• 検索結果がありません。

中島博徳先生 吉田久先生 第 24 回学術集会 (1990 年 10 月, 旭川 ) にて 加藤精彦先生 第 24 回学術集会 (1990 年 10 月, 旭川 ) にて 日比逸郎先生 ( 左から ) 松尾宣武先生, 新美仁男先生 第 5 回 ESPE- LWPES Joint Meeting(19

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "中島博徳先生 吉田久先生 第 24 回学術集会 (1990 年 10 月, 旭川 ) にて 加藤精彦先生 第 24 回学術集会 (1990 年 10 月, 旭川 ) にて 日比逸郎先生 ( 左から ) 松尾宣武先生, 新美仁男先生 第 5 回 ESPE- LWPES Joint Meeting(19"

Copied!
84
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)
(2)
(3)

i 写真集

写真集

●学会の先輩たち 吉田 久先生〔第 24 回学術集会(1990 年 10 月,旭川) にて〕 加藤精彦先生〔第 24 回学術集会(1990 年 10 月,旭川) にて〕 (左から)松尾宣武先生,新美仁男先生〔第 5 回 ESPE-LWPES Joint Meeting(1997 年,ストックホルム)にて〕

日比逸郎先生

清野佳紀先生 中島博徳先生

(4)

●日本小児内分泌学会専門セミナー 第 8 回専門セミナー(2003 年) 第 20 回専門セミナー (2015 年) ロールプレイの様子 第 15 回専門セミナー(2010 年) 大山建司先生 第 19 回専門セミナー(2014 年)講義風景

(5)

iii 写真集

●日本小児内分泌学会入門セミナー

第 5 回入門セミナー(2009 年)

(6)

Clinical Pediatric Endocrinology(CPE)の表紙 ●国際学会(国内開催) 国際小児思春期糖尿病学会(ISPAD)サイエンススクール (2012 年,京都) 第 6 回国際内分泌学会(ICE)サテライトシンポジウム (1988 年 7 月 14~15 日,東京) 創刊号 最新号

(7)

v 写真集 ●人物と思い出 (左から)長谷川奉延先生,緒方勤 先 生, 藤 枝 憲 二 先 生〔ESPE 2008 (2008年9月22日,イスタンブール) にて〕 (左から)Ron G.Rosenfeld 先生,清野佳紀先生,長谷川行洋先生, Michael B.Ranke先生〔Mini―Symposium in Okayama(1995 年 7 月 7日)にて〕 奥野晃正先生〔第 24 回学術集会(1990 年 10月,旭川)にて(会長)〕 藤枝憲二先生〔第 37 回学術集会 (2003 年 10 月,旭川)にて(会長)〕 藤枝先生に哀悼の言葉を述べる田島敏広先生 〔ESPE 2010(2010 年 9 月 24 日,プラハ)にて〕 (左)奥野晃正先生,(右)Raymond L.Hintz 先生 〔成長障害研究会(1994 年)〕

(8)

(左から)長谷川行洋先生,会長の Zvi Laron 先 生,長谷川奉延先生〔第 3 回 LWPES-ESPE Joint Meeting(1989 年 10 月,エルサレム)にて〕 Andrea Prader先生 〔第 3 回 LWPES-ESPE Joint Meeting(1989 年 10月,エルサレム)にて〕 (左から)長谷川奉延先生,玉井伸哉先生,Keith L. Parker 先生(特別講演者),佐藤清二先生,松尾宣武先生(会長) 〔第 30 回学術集会(1996 年 10 月,東京)にて〕 (左)有安大典先生,(前左)Ron G. Rosenfeld 先生,(右)長谷川行洋先生(会長)〔第 49 回学術集会(2015 年 10 月,東京)にて〕

(9)

vii 写真集

(左から)Gudrun A. Rappold 先生,緒方勤先生(会長),Cheri L. Deal 先生 〔第 48 回学術集会(2014 年 9 月,浜松)にて〕 ●理事・監事(任期:2014.4.1∼2017.9.28) 理事長 監 事 理 事 副理事長 緒方 勤 雨宮 伸 大薗恵一 田中敏章 安達昌功 神﨑 晋 藤原幾磨 伊藤善也 長谷川奉延 室谷浩二 有阪 治 杉原茂孝 堀川玲子 井原健二 長谷川行洋 横谷 進 位田 忍 田島敏広 皆川真規 浦上達彦 深見真紀 依藤 亨

(10)
(11)

ix 巻頭言  日本小児内分泌学会は,節目となる 50 周年を迎えることになりました.この歴史に,深い敬意と大きな 喜びを感じつつ,「日本小児内分泌学会創立 50 周年記念誌」を作成することといたしました.ここに,本学 会の歩みと将来の展望を述べさせていただきます.  本学会は,1967 年に「日本小児内分泌学研究会」として設立され,その後,1984 年に「日本小児内分泌 学会」へと発展しました.そして,2016 年 4 月には法人格を有する「一般社団法人日本小児内分泌学会」 となり,社会的信用とともに大きな社会的責任を有する学会となりました.現在,会員数は 1,300 名を超え, 大きく飛躍していることは周知のとおりです.このような経緯を経て発展してきた本学会は,まさに小児内 分泌学の臨床・研究・教育において,中心的役割を果たしております.多くの先人の方々は,最大限の努力 をされ,小児内分泌学の臨床・研究面の向上に貢献されてきました.その結果,臨床症状の詳細かつ正確な 記述に始まり,ホルモンの測定,ホルモン欠乏やホルモン受容体異常症の発見,endocrine,paracrine,auto-crine概念の確立,シグナル伝達機構の解明などの成果が次々と報告されるようになりました.さらに本学 会は分子生物学的最先端手法をいち早く取り入れ,世界に誇るべき業績を発表しております.治療面におい てもホルモン補充療法において多大な貢献を果たし,近年では,分子標的薬の導入や医師主導治験による新 規治療法の模索が進められております.また,本学会は,医療政策においても小児内分泌疾患の小児慢性特 定疾病や指定難病制度において,大きな役割を果たしております.  このような礎に現在の本学会の発展があることに思いを馳せ,深謝の念とともに今後の展望について言及 します.  臨床的展望:小児内分泌領域に限らず,pediatrics として扱われる先天性・難治性疾患の重要性はまった く変わりませんが,今後は,child health の対象となる環境変化に起因する疾患が増加すると考えられます. 内分泌領域では,内分泌撹乱環境化学物質に起因する男児外性器異常や女児早発乳房・思春期早発,食事や 日光曝露減少に起因するビタミン D 欠乏,胎児期(および乳児期)低栄養に関連する代謝異常(DOHaD), 過食に関連する 2 型糖尿病,やせ願望に起因するるい痩などの増加が危惧されます.今後は,このような環 境因子関連疾患の感受性因子の同定,予防・治療の開発,そして,社会への啓発活動が重要と考えます.  研究的展望:本学会は,比較的早期から分子遺伝学的手法を取り入れた研究を推進し,多くの一流雑誌に 論文を発表しております.しかし,欧米はもとよりアジア諸国もわが国を上回る勢いで研究を進めておりま す.わが国のプレゼンスをさらに高めるためには,患者登録による患者把握ならびに国内・国外多施設共同 研究を推進することが必要です.そして,膨大なデータを解析できるコンピューター技術の習得や英文論文 執筆力がツールとして必須となります.これらを臨床と同時並行で行うことは際めて困難であるため,是非, 多くの小児内分泌医が一定期間研究に集中できる環境整備の構築をお願いしたいと思います.  国際的活動:本学会では,国際協力活動が飛躍的に増加しております.国際共同で多くのガイドラインが 発表されるようになっており,この傾向はますます加速されています.特に,アジア諸国との連携を密にし て,臨床・研究の両面でフラットな協力関係を築くことが望まれます.  最後になりますが,日本小児内分泌学会の 50 年の歴史に深い敬意を払うとともに,次の 50 年,その次の 50年がさらに発展することを願ってやみません.これからを支える方々に期待いたします. 2016年 10 月

巻頭言

日本小児内分泌学会 50 周年を迎えて

一般社団法人 日本小児内分泌学会 理事長 浜松医科大学小児科 教授 緒方 勤

(12)

