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(1)

第1回 アパレル・サプライチェーン研究会

(論点資料)

2015年12月24日

経済産業省 製造産業局

(2)

 我が国の衣料品の製造、販売は、90年以降、デフレ経済下で厳しい業況が続き、市場規

模の縮小、事業者数の減少を経験してきた。しかしながら、最近、行き過ぎた円高の是正や

海外生産コストの上昇に伴い国際競争力が回復しつつある。我が国の素材や製品に対す

る海外からの高い評価や、品質を求める国内消費者の嗜好の高まり、IoTの活用による新

たな市場の開拓の取組など、今までになかった動きがでてきている。

 こうした新しい変化に対し、個別企業の戦略のみならず、取引・流通慣行からグローバルな

産業構造を含む、アパレル・サプライチェーンの再構築を検討すべき時期に入ってきている

のではないか。

本研究会の趣旨と目的

今、市場で起きつつあること、これから生じるであろう変化について、認識を共有するとともに、

企業として、産業としての対応に資すべく、「アパレル産業ビジョン(仮)」をとりまとめる。

(3)

序論 我が国のアパレル産業を取り巻く環境の変化(チャンスとハードル)

97.1 59.7 72.3 100.0 85.1 69.0 57.2 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 88 91 94 97 00 03 06 09 12 輸入単価指数 購入単価指数 ※91年を100とする 出典:財務省「貿易統計」 総務省「家計調査」 衣料品の輸入品単価、購入単価の推移 5 10 15 20 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 兆円 国内衣料品市場の動向 15.3兆円 10.5兆円 出典:矢野経済研究所「繊維白書」  国内の衣料品市場も一貫して縮小し続けたが、2010年から拡大傾向。  衣料品の購入単価、輸入単価も直近2~3年間で上昇傾向。国内衣料品製造の競争力が相対的に回復。  また、中国市場を筆頭に、海外の衣料品市場は今後も成長が見込まれる。 衣料品市場の予測 10 20 30 40 50 60 (兆円) 25 54.2 29.9 33.9 10.7 9.0 9.5 9.5 117%13%増 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2013 2020 (兆円) 110.6 165.6 50%増 主要18地域合計

(4)

48.5 58.0 66.5 71.9 73.8 85.0 89.0 92.8 93.9 94.7 95.9 96.4 36.1 38.7 51.7 56.6 63.1 67.9 67.5 69.2 73.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 (%) (年) 輸入浸透率(数量(点数)ベース) 輸入浸透率(金額ベース) 注1:衣類=布帛外衣+布帛下着+ニット外衣+ニット下着 注2:輸入浸透率=輸入量÷(生産量+輸入量-輸出量)×100 出典:生産:経済産業省「工業統計」/財務省「貿易統計」 衣料品の輸入浸透率 出典:工業統計(注)1994年に分類変更 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 事業者数の推移 製糸・紡績・撚糸業 織物業 ニット生地製造業 染色整理業 衣服・その他の繊維製品製造業 (注) 事業所数は1/4に減少  その一方で、衣料品の輸入浸透率は、上昇し続けている。直近の衣料品の国産比率は3.6%(数量ベース)。国内の 繊維関連事業者も減少し続けている。  デフレ経済下、川上からのコスト積み上げ型から上代ありきの利益配分に転換され、メーカーの利益が圧縮。  また、我が国アパレル産業は、海外諸国に比べ、海外輸出が極めて少ない。 53.0 20.3 3.7 1.6 3,659 270 892 204 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 米国 韓国 日本 オーストラリア 輸出金額( 億ド ル) 輸出金額 市場規模(衣料品+靴) 市場規模( 億ド ル) 各国における衣料品輸出金額と市場規模

