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HOKUGA: 「チーム医療」活性化に関する研究 : 医師と看護職間のコミュニケーションに注目して

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Academic year: 2021

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全文

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タイトル

「チーム医療」活性化に関する研究 : 医師と看護職

間のコミュニケーションに注目して

著者

加藤, 和美

引用

発行日

2015-03-21

(2)

か と う か ず み 氏 名 ・ ( 本 籍 地 ) 加 藤 和 美 ( 北 海 道 ) 学 位 の 種 類 博 士 ( 経 営 学 ) 学 位 記 番 号 博 ( 経 営 ) 甲 第 1 2 号 学 位 授 与 の 日 付 平 成 2 7 年 3 月 2 1 日 学 位 授 与 の 条 件 学 位 規 則 第 4 条 第 1 項 該 当 学 位 論 文 題 目 「 チ ー ム 医 療 」 活 性 化 に 関 す る 研 究 - 医 師 と 看 護 職 間 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 注 目 し て - 論 文 審 査 委 員 主 査 教 授 大 平 義 隆 副 査 教 授 澤 野 雅 彦 副 査 教 授 石 嶋 芳 臣

論 文 内 容 の 要 旨

加 藤 氏 の 論 文 テ ー マ は 、「 チ ー ム 医 療 」 活 性 化 に 関 す る 研 究 ― 医 師 と 看 護 職 間 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 注 目 し て - で あ る 。 こ の テ ー マ に 対 し 、 氏 は 研 究 の 中 心 を 、 チ ー ム 医 療 が 機 能 し な い こ と 、 即 ち チ ー ム 医 療 の 機 能 不 全 、 に お い て 説 明 し よ う と し て い る 。 そ し て 、 そ の チ ー ム 医 療 の 機 能 不 全 が 生 じ る 原 因 の 解 明 を 通 し て 、 チ ー ム 医 療 の 活 性 化 を 果 た す こ と が で き る と 考 え て い る 。 氏 は 、 1999年 に 発 生 し た 横 浜 市 立 病 院 で の 患 者 の 取 り 違 え に よ る 事 故 で 、 ど の よ う に し て 事 故 が 起 こ っ た の か を 修 士 論 文 の テ ー マ と し て 調 査 し た 。 そ の 結 果 、 「 チ ー ム 医 療 」 が 機 能 し て い な い こ と を あ げ て い る 。 本 論 文 を 書 き 上 げ る 大 き な 動 機 に 、 こ の チ ー ム の 機 能 不 全 の 原 因 を 明 ら か に し た い と い う 気 持 ち が あ る 。 氏 の 問 題 意 識 は 二 つ あ る 。 ま ず 、「 チ ー ム 医 療 」 の 事 故 は 「 チ ー ム 医 療 」 の 機 能 不 全 に よ る 事 故 、 と と ら え る 。 こ の 機 能 不 全 は 、 患 者 取 り 違 い 事 故 以 後 も 継 続 的 に 発 生 し て い る 。 一 つ 目 は 、 横 浜 市 立 病 院 以 降 、 医 療 の 安 全 が 叫 ば れ 細 心 の 注 意 が 払 わ れ て き た は ず に も か か わ ら ず 、 そ れ で も な お 生 じ る 機 能 不 全 の 原 因 は ど こ に あ る の か 。 二 つ 目 は 、 2010年 厚 労 省 が 「 チ ー ム 医 療 」 を 積 極 的 に 推 進 し は じ め て 以 降 、 患 者 に 不 利 益 を 与 え る 機 能 不 全 は 解 消 さ れ た の か 確 認 す る 必 要 が あ る 、 で あ る 。 つ ま り 、 機 能 不 全 の 原 因 と 、 機 能 不 全 の 高 い 連 続 性 、 な い し は 高 い 慣 性

