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バイオマス/廃棄物ガス化発電用乾式ガス精製システムの開発―パイロットプラント試験による性能の実証と実現性の評価―

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Academic year: 2021

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(1)主要な研究成果. バイオマス/廃棄物ガス化発電用乾式ガス精製システムの開発 −パイロットプラント試験による性能の実証と実現性の評価− 背 景 循環型社会の形成にはバイオマスや廃棄物等を利用した発電システムが求められており、高い熱効率が期待 できるガス化発電システムはその有力な候補である。自治体等での利用を想定すると、発電プラントの規模は 数百∼数千 kW であり、燃料ガス精製には運転操作性や保守性(無排水など)に優れると共に、環境性が極め て高いガス精製システムが求められる。当所では図 1 の乾式ガス精製システムを提案し、そこで必要となる各 種不純物除去剤を開発・選定した* 1。本乾式ガス精製システムの性能を実証規模の設備で評価すると共に、 商用規模の設備の実現性を評価する必要がある。. 目 的 当所が開発・選定した各種不純物除去剤を用いて、乾式ガス精製システムのバイオマスガス化実ガスにおけ る性能を実証すると共に、商用規模の乾式ガス精製システムを試設計し、湿式ガス精製システムと比較して優 位性を明らかにする。. 主な成果 1.乾式ガス精製システムの性能 乾式ガス精製設備に装填した各種不純物除去剤の性能を、模擬燃料ガス試験により評価すると共に、ガス 化炉からの実ガスを精製して溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)の発電試験を実施した。銅系水銀除去剤、ガ ラス繊維強化型ハロゲン化物吸収剤、ならびに酸化亜鉛脱硫剤のいずれも、高い除去性能を発揮できた(図 2)。さらに、精製したバイオマスガス化ガスにより MCFC でも安定に発電することができた(図 3)。これ によりバイオマスガス化発電システムに求められる性能を満足すると共に、環境対策の面においても十分に 対応できると考えられる。 2.乾式ガス精製システムの実現性評価 商用規模の乾式ガス精製システムの評価を行うため、各不純物除去剤の性能データから、原料処理量 25 t/d * 2 のガス化炉に対応する固定床プロセスを試設計した。さらに乾式ガス精製システムと同等の性能を有 する同規模の湿式システムと所要動力、設備規模、設備費ならびに運用コストの観点から比較して以下の結 果が得られた。 ・乾式システムは湿式より所要動力が 3 割少なく(所内率 14%)、発電システムの高効率化に寄与できる。 ・設置面積は湿式の 7 割程度となり設備が小さく簡素であり、建設費も湿式より 2 割以上削減できる見込み がある。 ・乾式システムの運転コストは、湿式脱硫プロセスに用いる吸収液・薬剤や廃液の処理が不要であるため、 湿式システムに比べて大幅に有利である。 以上の結果から、本乾式ガス精製システムの湿式ガス精製システムに対する優位性が明らかとなり、バイオ マスガス化発電システムに適用する上で、本乾式ガス精製システムは十分に高い実現性がある。 本研究の一部は、独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)との共同研究として実施した。 主担当者 関連報告書. エネルギー技術研究所 エネルギー変換工学領域 上席研究員 小林 誠 「バイオマス/廃棄物ガス化発電システム用乾式ガス精製システムの開発─パイロットプラ ント試験による実現性の評価─」電力中央研究所報告: M07022(2008 年 9 月). * 1 :電力中央研究所報告: M06007「多成分対応乾式ガス精製システムの開発─水銀除去プロセスへの銅系吸収剤の 適用性評価─」 同報告: M06009「多成分対応乾式ガス精製システムの開発─成形ハロゲン化物吸収剤の性能向上とハロゲン除 去プロセス検討─」 同報告: M06008「多成分対応乾式ガス精製システムの開発─酸化亜鉛脱硫剤のバイオマスガス化ガスにおける 脱硫性能評価─」 * 2 :発電出力 1,000kW 程度の中規模発電システムを想定した規模である。. 104.

(2) 6.化石燃料発電/エネルギーと環境の調和. 図1 バイオマス/廃棄物ガス化発電システム用乾式ガス精製システム 既存技術と電中研開発の独自技術を融合して、精製ガスを溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)による発電に も使える高い清浄度を達成できることを目標性能とした、無排水の乾式ガス精製システム。. 銅系水銀除去剤, 160℃ 水銀除去器入口 水銀除去器出口 塩化水素濃度 [ppm]. 水銀濃度 [μg/m3 N]. 20 15 10. 200. 100. 0. 0 1. 2 3 4 5 試験時間 [h]. 6. 反応器入口 H2S+COS 脱硫剤層出口 全硫黄化合 物. 1000. 300. 5. 0. 酸化亜鉛脱硫剤, 310℃. ハロゲン 化物吸収剤, 330℃ 400. 反応器入口 ハロゲン 化物  吸収剤層出口. 硫黄化合物濃度 [ppm]. 25. 800. COS. 600 400 200 0. 0. 1. 2 3 4 5 試験時間 [h]. 6. 0. 1. 2 3 4 5 試験時間 [h]. 6. 6. 図2 高温乾式ガス精製設備の不純物除去性能(模擬燃料ガス試験) 銅系水銀除去剤、ガラス繊維強化型ハロゲン化物吸収剤、ならびに酸化亜鉛脱硫剤のいずれも、分析計の 検出下限を下回る濃度レベルまで不純物を除去でき、高い性能を発揮できることが分かった。 1200 バイオマスガス化ガス. 1000 900 200. 800 700. 出力 電圧 電流 密度. 燃料切り替え. 150 100 50. 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 0. 2. 0. 電流密度 [mA/cm ]. 出力電圧 [mV]. MCFC用模擬燃料 1100. 試験時間 [h]. 図3 MCFCによる乾式ガス精製システムの性能実証試験結果 精製したバイオマスガス化ガスにより MCFC でも安定に発電することができた。これによりバイオマスガス化 発電システムに求められる性能を満足すると共に、環境対策の面においても十分に対応できると考えられる。. 105.

(3)

参照

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