• 検索結果がありません。

192 No m 1. 5 m 9 mm t kw 38 m

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "192 No m 1. 5 m 9 mm t kw 38 m"

Copied!
12
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

筆者らが日頃収集している爆発事故関連のニュース を一般市民の知りうる情報(報道情報)から抜粋して お知らせする. ニュースの形式は,独立行政法人産業技術総合研究 所安全科学研究部門爆発安全研究コアが同所先端情報 計算センターの協力を得て WWW 上で公開している 「リレーショナル化学災害データベース」(http:// riodb.ibase.aist.go.jp/riscad/)の項目の一部を抜粋し, 以下のとおりとした.1. 発生年月日,2. 住所,3. 業種, 4 .関連物質,5. 死傷者,6. 概要. 事故原因など内容に関しては,事故の詳細な調査が 行われる前の報道情報であるため,その後の調査結果 とは異なる事故発生直後の推測に基づいた内容が含ま れることをご了承願いたい. 〈原子炉の建設現場で火災〉 1 . 2007 年 3 月 27 日 15:00 頃 2 . 北海道東伯郡泊村 3 . 発電所 4 . スポンジ 5 . なし 6 .  建設中の原子力発電所の原子炉建屋と補助建屋 との間の 1 階通路付近の作業現場に敷かれてい たスポンジの火災が起きた.作業員が見つけて すぐに消火器で消火したが,スポンジと壁用の 保護シートが焼けた.稼働中の原子炉の運転に 支障はなく,放射性物質の影響もなかった.け が人はなかった.電力会社によると,スポンジ は作業員の足ふき用で,周辺では金属製棚の溶 接作業が行われており,溶接の火花がスポンジ に燃え移った可能性がある. 〈プラスチック製造工場で火災〉 1 . 2007 年 3 月 28 日 17:20 頃 2 . 福岡県福岡市博多区 3 . プラスチック製品製造業 4 . ポリエチレン,発泡スチロール 5 . なし 6 .  弁当容器などのプラスチック製品を製造する工 場で火災が起きた.大型化学高所放水車など 32台が出動し,約 3 時間後に鎮火したが,倉 庫の一部約 500 平方 m が焼け,隣接する工場 の外壁が焼けた.従業員 35 名は避難し,けが 人はなかった.周辺に被害はなかったが,近く の保育園では児童を 1 か所に集め,中学校の生 徒には火災に近づかないように指導された.警 察の調べでは,倉庫に保管してあった発泡スチ ロール製の弁当箱などが燃えた可能性がある. 〈航空機部品製造工場で火災〉 1 . 2007 年 3 月 30 日 2:05 頃 2 . 愛知県名古屋市南区 3 . 輸送用機械器具製造業 4 . 不明 5 . なし 6 .  旅客機のフラップなどを製造する航空機部品工 場で火災が起きた.約 4 時間後に鎮火したが, 木造平屋建ての工場 2 棟計約 620 平方 m が全 焼し,敷地内の自動車 2 台が焼けた.けが人は なかった.警察の調べでは,工場には材料の樹 脂や木材が置かれており,前日 21:00 過ぎか ら無人で,通りかかった警備員が消防に通報し た. 〈水産加工作業所で火災〉 1 . 2007 年 3 月 30 日 3:15 頃 2 . 茨城県神栖市 3 . 水産食料品製造業 4 . 不明 5 . なし 6 .  水産加工会社の木造平屋建ての作業所で火災が 起きた.約 9 時間後に鎮火したが,作業所約 155平方 m および隣接する他の会社の鉄骨平屋 建て倉庫 2 棟約 1 000 平方 m が全焼し,倉庫内 の昆布約 165 t,約 5 億円相当が焼失した.け が人はなかった.警察の調べでは,火災が起き たのは水産加工品をパック詰めする作業所で, 前日夕方から無人であった. 〈ガソリンスタンドでガソリンに軽油を混入〉 1 . 2007 年 3 月 30 日 11:00 頃 2 . 東京都大田区 3 . ガソリンスタンド 4 . ガソリン,軽油 5 . なし 6 .  ガソリンスタンドで輸送会社のタンクローリー が軽油タンクに軽油を補給する際に誤ってガソ リンのタンクに軽油を混入した.800 L,約 10 %軽油の混入したガソリンは約 7 日間,484 台 に計 18 287 L 販売され,9 日後までにエンジン

事故・災害ニュース

化学災害ニュース No. 50

(2)

