者は、④の送電開始基準以

外の判断基準が採用された場合には、電力が消費

者の家屋に到達した時点で流通過程におかれたと 判断されるため、その前の段階である送電線等か らの電磁波による被害を製造物責任に基づいて請 求できなくなるためである。事実、人身損害賠償 請求訴訟が初めて陪審評決にまで至った1993年の ZuidemavSandiegoGas&Elec、CO・判決(師)では、

402A条を適用するに際しメーター通過基準が採用 されたため、原告による厳格責任の主張が却下さ れたという(麹)。このため原告側は、厳格責任に基 づく主張を行うにあたって、原告の身体的損害の 主たる原因が家の中での電力によって引き起こさ れた電磁波によるものであることを立証しなけれ ばならないという条件を負うことになった(鍋)。結 局、原告の弁謹士は、402A条における因果関係 を立証することができず、この厳格責任による主 張を取り下げることに合意したのである(601。この ように、同条における製造物がいつ流通過程にお かれたかという要件は、送電開始基準が取られる

場合を除いて、電磁波に起因する人身損害賠償請

求を極端に困難なものにする。

供給の規制緩和により、このメーター通過基準の 見直しが行われ、厳格責任が適用される可能性が

ある(`')。

多くの裁判所が最終消費者のメーターを通過し た時点で流通過程に入ったという判断を示してき たのは、その時点こそ、供給者と消費者との間で

売買がなされる地点であると考えられたためであ

る(621。確かに従来は、当該地域の電力会社が電力

の唯一の生産者かつ供給者であった。しかしなが

ら、規制緩和政策の中で、複数の電力供給者が最 終消費者のメーターを通過するはるか以前の時点 で、電力流通システムに電力を供給するような場 合が登場してきた。このように、電力の製造者と

供給者が分離したことで、消費者にとっては、リ ステイトメントにおいて要求されているように、必

ずしも直接的供給者ではない電力の製造者を特定

して、その製造物たる電力に欠陥があることを立

証することは(団)、事実上不可能な状態が現出する 可能性がある。なぜならば、その電力の欠陥は、

送電中などの流通・経路過程で生じた可能性があ

り、これを消費者が区別して特定することは非常 に困難なためである。よって、裁判所は、このよ

うな状況下にある消費者に対してメーター通過基 準を正当化し、維持することは困難になると予想

されるのである烟)。

このため、裁判所は、電力製造者は、電力の供

給・流通システムに電力を置いたときに、まさに流 通過程に入ったと判断する送電開始基準を採用す

る可能性がある。このように、電力製造者が送電

したときに、流通過程に入ったという判断基準が

とられ、当該製造者に厳格責任が課すことが認め

られれば、送電線による電磁波健康被害を厳格責 任により追及できる理論的枠組みが確保される。

一方、電力製造者は、このような判断基準が取ら れた場合には、過失責任理論に基づいて、電力の 流通業者、あるいは、第三者に対して求償しうるも

のと考えられる。

d、電力供給の規制緩和による判断基準へ の影響

これまで、送電線から発生する電磁波に対する 曝露への厳格責任の適用が正面から否定されてき た原因の一つは、多くの裁判所がメーター通過基 準をとってきたためである。しかしながら、電力

3.異常に危険な活動に起因する厳格責任 米国の不法行為の-責任類型として、異常に危

険な活動(abnormallydangerousactivities)に起

(8)

10

の存在を基礎付ける必要がある。

原告が、専門家証言によりこの事実的因果関係 を立証するためには、2つのハードルを越えなけれ ばならない。その第1条件は、裁判官に対して、電 磁波の健康に対する影響を肯定する専門家証言は、

法的に許容しうるものであると説得することであ る16,)。米国の第1審における事実認定は、通常、

陪審により行われる。専門家による証言は、陪審 の心証形成に大きな影響を与えるものと考えられ るので、裁判官は、不適切な専門家証言が事実認 定の基礎として導入されないように、その専門家

証言の許容性(admissibility)を事前に審査して、

スクリーンする役割が課せられている。この第1条 件を満た後に、第2の条件である専門家証言によ り陪審を説得して、電磁波に曝露したことによる 医学上のリスクは予測可能なものであり、かつ、

