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リウマチ・関節疾患・膠原病の専門外来における在宅医療の取り組み

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Academic year: 2021

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(1)リウマチ・関節疾患・膠原病の専門外来における 在宅医療の取り組み 研究報告書. 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団助成 2014年度前期 一般公募. 研究代表者(助成申請者) 山口 優美 医療法人社団康明会 康明会荻窪クリニック 平成27年8月31日.

(2) (1)背景・目的 近年、医療が専門細分化したため、大学病院外来には高齢患者が難病などの慢性疾患に 罹患している場合(リウマチ・関節疾患、膠原病など)、通院困難または急性疾患で入院 となる時点まで(転倒による骨折・肺炎など)通院を継続する傾向がある。中には、自力 で通院できず、毎回家族やヘルパーに外来に車椅子で付き添われて受診する患者もおり、 検査や診察に半日近くかかり、患者本人はもとより家族や周囲の人の介護負担も考慮すべ きである。 本来、逆紹介をすすめる大学病院としては、地域の開業医、在宅医の先生にこのような 症例を紹介し繋げていくべきだが、患者本人の “もう数十年東大に通っているから、通 えるだけは来たい”、 “専門の病気なので、特殊な薬を飲んでいるので大学でいろいろ検査 してもらわないと不安”、 “足腰は悪いが、東大ならタクシーで通いやすい、自宅の近くの 整形外科クリニックはかえって行きづらい”“何かあった時に東大に入院したいから”な どの希望もあり、なかなか逆紹介がすすまない現状にある。 少なくとも、大学病院に頻繁に(月 1 回の検査や、2 週に 1 回注射する必要があるリウ マチに対する治療など)通院するのが困難になった場合、かかりつけ医に通院または往診 で普段の状況を診てもらうことが必要である。専門外来には 3-6 か月に 1 回介護者付き添 いで通院し、検査や内服調整を行い、かかりつけ医の先生に今後の在宅療養における注意 点などお伝えできれば、患者本人および家族にとっても負担となる無理な通院が減り、病 状悪化の予測をつけながら緊急入院を回避することによって自宅で過ごせる時間が長く なる。患者にとっても、かかりつけ医と病院専門医の両方の視点から体全体と難病を治 療・ケアしてもらえている満足感は向上し、医師同士も情報共有しながら継続して一人の 患者を診られるため、心的負担が軽減し、最期まで患者に関われる満足感も向上すると考 えられる。 関節疾患患者の場合、外来には車椅子で介護者に付き添われ通院するが、自宅での ADL、 生活困難感を外来では把握しきれないことが多い。しかしながら、急性疾患で入院してか ら退院時に在宅医療・介護を導入・調整するよりも、外来時から在宅医療の導入も視野に 入れ、外来通院からそのまま在宅医療に移行することが、患者の QOL の向上に利点があ ると考えられ、認知症高齢者でも同じことが言える。 そこで、外来に通院しているリウマチ・関節疾患、膠原病などの慢性疾患を有する高齢 患者を対象に、自力通院が困難となってくるタイミングで地域の開業医または往診医に紹 介し共に診療していただき、病院専門医と並走しながら最終的に患者を地域につなげてい くモデルの構築について研究する。.

(3) (2)方法 研究対象者として、 ・アレルギー・リウマチ内科外来に通院中の患者 ・外来に付き添いを必ず必要とする患者 ・要介護認定を受けている(ADL 低下)、主治医意見書を書いている患者 ・75 才以上(後期高齢者) ・他にかかりつけ医を持たず、東大で多くの科に通院している患者(他科との調整は必要 である) ・高齢の通院困難患者を想定しているが、若くても高度間質性肺炎、悪性関節リウマチな どの特定疾患を有し介護を受け通院困難な方も、場合によっては考慮する 上記の患者を東大病院. アレルギー・リウマチ内科外来(山口担当. を挙げる。. リウマチ在宅相談. 外来)に紹介していただき、在宅医療の必要性を検討・評価する。評価内容として、 ・関節リウマチなど原疾患の治療内容、身体機能の評価(HAQ、DAS28) ・介護度 ・認知機能(HDS-R、MMSE)を含む高齢者総合的機能評価(CGA) ・患者や家族の希望(在宅医療がよいのか、近医通院がよいのか)を挙げる。 患者が在宅医療を希望した場合、患者の住まいが東大病院近隣または杉並区ならば、水 道橋東口クリニックまたは荻窪クリニックより山口が訪問診療をし、患者の住まいが東大 近隣でなければ地域のかかりつけ医、在宅医療をしているクリニックに紹介する(診療科 にリウマチ・膠原病が入っているとなおよい)患者を紹介する際は、リウマチ・膠原病に 関してはいつでも東大病院アレルギー・リウマチ内科にコンサルトできることをかかりつ け医に伝える。当科として判断すべき症例についてはチャートラウンドで適宜検討し、そ の内容をかかりつけ医にも報告する。 患者は地域のかかりつけ医に通院または訪問診療を受けながら、3-6 か月に 1 度、東大 病院外来に受診する。そうすることで、かかりつけ医(主治医)と病院専門医(副主治医) が病状理解を共有し、かかりつけ医は病院専門医に適宜コンサルテーションができること で、切れ目のない医療を患者に提供することができ、患者も安心して在宅療養を継続でき る。普段からの病状コントロールで予期せぬ悪化からの緊急入院を抑制でき、患者および 家族の満足度につながると考える。 患者 3 か月~6 か月に一度の診察. いつもの往診・外来. (外来または訪問) 大学病院医師. かかりつけ医. (専門医・副主治医) スムーズな情報のやり取り. (主治医).

(4) (3)実践結果 1)東大病院アレルギー・リウマチ内科でのリウマチ在宅相談外来開設 平成26年7月より、アレルギー・リウマチ内科医局内に周知し、患者さんに配布する紙 を外来ブースに設置し、興味のある患者さんに外来の存在を発信していった(添付資料1)。 当科外来担当医からの紹介や、患者自ら希望され、当初月に2人くらいのペースで初診患 者があった。その症例報告を平成26年9月11日. 第3回. RA 治療の病診連携を考え. る会にて発表した(添付資料2)。演題名「リウマチ在宅相談外来の取り組み」。 まず、本研究のきっかけとなった症例を提示し(シェーグレン症候群,関節リウマチの 83 歳女性、現在自宅近くの老人保健施設に入所中)、7月―9月までに紹介を受けた患者 4例について報告した 年齢. 東大通院診. 性別. 療科. N.S. アレリウ. (88F). 主病名・合併症. 入院歴. 関節リウマチ、シェーグレン症. 1回. 候群、多発脳梗塞、骨粗鬆症. 脳梗塞. 介護度. 申請中. 内服種類. 7種類+注射 (テリボン). K.K. アレリウ. 皮膚筋炎、慢性心不全、骨粗鬆. 1回. (80F). 循環器. 症. 皮膚筋炎. K.R. アレリウ、. シェーグレン症候群、反応性関. 2回. (79F). 泌尿器科. 節炎、膀胱がん. 泌尿器科. S.M. アレリウ、. 関節リウマチ、変形性膝関節. 3回(発熱、. (86F). 老年病科. 症、認知症、糖尿病、骨粗鬆症. 腎盂腎炎、偽. なし. 21種類+注射 (テリボン). なし. 7種類+目薬4 種類. 要介護2. 10種類+ 注射(プラリア). 痛風). 実際、2 か月本外来を実践して感じた、地域への移行が困難な要素として、 ① 患者さん自身が長く東大にかかっていて,他にかかるのに抵抗がある場合 ② 外来に付き添う家族は同居していない,または日中独居で,普段の状況が把握しき れない場合 ③ 必ずしも在宅医療にすぐつなぐものではなく,近くの病院や診療所の外来を探す必 要がある ④ 何かあれば,救急車で東大病院に来た方が早い,いつも入院できています,と言わ れるご家族が2例あった ⑤ 他科との調整が必要なため,すぐに在宅移行は無理 ⑥ かかりつけ医を持つことの重要性を患者さん,ご家族に理解いただく機会が必要 が挙げられた。 このことを踏まえ、外来を継続し、平成27年4月24日. 第59回日本リウマチ学会. 総会・学術集会にて、 「大学病院におけるリウマチ在宅相談外来の取り組み」、平成27年.

