【研 究 諭 文】 UDC :624
.
012.
45 :624.
04 :693.
554 日本建 築 学会 構 造系論文報 告集 第 354 号・
昭 和 60 年 8月 エン
ド
ク
ロ
ニ ック
理
論
に
よ
る
鉄 筋
コン
ク
リ
ー
ト
の
非
弾
性
解析
第
3
報
:鉄筋
コ ン ク リー
ト部材
の力
学 挙動
に及 ぼ すコ ン クリ.
一 .
トの非均 質性
の影 響
正 会 員 正 会 員 正 会 員小
谷
山
義
恭
和
阪
川
田
夫
*雄
**夫
** * §IL
ま え が き エ ン ドクロ ニ ッ ク 理論に よる鉄 筋コ ンク リー
ト(RC
) の非弾性解 析 手 法の特 徴お よ び妥 当 性につ いて は,
既 報:)・
Z) で詳し く論じた。また,
本 解析 手 法で は,
コ ン ク リー
ト構 造 物の実態に合わ せて打 込み高さ方 向の コ ン ク リー
ト強度の変 動を考慮して解 析 すること もさ ほど困難では な く, その際解 析結果は さら によく実 験 結果に適 合す る こ と も前 報Z ) で指 摘 しておい た。本報で は, さ ら にコ ンク リ
ー
ト強 度の部 材 内部での変 動nt]+ がRC
部 材の力学 挙 動に及ぼ す影 響の詳 細を調べ る た めに,
既 提案の解 析 手 法l/e
用い て, 純 曲げ,
軸力・
曲げ, な ら びに軸 力・
曲 げ・
せ ん断 荷 重を受け るRC
部材の力学 特性につ い て検 討し た。
な お, 本 研 究で は,
RC
部 材の耐 力 や変 形 特 性の確 率 分 布 性 状につ いて は触 れ ない。
これ は,
本 解 析 手 法 を用い てそ(1
)よ う な力 学特 性の確 率 分 布性状を調べ る た め に は,
膨 大な 計 算 時間が 必要で,
事実上解 析が困 難な ためである。
§
2.
純 曲げお よび軸力・
曲 げ を受 けるRC
部材2.
1 解 析モ デル純 曲げ を受け る
RC
部 材であっ て も,
断 面の 曲 率は, 場 所に よって か な り変 動す ること が知ら れて い る3 田。
こ の現 象は,
主 として コ ン ク リー
トの 力学 特 性の部 材 内 部で の変 動や主 筋とコ ン ク リー
ト間の局 所 的なすべ りに よ るもの と考え ら れ る が, こ れ らの要 因がそれ ぞれRC
部 材の力 学 挙 動に どの程 度の 影響 を及ぼ し てい る の か に つ いては,
実 験 的検 証が困 難なこと も あっ て,
今まで ほ と ん ど明ら かに され て いない。
そのた め,
こ こ では純 曲 げお よ び軸力・
曲げを 受けるRC
部材を取り上 げ,
そ れ らの 力学 挙 動に及ぼすコ ンクリー
ト強度の 部 材 内 部で の変動な ら びに主 筋のすべ りの影響につ い て検 討 する。
解 析に は, 図
一1
に示す ような外 力 条 件お よ び 形状・
寸 法のRC
部 材 を 用い た。
構成 素材の力 学 特 性を 表一
1 に,
解 析 内容を表一
2に示す。.
AnaL
−
1
は, 純 曲げ お よび軸 力・
曲げ を受けるRC
部材のM −
ep特 性に及ぼ す コ ンク リー
ト強度の部 位 的変 動,「
すな わち打込み高さ方 向にお け る変動の影 響 を調ぺ るた めに行っ た。
解 析 要 因に は, コ ンク リー
ト強 度の部 位 的 変 動お よび作用軸力を選ん だ。
す な わ ち, RC 断面 に お ける コ ンク リー
ト強 度の平均値を,
圧 縮 強 度300 kgf/cmz , 引張強 度30
kg
正/cm2 とし,
圧縮 強 度の部 位 的 変 動,
す な わ ち 図一
1に示すRC
断 面上下 端に お ける強 表一
1 構成 素材の力学性質 〔a ).
鉄 筋 K【
ndσ
正舘
eelb己r E5工 〔民LO
,
kgf ノ・
め 【、燕.
・
)匚
3h,
u 〔 f1。
m2) E巳
Lon6址udエnalbar2
.
ID 3500o,
oユ 55000.
2 Lnヒ母
mLba
τ
2.
kO 330Do.
飢 5500o.
z【NOtes 】 Esi
:
1ttltlal Young「
s mdulu5.
σy:
Yte ユd poSn 【,
εsh≡
Stratn nし
s 忙
「
ain hnrd巳
ni“
呂
印
σ巳
二
Te”
s 二le 9ヒ
【
e胸
9【
h,
匸
u:
S しra 工n a し しens 二le s しreng 匚h.
1 (b) コ ン ク リ
ー
ト;
E¢
iC tos kgflcmZ )り
◎
〔k轟
.b 〔鹸 .
・
) 259龠
ole禽
コOD 300 困。
【
es] 巳・
エ≡ 【ni【i81 Y・
u’
9 mdulu写
,
v。
・
Inltlal Poissonls【
at 重o.
fこ
:
Co皿
P【
es−
9 正
Ψ
e5 亡rεngth,
f亡:
Ten511ε
s 亡r 叫 Ch,
禽
:
Velue・
&
1叩1風しe ‘by e”
de。
h【
・
n 二c theOTy.
go go270 go nit: cm ) ・岬
・・ IS 図一
1 モデル試 験 体の形 状・
寸 法・
* 名 古 屋 大学 教授・
工博 * * 三重 大学 教授・
工博 榊 事 名古屋 大 学 助 手 (昭 和 59年 4 月 12 日原 稿 受理 日,
昭 和 59 年 10月5日 改 訂原 稿 受 理 日,
討論 期 限昭和60圷 11月末日} :t
1} 本 報で は,
コ ン クリー
・
・
ト強 度の部 材 内 部での 変動を,
?