それが実際に身体的損害を引き起こしたという因 果関係を評決の中で支持してもらう必要がある。

ここで問題となるのは、この第1条件である。

原告にとっては、自己に有利な専門家証言につい て許容性が認められなければ、その事実的因果関 係を立証する機会を失い、真の争点がないことに なって、正式事実審理を経ないでなされる判決 (summalyjudgment)(70)により、事実審理に入る ことなく請求が棄却されてしまう結果となる。逆 に被告側は、原告の提出した科学的証拠を陪審に より判断させるべきではないと主張して、典型的 には、正式事実審理を経ないでなされる判決を求

める申立(motionfbrsummaryjudgment)を行

うのである。このため、裁判所は、いかなる科学的 知識を法的証明として評価すべきかという、専門 家証言の許容性に対する判断基準が必要となる(711。

連邦管轄下の民事訴訟では、近年までFYye基準 と呼ばれる厳格な判断基準が用いられてきたが、

1993年に、連邦最高裁がDaubertv・MerrellDow Pharmaceuticals,Inc・判決(ね)により、科学的証拠 の許容性をより柔軟に判断する基準を定立した。

以下、この2つの許容性判断基準と電磁波環境訴 訟への影響を見ることにする。

因する厳格責任が存在する。これは、異常に危険 な活動を継続的に行う者は、その危害を防止する ために最高度の注意を行使したとしても、当該活 動から生じる第三者の身体、土地または動産に対 する危害に対し責任を負い、厳格責任が課される ものである。この責任類型は、不法行為(第2次)

リステイトメントにおいても規定されている(651.

裁判所は、この責任類型に基づく厳格責任を、

電力に関する被害に適用することを、これまで一 貫して拒否してきた(")。これは、電力の利用が社 会一般で日常的に行われるものであり、これを異 常に危険な行為と考えるのは困難なためである(671。

このため、たとえ送電線による電磁波の健康被 害について、事実的因果関係が将来立証された場 合であっても、この法理の適用を裁判所が認める 可能性は少ないと言えるであろう。また、人身損 害賠償請求訴訟の最後に紹介した空軍レーダー波 への曝露では、この異常に危険な活動の主張が妥 当する可能性があるが、具体的な問題については、

後掲の判例を参照されたい。なお、携帯電話等の 電磁波を問題とする製造物責任訴訟でも、この請 求原因を適用することはできないであろう。

B・事実的因果関係の立証

1.専門家証言の必要性と許容I性

これまで見てきたように、電磁波による人身損 害賠償請求が、過失責任・厳格責任のいずれの理 論に基づいて請求される場合であっても、原告は、

電磁波に曝露したことと原告の被った身体的損害 との間に事実上の因果関係があることを立証しな ければならない。この事実的因果関係は、加害者 の行為がなければ被害者の権益侵害という結果は 生じなかったという条件関係(IlbutiOrI1rule)に よって決せられることになる(681。しかしながら、1 章で述べたとおり、送電線や撹帯電話等から生じ る電磁波が身体に有害な影響を及ぼすか否かにつ いては、科学者の間に見解の相違があり、政府の 調査によっても確定的な結論が出されていない。

このため、原告は、この事実的因果関係を肯定す る見解を主張する専門家を召喚し、この因果関係

2.Frye基準

(9)

11

専門家証言の許容性は、長きにわたってFiayeM

UmtedStates判決(祠)において示された判断基準に 従ってきた。このFi「ye判決による基準は、1923年 に確立されたもので、科学技術に関する専門家証 言は、その技術が関連する科学コミュニティーに おいて信頼すべきものであると一般的に受け入れ られている以外は、許容性がないとするものであ った(?`)。この一般的受容基準は、2つの分析を包 括している。すなわち、第1に、根拠となっている 科学原則や方法の分野を特定し、第2に、その原 則や方法が、当該分野の専門家に一般的に受容さ れているものであるか否かを特定することである(霜)。

この第2分析は、科学分野の専門家社会こそが、

これらの問題に関するもっとも信頼でき権威があ るとする前提に立っている(761。このため、この判断 基準の下では、関連する科学者のコミュニティにお いて、厳しく精査されたうえで、広範に認められ るに至った科学原則や方法だけが専門家証言の中 で許容性が認められることになる(77%