写真集 i 巻頭言 ix 編集にあたって xi 関係学会からの祝辞 ESPE(欧州小児内分泌学会) 2 PES(北米小児内分泌学会) 3 APPES(アジア太平洋小児内分泌学会) 4 SLEP(南米小児内分泌学会) 5 KSPE(韓国小児内分泌学会) 6 ISPAD(国際小児思春期糖尿病学会) 7 日本小児科学会 8 日本内分泌学会 9 日本糖尿病学会 10 歴代理事長からの言葉 加藤精彦(任期:1989.4∼1993.3) 12 新美仁男(任期:1996.4∼1999.3) 13 松尾宣武(任期:1999.4∼2002.3) 15 清野佳紀(任期:2002.4∼2005.3) 16 藤枝憲二(代筆:田中敏章)(任期:2005.4∼2010.3) 18 横谷 進(任期:2010.3∼2014.3) 19 委員会活動の歩み 卒後教育委員会 22 保険委員会 27 薬事委員会 29 あり方委員会 32 渉外委員会 33

CPE(Clinical Pediatric Endocrinology)編集委員会 34

ガイドライン委員会 36 内分泌代謝科専門医委員会 37 広報委員会 38 用語委員会 39 財務委員会 40 マススクリーニング委員会 42

CCS(Childhood Cancer Survivor)委員会 43

移行期対応委員会 44 遺伝子診断委員会 45 性分化・副腎疾患委員会 46 糖代謝委員会 47 下垂体・成長障害委員会 48 骨代謝委員会 49 小児慢性特定疾病対応委員会 50 東日本大震災に関わる小児甲状腺疾患診療プロジェクトチーム  (震災小児甲状腺 PT)

目次

日本小児内分泌学会創立 50 周年記念誌

(13)

xi 目次  2016 年に第 50 回学術集会を迎えることを機会に,日本小児内分泌学会では創立 50 周年記念誌を発行することに なりました.  1995 年に「日本小児内分泌学会の歩み(1967∼1994 年度)」が中島博徳元理事長らの尽力により発行されています. 本記念誌は,この「歩み」を大いに参考にして作成されましたが,重複した詳しい記載はなるべく避けるようにしま した.「歩み」は,このように貴重な記録であるので,本記念誌と合わせて日本小児内分泌学会ホームページの会員 専用ページに掲載されます.  本記念誌の構成は,関連学会からの祝辞に引き続いて,歴代理事長からの言葉と現在の各種委員会からの活動報告 をとおして,学会の幅広い活動を記録しています.最後は資料編となっています.巻頭の口絵写真には,貴重な写真 を集めました.残念ながら期待した写真の一部が見つからなかったために,画像を記録として残せなかった学会活動 や学会の恩人も少なからずいます.不揃いな記録となっている点をお詫びします.  本記念誌が,未来の本学会の発展に向けてマイルストーンとして役立てられることを期待します. 50周年記念事業委員会 横谷 進,緒方 勤,大薗恵一,安達昌功,雨宮 伸,有阪 治,神  晋,田中敏章,長谷川奉延,長谷川行洋, 深見真紀,堀川玲子,依藤 亨

目次

日本小児内分泌学会創立 50 周年記念誌 50年の記録(資料編) 歴代運営委員長および理事長 54 研究会・学術集会 歴代会長 55 各賞受賞者一覧 56 Exchange Lecture講演一覧 59 国際学会・国際シンポジウムの開催記録 60 年表 62 日本小児内分泌学会の概要/理事・監事名簿 66 委員会委員名簿 67 編集にあたって

(14)
(15)
(16)

Dear Colleagues of the JSPE

On behalf of the Council and members of ESPE, it is my great pleasure to congratulate you on reaching your 50th year as a Society. This is a very significant milestone, reflecting the enduring success of your Society and its importance to the health and welfare of children with endocrine disease in Japan.

ESPE celebrated its 50th year in 2011, so our two Societies have developed over similar time courses. Both Societies started out with a small number of dedicated pioneers in paediatric endocrinology, determined to put a focus on children and form Societies distinct from their adult counterparts. The Japan Endocrine Society(JES)will be holding its 89th meeting this year, and therefore the JSPE arose 39 years from the birth of JES. This move away from the adult Endo-crine Societies was occurring over a similar time course in Europe.

We owe a great deal to these pioneers, who carved out a niche for providing clinical expertise and support, and develop-ing research programmes specifically directed at children with endocrine disease and diabetes. Since its inception in 1967, the JSPE has gone from strength to strength with now over 1,000 members, a vibrant annual meeting with∼700 attendees, training events with Schools for both for new trainees and those with more experience, active Working Groups and a journal‘Clinical Pediatric Endocrinology’. Most importantly JSPE is a highly valued contributor to In-ternational Paediatric Endocrine meetings and Consensus statements.

ESPE has enjoyed an excellent relationship with JSPE, with ESPE members being invited to the JSPE annual meeting as guest lecturers. I personally have presented lectures at JSPE, and I can attest to the warm reception and the friendly collaborative atmosphere of these meetings, which always makes it such a pleasure to visit Japan.

I think the theme for the upcoming 9th biennial meeting of the Asia Pacific Paediatric Endocrine Society and the 50th meeting of the Japanese Society for Pediatric Endocrinology captures the spirit of what all of us in paediatric endocri-nology should aspire to do‘Learn, Develop, Innovate, Live Together’.

Many congratulations to JSPE, and long may your interactions with ESPE continue.

Message from European Society for Paediatric Endocrinology

(ESPE)

ESPE Message to JSPE on the occasion of its

50th Anniversary

ESPE Secretary General

(17)

3 関係学会からの祝辞 To the Members of the Japanese Society for Pediatric Endocrinology(JSPE):

On behalf of the Pediatric Endocrine Society(PES), we would like to congratulate you on achieving your momentous 50th anniversary. You have created a stellar scientific program to be held jointly with the 9th biannual meeting of Asia Pacific Paediatric Endocrine Society(APPES)in your beautiful historically and culturally rich capital city of Tokyo. Having been founded in 1972, PES is a mere 4 years older than JSPE, but essentially we are twins! Your motto“Learn, Develop, Innovate, and Live Together”so perfectly states how science, our two societies, and humanity should move forward and, again, on behalf of PES, we wish you great success in the next 50 years and beyond.

Message from Pediatric Endocrine Society

(PES)

PES President, 2016 2017

Stephen Rosenthal, MD

PES Past President, 2014 2015

(18)

The Asia Pacific Paediatric Endocrine Society(APPES)would like to congratulate at the Japanese Society for Pediat-ric Endocrinology(JSPE)on reaching its 50th anniversary. Indeed JSPE is one of the first paediatPediat-ric societies to reach this truly auspicious event. It is therefore unsurprising that JSPE is widely recognised internationally for its promotion of both basic and endocrine research.

Unlike JSPE, APPES is a relatively young regional society, formed in 1999 to provide a forum for those with an interest in paediatric endocrinology and diabetes in the Asia Pacific region. While APPES now includes over 15 Asia Pacific countries, its formation was substantially influenced and encouraged by JSPE and in particular Professor Kaichi Kida. With Professor Kida s energy and enthusiasm we went on to hold our 3rd biennial scientific meeting in Kobe in con-junction with the JSPE annual scientific meeting and this was a highly successful meeting. Professor Kida sadly died soon after this meeting but his influence on our society was subsequently recognised with the establishment of the Kaichi Kida oral session. This session highlights the best research submitted to each APPES scientific meeting from young researchers in our region.

A strong Japanese influence has continued in APPES with Dr Katsuhiko Tachibana and Prof Keiichi Ozono both serv-ing on council between 2004 and 2008. Currently Dr Reiko Horikawa and Prof Osamu Arisaka are servserv-ing on council, with Dr Horikawa being our immediate past president, a position she held with distinction. Indeed Dr Horikawa, throughout her 8 years on council has, among other activities, helped provide resources and education to the poorer countries in our region, including visiting Myanmar, Cambodia, Pakistan and Bangladesh. It is therefore fitting that our next APPES biennial scientific meeting is again to be held in Japan in collaboration with JSPE, this time in Tokyo. And it is an honour and a privilege to be able to share in JSPE s 50th anniversary at the same meeting.