が振動するなどのトラブルが 3 件発生した.ト ラブル連絡後の調査で混入が明らかになった. 〈製鉄所でコークスガスが噴出〉 1 . 2007 年 3 月 31 日 13:50 頃 2 . 愛知県東海市 3 . 製鉄業 4 . コークスガス,水素,メタン,一酸化炭素 5 . 死者 1 名,軽傷 5 名 6 .  製鉄所のコークス工場でガス管の交換作業中に 火炎が噴出した.作業をしていた請負会社の 1 名が全身やけどで重体になり翌日死亡し,5 名 が顔や手にやけどを負った.警察の調べでは, コークスガスを集めて再利用のために各部署に 送り出す設備の高さ約 1.8 m の位置の配管交換 のため足場上で作業をしており,ガスを遮断す るためにバルブを閉め,継ぎ目に直径約 1.5 m, 厚さ 9 mm の遮蔽板を入れたところ,継ぎ目付 近から火炎が噴出した.バルブが完全に閉まっ ていなかったか,配管中にガスが残留していた 可能性がある. 〈製鉄所のコークス炉で火災〉 1 . 2007 年 4 月 2 日 7:40 頃 2 . 茨城県鹿嶋市 3 . 製鉄所 4 . 電気配線 5 . なし 6 .  製鉄所のコークス工場で火災が起きた.約 7 時 間半後に鎮火したが,日産約 4 700 t のコーク ス炉の石炭塔の地下でコークス運搬用のベルト コンベアの電気配線などが焼けた.けが人はな かった. 〈原子力発電所で配管支柱の切断作業中に火災〉 1 . 2007 年 4 月 4 日 16:20 頃 2 . 新潟県柏崎市 3 . 発電所 4 . 溶接火花 5 . なし 6 .  沸騰水型,出力 110 万 kW の原子力発電所で原 子炉再循環系配管の仮設支柱をガスバーナで切 断する作業中に原子炉圧力容器台座部分に敷い た養生シートの火災が起きた.養生シート約 38平方 m と壁の一部が焼けた.発電機は定期 検査中で外部への放射能の影響はなかった.け が人はなかった.作業員が異臭に気付いて周囲 を点検し,約 2 時間後に養生シートの焦げ跡を 発見し,さらに約 3 時間後に消防に通報した. 溶接火花が配管内を通って養生シートに達した 可能性がある. 〈ガソリンスタンドでガソリンと軽油を誤って補給〉 1 . 2007 年 4 月 6 日 2 . 高知県四万十市 3 . ガソリンスタンド 4 . ガソリン,軽油 5 . なし 6 .  ガソリンスタンドで燃料の配達員がガソリンと 軽油を誤って地下タンクに補給した.10:00 か ら 18:30 までにガソリンと軽油がそれぞれ混 入した状態で,ガソリンは 53 件,1 228 L,軽 油は 5 件,146 L が販売された. 〈鉄工所で塗装作業中に爆発〉 1 . 2007 年 4 月 10 日 13:40 頃 2 . 茨城県古河市 3 . 金属製品製造業 4 . エポキシ樹脂系塗料 5 . 軽傷 3 名 6 .  空調ダクトを製造する鉄工所の鉄筋平屋建ての 塗装工場で塗装作業中に高さ約 2.7 m,幅約 5 m,奥行き約 2.3 m の大型乾燥炉で爆発が起き た.約 10 分後に鎮火したが,屋根や窓ガラス が 吹 き 飛 び, 工 場 約 320 平 方 m の う ち 約 75 平方 m および天井や壁が焼損した.作業員 3 名が顔などのやけどや打撲で軽傷を負った.警 察の調べでは,直径 10 cm,長さ 4 m の鋼製パ イプに通電して,粉状のエポキシ樹脂系塗装剤 の焼き付け塗装を行っており,乾燥炉でパイプ の熱処理中に爆発した可能性がある. 〈ホテルで冷蔵庫が爆発〉 1 . 2007 年 4 月 12 日 19:15 頃 2 . 長崎県長崎市 3 . 旅館 , その他の宿泊所 4 . 冷媒 5 . なし 6 .  ホテルの 5 階入浴施設受付に設置されていた高 さ約 60 cm,幅,奥行き各約 50 cm の小型冷蔵 庫の爆発が起きた.ガスが噴出し,周辺に煙が 充満した.けが人はなかった.ホテルによると 冷蔵庫はスウェーデン製で,裏側の冷媒の配管 に亀裂が入り,ガスが噴出した可能性がある.

(3)

〈動物園の携帯情報端末の発熱でやけど〉 1 . 2007 年 4 月 14 日 14:00 頃 2 . 東京都台東区 3 . 動物園 4 . 携帯情報端末 5 . 軽傷 1 名 6 .  動物園で入園者貸出用の携帯情報端末が異常に 発熱した.端末を持っていた幼児 1 名が手に軽 いやけどを負った.動物園の調べでは,発熱し たのは IC タグを用いて動物の情報を提供する 長さ 15 cm,幅 8 cm,厚さ 2 cm,重さ 250 g の 専用端末で,昨年 10 月から約 90 台を導入して おり,端末の指紋認証センサー付近から発熱し た.4 月 4 日の点検の際に異常発熱を起こした 端末が 1 台あり,修理をしていた.その後の東 京都建設局の調べで,指紋認証センサーの保護 膜の下の金属板に傷がつき,短絡して発熱した 可能性がある.指紋認証センサーは使用してお らず,部品を取り外し,シールをして,利用を 再開した. 〈ガラス製品工場で火災〉 1 . 2007 年 4 月 16 日 5:20 頃 2 . 大阪市平野区 3 . ガラス・同製品製造業 4 . 不明 5 . なし 6 .  ガラス製品工場の鉄骨 2 階建ての作業場兼倉庫 で火災が起きた.消防車 26 台が出動し,約 2 時間後に鎮火したが,延べ 1 060 平方 m のうち 1階と 2 階部分の約 520 平方 m が焼けた.けが 人はなかった.警察と消防の調べでは,付近に 火の気はなく,通りかかったゴミ収集車の運転 手から通報があった. 〈着岸中の貨物船で積み荷のスクラップが火災〉 1 . 2007 年 4 月 16 日 16:00 頃 2 . 宮城県塩釜市 3 . 水運業 4 . 鉄,アルミニウム 5 . なし 6 .  着岸中のカンボジア船籍の 1 210 t の貨物船で 積み荷の鉄くずなどの火災が起きた.巡視艇 3 隻が出動し,陸から消防車 13 台が消火活動を 行い,約 5 時間後に鎮火したが,船体や積み荷 を焼損した.乗組員 11 名は避難して無事であっ た.海上保安部の調べでは,鉄とアルミニウム の金属くずを積載して中国に向けて出港する予 定で,船内から出火した可能性がある. 〈発泡スチロール製造工場で火災〉 1 . 2007 年 4 月 18 日 12:20 頃 2 . 大阪府牧方市 3 . プラスチック製品製造業 4 . 発泡スチロール 5 . なし 6 .  4 階建ての発泡スチロール製造工場の 3 階にあ る原料加工作業場から火災が起きた.周囲に黒 煙が立ちこめ,消防車など 23 台が出動して約 6時間後に鎮火したが,工場延べ 12 600 平方 m の 3 階および 4 階部分約 4 200 平方 m が焼損し た.従業員約 80 名は避難し,けが人はなかっ た.市教育委員会は,約 1 km 離れた中学校の 放課後のクラブ活動を中止させ,工場付近を通 学路とする小学生約 60 名を教師の引率で集団 下校させた. 〈エポキシ樹脂製造工場で工事中に爆発〉 1 . 2007 年 4 月 20 日 15:30 頃 2 . 神戸市東灘区 3 . プラスチック製品製造業 4 . 有機溶剤 5 . 重傷 1 名 6 .  接着剤原料のエポキシ樹脂などを製造する鉄骨 スレート張り 3 階建て約 550 平方 m の工場で 爆発が起きた.約 2 時間半後に鎮火したが,3 階部分約 100 平方 m が焼損した.3 階で作業し ていた 1 名が胸や下半身などのやけどで重傷を 負った.従業員ら約 60 名が屋外に避難したが, 周辺への影響はなかった.工場の調べでは,タ ンクの付け替え工事の際に,付近を通る古い配 管に残っていた有機溶剤に溶接作業の火花が引 火した可能性がある. 〈プール用消毒剤製造工場で変圧器が爆発〉 1 . 2007 年 4 月 23 日 2:20 頃 2 . 韓国・京畿道安城市 3 . 化学工業 4 . 変圧器,塩素酸ナトリウム 5 . 傷者 5 名 6 .  プール消毒用薬品製造工場で変圧器の爆発,火 災が起きた.火災は塩素酸ナトリウムが保管さ れていた工場の 2 階に延焼した.消火活動を 行っていた消防隊員 5 名がやけどを負った.