しかし、このFiye基準は、かねてから数々の批 判にさらされてきた。その主たる理由は、特定の 関連する科学分野における一般的受容という事実 をどのように決定するのかについて、適切なガイ

ドラインを設定していなかったことにある。一般 的受容とはいっても、過半数の賛意にまでは至っ ていないものの実質的に受容されている場合から、

大多数の科学者の賛同を得ている場合まで、かな りの幅がある'?8)。たとえば、画期的な科学理論や 発見があったとしても、その科学分野で一般的に 検証がなされ承認を得るまでには時間がかかるた め、新たな理論に基づいた専門家証言について、

どの程度受容されたかを決するのは容易ではない。

また、この基準の下では、事実審判事は、科学的方 法論のどの部分が一般的に受容され、どの部分が そうでないのかについて決定する必要にも迫られ ることになる。さらに多くの裁判所は、このFrye 基準を、科学的証拠の許容性を決定する際に、司 法の責任を放棄するものになると批判してきた(79)。

連邦証拠規則を制定し、その702条(Rule702)(即)

が専門家証言を規定することとなった。この702 条は、「科学的、技術的またはその他の専門知識 が、事実認定者の証拠の理解または争点事実の認 定の助けになるときは、知識、技能、経験、訓練 または教育によって専門家として認められた証人 は、その意見その他の形で、これにつき証言する ことができる」と規定している。

この702条では、第1に証人が「専門家」とし て認められること、第2に、証言が証拠の理解ま たは争点事実の認定の助けになることという2つ の要件が課されているのみであり、他にこの証言

が関連性のある証拠であり(8'1,信用性(reliabiUty)

があれば専門家証人の証言の許容性が肯定される ので、科学的証言に関する許容性が非常に柔軟な ものとなったと理解されている。しかし、この連 邦証拠規則が、Frye判決による一般的受容基準 についてなんらの言及もしなかったため、これを放 棄したか否かについては不明確な点が残った。

この争点に決着をつけたのが、前述のDaubert v、MerrellDowPharmaceuticals,Inc・判決(躯)であ

る。連邦最高裁判所は、全員一致で70年に及ん だFYye基準を否定し、連邦地裁における専門家 証言の許容性の判断基準は、連邦証拠法によって

規定され、Fiye判決による一般的許容基準という

要件は連邦証拠規則では要求されるものではない

と判示したのである(63k

事実審判事が、科学的根拠に関する専門家証言 の許容性を判断するときに、Daubert判決で示さ れた連邦最高裁の判断基準を満たすためには、「当 該証言の基礎となっている理由あるいは方法が科 学的に有効であるか否かの事前の評価」がなされ なければならない(帥。連邦最高裁は、この決定を 行なうときに必要ないくつかの判断要素を挙げて

いる。それは、①当該理論または方法(technique)

がテストされたものであるか否か、②当該理論あ るいは方法が、広くその領域で検討され、あるい は出版されたものであるかどうか、③知りうる、

あるいは、潜在的誤りの可能性、および④当該科 学コミュニティにおけるその原則または方法の一 般的受容性である。連邦最高裁は、この④の一般 的受容基準も、当該判断を用いるときに排除され るものではないとしている(弱)。しかし、これらのい 3.連邦証拠規則702条とDaubert判決の意義

このような批判を受けて連邦議会は、1975年に

(10)

12

決の一般的受容基準に基づいて、正式事実審理を 経ないでなされる判決を求める申立が認められに

くくなる可能性がある“)。

それでは、Daubelt判決は、今後の電磁波環境 訴訟における因果関係の立証に関して、具体的に どのような影響をもたらすのであろうか。人身損 害賠償請求訴訟において、その因果関係の立証に 用いられる可能性のある2種類の科学的証拠、す

なわち、毒物学(toxico1ogy)に基づく証拠と疫

学的証拠について検討することにする。

まず、毒物学における調査・研究は、通常、動 物実験や細胞実験を伴うが、このような実験方法 によって得られた結果は、毒物に対応する疾病の リスク要因を明らかにするものではあるが、①微 量・長期間の投与(あるいは曝露)で、同様な結 果が生ずるか否か、あるいは、②果たしてその結 果がそのまま人間に対して適用しうるものである か等については議論がある('3)。裁判所は、このよ うな毒物学に基づく証拠を、従来あまり尊重して こなかった(")。

