骨粗鬆症治療の実際
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(2) 682. 理学療法学 第 42 巻第 8 号. いため,“golden standard”である腰椎や大腿骨近位部といっ. 情報となる。この情報収集は二次骨折の予防に重要な事項とし. た躯幹骨の測定結果と必ずしも一致しないことから,“false. て,健診事業の中でも明確に捉えていくべきであろう。. negative”を極力避ける意味もあると考えられる。 また,Siris ら 3)は骨密度測定の結果,骨粗鬆症とされた群. 今後にむけて. の骨折率は骨量減少とされた群より高いが,骨量減少とされた. 骨粗鬆症の早期発見と早期治療,さらには骨折予防による. 群の絶対数が骨粗鬆症とされた群より多いことから,骨折発生. 要介護状態の予防には骨粗鬆症検診のさらなる充実あるいは. 数は骨量減少とされた群が多いことを報告した。このことから. 効率化がひとつの突破口につながると思われる。ハイリスク. も骨量減少者をスクリーニングする価値があると考えられる。. アプローチとポピュレーションアプローチのそれぞれがもつ特. さらに,骨量減少でも骨粗鬆症と同様かそれ以上の骨折リスク. 徴を生かして年齢層ごとに重点を変えるなどの工夫が必要であ. を有する場合には薬物治療を行うことが骨粗鬆症の予防と治療. ろう。. ガイドラン 2006 年版以来勧められており,この点からも骨粗 鬆症検診におけるカットオフ値を 1YAM の 80%とすることは 理に適っているといえよう。 2012 年版の原発性骨粗鬆症診断基準においては,脆弱性骨 折のうち,特に椎体骨折か大腿骨近位部骨折をすでにおこして いる場合には骨密度測定値の結果を問わず骨粗鬆症の診断を下 すことになった。これらの骨折については医療面接での情報収 集や,身長低下,脊柱の変形(後湾)などの身体所見が重要な. 文 献 1) 日本骨代謝学会 , 日本骨粗鬆症学会合同原発性骨粗鬆症診断基準改 訂検討委員会(編):原発性骨粗鬆症の診断基準(2012 年度改訂 版).Osteoporosis Jpn.2013; 21(1): 9–21. 2) 折茂 肇,細井孝之,他:骨粗鬆症検診・保健指導マニュアル. ライフサイエンス出版,東京,2014. 3) Siris ES, Chen YT, et al.: Bone mineral density thresholds for pharmacological intervention to prevent fractures. Arch Intern Med. 2004; 164: 1108–1112..
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