“
1?T ジングや圧密な ど によっ て生じ る打込
み嵩
き秀向
の変 動
,
つ ま り部 位 的 特性 をもつ 変動 とコ ン ク リー
ト中に存在す る水 隙
,
空 隙お よ び骨 材などの欠 陥の空間 的 分布や破 壊週程のランJilA
.
性1
に.
よ.
っ て生じ るコ ンクリー
ト という材料に固 有の統 計 的変動とに分けて考 察を行っ た。
本 文で は.
便 宣的 に前 者を部位 的変勤,
後 者 を統 計 的 変 動 と呼ぶことに す る。
な お,
本 論で単にコ ンク リー
ト強 度の部 材 内 部で の変動な ど という 場 合に は,
上記の 両 者の変 動 を合わ せて指すことにす る。
表
一
2 解析の概要 跏 d。
匸
1〔f。
。
。
。
〔しεノ。
m,
) Aロ
ch。
m9ε
1eng亡h 〔ω 臨o.
of肌
aly5L5Klpk2PKl員【
Zn 匸r3 DS 〔k6虻!CV 〔η u∬【 81deRlgh し
stde
鰍1aL εurc2 (tE〕 工.
一
【星
一
L ■ , 一
、
o.
o o.
3Ploo olOOo一
一
.
070、
齢
《naL.
−
IIL
−
LO,
0一
〇5.
10
一
,
D
.
一
〇.
5.
0.
0.
0,
3o010ZO4D一
90.
0、
−
go.
o一
’
0 70
1.
ヒ
.
l I M.
、(
薙
(Unit:cm )’
1、
[Ne
ヒ
e51 KIP.
KlnI Fir5ヒ boロ
d s に工ffnes9旦
匚 凶日
1し1ve and nega竃1ve bend 8ヒ
匸
e35・
「
espeCtlVEly・
K2Pr KZn
:
Secend bond日
ヒ正正【ness己
匸 POBt しtye end negat ±ye bD“
d s しressレ
respet しtve]y.
CF
;
C【
ack spac1“
g【
&
匚
ヒ
D匸
,
G:
飾ear匸
匸
Ansfer faotor疊
DS冨
Dlffercnzに
of co皿
preg目
lve Sttepg しh of ⊂onc【e【e be匸veel しop and bD【
【
om o 「 RC sect10n.
:
Cnefft匚
1ent of va「1−
.
・.
鸛
:識
:e 呈:::‘:翻耄・一 ・セー,
M)
β
.
t/
:1く 度 差 (DS
)は,
ti
.
ンク リ…一
ト を均 質材
料と仮定し た場 合と両端
固 定は り杤
の 中英
部お よ び 両材 端 部を想 定し て, そ れ ぞれ 0,−
100 お よ び100kgf
/cm2 の 3種 類 と し たu2)。
また,
引 張 強 度の強 度差は,
そ れ ぞ れ圧 縮 強度の そ れの 0.
1倍と し た。.
.
軸力.
(N
)と し て は,RC
部材の破 壊 モ.
一
ドが,
tt
.
引張 鉄 筋 降 伏 型お よび コ ン ク リ〒 ト圧壊型’
と な る ようにtl そ れ ぞ れ.
0
お よび’
70.
tfの 2 種 類と.
し た、.・
x、
..
.
Anal.
一
皿 は,・
コ ンク リ、
r ト強 度の統計的 変動お よ び 主 筋とコ ン クtリー
ト間の付 着 特 性が純 曲.
げ.
お よ び軸力・
曲’
げ を受け るRC
部 材の M一
φ特 性な らびに破壊の集中 性5}に及ぼ ず影響 を検 討す.
る ための もの であ る。 な.
お,.
こ こ に い う破 壊の集 中 性 とは,
巨 視 的に一
様応 力場にあ る場 合で も,
構成素
材の非均
質性に よっ て局所 的に不連 続な ひずみ集中が生.
じ,.
局 所的破 壊が 特 定か所に生じ る事 象をいう
。
.
解析 要 因は,
表一
2に示すRC
部材内 部の コ ン.
ク リー
ト強度の統計
的 変 動 (強 度の変動 係 数 (6y
) を,.
0,
10,20
お よび40
%の 4種 類 とし たE3〕 。 た だ し, コ ンク リー
ト強度の 分布は同一 Weibull
分 布で表し う 註2)前 報2皆 述べ た よ う に,
コ ン ク リー
ト強 度の打 込み高 さ方向に お け る変 動は,
水セメ ン ト比,
部 材の断 面 寸 法,
打 込み高さ な
.
ど に か か わらず,
打 設 上 面から15〜
40cm の 範 囲で最 も 大 き く,.
その 強 度差 は お よそ 30〜
80kgf
/cm3 で ある。
し か し,
本 解 析では,一
般 性を失わ な い範 囲で こ の影 響を顕 著にさせ る ため,
コ ンク リー
ト強 度の部 位 的 変 動と して,
この値よ り も若 干 大き めの 100 kgf/cm2 を設定した。
また,
RC 断 面上 下端にお ける コ ン クリー
トの強度 差 (DS)がloo kgf/cm2 とい うこと は,
.
上端の コ ン.
ク リー.
卜強 度が下 端よ り も100kgf/cm2 大き い ことを意味す る た め,
打 込み高さ方 向にお け るコ ン ク’
リー
ト強 度 め 変動とし て は非 現 実 的な値 である。
しか し,
これ は,
DS=一
工00 kgf/cm2 〔b
コ ンク リー
ト強 度の変 動 を有す る RC は り 材 が前 掲の 図一
2とは逆 向きの 曲 げ モー
メン ト.
を 受 ける場合を想 定.
し たもの.
であ る。
す な わ ち,
DS=
:
−
100お よO”
IOO kgf/cm2 は,
それぞれ両 端 固 定は りの中 央 部お よ び両 材 端 部を解 析ψ 対象と し た ものと.
も考え るこ と が で きる,
。 ...
.
註 3)通常 用いられ る試 験 体に よっ て得られ るコ ンク リー
ト彈摩の変軸係 数 (Cめ 些ま
,
t 般 に 大 き く て も10%前 後で あ.
る が,
』
試 験体をい.
くつか の要 素に分割 し た 場合,
各分割 要
素
の強度の変動 係 数は,
上 記の値よ りもか な り 大きいと考え ら れ る。
その たあ,
本解 析では,
CV の値 と.