これに対して、疫学的証拠は、関連するリスク の増加が2倍以上であれば、優越的証拠による立 証を満たし、因果関係を立証するものであるとの 考え方が多くの判例で取り入れられてきた(95)。さ らに、たとえ疫学的証拠により2倍に満たないリ スクの増加しか証明できない場合であっても、他 の証拠と合わせて特定の原告の身体上の損害が、

優越的証拠による立証基準を満たす場合があると するより広い許容基準を示す判例もある(961。

Daubert判決においても、連邦最高裁は、①疫 学的証拠が十分にある場合には、疫学的証拠に基 づかない専門家証言は認められず、②よって、動 物の細胞実験、動物実験、および化学構造分析に 基づく因果関係を証明しようとする証拠自体だけ では、許容性がないとの判断を示した。このため、

疫学的証拠が存在しない場合に限って、毒物学に 基づく因果関係の立証が証拠として認められる余 地が僅かながら残されている。そのような証拠の 許容は、明白に誤りである場合にのみ、許容性が 否定されることになるが、それ以外の場合は、事 実審判事の広範な裁量に委ねられることになる(")。

もっとも、Zuidema判決[鯛'において、被告側によ るジャンク・サイエンスという主張に打ち勝って、

ずれの要素も、単独で決定的な判断要素となるも のではないとしている。このため、④の一般的受

容基準がFiye判決のように、単独で許容性の判

断を決定するという榊造にはなっていない。また、

連邦最高裁は、702条により具体化された判断基 準は、柔軟なものであることと、その際の焦点は、

問題となっている原則と方法におかれるべきであ って、それらから帰結される結論におかれるべき ではないと判示している(髄)。

また、Daubert判決では、連邦証拠規則の下で、

意見の証言について許容性が判断される場合には、

積極的にこれを認める方向で解釈すべきこと(87)、

および、連邦裁判所の判事には科学的証拠を審査 する能力があると確信していること、とが繰り返 し強調されている(郷)。連邦最高裁は、また、一般 的受容基準を破棄した場合には、どのような証拠 でも導入される結果を生み、これによって陪審が ばかげた非合理的な疑似科学(ジャンク・サイエ ンス)による主張により混乱することになるとす る本件被告の主張を否定した(69)。連邦最高裁は、

この被告の議論を否定する理由として、被告はあ まりに陪審の判断能力と対審システムー般につい て悲観的であることを挙げている(")。

なお、Daubert判決が下された後、そこで示さ れた「科学的(sdentific)」専門家証言について の許容性のルールが、純粋な科学的争点だけにつ いてだけでなく、エンジニアなどの技術者、医師、

経済学者などの専門家証言についても適用される べきか否かについて、巡回裁判区によって見解が 分かれている('1)。

4.Daubert判決の電磁波環境訴訟に対する意 義

電磁波環境訴訟においては、この連邦最高裁に よる連邦証拠規則に関する解釈と陪審による判断 を穂極的にとらえる見解は、原告に有利に働き、

少なくとも陪審による事実審理にまで持ち込むこ とができる可能性が広がったと考えられる。逆に 電力会社等の被告側にとっては、原告の導入した 専門家証人による宣誓供述書に対して、そのよう な見解は一般的に受容されていないとするFiye判

(11)

13

科学的根拠を陪審の前に導入した原告側弁護士た ちは、Daubert判決の持つ効果が、今後の電磁波

による人身損害賠償請求訴訟において、それほど

大きな効果をもつものではないとの見解を表明し ている(")。これは、Daubert判決の前に、同判決 において、裁判所は、原告側の電磁波によって健 康上の問題が引き起こされる可能`性があるとする 専門家証言を、被告がFryeテストに基づいて許容 性を否定する主張をしたのを退けて、この証言の 導入を認めていたためである。このため、たとえ