Looking to the future I hope the ties that JSPE and APPES have will only consolidate and become stronger. We have complimentary roles within the Asia Pacific region and our ongoing collaboration will benefit both our societies and the region as a whole. The challenges facing paediatric endocrinologists in our region are enormous and we hope that this collaboration will be able to make a genuine contribution to the improved health of children with diabetes, growth and endocrine disorders.

Yours sincerely

Message from Asia Pacific Paediatric Endocrine

Society

(APPES)

Prof Paul Hofman

(19)

5 関係学会からの祝辞 It is with great pleasure that on behalf of SLEP, the Latin American Society for Pediatric Endocrinology, we congratu-late its sister society, the Japanese Society for Pediatric Endocrinology(JSPE)for its 50th anniversary.

JSPE has a long tradition, a very large number of members, holds an annual meeting of very high scientific level with a great number of participants, has important educational activities and working groups, and publishes its own Official Journal,“Clinical Pediatric Endocrinology”. Several of its members have greatly contributed for the advancement of the scientific knowledge in general and pediatric endocrinology. JSPE is a society that sets a level of excellence that serves as an example for other societies.

JSPE also has an active role in the Asia Pacific Paediatric Endocrine Society(APPES). More recently, APPES and SLEP started joint lectures at both the APPES and SLEP meetings translating their friendship into scientific exchange of regional experiences.

Japanese immigration resulted in important outcomes in Latin American countries. In Brazil, the largest Japanese com-munity outside Japan has had a great cultural influence and integration has been successful. Also in Peru, the Japanese contribution has been significant.

Latin American groups have had fruitful collaborations with research groups from Japanese Universities resulting in joint publications.

In summary, SLEP congratulates JSPE on the occasion of its 50th anniversary for its friendly relationship with sister societies and extensive and important contribution to the scientific knowledge of endocrinology, as well as the care of children with endocrine diseases.

Message from Latinamerican Society for Pediatric Endocrinology

(SLEP)

To the Japanese Society for Pediatric

Endocri-nology

(JSPE)

SLEP Secretary General

Carlos A. Longui

SLEP Byelaws Committee

(20)

I am greatly honored to send congratulatory remark on the 50th anniversary of the Japanese Society for Pediatric Endo-crinology(JSPE)on behalf of the Korean Society of Pediatric Endocrinology(KSPE). I would like to celebrate JSPE s 50th anniversary with Tsutomu Ogata, the president of JSPE, and every member of the society.

For half a century, JSPE has contributed greatly to the promotion of clinical practice, basic research, training and educa-tion in the field of pediatric endocrinology in Japan. Moreover, as a prestigious member of Asia Pacific Paediatric En-docrine Society(APPES), JSPE has stretched its boundaries beyond Asia to America and even Europe. Through bor-derless public services and higher level of academic achievements, I deeply wish to see JSPE strengthen its position as a representative academic society in Japan. I also look forward to seeing JSPE spread its wings and hold a successful APPES meeting this year.

I believe that the relationship between JSPE and KSPE is particularly special. We have successfully enhanced the rela-tionship through having inviting speaker program in JSPE and KSPE annual meeting over the last several years. I deep-ly appreciated JSPE gave great attention toward KSPE s 20th anniversary symposium and supported us last year. I hope that we will continue to closely work together in the years to come.

Once again, congratulations on achieving this memorable milestone of 50 years of dedicated service to pediatric endo-crine field and express my very best wishes for the continued success of JSPE.

Kee Hyoung Lee, MD. PhD

Message from Korean Society of Pediatric

Endocrinology

(KSPE)

KSPE President

(21)

7 関係学会からの祝辞 Congratulations JSPE!

Fifty years is a long time for a society that is young at heart. ISPAD was founded as ISGD in 1974, and we very early on had strong ties and collaborations with JSPE. Prof. Teruo Kitagawa from Tokyo was our third president during the years 1987 to 1990, and I remember him well as I joined ISPAD during his tenure. Prof. Kaichi Kida cared well for our finances during his 2 periods of treasurer from 1998 to 2004. We had a well visited and much appreciated ISPAD meet-ing in Atami in 1994. Durmeet-ing recent years Dr. Tatsuhiko Urakami organized an ISPAD Physician s Science School in Kyoto in 2012. We have also cooperated with JSPE through APPES under the presidency of Dr. Reiko Horikawa, and had a successful ISPAD/APPES symposium in Darwin in 2014. We have also met and discussed at the HbA1c Consen-sus meeting at IDF conferences.

JSPE has played an active role in the care of childhood diabetes in Japan, where you have organized urine screening in schools to find all children with diabetes. This ensures that the number of ketoacidosis at onset is very low. ISPAD has also appreciated your input in the field of international pediatric diabetes at conferences and through numerous papers on childhood diabetes originating from Japan.

We congratulate you to this anniversary, and hope to continue our fruitful collaboration during the years to come.

Yours sincerely,

Ragnar Hanas, MD, PhD

Message from International Society for

Pediatric and Adolescent Diabetes

(ISPAD)

ISPAD President

(22)

 日本小児内分泌学会が設立 50 周年を迎えられましたことを心よりお祝い申し上げます.  わが国の小児科学会の分科会の多くが,最近数年の内に設立 50 周年を迎えています.これは, 1965 年前 後に小児科学の subspecialty の学会の多くがわが国で誕生したためです.日本小児科学会とは別に小児科学 の subspecialty の学会が誕生したのは,小児医療や医学が進歩し,より高度の専門的医療を推進し学術を振 興しようとした当時のわが国の小児科医の強い意志によるものです.その際,多くの subspecialty の学会が 当時最も進んでいた米国や欧州の小児科学・医療をお手本とし,そのレベルに近づくことを目指しました.  日本小児内分泌学会は 1967 年に前身の日本小児内分泌学研究会として設立され,これまでにわが国の小 児内分泌学や糖尿病学の臨床と研究をリードしてこられました.そして現在では,世界に誇るべき数々の研 究成果をあげられております.同学会がこれまで最も重要視されてきたことは,子どもの成長・発達・成熟 に関する研究や臨床を推進し,その成果を社会に還元することと伺っています.時代とともに対象とすべき 疾患や課題は変遷してきましたが,日本小児内分泌学会の会員の皆様の日夜を問わない努力が,小児内分泌 学や小児糖尿病学の分野で世界に誇る業績を多数生み出し,わが国における小児内分泌疾患や小児糖尿病の 治療の均霑化を果たされてきたことに心から感謝申し上げます.  医学・医療の進歩によって救命され,病的状態を脱したり軽減することができる子どもが増えています. その結果として,慢性疾患をもって生存し,治療やケアを受けながら成人に移行する患者さんが増えていま す.長期生存に伴う新たな問題への対応や,成人になった患者さんへの治療やケアの担い方など,最近では これまでの小児科医の仕事を超えた新たな課題も生まれてきています.健康な子どもだけでなく病気や障害 をもった子ども・青年やその養育者のために,日本小児内分泌学会の会員の皆様がこれからもご尽力され, 日本小児内分泌学会がさらにご発展されることを心より祈念申し上げます.