し て10 %.
を 超 え る 範 囲 までを検 討の対 象と し た。
ただし,
.
筆 者 らの別の研究10Ll]}に よれば , 試 験 体とその各 分割 要 素の強 度のバ ラツキ の相互 関係ば.
,
破 壊 過 程や要 素の大 き さ な どにも依 存す る。
.
.
15ら
tjtt
t
−
15 90 図一2
RC 部材の モ デル化 る もの と し, 直接 法によっ て発 生さ せ た Weibull 乱数 を用いて各 構 成 要 素の コ ンク リー
ト強 度を変化さ せ た), 主 筋 とコ ン ク リー
ト間の付 着 剛性 (バイリニ ア型 と仮 定 し,
第1
付着剛 性 (Ki
ρおよびK
、。)を (完 全付着 ) および10tf
/cm3 の 2種 類.
と、
し.
,
.
第2
付着剛性 (K2p
お よ、
びK、
。
)を第1付 着 剛性 の.
05倍,1
その変 化 点の付 着 応 力度を±60.
kgf/cmZ と、
した),
な ら びに軸 力.
(N=
o お よび70tfの 2.
種 類 )ど し た。’
、.
.
・』
解析に用い た モ デ ル の要 素 分割を 図72 に示す
。
2.
2
解析結果・
一
’
.
恩(1) 打 込み高さ方 向にお けるコ ン ク リ
’
一
一
ト強度の変.
・
、
動.
・
(部位的 変 動 }の影 響.
.・
_ .
.
懈 析 結 果を要 約し て 図
一
3(a)お よび (b
)に 示すe’
.
図一
3(a)’
.
ば,
.
純曲 げ を受 けるRC
部材のM −,
ep特 性 と.
i{.
、
’
丶 5 43
2 (ξ
い ご Σ 1 N.
oCf Perfec 仁 bOnd ^ve.。9 と6ff。・・
’
三〇.
Okg ε/・m2’
二 DS・
100 kdf/。m2−一
一
■
ロS≡−
100kgf /cm2 0 丿0.
0
0.
2「
0,
ら :,
0.
6 0.
8 tO9
(xlO−
3’cm ).
(
r
剛 =°@
場 合.
、
;、
10 N吾
70 しf.
8.
,
谷
≧§
.
一.
P庶 tb ρ・dxc
.
.
、
丶 鳶N.
.
グ
.
・1
’
虞
込
Ave ・aq・.
・f fc−
300Lkqf /2
・
.
馬.
ρ
0 4 (ξ
乙
Σ 2一
DS 〒100/kqf /cm2− ・
−
DSie、
kgf /cm2−一
一
一
.
DS=
’
−
10。 kgf〆cm2.
0 0.
8.
1.
00.
4 0,
6匣
0.
OO.
2卜
’
チ (x10’
3’cm ).唱
〔b)N=
701tf‘
の場合 図一
3 純曲げ お よ び軸 力・
曲げを受ける 良C部 材の モー
メン ト(M )
一
曲 率 (ep) 関 係に及ぼ す:コ ン クリー
ト強 度の打込 み高さ方 向にお け る変 動の影 響一 2 一
4 3 2
(
E・
=)
Σ 1 o O.
0 0.
2 0.
40.
6 0.
6」
1.
0’
乎(x10−
3’cm )’
図一
4 純 曲 げ を受 けるRC 部 材の モー
メ ン ト 〔M >一
曲 率 (仞 関係に及ぼす 部 材 内 部の コ ンクリー
ト強 度の統 計的変 動の影 響 {主 筋のすべ りを無 視し た 場 合 ) 1.
4 1.
2 xlo−
3ノ【
・
m } 1,
0 LOO§
。βll
:
塾
。.
6:
!
:
ま
。4:
:
:
…;
1
;
0.
O O 30 60 90’
X(cm ) (a )℃y三
10% の場 合 1.
4 1.
2 1,
0葦
・ ・婁
1
:
:
O.
Z CxlD−
11cm}.
00、
8B l8.
fi8.
62.
ll・
:s.
1S.
o呂.
Ol O,
O O 30 60 90X
(cm )’
(b〕 CV=
40 % の場 合 図一
5純 曲げ を受け る RC 部 材の曲 率分布に及ぼす 部材 内部の コ ン ク リ
ー
ト強 度 の統 計 的 変 動の影 響 〔主 筋の すべ りを無 視した 場合 ) 打込み高さ方 向におけるコ ン クリー
ト強度の変動との関 係を示 し た もの で, 純 曲げ材のM −
¢ 特 性は,
打 込み高 さ方 向の コ ン ク リー
ト強 度の部位的変動,
すなわ ちDS
値の差の影 響 をほと ん ど受け ない こと がわ か る。
こ れ は,
本 解 析の場 合, 部 材耐力は引張 鉄 筋に よっ て決 まり, 圧 縮 域の コ ン クリー
トの応 カー
ひずみ関 係は応 力 上 昇 域に あ る た め と考えら れ る。
し か し,RC
部 材の耐 力が圧縮 域の コ.