(5) 4月25日. 第17回日本在宅医学会もりおか大会にて「東大病院におけるリウマチ在宅. 相談外来の取り組み」について経過報告した。(添付資料3,4) 年齢. 東大通院. 性別. 診療科. N.S. アレリウ. (88F). 主病名・合併症. 入院歴. 介護度. 内服種類. 関節リウマチ、シェーグレン症. 1回. 要介護. 7種類+注射(テリ. 候群、多発脳梗塞、骨粗鬆症. 脳梗塞. 2. ボン). なし. 21種類+注射(テ. K.K. アレリウ. 皮膚筋炎、慢性心不全、骨粗鬆. 1回. (80F). 循環器. 症. 皮膚筋炎. K.R. アレリウ、 シェーグレン症候群、反応性関. 2回. (79F). 泌尿器科. 泌尿器科. S.M. アレリウ、 関節リウマチ、変形性膝関節症、 3回(発熱、 要 介 護. 10種類+. (86F). 老年病科. 2. 注射(プラリア). 9種類. 節炎、膀胱がん. 認知症、糖尿病、骨粗鬆症. 腎盂腎 炎、. リボン) なし. 7種類+目薬4種 類. 偽痛風) A.K. アレリウ、 関節リウマチ、変形性関節症、. 2回( 膝手. 要介護. (85F). 整形外科. 術、圧 迫骨. 2. 腰椎圧迫骨折. 折) T.T. アレリウ、 関節リウマチ、慢性心不全、大. 3回( 大腿. 要介護. 6種類+. (84F). 整形外科. 手術、 圧迫. 2. 注射(テリボン). 7種類. 腿軟部腫瘍、腰椎圧迫骨折. 骨折) H.Y. アレリウ、 全身性エリテマトーデス、. 2回( 胸水. 要介護. (89F). 循環器. 貯留). 2. S.Y. アレリウ、 関節リウマチ、腰椎圧迫骨折. 1回( 腰椎. 要介護. (85F). 整形外科. 圧迫骨折). 3. 胸水貯留. 9種類. 結果は、8例中要介護2以上が6例あり、他2例は家族の介護力あり、介護申請をして いなかった。8例中6例に骨粗鬆症、腰椎圧迫骨折の既往あり、在宅相談外来に通院開始 から、2例が脊椎圧迫骨折を発症し入院した(2 例とも他院)。このことからも、もとも と通院困難となるリスクが高かったと考えられる。2 例のうち 1 例は、腰椎圧迫骨折で東 大病院に救急受診→他院に転院し、入院中に心不全急性増悪を来し、再度東大病院に転院 した症例があった。本症例も、リウマチ在宅相談外来の電話での相談を受けながら、東大 病院整形外科受診につなげた。救急受診の際は病診連携、転院の際は病院間の連携が重要 と考えられる。終了症例は 2 例あり、1例は東大に通院困難となり、家族が探した近医に 通院開始(川崎市在住)し終了、1例は外来受診予定であったが、その直前に食事摂取不.

(6) 良で入院となり、受診できなかった。在宅医療につなげた症例は 2 例あった(台東区、江 東区)。また、現在進行形であるが、在宅医療につなげるべくリウマチ在宅相談外来に通 院している症例は 2 例(いずれも関節リウマチ)ある(豊島区、文京区)。1 例はケアマ ネージャーに相談し進行中、1 例は介護申請なく調整中である。いずれも外来通院時に家 族の付き添いあり、家族の仕事を休んでの通院負担や、自宅でいざ動けなくなった時の心 配の実感が強い。 リウマチ在宅相談外来の相談電話にいつでも連絡を受けているが、私が仕事中は電話に 出ることができず、留守電対応となり後程かけなおすことにしている。相談内容で最も多 、病状について、薬の服用につ いのは外来予約の確認・変更の問い合わせであり(15 件) いてが8件ずつあった。ご家族が電話を遠慮されることもあり、「先生に電話するのが悪 いので、在宅医療の先生を紹介してください」という例もあった。また、大学病院側の課 題だが、外来予約センターの電話が込み合っているため、電話しても何時間もつながらな ず予約を変更することの困難があり、やむなく在宅相談外来の電話を利用されていた。患 者さん本人からは、電話での問い合わせが多かったが、ご家族からはメールでの病状相談 もあった。 電話相談など大学病院でそこまでする必要が無いと思われると思うが、医師側が患者さ んが普段何に困っているかを知り、いつでも相談ができるという安心感が患者さんやご家 族にもたらされた時に、やっと本来かかりつけ医を持てば、こういう相談をいつでもでき るのですよという啓蒙に繋がり、地域で暮らすイメージを持っていただけるのではないか と考える。 相談内容. 件数. 外来の予約変更、問い合わせ. 15 件. 病状の相談. 8件. 薬の内服内容について. 8件. 入院に関する相談. 3件. 入院中、退院後の相談. 2件. 合計. 36 件.

(7) 2)リウマチ在宅相談外来通院中の患者さんのインタビュー(江東区ご自宅で) 平成 27 年 4 月 19 日 14 時 30 分~15 時 30 分 S.M. 86 才. 女性. アレルギー・リウマチ内科、老年病科通院中. 疾患;関節リウマチ、変形性膝関節症、認知症、糖尿病、骨粗鬆症 入院歴;3 回(発熱、腎盂腎炎、偽痛風). 介護度;要介護2. 内服種類;10 種類+注射(骨粗鬆症) 生活状況;マンションの 7 階(最上階)に住んでいる 息子さんが 2 人おり、次男と同居、長男が同一建物、下階に居住。マンション玄関は半地 下となっており、週 2 回のデイサービスに出かけるときは、階段を 7 段上らないとならな い。膝が痛い時期はそれが非常に大変だとのこと。 デイサービス(週 2 回火曜、土曜)、訪問マッサージ(週 3 回月、水、金)、木曜日、日 曜日は自宅でゆっくりしている。日曜日以外、毎日ヘルパーに入ってもらっている(1 日 2 回、昼の食事、夕方) 。デイサービスは、送りはご家族が、迎えはヘルパーさんに頼み、 病院通院は次男担当。要介護 2 であるので、サービスは少しはみ出しているが、今の生活 には欠かせない。歩いて 5 分の所にケアマネージャーさんの事業所あり、月 1 回の訪問と、 いつでも相談にのってくれる。同じケアマネージャーさんで 3 年目、最近の入院は一昨年 の冬。本人は、家の中は伝い歩きで、外出は車椅子を利用している。トイレは自分で歩い て行けている。息子さんが心配していたのが、送りつけ詐欺に引っかかることであり、過 去に 4 回あったと、架空のオーダーで代引きの宅配便を送りつけられる。消費者相談セン ターに相談した。対策を考えている(今は呼び鈴ならないようにしているなど) 本人の生い立ち(ご本人から聴取)関東大震災前からここに家があり、大正 13 年、ご 主人の生まれた地である。戦前から住んでおり、昭和 23 年に結婚した。お爺さん、お婆 さんの代から縄、むしろ、かますの販売をしており、正月、お祭りとなると神社(香取神 社、亀戸天神)のしめ縄など、大変忙しい時期があった。坂本先生(町医者)ご主人の妹 さんがお医者様で近くに開業されているが、先生も高齢、何かあれば往診に来てくれると いうが、頼む感じではない。 ご主人は平成 23 年 3 月 4 日 誤嚥性肺炎で墨東病院に入院し、2 週間で亡くなった。 本人は当時墨東病院まで歩いて、お見舞いに行っていた。 次男は臨床検査技師をされていている。平日は仕事、出張もある。長男と介護の分担を されている。今までに救急車は 4 回呼んだ。1 回は東大で無いところに搬送され、蜂窩織 炎だった。家で、急に熱がでたり、動けなくなったりした場合、近くの医者に連れて行く こともできないので、救急車を呼んだ方が安心だと思う。大抵、東大病院に連れて行って くれるので、、、との、次男の意見。在宅医療に関しては、今までも検討していたが、近く に在宅医療をしている診療所を探しきれなかったとのこと。今回、在宅医療専門のクリニ ックも、病状変化時に 24 時間で対応してくれるので、選択肢に入れてもいいのではとお 伝えした。今まで考えたことが無かったので、参考にしてみるとのことだった。.

