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1

英語教育からみた初修外国語

英語教育からみた初修外国語

平野

平野 幸彦

幸彦

人文社会・教育科学系 人文社会・教育科学系 全学教育機構 全学教育機構 英語教育企画開発室英語教育企画開発室

初修外国語と英語の違い

初修外国語と英語の違い

••

出発点の違い

出発点の違い

英語:

英語:6

6年+

年+α

αの学習歴

の学習歴

初修外国語:ゼロからのスタートがほとんど

初修外国語:ゼロからのスタートがほとんど

••

到達目標の違い

到達目標の違い

「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想 「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想 (平成 (平成1414年年77月月1212日、文部科学省)日、文部科学省) 戦略構想の達成目標 戦略構想の達成目標 ◎国民全体に求められる英語力 ◎国民全体に求められる英語力→→中学・高校での達成目標を中学・高校での達成目標を 設定。 設定。 ・中学校卒業段階:挨拶や応対等の平易な会話(同程度の読 ・中学校卒業段階:挨拶や応対等の平易な会話(同程度の読 む・書く・聞く)ができる(卒業者の平均が英検 む・書く・聞く)ができる(卒業者の平均が英検33級程度。)。級程度。)。 ・高等学校卒業段階:日常の話題に関する通常の会話(同程度 ・高等学校卒業段階:日常の話題に関する通常の会話(同程度 の読む・書く・聞く)ができる(高校卒業者の平均が英検準 の読む・書く・聞く)ができる(高校卒業者の平均が英検準22 級 級〜〜22級程度。)。級程度。)。 ◎国際社会に活躍する人材等に求められる英語力 ◎国際社会に活躍する人材等に求められる英語力→→各大学が、各大学が、 仕事で英語が使える人材を育成する観点から、達成目標を 仕事で英語が使える人材を育成する観点から、達成目標を 設定。 設定。

新潟大学の英語教育の到達目標

新潟大学の英語教育の到達目標

(英語教育改革

(英語教育改革WG

WG)

「学術目的の英語(

「学術目的の英語(EAP = English for

EAP = English for

Academic Purposes

Academic Purposes)」の習得を目指す

)」の習得を目指す

*そのうち全学体制で実施する英語教育(いわゆる「全学英語」)の目標を「一般 *そのうち全学体制で実施する英語教育(いわゆる「全学英語」)の目標を「一般 学術目的の英語(

学術目的の英語(EGAP = English for General Academic PurposesEGAP = English for General Academic Purposes)」、それに)」、それに 対し、各学部において実施する英語教育(いわゆる「学部英語」)の目標を「特定 対し、各学部において実施する英語教育(いわゆる「学部英語」)の目標を「特定 学術目的の英語(

学術目的の英語(ESAP = English for Specific Academic PurposesESAP = English for Specific Academic Purposes)」もしくは)」もしくは 「職業目的の英語(

「職業目的の英語(EOP = English for Occupational PurposesEOP = English for Occupational Purposes)」と区別すること)」と区別すること により、両者の役割分担を明確化した。 により、両者の役割分担を明確化した。

現在の英語教育カリキュラム

現在の英語教育カリキュラム

••

全学英語科目全学英語科目 共通英語( 共通英語(11年次年次11学期、学期、11単位)単位) 基礎英語( 基礎英語(11年次年次22学期、学期、11単位)単位) 発展英語( 発展英語(11年次年次22学期または学期または22年次年次11学期、学期、 2 2単位)単位) 応用英語(発展英語の単位修得後、 応用英語(発展英語の単位修得後、22単位)単位) *共通英語、基礎英語は習熟度別クラス編成を実施 *共通英語、基礎英語は習熟度別クラス編成を実施

---••

学部英語科目学部英語科目

••

副専攻「外国語(英語)」副専攻「外国語(英語)」

全学英語カリキュラム改定案

全学英語カリキュラム改定案

(英語教育企画開発室)