ン クリー
ト強 度に支配 さ れ る場 合,
すな わち 図一
3
(b
)に示 す軸 力・
曲 げ載荷 時のRC
部材の場 合,
M −
¢ 特性は,
コ ン ク リー
ト強 度の打込 み高さ方 向の変 動の程 度によっ て相 違す る。
た と えば,
部 材 断面で のコ ンク リー
トの 強 度 差 を一
100kgf/cmZ と し た場 合 (は り材の 中 央 断 面に相 当 〕お よび100kgf /cm2 と した場 合 (固 定は り 材の 両端 断 面に相当 )と で は,部 材の曲 げ耐 力は異な り, 前 者の方が約ll% 減 少す る’
。
(
2
)コ ンクリ
ー
ト強 度の統 計 的変動の影 響 a) 主筋のすべ りを無視し た場合・
図二4・
に,
純 曲げ を受け る RC 部 材で破 壊が引 張 鉄 筋 の降 伏によっ て決 まる場 合のM −
ep特性と部材内 部で の コ ン ク リー
ト強 度の バラツキ (cy
)との関 係を示 す。
図に み られる よ「
うに, M−
¢特 性は,
コ ンクリー
ト強 度 の変 動 係 数 (cy )が相 違し て も ほ と ん ど変 化し ない。
「
図一
5(a)お よ び (b
)は, 各 荷 重レ ベ ル に おけ る純 曲 げ RC 部 材の材 軸 (X )方向の曲率の状況 を 示 したもの であ る。図によれ ば,
引 張ク ラッ ク は引 張 縁の コ ン クリー
トの引張 強 度が最も小さい か 所 か ら順 次 発 生・
進展する た め,
1
引 張ク ラッ ク の 発生・
進 展が活 発な段 階で は,RC
部 材 内 部の曲率は,
コ ンク リー
トの引 張 強 度のバ ラ ツキに応じ て変遷 す る。
し か し,
荷 重が増 大し て引張ク ラック の発 生・
進 展が一
応 終 了し た時 点か らは, こ の よ うな曲 率の変 遷は み ら れ な く な る。
『
…
方,
軸 力・
曲げ を受け る RC 部 材で,
部 材 耐 力が コ ン クリー
トの圧壊に よっ て決ま る場 合に は, 図一6
に 示 す よ うに,RC
部 材のM −
O 特性は,
部 材 内 部の コ ン(
ξ
= ) Σ 0、
0 0.
2 0.
4 0.
60.
8
讐.
09
(xTO冒
3’cm ) 図一
6 軸 力・
曲げ を受け る RC 部 材の モー
メ ン ト (M )一
曲率 (ep)関 係に及ぼ す部 材 内部の コ ン ク リー
ト強 度の統 計 的 変 動の影 響 (主 筋 の すべり を 無視した場 合 ) 1.
2 1.
O曾
゜・
8ぶ
と) O・
6 環90
・
4 O.
2 1.
?
o・
誤
。.
霎
ζ
o・
0,
O.
O O.
0・
30 60 90 0 30 60 90X(cm )
X(cm )
(a 〕 CV
=
10%の場 合(b) CV
・
=
40 %の場 合 図一
7 軸 力・
曲 げ を受け るRC 部材の曲 率分布に及 ぼ す部 材 内 部の コ ン ク リー
ト強 度の統 計 的変動の影 響 {主 筋のすべ りを無 視した場 合1
5 4 3 2 ( ∈
・
ご Σ 0.
0.
・
O.
2 0,
4 0.
6 0.
8 1,
0ヂ(
OP
’
10
’
,
3’cm )・
図一
8純 曲げ を受ける
・
RC 部 材の モー
メ ント (M )
一
曲率 (ep)関 係に及ぼ す部材内部のコ ン ク リ
ー
ト強度の統 計 的変 動の影 響 (主筋のすべp
を考慮 した 場合 )、
1.
4 1.
2 1.
4 o−
31c雨 1,
2 00_
1・
0 ,3§
。.
e乞
豪
:
1
:
:
:
。
.
2 1’ QS O.
0 0 30、
60 90X
(cm ) 〔a ) CV=
0%の場 合 1.
0ハ
∈ り o.
8・
壁 o 隣 O.
6v 弘 o
.
4 1乎3!に
帥、
00.
フ8.
a358 。.
、 ”・
os O.
0 0 30・
60.
90.
X(cm ) (b> CV=
20%の場 合 図一
9 純 曲 げ を受け るRC 部 材の曲率 分 布に及ぼ す部 材 内 部のコ ン ク リー
ト強 度 の統 計的 変 動の影響 (主 筋のすべ りを考慮し た場 合1
ク リー
ト強 度の バ.
ラ ツキの 程度に よっ て著 し く相 違す る。
すな わち,RC
部材の耐力は,
コ ンクリー
ト強 度の 変動係数 (cy
}が大き く な る ほ ど低下し,
かつ最 大 耐 力以降の挙動 もcy
の値が大きい ほ どぜ い性的に なる。
ま た,
この場合 図一
7にみ ら れ る よ う に,
最大 耐 力 以 降 曲率は特定のか所に集 中 レ, 曲 率の集 中か所を 挾 ん だ領 域で曲率の もどり現 象 が観 察 され る。 これは,
最 大耐力 以 降にな る と.
,
曲 率 変 化の局 所 集 中 化の事 象が,
引張鉄 筋 降 伏 型 破 壊を示す純曲げ.
を受け る RC 部 材の場 合の よ うに破 壊が最 弱 断 面に おける引 張ク ラッ クの発 生・
進 展お よび 引 張 鉄 筋の降 伏による (こ の場 合,
.
、
RC
部 材 全 域にわ たっ て各断 面は安 定 域 (上昇域)にあ る)もの で は な く, 不安 定 域 (下 降 域 )に達し た断 面にお ける圧 縮 域の コ ン クリー
トの ひずみ軟 化 挙 動に よっ て生じ る ため で ある。 す なわ ち, 最 大 耐 力 以 降の 領域 に な る と,
RC 部材内部で不安 定域に達 して接 線 剛 性が負と なっ た断 面 の 曲 率は,
その後 も 載 荷 (RC
部 材の平均 曲率→ 大,
曲げモー
メ ン ト→ 小 }に伴っ て増 大す る が,
安 定 域に あっ て接線剛性が まだ正 (零 を含む)であ る断面で は, 最 大 耐 力以降の載 荷は除 荷とみな さ れ る た め,
その断 面 の曲 率は逆に減少する。
b
) 主筋のすべ9
を考 慮し た場
合、
図
一
8に,
主 筋とコ ン ク リー
ト問の すべ り と部 材端に お ける主 筋の抜け出しと を考慮 じた場 合の純曲げ を受け るRC
部 材の M−
ep特 性を示す。
こ の 図か ら,
M−
g特 性に及ぼ すコ ンク リー
ト強 度(ρ統 計 的 変 動の影 響は,.
引 張鉄筋が降 伏す る前の段 階で,
同一
曲げモー
メ ン ト(M ) 時の 曲率 @ )が, 前 掲の 図一
4に示 し た 主 筋の すべ り を無 視した場 合$
りも若 干 大き く なっ てい る こ.
