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フィードフォワードシラビックコンパンダの高調波歪みの解析と検証

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Academic year: 2021

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(1)

愛知工業大学研究報告 第

29

号 平成

6

2

0

9

フィードフォワードシラピックコンパンダの

高調波歪みの解析と検証

A

n

a

l

y

s

i

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and V

e

r

i

f

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Harmonic D

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s

i

n

Feed -Forward S

y

l

l

a

b

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Companders.

岸 政 七

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岩 田 宏 ?

M

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K

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S

H

I

.

H

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s

h

i

IW

A

T

A

Abstract The Compαndersαre indispensαble to prevent radio resources from exhαustion on the stαge of developing high cαpαcity cellular telephone systems. Signals suffered fromぬ

fαding noise over poor radio chαnnelαre efficiently improved in speech quαlity via com -pαnding during the feed -forwαrd structure. Harmonic distortions of the feed -forwαrd

compαnderαre successfully verified as shown in this report to cleαr CCITT criteria through both theoretical analysisαnd computer simulations. あらまし 移動通信に特有なフェーディング雑音を効率よく 削減するコンパンダは,送信電力を低減しでも通 話品質を高く保ち,周波数のリユースを容易にす る。特にフィードフォワードで構成するとき,コ ンパンダのフェーディング耐力が増強されること は知られている。ここでは,フィードフォワード シラピックコンパンダの高調波歪み特性を詳細に 検討した結果を報告する。 1.まえカtき 従来のコンパンダは,送信側で音声を対数の意味 において2:1に圧縮し,受信側で1:2に伸長するこ とで,伝送路上で混入するフェーデ、イング雑音等 を抑圧し,通話品質を改善する。現在,多く用い られるアナログ処理によるフィードパック(以下

FB

と略す)シラピックコンパンダは,

FB

ループに 起因する過渡応答特性の劣化が報告されている [1]。著者らによって既に提案されているフィー

f

愛知工業大学情報通信工学科(豊田市) ドフォワード(以下

FF

と略す)シラピックコンパ ンダは,この

FB

ループを排除し,過渡応答に優れ た特性を実現している [2,3]。 本論文ではこの

FF

コンパンダが,高調波歪みを十 分抑圧し, CCITT G.162[5]の勧告に準拠するこ とを浬論とシミュレーション実験の両面から検証 する[4]

2

.

FF

動作の理論解析 2.1FFコンブレッサの動作解析

FF

コンパンダは図1に示す構造を有し,包絡検出 回路にFIRフィルタを用い直線位相特性を保証 している。 この

FF

コンパンダは,

FB

ループを完全に排除す る特徴がある。従来の

FB

コンパンダでは,

FB

ループがコンパンダ機能を実現し,

FB

構造が必須 であると考えられてきた。この

FB

ループは,直線 位相や過渡応答特性において劣化させる原因とな り,通話品質上問題となっていた。しかし,

FB

ループはコンパンダ機能に必須ではなく,

FB

ルー プを使用しなくてもコンパンダ機能が実現される ことをすでに報告している。そこで,この

FB

(2)

2

1

0

愛知工業大学研究報告, 第29号B,平 成6年, Vo1.29-B, M町 .1994 ループを排除した新しいコンパンダであるFFコ ンパンタ'の高調波歪み特性について検討する。解 析においては,標本化周波数を8kHzとし入力信号 は,式lで与えられるものとする。 x(t)= Asin(ωt) (1) 入力は図1に示すように遅延回路を経由し除算 器へ至る主流ノfスと包絡一平方根回路を経て除算 器へ至る分流パスに分岐する。主流パスでは,高 調波歪みの発生要因は除算以外には存在しない。 一方,分流パスにおいては,入力の包絡を求める ために入力の絶対値を求め,続いてFIRフィルタ で低域成分のみ抽出する。 入力の絶対値A(t)を,式2のようにフーリエ級 数に展開し解析を進める。 A(t) IAsin(ωt) I 4A (1 cos(2ω

t

)

一 一

π12 3・1 (2) cos(4ωt) cos(6ωt)

1

5・3 7・5 I 従って,ローパスフィルタにおける平滑化は,次 の様に記述できる。 的 ) =

[

持_

H(2ω γ 2叫) H(4ω)

s(4叫) 5・3 (3) H(6ω)

s(6叫) 7・5 寸 l f B a a l﹂ 、 , E t歩 E E E , J (a) ) 図1. F Fコンパンダコンプレッサ (a)とエキスパンダ(b) の ブ ロ ッ ク ダ イ ア グ ラ ム(ENVは包絡検出回路, ROOTは平方根回路,DLは遅延回路,DIVは除算回 路,MULは乗算回路) ここに, 2m段のFIRフィルタの係数がミラー構 造を有する時,その周波数応答 H(ω)の振幅,位 相特性は次式で与えられ,その位相は直線位相と なる。

H(ω)= 三士三一 ~1+2

(2m

+

1)l~

.