(英語教育企画開発室)

••

アカデミック・リーディング

アカデミック・リーディング (

(1

1年次

年次1

1学期、

学期、1

1単位)

単位)

••

アカデミック・リスニング

アカデミック・リスニング

(1

1年次

年次1

1学期、

学期、1

1単位)

単位)

••

ベーシック・イングリッシュ

ベーシック・イングリッシュ (

(1

1年次

年次2

2学期、

学期、1

1単位)

単位)

••

アカデミック・ライティング

アカデミック・ライティング (

(1

1年次

年次2

2学期、

学期、1

1単位)

単位)

••

アカデミック・プレゼンテーション

アカデミック・プレゼンテーション

(上記

(上記4

4科目の単位修得後、

科目の単位修得後、2

2単位)

単位)

(2)

2

大学入学までに培った英語力(英語に関する

大学入学までに培った英語力(英語に関する

知識)を、いかに初修外国語の習得に活かすか

知識)を、いかに初修外国語の習得に活かすか

高校までの英語学習での失敗を、いかに繰り

高校までの英語学習での失敗を、いかに繰り

返さないようにするか

返さないようにするか

(3)

特色

GP(初修外国語)第 2 回 FD(平野)

1

文部科学省や首相諮問機関による英語教育に関する提言

(主に大学英語教育に関する部分を抜粋)

(1)英語指導方法等改善の推進に関する懇談会 報告(平成13年1月)

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/01/010110a.htm(目次)

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/13/01/010110b.htm(本文)

ア.21世紀に生きる日本人に求められる英語力 2 国民全体に求められる英語力と専門分野に必要な英語力や国際的に活躍する人材などに求められる英 語力 二.専門分野に必要な英語力や国際的に活躍する人材などに求められる英語力 大学などの高等教育機関においては、中・高等学校で育成された英語教育の成果を踏まえつつ、それぞ れの専門的な分野の教育研究に必要な英語力を身に付けさせるようにすることが必要である。この場合、 短期集中的に英語力の向上を図る方策を講ずることが極めて効果的だと言えよう。また、単なる会話能力 に終わることなく、異なる文化、歴史、伝統に対する深い理解をも身に付けた、高度なコミュニケーショ ン能力を持つ人材を育成しなければならない。 キ.大学における英語教育 1 大学英語教育の現状と課題 英語は、現状において国際共通語として最も中心的な役割を果たしており、英語能力は、情報リテラシ ーと併せてグローバルな知識や情報を吸収、発信し、対話、討論するための基本的な能力として重要であ る。その重要性にかんがみ、各大学においては様々な取組が行われているところであるが、読解力の育成 に偏り、聞く力、話す力が育成されていない、あるいは読解力についても必ずしも十分ではないという批 判もある。 2 大学英語教育の目標 大学においては、国際化、グローバル化の進展に対応するためには、すべての学生が上記のような能力 を身に付けることが必須となっていくとの視点に立って、LL教室、インターネットなどの情報通信機器、 外国人やバイリンガルの人材の活用などにより、学生の英語力の一層の向上を図ることが必要である。 また、同時に、国際社会で知的リーダーシップを発揮することができるような人材を養成することも大 学が担うべき重要な役割であり、そのような観点からは、単なる英会話能力に終わることなく、異なる文 化や歴史、伝統に対する深い理解なども兼ね備えた高度のコミュニケーション能力を持つ人材を養成する ことが必要である。このため、様々な授業科目の履修を通じて幅広い教養を養うほか、外国語による討論 やプレゼンテーションなども取り入れた実践的な教育内容・方法の工夫・改善に取り組むことが求められ ている。 3 大学英語教育の改善方策 大学における英語教育を考える際には、英語を専門とする学部・学科・課程における教育だけではなく、 その他の学部・学科・課程における教育も含め、大学教育全体における英語教育といった観点から検討を 進める必要がある。 今後の我が国の大学においては、2で述べたような方向での大学における英語教育の改革を進めるとと