とを除け ば,
主筋のすべ りを
無 視し起
場 合 のそ れ と ほ と姦ど変ら ない。
し か し,
RC 部 材内の曲 率分布は,
図79 に示す よ うに前 掲の 図一
5とは か な り異な っ た傾 向を 示 す。
’
す なわち,
RC 部 材 内にお け るコ ンク リー
ト強度の統 計 的 変 動 を無 視し た場 合で も,
曲率は部材 内部で一
様で はな く,
部 材 端か ら の主 筋の抜け出しの た めに,
部 材 端に近 い ほど増 大す る。 コ ン クリー
ト強 度の統計 的 変 動を考 慮 すると,
主 筋と.
コンク リー
ト間の付着が完 全な場 合に は,
前 述の よ うに大変形 領域で はコ ンクリー
ト強 度の変動に か か わ らず曲 率 分 布が部 材全 域 に わ たっ て均等 化する が,
主 筋 とコン ク リー
ト間の すべ り と部材端に お け る主 筋の抜け出し とを考 慮す ると,
純 曲げを受け る場 合でも 大 変 形 領 域に お い、
て 曲 率が RC 部 材の 特定領域で急 増 する傾 向 を示す。 これ は, 既報 2)の §.
3.
で論じ た よ うに, 主 筋のすべ り を考 慮し た場 合に は,
ある断面に引 張ク ラッ.
ク が発 生すると,
断 面の剛性低 下 と 解放 力によ ろて 引張 主 筋の負 担 分が そ れ までよ り も増大し て主 筋 とコ ン ク リー
ト問の付 着 応 力 度お よ び すべ りが増大す る た め,
その 断面に お け る見 掛け 上の 等 価引 張 主 筋 比 (。
P皐}劃 が急 減し,
逆にその両 横の領域に お け る ePt が急 増し,
破 壊が ある特 定 領 域に集 中化す る傾 向を示す た め と考え られ る。
ただし, 破 壊が あ る領域 に 集 中 しても, そ の原 因 が引 張ク ラック の発 生お よ び引張 鉄 筋の降伏に起 因し て い る た め,
軸 力・
曲げ を受け るRC
部
材の よ うに曲 註 4)主 筋の負 担 力 (F。
)は,一
般に次式で表さ れ る。
Fs=
As・
Es・
ε s こ こに,
A。:主 筋の断面積, E。
:主 筋のヤ ング係数.
εs :主 筋の ひずみ度 主 筋 とコ ン クリー
ト問に すべ りが あ る場 合,
tt
上 式 を主 筋位置に お け るコ ンクリー
トのひずみ度 〔ε 。)の関 数と し て表 現す る と,
εs Fs=
As・
Es一
εc Ec=
!覧・
Es・
εc と な るe し たがっ て,
主 筋 比を P で表す と,
等 価主 筋 比 〔eP ) は 次 式で与え られ る。
εs eP=−
P Ec一 4
lo 8 6 4 ( ∈
・
= ) Σ 2 Averege of fc.
=
〕DG kgf /cm2” \
・Lp
−
・エ・一
… f〆・
・
3 t−
、 丶「
,
” \1
、
.
,。 t ,\
\
、−
C>=
O R− .
−
CV二
20 塁一
一
一
一
cv=
40 』 OO.
O α2 α4 0.
6 0,
θ 1.
09
(xlO冒
3tc’
m ) 図一
10 軸 力・
曲 げ を 受け る RC 部 材の モー
メ ン ト(M
)一
曲 率 (¢〉関係に及ぼ す部材 内部 のコ ン クリー
ト強 度の統 計的変動の影 響 (主 筋のすべ りを考 慮し た場合) 1.
2 Lo官
。.
8誤
bo
.
63 $ O.
4 O.
0.
0−
1∫tm].
岨.
19.
36.
]1.
2ら・
lo.
05 0 30 60 90 X(cm ) 〔a ) CV=
0%の場 合 1.
2 1.
O宕
゜・
8 紀ち
。・
63 獣 o・
4 O.
2 o.
0 0 30 60 90 x(cm ) (b) CV=
20%の場 合 図一
11 軸 力・
曲げ を受け るRC 部 材の曲 率 分 布に及ぼ す部材 内部のコ ン ク リー
ト強度の統 計 的 変 動の影響 〔主筋のすべ りを 考 慮し た場 合 } 率の集 中し て い る断面を挾ん だ領 域に おける曲 率の もど り現 象は認め ら れ ない。
一
方,
軸 力・
曲げ を 受 け る RC 部 材の場 合に は, 図一
10に示す よ うに部材 内部に お け るコ ン ク リー
ト強 度 の統 計 的 強 変 動 を 無視し た場 合で あっ て も,
M ・
−
ep特 性 は,
前 掲の 図一
6の主 筋の すべ り を無 視した場 合に比べ てか なりぜい性 的と な る。
これ は, 図一
11(a )に示す曲 率分布にみられ るよ うに,
コ ンク リー
トの圧壊が材 端で の主 筋の抜け出し に よっ て部 材両 端 に集 中し,
かつ部 材 中 央部で曲率の も どり現象が認 め ら れ る ために, 部 材 全 体と して の平 均 的な曲 率が, 主 筋の すべ り を無 視した場 合に比べ て見掛け上 小さ く な る た め と考えら れ る。
な お, 部 材 内 部の コ ン ク リー
ト強 度の統 計 的 変 動 を考 慮す る と,
図一
11(b
)に示す よ う に,
等 曲げモー
メ ン ト区 間 の断 面 曲 率は,
部 材 内部での 強度の統 計 的 変 動に応じて 相違 す る が,
定 性 的な傾 向は前掲の 図一
7に示し た主 筋 のすべ り を無 視 した場 合 と 類似し てい る。
以上の解 析 結 果か ら
,
コ ンク リー
ト強 度 が部 材 内 部で一
様で あ る もの と仮 定する と , 純 曲げ お よ び軸 力・
曲 げ を受け るRC
部 材 内で の破 壊は,
材 端で の主筋の抜け 出しの た め,
常に部 材 両 端 部に集 中す るこ と が わ か る。 こ れ は,
曲 率の集 中が,
等 曲げモー
メ ン ト区間 内の任 意 の位置で む し ろ確 率 的に生じ る とい う,
既往の実験に よっ て観察さ れる現 象SL4 )と必 ずし も一
致 しない 。 この こと か ら,
純 曲 げ お よ び軸 力・
曲 げ を受けるRC
部 材 内部の破壊の局 所 集 中 化の主た る原 因は,
部材内 部にお け るコ ン ク リー
ト強 度の統 計 的 変 動で あっ て,
主 筋 とコ ン クリー
ト間のすべ り お よ び部 材 端に お け る主 筋の抜け 出し は副 次 的な原 因と 言 え よ う。
§3.