(8) 3)東大在宅ドクターズネット 分会~病診連携の意見交換会 日時:平成27年5月28日. 木曜日 19時00分~21時00分. 場所: 伊藤国際学術研究センター. 特別会議室(3階). 東京都文京区本郷 7-3-1 プログラム 1.武藤 真祐 先生(医療法人社団 超高齢社会を支える. 鉄祐会. 理事長). -在宅医療・介護・生活のプラットフォーム構築-. 2.山口 潔 先生(医療法人社団創福会. ふくろうクリニック等々力. 理事長). 認知症の医療連携 3.斎藤 恵介 先生. (医療法人社団鳳優会 あすかホームケアクリニック、. 帝京大学 泌尿器科学教室 講師)によるご発表 4.山口 優美(医療法人社団康明会. 康明会荻窪クリニック院長、東京大学. アレルギー・リウマチ内科) 東大病院における「リウマチ在宅相談外来」のご紹介、実践報告 5.会場意見交換 参加者は 20 名(医師 11 名、医学生. 3 名、医療ソーシャルワーカー(病院、クリニッ. ク)6 名)であった。 武藤先生より、先進的な在宅医療提供体制の構築(ICT を活用) 、在宅医療・介護情報 連携の確立、介護・医療・生活も含めた「ライフサポートビジネス」の創出について、千 石、石巻での活動をご発表いただいた。 在宅医療の工夫として、当初病院専門性にならった工夫をされていたが、患者さん家族 の要望により、担当主治医制にし、必要に応じて専門医にコンサルトする体制に作り変え たこと、在宅医療連携部(看護師が中心となる)が地域連携において顔の見える関係を築 き、院内では病診連携、家族の相談窓口など専門的な活動で診療を支えていることで、各 部署の役割が効果を持ってチーム協働していることをお話しいただいた。在宅医療の高い 質を保ちながら、広域に(千石、石巻)医療提供するために、カルテ口述に対応するメデ ィカルクラークセンターやコンタクトセンター(夜間帯オンコールの一時受け)の仕組み を構築するなど、独自の取り組みをされている。また、虚弱化し始めた高齢者に対して、 コンビニや電力会社、宅配便など、見守りができる可能性のある民間企業の情報をクラウ ドでつないで、その人にあったサービスを早い段階で提供できるように、高齢者のニーズ と民間企業のマッチング進めるために医療機関も関与していく活動をご紹介された。 山口潔先生より、認知症の医療連携に関して、浅草認知症ケア研究会での活動をご講演 いただいた。台東病院と地域のかかりつけ医の関係として、病院では認知症の診断のみを 行い、治療・フォローは必ずかかりつけ医(紹介元)に返すことを徹底しており、年に 1.

(9) 度の病院受診を勧めているとのこと、医師会でも勉強会を年に 4 回施行し、開業医の先生 にもこの仕組みを周知しているため、多いときは週に 5 名の新患があるとのことだった。 会場からの質問は、 ① 家庭医のメリットを患者さんにわからせるには? (回答)要介護者(高齢者)には訪問診療がマッチする、 ② 総合病院に多くの科にかかっていて、処方薬が何十種類にもなっている場合、各科で の討議はどうするか? (回答)まずは、自分の専門領域の病状が安定しているならば自分の所から手放すこと。 あとは他の科については、家庭医に調整してもらっていい、 ③ 遠方から来ているリウマチ膠原病患者さんを戻す時に、その地域の開業医の先生はど んな人なのかとか分からないと、東大に戻ってきてしまうリスクが高い、、、どのよう に紹介先を選定すればよいか? (回答)誰でもいい、この病気が診られる先生かはどうでもいい、専門性にこだわる必要 はない、かかりつけの先生に専門性のクオリティーを求めるには限界があり、患者さ んとの関係も相性もあるので、すぐには結婚できない、お見合いのようなものです。 などが挙がった。また、会場のリウマチ専門医より、患者さんが住んでる地域を聞いて、 そこの地域のリウマチ専門医を探す、または整形外科を探せば、大体受けてくださるとの コメントを頂いた。 齊藤先生からは、帝京大学泌尿器科から大学近隣に在宅クリニックを開設し、大学勤務 医が在宅に出向くという斬新な取り組みに関してご発表いただいた。在宅で展開されるヒ ューマニティーを持った暖かい医療に、大学病院ならではの先進医療が関われる可能性は ないか、在宅医療にエビデンスを構築するための研究活動を推進されている。泌尿器科と しては、病診連携を飛び越えたシステムで、大学病院主治医が一貫して在宅でも治療でき る環境ができている。今後の課題は、地域の夜間対応できるシステムの確立について、一 人開業医では困難であり、大学病院のようなマンパワーのある医療機関が何とか支えられ ないか、お看取り医療から患者さんの在宅療養の QOL を高める医療へと、例えば泌尿器 科特性をもった患者さんを楽にする治療を自宅で可能にする(尿道ステント留置)、出張 在宅医療などの在宅医療イノベーションについて話してくださった。また、当日ご参加い ただいた帝京大学医学部学生、在宅医療研究会のメンバーなどに在宅医療教育を実践され ており、学生たちの共感力を育てている。大学病院医師として、在宅医療に協力できるこ とは何かを常に考えているマインドを伝えてくださった。 山口 優美からは、東大病院リウマチ在宅相談外来の取り組みについて報告した。 会場からの意見・感想の中で、今後の活動につなげる必要があると感じたことは、「大 学病院外来通院患者にどうやってかかりつけ医の必要性、メリットを説明したらよいか」 「逆紹介するにあたっても患者さんが戻ってしまう心配を考えると、どういった医師に紹 介すればいいのかわからない」という、大学病院医師側のかかりつけ医につなげるための.