日本小児科学会からの祝辞

設立 50 周年を祝って

公益社団法人 日本小児科学会 前会長 国立成育医療研究センター 理事長 五十嵐 隆

(23)

9 関係学会からの祝辞  日本小児内分泌学会,緒方勤理事長をはじめ,1,300 名におよぶ学会員の皆さま,このたびは学会創立 50 周年,誠におめでとうございます.小児の成長・発達・成熟と内分泌代謝疾患に対する研究,診療,教育, 社会啓蒙における皆さま方の日々のたゆまぬ真摯なご活動に深く敬意を表するとともに,学会の今日に至る ご興隆を心よりお喜び申し上げます.  わが国の内分泌学は,高峰譲吉先生のアドレナリンの結晶化に始まり,世界の内分泌学の草分け的存在で あり,内分泌学を専門とする多くの優れた先達の先生方のご尽力により,その牽引者として,世界に冠たる 立場をここまで堅持してまいりました.日本内分泌学会は,米国内分泌学会に次ぐ歴史を誇り,現在その会 員数は,7,800 名に及び,来年 2017 年で 90 周年を迎えようとしております.わたくしは,昨年,日本内分 泌学会の代表理事に就任し,学会員に“PAX ENDOCRINOLOGIA 内分泌至上主義”を共通の認識として, 学会のさらなる発展を目指そうと呼びかけました.すなわち,ホルモンは,すべての生命現象の基本物質で あり,内分泌学は,生命体の維持,すべての疾患の基盤であるとの自負をすべての学会員がもち,内分泌学 全般に精通し,医学全体を俯瞰し着実に貢献できる歓びと誇りをもつ真の内分泌学のエキスパートの育成と 内分泌学の隆盛に努力したいと考えております.  そのために現在いくつかの学会施策を開始しておりますが,その主たるものとして,関連領域学会との関 係強化があります.小児内分泌学会は,言うまでもなく,われわれにとって最も近しく,最も深く連携すべき, そして,そうしたいと願っている学会でございます.貴学会では,その主要な活動の 1 つとして,これまで, いわゆる「希少疾患」と称される疾患群に対し,極めて精緻な臨床的観察からその多彩な実態を浮き彫りにし, それをもとに,原因遺伝子の探索とその発見を実施する活動を展開してこられました.この基本姿勢は,優 れた医師を目指すもの誰しもに要求される,鋭い臨床的“眼力”の養成に不可欠なものであり,われわれの 学会も大いに学ぶべきものであります.また,内分泌学を志す者に大きな醍醐味を与えると考えております.  緒方理事長は,こうした古典的な内分泌学に加え,「子どもを取り巻く環境の変化」に注目した小児内分泌学 を主要命題にあげておられます.そして貴学会は,現在,Transitional Endocrinology の重要性に注目され,精力 的にその研究の推進と医療体制の確立を目指しておられます.われわれの学会でも,貴学会の理事長を務めら れた横谷進先生を中心にその関連委員会が立ち上がりました.Barker の唱えた DOHaD 仮説(developmental ori-gins of health and disease. すなわち,胎生時期から乳幼児における栄養環境と成人後の生活習慣病の発症の連関) が端的に示すように,小児の“体質”形成は,母体環境の影響下で既に開始されており,小児期に培われる変 化(エピゲノム変化を含む)は,成年,中高年,老年,そして死に至るまで色濃くその影響は続くと考えられま す.したがって,ホルモンを中心に据え,一生にわたる生命の維持機構とその破綻を捉える内分泌学において, transitionの考えは極めて自然であり,また今日的なものであると思われます.まさに,PAX ENDOCRINOLO-GIAの精神に叶うものであります.日本内分泌学の支柱である井村裕夫先生は,最近,「ライフコースヘルスケ ア」という考え方を唱えておられます.超高齢化社会を迎え,ヒトの健康体の形成とその維持を,胎生時期から 捉え,生涯にわたる変化を精密に把握し,その変調に対し可能な限り早期に介入しよう(先制医療)とのお考え であると拝察いたします.Transitional Endocrinology はまさにその流れに沿ったムーブメントであると思います.  わたくしは,貴学会創立 50 周年を記念し,貴学会とわれわれ日本内分泌学会との強固な連携を希求し, この内分泌学の新潮流を,“Endocrinology Continuum”(continuum は「連続体」との意味)と称し,共有さ せていただきたく存じます.

日本内分泌学会からの祝辞

PAX ENDOCRINOLOGIA

 ―“Endocrinology Continuum”への希求

一般社団法人 日本内分泌学会 代表理事 慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科 教授 伊藤 裕

(24)

 このたびは,日本小児内分泌学会が設立 50 周年を迎えられたこと,誠におめでとうございます.日本糖 尿病学会を代表して,緒方理事長をはじめとする日本小児内分泌学会の関係者の皆さまに心よりお慶び申し 上げます.日本小児内分泌学会は 1967 年に設立され,以後,わが国における小児の内分泌学・糖尿病学を 牽引してこられました.貴学会の会員は小児内分泌学や小児糖尿病学を専門とする臨床医と研究者などから なり,現在 1,300 名を超えていると伺っています.日本糖尿病学会は,わが国における糖尿病の研究の発展 と治療の向上を目指す立場から,小児糖尿病の研究や治療につきましては一貫して日本小児内分泌学会と連 携して活動してきました.実際,日本小児内分泌学会の会員で糖尿病を専門とする臨床医・研究者は多くが 糖尿病学会の会員としても活動していただき,両学会の連携に多大な貢献をしてこられました.このような 活動の中心となるべき専門医について,日本糖尿病学会の糖尿病専門医は基盤診療領域が内科と小児科と なっており,日本小児科学会および日本小児内分泌学会とのご協力のもと小児科の糖尿病専門医の育成に努 めてまいりました.また,小児糖尿病診療の質の向上と均霑化のため,日本糖尿病学会と日本小児内分泌学 会は共同して 2001 年より「小児・思春期糖尿病管理の手びき」を発刊し,現在は「小児・思春期糖尿病コ ンセンサス・ガイドライン」として手引きやガイドラインを刊行してまいりました.編集にあたられた歴代 の日本小児内分泌学会糖代謝委員会(旧・糖尿病委員会)および日本糖尿病学会小児糖尿病委員会の先生方 に深い敬意を表します.この「小児・思春期糖尿病コンセンサス・ガイドライン」が小児・思春期発症糖尿 病の療養に携わる医療従事者に広く活用されることを望んでいます.  小児・思春期の 1 型糖尿病の診療や治療においては,連続皮下ブドウ糖濃度測定(CGM)やこれを自己 管理に利用できる持続皮下インスリン注入療法(CSII)が導入されるなど大きな進歩がもたらされ,今後, 一層の普及が求められています.同時に,小児・思春期1型糖尿病のインスリン治療における血糖コントロー ル目標値や治療法について,わが国におけるエビデンスの一層の集積が求められています.また,小児・思 春期の 2 型糖尿病については,小児肥満に対する教育・啓発や適切な食事・運動・薬物療法についてのエビ デンスの集積が必要です.さらに,小児・思春期糖尿病については 1 型,2 型を問わず,ライフステージの うえでの特徴から心理的・精神的側面に対する特段の配慮が必要です.患者や家族に対する経済的・行政的 支援の仕組みはまだまだ不十分です.小児科医から内科医へのスムーズな移行についても患者さんを中心に した両者の連携が求められています.小児糖尿病を発症した患者が糖尿病でない小児と同じように身体的・ 精神的な発達・成長が得られ,進学や就職においてもハンディキャップがなく,将来にわたって糖尿病の合 併症が起こらないような糖尿病の治療の実現に向けて,小児科の糖尿病専門医の使命は大変重要になってい ます.今後,iPS 細胞による再生医療をはじめとして小児糖尿病には根治に向けた研究の進歩が強く期待を されています.そのような明るい希望の実現に向けて,日本小児内分泌学会の新たな 50 年の活動が実り多 いものとなりますよう祈念して,日本糖尿病学会からの祝辞に代えさせていただきます.

日本糖尿病学会からの祝辞

日本小児内分泌学会の 50 周年によせて

一般社団法人 日本糖尿病学会 理事長 東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科 教授 門脇 孝

(25)
(26)

 第二次世界大戦の敗北前後は,社会の混乱とともに医学の進歩も停滞気味であったが,次第に落ち着きを 取り戻し,欧米医学の先進性を学んでいった,小児科学も細分化され,専門分野が深くなり,戦後十数年頃 から大きく変貌してきたのである.それまで,栄養,成長発育,感染症などの細菌学を中心に研究されてい た小児科学も,特に多種の検査法の開発や進歩もあって,多くの専門分野に分かれて研究会ができた.  内分泌学分野でも,radioimmunoassay でのホルモン測定ができることから始まり,多くの知見が得られる ようになった.各大学での研究が進み,同好の士が集まり,研究会が立ち上がったのである.やがて規模も 大きくなり,小児内分泌学研究会として全国的に 1 つにまとまったのである.第 1 回(1967 年)の高津忠 夫発起人代表の研究会から始まり,第 18 回(松田博会長)までを研究会として,その後は第 19 回から学会 に昇格,日本小児科学会の分科会として現在まで続いている.その間の事情は,「日本小児内分泌学会の歩 み(1967∼1994 年度)」において第 28 回学術集会での中島博徳先生の特別講演として詳細に報告されており, そちらを参照されたい.中島先生と吉田久先生は,五十嵐良雄先生や私を加えて,関東地区での研究会をま とめあげられ,最初から尽力された.今や本学会では,内分泌関連の遺伝子や代謝の問題も多く取り上げら れ,先天性症候群の成因や解析まで幅広く研究が進んでいる.  今後も,若い先生方がさらなる学会の進歩発展に努められんことを望んでいる者の 1 人である.