出典:(輸出金額)Global Trade Atlas (市場規模)平成26年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備 上代 小売販売価格(10,000円) 卸値 問屋販売価格(7,000円) 下代 工場製品価格(4,000円) 製造販売価格:4,000円 粗利:3,000円 粗利:3,000円 価格の流れ 製造販売価格:2,000円 下代 工場製品価格(2,000円) 卸値 問屋販売価格(6,000円) 粗利:4,000円 上代 小売販売価格(10,000円) 粗利:4,000円 逆流 商 社 下代 工場製品価格(2,000円)  上代  小売販売価格(4,000円) 製造販売価格:2,000円 粗利:2,000円 商 社 1990年 現在 SPA 利益配分のイメージ

序論 我が国のアパレル産業を取り巻く環境の変化(チャンスとハードル)

(5)

 ファストファッションの台頭により、世界のブランド構造は大きく変化。プレタポルテの企業が価格競争に巻き込まれ、プ レタポルテからファストファッション、コモディティまでの商品が同質化。  国内アパレル業界においても、トレンド後追いの企画による同質化、製品原価率の圧縮による品質の低下により、正 規価格(プロパー価格)での販売が低迷。プロパー価格で売れない商品は、値引きをして販売。消費者も値引きを期待して、 プロパー価格で購入しなくなるといった悪循環が生まれている。 アパレル市場構造の変化のイメージ オートクチュール クチュール プレタポルテ ファストファッション コモディティ 若手デザイナー 従来 現在 プレタポルテ、ファス トファションのコモディ ティ化 クチュール

序論 我が国のアパレル産業を取り巻く環境の変化(チャンスとハードル)

プロパー消化率の減少等に より、川上から川下までの 利益が圧迫され、国内の生 産体制基盤(「基礎体力」) が脆弱化。

我が国アパレル産業を取り巻く環境の変化(チャンス)を生かすためには、

国内の生産体制基盤(「基礎体力」)の回復を図ることが急務。

同質化

(6)

 衣料品製造は、低賃金労働に依存している労働集約型産業とされるが、近年、若年労働人口の減少

に伴い、外国人研修生も含め、労働力の確保が困難となっており、機械設備への投資による省力化

が不可欠。

 また、紡績、製織、染色加工においても、設備投資による省力化、生産性向上、省エネルギー化等が

期待されるが、疲弊している産地が多い中、出口戦略も視野に入れたサプライチェーンの再構築が

喫緊の課題。

以下3つの観点から、アパレル産業の活性化を狙うためのビジョンを検討してはどうか。

序論 テーマの設定(主な検討事項)

①サプライチェーンの再構築と設備投資

③輸出拡大と海外拠点の活用

 他の主要国に比べて、我が国は衣料品の輸出が極めて少ない。我が国の素材や製品に対する海外

からの評価も高まっている中、繁閑差を埋めて工場稼働率を向上させるという観点からも、海外への

輸出拡大が大きく期待される。海外出展等により引き合いが増加している生地輸出についても、即応

能力を高めていくことが課題。

 また、国際分業構造の変化やTPPの活用をにらみ、海外における拠点をより戦略的に活用していくこ

とが重要。

②オムニチャネル化と製造・物流の効率化

 IoT、ビッグデータ(BD)等の活用が広まる中、消費者ニーズを的確に捉え、市場を拡大していく観点

から、アパレル販売におけるオムニチャネル化を積極的に推進していくことが重要。

 また、物流ステータス管理が広まりつつある中、製造・物流の効率化をさらに進めていくことが可能で

はないか。

(7)

序論 テーマの設定(主な検討事項)

①サプライチェーンの再構築と

設備投資

③輸出拡大と海外拠点の活用

②オムニチャネル化と

製造・物流の効率化

産地活性化 設備投資促進 人材の確保・育成 新規市場開拓 工場との長期安定的な関係

アパレル産業

の活性化

機会ロスの減少 製品原価率の向上 工場稼働率の向上 繁閑差の縮小 プロパー消化率の向上

(8)