(10) 知識が不足していることが考えられた。このことより、大学病院医師側に、継続してかか りつけ医を患者が持つことの重要性を伝えていき、患者側にその知識が普及すること、ま た台東病院と浅草医師会との関係のように、病院医師とかかりつけ医が協働しながら一人 の患者を診るための、ツールの開発(連携クリティカルパスなど)が必要であると考えら れた。 なお、 「東大在宅ドクターズネット」とは、平成 25 年 7 月に発足した東大病院関連の在 宅医の交流の場として、さらには東大病院の若手医師の在宅医学教育の場として、勉強会、 交流会を継続的に行っている任意の組織である(発起人 会員数. 山口 優美、山口. 潔)。現在. 約 40 名(医師、医学生、病院・診療所 MSW など)であり、今後も在宅医療に. かかわる多職種の方々が、情報交換できる場として、交流会を継続していく予定である。. 4)ホームページの作成 平成 27 年 9 月 1 日より開設予定である。 内容は、リウマチ在宅相談外来の内容説明、活動紹介、問い合わせページがあり、電話 以外にかかりつけ医、患者、家族に対応できるコミュニケーションツールとなる。また、 併せて、東大在宅ドクターズネットに関しても紹介できるページを作成した(リウマチ在 宅相談外来の患者さんが地域の在宅医を探しやすいように)。今後も、病院医療と地域医 療をつなぐ活動を継続する上で、医療従事者向け交流会や、患者さんの会などの情報を発 信するツールとして、有意義に活用していきたい。 http://preshintoshi.rcpdev.info. (開設前のデモページ画面になります). 5)パンフレットの作成 リウマチ専門外来に通院中の患者に、かかりつけ医を持つ意義を説明するパンフレット を作製した(添付資料5)。現在イラスト挿絵を作成中であり、デザインを完成させ印刷 したのちに、東大病院リウマチ専門外来で患者に頒布し、東大在宅ドクターズネットや連 携医療機関に郵送する予定である。.

(11) (4)考察・結語 本研究の目的は、難病などの慢性疾患を有する高齢患者が、地域のかかりつけ医に普段 通院または訪問診療を受けながら、3-6か月に1度病院専門外来に受診することで、か かりつけ医と病院専門医が病状理解を共有し、かかりつけ医は病院専門医に適宜コンサル テーションができることで、切れ目のない医療を患者に提供することができ、患者も安心 して在宅療養を継続できるということである。その結果として、普段からの病状コントロ ールで予期せぬ悪化からの緊急入院を抑制でき、患者および家族の満足度につながる。ま た、医師側も、一人の患者に対し、チームとして大学病院医師・かかりつけ医が最期まで 関わることで、専門医としては疾患の経過をすべて把握でき、かかりつけ医としてはいつ でも専門医に相談できることで心的負担感を軽減し、難病の在宅受け入れのハードルが下 がり、在宅移行症例を増やしていける可能性があると考えられる。 実際、患者を連携したかかりつけ医、在宅医の先生からのご意見は「大学病院に患者を 紹介すると帰ってこない」、 「大学医師から直接挨拶、連絡をくれるとは思わなかった」と いう内容があり、大学病院とは関わりを最初から持ちづらい関係性があることを実感した。 大学病院医師側も、 「はたして在宅医療は何ができるのか?」 「どんなかかりつけ医に紹 介したらいいのか?」と普段から多く悩んでいることがわかった。一方で、外来通院を継 続する患者、家族の考えとしては、地域のかかりつけ医のイメージが持てないこと、何か あった時(病状変化時)に大学病院だったら必ず入院できるとの思いがあり、かかりつけ 医を持つことの利点や、大学病院とかかりつけ医両方を上手に利用することを伝え続けて いく必要があると感じた。今後も、東大病院アレルギー・リウマチ内科外来からかかりつ け医を持つことや在宅医療の必要性を発信し、患者にも、難病であっても専門的な治療を 受けながら有意義な療養生活を自宅で送れることを実感できるように、地域につなげる活 動を継続的に行っていきたいと考えている。 ※本報告書は 公益財団法人. 在宅医療助成. 勇美記念財団の助成による. 感想 本研究は当初医師向けと市民向けの会合. 2回を開催する予定であったが、市民向けの. 会合を8月末までに日程調整がつかず、実現できなかったことが反省点である。今後も東 大在宅ドクターズネットは継続して会合を開催し、医療従事者と在宅医療に関心を持つ市 民の交流会を、本年中に開く予定としている。そのため、ホームページやパンフレットの 作成により、多くの方にこの取り組みを知っていただく方針とした(諸事情により準備が 遅れ申し訳ありません)。本研究において、快くインタビューにご協力いただいた外来患 者、ご家族の方に感謝申し上げます。また助成をいただいた財団および関係の皆様に心よ り御礼申し上げます。.

(12) ~ アレルギー・リウマチ内科. 通院中の患者様へ ~. リウマチ在宅相談外来. 始めました. 現在がんばって東大病院に通院できていても、今後、徐々におひとりでの通 院が負担になることがあると思います。リウマチや膠原病、アレルギー疾患を お持ちで、痛みや体の不調に耐えながら通院、待ち時間をご苦労されているこ とを少しでも解消するために、地域でリウマチや膠原病などの専門の病気も含 め、お体全体を普段から診てくださる医師をご紹介することを目的とした外来 を始めることにしました。 「リウマチ在宅相談外来」で、地域在宅医療に詳しい医師が、現在のご病状 や普段の生活でお困りのことを伺い、個々の患者様の状態によりあった医療の 受け方を、是非ご一緒に考えさせていただけたらと思います。 外来予約方法;現在の主治医の先生に、リウマチ在宅相談外来のご希望をお伝 えください。 毎週 火曜日 午後の15:30~16:30頃に、診察いたします。現在の 主治医の先生より、治療を引き継ぎ、当外来に通院していただく中で、今後の 方針をご一緒に考えていきます。 地域の医師にご紹介する際は、責任を持って当科から紹介状をもって受診し ていただきます。また、今後の病状変化についても、地域の医師と共に東大ア レルギー・リウマチ内科医師も関わりながら、患者様にご対応できる体制を整 えています。 ご不明な点がございましたら、下記までご相談ください。 連絡先:東大病院アレルギー・リウマチ内科 担当医師 山口 優美(やまぐち ゆみ) 火曜日 午後は外来をしています。(外来ブース 電話番号(携帯);090-5544-6111 メールアドレス;[email protected]. 218).

(13) リウマチ在宅相談外来の取り組み 山口 優美1)2), 藤尾 圭志1),山本 一彦1) 1)東京大学医学部附属病院 アレルギー・リウマチ内科 2)医療法人社団康明会康明会荻窪クリニック ※本報告書は 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成による.

(14) 症例 2006年より外来を担当している 83歳 女性 主病 シェーグレン症候群,関節リウマチ 入院歴 2 回 当科(肺炎,貧血精査) ・当初はシルバーカーを押して通院.寝たきりのご主人,ご長男 (独身)が同居し,本人は家事,炊事を一手に引き受けていた. ・約2年前 ご主人は,間質性肺炎が悪化し東大病院老年病科 に入院,退院と同時に在宅医療を導入し,約2ヶ月を自宅療養し, 看取る. ・約1年半前 ご家族に車椅子を押してもらっての通院となる ・昨年秋 脱水症を来たし,救急外来受診.ご長男は日中仕 事で連れてきてくれる人がいなく,受診は夕方になった. その際に,ご自宅で何か急なことがあった際に,すぐに近医に受 診できるよう,紹介状をお渡しした..

(15) 症例(続き) ・昨年末 下腿潰瘍を悪化させ,当院皮膚科受診.週一回外来 通院,その間を自宅で処置 →創部は悪化していった. ・毎回ケアマネさんが同行,通院困難,相談の上,近医在宅療養 支援診療所をご紹介(ご主人様を看取られた T診療所) ・1月 訪問診療,看護の導入,下腿潰瘍は約2か月で治癒 ・4月 右膝関節炎を発症,往診医により関節穿刺,偽痛風と診 断された.その後も発熱続いたため当院救急外来受診,関節注 射(ケナコルト20mg)施行,以降現在まで落ち着いている. ・内服調整はすべて往診医にお任せしている(心不全,ステロイド の増減 5-10mg) ・適宜,電話でコンサルトを受け,当科受診は3か月に1回,その間 を訪問診療,訪問看護でご対応いただいている.

