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蛇抜川橋梁改修工事における水質汚濁対策について 矢作建設工業株式会社三河線蛇抜川改修作業所現場代理人渡邉孝則工事指揮者野﨑裕史 はじめに改修工事を行う明治用水とは 明治 14 年にかんがい排水路として完成した水田用水路である 現在は改修 整備を行い用水 排水それぞれ専用水路となっている ( 受益面積

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Academic year: 2021

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蛇抜川橋梁改修工事における水質汚濁対策について

矢作建設工業株式会社 三河線蛇抜川改修作業所 現場代理人 渡邉 孝則 工事指揮者 野﨑 裕史 はじめに 改修工事を行う明治用水とは、明治14 年にかんがい排水路として完成した水 田用水路である。現在は改修・整備を行い用水・排水それぞれ専用水路となっ ている。(受益面積403ha)近年、水路流域の都市化(安城市、刈谷市:トヨタ 系会社が集中)の進展等に伴い流出量が増加している。この為、湛水被害が発 生している。 本事業は中井筋用悪水路の拡幅(約3m→約 6m)等により排水能力の向上を 図り、流域の水害発生防止、農業経営の安定を目的に行う。 当社は本事業において、名古屋鉄道株式会社の軌道(線路)と水路交差部の 水路改修工事の施工を行っている。BH 工法等施工時に行った水質汚濁対策につ いて報告する。 工事箇所(工事延長 約27.4m) 明治用水 水路改修区間 工事総延長 約9.0km 施工箇所図 工事位置図

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1.工事概要

1)工事名 三河線 吉浜~三河高浜駅間 蛇抜川橋梁横断水路改修工事 2)施工場所 愛知県高浜市沢渡町 3)工期 平成 28 年 2 月 3 日~平成 30 年 3 月 23 日 4)発注者 名古屋鉄道株式会社 5)事業主体 愛知県西三河農林水産事務所 6)工事内容 総延長 27.4m 土工 1 式 水路工 1 式 土留工 1 式 石積み補強工 1 式 撤去及び取壊し工 1 式 防護柵工 1 式 排水工 1 式 仮設工 1 式 計測工 1 式 既設水路 幅約3.0m 新設水路 幅約6.0m 水路拡幅イメージ図

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2.現場平面図

K 7. 7 5 6 .3 3 9 .9 8 1 0. 22 8. 1 2 N 計 画 平 面 図 工   事   名 路   線   名 施 工 箇 所 名 図 面 の 種 類 縮       尺 1: 10 0 N N N N N N N N N N N N N N N K T.9 NT1 1 1K7 2 0 11K 7 30 1 1K7 2 8 M09 0 NO.5+60 NO.5+70 NO.5+80 NO.5+90 NO.6 NO.6+10 I P .1 1 NO.5+95 NO.6+05 H= 7 .985 LN O .5 + 80 LN O. 6 +1 0 LN O. 5+ 9 5 LN O .6 + 05 LN O. 6 KBM.N2 I P. 1 1-1 ' I P. 1 1-4' 11 K 75 0 NT2 11K 7 10 X:14 00 Y: 13 50 Y: 140 0 S= 1: 1 00 計 画 平 面 図 Y: 13 50 1 0. 48 X:13 50 N N K K 1 1 K 74 0 K X:14 00 名 古 屋 鉄 道 株 式 会 社   土 木 部   土 木 課 蛇 抜 川 橋 梁 横 断 水 路 改 修 工 事 三 河 線 吉 浜 ~ 三 河 高 浜 駅 間 蛇 抜 川 橋 梁 三 河 線 鋼 矢板 護 岸水 路 工 L= 4.4 0 m ( タイ プ5) 鋼 矢 板護 岸 水路 工 L= 4 .60m ( タイ プ 4 ) 土 留工 L= 3. 40m 土留 工 L=2 .2 0m 左 岸施 工 ヤー ド造 成  1 式 仮 設 構台  W = 800 0  L= 7 000 9. 0 9.0 6 .1 6 .1 6 .1 6 .1 親 杭 工( B H工 法 )  1 5 本 工事 範囲 親 杭 工 (B H工 法 )  4本 明 治用水 名 鉄   三 河線

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3.施工フロー

施工手順を以下に示す。

4.