Daubert基準により、類似の証拠の許容性が認め

られたとしても、より説得性のある科学的証拠が 原告により導入されない限り、原告勝訴の可能性

は少ないものと考えられるuOO)。

わないのであれば、故意あるいは重過失により懲 罰的損害賠償を請求できる可能性があるという(、)。

しかしながら、過失の立証が困難な状況において、

公益企業に故意・重過失があったと主張しても、

裁判所が受け入れるとは考えにくい。このため、

電磁波環境訴訟において、この懲罰的損害賠償が 認められる可能性は低く、被告企業が電磁波の危 険性を明白にした研究・調査などを隠し持ってお り、かつ、なんの対処もしなかったような場合に

だけ認められることになると思われる。

2.将来ガンになるかもしれないという精神

的苦痛に対する損害賠償

電磁波による曝露に関する科学的調査の中には、

ガンになる可能性を指摘しているものがあるので、

「将来ガンになるかもしれないという恐怖に対する 損害賠償(cancerphobia)」に関する判例法理に

ついて言及する価値があると考える。ガンになる

かもしれないという恐怖に対する損害賠償とは、

有毒物質にさらされた結果被る精神的あるいは感 情的苦痛に対して認められる損害賠償の一形態で ある(】03)。この損害を主張する場合には、原告は、

実際にガンに罹患するリスクが増えたことを立証 する必要はない(!")。ここで立証に必要なのは、有 害物質に過去に曝露したことでガンになるかもし れないという原告の恐怖が合理的なものであるこ とだけである11051。この損害の立証要件については、

多くの法域が立法上の規制を課している(ID`)。また、

この損害を主張する訴訟は増える傾向にある(10?)。

しかしながら、これまで毒物不法行為訴訟

(toxictorts)において、この損害の賠償が認めら れた例では、原告に実際に生じた身体的損害や影 響から、将来の実際の損害に対する恐怖が促進さ れたことを立証しない限り、裁判所はその賠償を 認めていない(噸)。このため、なんらかの身体的損 害が現実に伴わなければ、一般的にこの損害の主 張が認められることはないといっていよい('0,)。こ のことを電磁波環境訴訟の原告に当てはめれば、

将来ガンになる恐怖に加えて、なんらかの身体上 の損害が立証されなければならないことになり、必

ずしも容易ではない。

C、損害賠償

電磁波による健康被害に関していかなる人身損 害を請求できるかは、州法によって異なる。典型 的には、過去及び将来の医療費、失われた賃金、

コンソーシアムの喪失(lossofconsortium)、及

び精神的損害賠償などであろう('0'1。ここでは、日 本の不法行為における損害賠償の類型として認め

られていない懲罰的損害賠償と、あまり紹介され てこなかった「将来ガンになるかもしれないという

精神的苦痛に対する損害賠償(cancerphobia)」

と医学的モニタリングについて概観し、これらの 損害を電磁波環境訴訟で主張できるかどうかにつ いて検討する。

1.懲罰的損害賠償

米国における人身損害請求訴訟においては、被 告に故意または重過失のある場合に、填補的損害 賠償に加えて、懲罰的損害賠倣(punitivedam‐

ages)の支払を命ぜられることがある。

ある論者は、電磁波により引き起こされる可能

性のある損害について、被告がそれを知りながら、こ

のリスクを減らそうと槙極的な方策をとらず、社

会一般に対しても警告措置や援助措置をとらず、ま

た自らの行為の安全性について調査する研究を行

(12)

14

糖神的苦痛に対する損害賠償(cancerphobia)」

とここで説明する医学的モニタリングである('17)。

ここでは、以下、医学的モニタリングについて説 明し、この損害の請求が電磁波による身体損害賠 償諸求の一部として認められるかどうかについて 考察する。

医学的モニタリングに関する損害(medical

monitoringdamages)とは、原告が被った健康上

のリスクの増大に関して、発症を防ぐため、ある いは、すくなくともその発症を早期に発見するた めに医療検診を行い、これに必要な費用を原告に 対する損害賠償として認めるものである(】'81゜この 医学的モニタリングに関する損害をどのように実 施するかについては論争があるものの(u,)、多くの 州で損害賠悩の-形態として認められている。し かし、その立証責任は、州によって多少の差異が みられる(120)。