(16) 背景・目的 大学病院における難病専門外来には,物理的に通院 不可能となるイベント(骨折,肺炎で入院など)まで通院 継続する高齢患者がおり,緊急入院のリスクや,家族 の付き添いなど介護負担が大きい.そこで,外来通院 しているリウマチ・関節疾患,膠原病などを有する高齢 患者を対象に,自力通院が困難となってくるタイミング で地域の開業医または往診医に紹介し共に診療して いただき,病院専門医と並走しながら最終的に患者を 地域につなげていくモデルの構築について研究する..

(17) 方法 対象者 ・アレルギー・リウマチ内科外来に通院中の患者 ・外来に付き添いを必ず必要とする患者 ・要介護認定を受けている(ADL低下),主治医意見書を書いて いる患者 ・75才以上(後期高齢者) ・他にかかりつけ医を持たず,東大で多くの科に通院している 患者(他科との調整は必要) ・高齢の通院困難患者を想定しているが,若くても高度間質性 肺炎,悪性関節リウマチなどの特定疾患を有し介護を受け通院 困難な方も,場合によっては考慮する ➡ リウマチ在宅相談外来(火曜午後 担当 山口)に紹介して もらい,下記方法で評価する.

(18) 評価内容 ・介護度 ・関節リウマチなど原疾患の治療内容 ・身体機能の評価(HAQ,DAS28) ・認知機能(HDS-R,MMSE)を含む高齢者総合的機能評価(CGA) ・患者や家族の希望(在宅医療 or 近医通院など). リウマチ在宅相談外来より,地域の開業医の先生につなぐ(情報連 携の一本化) かかりつけ医に通院または訪問診療を受けながら,3-6か月に1度病 院専門外来に受診する 患者 3か月~6か月に一度の診察 (外来). いつもの外来,訪問診療. かかりつけ医 (主治医). 大学病院医師 (専門医・副主治医) スムーズな情報のやり取り.

(19) 情報連携のツール(懸案中) ① 地域で患者を受け入れてくださる開業医の先生を探す活動 (アンケート) ② 関わる医師および医療関係者の顔の見える関係づくり(会合) ③ 東大病院医師に情報発信すること (在宅医療に患者さんをつなぐことの理解を深める) ④ かかりつけ医と病院専門医が情報共有する簡単な連携構築 (電話やメールが現実的か) ⑤ 患者・かかりつけ医・病院専門医双方が安心できる仕組みに 必要なコミュニケーションツールの構築(ホームページに連絡先 を記載し窓口を一本化する,メーリングリストの作成など).

(20) 期待できる効果 ・かかりつけ医と病院専門医が,スムーズな連携において 患者の病状理解を共有し,切れ目のない医療を患者に提 供することができ,患者も安心して在宅療養を継続できる. ・その結果として,普段からの病状コントロールで予期せぬ 悪化からの緊急入院を抑制でき,患者および家族の満足 度につながる. ・一人の患者に対し,チームとして大学病院医師・かかりつ け医が最期まで関わることで,専門医としては疾患の経過 をすべて把握でき,かかりつけ医としてはいつでも専門医 に相談できることで心的負担感を軽減し,難病の在宅受け 入れのハードルが下がり,地域移行症例を増やしていける 可能性がある..

(21) 症例の内訳(平成26年7月~現在). 年齢 性別. 東大通院 診療科. 主病名・合併症. 入院歴. 介護度. 内服種類. N.S アレリウ (88 F). 関節リウマチ、シェーグレ ン症候群、多発脳梗塞、 骨粗鬆症. 1回 脳梗塞. 申請中. 7種類+注射 (テリボン). K.K アレリウ (80 F) 循環器. 皮膚筋炎、慢性心不全、 骨粗鬆症. 1回 皮膚筋炎. なし. 21種類+注射 (テリボン). K.R アレリウ、 (79 F) 泌尿器科. シェーグレン症候群、反 応性関節炎、膀胱がん. 2回 泌尿器科. なし. 7種類+目薬4 種類. S.M アレリウ、 (86 F) 老年病科. 関節リウマチ、変形性膝 3回(発熱、 要介護 関節症、認知症、糖尿病、 腎盂腎炎、 2 骨粗鬆症 偽痛風). 10種類+ 注射(プラリア).

(22) 見えてきた課題  地域への移行が困難な要素 ・患者さん自身が長く東大にかかっていて,他にかかるのに抵抗 がある場合 ・外来に付き添う家族は同居していない,または日中独居で,普 段の状況が把握しきれない場合 ・必ずしも在宅医療にすぐつなぐものではなく,近くの病院や診療 所の外来を探す必要がある ・何かあれば,救急車で東大病院に来た方が早い,いつも入院 できてます,と言われるご家族が2例あった ・他科との調整が必要なため,すぐには在宅移行は無理 ・かかりつけ医を持つことの重要性を患者さん,ご家族に理解い ただく機会が必要.

(23) 慢性疾患・高齢者は誰が診るべき? ・・・大学がいいか地域開業医がいいかは患者にはわからない! 大学病院・専門医. かかりつけ医・総合医. 入院可能 特殊治療対応 利点 診療科がそろっている. 全人的ケア 家庭・地域の事情を把握 薬の一元化管理 外来・訪問. 臓器別細分化 Polypharmacy 欠点 外来は混雑 家庭・地域の事情は?. 入院不可 特殊治療不可.

(24) 東大在宅ドクターズネットについて 医療機関名. 院長・理事長. 専門科医. 水道橋東口クリニック. 辻 彼南雄 先生. 老年病科. 康明会荻窪クリニック. 山口 優美. リウマチ、老年病科、神経内科. 祐ホームクリニック. 武藤 真祐 先生. 循環器. ふくろうクリニック等々力. 山口 潔 先生. 老年病科、神経内科、緩和ケア. かわいクリニック. 河井 誠 先生. 呼吸器内科. 悠翔会金町クリニック. 佐々木 淳 先生. 消化器 内科. あすかホームケアクリニック. 斎藤 恵介 先生. 泌尿器科. あすか ホームケ メンバー 45名(医師,クリニックSMW,医学生etc) アクリニッ 在宅マインドを持ってそれぞれのご専門で活躍されて ク 祐ホームク 康明会 いる医師(主に東大OB)と若手医師間の交流を深め, 荻窪クリ リニック 在宅医療にかかわる仲間を増やすことが目的. ニック 水道橋東. (平成25年8月設立). ふくろうク 口クリニッ ク リニック 等々力 かわいク リニック 東大在宅ドクターズネットでカバーできる訪問診療の範囲. 悠翔会 金町クリ ニック.

(25) どうぞよろしくお願いいたします 地域で患者さんが安心して生活・療養できるように,切れ目 のないスムーズな連携を心がけます.. 開業医の先生方に,かかりつけ医として患者さんの受け入 れをお願いすることがあると思いますが,どうぞご協力の程, よろしくお願いいたします. また,地域で関節リウマチ・膠原病でお困りの患者さんがい らしたら,当科専門外来で診察,コントロールをつけ,また 地域で療養できるようお手伝いできればと思っています. ご不明点ありましたら,当院アレルギー・リウマチ内科 山口まで,ご連絡いただけますと幸いです. (mail: [email protected], 携帯:090-5544-6111) 本研究は,公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成によります.

(26) 大学病院におけるリウマチ在宅 相談外来の取り組み 山口 優美1)2), 1)東京大学医学部 アレルギー・リウマチ内科 2)康明会荻窪クリニック. 本研究は,公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成によります.