-

:

:

L

'

1

c--~\'._~ os(nωT) 11

~

式3の出力信号B(t)の平方根を採ることで,包 絡信号を得ることができる。 式2,3で表される演算で生じる処理遅延を, 主流ノfスの信号に付与することで,両パスの時刻 を一致させ,両者の商を求めれば,FFコンプレッ サの出力y(t)が次のように得られる。 _ Asin(ωt) y(t)一 一 一 定 宍f 、/ぷ(t) 出力y(t)に対してテイラー展開を施して5次まで の近似を行う。 (4) 刊

=

j

Fm

州 なお,フーリエ係数匂は以下に与えられる。 (5) 350H(2ω) +35直(2ω)H(4ω) kl ",. 1-• - 2100 ) 一 ω

行 O-, O-, ‘ 、 -H 一 刀 、 け , 一 M G 一 0 6 4 4 一 ( 一 H -q o

-+

+ 伽 一 ∞ 2 宗 H H

4 q u 一 + 伽 一 ∞ z z d

H

一 + ω

n A 一 n L U t

-H

-+

ω

4 二 H

ω

η , a 一

四 一

3 -幻

+

一ω-H

. = .

h

+a

H(2ω)H(6ω) 2100

山 一

山 一

3H(2ω)H(6ω)ー 一 + ・ .. 420 k5 ι H2(2ω)+1倒 的 ) + 担(2ω)H(6ω) 「 ー 24 420 6H(6ω) +7H(2ω)H(4ω) , +・・・ 420

(3)

FF

コンパンダの高調波歪みを検証した。シミュ レ ー シ ョ ン に お い て ス ー ノfー コ ン ビ ュ ー タ

CRA

Y X

-

MP

/

1

4

8

8

を用い演算精度を

6

4

b

i

t

にと り,丸め誤差の混入を可能な限り避け,信号処理 本来の歪みを精度良く評価できるように留意した。

FF

コンブレッサと

FF

エキスパンダの周波数応答 は?図 2(a), (b)にそれぞれ示すように,シミュ レーション結果と解析結果が良く一致していると 言える。

FF

コンプレッサ出力においては,図

2

の ×印で示す様に基底周波数,第3次,第 5次高調 波成分が,それぞれ O.93dBm, -59.57dBm, 66.42dBm発生している。これらの値は, 2章で 行った理論計算とシミュレーション実験で得られ た結果を比較すると,約1.496の誤差が観測されて いる。これは,解析を 5次で打ち切っているため に生じている誤差であると思われる。 一方,同図(b)に示す

FF

エキスパンダにおいて も,基底周波数と高調波歪み成分が,それぞれl 86dBm, -50.73dBm, -57.49dBmと観測されて いる。エキスパンダの高調波歪みもコンプレッサ と同様に,理論計算値と比較し約1.396の誤差が観 測されているが,これも理論解析での打ち切りに 211 フィードフォワードシラピックコンパンダの高調波歪みの解析と検証 ただし,Lは正なる奇数 CCITT G.162勧告に従しゅOOHz,OdBmの入力に 対する解析出力 y(t)を式5から求める。ここで,

FIR

フィルタの段数2mを128とし,

y

(

t

)

のパ ワースペクトラムを図2(a)に

O

印で示す。この

FIR

フィルタの段数を増大すると高調波歪みが 抑圧され9逆に過渡応答が劣化する。この相反す る条件を満たすために

FIR

フィルタ段数を128段 としている。 6倍, 8倍高調波は,標本化周波数 が8kHzであることから,それぞれエイリアス雑音 として3.2kHz,1.6kHzに折返されている。図 2 (a)に示した結果から,第3次,第 5次高調波成分 は , 各 々 -58. 71dBm, -66. 79dBmとCCITT勧 告値に対して共に

