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特集 サイバーワールド論文特集の発行にあたって

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Academic year: 2021

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電子情報通信学会論文誌 D Vol. J100-D No. 2 pp. 140-141 © 一般社団法人電子情報通信学会 2017 140

特集

サイバーワールド論文特集の発行にあたって

サイバーワールド論文特集編集委員会 委員長  

山 崎 俊 彦

誰でも,いつでも使える情報通信技術(ICT)の急 速な普及により,ソーシャルメディアやオンラインシ ョッピングなどの新たなビジネス形態がなくてはなら ない社会基盤となり,もはやサイバーワールドは誰も 疑うことのない実体として存在している.パソコン,

スマートフォン,タブレット端末のみならず,テレビ までインターネットに接続され,ネットゲーム,ネッ ト商取引,研究教育のサイバーインフラストラクチ ャ,電子政府等々といったシステムが個別に整備され る段階を経て,最近では,スマートエネルギー,スマ ートシティ等実生活を快適に,また環境にやさしいサ ステイナブルな社会を実現しようと,新しいネット社 会が着々と構築されつつある.一方で,サイバーテロ やサイバーアタックなど国境を越えた脅威からの攻撃 に晒される社会になった.

他方,我々が求めているサイバーワールドのニーズ 的側面からの相互連環は,明確に目標として設定され 考察されているとは言いがたい.サイバーワールド時 限研究専門委員会は,平成17年4月から各分野の最新 成果をサイバーワールドの観点から統一的に俯瞰する ことにより,各分野に通底する技術基盤を明らかに し,学際的な展望を得るために相互意見交換の場を提 供することを目的として活動を行ってきた.今回,サ イバーワールドに関連した第6回目の論文特集を企画 するにあたっては,以下のような方針で論文募集を行 った.

まず対象分野としては,CG, VR等の映像生成技術,

ヒューマンインターフェイス技術,暗号等のセキュリ ティ技術,電子タグ,省電力,広帯域など新しい観点 のアーキテクチャ技術,ネットワーク技術といったサ

イバーワールドを形成する基礎技術から,遠隔教育,

ネットゲーム,Webサービス,あるいはそのビジネ ス展開といったサイバーワールド上で特定目的を達成 するための応用技術までの幅広い分野とした.ネット 社会の利便性を高め,またこれを前提とした新しいラ イフスタイルを人々が安心して享受するためには,

ICTのみならず周辺技術,関連する知見,制度などの 論文も必要となる.つまり本特集の目的は,ICTの発 展をサイバーワールドの観点から統一的に俯瞰し,ビ ジネス展開も視野に入れつつ,関連分野と協調的に横 断する新たな動向や相互関係とその将来を論じ,サイ バーワールド研究の学際的な展望を得ることにある.

今後のサイバーワールドの利用者にとって真に豊かな ものとする上で,有効な議論の場が実現されることを 期待した.

2016年5月に募集を締め切った結果,論文6編の投稿 があり,査読を開始した.7月に第1回論文編集委員会 を開催し,論文3編を条件付採録とした.査読結果を 投稿者に通知して修正を求め,10月に第2回論文編集 委員会を行った結果,すべての再査読論文を採録する ことに決定した.

内容を見てみると,カラーパターンの残像を用いて コードに埋め込んだ情報(7-15ビット)と手振り動作 の方向を同時に伝達することのできる直感的な情報伝 達システム,企業の決算短信PDFから今後の業績に 関する記述がある文を抽出する手法,及び没入型ディ スプレイを用いて周辺刺激が直線運動感覚(LV)に どのような影響を与えるか分析・検証を行った論文と サイバーワールドの多様性,カバーする範囲の広さが 伺える内容となっている.また,採用にいたらなかっ

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141 電子情報通信学会論文誌 2017/2 Vol. J100–D No. 2

た投稿論文の中にもSNSの解析やスマートフォンの利 用実態調査など意欲的なものが含まれていた.今後 も,基礎的なものと併せて,システム開発とその評価,

コンテンツに関する成果,それらのビジネス応用など も,継続して論文として挑戦して貰えるような環境を 提供しないきたいと考えている.

今回の特集が,今後のサイバーワールド発展の一つ の礎になることを期待したい.最後に,この特集をま とめるにあたり多大なご協力を頂いた,北原格氏・井

サイバーワールド論文特集編集委員会 委 員 長 山 崎 俊 彦

北 原   格 ・ 石 川 彰 夫 ・ 小 花 聖 輝

青 木 義 満 ・ 井 口 和 久 ・ 井 原 雅 行 ・ 亀 田 能 成 橋 本 正 樹 ・ 服 部   哲 ・ 原 崎 秀 信 ・ 宮 崎 慎 也 米 倉 達 広

口和久氏・石川彰夫氏・小花聖輝氏をはじめとする編 集委員会のメンバに感謝する.

やま

さき

 俊としひこ(正員) 東京大学工学部電子工学科卒業.東京大学 工学系研究科電子工学専攻修了.博士(工学).現在,東京大学 大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻准教授.途中,日本 学術振興会海外特別研究員としてコーネル大学客員研究員.魅 力工学,大規模マルチメディアデータ処理,3次元映像処理,物 体認識・機械学習などの研究に従事.IEEE, ACM, IEICE, ITE, IPSJ, JSAI会員.

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