軸 力・
曲 げ・
せ ん断 荷 重 を受け る RC 部 材 3.
1 解 析モ デル曲げ
・
せん断あ るい は軸 力・
曲 げ・
せ ん 断荷 重を受け る RC 部 材の力 学 挙 動の解 明は,
RC 構 造 物の耐 震 性 能 を評価 するうえで極めて重 要で あ る。
そ の た め,
こ れ ま で に も膨 大な数の実 験デー
タ が 蓄積さ れて い るが,
柱 材 の よ うに本 来コ ンクリー
トの打 設を縦打ち とすべ き もの も,
試 験 体 製 作 上の都 合で横打ち とし た ものが多く, RC 部 材の 力学 挙 動に及 ぼ す 部 材 内部での コ ン ク リー
ト 強度の部 位 的 変 動の影 響はあま り考慮さ れて いないもの が多い。 しか し,
筆 者ら が先に行っ た構造体に打 設され たコ ンク リー
トの強 度分布に関 す る実態調査の結 果IZ)に よ れ ば,
同一
調 合の コ ンク リー
トで も柱上・
下 端で 100kgf
/cm2 以上の強 度 差 が ある場 合も あり,
実 験 結 果の評 価お よ び定式 化に際し て は,
こ の こと を 十分に把 握し て お く必 要がある。 こ の点 を踏ま え て,
こ こ で は, 軸 力・
曲げ・
せ ん断 荷 重 を 受け るRC
部 材の 力 学 挙 動に及 ぼ すコ ン クリー
ト強 度の部 材 内 部にお ける部 位 的お よ び統 計 的 変 動の影 響につ いて検討す る。 解 析は,
図一
ユ2に示す よ う な形 状・
寸 法のRC
部材 につ い て行っ た。
図一
13に 解 析の た め の 分割モ デル (10層 10領 域の要素に 分割 )お よ び載 荷 要 領 を示す。
羽
口
… コ」
一
…劃
5 晦コ
[
亘 ]
・ltS
.
…囲蝴
一 図一
12 巳o モデル試 験 体の形状・
寸 法一 5 −一
P 〔UnI N P N (a )加 力 形 式
一
11
〔b> 加 力 形式一
ll
図∴13
RC 部 材の モデル化お よび加力 方 法・
載荷は部 材 両 端の回 転を拘 束し た場合(図一13
(a)参 照, た だ し, 載 荷は変位 制 御 )お よび曲 げモー
メ ン ト分 布が 常に逆 対 称 分 布とな る よ うに設 定し た場 合 (図一
13(b) 参 照,
ただし,
載 荷は荷 重 制 御 )の 2種 類 とし た。
構 成 素 材の力 学 特 性 を表一
3に,
また解 析パ ラ メー
タの一
一
・
覧 を表一
4に示す。
解 析 要 因は, 打 込み高さ方 向 のコ ン クリー
ト強 度の部 位 的 変 動 (柱 部 上下端の強 度 差‘
(DS )、
を,
圧 縮 強 度で は 0お よ び一
100kgf
/cm2 の 2種 類, 引 張 強 度で は 0お よび一11kgf
/cm2 の 2種 類 とし た),RC
部 材 内 部の コ ン ク リー
ト強度の 統 計 的 変 動 (強 度の変 動 係 数 〔CV >=0,
IOお よび20%の 3種 類), 軸 力 (N =
20, 40お よび60
tfの3
種類),.
主 筋 とコ ン クリー
ト間の付 着 剛 性 表一
3 構成素材の力学性 質 〔a } 鉄 筋 Klndof9 ヒe
ε
lb己
r 巨s⊥ (κ
lo』
f ノ〔 拓
・
⊃ご
8hσ
u (k呂r /c約し
u 匸ρ
“
91加
己1nalba
【
2.
1D 3000o.
0156000、
2 La【eralb
己
r 2.
10 300D0.
015600o.
2 [N。
ヒ
・
・
IEsil l・
二【
t・
I Y・
uqB卩
sm・
d・
1・
S,
σ
y・
Yt・
1d P・
t・
t・
tsh・
St・
・
エ・
.
・
t s亡
raln h己
rdentng,
Ou;
TenSlle Streng 【hL Eu:
Straln at tehfitle StTertgth.
(b)コ ン クリー
ト 翼0.
ofa凹
ly8i目
Ec⊥ (・10’
σε
) Uo 「c (kgf /cめ 【じ
⊂kgf 如 2 ) A岨.
−
12.
87含
0,
18曹
330363 Ana1.
一
ヨL2,
04脚
o.
18脅
23Dz5.
3 【ヒ
es] Ec1:
IntttalY
。
ung’
8rm
。
d巳
1UB,り
。
;
In工し
垣1Poi550e
■
9「
aじ
io」
fc;
CP
「
e5−
s ユve 5 し
:
eng 【h,
【こ:
TenstLe 8 匸:
e ヒ』,
禽
:
Valuc calcu1且
し胆 by巴
ndochro罰
【ctheery
・
表一
4 解 析の概 要「
1
」
F.
2092422452212692 舛 254Zl3242139 2211962292402232672532do232214 226230256236231207 ユ692352302P 2502BZ332552262392422632 ら6227 254203263z2LZ63233254255153238 1 ….
2612 ア6z66264228253260222226217 226250249z49260 エアo237263212251 2552 ら5z61223L96217204195Z30212 25225 ↓ 2ユ5252173188248260228230へ
Z工0196 歪222302 ,6’
165z58239 2332セ
婚 Uo 墓bul1d18 ‘τ乳bu匸ion △祀・
・・
ffc・
230k8f ’。
・2・
Sヒ皿己8【d de▼1白 ヒ10nロ
27.