 70年~90年、国内アパレル市場は大きく拡大。製造、卸、小売と分業化が進み、長いバリューチェーンが構築される。  バブル崩壊後、小売からアパレル企業へのコスト削減圧力が増大。それを受け、アパレル企業は、 ① 製造拠点を中国、東南アジアへシフト。国内産地の空洞化が一気に加速。 ② 川上からのコスト積み上げ型から上代ありきの利益配分に転換。メーカーの利益が圧縮される。 ③ 生産管理、デザイン、パターンをアウトソーシングに切り替え。OEM/ODM化が進展し、商品の同質化が進行。  また、製造と卸、小売の関係は必ずしも長期・安定的ではなく、発注者は、シーズン毎に製造工場を変更。来シーズン の仕事が担保されていない。  発注の多品種小ロット化により、生産効率が低下し、製造工場としては、利益が上げづらい状況。  トレンドを見極めての発注が増加したことにより、納期が短期化。繁閑差が拡大し、年間を通じた稼働率が低下。  そのため、工場では、設備投資が進まず、雇用も拡大していない。  低賃金労働、人手不足の問題も深刻化している。

テーマ① サプライチェーンの再構築と設備投資

素材メーカー

工場

アパレル

小売

従来の繊維・アパレル産業の構造

今後、サプライチェーンの再構築等により、

国内の生産体制基盤の維持・強化していくことが必要。

 産業再編・企業間連携等による生産体制の構築

 サプライチェーン全体の効率化

 アパレルと工場の長期安定的な関係の構築

 工場における設備投資による生産性向上

 若年人材の確保・育成、低賃金労働からの脱却

(9)

 海外流出により産地は小規模化・分散化。産地内で欠けている工程もある中、従来の分業体制による生産体制を見 直す必要がある。  新素材・新製品開発を効果的に行うためにも、産地における産業再編や、産地間や異業種との連携等による生産体 制の構築が重要。 産地における産業再編のイメージ(例) 産地内で廃業した機屋の織機の設備と人材を引 受け、産地内で「織り」「染色」「整理加工」 まで一貫生産体制を構築。 IT活用による衣料品の共同製造のイメージ(例) 生産ロットが大きい商品の製造を共同受注するための プラットフォームを整備。IT活用により、複数の縫 製工場での生産情報等を一括管理し、マスカタマイ ゼーションを実現。 パターン、縫製仕様等を ITで共有

アパレル企業

共同生産 廃業した機屋 (生地メーカー) 産元商社

産地内

染色整理加工 協力 内製化

◆産業再編・企業間連携等による生産体制の構築

テーマ① サプライチェーンの再構築と設備投資

(10)

生地・副資材 自社工場 デザイン・企画・サンプル作成 素材調達 縫製工場 ※設計、生地の裁断、プレス処理、 検品等は自社で行う ※縫製工程のみ行う 縫製工場 生地パーツ・ 副資材供給 納品 納品 生地・副資材 協力工場 完成製品 ※発注から店舗に納品されるまでの期間 EU域内 ~24時間 アメリカ ~48時間 日本 48~72時間 各店舗が売れ筋を見極めながら、 1週間に2回発注 物流センター 全世界の店舗へ ※流行商品の製造は、スペインやポルトガルで、 定番商品の製造はアジアで行っている。 生産管理 ※商品在庫を持たない (シーズン予算の15~30%に相当する数量。業界平均の半分) ※2週間ごとに新商品を投入 (売り切れた商品の補給はしない) 店舗

◆ZARAの事例/製造から販売までの一貫体制によるサプライチェーン全体の効率化

 企画、デザイン、設計等の工程は全て本社で行い、工場には製造のみを行う。 →販売状況踏まえた本社の生産管理の追及等により、工場生産を効率化。  リードタイムの徹底した短縮化により、2週間ごとの新商品投入が可能に。 →在庫数量が削減。リピータ顧客の確保(リピータ顧客比率:70%以上)。工場の稼働率の平準化。  これにより、サプライチェーン全体の効率化、高い製品原価率を実現。

テーマ① サプライチェーンの再構築と設備投資

(11)