この医学的モニタリングを、顕在化していない 損害に対して最初に認めたのは、ニュージャージ

ー州におけるAyersv、TownshipofJaCkson判決('21)

である。この判決では医学的モニタリングを認め る場合に考慮すべき5つの判断要素が設定され、

他の州でも支持されるに至っている。その判断要 素とは、①当該化学物質に対する曝露の重大性と 程度、②当該化学物質の有毒性、③当該化学物 質に曝露した者が罹患する可能性のある疾病の重 大性、④このように曝露した個人が当該疾病を発 症する確率がどの程度増加したか、⑤初期検診の 意義と化学物質に対する曝露の影響をモーターす

ることの合理性および必要性、である('22)b この医学的モニタリングに関する損害には、3つ の特徴があると言われている。その第1は、当該 曝露が被告の過失によるものであることが要件と されるため、医学的モニタリングに関する損害を 調求すること自体が、過失責任に立脚する独立の 損害賠恢請求事由となったことである。しかし、

Ayers判決では明確に述べられていないものの、学

者や司法関係者の間では、医学的モニタリングに 基づく損害賠倣請求を単独の請求事由としてこれ だけで訴訟を起こすことはできず、なんらかのそ の他の損害と請求原因が必要であると考えられて

いる('23)。第2は、Ayers判決の第5の要素が示唆

しているように、医学的モニタリングを行うこと 送電線から生じる電磁波に曝露したことにより、

この損害が認められるか否かは、後で紹介するカ リフォルニア州の控訴裁判所において判断が示さ れている(],。》。この事件で、原告は他の8つの主張 に加えて、このガンなどの重大な疾病に将来罹患

するかもしれないという精神的恐怖に対する損害

を主張した(111)。しかし、同裁判所は、原告の全て の主張を却下する中で、この争点については、実

際の身体的損害を伴わない場合に、このガン等の

重大な疾患に将来罹患するかもしれないという主 張が認められるためには、原告が、当該曝露によ

って、将来心配されるガンに罹患することが信頼

できる医学的あるいは科学的見解によって証明さ れた場合に限られると判示した(''2)。

この判断基準は、現在のアメリカの諸法域の中 でも、もっとも積極的に梢神的損害賠償を認める 法域におけるものである。このため、現時点の科 学的証拠をもってしては、送電線に起因する電磁

波への曝露によって、この精神的苦痛に関する損

害を勝ち取ることは、困難であると思われる。

3.医学的モニタリング

伝統的な不法行為法における人身損害賠償で

は、身体的損害の存在が要件とされてきた(''3)。し かしながら、多くの毒物不法行為訴訟(toDdctorts)

で争われる事例においては、原告が有害物質に曝 露してから何十年にもわたって身体的損害が顕在

化しない場合がある(1M)。たとえば、細胞や遺伝子

の損傷などがその例である(1'5)。従来の不法行為理 論によれば、原告はその症状が発症して初めて損

害賠償請求を行うことができることになるので、

このような損害に対して、迅速な救済を与えるこ

とができないことになる。しかし、その一方で、

このような将来顕在化するかもしれない損害を、

一般的な損害賠償に組み込むことになると、損害 が将来においても顕在化しない者に対してまで損 害賠償を認める可能性がある《''6)。

このため、特定の州では、このような原告と被 告の利益のバランスを取るために、いくつかの代 替的な損害賠償を認めている。その代表的なもの が、前述の「将来ガンになるかもしれないという

(13)

15

が有益であると判断された場合にのみ、この損害 賠償は認められるということである。第3は、

Ayers判決の要素を立証するためには、資格のあ る医師による検査が必要とされるので、これ自体 が証拠として認められれば、曝露と有毒性の立証 要件が事実上満たされることになることである、瓢)。

さらに、これらの3つの特徴に加えて、この医 学的モニタリングに関する損害が認められたこと は、Daubert判決と合わせて考えると、より科学 的証拠に関する許容性を認める結果を導く点が重