5 k巳f’匸皿Z 5Σ即 二flc邑
nt Lwε
1 0n 即odne35 0f ri匕■
43・
8 罵 τe前
ile日
ヒmng【
h (6ヒ)・
o.
ロf⊂ ! 図一
14』
RC 部 材 内に おけるコ ン ク リー
ト強 度の統 計 的 変 動 (CV=
10% およ び DS=
okgf/cmZ の場 合 ) B。
瓸ε
ζ1f【
ne胆
(しf価 DS CV匸
h。
mgeLen呂
仁
h ζc 閥o.
o ピ巳
nalyg 二BKIPKZp 区1nK2nCFB (kgf1。
m2》 (勾 1bPEoc 【om乱 K1 訌 f囗ree (t 【) 真皿1
,
一
【 010,
09
Oo.
5一
OlO.
0一
00.
5一
0,
00.
3一
Loooo30.
030、
O 306060 Ana1.
_
II 010.
0一
oo.
5一
OlO.
0一
oo5一
0.
Oo.
30om2D30 ρ 30.
0 ZO 有q60 匚闢
・
【
・
・
】 町 p印
KL”
;
F正r5t b。
面 9 しSffn・
・
s ・
t paet【
1ve and f・
cgetive b・
nd・
仁
ress・
【
EspeCtttElv睾ヨ
・
謐孟:瓢
b臨計
fξ
謦謡 呈黜 謐 ,黔 ;留 臨 ::s
;継 慧 こ茎
。
匸
.
。
th。
f・
。
・
・
蹴・
b・
tV・
…。
P・
nd b。
tt・
m・
f RCb
…
C▽I C。
efft・
t・
・
口 f v旦「⊥冒
atton
of
c叩 cre
し
e8
じ
匸
2ng ヒh.
AnchOtA 窪e
:
one ts subd ↓vtded inヒ
o 釦 blo亡
P
(バイ リニ ア型 を仮 定し
,
第 ユ付 着 剛 性 (KipおよびK、n) を。 。 (完 全 付 着 ),
10およ び Otf/cm3 の 3種 類と した ),
な ら.
びに加 力方 法 (2種 類,前 掲の図一
13(a)お よび (b>} など とした。
こ れ ら の解 析 要 因の組み合わせ は,
・
前 掲の 表一
4.
の と お り である。
な お,
,
コ ン クリー
ト強 度の統計 的 変 動にっ い ては,
§2.
の場合と 同様に, コ ン.
ク リ.
一
ト.
強 度の分 布は同一 Weibull’
分 布で表しうるもの と仮 定 した。
た だ し,
こ の解 析で は,
Weibirll・
乱 数を発生 させ る際の初 期 値 を, コ ン ク リー
ト強 度の統 計 的 変 動とこれ 以 外の要 因 との相 互 作 用の影 響 を明 確に抽 出 す・
ること を 目的と し.
て,
い ずれ の場 合も 1に設 定した。CV .
=
10% お よ び1
)S
;Okgf
/cm2 と し た と きのRC
部 材 内に お,
け るコ ンク リー
ト強 度の統 計 的 変 動の様 子 を 図一
14に示 す。
.
な お,CV =
20 % およ び DS=
Okgf/cm2 の モ デル 試験体 内での各要 素の ユ ン久リT ト強 度の大 小 関 係 も図一
ユ4
の 場 合と同 様で ある。
こ の図に よれ ば,
本 解 析で 用い たモ デル試 験 体の場 合 (コ ン グ リー
ト強 度の統計的 変 動を考 慮 し た場 合 ),
前 掲の図一
13の よ うな載 荷 条 件F
で は, コ ンク リー
トの圧 壊は,
打 込み高さ方 向にお け る コ ン ク リー
ト強 度の部 位 的 変 動を考慮し た場 合と同様 に, 柱頭 左 端の要 素か ら順 次 発 生・
進 展 する こと が予想 さ れ る。
・
「
3.
2 解 析 結 果’
.
.
.
(1) 荷 重一
変 位 関係 図一
13(a)に示 す加 力方 法に よ る 場合の水 平 荷 重 (P
)一
層 間 変 位 (δ) 特 性の解 析 例を 図一
15お よ び 図一
16 に 示 す。
図に よれ ばt
) 軸 力 (N )40tfお よ び 60 tfの場 合の 大 変 形 領 域に おけるアー
δ関 係は,
コ ン ク リー
ト強 度の打 込み高さ方 向に お ける部 位 的 変 動,
並びに部 材 内 部に お ける統 計 的 変 動によっ て若 干 相 違して い る が,
大局的に は,
「
RC 部 材の耐 力一
6
12 8 6
(
= と 00.
0 0.
4O.
8 1、
2 1.
5 2,
06
(crn ) N・
±
20tfの場 合 12 8 4(
= と 00.
O O.
40.
8 12 1、
6‘
Z.
06
(cm ) N=
40tfの場 合 翆2 6 4(
= と 00,
0 0.
4 {a > (b) (c ) 図一
15.
軸 力・
曲ザ・
せ ん断 荷重 を受ける RC 部 材の荷 重 (P)変 位 (δ〉 関 係に及 ぼ す コ ン ク リー
ト強 度の打込み高ざ 方 向にお け る 変動の影 響 (Ki
ρ=
Kin=
=
工Otf/c皿 3・
の場 合 〉 O.
e 1.
2 1.
6 Zρ6
(cm ) N=
60 tfの場 合 12 8£
と4 0 0.
O O.
4 0.
8 1.
2 1.
6 2.
06
(cm ) 〔a )N=
=
20tfの場 合 図一
16 1Z 8 4〔
=)
匹 00.
O O.
4 (b
) O,
8 1.
2 1.
6 2,
06
(cm ) N=
40tfの場 合 】2 RU 4 ¢ ご 匹 oO.
O O.
4 0.
8 1.
2 1.
6 2.
06
(cm ) {c >N=
6etfの場 合 軸 力・
曲げ・
せ ん断荷重を受け るRC 部 材の荷重 (P>一
変位 (δ)関係に及ぼ すコ ンク リー
ト強 度の部 材 内 部 で の統計 的 変 動の影 響 (KiP=
Kin=
10 tf/cm3 の 場 合 ) およ び変 形 特 性は,
部 材 内 部の コ ン ク リー
ト強 度のそれ らの変 動に よっ て ほ と ん ど影 響さ れ なし これ は,
§2.
