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相互依存と交易からの利益 取引 ( 交易 ) はすべての人をより豊かにする. 実際私たちは複雑で多様な経済的相互依存関係をもつ社会に生きている. この相互依存性は特定の誰かによって意図されたものではない. 互いに取引することの利益について少し正確に考える 絶対優位と比較優位を理解する

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Academic year: 2021

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(1)

相互依存と交易からの利益

● 取引(交易)はすべての人をより豊かにする. ● 実際私たちは複雑で多様な経済的相互依存関係 をもつ社会に生きている. ● この相互依存性は特定の誰かによって意図された ものではない. ● 互いに取引することの利益について少し正確に考 える ● 絶対優位と比較優位を理解する

(2)

互いにひとつしか作れないとき

● 牛飼いは牛肉だけを生産し消費. ● 農夫はジャガイモだけを生産し消費. ● このとき,両者が消費の多様性を望んでいるなら ば,2者間で牛肉とジャガイモの取引が成立し,二 人の生活状態は改善する.

(3)

TRUE AND NON-TRIVIAL?

Nobel laureate Paul Samuelson was once

challenged by the mathematician Stanislaw Ulam to “name me one proposition in all of the social

sciences which is both true and non-trivial.”

Samuelson’s answer? Comparative advantage.

“That it is logically true need not be argued before a mathematician; that it is not trivial is attested by the thousands of important and intelligent men who

(4)
(5)

得意なことに専念

● 牛飼いも農夫も牛肉,ジャガイモのどちらも作れると する. ● 牛飼いは牛肉の生産が得意でジャガイモの生産は 不得意 ● 農夫はジャガイモの生産が得意で牛肉の生産は 不得意 ● 得意なものに専念したらよいが,得意という意味 は?

(6)

● 牛飼いと農夫の生産性を以下の表と仮定 ● 牛飼いは牛肉が得意,農夫はジャガイモが得意 (所定の量を作るのに必要な時間でみて)

牛肉

ジャガイモ

牛飼い

20

30

農夫

60

20

1オンスを作るのに必要な時間(分)

(7)

絶対優位

● あるヒトが,あるもの(例では牛肉やジャガイモ)の 生産の費用をそれを生産するための投入物(今の 例では時間であらわした労働)ではかったとき,他 の人に比べ生産の費用が低い(投入物の量が少 ない)ならば,その人はそのものの生産において絶 対優位をもつという. ● この例では,牛飼いは牛肉生産に絶対優位をも ち,農夫はジャガイモ生産に絶対優位をもってい る.

(8)

特化と交換

● ふたりのヒトがいて,2つのモノの生産においてそ れぞれがどちらか一方の生産で絶対優位とすれば 絶対優位な方に資源(時間を)むけて,交換をおこ なえば社会的に経済状態は改善される.

牛肉

ジャガイモ

牛飼い

農夫

1時間でできる量

3オンス 2オンス

1オンス 3オンス

(9)

単純な計算例(

8時間働く)

● 牛飼いは牛肉を15オンス生産(牛肉生産に5時間) 消費,ジャガイモを6オンス生産(ジャガイモ生産に 3時間)し消費しているとする. ● 農夫は牛肉を6オンス生産(牛肉生産に6時間)し 消費,ジャガイモを6オンス生産(ジャガイモ生産に 2時間)し消費しているとする. ● 牛飼いがジャガイモの1時間を牛肉にふりかえ,農 夫は牛肉の1時間をジャガイモにふりかえる.

(10)

単純な計算例(続き)

● 牛肉は牛飼いによる3オンス増加と農夫による1オ ンス減少.差し引きはプラス2オンス. ● ジャガイモは牛飼いによる2オンスの減少と農夫に よる3オンスの増加.差し引きはプラス1オンス ● 社会的には牛肉もジャガイモも生産量は増加 ● 分配の問題はある ● たとえば,牛肉とジャガイモを1:1で交換するとし て,牛飼いと農夫の間で牛肉3オンスジャガイモ3 オンスを交換.最初よりはよい結果を得る.

(11)

生産可能性フロンティア

● それぞれ1日8時間働くとする. ● すべての時間をジャガイモの生産にあててもよい し,牛肉の生産にあててもよい. ● 時間当たりの生産量は一定とする. ● 時間投入の配分によって両者が生産できる牛肉と ジャガイモの最大限の生産量の組み合わせが決 定する.これが生産可能性フロンティアになる.

(12)

生産可能性フロンティアと機会費用:牛飼い

ジャガイモ 牛肉 24 16 ジャガイモを1単位えようと すると,牛肉を3/2単位あき らめなければならない.こ れはジャガイモの牛肉では かった機会費用である.牛 肉を1単位追加しようとする とジャガイモを2/3単位あき らめなければならない.こ れは牛肉のジャガイモでは かった機会費用である. 互いに逆数になっている. 1 3/2 1 2/3

(13)

生産可能性フロンティアと機会費用:農夫

牛肉 8 牛肉を1単位えようとすると,ジャガイ モを3単位あきらめなければならな い.これは牛肉のジャガイモではかっ た機会費用である.ジャガイモを1単 位追加しようとすると牛肉を1/3単位あ きらめなければならない.これはジャ ガイモの牛肉ではかった機会費用で ある.互いに逆数になっている. 1 3

(14)

1対1で交換できるなら:牛飼い場合

ジャガイモ 牛肉 24 16 3 26,15)の状態から,牛肉を3単位増加 させると,ジャガイモは2単位減少し (4,18)になる(赤の線).牛肉1オンスと ジャガイモ1オンスを交換できれば (9,15)とできる(青の線).完全に牛肉 に特化すれば状態をさらに改善できる 可能性がひろがる(緑の線).