日本小児内分泌学研究会から学会への進展

(任期:1989 年 4 月∼1993 年 3 月) 山梨医科大学 名誉教授 加藤精彦

(27)

13 歴代理事長からの言葉  このたびの機会をいただき,本学会が日本小児内分泌学研究会として発足したときから,先輩の中島博徳 先生とともに歩んできた者として,先人たちが学会の発展に尽くした姿を知っていただければと思う.  日本小児内分泌学会のもととなった日本小児内分泌学研究会は,東京大学,慶應義塾大学,千葉大学が中 心となって 1967 年 10 月 21 日に第 1 回の研究会を開き,同年 12 月の日本小児科学会の理事会で,その分科 会として承認された.  千葉大学の中島博徳先生は,研究会発足時からの運営委員 6 名のうちの 1 人で,本学会の生みの親,育て の親の 1 人でもある.初代の研究会運営委員長は信州大学の吉田久先生(1968 年に東京医科歯科大学に異動) で,1978 年から中島先生が第 2 代運営委員長となった.  小児内分泌学は成長・発達と密接に関係しているので,下垂体,甲状腺,副甲状腺,副腎,性腺,糖尿病 など広範な分野をカバーせざるをえない.そこで総会は,症例を大事にし,全員で討議ができるように一会 場で運営されてきた.年ごとに会員は増加し,研究会を学会に移行することが検討されはじめた.中島先生 は当初,学会への移行に慎重であったが,私が「対外的,国際的なこともあるので」と先生を説得して, 1984年 10 月に会則を整備して学会とした.中島先生は 1987 年に,会則による選挙によって初代理事長と なり,1989 年の定年まで務められた.  この間に本学会が国際化を目指した原動力は,中島先生が米国に留学した 1959 年夏,近代小児内分泌学 の創設者である Lawson Wilkins に,Johns Hopkins Hospital の名誉教授室で会ったことによる.なお,米国小 児内分泌学会は彼の名前にちなみ,1972∼2010 年まで Lawson Wilkins Pediatric Endocrine Society(LWPES) とよばれてきた.

 LWPES と European Society for Paediatric Endocrinology(ESPE)の第 1 回 Joint Meeting が,1981 年にスイ スのジュネーブで開催された(Pierre C. Sizonenko 会長).学術集会での発表には LWPES または ESPE の正 会員の sponsorship が必要で,当時 LWPES の正会員だった金沢医科大学の高橋弘昭先生の力添えによって, 中島先生らは出席できた.

 1985 年の米国ボルティモアでの第 2 回 Joint Meeting(Salvatore Raiti と Claude J. Migeon 会長)では,中島 先生と高橋先生の働きかけにより,日本からの参加が公式に認められたが,自由な出題は許されなかった. このときに,国際小児内分泌学会をつくらないかとの提案をして,中島先生は多数の LWPES および ESPE 会員に精力的に会われた.次いで 1987 年,千葉で中島先生が開いた第 21 回の本学会には LWPES の重鎮で あった Melvin M. Grumbach を特別講演に招いた.さらに 1988 年東京にて,第 8 回国際内分泌学会(Interna-tional Congress of Endocrinology:ICE)のサテライトシンポジウム(International Symposium on Pediatric Endo-crinology)を,本学会と第 2 回小児成長障害研究会との合同で開いた.経団連会館に LWPES および ESPE の有力メンバーなど 13 名をゲストスピーカーとして招き,わが国の小児内分泌学の研究活動状況を見ても らう機会をつくった.

 このような努力を重ねた結果,本学会の研究水準の高さが認められ,1989 年イスラエルでの第 3 回 Joint Meeting(Zvi Laron 会長)では,わが国からの自由な出題が認められた.さらに,会長は,日本からの国際 小児内分泌学会設立に関する強力なアピールに同調し討議したが,LWPES と ESPE からの積極的な賛同は なく,International Coordination Office for Pediatric Endocrine Society(COPES)を開設し,定期的に News Let-terを発行するにとどまった.1993 年のサンフランシスコでの第 4 回 Joint Meeting(Grumbach 会長)では,

日本小児内分泌学会の国際化と発展

(任期:1996 年 4 月∼1999 年 3 月) 千葉大学 名誉教授

(28)

小児内分泌学会の国際化への討論が熱心に行われた.そして 1997 年第 5 回 Joint Meeting はスウェーデンの ストックホルムと決定し,この会からわが国はやっと正式な参加が認められ,プログラム組織委員に高橋先 生が選出された.  このように本学会の国際化には中島先生はもとより,Grumbach 先生と渉外委員の高橋先生が多大な貢献 をしている.  1993∼96 年に理事長を務められた日比逸郎先生も,研究会の時代から幹事を務められ,東京大学から国 立小児病院に移られた.先生と親しくお話することはあまりなかったが,下垂体性小人症(成長ホルモン分 泌不全性低身長症)の治療委員会でのことは,今でも強く印象に残っている.わが国で,ヒト下垂体から抽 出した成長ホルモンを 1973 年住友化学(当時)がスウェーデンの Kabi 社から輸入し,1975 年 1 月から使 用できるようになった.しかし供給が追いつかないことから,成長ホルモンの適切な治療法,公正な配分法 を検討するために,日本内分泌学会,日本小児科学会から推薦された委員による下垂体性小人症治療委員会 が 1974 年自主的に結成された.この委員会での最初の成長ホルモン配分のときに,日比先生はご自分がそ れまで確実例としていた症例を登録前に再度検査し,規定を満たさなかった症例は登録しなかった.しかし 1年後も相変わらず伸びは悪く,やはり確実例だと確信した症例は,再び検査をして規準を満たすことを確 認してから登録された.このことは,何事に対しても真摯に向き合うという先生の性格をよく表していると 感じた.また,私が会長をした 1994 年の第 28 回本学会で行った中島先生の特別講演をもとに,理事長とし て事務局が保存していた資料を整理し「日本小児内分泌学会の歩み(1967∼1994 年度)」にまとめるという 大仕事をしてくださったことにも深く感謝している.  終わりに,本学会は長年にわたって,研究活動のみではなく,研究成果を速やかに患児に還元させるべく, 治験への参加はもとより多くのオーファンドラッグなどの開発,承認,薬価収載促進,さらに健保制度や小 児慢性特定疾病医療費助成制度などの改善に対して積極的な働きかけをしてきたことを書き留めておきたい.  このように本学会は,研究会発足当初からかかわられた先生方のたゆみない努力が実を結んで現在に至っ ている.今後もさらなる発展を遂げることを期待している.

(29)

15 歴代理事長からの言葉  日本小児内分泌学会(JSPE)設立 50 周年,誠におめでとうございます.50 周年記念誌の刊行は,歴史か ら学ぶ先輩諸氏の姿勢を引き継ぐものであり,JSPE の歴史が正確に留められることを期待したい.現在, あらゆる組織は globalization に直面し,その存在意義が問われている.JSPE は,Pediatric Endocrine Society (PES,以前の LWPES),European Society for Paediatric Endocrinology(ESPE)と並ぶ学術団体として,国際

的評価に耐えうる組織を目指さなければならない.後輩諸氏の研鑚を期待したい.

 以下,私の理事長在任中における国際交流を中心に言及する.ESPE と本学会の交流の端緒は,故 臼井 朋包先生が 1976 年,第 10 回学術集会の特別講演者として,スイスのチューリッヒ小児病院院長,Andrea Prader先生を招かれたことによる.「男性仮性半陰陽」と題する Prader 先生の講演は,臨床家の研究のあり 方を示すモデルとして,会員に深い感銘を与えた.