(27) 症例 2006年より外来を担当している 83歳 女性 主病 シェーグレン症候群,関節リウマチ 入院歴 2 回 当科(肺炎,貧血精査) ・当初はシルバーカーを押して通院.寝たきりのご主人,ご長男 (独身)が同居し,本人は家事,炊事を一手に引き受けていた. ・約2年前 ご主人は,間質性肺炎が悪化し東大病院老年病科 に入院,退院と同時に在宅医療を導入し,約2ヶ月を自宅療養し, 看取る. ・約1年半前 ご家族に車椅子を押してもらっての通院となる ・昨年秋 脱水症を来たし,救急外来受診.ご長男は日中仕 事で連れてきてくれる人がいなく,受診は夕方になった. その際に,ご自宅で何か急なことがあった際に,すぐに近医に受 診できるよう,紹介状をお渡しした..

(28) 症例(続き) ・昨年末 下腿潰瘍を悪化させ,当院皮膚科受診.週一回外来 通院,その間を自宅で処置 →創部は悪化していった. ・毎回ケアマネさんが同行,通院困難,相談の上,近医在宅療養 支援診療所をご紹介(ご主人様を看取られた T診療所) ・1月 訪問診療,看護の導入,下腿潰瘍は約2か月で治癒 ・4月 右膝関節炎を発症,往診医により関節穿刺,偽痛風と診 断された.その後も発熱続いたため当院救急外来受診,関節注 射(ケナコルト20mg)施行,以降現在まで落ち着いている. ・内服調整はすべて往診医にお任せしている(心不全,ステロイド の増減 5-10mg) ・適宜,電話でコンサルトを受け,当科受診は3か月に1回,その間 を訪問診療,訪問看護でご対応いただいている.

(29) 背景・目的 大学病院における難病専門外来には,物理的に通院 不可能となるイベント(骨折,肺炎で入院など)まで通院 継続する高齢患者がおり,緊急入院のリスクや,家族 の付き添いなど介護負担が大きい.そこで,外来通院 しているリウマチ・関節疾患,膠原病などを有する高齢 患者を対象に,自力通院が困難となってくるタイミング で地域の開業医または往診医に紹介し共に診療して いただき,病院専門医と並走しながら最終的に患者を 地域につなげていくモデルの構築について研究する..

(30) 方法 対象者 ・アレルギー・リウマチ内科外来に通院中の患者 ・外来に付き添いを必ず必要とする患者 ・要介護認定を受けている(ADL低下),主治医意見書を書いて いる患者 ・75才以上(後期高齢者) ・他にかかりつけ医を持たず,東大で多くの科に通院している 患者(他科との調整は必要) ・高齢の通院困難患者を想定しているが,若くても高度間質性 肺炎,悪性関節リウマチなどの特定疾患を有し介護を受け通院 困難な方も,場合によっては考慮する ➡ リウマチ在宅相談外来(火曜午後 担当 山口)に紹介して もらい,下記方法で評価する.

(31) 評価内容 ・介護度 ・関節リウマチなど原疾患の治療内容 ・身体機能の評価(HAQ,DAS28) ・認知機能(HDS-R,MMSE)を含む高齢者総合的機能評価(CGA) ・患者や家族の希望(在宅医療 or 近医通院など). リウマチ在宅相談外来より,地域の開業医の先生につなぐ(情報連 携の一本化) かかりつけ医に通院または訪問診療を受けながら,3-6か月に1度病 院専門外来に受診する 患者 3か月~6か月に一度の診察 (外来). いつもの外来,訪問診療. かかりつけ医 (主治医). 大学病院医師 (専門医・副主治医) スムーズな情報のやり取り.

(32) 情報連携のツール(懸案中) ① 地域で患者を受け入れてくださる開業医の先生を探す活動 (アンケート) ② 関わる医師および医療関係者の顔の見える関係づくり(会合) ③ 東大病院医師に情報発信すること (在宅医療に患者さんをつなぐことの理解を深める) ④ かかりつけ医と病院専門医が情報共有する簡単な連携構築 (電話やメールが現実的か) ⑤ 患者・かかりつけ医・病院専門医双方が安心できる仕組みに 必要なコミュニケーションツールの構築(ホームページに連絡先 を記載し窓口を一本化する,メーリングリストの作成など).

(33) 期待できる効果 ・かかりつけ医と病院専門医が,スムーズな連携において 患者の病状理解を共有し,切れ目のない医療を患者に提 供することができ,患者も安心して在宅療養を継続できる. ・その結果として,普段からの病状コントロールで予期せぬ 悪化からの緊急入院を抑制でき,患者および家族の満足 度につながる. ・一人の患者に対し,チームとして大学病院医師・かかりつ け医が最期まで関わることで,専門医としては疾患の経過 をすべて把握でき,かかりつけ医としてはいつでも専門医 に相談できることで心的負担感を軽減し,難病の在宅受け 入れのハードルが下がり,地域移行症例を増やしていける 可能性がある..

(34) 症例の内訳(平成26年7月~現在) 年齢 性別. 東大通院 診療科. 主病名・合併症. 入院歴. 介護度. 内服種類. 要介護 2. 7種類+注射(テリ ボン). N.S (88 F). アレリウ. 関節リウマチ、シェーグレン症候 1回 群、多発脳梗塞、骨粗鬆症 脳梗塞. K.K (80 F). アレリウ 循環器. 皮膚筋炎、慢性心不全、骨粗 鬆症. 1回 皮膚筋炎. なし. 21種類+注射(テ リボン). K.R (79 F). アレリウ、 泌尿器科. シェーグレン症候群、反応性関 節炎、膀胱がん. 2回 泌尿器科. なし. 7種類+目薬4種 類. S.M (86 F). アレリウ、 老年病科. 関節リウマチ、変形性膝関節症、 3回(発熱、 認知症、糖尿病、骨粗鬆症 腎盂腎炎、 偽痛風). 要介護 2. 10種類+ 注射(プラリア). A.K (85 F). アレリウ、 整形外科. 関節リウマチ、変形性関節症、 腰椎圧迫骨折. 2回(膝手術、 要介護 圧迫骨折) 2. 9種類. T.T (84 F). アレリウ、 整形外科. 関節リウマチ、慢性心不全、大 腿軟部腫瘍、腰椎圧迫骨折. 3回(大腿手 要介護 術、圧迫骨 2 折). 6種類+ 注射(テリボン). H.Y (89 F). アレリウ、 循環器. 全身性エリテマトーデス、 胸水貯留. 2回(胸水貯 要介護 留) 2. 7種類. S.Y (85 F). アレリウ、 整形外科. 関節リウマチ、腰椎圧迫骨折. 1回(腰椎圧 要介護 迫骨折) 3. 9種類.

(35) 結果 ・8例中,要介護2以上が6例であった 他,2例は家族の手あり,介護申請していない ・8例中6例に骨粗鬆症,腰椎圧迫骨折の既往有り 在宅相談外来に通院開始から,2例が圧迫骨折を発症 し入院した → もともと通院困難となるリスクが高かった ・圧迫骨折で入院した症例で,心不全急性増悪を来し, 他院から東大に転院した症例があった ・1例は,東大に通院困難となり,近医に通院 → 終了 ・1例は,外来受診予定であったが,その直前に食事摂 取不良で入院.

(36) 見えてきた課題  地域への移行が困難な要素 ・患者さん自身が長く東大にかかっていて,他にかかるのに抵抗 がある場合 ・外来に付き添う家族は同居していない,または日中独居で,普 段の状況が把握しきれない場合 ・必ずしも在宅医療にすぐつなぐものではなく,近くの病院や診療 所の外来を探す必要がある・何かあれば,救急車で東大病院に 来た方が早い,いつも入院できてます,と言われるご家族が2例 あった ・他科との調整が必要なため,すぐには在宅移行は無理 ・かかりつけ医を持つことの重要性を患者さん,ご家族に理解い ただく機会が必要.