完了・片付け

土留工(BH工法)

橋台両側・前面

1次防災工(資材置場整備)

吹付工

薬液注入工

既設水路取壊工

L型水路工

コンクリート板設置工

付帯工

復旧工

準備工

計測工

支障物撤去

鋼矢板圧入工

施工ヤード工

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4.全体仮設防災平面図

吉浜幹 第1左3 /5 939 938 968 970 969 971 931 940 966 967 972 965 964 932 937 933 934 935 936 木柵 トラサク 尾崎宅 かわち宅 杉浦宅 HPΦ2 50 至刈谷 名鉄三河線 ウッド デッキ レンガ CO ヒ 物置 CO 2 5L G AS 8 N G GH=9.79 Bor NO.3 陶管C18 0 Co 8.12 10.22 10.68 9.98 10.48 10.42 呉竹町7丁目 9 7 6 8.41 5.74 U-150 U-150 55ニ4 76 芳川幹右5 /5 汚水C PC 20 0 DP =1.2 0 U-240 汚 汚 仕 55ニ4 83 芳川幹右1 /右5 /5 U-240 ガスS EC 50 DP= 1.20 L-180 ガスS EC 50 DP=1. 20 U-240 L-180 ヒ K カーポート 7 HPΦ2 00 VUΦ1 00 2本 K 2 2 2 2 2 N N W HPΦ1 000 6.89 7.05 国道 419号 線 VP Φ7 5 HP Φ2 00 VP Φ2 00 吉浜幹第2 左1 /5 吉浜幹第1 左1 /5 U-300 U-300 VUΦ150 55 ニ5 91 吉浜幹4 NTT.SA(8)V(3) DP=1.20 上水D IPC 200 DP =1. 20 ガスDG C15 0 D P=1 .20 G 仕 T フリューム 400 フリューム 400 U-300×2 50 雨 K K コーポ衣浦 コ4 ヒ 2 2 2 吉浜幹 第1左4 /5 55 ニ5 92 番号不明 吉浜幹 左3 /2 CO 70 0ポスト ヒ 物置 ス ATS ATS AS 2 2 2 量水器 高浜1 49 高浜1 50 6.33 G 7.35 7.11 7.07 6.80 2.94 7.51 7.75 仕 汚 ガスSWC 150 NTT.SA(11) HPφ3 00 HP φ3 00 VU Φ1 50 NO.5+95 GH=2.92FH=2.77 8000 7350 FH=2.76 GH=2.92 NO.5+85.324 合板 9 00 ×1 80 0 ブルーシート 鋼製足場W 25 0* 40 00 単管L =3 50 0 @ 18 00 単管L =1 00 0 @ 18 00 単管ベース ズレ止め ズレ止め 土砂流入防止蓋 土砂流入防止蓋 構 造 図 沈砂 地 (ブ ル ー シ ー ト ) 素掘排水溝 ※上水を放流 (沈砂池) 5. 0m ×3 .0 m× 0. 7m =1 0. 5m 3 30 0A =3 00 ×0 .0 23 1    =6 .9 3m 3  <  10 .5 m3 排水 管 φ 15 0 沈砂池 施工ヤード A=23 1m 2 土砂流出防止土嚢 ノッチタンク

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5.薬液注入施工時の水質保全計画

当該施工範囲はN 値 10 程度の砂層に親杭を施工する必要があった。BH 工法 施工による孔壁崩壊を防止するため、補助工事として薬液注入による地盤改良 を行った。地盤改良施工時は高酸性の薬液材を大量に使用した(使用量8,000ℓ/ 日)。また、削孔に伴い泥水の発生が予想された。このような施工条件のもと以 下の水質保全対策を実施した。 1)薬液や泥水(削孔水)が施工中に河川に直接流出するのを防止するために、 開水路上の仮設覆工板下にシートを設置した。併せて、高水路敷端部には枕 土嚢を設置し、薬液等の流出を防止した。(写真1) 2)施工中に発生した泥水等は、施工ヤードに設けた釜場からポンプアップし ノッチタンクで沈殿させたのち、濁度管理を行い排水を行った。この時点で ph確認を行いphが高い場合、プラントまでポンプで送水し中和した後排 水した。濁水流出に備え、下流端部にはシルトフェンスを常設し施工を行っ た。(写真2) 3)薬液注入プラントでは、下部に不透シートを設置し薬液の流出防止を行っ た。併せて、中和タンクを常設し施工を行った。(写真3) 写真1 水路養生状況 写真 2 濁水流出防止状況 写真3 薬液流出防止状況

