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4. プロジェクトの必要性 妥当性 2010 年 教育省は 24 州の内 17 州において小学校校舎の状態調査を行なった このデータによれば 状態の良好な学校は 51%( 7,089 校 ) のみで 状態不良の学校が 28%( 3,860 校 ) 非常に状態の悪い学校が 21%( 2,827 校 )

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SVA カンボジア事務所

2012-2015

ドリーム小学校事業計画

フォーマル教育課

[2011 年 6 月 22 日] 1. 事業名: ドリーム小学校事業

Dream Primary School (DPS)

2. 対象地域の教育状況 カンボジアの学習カリキュラムは12 年制(小学校 6 年間、中学校 3 年間、高校 3 年間)とされているものの、 学習時間や教育設備の不足のため、教育の質は低い状態にある。平均して、小学校の生徒の学習時間は年間650 時間以下、授業は 2 部制で行なわれている。この数字は、ユネスコは学習時間基準(850-1000 時間)および近 隣諸国と比較しても低い。また、教育の質と効果の向上のため、2004 年にチャイルド・フレンドリー・スクー ルを施行したにもかかわらず、学校は教育の質の改善達成に向けて、実際問題として大きな困難に直面してきて いる。 2010 年、教育省は小学校教育の向上のための優先方針として教育戦略計画を発表した。具体的には、①教育 への平等なアクセスの保証、②教育の質と効率性の向上、③制度開発と地方分権のための能力強化、という内容 である。 「学校図書館」は、教育の質の向上のための重要な要素として広く認識されてきている。教育省は近年、学校 図書館の推進を加速し、学校図書館はカンボジアの小学校の半数近くまで設置されている。とりわけ、国の教育 戦略計画は農村地域に学校図書館を開設することを奨励している。 教育省は、近年、学校図書館の方針として「ミニマム・スタンダード・ガイドライン」を承認した。学校は図 書館を運営するにあたり、このガイドラインに従うことが義務付けられている。教員は、各学校に割り当てられ た限られた予算の中で図書館の目的や役割を果たすため、特に図書館の運営、経営、技術面において困難に直面 している。 3. 他の援助機関の動向 学校に代表される教育現場では、多くの団体による活動が行なわれているが、SVA が新規事業「ドリーム小学校」 を掲げるのには2 つの理由がある。第 1 に、多くの NGO がこれまで学校建設を行なってきたが、遠隔地では学 校建設の必要性がまだある。第2 に、SVA は、カンボジアの教育分野において主導的な団体として、非常に重要 な役割を果たし、図書館サービスをも行う学校建設事業を行なってきた。同じ分野で活動する国際 NGO2 団体 と比較してもこのような学校建設はできないであろう。したがって、私たちは、教育の量と質が調和されたモデ ル学校の建設を使命とするのである。

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4. プロジェクトの必要性、妥当性 2010 年、教育省は、24 州の内 17 州において小学校校舎の状態調査を行なった。このデータによれば、状態の 良好な学校は51%(7,089 校)のみで、状態不良の学校が 28%(3,860 校)、非常に状態の悪い学校が 21%(2,827 校)であった。またこの調査によれば、木造校舎は全体の18%(3,395 校)、水設備のない学校が 34%、トイレ のない学校が22%であった。 さらに、この教育省の調査は以下も示した。教室数の不足により79%の学校が 2 部制を取り、32%(3,149 校) が図書館を運営するものの、そのほとんどが非常に困難な状況にあるという事実である。さらには、20%(図書 館606 ヵ所)が事務室内にあり、4%(図書館 113 ヵ所)は図書数や設備も限られた図書コーナーという形をと っている事実も明らかとなった。 学齢期児童の緊急な必要性を見たすと同時に、国の再建に携わるため、SVA は 2012 年から 2015 年の間、シェ ムリアップ州およびバンテイミンチェイ州を対象地域に本事業を行う。 No. 統計項目 シェムリアップ バンテイミンチェイ カンポート プノンペン 1 人口 896,443 677,872 585,850 1,327,615 2 小学校数 (2009-10) 473 396 301 115 3 進級率 (2008-09) 81.40% 82.50% 87.00% 89.80% 4 残存率 (2008-09) 57.42% 52.51% 69.79% 71.90% 5 就学者数 172,008 112,635 102,349 113,320 6 教員数 2,494 2,503 2,391 3,606 7 状態不良の学校数 226 494 80 23