(37) 慢性疾患・高齢者は誰が診るべき? ・・・大学がいいか地域開業医がいいかは患者にはわからない! 大学病院・専門医. かかりつけ医・総合医. 入院可能 特殊治療対応 利点 診療科がそろっている. 全人的ケア 家庭・地域の事情を把握 薬の一元化管理 外来・訪問. 臓器別細分化 Polypharmacy 欠点 外来は混雑 家庭・地域の事情は?. 入院不可 特殊治療不可.

(38) 東大在宅ドクターズネットについて 医療機関名. 院長・理事長. 専門科医. 水道橋東口クリニック. 辻 彼南雄 先生. 老年病科. 康明会荻窪クリニック. 山口 優美. リウマチ、老年病科、神経内科. 祐ホームクリニック. 武藤 真祐 先生. 循環器. ふくろうクリニック等々力. 山口 潔 先生. 老年病科、神経内科、緩和ケア. かわいクリニック. 河井 誠 先生. 呼吸器内科. 悠翔会金町クリニック. 佐々木 淳 先生. 消化器 内科. あすかホームケアクリニック. 斎藤 恵介 先生. 泌尿器科. あすか ホームケ メンバー 45名(医師,クリニックSMW,医学生etc) アクリニッ 在宅マインドを持ってそれぞれのご専門で活躍されて ク いる医師(主に東大OB)と若手医師間の交流を深め, 康明会 祐ホームク 在宅医療にかかわる仲間を増やすことが目的. 荻窪クリ リニック ニック 水道橋東 (平成25年8月設立) ふくろうク 口クリニッ ク リニック 等々力 かわいク 東大在宅ドクターズネットでカバーできる訪問診療の範囲 リニック. 悠翔会 金町クリ ニック.

(39) 東大病院におけるリウマチ在宅 相談外来の取り組み 山口 優美1)2), 1)東京大学医学部 アレルギー・リウマチ内科 2)康明会荻窪クリニック. 本研究は,公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成によります.

(40) 症例 2006年より外来を担当している 83歳 女性 主病 シェーグレン症候群,関節リウマチ 入院歴 2 回 当科(肺炎,貧血精査) ・当初はシルバーカーを押して通院.寝たきりのご主人,ご長男 (独身)が同居し,本人は家事,炊事を一手に引き受けていた. ・約2年前 ご主人は,間質性肺炎が悪化し東大病院老年病科 に入院,退院と同時に在宅医療を導入し,約2ヶ月を自宅療養し, 看取る. ・約1年半前 ご家族に車椅子を押してもらっての通院となる ・一昨年秋 脱水症を来たし,救急外来受診.ご長男は日中 仕事で連れてきてくれる人がいなく,受診は夕方になった. その際に,ご自宅で何か急なことがあった際に,すぐに近医に受 診できるよう,紹介状をお渡しした..

(41) 症例(続き) ・一昨年末 下腿潰瘍を悪化させ,当院皮膚科受診.週一回外 来通院,その間を自宅で処置 →創部は悪化していった. ・毎回ケアマネさんが同行,通院困難,相談の上,近医在宅療養 支援診療所をご紹介(ご主人様を看取られた T診療所) ・1月 訪問診療,看護の導入,下腿潰瘍は約2か月で治癒 ・4月 右膝関節炎を発症,往診医により関節穿刺,偽痛風と診 断された.その後も発熱続いたため当院救急外来受診,関節注 射(ケナコルト20mg)施行,以降現在まで落ち着いている. ・内服調整はすべて往診医にお任せしている(心不全,ステロイド の増減 5-10mg) ・10月 下肢動脈血栓にて往診医の先生の適切な判断により東大 に緊急入院,その後リハビリテーションのため転院 まだ,下血など精査をされながら入院中.自宅復帰に向けて頑張 られている..

(42) 背景・目的 大学病院における難病専門外来には,物理的に通院 不可能となるイベント(骨折,肺炎で入院など)まで通院 継続する高齢患者がおり,緊急入院のリスクや,家族 の付き添いなど介護負担が大きい.そこで,外来通院 しているリウマチ・関節疾患,膠原病などを有する高齢 患者を対象に,自力通院が困難となってくるタイミング で地域の開業医または往診医に紹介し共に診療して いただき,病院専門医と並走しながら最終的に患者を 地域につなげていくモデルの構築について研究する..

(43) 方法 対象者 ・アレルギー・リウマチ内科外来に通院中の患者 ・外来に付き添いを必ず必要とする患者 ・要介護認定を受けている(ADL低下),主治医意見書を書いて いる患者 ・75才以上(後期高齢者) ・他にかかりつけ医を持たず,東大で多くの科に通院している 患者(他科との調整は必要) ・高齢の通院困難患者を想定しているが,若くても高度間質性 肺炎,悪性関節リウマチなどの特定疾患を有し介護を受け通院 困難な方も,場合によっては考慮する ➡ リウマチ在宅相談外来(火曜午後 担当 山口)に紹介して もらい,下記方法で評価する.

(44) 評価内容 ・介護度 ・関節リウマチなど原疾患の治療内容 ・身体機能の評価(HAQ,DAS28) ・認知機能(HDS-R,MMSE)を含む高齢者総合的機能評価(CGA) ・患者や家族の希望(在宅医療 or 近医通院など). リウマチ在宅相談外来より,地域の開業医の先生につなぐ(情報連 携の一本化) かかりつけ医に通院または訪問診療を受けながら,3-6か月に1度病 院専門外来に受診する 患者 3か月~6か月に一度の診察 (外来). いつもの外来,訪問診療. かかりつけ医 (主治医). 大学病院医師 (専門医・副主治医) スムーズな情報のやり取り.

(45) 情報連携のツール(懸案中) ① 地域で患者を受け入れてくださる開業医の先生を探す活動 (アンケート) ② 関わる医師および医療関係者の顔の見える関係づくり(会合) ③ 東大病院医師に情報発信すること (在宅医療に患者さんをつなぐことの理解を深める) ④ かかりつけ医と病院専門医が情報共有する簡単な連携構築 (電話やメールが現実的か) ⑤ 患者・かかりつけ医・病院専門医双方が安心できる仕組みに 必要なコミュニケーションツールの構築(ホームページに連絡先 を記載し窓口を一本化する,メーリングリストの作成など).

(46) 期待できる効果 ・かかりつけ医と病院専門医が,スムーズな連携において 患者の病状理解を共有し,切れ目のない医療を患者に提 供することができ,患者も安心して在宅療養を継続できる. ・その結果として,普段からの病状コントロールで予期せぬ 悪化からの緊急入院を抑制でき,患者および家族の満足 度につながる. ・一人の患者に対し,チームとして大学病院医師・かかりつ け医が最期まで関わることで,専門医としては疾患の経過 をすべて把握でき,かかりつけ医としてはいつでも専門医 に相談できることで心的負担感を軽減し,難病の在宅受け 入れのハードルが下がり,地域移行症例を増やしていける 可能性がある..