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力 を 取 り 上 げ よ う と し て い る 。 論 文 で は 、「 チ ー ム 医 療 」 の 機 能 不 全 を 、 経 営 学 的 に 「 チ ー ム 」 の 機 能 不 全 と い う 、 組 織 構 造 の 観 点 か ら 研 究 し て い る 。「 チ ー ム 」 と い う 構 造 的 な 観 点 か ら 「 チ ー ム 医 療 」 を 取 り 扱 っ て い る 。 そ こ で 、 チ ー ム 医 療 を 、 高 度 専 門 化 し 多 職 種 に 分 化 た 医 療 行 為 を 患 者 に 適 切 に 提 供 す る た め の 組 織 構 造 ( 医 療 チ ー ム ) を 用 い た 医 療 形 態 と と ら え て い る 。 チ ー ム 医 療 は 、 高 度 専 門 化 し た 多 数 の 医 療 担 当 者 を 特 定 の 患 者 の 医 療 に 向 け て 努 力 を 集 中 さ せ る た め に チ ー ム の 形 態 、 と 説 明 で き る よ う に な っ た 。 次 に 、 チ ー ム 医 療 の チ ー ム と 機 能 と は な に か を 説 明 し 、 チ ー ム 医 療 に 求 め ら れ る 機 能 ( 厚 労 省 ) か ら チ ー ム 医 療 の チ ー ム を 、 プ ロ ジ ェ ク ト チ ー ム と と ら え る こ と が で き て い る 。 氏 に よ れ ば 、 プ ロ ジ ェ ク ト チ ー ム は 、 J.R.ガ ル ブ レ イ ス の い う よ う に 、 職 務 横 断 的 編 成 に よ り 、 組 織 都 合 を 顧 客 都 合 に か え た 組 織 形 態 で あ る 。 プ ロ ジ ェ ク ト チ ー ム の 機 能 は 、 専 門 職 種 の 自 律 性 を 高 め 、 顧 客 都 合 に 努 力 を 集 中 さ せ る こ と 、 と 言 え る 。 し た が っ て 、 専 門 職 種 の 自 律 性 が 阻 害 さ れ る と 機 能 が 低 下 す る 、 と い う こ と を 導 き 出 し て い る 。 氏 は 、 こ の プ ロ ジ ェ ク ト チ ー ム の 観 点 か ら 、「 チ ー ム 医 療 」 の 機 能 不 全 の 原 因 と な る 専 門 職 種 の 自 律 性 が 阻 害 さ れ て い る か を さ ぐ っ て い る 。 そ れ は 、 多 く の 、 こ れ ま で 行 わ れ た チ ー ム 医 療 の 先 行 研 究 調 査 を お こ な っ て い る 。 そ の 結 果 、 自 律 性 を 阻 害 し 機 能 不 全 を 発 生 さ せ る 要 因 が 確 か に 存 在 し 、 そ れ が 看 護 師 の 医 師 に 対 す る 階 層 意 識 で あ る こ と を 突 き 止 め て い る 。 こ う し た 先 行 研 究 調 査 で 明 ら か に な っ た こ と と し て 、「 チ ー ム 医 療 」 の 機 能 不 全 は 、 階 層 意 識 に よ る 看 護 師 の 自 律 性 に 障 害 が お き 、 必 要 な 情 報 の 共 有 が 行 わ れ ず 、 そ の 結 果 、 機 能 不 全 、 即 ち 、 患 者 の 不 利 益 、 事 故 の 可 能 性 が 生 じ た こ と 、 と 機 能 不 全 の メ カ ニ ズ ム を 明 ら か に で き て い る 。 氏 は 次 に 、 こ の 「 チ ー ム 医 療 」 の 機 能 不 全 が 、 患 者 取 り 違 え 事 故 以 降 に も 継 続 的 に 生 じ て い る 原 因 を 探 り 、 機 能 不 全 の 要 因 と な る 階 層 意 識 を 継 続 的 に 形 成 し う る 構 造 が 我 が 国 に は 存 在 し て い る こ と を 文 献 研 究 上 で 明 ら か に し た 。 わ が 国 で は 、 看 護 師 は 二 重 の 権 限 構 造 の 下 に あ り 、 職 務 上 の 自 律 性 は 横 断 的 組 織 編 成 で 担 保 さ れ る が 、 医 師 の 権 限 を 守 る 制 度 ( 例 え ば 主 治 医 制 ) か ら の 自 律 性 は い ま だ 担 保 さ れ て い な い こ と を 重 視 す べ き と 述 べ て い る 。 制 度 の 存 続 を 考 え る と 、 厚 生 労 働 省 の 「 チ ー ム 医 療 」 推 進 以 降 の 現 在 で も 、 患 者 不 利 益 発 生 の 継 続 と さ ら な る 継 続 の 可 能 性 が あ る こ と を 明 ら か に し て い る 。 そ こ で 氏 は 、「 チ ー ム 医 療 」 推 進 病 院 へ の 研 究 調 査 を 行 っ た 。 調 査 は 、 チ ー ム 医

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療 の 機 能 不 全 の 有 無 を 問 う た め の 、 1 ) 機 能 不 全 の 要 因 で あ る 階 層 意 識 の 有 無 と 2 ) 患 者 不 利 益 の 関 係 の 有 無 を 問 う 2 つ の 調 査 を お こ な っ た 。 そ の 結 果 、 残 念 な が ら 、 患 者 に 不 利 益 を も た ら す 可 能 性 の あ る チ ー ム 医 療 の 機 能 不 全 は 現 在 で も 存 在 し 続 け て い る こ と が 分 か っ た 。 本 論 で は 、「 チ ー ム 医 療 」 の 機 能 不 全 は 、 階 層 意 識 に よ る 看 護 職 の 自 律 性 に 障 害 が 起 き 、 必 要 な 情 報 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が 行 わ れ な か っ た 結 果 、 機 能 不 全 に 陥 り 、 ク ラ イ ア ン ト へ の 不 利 益 が 生 じ た こ と を 文 献 調 査 を 通 し 明 ら か に し て い る 。 氏 は 、 こ う し た 機 能 不 全 は 、 安 全 に 気 を 配 り 、 行 政 的 な 取 り 組 み が 行 わ れ て い る 現 在 で も な お 、 存 在 し て い る こ と を 調 査 に よ っ て 明 ら か に し た 。 こ の 調 査 は 計 2 回 お こ な わ れ 、 2 施 設 156人 (1 回 目 1 施 設 75人 、 2 回 目 1 施 設 81人 )か ら 回 答 を 得 て い る 。 す で に み た よ う に 、 現 在 で も 1 回 目 施 設 で 2 6 % 、 2 回 目 施 設 で 4 8 % の 看 護 師 が 階 層 性 を 認 め 、 そ の う ち 半 数 が 何 ら か の 機 能 不 全 を 認 め て い る 。 こ の 数 字 は 驚 く べ き も の と 氏 は 述 べ る が 、 全 く そ の と お り だ 。 こ う し た 調 査 結 果 か ら 、「 チ ー ム 医 療 」 を 活 性 化 し 、 機 能 不 全 を 防 ぐ に は 、 い ま だ に 残 る 階 層 性 に 注 目 し 、 階 層 性 に よ る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 障 害 を 防 ぐ 工 夫 に 集 中 し た 議 論 が 必 要 だ と 主 張 し て い る 。