 1991 年 8 月 25∼28 日,東ベルリン市において,Volker Hesse 先生を会長として第 30 回 ESPE 学術集会が開催 された.われわれは,「Spontaneous normal puberty in a 20 year old Japanese 46,XX female with congenital lipoid adrenal hyperplasia」を口演した.これは JSPE 会員の演題が ESPE によって採択された最初の事例と思われる.  Asia Pacific Paediatric Endocrine Society(APPES)との交流は,故 貴田嘉一先生を中心に進められたが, JSPEのスタンスはそれぞれの会員が個人的に関わることとした.1999 年 7 月 2 日,マレーシアのクアラル ンプールにおいて,APPES の設立総会が開催され,貴田先生が副会長に選出された.APPES の活動の一端 として,2001 年 4 月 21∼23 日,APPES Endocrinology Workshop が上海市復旦大学において開催され,中国 人小児科医 20 名,韓国人小児科医 4 名,フィリピン人小児科医 4 名,日本人小児科医 4 名,台湾・香港の 小児科医数名が参加した.講師は Chris Cowell 先生を含む 10 名で,貴田先生は糖尿病・肥満について,私 は低身長・性分化異常について講演した.

 2001 年,ESPE サマースクールへの本学会会員の参加が公式に求められた.JSPE は前向きに捉え,2001 年 7 月,カナダのトロント近郊で開催されたサマースクールに,長谷川奉延先生,山中良孝先生を派遣した. 30名を超える参加者があり,参加者全員による case presentation,small group discussion がなされた.本学会 独自の卒後教育事業,小児内分泌セミナーは,1999 年 8 月に開始し,2000 年 8 月,2001 年 8 月に開催された. 2000年度の参加者は 26 名であった.

 2001 年 7 月 6∼10 日,LWPES ESPE 第 6 回 Joint Meeting がカナダのモントリオールで,Harvey J. Guyda 会長のもと開催された.総会(plenary)講演 6 題,シンポジウム 12 題,口演 72 題,ポスター 913 題が採択 され,長谷川行洋先生がプログラム委員として関与した.JSPE からは,口演 7 題,ポスター 46 題が採択さ れた.〔口演演題は次の通り.勝又規行,他:Compound heterozygous mutations in the CYP11A gene cause congenital adrenal insuf-ficiency in human. 長谷川奉延,他:The pathogenesis of steroidogenic acute regulatory protein(StAR)deinsuf-ficiency(congenital lipoid ad-renal hyperplasia). 七尾謙治,他:A combination of gene polymorphisms of GnRH receptor and FSH receptor relationships with the age of menarche. 緒方勤,他:Turner syndrome and Xp deletions:clinical and molecular studies in 47 patients. 大津成之,他:Growth hor-mone releasing horhor-mone(GHRH)mutation in a Japanese patient with isolated growth horhor-mone deficiency. 田中敏章,他:Increased pu-bertal height gain in non GHD short children treated with combined GH and GnRH analog. 山中良孝,他:Mutations of fibroblast growth factor receptor 3(FGFR3)that cause short limb dwarfism induced apoptosis of chondrocytes by down regulating PTHrP expression.〕  JSPE 会員に対する期待は,狭義の biological research の活性化に限らない.生活習慣病,少子化,生殖補 助医療,保育の社会化など広範な問題に対する取り組みを期待したい.

日本小児内分泌学会の歩み

(任期:1999 年 4 月∼2002 年 3 月) 慶應義塾大学 名誉教授

(30)

 私が理事長を務めた 2002 年 4 月から 3 年間の日本小児内分泌学会の主な出来事を記したい. ●2002年度  2002 年 4 月の理事会において,私の理事長就任に伴い,利便性を考え,2002 年 4 月から(財)日本学会 事務センター(大阪事務所)に新しい学会事務局を移行することが承認された.  5 月に広報委員会(朝山光太郎委員長)により,学会のホームページが開設され,同年 8 月には英語版のホー ムページも開設された.  同年 10 月の理事会にて,薬事委員会(田中敏章委員長)から,山之内製薬が販売しているウィンストロー ル®の販売中止が通告されることに対して販売の継続を求める文書を提出していたが,納得のいく回答は得 られないまま,ウィンストロール®は販売中止となった.  2004 年度に開催される第 38 回学術集会の会長に貴田嘉一先生が推薦され,承認された.また,副理事長 に松浦信夫先生が承認された.  2002 年 10 月 2 日から 3 日間,広島国際会議場において,第 36 回学術集会が西美和会長のもと開催された. 特別講演は,中 憲夫先生(京都大学医学部再生医科学研究所 教授)の「胚性幹細胞(ES 細胞)と再生医 学」であった. ●2003年度

 2003 年 4 月の理事会にて,Lawson Wilkins Pediatric Endocrine Society(LWPES),European Society for Pae-diatric Endocrinology(ESPE)ならびに本学会も加わった国際小児内分泌学会(2005 年 9 月,フランス・リ ヨン)の開催が決定したことが報告された.また,2004 年に貴田先生が学術集会を開催するにあたり,Asia Pacific Paediatric Endocrine Society(APPES)との Joint Meeting とすることが提案され,合同プログラムなど も検討することとなった.

 その当時,日本内分泌学会の理事は選挙において選出されることとなっており,私は 1997 年から 2005 年 まで理事も務めていた.しかしそれとは別枠で,日本小児内分泌学会の理事長は自動的に日本内分泌学会の 理事に選任されるべく,日本内分泌学会に申し入れ承認されたことが,同年 5 月の理事会にて報告された.  10 月 1 日から 3 日間,札幌コンベンションセンターにおいて,第 37 回学術集会が藤枝憲二会長のもと開 催された.特別講演は,Stanford 大学の Gregory S. Barsh 教授による「Hypothalamic control of energy homeo-stasis by Agrp neurons」であった.

 10 月の理事会にて,松浦信夫副理事長が 2004 年 3 月末をもって 65 歳定年制により退任することになり, 後任に佐々木望先生が副理事長に推薦された.同時に理事の後任には,神 晋先生が推薦された.また,同 じく監事の 70 歳定年制により,2004 年 3 月末をもって諏訪 三先生が監事を退任し,後任に奥野晃正先生 が就任することが確認された. ● 年度

在任期間を振り返って

(任期:2002 年 4 月∼2005 年 3 月) 地域医療機能推進機構(JCOH)大阪病院小児科 名誉院長 清野佳紀

(31)

17 歴代理事長からの言葉 金に対する被害はなかった.日本学会事務センターは,運営委員が文部科学省の元幹部職員などで構成され ており,また文部科学省管轄の公益財団法人であったため,各学会が信頼して事務局を設置していたが,本 学会を含め,各学会は前代未聞の不祥事に巻き込まれるかたちとなった.これに伴い,本学会事務局は日本 学会事務センター(大阪事務所)の職員数名が就職する予定の(株)コネットに事務を委託することが提案 され,承認された.なお,その後より効率的な運営を目指した結果,現在の学会事務局はアカデミック・ス クエアに設置されている.  2005 年 3 月の理事会において,2005 年度の理事として雨宮伸,有阪治,大関武彦,大薗恵一,大山建司, 緒方勤,神 晋,河野斉,杉原茂孝,高橋弘明,田中敏章,西美和,長谷川行洋,藤枝憲二,横谷進の諸先 生方が選出され,理事長は藤枝憲二先生に決定された.

 また,国際小児内分泌学会として,ESPE の第 44 回 Annual Meeting(2005 年 9 月,リヨン)の日本から の特別講演に,松澤佑次先生(住友病院)が講演者となった旨,報告された.

 私の在任期間には,国際小児内分泌学会に日本小児内分泌学会が公式に参加することが決定したり,初め て APPES と日本小児内分泌学会が合同開催をするなど,国際化を進めた時代であった.今後は,外国との 共同開催などより一層の国際化を進めてほしいと思う.また,プログラムに英語によるセッションなどを増 やして,より外国人の参加者を増やすような試みをされてはいかがだろうか.

(32)

 藤枝憲二先生は,2005 年 4 月に日本小児内分泌学会(JSPE)の理事長に就任され,2 期目の途中 2010 年 3月に逝去された.理事長としては,「国際交流」「教育および指導」「研究推進」という 3 つの大きな目標 を掲げて,学会の指導に当たられた.