 最新のデジタル技術により、販売側と生産側が現場情報を即時に共有できる環境を整備し、ニーズに応じた生産、供給 の仕組みを構築。グローバルに機会ロスの低減を目指す。 製品化 高密度な商品開発と生産 消費者の要望・購買履歴 などのビッグデータ EC 倉庫・物流センター

消費者

データの蓄積・分析

クラウド

DATA DATA DATA DATA 店舗

◆東レ×ユニクロの事例/デジタル化によるサプライチェーン変革

テーマ① サプライチェーンの再構築と設備投資

(12)

工場A 工場B 生地販売 生地販売 必要量を 毎週発注 店舗 必要量を 毎週発注 生地工場 生地屋 長期間の契約を締結 店頭の売れ行き情報 生地買取 納品 納品 ※商品ロスが生じない ※生地の在庫リスクは生じない

◆メーカーズシャツ鎌倉/アパレルと工場の長期安定的な関係の構築

 店舗での売れ行きを見極めながら、工場に必要量を毎週発注。商品ロスが生じにくいため、プロパー消化率が向上。  また、最低生産枚数も保証することにより、工場の繁閑差を縮小するとともに、長期安定的な取引関係を実現。

テーマ① サプライチェーンの再構築と設備投資

(13)

(参考)繊維関連機械製造メーカー

◆工場における設備投資の可能性① ~最先端生産機械の導入による生産性向上~

 最先端機器の導入により、作業の自動化が進み、単純労働力の削減が可能に。 ポケット付け一連の工程をフルオート化 し、高い生産性と安定した品質を実現。 ボタン付け専用のミシン。新人オペレータでも取り扱い可能に。 出所:川上製作所 裁断人員の削減により生産性が向上。 ミシン CAM(自動裁断機) 染色仕上げ機 株式会社ジャガーインターナショナルコーポレーション 株式会社日阪製作所 蛇の目ミシン工業株式会社 株式会社山東鐵工所 JUKI株式会社 株式会社 鈴木製作所 セイコーミシン株式会社 東海工業ミシン株式会社 株式会社ハッピージャパン ハムス株式会社 織機 ブラザー工業株式会社 株式会社豊田自動織機 AGMS株式会社 裁断機 ペガサスミシン製造株式会社 津田駒工業株式会社 株式会社川上製作所 裁断機 三菱電機株式会社 株式会社トヨシマビジネスシステム 株式会社 ユカアンドアルファ CAM CAD 工業ミシン 東レACS株式会社 AGMS株式会社 株式会社島精機製作所 株式会社ジェイシーシステム 株式会社タカオカ

テーマ① サプライチェーンの再構築と設備投資

(14)

パタンナーだけでなく、MD/デザイナー/生産管理者も情報を管理・運用がで き、時間の短縮と効率化を可能に。

◆工場における設備投資の可能性② ~IoTの導入による生産性向上~

 CAD用ソフトの導入も進んでいるのに対し、縫製仕様書ソフトの普及は遅れており、企画会社が送る仕様書を縫製工 場で自分たちの仕様書に書き直しているような状況。  企画会社がパターンを作り、縫製工場でパターンを修正し、衣料品を製造するわけであるが、企画会社がパターンを 引けなくなっている。縫製工場はパターン作成を押し付けられる一方で、納期に追われ、仕事の品質が劣化。  CAD用ソフト、縫製仕様書ソフトを活用すれば、3Dでパターンの作成、トアールチェック(型紙から立体的に試作して チェックすること)をバーチャルリアリティで実施することにより、衣料品製造の品質を向上させることが可能。  さらに、これらのソフトをクラウド化して複数の縫製工場、企画会社と共有することで、各縫製工場のパタンナーの削 減、更なる生産性の向上が期待。 従来、パターンメーキング工程で、膨大な時間と手間をかけて行って いた、製図・シーチングの裁断・組上げ・トルソへ着せ付け・確認・修 正等の作業を3Dバーチャルで行うことで、高品質かつ短時間で行う ことが可能に。 CADソフト(パターンメーキング)・縫製仕様書ソフト