の軸 力・
曲 げ を 受けるRC
部 材の力 学 挙 動 が 部 材 内 部 で のコ ン ク リー
ト強 度の変 動の影 響 を受けた こ と と は対 照 的である。
前 述の軸 力・
曲 げ を 受け るRC 部 材の よ うに.
その耐 力が主と して圧 縮 域の コ ンク リー
ト強 度に よっ て決まる場 合に は,
破 壊は圧 縮 縁 近 傍の最弱コ ンク リー
ト要 素の 圧 壊に始まり逐 次 拡 大して い く の に対し て,
図一13
(a}に示 す よ うな載 荷 条 件 下で は,
コ ン ク リー
ト要素が局 所 的に破 壊し て も,
直ちに応 力の再 分 配に伴 う応 力 緩 和が生 じ,
RC 部 材の局 所 的 崩 壊が特 定の領 域 に集中し ないた め と考え ら れ る。 こ の点につ いては,
次 1,
14 1.
10蒼
圭
1i
,
。6睾
8
Σ一
1.
DZ
O.
980.
O O.
8 1.
66
(cm ) {al N=
20 tfの場合 図一
17 2.
4 1.
5 3 1 τ 。圭
、 E 。蠡
二 項で詳 細に検 討する。
(2) 材 端 曲 げモー
メ ン トの変化状況 コ ンク リー
トの力学 特 性が部材内部で一
様で あ れ ば,
前 掲の図一
13(a)お よび (b
>の い ず れの加 力 方 法 を用 いても,
部 材 内 部の応 力分布は変ら ない。
し か し,
部 材 内 部のコ ンク リー
トが 非 均 質で,
その 強度が位置によっ て異な る場 合に は,
部 材 内 部の局 所 的 な破 壊 が最 弱 部か ら始 まり逐 次 進 展す る た め, 図一13
(a)の よ う な加 力 方 法では,
部 材 両 端の曲 げモー
メ ン トの絶 対値は必ずしも一
致し な い。
いま ,図一
13(a)の加 力 方法に よ る場 合の,
柱 脚 曲 げモー
メ ン・
トと柱 頭 曲 げモー
メ ン トとの比 (M
,。tt。m/M
,。 。)の絶 対 値の変 化 状 況 を部 材 内 部の コ ン ク リー
ト強 o.
9 0.
0 0.
8 1.
66
(cm ) {b} N=
40 tfの場合 2.
4 3,
8 0 2 4 3 21 τ 。
ヴ
Σ、
∈ o 郭 。 血 三緊
60 合 場 の 匠 06≡
C O コ ンク リー
ト強 度の打 込み高さ方 向に おける変動 に よ る材端 曲 げモー
メン ト比の変 化 状 況 2.
4一 7 一
1
.
4 2 0 τ 。圭
、
ε 。薹
Σ 1.
4 2 ゆ て2
Σ、
∈ £ヴ
B
三 1.
4 2 0 む も至
Σ 、 E2 ぢ 』 Σ 0,
e
O.
80,
3
0,
0 0、
8 1.
6 2.
4 0.
0 0.
8 1.
6’
2.
4 0.
0.
0.
8 1,
6 2.
46
(cm ).
6
(cm )・’
16 (cm ) 〔a )Kip
=
Ki。=
Otf/cm3 の場 合 〔b) K、p=
Ki。=
IO tf/cm3 の場 合 〔c ) 主 筋の すべ りを無視し た場合 図一
18 コ ン ク リー
ト強 度の部 材 内 部で の統 計 的 変 動による材 端 曲 げモー
メ ン ト比の変化 状 況 (N=
20 tfの場 合 } 1.
4 20 五
2
Σ、
∈2
ぢ ρ 三 o.
e O.
0 0.
8 1.
6 2.
46
(cm ) (a ) KiP=
Kin=
O tf/cm3「
の場 合 図一
19 1.
2 08
0
一
矼9
Σ、
∈ 9U8 Σ 0.
60.
O O.
8 1.
6 2!」’
6
(cm ) (b> KtP=
Ktn=
10 tf/crn3 の場 合 1.
Z 0 8 ロ む τ 。耄
E 。 ゴ8
Σす
6∩
り q 幽 合 場 た し 視 無 m を C り 36 べ q す の 筋 主 C コ ンク リー
ト強 度の部 材 内 部での統計的変動 に よ る材 端 曲 げモー
メ ン ト比の変化 状 況 (N−
40 tfの場合 } 度の変動 を考 慮して求めて み ると,
図一
17一
図一
19の よ う に な る。
図に よ れ ば,1
Mb。
tt。
m /瓢。pl
’
の値は,
載 荷 と と も に複 雑に変 化し,一
般に部 材 内 部で のコ ン クリー
1
卜強度の変動お よび軸 力 が 大きい ほど,
また主 筋とコ ン ク リー
ト間の付 着剛性が小さい ほど1M
. 。tt。m/M。、pl の変 動が著し く な る。
/
tlMb
。tt。 m/Mt
。,
1
の変 化 状 況に及ぼす 打 込み高さ方向の コ ン ク リー
ト強度の 変動の影 響を図一
17(a)〜
(c)に示 す。
こ れ らの 図か ら, 載 荷 初 期の 段 階で は1M
,。ttOm /Mt
。pl の値は載 荷に伴っ て低下 する が,
そ の後は増 大す る ことが わ か る。
また,
1
Mb。tt。m/MtU。1
の値は,
載 荷レベ ル にかかわ らず 常に 1以上 と な り,
.
これ らの モデルの場 合,
柱 頭 部の方が柱 脚 部よ り も各要素の剛性低下は相対 的に著し く,
応 力は逆に柱 脚 部に集 中す るこ と も わ か る。
なお,
載 荷 初 期の段 階で,
1
Mb
。tt。m/Mt
。 。1
の値が載 荷と ともに低 下す る現象が み ら れ る が,
これは, 柱 頭 部の方 が 柱 脚 部 よ り もコ ン クリー
トの剛性が小さい (本解 析では
,Eot
(0.
565十 〇.
OO142f
.
)・
15114VIT と設 定し て いる