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6.BH 工法施工時の水質保全計画

名鉄三河線直下・近傍ということもあり、土留に使用する親杭の施工には BH 工法(ボーリングホール工法)を採用した。掘削方式は、安定液正循環方式によ るノーケーシング掘削であり、安定液にはベントナイト系泥水を用いた。 BH 工法施工時の水質保全対策を以下に示す。 1)既設水路の養生は薬液注入と同様の全面覆工板等の対策を行った。併せて、 ボーリングマシン周辺には土嚢積を行い泥水の流出防止に努めた。(写真4) 2)施工ヤードでは施工に伴い若干の泥水の流出が確認された。発生した泥水 は上部沈砂池に導き、凝集剤にて泥土と上水を分離し、ph 調整後上水のみ を場外へ放流した。残った泥土はバキュームにて汚泥処理を行った。 (写真5) 3)親杭の固定にはセメントモルタルを使用した。施工中に発生したアルカリ性泥 水(ph10 程度)はノッチタンクにて集積を行い、phの確認を行った後 上水のみ放流した。(写真6) 写真4 BH 工法施工状況 写真 5 沈砂池清掃状況 左:写真6 pH 確認状況 BH 工法施工イメージ図

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7.撤去及び取壊し工・土工施工時の水質保全計画

今回施工を行う個所では地下水位が高く(床付け面+2.0m程度)湧水がある 状態での施工を余儀なくされる。撤去工事ではアルカリ性の工事排水、土工事では 濁水の発生がそれぞれ予想された。撤去及び取壊し工・土工施工時の水質保全 計画を以下に示す。 1)施工に先立ち、ウェルポイント工にて地下水位の低減を図った。(写真 7) 2)大型土嚢にて仮締切を行い用水の侵入防止を行った。(写真 8) 3)施工箇所からの排水については掘削箇所ノッチタンク(3.0m3)→施工ヤードノッチタ ンク(3.0m3)→沈砂池の順に排水を行った。これは現場からの排水量が多 い為、沈砂池だけでは濁度・ph の管理が不十分であると考えたためである。 (写真9、10) 写真7 ウェルポイント工完了 写真 8 水路仮締切状況 写真9 掘削箇所ノッチタンク 写真 10 施工ヤードノッチタンク

8.その他水質保全対策

上記以外にも施工に併せ様々な水質保全対策を行っている。 1)施工に先立ち既存雑木林の伐採を行った。伐採後地山の雨水等による河川 への濁水防止措置として、法面のシート養生を行った。(写真11) 2)場内で仮置きする掘削土はシートにて養生を行い、場外・河川への流出を 防止した。(写真12) 3)施工に併せて様々な種類の重機械を使用する。燃料・作動油等の流出に備 え緊急油処理ボックスを常設し、早急に排油処理が行える。(写真13)

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4)施工ヤードでは、土木安定シートを設置し、工事期間中の薬品の浸透・濁水 の浸透による地下水の汚染、土壌汚染の防止に努めている。(写真14) 写真11 法面養生状況 写真 12 掘削土養生状況 写真13 緊急油処理ボックス 写真 14 土木安定シート設置完了

9.終わりに

工事着手より1 年 3 ヵ月が経過し、夜間作業を中心とした仮設工が完了した。 現在L型水路構築を行っている。沈砂池・ノッチタンクにおける水質環境は日々管理 を継続中であるが、濁度・pH ともに管理目標値内で推移している。残り工事期 間は 1 年近くある為、今後も発注者並びに関係機関各位のご指導の下、環境保 全に努め、地域住民の方々の通常の生活に極力不自由、不都合の無いよう心掛 け工事を進めていく所存であります。(下写真 H29.3 月末進捗写真)

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