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呼吸リハビリテーション50年の歩み

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Academic year: 2021

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(1)理学療法学 第 840 42 巻第 8 号 840 ∼ 841 頁(2015 年) 理学療法学 第 42 巻第 8 号. 分科学会・部門教育講演. 呼吸リハビリテーション 50 年の歩み* ―日本と欧米の対比から―. 福地義之助**. はじめに. 表 1 日本における呼吸リハビリテーション(1).  日本における呼吸リハビリテーションの発展の歴史と欧米に おける呼吸リハビリテーションを比較してみると対象疾患や適 用された技法に明らかな相違点を見ることができる。今回の講 演では,その概要をまとめて検討し今後の日本における,この 分野の発展に資することを念願して発表したので,以下には主 要なポイントを提示する。. 日本における呼吸リハビリテーションの歴史  20 世紀になって肺結核が最大の死亡原因疾患となった結果. 表 2 日本における呼吸リハビリテーション(2). 1945 年以前の呼吸リハビリテーションは,その作業療法とし て取り上げられた。1946 年以降は欧米への留学生が習得した 技法をもち帰って新たな技法の展開があった(表 1) 。1950 ∼ 1960 年にあっては呼吸リハビリテーションを担当する専門職 としての理学療法士(PT)の養成機関や関係学会,国家資格 の認定等が相次いで導入された(表 2)。1980 年から 2000 年に かけて日本呼吸器学会(JRS)が主体となった学術講演や呼吸 不全の概念と定義の制定が進行し,1980 年には長期酸素吸入 療法(LTOT)が日本の医療保健制度に公式に導入された。こ れにより在宅酸素療法(HOT)が臨床の現場で急速に普及し 呼吸不全患者の在宅医療が広く社会的に受け入れられる機運が. 表 3 日本における呼吸リハビリテーション(3). 醸成されたのである(表 3)。  2001 年に PT,OT の国立大学での養成課程が発足し,2003 年には呼吸リハビリテーションマニュアルが発刊された。この ような活発な動きをさらに大きく進展させたのは 2006 年の保 健診療における独立した呼吸リハビリテーション料が新設され たことであった(表 4)。一方では呼吸器疾患患者の積極的な 医療への参加,提言を促進するための患者団体連合や国会議員 連盟も設立され,医療の受け手からの情報発信の場が形成され たのである。 (表 5)さらに 1990 ∼ 2013 年には(表 6)のよう な進歩が見られた。. *. Evolution of Pulmonary Rehabilitation in Japan in Comparison with Occidental Experiences ** 順天堂大学 名誉教授 (〒 113‒0033 東京都文京区本郷 2‒9‒8 CRD 研究所) Yoshinosuke Fukuchi, MD, PhD, Professor Emeritus: Juntendo University キーワード:呼吸リハビリテーション,日本と欧米の歴史. 表 4 日本における呼吸リハビリテーション(4).

(2) 呼吸リハビリテーション 50 年の歩み. 欧米の呼吸リハビリテーションの歴史  慢性肺疾患として多数を占める COPD を対象にして発展. 841. 貢献した。. むすび. してきた点が日本と大きく異なる背景である。1960 年代から.  呼吸リハビリテーションの未来は肺の健康を護ることを基本. Barach, Petty らを中心に運動療法を含むチーム医療としての. 理念として呼吸疾患に病む人はもちろんのこと高齢者の肺の健. 取り組みが漸次開発され進展した。 (表 7,8)アメリカ胸部学. 康を促進すること,すなわち“美肺延年”をモットーにして健. 会(ATS)やアメリカ呼吸医師学会(ACCP)による公式なガ. 康長寿をめざすことに見いだされることを信じるものである。. イドラインの発表が,さらにこの動きに弾みをつけた(表 9, 10)これらの影響もあり,日本でも呼吸リハビリテーションに. 謝 辞. 関する EBM が着々と整備された。(表 11,12)。多くの関連.  講演の準備にご協力いただいた千住英明,植木 純,工藤翔. 業界の積極的な後援もあって,全国各地での呼吸リハビリテー. 二,の諸先生に感謝する。. ションの啓発講演会が多数開催されたのも,その普及に大きく 表 9 欧米における呼吸リハビリテーション(3) 表 5 日本における呼吸リハビリテーション(5). 表 6 日本における呼吸リハビリテーション(6). 表 10 欧米における呼吸リハビリテーション(4). 表 11 呼吸リハビリテーションの EBM(1) 表 7 欧米における呼吸リハビリテーション(1). 表 8 欧米における呼吸リハビリテーション(2). 表 12 呼吸リハビリテーションの EBM(2).

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