 国際交流として,2005 年 9 月にフランスのリヨンで開かれた第 7 回 European Society for Paediatric Endocri-nology(ESPE) Lawson Wilkins Pediatric Endocrine Society(LWPES)Joint Meeting は,この回から正式に ESPE,LWPES だけでなく,JSPE,Australasian Paediatric Endocrine Group(APEG),Asia Pacific Paediatric Endocrine Society(APPES),Latin American Society for Paediatric Endocrinology(SLEP)が一同に会するかた ちで開催された意義深い学会であった.2006 年度から正式に LWPES との交流が始まり,Transpacific Lecture として各年ごとに日米の講師が相手の学会で講演することになり,2007 年の第 41 回日本小児内分泌学会学術集会 で Johns Hopkins 大学小児科の Sally Radovick 教授が講演された.2008 年度からは,ESPE との正式な交流が始 まり,第42回学術集会でTechnion Israel Institute of TechnologyのZe ev Hochberg教授のESPE特別講演が行われた.  2010 年 3 月 31 日∼4 月 1 日に東京で,International Congress of Endocrinology(ICE)のサテライトシンポ ジウムとして,藤枝先生を会長として International Symposium on Pediatric Endocrinology が開催された.しか し直前に藤枝先生は逝去され,シンポジウムは藤枝先生への黙祷で始まった.  教育および指導としては,若手医師に対して小児内分泌専門セミナーが藤枝先生の指導で 1996 年から行 われていたが,2005 年からは次代を担う若手医師のために,小児内分泌入門セミナーが開催され,現在ま で継続されている.2007 年には日本小児内分泌学会賞,日本小児内分泌学会学術賞を設立して,学会員に 対する表彰制度が充実された.ちなみに第 1 回日本小児内分泌学会賞は私が,第 3 回は藤枝先生が受賞した.  学会の大事業として,「小児内分泌学」の出版がある.藤枝憲二,田中敏章,横谷進を編集主幹に,学会 員約 90 名がそれぞれ分担執筆した textbook が 2009 年 12 月に発行された.また,種々の内分泌疾患の診断・ 治療のガイドラインを,委員会活動を通じて発表した.「ターナー症候群におけるエストロゲン補充療法ガ イドライン」「小児期発症バセドウ病薬物療法のガイドライン 2008」「性分化異常症の管理に関する合意見解」 「SGA 性低身長症の GH 治療の実施上の注意」などが学会から公表された.  藤枝先生の指示で,私は日本成長学会との合同で標準値委員会を発足させ,日本人小児の標準値を検討し た.2011 年に「日本人小児の体格の評価に関する基本的な考え方」を公表して,2000 年の厚生労働省乳幼 児発育調査報告書と文部科学省学校保健統計報告書のデータを基にした身長 SD スコア,パーセンタイル, 肥満度,BMI 基準を作成した.これが当分の間,日本人小児の評価の基準値として用いられることになり, 現在は他の学会,行政などでも用いられている.  研究に関しても,国際的に研究業績をあげるためには学会主導で共同研究を行うべきだというのが持論 で,ゲノム・コンソーシアムを立ち上げて,全国的な共同研究を推進し,多くの業績をあげられた.  2009 年,病を押して行った学会賞講演は,多くの学会員に感銘を与えた.若手研究者に贈った,「研究者

藤枝先生の日本小児内分泌学会への貢献

 代筆:田中敏章

(たなか成長クリニック 院長) (任期:2005 年 4 月∼2010 年 3 月) (当時)旭川医科大学医学部小児科 教授 藤枝憲二

(33)

19 歴代理事長からの言葉  私が日本小児内分泌学会の理事長職にあった時期を振り返り,将来への期待を述べたい.  はじめに,前任であった故 藤枝憲二元理事長からの引き継ぎについて,哀悼の心を込めてひとこと述べ る.2009 年 7 月からの激しい闘病にかかわらず,私たち学会員のために命を燃やして学会賞受賞講演をさ れたこと,初めての教科書「小児内分泌学」の刊行を導かれたこと,2010 年 3 月 25 日からの国際内分泌学 会(京都)と小児内分泌サテライトシンポジウムを準備されながら 3 月 19 日に逝去されたことを,昨日の ことのように思い出す.その短い数か月の間に理事長職とは何かを,on the job で私に教えてくださった.

●これまでを振り返って  2011 年 3 月 11 日の東日本大震災について最初に述べたい.予想もしない試練であったが,東北の先生方 の活動と学会員の団結には目覚ましいものがあった.海外からも多くの励ましをいただいた.学会内では, 「東日本大震災に関わる小児甲状腺疾患診療プロジェクトチーム」(皆川真規リーダー)を設置し,放射線内 部被ばくと甲状腺に関わる情報の公表などを行った.レボチロキシンナトリウム製剤の供給不足に対応する ために,関連 5 学会が合同で「T4委員会」(横谷進委員長)を 3 月 18 日に設立して,情報提供と規律ある 処方による譲り合いの呼びかけを開始し,8 月までに供給不足の問題を克服した.また,福島県民健康調査 の甲状腺検査には,学会として継続して協力している.  私の理事長在任中の学会の運営は,文字どおり多くの理事・評議員をはじめとする会員に支えられた.評 議員の選出を選挙制から手上げによる意思表示と資格審査に切り替え,136 名の申請を受け付けた.期待し たとおり,女性の割合が増えた.法人化を前に,公認会計士による監査と税理士による納税をまず開始した.  地道な活動は,薬剤などの承認に多くの成果をもたらした.学会員の努力や学会による使用実態調査など が奏功して,リュープロレリンの用量拡大,経口リン酸製剤の承認,エストラジオール貼付剤の承認,デス モプレシン口腔内崩壊錠の承認,パミドロン酸二ナトリウムの適応拡大などにより,治療環境が改善された. 2010年 12 月に成長ホルモンの安全性に関する懸念が EMA(European Medicines Agency)から発表されたこ とを受けて,同月中に学会としての見解を公表するなど,その後の約 1 年にわたり対応した.  当学会の存在は,国内外で大きくなったと感じている.日本内分泌学会の学術総会には,小児に関連する 多くのプログラムが組まれるようになってきた.成人医療へのトランジションについては,第 25 回臨床内 分泌代謝 Update(2015 年 11 月,横谷進会長)においても焦点を当てることができた.国際的に見ても, 2013年にミラノで開催された第 9 回小児内分泌学合同大会には日本から約 150 人が参加して,総会(plenary) 講演 1 名(座長 1 名),シンポジウムなど 5 名(10 名),エキスパート 2 名,一般演題 70 名(23 名)が発表 するなど,活躍が目立った. ●将来への期待と課題  ここ数年の間に,学会のすべきことがますます多くなってきた.緒方勤理事長のもとで一般社団法人とし て再出発したことは時宜にかなっており,公平で活力ある組織運営が期待できる.今後は従来にも増して, 幅広い多数の会員の働きを結集する必要がある.連携による臨床研究の推進,専門医制度など会員に直結す る課題も多い.小児慢性特定疾病,指定難病,厚生労働省や AMED の研究班,薬剤開発などに関連して, 学会としての活動が求められる機会が急増している.日本内分泌学会の様々な場で常に当学会員が活躍し, 内分泌学の基礎と(生涯管理を含む)臨床の発展に尽くすことが期待される.小児内分泌学の国際的な貢献 のための役割は増え続けており,それを担う人材の開発も含めてさらなる発展を期待したい.