(4)

2

もに、国際化、グローバル化の進展に対応し、今後の我が国の大学においては、「英語を学ぶ」授業から「英 語で学ぶ」授業へのカリキュラム改革を一層推進していくことも必要である。また、TOEIC、TOE FL等国際的通用性の高い試験に係る学習成果についての単位の認定を行うなどの工夫も必要である。 また、大学で教育研究に携わる教員については、国籍にかかわらず、広く世界各国から優れた人材を採 用することが、我が国の大学が内からの国際化に積極的に取り組むためにも有益である。 さらに、広く大学教員の英語力の強化を図る必要がある。とりわけ英語教員の英語力、特に英語による コミュニケーション能力の向上が不可欠であり、今後、各大学においては、教員採用時にこの点を考慮す るとともに、その英語力の向上を組織的に支援していくような方策、例えば、海外での語学研修の機会の 提供、海外の教員との期間を限定した交換制度などについても積極的に取り組んでいくことが必要である。 大学は、高等学校以下における英語教育を踏まえ、専門分野に必要な英語力や国際的に活躍する人材な どに求められる英語力などの高度なコミュニケーション能力を身に付けさせる責務を担っていると考える。 各大学においては、このことを十分に認識し、国際的に一層開かれた大学づくりを進めるとともに、上述 した改善方策に積極的に取り組むなど、英語教育の一層の充実を図っていくことが必要である。

(2)英語教育改革に関する懇談会(平成14年1月21日~5月30日)

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/020/index.htm

(3)

「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想ー英語力・国語力増進プランー

(平成14年7月12日)

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/020/sesaku/020702.htm

戦略構想の達成目標 ◎国際社会に活躍する人材等に求められる英語力→各大学が、仕事で英語が使える人材を育成する観点か ら、達成目標を設定。

(4)「英語教育に関する研究グループ(中学校・高等学校・大学における英語教育の

在り方)

」について(平成14年9月18日)

http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/020/sesaku/020901.htm

(5)

「英語が使える日本人」の育成のための行動計画(平成15年3月31日)

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/15/03/030318a.htm

Ⅰ.「英語が使える日本人」育成の目標 日本人に求められる英語力 【目標】 専門分野に必要な英語力や国際社会に活躍する人材等に求められる英語力 「大学を卒業したら仕事で英語が使える」 ○ 各大学が、仕事で英語が使える人材を育成する観点から、達成目標を設定

(5)

特色

GP(初修外国語)第 2 回 FD(平野)

3

Ⅱ.英語教育改善のためのアクション 7.実践的研究の推進 【目標】 ○ 英語教育の改善のための取組が着実に推進されるよう、中・高等学校・大学の英語教育に関する実践的 研究を総合的に実施する(平成15 年秋までに一定の結論を得る) ○ 大学の英語教育の在り方に関する研究 高等教育における人材育成の多様性を踏まえつつ、「大学を卒業したら仕事で英語が使える」人材を育成 する観点から、教科内容の改善や大学間の協力体制の構築、大学教員養成の在り方等について、具体的 なモデル事例を策定する。

(6)教育再生会議(平成18年10月10日~平成20年1月31日)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/kaisai.html

社会総がかりで教育再生を(最終報告)~教育再生の実効性の担保のために~

(平成20年1月31日)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/houkoku/honbun0131.pdf

1.提言の実現に向けて 【教育内容】 (学力の向上に徹底的に取り組む) ○英語教育を抜本的に改革するため、小学校から英語教育の指導を可能とし、中学校・高校・大学の英語 教育の抜本的充実を図る。 (別添) フォローアップのためのチェックリスト 大学・大学院の改革 【直ちに実施に取りかかるべき事項】 ②国際化を通じた大学・大学院改革(9月入学の大幅促進、英語による授業の大幅増加(当面30%を目 指す))