(4)

〈職業学校の実習中にガソリンタンクが爆発〉 1 . 2007 年 4 月 23 日 14:00 頃 2 . 青森県八戸市 3 . 職業・教育支援施設 4 . ガソリン 5 . 軽傷 2 名 6 .  県立の職業能力開発施設の実習中に車のガソリ ンタンクで爆発が起きた.タンクが燃え上がっ たが,指導員が消火器で消し止めた.実習中の 学生約 30 名のうち 2 名が顔や手に軽いやけど を負った.警察と施設の調べでは,1 年生の車 の解体実習で容量約 50 L のガソリンタンクを 取り外し,残っていたガソリンを抜く手順で あったが,学生 3 名が指導員の確認と指示を待 たずにガソリンタンクを屋外の廃材置き場に運 搬した.その際,約 13 kg のガソリンタンクを 約 30 m アスファルトの上で引きずったため, 摩擦による火花が,残っていたガソリンが気化 した蒸気に引火し,爆発した可能性がある. 〈原子力発電所で放射能を含む水が漏えい〉 1 . 2007 年 4 月 25 日 14:30 頃 2 . 新潟県柏崎市 3 . 発電所 4 . 放射性物質 5 . なし 6 .  改良沸騰水型,出力 135 万 kW の原子力発電所 のタービン建屋地下 2 階,復水器室で放射能を 含む水の漏えいが見つかった.発電機の運転を 停止して,漏えい箇所の特定と補修が行われ た.水は同建屋 1 階の給水ポンプと加熱器とを つなぐ外径約 10 cm の排水配管を覆う保温材の 隙間から約 4 L 漏れ,1 階および地下 1 階の金 網状の床を通って,地下 2 階の床に溜まってお り,巡回していた社員が見つけた.放射能量は 12 000 Bqで,国への報告基準の 370 万 Bq より も小さかった. 〈原子力関連研究施設で放射能を含む水が漏えい〉 1 . 2007 年 4 月 26 日 16:40 頃 2 . 茨城県東茨城郡大洗町 3 . 学術研究機関 4 . 放射性物質 5 . なし 6 .  原子力関連研究施設の高速実験炉付属建屋地下 中 2 階のナトリウム洗浄水の循環ポンプ室で放 射能を含む水の漏えいが起きた.外部への放射 能の影響はなかった.作業員の被曝はなかっ た.同施設の調べでは,地下 2 階の排ガス処理 室の天井から水滴が落ちているのを巡回中の作 業員が見つけ,調べたところ,上階中 2 階の循 環ポンプから床に約 710 L の水が漏えいしてい た.床には約 110 L の水があったが,汚染水の 貯蔵タンクが約 600 L 増加しており,排水口か ら流れ込んだ可能性がある. 〈原子力発電所で点検中に放射性ガス検出〉 1 . 2007 年 4 月 29 日 2 . 福島県双葉郡大熊町 3 . 原子力発電所 4 . 放射性物質 5 . なし 6 .  定期点検中の原子力発電所で非常時に原子炉に 冷却水を送る高圧注水系の試験中に基準値を超 える放射性ガスが検出された.モニタリングポ ストでは検知されず,環境への影響はなかっ た.放射性ガスは翌日にも検出された. 〈タンクローリーが横転炎上して熱で高速道路が崩落〉 1 . 2007 年 4 月 29 日 3:45 頃 2 . 米国・カリフォルニア州オークランド 3 . 道路貨物運送業 4 . ガソリン 5 . 傷者 1 名 6 .  米国・カリフォルニア州オークランドの高速道 路の立体交差でガソリンタンクローリーが鉄柱 に衝突,横転して火災が起きた.火炎は約 60 mの高さに達し,上を通る高速道路が加熱され, 一部が融解して崩落した.運転手 1 名が自力で 脱出したが,やけどを負った.警察の調べでは, タンクローリーには約 33 000 L のガソリンが積 載され,カーブでスピードを出しすぎた可能性 がある. 〈地ビール製造工場で火災〉 1 . 2007 年 4 月 30 日 7:00 頃 2 . 北海道小樽市 3 . ビール類製造業 4 . 不明 5 . なし 6 .  木骨石造り 3 階建て約 1 600 平方 m の地ビール 製造工場兼事務所の 1 階工場付近で火災が起き た.約 860 平方 m が焼損した.建物内は無人で, けが人はなかった.警察の調べでは,朝,最初

(5)

