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第19回FMES・研連シンポジウム「経営工学と企業の社会的責任(CSR)」

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Academic year: 2021

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第19回FMES・研連シンポジウム

「経営工学と企業の社会的責任(CSR)」

矢部 博(東京理科大学)

習墓・萎三冠

さる平成15年12月5日(金)に,日本学術会議経営 管理工学専門委員会とFMES(経営工学関連学会協 議会)が主催する第19回シンポジウムが開催された. 場所は日本学術会議講堂,テーマは「経営工学と企業 の社会的責任(CSR:CorporateSocialResponsibil− ity)」で,参加人数は80名を超えた.FMES・研連 シンポジウムは,FMESを構成する9つの学会(日 〔 本OR学会もその1つ)が交替で幹事をして毎年1回 開催される.今匝=まプロジェクトマネジメント学会が 幹事学会であった. 米国におけるエンロン,ワールドコムの不正決算, 我が国における食品メーカをはじめとした企業内不祥 事が相次いで明るみになるにつれ,企業の信頼性を回 復するためのコンプライアンスの確保が問題になって きた.こうした企業を取り巻く環境の変化にともなっ て,近年CSRという概念が注目を浴びている.CSR とは「財務的側面で株主に報いるだけではなく,法令 遵守・環境保護・人権擁護・労働環境・消費者保護・ 社会貢献といった社会的側面でも責任を果たそうとい う経営理念である」といえる.今回のシンポジウムで は,こうしたCSRの考え方,動向,実現にむけての 苦労話などを聞くことができた. まず,久米均氏(日本学術会議第5部部長)の開会

′へ の挨拶から始まった.FMESの活動報告,第19期日

本学術会議にむけての説明の後,本テーマに関する概 論が述べられた.そしてウラン燃料加工工場の違法操 業などにみられるように,技術者の倫理が問われてい る昨今,経営工学関連でも倫理規程の設定を検討して はどうかとの提言があった.続いて4件の特別講演が あった.まず,斎藤敏一氏(㈱ルネサンス)より㈲経 済同友会が2003年3月にまとめた第15回企業白書 「『市場の進化』と社会的責任経営」に関連した講演が あった.あらためて企業の社会的責任を検討する理由 や21世紀の企業のあり方について意見が述べられた. 次に,矢野友三郎氏(経済産業省)が「CSRとISO (国際標準化機構)」について講演した.2001年の

ISO理事会や2003年のエビアンサミットでもCSR

について議論されたこともあり,今やCSRは環境問 題とならんで日本企業から最も熱い視線が注がれてい るという.こうした状況下で,CSRについて検討し ている国内外の委員会の動向が詳しく紹介された.3 番目の首藤恵氏(中央大学)の講演は,機関投資家の コーポレート・ガバナンスと社会的責任投資について であった.英国年金基金のコーポレート・ガバナンス 行動と社会的責任投資に対する公共政策の役割と,そ れを社会的責任投資に結びつけるメカニズムについて 詳しい説明があった.4番目の講演は宮地敏通氏(日 本ハム㈱)によるもので,いわゆるBSEに関連した 買い上げ事業の不祥事に対するその後の社内の取り組 みについて報告があった.一度失った信用を取り戻す ことがいかに大変かを改めて実感した次第.起こして しまった不祥事は許されるものではないが,その後の 真撃な取り組み方に企業の誠実さが感じられた.最後 に,プロジェクトマネジメント学会会長河合輝欣氏の 閉会の挨拶で5時間におよぶシンポジウムの暮を閉じ た.企業のモラルとネ土合的責任のあり方を考えさせら れた一目であった. なお第20回シンポジウムは,我が日本OR学会が 幹事になり今年の7月9日(金)に日本学術会議講堂で 「経営戦略とリスクマネジメント」というテーマで開 催される予定である. 2004年5月号 © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず. (63)32丁

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