テーマ① サプライチェーンの再構築と設備投資

(15)

テーマ② オムニチャネル化と製造・物流の効率化

 情報収集ツールや販売チャネルの多様化により、売場の競争は激化。  消費者が買い物にかける時間は減少傾向。インターネットのみで、商品を購入する消費者も増加傾向。  EC市場は今後も成長が見込まれる。 11.6 13 14.4 15.6 16.9 18 8.3 10.1 12 13.8 15.5 16.6 8.1 9 9.8 10.5 11.3 12 5.8 6.5 7.1 7.7 8.3 8.9 4.4 4.9 5.4 5.8 6.2 6.7 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 2013 2014 2015 2016 2017 2018 小売総売上に占めるEC売上比率 英国 中国 韓国 アメリカ 日本 出典:eMarketer 2014 推計値 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 01年 03年 05年 07年 09年 11年 13年 (億円) 販路別に見た衣料消費市場の変遷 出典:繊維白書(矢野経済研究所) その他(無店舗販売等) 量販店 百貨店 専門店 12.8 8.5 24.4 19.0 29.3 35.1 33.7 37.4 2015 2012 A 実際店舗に行かずに、 インターネットだけで商品を 買うことがある B インターネットで商品を 購入する場合も、実物を 店舗などで確認する

◆販売チャネルの多様化と消費者の購買手法の変化

(16)

 少ロット多品種化により、店舗での欠品(カラー切れ、サイズ切れ)が増加。  現在、販売先ごとに在庫を抱えているため、欠品があっても、即座に他店の在庫を引き上げられない状況。このた め、機会ロスによる減収につながっている。  在庫の一元化、ECの活用により、機会ロスによる減収を削減するとともに、販売員の労働効率化が期待。 欠品

◆在庫の一元化・EC活用による収益拡大モデル

小売A 小売B 工場 倉庫 消費者 欠品 在庫を一元管理

EC

在庫確認 来店 売場にいながら、ECで購入

現在の販売スタイル

EC活用による販売モデル

・機会ロスの削減 ・販売員の作業の効率化 ・物流の効率化 小売A 小売B 自社EC 工場 倉庫 倉庫 消費者

販売先毎に在庫管理 再来店or 購入断念 他店で取り置き・ 配送 ・機会ロスの増加 ・販売員の作業の煩雑化 ・非効率な物流 他店に在庫があっても、 引き上げられなかった

テーマ② オムニチャネル化と製造・物流の効率化

(17)

販売店 製造、物流、販売ま での一貫した物流シ ステムの構築が必要 在庫管理の効率化 RFIDの活用事例 例) ・どのサイズの商品の在庫がなくなっているか ・棚在庫が最適の状態を維持しているか ・在庫商品が常に観察されていることを確認する 「欠品による顧客の他店への流出、機会損失を防ぐ」 (2010年8月から運用開始) 製造業 販売店 情報をプラットフォーム化 企画への反映 マーケティング情報 物流経路の効率化 消費者 生産工場などの 製品情報

◆RFIDの活用による製造、物流、販売まで一貫した物流システムの構築

 物流コスト削減の観点から、梱包の為の段ボールの規格化や、RFIDの導入促進など、アパレル事業者及び物流事業 者による取組が進みつつある。  RFIDは、大量のデータの蓄積、発信が可能となり、消費者動向のデータも発信することを可能とする技術であり、衣料 品の企画をしているアパレル事業者と製造事業者間の効率的な製造、流通も期待できる。  アパレル事業者及び物流事業者に加え、製造事業者も加えて、多品種少ロット生産に適合した、製造、物流、販売ま での一貫した物流システムの構築が必要。

テーマ② オムニチャネル化と製造・物流の効率化

(18)