の従業員が出勤したところ,煙が上がっている のを見つけ,消防に通報した. 〈通信販売会社の倉庫で火災〉 1 . 2007 年 4 月 30 日 21:30 頃 2 . 茨城県利根町 3 . 無店舗小売業 4 . 不明 5 . なし 6 .  通信販売会社の健康器具や健康食品を保管する 鉄骨一部 2 階建ての倉庫で火災が起きた.約 4 時間後に鎮火したが,倉庫約 180 平方 m と隣 接する木造 2 階建て住宅 2 棟計約 350 平方 m が 全焼,他の住宅 2 棟の窓ガラスや外壁などが焼 けた.けが人はなかった.警察の調べでは,倉 庫は 2 日前から休日のため無人で火の気はな かった. 〈高速道路で LPG タンクローリーが横転〉 1 . 2007 年 5 月 1 日 5:24 頃 2 . 東京都町田市 3 . 道路貨物運送業 4 . LP ガス 5 . 死者 1 名 6 .  高速道路のインターチェンジ付近で LP ガス約 11 tを積載したタンクローリーが横転した.LP ガスの漏えいはなかった.運転手が閉じこめら れ,約 2 時間後に救助されたが,意識不明の重 体で病院に搬送され,後に右腕切断などの出血 多量で死亡した.警察の調べでは,料金所の約 100 m手前のカーブでハンドル操作を誤った可 能性がある.高速道路は一時約 10 km 渋滞し た. 〈マンションエレベータでワイヤロープが破断〉 1 . 2007 年 5 月 3 日 2 . 茨城県つくば市 3 . 一般産業用機械・装置製造業 4 . ワイヤロープ 5 . なし 6 .  5 階建てマンションに設置されているエレベー タをつるすワイヤロープの一部で破断が見つ かった.県によると,1999 年に設置されたエ レベータの金属線 152 本を束ねたロープ 3 本の うち 1 本で交換の目安となる 17 本以上の破断 があった.ワイヤロープは 3 本とも交換され た. 〈中国の炭鉱でガス爆発〉 1 . 2007 年 5 月 5 日 2 . 中国・山西省臨汾市 3 . 石炭・亜炭鉱業 4 . メタン 5 . 死者 20 名,行方不明 10 名 6 .  中国・山西省臨汾市蒲県の炭鉱でガス爆発が起 きた.坑内にいた約 30 名のうち 20 名が死亡し, 10名が行方不明となった. 〈遊園地のジェットコースターが脱線〉 1 . 2007 年 5 月 5 日 12:50 頃 2 . 大阪府吹田市 3 . 遊園地 4 . ニッケルクロム鋼 5 . 死者 1 名 , 重傷 1 名 , 軽傷 18 名,軽症 15 名 6 .  遊園地で 6 両編成の立ち乗り式ジェットコース ターの走行中に 2 両目の車軸が折れて車輪が脱 落する事故が起きた.車体が傾いて,レール沿 いの鉄柵に頭部をぶつけた乗客 1 名が死亡,1 名が重傷,18 名が軽傷を負い,事故を目撃し た 15 名が気分が悪くなって病院で手当を受け た.ジェットコースターは 1 両に左右各 5 個の 車輪でレールを挟み,前後 2 名ずつ,計 6 両に 24名が立ち乗りし,全長 970 m を最高時速 75 km,約 2 分 20 秒で走行する.警察の調べでは, 2両目左側,車体内側の長さ約 40 cm,直径 3.6 cmのニッケルクロム鋼製車軸が出発して約 150 mの地点で折れ,約 600 m 走行した後に車輪が レールから外れて落下したため車体が約 45 度 傾いた.車軸から折れて脱落したナットは,事 故直前に落下を目撃した一般客が拾って警察に 届け出た.事故時の速度は時速約 30 km で,終 点の約 50 m 手前の地上約 6 m の地点で停止し たため,乗客の救出に約 1 時間半を要した.遊 園地は 2007 年 1─2 月の建築基準法に基づく年 1回の定期検査の際に,予定していた車軸の超 音波探傷や磁気探傷を含む解体検査を,解体の ためのスペース不足を理由に延期,3 月に新倉 庫が完成した後も繁忙期を理由に延期し,連休 明けの 5 月 16 日に実施予定であった.当該車 軸は 1992 年の運転開始以来交換されておらず, 車軸と軸穴の間に摩耗によりすき間ができ,車 軸の付け根部分に負荷が集中し,金属疲労によ り破断した可能性がある.車軸の探傷検査は JISに規定されていたが,定期検査の際に目視 検査のみで結果を良好と記載していた.

(6)

〈サイロの運搬用エレベータで爆発〉 1 . 2007 年 5 月 14 日 12:20 頃 2 . 静岡県静岡市清水区 3 . 食料品製造業 4 . 穀物粉(トウモロコシ粉) 5 . なし 6 .  コンスターチを製造する食品加工工場で貨物船 からサイロにトウモロコシ粉を移送中に運搬用 エレベータが爆発した.エレベータ 4 基のうち 2基が破損し,1 基のエレベータ上部の数百 kg の鋼板が約 100 m 飛散して,敷地内に落ち,別 の 1 基は側面に穴が開いた.近くの事務所の窓 ガラス数枚が割れた.けが人はなかった.警察 の調べでは,数百個のバケツで粉をすくいあげ て縦に循環するバケットエレベータが連動して おり,まず 1 基で爆発が起き,5─10 秒後に連 動する 1 基で爆発が起きた.粉じん爆発の可能 性がある. 〈スクラップ置場で火災〉 1 . 2007 年 5 月 16 日 20:40 頃 2 . 愛知県弥富市 3 . 廃棄物処理業 4 . スクラップ 5 . なし 6 .  運輸会社敷地内のスクラップ置場で火災が起き た.近くの会社から帰宅途中の人が黒煙を発見 して消防に通報し,放水車など計 32 台が出動 したが,消火に 24 時間以上を要した.けが人 はなかった.消防と警察の調べでは,約 50 m 四方,約 2 500 平方 m に高さ 10─15 m で他社が 所有する中国に輸出するための自動車部品や機 械のスクラップ約 5 000─6 000 t が一時保管され ており,事故当日 17:00 まで作業員 4 名が作 業していたが,それ以後は無人で入口は施錠さ れていた.スクラップが自然発火した可能性が ある. 〈工事用足場が倒れ架線を切断〉 1 . 2007 年 5 月 19 日 16:35 頃 2 . 東京都北区 3 . 鉄道業 4 . 送電線 5 . 影響 96 000 人 6 .  走行中の旅客鉄道の運転士が併走する貨物線の 架線に鉄道脇の住宅工事現場の足場が倒れか かっているのを発見した.運転士が緊急停止ボ タンを押したため周辺の鉄道がすべて停止し た.鉄道 56 本が運休,55 本が最大約 2 時間半 遅れた.乗客約 96 000 人に影響が出た.警察の 調べでは,住宅工事現場の足場が強風で倒れ, 貨物線の送電線を一部切断した. 〈シリコン加工工場で火災〉 1 . 2007 年 5 月 23 日 2:15 頃 2 . 秋田県秋田市 3 . 非鉄金属製造業 4 . シリコン,潤滑油 5 . なし 6 .  シリコン加工工場でシリコンの切断中に火災が 起きた.当直の職員が火災報知器の作動に気付 いて消防に通報し,消火器で消火した.機械を 保護する樹脂部分が焼けた.警察の調べでは, 直径 45 cm の円筒状シリコンをベルト状の回転 刃で自動切断する機械の刃が摩耗し,摩擦熱で 潤滑油に引火した可能性がある.刃は同日昼に 交換される予定であった. 〈ごみ収集車でスプレー缶が爆発〉 1 . 2007 年 5 月 23 日 13:25 頃 2 . 石川県金沢市 3 . ゴミ収集運搬業 4 . LP ガス,DME 5 . 傷者 1 名 6 .  ゴミステーションでゴミ収集車にゴミの積み込 み中に爆発が起きた.作業員 1 名が顔に爆風を 受け,病院に搬送された.自治体の調べでは, 同日は燃えないゴミの収集日で,穴を開けずに 捨てられたスプレー缶がゴミ収集車内で爆発し た可能性がある. 〈化学会社の蒸留塔で爆発〉 1 . 2007 年 5 月 23 日 17:55 頃 2 . 三重県四日市市 3 . 有機化学工業製品製造業 4 .  5 フッ化プロパノール,ニトロエタン,酢酸エ チル 5 . 軽傷 3 名 6 .  半導体などの精密機器洗浄用の溶剤を製造する 化学工場の蒸留塔で爆発が起きた.蒸留塔は土 台部分約 1 m を残して吹き飛び,プラントのス レート屋根や壁が破損したが,火災は起きな かった.約 200 m 離れた銀行の 2 階の縦約 2 m, 横約 1 m の窓ガラス 2 枚が割れて歩道に落下,