(15)

農夫の場合

牛肉 86,6)の状態から,ジャガイモを3単位 増加させると,牛肉は1単位減少し (5,9)になる(赤の線).ジャガイモ1オン スと牛肉1オンスとを交換できれば (9,6)とできる(青の線).完全にジャガ イモに特化すれば状態をさらに改善で きる可能性がひろがる(緑の線). 1 3

(16)

牛飼いが両方に優れていたら

● もし牛飼いが牛肉,ジャガイモの両方の生産にお いて農夫を絶対優位であるとき取引の利益は生じ るのか?

牛肉

ジャガイモ

牛飼い

20

10

農夫

60

15

1オンスを作るのに必要な時間(分)

(17)

牛飼いが両方で絶対優位

牛肉

ジャガイモ

牛飼い

1時間でできる量

3オンス 6オンス

● 牛飼いが時間投入でコストをはかると,牛肉と ジャガイモの両方で優位(両方で絶対優位). ● 前の例のように1時間を交換してもよいことはな いようにみえる.

(18)

比較優位

● トレードオフによって一方のモノ(A)を追加生産する とき,もう一方のモノ(B)の生産をあきらめなければ ならないとする.放棄したBの生産量をAの生産の 機会費用という. ● ふたりのヒト(PとQ)がA,Bを生産していて,AのB で測った機会費用が,Pの方が小さいときPはAの 生産において比較優位をもつという.

(19)

牛飼いと農夫の機会費用

● 牛飼いが牛肉生産で比較優位,農夫がジャガイモ 生産で比較優位

機会費用

牛飼い

農夫

牛肉

1オンス

ジャガイモ

1オンス

ジャガイモ

2オンス 牛肉1/2オンス

ジャガイモ

4オンス 牛肉1/4オンス

(20)

単純な計算例(

8時間働く)

● 牛飼いは牛肉を15オンス生産(牛肉生産に5時間) 消費,ジャガイモを18オンス生産(ジャガイモ生産3時間)し消費しているとする. ● 農夫は牛肉を6オンス生産(牛肉生産に6時間)し 消費,ジャガイモを8オンス生産(ジャガイモ生産に 2時間)し消費しているとする. ● 牛飼いがジャガイモの6オンスの時間を牛肉生産 にふりかえ,農夫は牛肉2オンスの時間をジャガイ モ生産にふりかえる.

(21)

計算例(続き)

● 牛飼いは時間の振り替えでジャガイモを6オンス減 らし,牛肉を3オンス増やす ● 農夫は,時間の振り替えで牛肉を2オンス減らし, ジャガイモを8オンス増やす. ● 社会的には,以前の状態より,牛肉は1オンス増え て,ジャガイモは2オンス増えている.あとは分配の 問題.

機会費用

牛肉

1オンス

ジャガイモ

1オンス

(22)

生産可能フロンティアで見る

48 6 たとえば,牛肉3オンスと に対してジャガイモ8オン スの比率で交換する取引 ができれば,両者とも最初 の状態より改善がなされ る. 牛肉 ジャガイモ 48 32 24 8 3 2 6 8

(23)

小問

ココナッツ

クルーソー

10個

1匹

フライデー

30個

2匹

(24)

機会費用

ココナッツ

1個

1匹

クルーソー

1/10匹

ココナッツ

10個

フライデー

1/15 匹

ココナッツ

15個

ココナッツはフライデーが比較優位

魚はクルーソーが比較優位

(25)

どちらも

4時間ずつ配分

ココナッツ

クルーソー

40個

4匹

(26)

時間配分を変える

ココナッツ

クルーソー

20個

(2時間)

6匹

(6時間)

フライデー

150個

(5時間)

6匹

(3時間)

(27)

交換は?

● クルーソーの魚2匹とフライデーのココナッツ28個

を交換

ココナッツ

(28)

生産可能フロンティア

(1日8時間)

ココナッツ 魚 240 80 8 16

(29)

まとめ

● 分業において重要なことは機会費用でみた比較優 位の考え方である.比較優位はどのヒトにも必ず 存在する ● 比較優位にもとづいて分業がなされ,取引がおこ なわれるならば,経済状態は改善できる. ● 応用問題を考えること

(30)

連絡

● 来週は第4章.必ず1度は読んでおくこと.

(31)

スライド

● 教科書を整理すれば十分勉強になりますが,スラ イドは

http://nakamath.eco.saga-u.ac.jp/econ

あります. ● 以前の分は準備中

参照

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