要であると思われる。なぜならば、この損害賠償 請求の立証においては、曝露と罹患可能性のある

疾病との因果関係がある程度証明されればよく、

この因果関係を明確に立証しなければならない身

体的損害賠償に比べ、その立証責任の度合いが軽 減されており、より広範な専門家証言の許容性が

期待できるためである(頤)。

それでは、この医学的モニタリングという損害 類型が、送電線などの電力施設や携帯電話などの

製造物による電磁波環境被害に対して請求可能で

あろうか。この請求を認めるためには、理論的に

次の2点の問題を考察する必要がある。その第1

は、電磁波に曝露することが、従来の毒物不法行

為訴訟(toxictorts)すなわち、有毒物質に起因

する不法行為損害賠償の枠組みに入るものである

か否かという問題である。第2は、もしも電磁波

への曝露が、この枠組みの中に入るとすれば、こ

の曝露が、Ayers判決の示す5つの要素を満たす

ことができるかどうかが問題となる。

まず、第1の電磁波に曝露することが、従来の 有毒物質に起因する不法行為損害賠償の枠組みに 入るものであるか否かという点、すなわち、電磁 波を有毒物質として把握しうるか否かが問題とな

る。ある学説は、この点について、以下の理由に

より肯定的に解している('26%すなわち、毒物不法

行為訴訟の定義の範鴫を、有毒物質に曝露したこ とによる身体的およびそれに関連する損害に関す る不法行為と狭く解する必要はなく、化学物質の

みならず、バイオ被害あるいは電磁波に対する曝

露なども含めて考えるべきであるからとしている

(噸)。この考えは正しいと思われるが、問題は、こ の説の論者も認めているとおり、電磁波への曝露 と身体的損害への因果関係の立証ができることが、

毒物不法行為訴訟理論を適用する場合の前提にな

るので、現時点では困難が予想される。

第2の問題であるAyers判決の示す5つの要素を

電磁波訴訟の原告が満たすことができるかどうか

については、化学物質への曝露を電磁波による曝 鰯へと読み替えると、第2の要素を満たすための 電磁波曝露の有害性の立証と、第4の要素である 電磁波に曝露した個人が当該疾病を発症する確率 がどの程度増加したか、を立証するのは現時点で

は非常に難しいと思われる('鍋)。

、、出訴期限法

米国における出訴期限法(statuteoflimita‐

tions)とは、被害者またはその遺族である原告 が、被告に対して損害賠償を請求できる期間を定 めた訴訟法上の規定である。身体的損害賠償請求

における出訴期限の始期は、その身体損害の発生 時であるのが原則である。しかし、たとえばカリ

フォルニア州では、この身体的損害に関する出訴 期限は1年間と短い期間が設定されているので、

被害者がその被害に気づいたときには、この期限 がすでに過ぎており、このままではその適切な法 的救済が達成されないことになる。電磁波による 身体的損害賠償を求める場合にも、この問題が争

点となる。

多くの州では、このような事態を避けるため、

出訴期限の始期として、判例法上、発見起算時の 原則(discoveryrule)を採用し、原告が被害発 生に気づいたとき、被害とその原因との因果関係 に気づいたとき、もしくは、一般的な合理的知力 がある者が気づくべきときを、始期とするルール を確立している(1麹)。また、たとえこの発見起算時 の原則が適用されても、やはりその出訴期限を過 ぎているような場合には、継続的侵害の主張がな

される場合もある('00)。

E・具体的訴訟の検討

以下、これまで述べてきた人身損害賠償請求に 関する理論的問題が、具体的訴訟の中でどのよう

(14)

16

っていたか、あるいは、知っているべきであった として、このリスクに関して、原告を含めた顧客 に対して通知・警告する義務を怠ったと主張した(M1)。

また、原告は、その準備書面において、被告会社 の電磁波問題に関する広報活動が非常に不適切で あったとする主張を行った(1421。

原告は、事実的因果関係を立証するために、非 常に詳細な医学的証拠を提出し、かつ、電力会社 が電磁波の強さを減らすために用いることができ た様々な技術に関する証拠を提出した。この過失 に関する詳細な議論とは対照的に、私的ニューサ ンスに基づく主張は、わずかしか展開されなかっ た。

陪審は、原告に対する過失、私的ニューサンス に基づくいずれの主張も認めない評決を出し、裁 判所はこの訴えを却下した。

この被告勝訴の陪審評決において、陪審は、

Malloryが出生した1986年時点において、被告会 社が、原告に潜在的健康被害に関して警告を行わ なかったことは、不合理なことではなことではな く過失を構成ないと判断しているが、これは適切 であろう11個)。一方、私的ニューサンスについては、