(7)

約 370 m 離れた民家など 12 棟のガラスが割れ るなどした.工場内の別の施設にいた 3 名が爆 風で飛ばされた扉による打撲などで軽傷を負っ た.警察の調べでは,高さ約 7 m のステンレス 製の蒸留塔で農薬の原材料の 5 フッ化プロパ ノールから不純物のニトロエタンを除去する精 製をしており,同日 11:00─14:10 にアルカリ 性溶液約 3 t を投入,15:40─17:20 に低純度 の 5 フッ化プロパノール 2 t を投入して撹拌し, 作業員 4 名が休憩に入った約 35 分後に爆発し た.会社の調べでは,ニトロエタンは加熱やア ルカリ性薬品との混合による爆発の可能性があ るが,その量は爆発するほどとは考えておらず, 当日は作業手順どおりに作業しており,爆発前 に計器などに異常はなく,爆発に至った理由は 明らかではない. 〈中国製土鍋から有害物質が検出〉 1 . 2007 年 5 月 24 日 2 . 新潟県西蒲原郡弥彦村 3 . その他卸売業 4 . 鉛,カドミウム 5 . なし 6 .  輸入,販売された中国製の土鍋で調理中に出た 付着物から鉛やカドミウムが検出された.土鍋 を購入した使用者が,2 回目の使用で鶏肉を 1 時間煮込んだところ,鍋の内側や水面に灰色の 付着物があり,購入先の量販店が検査したとこ ろ,鉛やカドミウムが検出された.新品の土鍋 では食品衛生法の法定検査結果は基準値を下 回ったため回収命令などは出されなかった.こ の土鍋は 2004 年から 22 000 個が輸入され,約 17 600個が販売されたが,業者は自主回収を決 めた. 〈ロシアの炭鉱でガス爆発〉 1 . 2007 年 5 月 24 日 2 . ロシア・ケメロボ州ノボクズネツク 3 . 石炭鉱業 4 . メタン 5 . 死者 38 名 , 傷者 7 名 6 .  ロシアのシベリア西部ケメロボ州の炭鉱でメタ ンの爆発が起きた.作業員 217 名のうち約 180 名が救出されたが,38 名が死亡,7 名が負傷し た.当局によると,同炭鉱は約 40 年前に採掘 を開始した.別の炭鉱の事故後の調査で作業違 反が見つかって一時採鉱を中止させていた. 〈小学校で駐車場工事による異臭〉 1 . 2007 年 5 月 24 日 10:40 頃 2 . 埼玉県川口市 3 . 小学校 4 . アスファルト 5 . 軽症 30 名 6 .  小学校で異臭により児童が体調不良となった. 児童 30 名が吐き気などを訴えて病院に搬送さ れたが,いずれも軽症であった.小学校は 3 時 間目の授業を中止し,全校児童を体育館に避難 させた.消防の調べでは,小学校の駐車場で朝 からアスファルト工事を行っており,3 階の教 室にいた児童が 2 時間目の終わりから休み時間 にかけて体調不良を訴えた.駐車場から約 5 m 離れた廊下の窓が開いていたため,アスファル ト工事の異臭が原因の可能性がある. 〈米軍基地で大量の燃料漏れ〉 1 . 2007 年 5 月 25 日 20:30 頃 2 . 沖縄県中頭郡嘉手納町 3 . 外国公務 4 . ジェット燃料 5 . なし 6 .  米軍基地内の駐機場付近でジェット燃料の漏え いが起きた.約 20 000 L が漏えいし,11 300 L が回収され,残りの約 8 700 L が駐機場の路面 に漏えいしたが,基地外への流出はなかった. けが人はなかった.防衛施設局によると,燃料 の補給活動中に燃料タンクシステムが正常に作 動しなくなった.燃料タンクは覆土地帯にある ため,漏えいした燃料は土中に吸収された可能 性がある.米軍からは 6 日後に外務省を通じて 連絡があった. 〈公共施設の解体工事現場で火災〉 1 . 2007 年 5 月 26 日 5:45 頃 2 . 札幌市中央区 3 . 職別工事業 4 . アセチレン 5 . なし 6 .  市民会館の解体工事現場で火災が起きた.作業 員からの通報で消防が出動したが,地下 1 階の 空調ダクト付近から出火しており,約 20 平方 mが焼けた.けが人はなかった.警察と消防の 調べでは,出火当時現場は施錠され,無人だっ たが,前日 15:00 までは空調ダクトのアセチ レンガス溶断作業が行われていたため,落下し

(8)