日本小児内分泌学会の発展と将来への期待

(任期:2010 年 3 月∼2014 年 3 月) 国立成育医療研究センター病院 副院長/生体防御系内科 部長 横谷 進

(34)
(35)
(36)

●設立の経緯  卒後教育委員会設立の気運は,相模原で行われた 第 31 回学術集会(会長 松浦信夫)中の 1997 年 10 月 1 日に開催された理事会に遡る.このとき,「若 い方々に内分泌の教育を今まで以上にする必要があ るのではないか」(理事会議事録より抜粋)という 提案がなされ,後日教育担当理事として大山建司, 西美和が指名された.  金沢で行われた第 32 回学術集会(会長 高橋弘昭) 中の 1998 年 9 月 30 日に開催された理事会で,卒後 教育委員会を発足させることが正式に決定した.さ らに,小児内分泌研究者懇談会と住友製薬が共催し てきた小児内分泌セミナーを改組し,日本小児内分 泌学会と住友製薬の共催とすること,卒後教育委員 会がこのセミナーのプログラムなどを検討すること を決定した.  1999 年 3 月 25 日に東京で開催された理事会にお いて,初代委員長 大山建司,副委員長 西美和のも と,佐々木望,長谷川行洋,藤田敬之助,横谷進が 委員に指名され,正式に卒後教育委員会が設立さ れ,同年 4 月から活動を開始した. ●歴代委員  1999∼2001 年度は,委員長・大山建司,副委員 長・西美和,委員は佐々木望,長谷川行洋,藤田敬 之助,横谷進.2002∼04 年度は,委員長・大山, 副委員長・有阪治,委員は大関武彦,長谷川行洋, 松浦信夫.2005∼07 年度は,委員長・大山,副委 員長・有阪,委員は神 晋,長谷川奉延,依藤亨. 2008∼10 年度は,委員長・長谷川奉延,副委員長・ 大山,委員は鬼形和道,小林浩司,田島敏広,藤原 幾磨.2011∼13 年度は,委員長・長谷川奉延,副 委員長・藤原幾磨,委員は伊藤純子,鬼形,水野晴 夫,南谷幹史,室谷浩二.2014 年 4 月∼現在は, 資料編「委員会委員名簿」参照. ●活動内容  1999 年の委員会立ち上げのときから小児内分泌 である.  2010 年頃より日本内分泌学会内分泌代謝科(小 児科)専門医および認定教育施設の拡充について検 討した.2011 年当時,日本内分泌学会内分泌代謝 科(小児科)専門医は 198 名,指導医は 89 名,小 児科単独での認定教育施設は 35 施設であった. 2014年 1∼3 月に当時の評議員を対象に日本内分泌 学会認定専門医に関するアンケートを実施した.そ の結果,認定教育施設でないために研修を開始でき ていない内分泌専門医資格取得希望者(小児科医) が多数いることが明確になった.本件はその後,あ

卒後教育委員会

表 1  小児内分泌専門セミナーと小児内分泌入門セミナーの 趣旨と共催(2016 年現在) 趣旨 小児内分泌専門セミナー 小児内分泌疾患の臨床経験が 1 年以上ある医師で,原則と して日本小児内分泌学会員を対象とする.各項目における 病態,診断,治療に関する最新の情報,講師の見解を含め ての講義,また小児内分泌疾患の遺伝カウンセリングにつ いて実践的に学ぶ「遺伝カウンセリングロールプレイ」を 行う.なお,症例検討として参加者は症例を提示する.専 門セミナーには,「日本内分泌学会内分泌代謝専門医(小 児科)単位付与セミナー」として,2 単位が付与される. 小児内分泌入門セミナー 小児内分泌疾患の臨床経験が 1 年以内(小児科の臨床経験 は問わない)の医師を対象とする.臨床小児内分泌疾患を 診るうえで,基本的なことを重点的に学ぶコースである. 講師には臨床経験が豊富な先生に依頼し,最先端の知識を 提供するのではなく,教科書的な知識を整理して理解しや すいように講義してもらう.小児科の臨床経験が最低限あ れば,小児内分泌学会員ではなく,ほとんど小児内分泌の 臨床経験のない方も参加できるコースである. 共催 小 児内分泌専門セミナー:日本小児内分泌学会,JCR ファーマ株式会社 小 児内分泌入門セミナー:日本小児内分泌学会,ファイ ザー株式会社,JCR ファーマ株式会社,日本イーライリ リー株式会社,ノボ ノルディスク ファーマ株式会社, 富士フイルムファーマ株式会社

(37)

23 委員会活動の歩み 実情・希望などに関するアンケートを行った.計 42施設が女性医師受け入れ可能と回答し,この結 果を学会ホームページに公開した. ●小児内分泌専門セミナー  当初小児内分泌専門セミナーは,小児内分泌研究 者懇談会と住友製薬の共催で「小児内分泌セミナー」 として始まった.1996 年に行われた第 1 回小児内 分泌セミナーレジメの表紙および目次(セミナーの 内容)を図 1 に掲載する.以下,小児内分泌専門セ ミナー 20 年間の歴史の概要を記す. 表 2 第 1 回小児内分泌セミナー参加者(五十音順) 会津克哉,麻生泰二,井原健二,大竹 明,大波直子, 大野 宏,岡空圭輔,風張幸司,鎌先穂高,河田泰定, 川原清美,小坂喜太郎,里村茂子,澤田浩武,篠原美和, 清水貴士,新家利一,田下秀明,田中妥永子,田中紀子, 玉田 泉,中井昭夫,七尾謙治,野村洋子,桧作和子, 水野晴夫,宮崎里香,村田 敦 表 4 第 20 回小児内分泌専門セミナー特別企画 (1)ビデオレター 各講義の合間に以下の諸先生からの 20 周年お祝いメッ セージをビデオレターとして放映  第 1 回小児内分泌セミナー参加者:井原健二,大竹 明   第 1 回小児内分泌セミナー講師:大山建司,神  晋, 立花克彦,田中敏章,長谷川行洋 (2)情報交換会において以下を実施 サプライズゲスト特別生出演:田中敏章 故 藤枝憲二元理事長の思い出 20周年記念ケーキ 参加者 30 名による東西対抗自己紹介  東軍主将:室谷浩二,西軍主将:水野晴夫 講 師にゆかりのあるクイズ(講師 10 名,参加者 30 名の合 計 40 名による個人戦) 表 3 第 9 回小児内分泌卒後教育セミナー懇親会進行 2005年 8 月 21 日  司会:長谷川奉延 18:30∼ 18:50∼ 20:30 開会の挨拶:田中敏章 共催者挨拶:住友製薬 乾杯:藤田敬之助 各賞発表  ベスト症例検討賞  よく発言したで賞  クイズ賞  Young 七條賞  ポロシャツ未着賞  学術資材申込み賞 参加者コメント(1 人 1 分) 参加者から講師へのお礼 講師からコメント(1 人 3 分) 中締め:大山建司 その後 23:00 までメインロビーで歓談可 図 1 第 1 回小児内分泌セミナー講義レジメ集表紙と目次

表 5 第 1 回小児内分泌セミナー∼第 20 回小児内分泌専門セミナーの全講義タイトルと講師 回数 期間 講義タイトル(講師) 第 1 回 1996 年 8 月 1∼4 日 成長(田中敏章) ・GHD の診断と GH 治療(横谷 進) ・GH 関連因子(長谷川行洋) ・甲状腺(立花克彦) ・カルシウム(神  晋) ・副腎(藤枝憲二)・性分化と性発達(大山建司) 第 2 回 1997 年 8 月 7∼9 日 内分泌総論(長谷川行洋) ・成長 auxology(田中敏章) ・小児成人病(河野 斉) ・思春期早
表 1 2008∼15 年の CPE 投稿論文の状況 ①投稿状況,掲載状況(2015 年 9 月 15 日現在) 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 投稿論文数 19 19 19 12 17 21 24 17  (うち推薦論文数) 8 7 7 1 2 4 4 0  (うち一般投稿) 11 12 12 11 15 17 20 17  (うち海外投稿) * 4 4 3 1 3 2 8 4 受理論文数 18 15 17 10 11 18

参照

関連したドキュメント

17 委員 石原 美千代 北区保健所長 18 委員 菊池 誠樹 健康福祉課長 19 委員 飯窪 英一 健康推進課長 20 委員 岩田 直子 高齢福祉課長

7.2 第2回委員会 (1)日時 平成 28 年 3 月 11 日金10~11 時 (2)場所 海上保安庁海洋情報部 10 階 中会議室 (3)参加者 委 員: 小松

・2月16日に第230回政策委員会を開催し、幅広い意見を取り入れて、委員会の更なる

[r]

【外部有識者】 宇田 左近 調達委員会委員長 仲田 裕一 調達委員会委員 後藤 治 調達委員会委員.

原子力規制委員会(以下「当委員会」という。)は、平成24年10月16日に東京電力株式会社

マリエントで展示をしたのは、帰還カプセルカットモデル(模型) 、パラシュート(実物)、背面ヒートシ

2013年3月29日 第3回原子力改革監視委員会 参考資料 1.