(7)教育再生懇談会(平成20年2月26日~)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/kaisai/index.html

合宿審議第2セッション 議事次第

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/kaisai/dai3/2s-3gijisidai.html

第4回 議事次第

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/kaisai/dai4/4gijisidai.html

これまでの審議のまとめ―第一次報告―(平成20年5月26日)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/houkoku/matome.pdf

4 英語教育を抜本的に見直す 国際的に通用する人材を育成し、我が国の国際競争力を高めるため、上記の留学生交流の推進と併せ、以 下のように、我が国の英語教育を抜本的に強化することが必要である。

(6)

4

(1)小・中・高・大の各段階の到達目標を立て、国語教育等と矛盾しない形で、全ての段階で英語教育 を強化する ○ アジア各国では、我が国の中学校相当の英語教育を既に小学校で行っている。真の国際人になるには、 英語力だけでなく、日本のことをよく学び、国語力をしっかり身に付けることが大前提になるのは当然 であるが、我が国においても、国は、小学校から大学までの各段階における到達目標を、TOEIC、TOEFL、 英検を活用するなどして明確に設定し、英語教育を強化する。例えば、中国、韓国等の英語教科書の語 彙数が日本の2倍以上あることも踏まえ、英語教科書の質、語彙数、テキスト分量を抜本的に向上させ る。 ○ 小学校について、国は、尐なくとも3年生からの早期必修化を目指し、3年生から35時間以上英語教 育を行うモデル校を大規模に(例えば5000校)設け支援する。 ○ 現在、高等学校の英語教員でも英検準1級相当以上の者が5割にとどまることから、更に高いレベルを 目指し、教育委員会は、TOEIC、TOEFL のスコアや英検合格を条件として課すなど、小学校教員、中・ 高等学校の英語教員の採用を見直す。 ○ 国、教育委員会は、教員の研修やALTの確保等の条件を整備し、特に小学校の英語教育導入に向け、 外国語活動の専任教員の導入、外国人講師や英語に堪能な社会人の活用等、英語指導を行う人材確保に 努めつつ、国は、早急に学習指導要領の見直しの検討に着手し、実行に移す。 (2)高校生、大学生の海外留学の推進などを通じ、英語教育を強化し、日本の伝統・文化を英語説明で きる日本人を育成する ○ 中・高等学校、大学での英語教育の強化のため、国は、青尐年施設等における中・高校生の英語キャン プの実施、高校生(例えば10万人)の英語圏への海外留学(1か月~1年)の推進、大学生(例えば 6万人)の交換留学(6か月~1年)の推進などに取り組む。また、スーパー・イングリッシュ・ラン ゲージ・ハイクール(SELHi)に代わる英語教育の先進校作りの事業を実施する。 ○ 国は、日本の伝統・文化を英語で説明した教材が小・中・高・大の各段階で用意されるよう支援し、日 本の良さを世界に発信できる若者を育成する。 ○ 以上のことを含め、国は、「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」(平成15年)を改訂す る。さらに、メディアは、日本人向け英語放送の充実に取り組む。

第6回 議事次第

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/kaisai/dai6/6gijisidai.html

資料6 英語教育の在り方に関する要望書

(有識者による「第一次報告」への批判)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/kaisai/dai6/kyokasyo-teigen.pdf

これまでの審議のまとめ-第三次報告-(平成21年2月9日)

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku_kondan/houkoku/singi-matome.pdf

○大学は、GPA制度の運用、単位・進級・卒業認定の厳格化、FD等の取組を徹底し、学生を鍛錬し、 体得した知を使いこなせるようにする。その際、以下のような能力の向上に留意する。 ・課題解決力、コミュニケーション能力、自らの考えを的確に纏め、表現する能力の向上(グループ研究、 プロジェクト・ベイスト・ラーニング、卒業論文の必修化など) ・英語力の体得(英会話の必修化、TOEIC・TOEFL 等の到達目標の設定など)

参照

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