 EC販売の拡大等を受け、スペインの物流センターに加え、各国消費地ごとに物流拠点を設

置。EC販売商品のピッキング出荷作業や店舗への即日補給作業を行っている。

 また、この物流拠点で、商品を店頭ですぐに商品陳列できる状態に準備することで、店舗にお

けるバックオフィス業務を削減。

テーマ② オムニチャネル化と製造・物流の効率化

◆インディテックス、ファーストリテイリングの事例/オムニチャネル化に対応するための物流拠点の整備

 国内外の工場から全ての商品をスペイン国内の物流センターに集約し、世界各店舗に直送。

これまで・・・

現在・・・

 EC販売の強化等に向け、大和ハウス工業と合弁で、消費地により近い場所に大型多機能物

流拠点を設置。多機能物流拠点は、全国に5~10カ所程度設置。

 消費地に近い場所に多機能物流拠点を設けることで、配送コスト・時間を大幅に短縮するとと

もに、リアルタイムな販売状況に合わせ商品を短時間で仕分けし、店舗に配送。

ファーストリテイリング(ユニクロ) インディテックス(ZARA)

(19)

 最新のデジタル技術により、販売側と生産側が現場情報を即時に共有できる環境を整備し、ニーズに応じた生産、供給 の仕組みを構築。グローバルに機会ロスの低減を目指す。 製品化 高密度な商品開発と生産 消費者の要望・購買履歴 などのビッグデータ EC 倉庫・物流センター

消費者

データの蓄積・分析

クラウド

DATA DATA DATA DATA 店舗

◆東レ×ユニクロの事例/デジタル化によるサプライチェーン変革(再掲)

テーマ② オムニチャネル化と製造・物流の効率化

(20)

テーマ③ 輸出拡大と海外拠点の活用

 我が国アパレル産業は、海外諸国に比べ、海外輸出・海外売上比率が極めて少ない。  中国市場を筆頭に、海外の衣料品市場は今後も成長が見込まれる。  国内の衣料品市場の成長は見込めない中、海外市場への進出は不可欠。 19 主要18地域合計 衣料品市場の予測(再掲) 0 10 20 30 40 50 60 2013 2020 2013 2020 2013 2020 2013 2020 2013 2020 (兆円) 25 54.2 29.9 33.9 5.6 10.7 4.7 9.0 9.5 9.5 117%13%増 91%増 91%増 中国 米国 ロシア ブラジル 日本 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2013 2020 (兆円) 110.6 165.6 50%増 出典:「平成25年度クールジャパンの芽の発掘・連携促進事業」

◆我が国アパレル産業の海外進出の現状

53.0 20.3 3.7 1.6 3,659 270 892 204 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 米国 韓国 日本 オーストラリア 輸出金額( 億ド ル) 輸出金額 市場規模(衣料品+靴) 市場規模( 億ド ル) 各国における衣料品輸出金額と市場規模(再掲)

出典:(輸出金額)Global Trade Atlas (市場規模)平成26年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備 (クールジャパン関連分野における国別・分野別目標の設定に向けた基礎調査) 主要18地域合計 主要日本企業の海外進出状況 国内上位企業の内、7割以上の企業は 海外比率が10%未満。 進出先としては中国が最も多い 16%

(21)

◆TPP活用による海外展開

 TPP締約国は、繊維製品の関税を全て撤廃することで合意。我が国から TPP締約国域内における市場アクセスは大 幅に改善。  我が国にとってTPP最大の市場(2014年対米輸出額:約666億円)、かつ高関税で保護されていた米国市場では約 73%の製品の関税が即時撤廃される。  米国同様、今回初め て経済連携協定を締結するカナダは約91%、ニュージーランドは約81%と高い即時撤廃を実現。  この結果、我が国が強みを持つ高機能、高品質の繊維素材(繊維、糸、生地)、高級アパレル製品の輸出拡大に加 え、TPP域内累積の活用によるベトナム等TPP域内のサプライチェーン構築を通じたビジネス拡大が期待される。 素材(糸、生地) 輸出 アパレル、ニット製品 高機能繊維、高級アパレル、ニット製品 輸出 輸出 ベトナム 素材(糸、生地) 日本 韓国 中国 アメリカ カナダ NZ