出典: EMIS data, Education Congress report 2011

5. SVA が取り組む意義: SVA は、教育支援の注目課題である教育の量と質の問題と内部効率との関係を考慮し、新規事業「ドリーム小学 校」を取り行うべきであると考える。一般的に内部効率を上げるために教育の質と量の両方に働き掛ける必要が あるといわれているが、この議論を強く後押しする成功例を未だにどの団体も提示できていない。SVA がモデル 学校として完全な図書館サービスを伴う学校建設を行なうのには2 つの理由がある。第一に、SVA は、完全なる 図書館サポートを通じて教育の質を提供すると共に学校建設ができる、カンボジアにおいて唯一のNGO である ことである。第二に、本事業を行うことで、大きな教育的可能性や完全な図書館支援がある学校における教育の 量と質の相乗効果を示し、前述の議論を後押しする、影響力のある成功例を提示する。つまり、モデル学校の建 設を通し、SVA は、教育支援における量と質のバランスという課題をどのように解決していくのかを見せ、大き なインパクトを教育分野に及ぼすことが可能である。 6. 対象地域、受益者数 No. 対象州 就学者数 人口 就学者数 人口 就学者数 人口 1 シェムリアップ 3 1,200 6,000 3 1,200 6,000 3 1,200 6,000 2 バンテイミンチェイ 3 1,200 6,000 3 1,200 6,000 3 1,200 6,000 6 2,400 12,000 6 2,400 12,000 6 2,400 12,000 2014 受益者数 合計 2012 受益者数 受益者数 2013 学校数 学校数 学校数

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対象校の選出基準 1. 校舎が不足している、または、校舎が緊急に必要とされること 2. 図書館が不足している、または、図書館が緊急に必要とされること 3. 全学年(1-6 年)まで揃った小学校(完全校)であること 4. 十分な教員がいること 5. コミュニティが住民参加を受け入れること ・建設工事の基礎部分の盛り土作業 ・プロジェクトのモニタリング ・図書館支援の資金調達 6. 図書館員がいる、または、図書館員が確保できる予定であること 7. 事業を支えるのに十分な強いコミュニティであること 8. 州教育局、郡教育局が同意し、支えること 9. 乾季にアクセスできる道路状況を有すること 7. 実施期間 2012 年 1 月 1 日~2015 年 12 月 31 日(4 年間) 8. ハンドオーバーする相手と持続可能性 8.1 カウンターパート 州教育局(PEO) 郡教育局(DEO) 中心校校長 学校支援委員会(SSC) 8.2 持続可能性 本事業は住民参加により実施される。1995 年より「住民参加型」手法で学校建設を行なってきたが、その内容 として、住民は資金の一部($1,800-$2,000)を負担し、工期中の責任を共有し、プロジェクトのために時間 を費やしてきた。しかしながら、カンボジア社会の環境の変化に伴い、2001 年頃からこの「参加」の内容への 理解が得られにくくなった。なぜなら、他の団体の多くが無償で学校建設を実施しているため、資金の一部負担 に同意しない地域住民が多くなったからである。約 2,000 ドル(経費全体のおよそ 15%)を集めることは地域 住民にとって非常に負担となる。よって、以下の方法を用いて、「住民参加型」の学校建設事業と改めて定義づ ける。  コミュニティ/学校支援委員会 学校建設のドナー(SVA)探し、基礎のための盛り土作業、5 名の建設作業員の選出、建設工事の付加 税の手配、資材の量・質のチェック、建設用地の提供、新校舎の地鎮祭、贈呈式の実施、建設工程のモ ニタリング、感謝状・メダルの手配、花壇、植林などの学校環境の改善  州教育局(PEO) 事業を経済的、時間的に円滑に進めるためにSVA に適当なカウンターパート(州、郡、学校レベル)を