た火花がくすぶっていた可能性がある. 〈原子力発電所で制御棒駆動弁が誤開放〉 1 . 2007 年 5 月 28 日 12:00 頃 2 . 福島県双葉郡富岡町 3 . 原子力発電所 4 . なし 5 . なし 6 .  定期検査中の原子力発電所で制御棒駆動装置の 二つの弁が誤開放されていた.電力会社による と,制御棒駆動試験の準備のために水圧で駆動 する装置に水圧を伝える弁を開放しようとした ところ,185 本の制御棒のうち 1 本で水圧を遮 断する二つの弁がすでに開放されており,操作 できる状態になっていた.5 月 22 日に弁を閉 めたが,閉め忘れなどの可能性がある.保安規 定には,弁を開放する場合には制御棒の緊急停 止機能を確認することが定められていたが,確 認が行われていなかった. 〈異臭で多数の通報〉 1 . 2007 年 5 月 30 日 10:00 頃 2 . 神奈川県横浜市,鎌倉市,藤沢市 3 . 不明 4 . 不明 5 . なし 6 .  異臭で警察,消防,ガス会社に多数の通報があっ た.住民の健康被害はなかった.教育委員会は 小・中・高校 513 校に屋外活動を避けるように 指示した.自治体の大気測定器に異常な数値は 出ておらず,ガス会社の設備にガス漏れなどは なく,臨海部の石油精製施設や航行中の船舶な どにも異常はなかった. 〈廃棄物処理施設で火災〉 1 . 2007 年 5 月 30 日 14:40 頃 2 . 大分県大分市 3 . 廃棄物処理業 4 . LP ガス,DME,ペットボトル,廃棄物 5 . なし 6 .  廃棄物処理施設でゴミが燃える火災が起きた. ペットボトルなどが焼け,消防車など 17 台が 出動して約 3 時間半後に鎮火し,施設の電気系 統とクレーンが損傷したが,他の建物への延焼 などはなかった.けが人はなかった.自治体の 調査では,不燃物を処理するピットで火災が起 きており,中身が残ったスプレー缶が発火した 可能性がある. 〈解体中のホテルで二酸化炭素中毒〉 1 . 2007 年 6 月 1 日 11:10 頃 2 . 札幌市中央区 3 . 職別工事業 4 . 二酸化炭素 5 . 重症 1 名,軽症 2 名 6 .  解体中のホテルの立体駐車場で消火設備の二酸 化炭素ボンベの交換中に中毒事故が起きた.作 業員 3 名が不調を訴えて手当を受け,うち 1 名 が病院に搬送された.消防の調べでは,消火用 ボンベ倉庫でボンベの取り外し作業中に誤って 二酸化炭素を噴出させた.二酸化炭素中毒か, 酸素濃度が下がった酸欠の可能性がある. 〈原子力関連施設のモータから白煙〉 1 . 2007 年 6 月 3 日 20:15 頃 2 . 青森県上北郡六ヶ所村 3 . 核燃料製造業 4 . 不明 5 . なし 6 .  原子力関連施設工場の分析建屋で冷却水循環装 置のモータから白煙が発生した.消防に通報が あり,化学消防車 1 台と広報車など 4 台が出動 し,21:10 に鎮火を確認した.放射能漏れは なく,周辺への影響はなかった.けが人はなかっ た.警察の調べでは,建屋内に白煙が充満した が,モータの電源を切ると収まった.分析建屋 では再処理のために硝酸に溶かした使用済み核 燃料を取り扱っている. 〈フィンランドの原子力発電所で火災〉 1 . 2007 年 6 月 7 日 2 . フィンランド・ラウマ 3 . 原子力発電所 4 . 軸受け油 5 . なし 6 .  フィンランド南西部のラウマ近郊の原子力発電 所で火災が起きた.導発電所を所有する会社は 周辺環境への影響はないと発表した.タービン 軸受け周辺に漏えいした油が発火した可能性が ある. 〈紡績工場で火災〉 1 . 2007 年 6 月 7 日 5:45 頃 2 . 京都府舞鶴市

(9)

3 . 繊維工業 4 . 不明 5 . 軽傷 1 名 6 .  紡績工場の研究開発室付近で火災が起きた.消 防や自衛隊などからポンプ車など約 50 台が出 動 し た が, 工 場 約 36 000 平 方 m の う ち, 約 23 500平方 m が焼け,約 13 時間半後に鎮火し た.従業員 1 名が両手に軽いやけどを負った. 警察と消防の調べでは,原因は研究開発室にあ る機械上部の蛍光灯付近で飛んだ電気火花が近 くの可燃物に引火したと特定された.工場では 綿や合成繊維の糸や布を製造しており,大量に 保管されていた綿製品などにより火災が拡大し た.工場は 24 時間体制で操業しており,出火 時には約 20 名が働いていた. 〈発電所で解体中に火災〉 1 . 2007 年 6 月 9 日 16:50 頃 2 . 長崎県佐世保市 3 . 火力発電所 4 . プラスチック 5 . なし 6 .  火力発電所の縦横約 15 m,高さ約 40 m の排煙 脱硫装置の解体中に火災が起きた.装置内部を 全焼し,約 5 時間後に鎮火した.作業員約 70 名は避難し,けが人はなかった.警察の調べで は,排煙脱硫装置の解体のため,6 名がバーナー で最上部を外部から切断しており,バーナーの 火花が 10 m 下の内部のブラスチック製の吸収 装置に引火した可能性がある.同装置は 1998 年 10 月から使用しておらず,2007 年 3 月から 解体を始めた. 〈原子力発電所で蒸気漏れ〉 1 . 2007 年 6 月 10 日 2:20 頃 2 . 愛媛県西宇和郡伊方町 3 . 原子力発電所 4 . 蒸気 5 . なし 6 .  定期点検後にプラント起動操作中の加圧水型出 力 566 000 kW の原子力発電所の湿分分離加熱 器で蒸気漏れが起きた.約 20 分後に弁を閉じ て漏れを止めた.蒸気には放射能は含まれず, 周辺環境への影響はなかった.発電所再開が延 期された.電力会社によると,同日 1:34 頃か ら蒸気の供給を開始して,出力 5.5%で起動操 作をしており,2:20 頃作業員が湿分分離加熱 器の直径約 95 cm の弁の接合部から圧力約 0.15 MPa,約 110℃の蒸気漏れを発見した.部品の 不具合やボルトの締め付け不足などの可能性が ある. 〈線路脇の枕木火災で鉄道が運休〉 1 . 2007 年 6 月 12 日 6:30 頃 2 . 兵庫県姫路市 3 . 鉄道業 4 . 枕木 5 . 影響約 28 000 人 6 .  鉄道線路脇に置いてあった枕木で火災が起き た.通りかがった電車の運転士が列車を止め, 消火器で消火した.警察の調べでは,同日 0: 00過ぎから 2:00 頃までレールの取り替え作業 を行い,古いレールを搬出のためにガスバーナ で切断して線路脇に保管しており,その熱で下 に敷いてあった枕木から発煙した可能性があ る.同路線は一時運転を見合わせ,約 20 分後 に再開したが,上下線 25 本が運休,58 本が最 大約 1 時間半遅れ,約 28 000 人に影響が出た. 〈高速道路に電気コードが垂れ下がり接触〉 1 . 2007 年 6 月 13 日 19:40 頃 2 . 福岡県八女郡広川町 3 . 総合工事業 4 . 電気コード 5 . なし 6 .  高速道路をまたぐ橋の工事現場のつり足場から 作業用の電気コードが垂れ下がり,通行中の車 両との接触が起きた.電気コードは足場から約 5 m下の車線上に垂れ下がり,トラックや乗用 車計 5 台と接触し,フロントガラス,サイドミ ラー,車体などを損傷した.けが人はなかった. 道路管理会社の調べでは,足場の落下防止用 シートの不具合で,シートがめくれ,足場のす き間から電気コードが垂れ下がった. 〈製鉄所で溶鉄が流出〉 1 . 2007 年 6 月 14 日 2:50 頃 2 . 岡山県倉敷市 3 . 製鉄業 4 . 溶鋼 5 . なし 6 .  製鉄所の電気炉工場で溶鉱炉から溶鋼を容器に 移し替える作業中に約 30 t の溶鉄が流出した. 流出に気付いた作業員が消防に通報し,消防車