44dB

以上のマージンを有し,十 分低く抑えられていることが知れる。 2.2FFエキスパンダの動作解析

FF

エキスパンダでは,遅延操作のみ施す主流ノfス とp 分流ノfスの包絡の積が出力 z(t)となる。今3 FFエキスパンダを図 1に示す入力 y(t)とすれ ば,z (t)は次のように与えられる。 [ -自圃自3) (・1.01) ヨ園自 4.0 Fr@司日onGY,kHz 2回自 1司自

E 曲曹、﹄@章。 ι (6) ω n c u

h

5 で ム M

M 一

π z ここlこ, 1:-.1 , H(2ω) k

" -~ヰ 1+ 一一一一-3.1 7ア .-H(2ω) , -H(4ω) f ¥ ,3 ~ーす .-1-' 一τ.3 τ~ -H(4ω) , -H(6ω) 凡5・ 5・-3-'7・5 (畠) OTh骨骨reticalV昌i日@畠[

J

XOb昌 明911V畠h!8S( ) ( -50.16) [ ・51U3] [-57.49] (-58.25) (1.89) [ 1.86] E 閏官、﹄ @ E O 込 式6に示すように,

FF

エキスパンダ出力 z(t)が 厳密に与えられることができ,近似の必要は無い。 図2(b)にp解析出力 z(t).から求まるパワースペク トラムを

O

印で示す。コンプレッサと同様に9同 図から第3次9第5次高調波成分はそれぞれ -50. 16dBm, -58.26dBmであり共に CCITT勧告値に 対して36dB以上のマージンを有することが知れ よう。 3園自 4.0 Fre司116問自1,'1!Hz 2.自 1.0 (11) 図2. コンプレッサ (a)とエキスパンダ (b)の出力信号のパ ワースペクトル(2m=128) 3.シミュレーション実験結果 解析と同じ条件でシミュレーション実験を行い,

(4)

2

1

2

愛知工業大学研究報告, 第29号B,平成6年 Vo1.29-B, Mar.1994 起因するものと思われる。 FFコンプレッサの高 調波歪みは,解析値で幽58.7dB,シミュレーショ ンで-58.1dBと誤差0.6dB,またFFエキスパンダ の 高 調 波 歪 み は 解 析 値 で-49.9dB,シミュレー ショ論解析での打ち切りに起因するものと思われ る。 FFコンプレッサの高調波歪みは,解析値で -58.7dB,シミュレーションで・58.1dBと誤差0.6 dB,またFFエ キ ス パ ン ダ の 高 調 波 歪 み は 解 析 値 で・49.9dB,シミュレーションで-49.5dBと誤差 O.4dBとなるため, 5次までの近似で十分な精度 が得られる。 4.むすび FFコンパンダの高調波歪みを解析とシミュレー ションの両面から詳細に検討した。この高調波歪 みの解析結果は,シミュレーション実験結果に良 く一致することから,ここで示す解析手段の妥当 性を示すものと考えられる。この解析の下で包絡 検出に使用するFIRフィルタ特性の検証, FFコ ンパンダの特性検証を効率良く遂行でき,今後の 最適化などに強力な手段を提供できるものと思わ れる。 参考文献 [1]岸政七,冠昇, " F 1 R形フィルタを用いた デ、ィジタル信号処理コンパンダペ信学技報,CS 82・88,PP.97-104, Nov. 1982 [2]岸政七,石黒孝,小崎康成,"フィードフォ ワ ー ド シ ラ ピ ッ ク コ ン パ ン ダ の 提 案 及 び そ の 構 成ぺ信学論,J74-B司 1,PP.532圃 534,Jun. 1991 [3]岸政七,小崎康成,石黒孝,"フィードフォ ワードシラピックコンパンダの過渡応答特性",信 学論,J74 -B -1 , PP .697 -699, Sep. 1991

[4] Masahichi KISHI and Tsuyoshi YOSHI-DA, "Characteristics of Feed-Forward Syl -labic Cornpander and its Optirnized Configu-ration", IEEE VTC'92, PP .163 -166, May 1992,

Denver Colorad

[5] CCITT RED BOOK FASCICLE

m

.1: " General characteristics of international tele -phone connections and circuits", Recornrnen-dation G.162, PP.217 -223, Oct.1984

参照

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