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指名、感謝状・メダルの準備、新校舎の地鎮祭・贈呈式のアレンジ、効率的かつ透明性を保つためのモ ニタリングスケジュール、情報の提供、計画・実行・問題解決においてSVA とのオープンな意見交換の 実施、新校舎建設終了後の教員の配置、他の団体との建設事業地の重複の回避  郡教育局(DEO) 情報交換、モニタリングへの同行、事業のフォローアップ、住民参加の促進、SVA 撤退後の継続的な事 業運営  SVA 事前調査、支援者への申請書作成、公開入札による建設会社選定、関係機関への周知、建設技術職員に よる技術指導、報告書作成、研修会の開催、スタディツアーの開催、評価の実施および評価報告書作成  建設会社 工期期間中は資材の管理保全について責任を持ち、SVA の技術指導・期間に沿った建設工事を実施 事業実施プロセス 1. 学校、地域と共同での事前調査:申請書作成前に 2-3 回の現場を訪問する。10 月初旬の学校開校時期より。 2. 申請書送付後、州教育局との契約:契約後月に 1 回の現場訪問 3. 事業実施前、スタディツアーおよび学校経営ワークショップの開催 4. 地域コミュニティ、建設会社、SVA との契約交換 5. モニタリング: 建設中の技術指導、および地域コミュニティとの意見交換(月2 回×3 年) 夏休み期間に図書館運営/移動図書館の実施(月1-2 回×3 年) 6. 報告書:建設工事の 30-50%終了時点で着工報告書を作成。建設終了後に竣工報告書を作成。 7. 建設終了後に衛生管理および校舎維持管理の研修会を開催 8. 5 月に各対象校に特別学校行事(読書キャンペーン)を 1 回実施 9. 評価:建設終了後 4 年間、1 回の評価の実施 年に2 回学校データの収集(8、10 月) 9. 上位目標:対象小学校の内部効率が向上される 10. プロジェクト目標と指標 対象地域でSVA の推進するモデル小学校が認知される(SVA 基準) * 指標 -モデル小学校を理解する学校校長の数 -対象地域の教育局が郡の教育政策にモデルの推進を盛り込む 11. 成果、活動、指標 アウトプット1: 対象地域に SVA モデル小学校が設立される

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教室、水へのアクセス、衛生的なトイレ、図書館や運動場が不足しているため、児童たちは困難な状況下での勉 強を余儀なくされている。小学校における教育状況を改善するため、SVA はモデル小学校を提案する。 指標: ・1-1. 新しく建設された校舎、トイレ、井戸の数 ・1-2. 新しく提供された家具、備品の数 ・1-3. モニタリングを実施した回数 ・1-4. 遊具設置・植樹が行なわれた数 活動: ・1-1. 5 教室校舎、4 室トイレ、井戸を年間 6 校建設する ・1-2. 家具、備品(生徒用机、黒板、教壇、教員用机・椅子)を提供する ・1-3. 月に 2 回モニタリングを実施する ・1-4. 学校のマスタープランに沿った運動場(校庭)、木を提供する アウトプット2: 対象校に学校図書館が設立される 図書室や図書設備や図書の不足のため、児童、教員、村の住民は図書館サービスを受ける機会がない。この状況 では、理解する力、考える力、ライフスキル、創造する力に乏しく、彼らは限られた情報のなかでの発展を余儀 なくされている。 指標: ・2-1. 設立された学校図書館の数 ・2-2. 設置された学校図書館用の家具、備品の数 ・2-3. 装飾された図書室の数 ・2-4. 図書およびその他の本の設置数 ・2-5. 図書選定ガイドの出版冊数 活動: ・2-1. 学校図書館を年間 6 か所建設する ・2-2. 学校図書館用の家具、備品、文具を提供する ・2-3. 学校図書館を装飾する ・2-4. 図書および図書教材(クメール語の絵本、日本語の絵本、紙芝居、青年向けの本)を配布する(各校、 年に750 冊×2 年間) ・2-5. 絵本購入ガイドを出版・配布する(1 年目に 600 冊印刷、年ごとの対象校とその周りの学校・州教育局・ 郡教育局に合計で200 冊配布、2 年目、3 年目もその年の対象校とその周辺に対し、同様の方法で配布) アウトプット3: 学校校長、教員、教育局職員、住民代表が学校図書館運営に関する知識を得る 学校校長、教員、教育局職員は研修会やスタディツアーに参加する機会がない。彼らは情報や機会に乏しく、学