(10)

など 6 台が出動した.潤滑油などが燃えたが, 延焼はなかった.作業員 5 名にけが人はなかっ た.警察の調べでは,溶鋼約 120 t を直径約 3.5 mの容器に入れ,さらに鋳造機に移し替える作 業中にノズル付近から約 90 t が漏れ,非常用の 容器で受けたが約 30 t が 11 m 下のコンクリー ト床に約 5 m 四方にわたって流出した.溶鉄は 約 1 500℃であったが,周囲に散水し,約 1 時 間半をかけて自然冷却させた.ノズルの損傷の 可能性がある. 〈高校で異臭騒ぎ〉 1 . 2007 年 6 月 15 日 15:00 頃 2 . 東京都西多摩郡瑞穂町 3 . 高等学校 4 . 不明 5 . 軽症 34 名 6 .  高校で授業中に生徒がせき込んだり,息苦しさ を訴える異臭が発生した.高校から消防に通報 があった.生徒 34 名がのどの痛みなどを訴え て病院に搬送され,10 名が経過観察のため入 院したが,いずれも軽症であった.警察と消防 が原因を調べているが,ガス測定機による調査 では校舎内,屋外に異常はなかった. 〈花火工場で火災から爆発〉 1 . 2007 年 6 月 16 日 3:15 頃 2 . 群馬県北群馬郡榛東村 3 . 煙火製造業 4 .  マグネシウム,アルミニウム,木炭,硫黄,硝 酸カリウム,煙火原料 5 . 重傷 1 名,軽傷 4 名 6 .  煙火製造会社の自宅兼工場の自宅部分で火災が 起き,薬品庫などに延焼して爆発が起きた.木 造 2 階建て住宅約 230 平方 m およびブロック 造平屋建て薬品庫 3 棟計約 100 平方 m が全焼, 煙火打上げ筒保管庫など 2 棟の一部計 320 平方 mが焼けるなど,約 6 600 平方 m の敷地内の工 場建物 21 棟のうち 6 棟が全半焼した.薬品庫 では爆発が起き,飛散した石などで近隣約 400 m以内の住宅約 60 棟で窓ガラスが割れるなど した.火元住宅から避難途中に 2 階から飛び降 りた 1 名がかかと骨折で重傷,1 名が手に軽い やけどを負い,周辺の住宅でガラスを片付ける 際に 3 名がけがをした.警察の調べでは,薬品 庫は約 30 平方 m で煙火原料のマグネシウム, アルミニウム,木炭,硫黄,硝酸カリウムなど が保管されていた.火元住宅の住民は就寝中で あった. 〈北朝鮮で送油管が爆発〉 1 . 2007 年 6 月 19 日 2 . 北朝鮮・平安北道宣川郡 3 . 石油精製業 4 . 石油,ガソリン 5 . 死者 110 名 6 .  北朝鮮北西部の平安北道宣川郡で送油管の爆発 が起きた.老朽化し,破損した送油管から漏れ た石油を持ち帰ろうと住民が集まったところで 引火,爆発が起きた.住民約 110 名が死亡した. 当局によると,各機関から消火のために人員を 動員,送油を止め,徹夜で水を注入するなどし て翌朝鎮火した.転売目的で容器を持って住民 が集まり,被害が拡大した. 〈温泉施設でガス爆発〉 1 . 2007 年 6 月 19 日 14:30 頃 2 . 東京都渋谷区 3 . 一般公衆浴場業 4 . メタン 5 . 死者 3 名,重体 1 名,重傷 1 名,軽傷 6 名 6 .  温泉施設と道路を挟んで隣接する鉄筋地上 2 階,地下 1 階建ての温泉汲み上げ施設の地下 1 階で爆発が起きた.施設の屋根や壁が骨組みだ けを残して吹き飛んだ.飛散物や爆風により半 径約 120 m の範囲で建物 28 棟,車両 12 台など に被害があった.爆風で吹き飛ばされるなどで 従業員 3 名が死亡し,別の従業員 1 名が頭部に 重傷,1 名が気道熱傷,通行人 1 名が顔や上半 身のやけどで重体となった.現場にいた 5 名が 耳に違和感を訴えた.警察や消防の調べでは, 同施設では地下約 1 500 m から温泉水を汲み上 げており,施設跡でメタンが検出されたが,施 設にはメタンの検知器がなく,2006 年 1 月の開 業以来,メタン濃度の点検などがされていな かった.地中から温泉を汲み上げる際に源泉に 溶解したメタンを分離器で分離して換気扇で屋 外に排気していた.排気を屋外に放出する配管 には結露などによるたまった水を抜くコックが ついているが,開業以来水抜きがされておらず, たまった水で配管が詰まり,地下 1 階の機械室 に可燃性ガスが充満,ポンプの自動スイッチな どにより着火した可能性がある.前日の午後の 点検では異常はなく,稼働中の温泉施設で可燃

(11)