原告側が、この主張を十分に行っていないことが 指摘できる。なお、裁判所が、原告が主張しよう とした厳格責任による製造物責任を、メーター通 過基準により退けたことは、カリフォルニア州に おけるこの分野の判例法理に基づくものであるた め、致し方ないことであると思われる。

に適用・判断されているかを見ることにする。順 序としては、電磁波の発生原因別に①送電線等の 電力施設、②携帯電話、③レイダーガン、④VDT の判例を見た後、⑤連邦不法行為法に基づく空軍

レイダーサイト曝露判決を扱うことにする1131)。

なお、ここでとりあげる判例は、個々の判例に おける理論適用を問題にするため、主に公刊され ているものに限った([犯)。また、これらの判例にお いて、人身損害賠償請求に加えて、財産的損害賠 償などの請求がなされている場合があるが、これ

らの法理論については、3章以下で記述する。

1.送電線等の電力施設から発生する電磁波 による身体的損害賠償請求訴訟

aZuidemav、SanDiegoGas&E1ectric Co・判決

ZuidemaMSanDiegoGas&ElectricCo・判決('麹)

は、1993年4月30日にカリフォルニア州において 出されたもので、電磁波曝露により人身損害賠償 が請求された事件のうち、はじめて陪審評決に至 ったものである。

原告のMalloIyZuidemaは、生後9ケ月で非常 にまれな腎臓障害(nephroblastomatosis)と小児 腎臓ガン(apre-cursortoWilmistumor)である

と診断された(皿)。1991年に5歳になったMallory とその両親は、被告会社に対して、過失に基づく 人身損害賠悩と私的ニューサンス(privatenui‐

sance)に基づく財産的損害賠償('鑓)とを求めて訴 えを起こした(1劃。原告は、懲罰的損害賠償を求 めず、填補損害賠償だけを請求している('認)。

原告の家は、被告電力会社の送電線に取り囲ま れており(煙)、その電磁波のレベルは、通常の送電 線による電磁波曝露の最大15倍にまで達していた (麺)・原告及び被告の専門家証言では、同家の様々 な場所における電磁波の強さは、24.91ミリガウ スから40ミリガウスにわたるものであった(140)。原 告は、その過失に基づく主張において、被告会社 は、少なくともMalloryが受胎した1986年以後、

高圧送電線によるこのような強度の電磁波に曝露 することで、小児ガンが引き起こされることを知

b,JordanvGeorgiaPowerCo・判決 Jordanv・GeorgiaPowerCo・判決u")は、原告

が、寝室から50フィート以下しか離れていない高 圧電線による電磁波に10年間曝露したことによ り、非ホジキンリンパ腫瘍(nonPHodgkinslymP phoma)に罹患したとして、電力会社に対して、

その損害賠償を請求した事件であるM5)。また原告 は、自らの損害賠償に加え、その家族も高いレベ ルの電磁波に曝露したとして、填補損害賠償のみ ならず、懲罰的損害賠償をも請求した(1個)。原告の これらの主張は、①不法侵害、②私的ニューサン ス、③過失、④本質的に危険な行為、⑤過失に

参照

関連したドキュメント

① 新株予約権行使時にお いて、当社または当社 子会社の取締役または 従業員その他これに準 ずる地位にあることを

手動のレバーを押して津波がどのようにして起きるかを観察 することができます。シミュレーターの前には、 「地図で見る日本

翻って︑再交渉義務違反の効果については︑契約調整︵契約

発生という事実を媒介としてはじめて結びつきうるものであ

(2) 300㎡以上の土地(敷地)に対して次に掲げる行為を行おうとする場合 ア. 都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第12項に規定する開発行為

そこで、そもそも損害賠償請求の根本の規定である金融商品取引法 21 条の 2 第 1

原子力損害賠償紛争審査会が決定する「東京電力株式会社福島第一、第二原子力発電所事故による原子力損害

電気事業会計規則に基づき、当事業年度末において、「原子力損害賠償補償契約に関する法律(昭和36年6月 17日