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校や図書館の運営において建設的な考えや創造力に乏しい。そのため将来の学校発展計画に向けてのイメージが しづらい。 指標: ・3-1. 学校運営ガイドの出版冊数 ・3-2. 学校運営研修会の開催回数 ・3-3. 学校運営スタディツアーの開催回数 ・3-4. 教員、住民、郡教育局との合同会議の開催回数 活動: ・3-1. 学校運営ガイドを出版・配布する(1 年目に 600 冊印刷、年ごとの対象校とその周りの学校・州教育局・ 郡教育局に合計で200 冊配布、2 年目、3 年目もその年の対象校とその周辺に対し、同様の方法で配布) ・3-2. 学校運営研修会を年に 1 回開催する ・3-3. 学校運営および住民参加についてのスタディツアーを年に 1 回開催する ・3-4. 学校、住民、教育局との合同会議を年に 2 回開催する アウトプット4: 学校図書館員が定期的に図書館活動を行うことができる 図書館員は一般的に周囲からの評価が低く、社会的に地位が低い傾向がある。実際に、低賃金に対して多忙なた め、教員から学校図書館員になろうとする者は非常に少ない。図書館員は研修会や図書館運営についての会議に 参加する機会がない。そのため図書館員は図書館について限られた知識しか持てず、図書館ガイドラインおよび 図書館運営についての書類を持っていない。 指標: ・4-1. 学校図書館運営ガイドの出版冊数 ・4-2. 学校図書館ミニマムスタンダード研修会の開催回数 ・4-3. 移動図書館活動およびモニタリングの実施回数 ・4-4. 読書キャンペーンの数 活動: ・4-1. 学校図書館運営ガイドを出版・配布する(1 年目に 600 冊印刷、年ごとの対象校とその周りの学校・州 教育局・郡教育局に合計で200 冊配布、2 年目、3 年目もその年の対象校とその周辺に対し、同様の方法で配布) ・4-2. 学校図書館ミニマムスタンダード、図書館員研修会を年に 1 回開催する(1 年目・2 年目) ・4-3. 移動図書館活動及びモニタリングを年に 9 回実施する ・4-4. 地域住民に対し特別イベントを年に 1 回開催する アウトプット5: 対象地域の住民の学校図書館の重要性に対する理解が向上する 地域住民には、図書館活動の重要性に関する情報が不足している。この状況では地域住民に図書館活動に参加し てもらうのは非常に困難である。この課題を解決するために、対象校において図書館の重要性を人々に知っても

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らうための特別イベントを開催することは重要である。 指標: ・5-1. 読書キャンペーンの数と参加者数 活動: ・5-1. 対象地域の住民に学校図書館の重要性についてより知ってもらう 12. 実施体制 SVA:6 名  ユン・ヴィスナー シニアコーディネーター  ソー・サミー コーディネーター.  ( プロム・ニー アシスタントコーディネーター)  ンゲ・トゥーン アシスタントコーディネーター  シブ・フーン 図書館スタッフ  フン・ソースロアット 図書館スタッフ 行政 ・州教育局 ・郡教育局 ・中心校長 ・地元行政 ・教員 コミュニティ ・学校支援委員会 13. 年間スケジュール 添付資料参照 14. モニタリング・報告の方法 - 建設期間中:建設開始初期は週に1 回のモニタリング、建設後期は 2 週間に 1 回のモニタリング - モニタリングに基づき作成された2 種の報告書(着工報告書、竣工報告書)を支援者に送付する。そ の他、支援者からの要請があればE メールを通して進捗状況を報告する。 - モニタリングには規定のフォーマット“技術指導モニタリングフォーマット”“インタビューフォーマ ット”を使用する 15. 評価の計画 - 建設終了後2 年間にわたり 1 年に 1 回の評価を実施する

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- 評価には規定の“評価フォーマット”を使用する - 評価報告書は東京事務所を通じて支援者へ送付される

16. 特別な配慮事項 特になし

参照

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