性ガスの安全対策を定めた法令はなかった.事 故後,東京都は温泉施設の安全設備設置マニュ アル策定の方針を決めた. 〈学校内でトラックの火災〉 1 . 2007 年 6 月 19 日 14:45 頃 2 . 名古屋市昭和区 3 . 中学・高等学校 4 . 廃材 5 . 軽症 3 名 6 .  中学・高等学校の体育館脇の敷地内で解体作業 中のトラックの荷台から火災が起きた.トラッ クの荷台の廃材が燃え,作業業者が消防に通報 した.消防車 14 台が出動し,火は約 30 分で消 し止められた.体育館で授業中の生徒約 70 名 のうち 3 名が煙を吸って病院に搬送されたが軽 症であった.警察の調べでは,旧校舎の解体作 業のためにリサイクル業者が階段 3 階部分の手 すりをバーナーで切断しており,火の粉がト ラックの荷台に落ちて火災になった可能性があ る. 〈中国の材木工場で火災〉 1 . 2007 年 6 月 19 日 19:20 頃 2 . 中国・遼寧省大連市 3 . 木材・木製品製造業 4 . 木材 5 . なし 6 .  中国・遼寧省大連市の材木工場で火災が起き た.消防車 15 台が出動したが,大量の木材が 消失し,約 3 時間後に鎮火した.けが人はなかっ た. 〈大学研究室でフッ化水素が発生〉 1 . 2007 年 6 月 20 日 19:55 頃 2 . 東京都小金井市 3 . 大学 4 . フッ化水素,フッ酸,硝酸,エタノール 5 . 軽傷 6 名 6 .  大学の実験室で実験廃液処理の際に突然フッ化 水素が発生した.学生 2 名が顔にやけどの軽傷, 教員 1 名と学生 3 名がガスを吸って,病院に搬 送され,やけどの 1 名が入院した.警察の調べ では,廃液ポリタンクにエタノールが入ってお り,ここにフッ酸と硫酸の混合廃液を加えた際 に反応して,フッ化水素が発生した可能性があ る. 〈電柱火災の溶けたゴムで通行人がやけど〉 1 . 2007 年 6 月 21 日 8:50 頃 2 . 千葉県松戸市 3 . 電気業 4 . 電気,ゴム 5 . 軽傷 2 名 6 .  路上の電柱上部の部品で火災が起きた.通行人 が発見して警察に通報した.火災で溶けたゴム が通行人 2 名の腕に落ち,軽いやけどを負って 病院に搬送された.警察の調べでは,高さ約 13 mの電柱の地上 10 m 付近に設置された高圧 線と変圧器をつなぐ部品の変圧器側接続部が接 触不良により発熱,発火し,直径約 10 cm,長 さ約 20 cm の円筒製のゴム製カバーが熱で溶け た可能性がある. 〈井戸の点検中に硫化水素中毒事故〉 1 . 2007 年 6 月 21 日 10:00 頃 2 . 香川県高松市 3 . 設備工事業 4 . 硫化水素 5 . 死者 2 名 6 .  渇水対策として活用するための井戸の点検清掃 中に硫化水素中毒事故が起きた.作業員 2 名の うち 1 名が井戸のなかで作業中に応答がなくな り,もう 1 名が助けに入り倒れていた.通報を 受けた警察と消防が井戸の中から 2 名を引き上 げて病院に搬送したが,2 名とも死亡した.警 察の調べでは,井戸は直径約 80 cm,深さ約 4.2 mで,約 30 年間使用されていなかったが,渇 水による自治体の井戸活用の呼びかけに応じ て,点検清掃を行っていた.井戸からは硫化水 素が検出され,底部がヘドロ状になっており, 作業でヘドロが移動して硫化水素が発生した可 能性がある. 〈停止位置の誤りで鉄道架線が切断〉 1 . 2007 年 6 月 22 日 7:55 頃 2 . さいたま市大宮区 3 . 鉄道業 4 . 電気 5 . 軽症約 50 名,影響約 185 000 人 6 .  赤信号で電車が停止する位置を誤り,架線で火 花が発生,切断され,停電が起きた.運転再開 まで 5 時間以上を要し,電車 162 本が運休,43 本に遅れが出た.駅間に停止した電車に乗客約 18 000人が最大 4 時間半閉じこめられ,50 名以

(12)

上が体調不良を訴えて手当を受けた.乗客約 185 000人に影響が出た.鉄道会社によると, 電車が停止したのは 2 か所の変電所からの架線 が約 90 m 平行して存在する区間で,高速で通 過すれば問題はないが,停止すると電位差のあ る架線とパンタグラフが接触した状態となり火 花が発生する.この区間では停止してはいけな いことになっていたが,運転士が赤信号で停止 位置を誤ったため,火花が発生する状態が続き, 高温となって架線の銅線が溶断された可能性が ある. 〈原子力発電所の変電施設で火災〉 1 . 2007 年 6 月 28 日 2 . ドイツ・ハンブルク 3 . 原子力発電所 4 . 不明 5 . なし 6 .  ドイツ北部ハンブルク近郊の原子力発電所の変 電施設の冷却システムで火災が起きた.消防が 出動し,約 2 時間後に鎮火した.けが人はなかっ た.警察と消防によると,原子炉は停止された が,損傷はなく,変圧器を冷却する液体が燃え だした可能性がある. 〈液晶工場で塗料などの火災〉 1 . 2007 年 6 月 28 日 12:15 頃 2 . 千葉県茂原市  3 . 電子デバイス製造業 4 . 塗料 5 . なし 6 .  液晶工場内の鉄筋コンクリート造りの排水処理 棟で屋根に置かれた防水塗料などの火災が起き た.消防車 14 台が出動し,約 30 分後に鎮火し た.作業をしていた 5 名は昼休みで不在で,け が人はなかった.警察の調べでは,建設中の排 水処理棟内部の長さ約 40 m,高さ約 5 m,幅約 5 mの排水処理槽に 2 日前から防水塗料を塗る 作業をしており,屋根に置いてあった 18 L 入 りの塗料缶約 100 缶のうち約 50 缶が燃えた. 自然発火の可能性がある. (独)産業技術総合研究所 和田有司,加藤勝美,阿部祥子,内村紗希, 阿部則子,尾和ハイズィック香吏

参照

関連したドキュメント

されてきたところであった︒容疑は麻薬所持︒看守係が被疑者 らで男性がサイクリング車の調整に余念がなかった︒

 ・ ナンバープレートを破損、紛失したとき   ・ 住所、氏名、定置場等に変更があったとき  ・

あの汚いボロボロの建物で、雨漏りし て、風呂は薪で沸かして、雑魚寝で。雑

事例は以下の通りである。

夜真っ暗な中、電気をつけて夜遅くまで かけて片付けた。その時思ったのが、全 体的にボランティアの数がこの震災の規

下山にはいり、ABさんの名案でロープでつ ながれた子供たちには笑ってしまいました。つ

①タービン入口温度は、 1980 年代には 1,100℃級であったが、現状では 1,500℃級のガス

3 月 11 日、 お母さんとラーメン屋さんでラーメンを食べているときに地震が起こっ