TPPの活用事例

TPP締結前 今回大筋合意後 即時撤廃率 TPP主要相手国の即時撤廃率(繊維製品) 出典:財務省「貿易統計」

テーマ③ 輸出拡大と海外拠点の活用

(22)

上海 ダッカ ホーチミン イスタンブール ジャカルタ 21 843 845 853 852 841 181 292 446 633 798 0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 店舗数の推移 国内ユニクロ事業 海外ユニクロ事業 387 25 55 155 23 25 23 23 8 6 9 42 8 8 1 0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 国別の店舗数(2015年) 0 300,000 600,000 900,000 1,200,000 1,500,000 1,800,000 2010 2011 2012 2013 2014 2015 売上構成比 7% 9% 12% 16% 20% 23% 売上(百万円)

◆ユニクロの海外進出 ~現地生産・現地販売型~

 中国及び東南アジア地区を中心に海外における成長が著しい。  グローバル旗艦店を世界主要都市に出店。旗艦店を拠点に、ユ ニクロの「高品質でベーシック」というブランドコンセプトを発信。  グローバルに広がる販売網に応じた最適な生産拠点を構築。  これにより、生産・配送リードタイムを短縮。 パリ オペラ店 ロンドン オックスフォード店 上海店 香港リー・シアター店 NY 五番街店 生産事務所 販売拠点

テーマ③ 輸出拡大と海外拠点の活用

(23)

◆越境ECの活用による海外展開

 海外市場は国内市場とは商習慣も市場特性も大きく異なり、実際の現地進出には高い壁が存在。また、米国や中国 のように広大な国土を持つ国では、実際の店舗を展開して、全範囲をカバーするには巨額の投資が必要。  越境ECを活用することで、店舗展開や、これに伴う巨額の投資を行うことなく、広い市場を自社の対象市場とすること が可能。 世界の越境EC市場 出典:平成 26 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)報告書 2,086 2,290 2,493 2,703 2,923 8,134 9,247 10,443 11,706 13,038 12,354 16,311 20,360 24,543 28,406 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 日本 米国 中国 日米中間 越境EC市場規模推計(2014年~2018年) 億円 出典:平成 26 年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)報告書 2.3倍 1.6倍 1.4倍 TSIホールディングス「アジアにおけるネット通販事業開始」  ASEAN 域内で最大のファッション専業のショッピングサ イト「ザローラ」に日本のアパレルメーカーとして初めて 本格的に出店。  アジアの中でも特に消費者のファッション意識や購買意 欲能力が高く、インターネットの普及 が進むシンガポー ル、マレーシア、香港の 3 か国でまずは展開。 ~国内アパレル企業における越境ECを活用した海外進出事例~ オンワードホールディングス「ラオックスとの合弁」  総合免税店のラオックスと、衣料品の企画、生産、販売を 手がける合弁会社を9月に設立する。  オンワードHDが、地方の工場と連携して生産する日本製 の衣料品を、主にラオックスの海外向けECサイトや国内 の免税店を通じて販売。  新会社では、設立後3年以内に200億円規模の売上高

テーマ③ 輸出拡大と海外拠点の活用

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アパレル産業が抱えている課題

ビジョンの全体イメージ

工場の利益圧縮 分業体制の限界 サプライチェーンの 再構築 輸出拡大/ 海外拠点活用 オムニチャネル化 /製造・物流効率化 アパレルの 国内市場偏重 商品の同質化 プロパー消化率の低迷 繁閑差拡大 稼働率の平準化 長期安定的関係 設備投資 人材投資 物流コストの削減 機会ロスの削減 プロパー消化率 の向上 省力化 高品質化 トータルコストの削減 MD機能の強化 新規市場獲得 ア パ レ ル 産業の 活性化

参照

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