論 文 審 査 結 果 の要 旨

1 審 査 の 経 過 平 成 27 年 12 月 5 日 に 博 士 請 求 論 文 が 提 出 さ れ 、 同 年 12 月 12 日 の 大 学 院 経 営 学 研 究 科 博 士 ( 後 期 ) 課 程 委 員 会 ( 以 下 、 研 究 科 委 員 会 と い う ) に お い て 、 審 査 委 員 に 、 主 査 大 平 義 隆 、 副 査 澤 野 雅 彦 ・ 石 嶋 芳 臣 が 選 任 さ れ た 。 そ の 後 、 慎 重 に 審 査 が 進 め ら れ 、 平 成 27 年 1 月 31 日 に 公 開 報 告 会 が 開 催 さ れ 、 引 き 続 き 口 頭 試 問 が お こ な わ れ た 。 審 査 員 全 員 出 席 の も と に 本 論 文 に つ い て 申 請 者 の 説 明 を 求 め た の ち 、 関 連 事 項 の 質 疑 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 審 査 委 員 全 員 に よ り 合 格 と 判 定 さ れ た 。 2 評 価 厚 生 労 働 省 が 推 し 進 め る チ ー ム 医 療 に 求 め ら れ る チ ー ム の 性 質 を 精 査 し 、 そ れ が ガ ル ブ レ イ ス の 言 う 所 の プ ロ ジ ェ ク ト チ ー ム で あ る と と ら え た 点 、 デ ィ ス ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 原 因 が 医 療 チ ー ム の メ ン バ ー の 自 律 性 が 医 師 看 護 師 関 係 で 影 響 を 受 け 、 問 題 が 発 生 す る 可 能 性 が あ る こ と を 仮 定 し 、 実 際 の 現 場 の コ ミ ュ ニ ケ

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ー シ ョ ン を 調 査 を 行 い 、 数 は 少 な い が 結 果 を 出 し 仮 定 を 満 た す こ と が で き て い る 点 で あ る 。 こ の 調 査 は 、 一 部 の 調 査 に す ぎ な い た め 仮 定 の 一 般 性 は 十 分 に 保 障 さ れ て い る と は 言 い 難 い 。 し か し な が ら 、 明 瞭 な 切 り 口 を 持 っ て 重 大 な 問 題 へ の 研 究 が 行 わ れ た こ と は 極 め て 高 く 評 価 す る こ と が で き る 。 3 学 内 の 手 続 き 提 出 さ れ た 論 文 の 審 査 な ら び に 文 書 及 び 口 頭 に よ る 最 終 試 験 の 結 果 は 、 本 学 学 位 規 則 第 7 条 に 基 づ き 平 成 27 年 2 月 16 日 の 研 究 科 委 員 会 で 審 査 委 員 会 主 査 か ら 報 告 さ れ 、 同 日 か ら 同 年 2 月 23 日 ま で の 間 、 研 究 科 委 員 会 構 成 員 の 閲 覧 に 供 す る た め 博 士 論 文 の 公 開 を 経 て 、 同 年 2 月 23 日 研 究 科 委 員 会 に お い て 、 構 成 員 に よ る 投 票 が 行 わ れ 、 同 論 文 を 合 格 と 決 定 し た ( 同 規 則 第 8 条 第 1 項 )。 そ の 後 、 同 年 3 月 4 日 、 北 海 学 園 大 学 大 学 院 委 員 会 が 開 催 さ れ 、 同 論 文 に つ い て 経 営 学 研 究 科 長 よ り 、 委 員 会 の 審 査 経 過 な ら び に 論 文 要 旨 の 報 告 が な さ れ 、 合 格 と す る こ と が 承 認 さ れ た ( 同 規 則 第 10条 第 2 項 )。 こ れ に 基 づ き 、 同 年 3 月 21 日 、 博 士 ( 経 営 学 ) の 学 位 が 授 与 さ れ た 。

参照

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