(47) 症例の内訳(平成26年7月~現在) 年齢 性別. 東大通院 診療科. 主病名・合併症. 入院歴. 介護度. 内服種類. 要介護 2. 7種類+注射(テリ ボン). N.S (88 F). アレリウ. 関節リウマチ、シェーグレン症候 1回 群、多発脳梗塞、骨粗鬆症 脳梗塞. K.K (80 F). アレリウ 循環器. 皮膚筋炎、慢性心不全、骨粗 鬆症. 1回 皮膚筋炎. なし. 21種類+注射(テ リボン). K.R (79 F). アレリウ、 泌尿器科. シェーグレン症候群、反応性関 節炎、膀胱がん. 2回 泌尿器科. なし. 7種類+目薬4種 類. S.M (86 F). アレリウ、 老年病科. 関節リウマチ、変形性膝関節症、 3回(発熱、 認知症、糖尿病、骨粗鬆症 腎盂腎炎、 偽痛風). 要介護 2. 10種類+ 注射(プラリア). A.K (85 F). アレリウ、 整形外科. 関節リウマチ、変形性関節症、 腰椎圧迫骨折. 2回(膝手術、 要介護 圧迫骨折) 2. 9種類. T.T (84 F). アレリウ、 整形外科. 関節リウマチ、慢性心不全、大 腿軟部腫瘍、腰椎圧迫骨折. 3回(大腿手 要介護 術、圧迫骨 2 折). 6種類+ 注射(テリボン). H.Y (89 F). アレリウ、 循環器. 全身性エリテマトーデス、 胸水貯留. 2回(胸水貯 要介護 留) 2. 7種類. S.Y (85 F). アレリウ、 整形外科. 関節リウマチ、腰椎圧迫骨折. 1回(腰椎圧 要介護 迫骨折) 3. 9種類.

(48) 結果 ・8例中,要介護2以上が6例であった 他,2例は家族の手あり,介護申請していない ・8例中6例に骨粗鬆症,腰椎圧迫骨折の既往有り 在宅相談外来に通院開始から,2例が圧迫骨折を発症 し入院した → もともと通院困難となるリスクが高かった ・圧迫骨折で入院した症例で,心不全急性増悪を来し, 他院から東大に転院した症例があった ・1例は,東大に通院困難となり,近医に通院 → 終了 ・1例は,外来受診予定であったが,その直前に食事摂 取不良で入院.

(49) 見えてきた課題  地域への移行が困難な要素 ・患者さん自身が長く東大にかかっていて,他にかかるのに抵抗 がある場合 ・外来に付き添う家族は同居していない,または日中独居で,普 段の状況が把握しきれない場合 ・必ずしも在宅医療にすぐつなぐものではなく,近くの病院や診療 所の外来を探す必要がある・何かあれば,救急車で東大病院に 来た方が早い,いつも入院できてます,と言われるご家族が2例 あった ・他科との調整が必要なため,すぐには在宅移行は無理 ・かかりつけ医を持つことの重要性を患者さん,ご家族に理解い ただく機会が必要.

(50) 慢性疾患・高齢者は誰が診るべき? ・・・大学がいいか地域開業医がいいかは患者にはわからない! 大学病院・専門医. かかりつけ医・総合医. 入院可能 特殊治療対応 利点 診療科がそろっている. 全人的ケア 家庭・地域の事情を把握 薬の一元化管理 外来・訪問. 臓器別細分化 Polypharmacy 欠点 外来は混雑 家庭・地域の事情は?. 入院不可 特殊治療不可.

(51) 東大在宅ドクターズネットについて 医療機関名. 院長・理事長. 専門科医. 水道橋東口クリニック. 辻 彼南雄 先生. 老年病科. 康明会荻窪クリニック. 山口 優美. リウマチ、老年病科、神経内科. 祐ホームクリニック. 武藤 真祐 先生. 循環器. ふくろうクリニック等々力. 山口 潔 先生. 老年病科、神経内科、緩和ケア. かわいクリニック. 河井 誠 先生. 呼吸器内科. 悠翔会金町クリニック. 佐々木 淳 先生. 消化器 内科. あすかホームケアクリニック. 斎藤 恵介 先生. 泌尿器科. あすか ホームケ メンバー 45名(医師,クリニックSMW,医学生etc) アクリニッ 在宅マインドを持ってそれぞれのご専門で活躍されて ク いる医師(主に東大OB)と若手医師間の交流を深め, 康明会 祐ホームク 在宅医療にかかわる仲間を増やすことが目的. 荻窪クリ リニック ニック 水道橋東 (平成25年8月設立) ふくろうク 口クリニッ ク リニック 等々力 かわいク 東大在宅ドクターズネットでカバーできる訪問診療の範囲 リニック. 悠翔会 金町クリ ニック.

(52) どうぞよろしくお願いいたします. おぎちゃん やまちゃん 質問など,ご興味ある方は,下記アドレスまでどうぞよろしく お願いいたします.近日,ホームページ開設予定です! 山口 優美 (やまぐち ゆみ) [email protected].

(53) リウマチ・膠原病の患者さんへ かかりつけ医のすすめ ~リウマチ在宅相談外来~. はじめに 関節リウマチについて 関節リウマチは、身体全体の関節の腫れ、炎症、痛みが起こり、炎症が続く と次第に関節の変形により、身体が動かしづらくなる病です。自己免疫疾患の 一つと考えられ、関節以外にも症状が現れることがあります(内臓、眼、皮膚)。 また他の膠原病も合わさって発症する可能性があり、早期に病気を発見するた めには、専門的な目(整形外科や膠原病科)と全身を見る目(内科、眼科、皮 膚科)の両方が必要となります。 今までは、関節リウマチは治らない病と考えられてきましたが、発症の早い 段階から治療をすることで、また、生物学的製剤などの新しい治療法も増え、 寛解(痛みがほぼおさまり、関節破壊の進行がほとんど止まっている状態)で 過ごすことができるようになりました。 飲み薬や注射の治療でリウマチの病状コントロールが可能になってきました が、治療による副作用、特に感染症に対する心配は常にあります。ちょっとし た熱、咳、食欲低下でも病院にかかったほうがいいかなと悩まれる患者さんは 多いと思います。また、高齢患者さんでは、薬の複雑な飲み方や自己注射(週 や月に1回飲む薬、メトトレキサート、葉酸、骨そしょう症の薬、生物学的製 剤皮下注射など)が難しいと心配されることがあると思います。.

(54) 自宅の特殊な環境で、関節の痛みにより生活が困ることもあります(玄関の 上り框、2階の上り下り、お風呂など)。特にリウマチは女性に多い病気のため、 料理をする時、針仕事や買い物の重い荷物で、日々手指や手首を痛める心配が あります。また、年齢とともに骨粗鬆症のリスクが高まり、さらにリウマチの ためにステロイドの内服歴があると、急な腰痛で脊椎圧迫骨折を起こし動けな くなり、入院となることがあります。. そのような心配を減らすために、地域にかかりつけ医の先生を持つことをお すすめします。リウマチや膠原病に対する治療は安定期に入れば2-3か月に 1度の通院で問題ありません。普段のお薬(特殊な薬や注射製剤以外)は近く のかかりつけ医の先生に処方してもらい、また、定期的な検査(血液、尿検査、 胸部レントゲン、骨のレントゲン、胸部 CT など)は、かかりつけ医の先生にや ってもらえるものと、病院で検査したほうがいいものを調整し、お互いの情報 のやり取りで、病気の状態をしっかり見ていくことが可能です。かかりつけ医 の先生が、急な熱や体調変化を察知し、病院医師に伝えてもらえる仕組みがで きれば、必要なときに病院にかかり、具合が悪い中無理して長い待ち時間を病 院で待つことが少なくなると思います。. もちろん、具合が悪くなれば、元の病気の関連が心配されるので、通院して いる大学病院に入院する必要もでてきますが、急な変化の時に(肺炎、圧迫骨 折など)必ず大学病院で入院できるという保証が無い場合もあります。そうい う時にも、かかりつけ医の先生の病院や、住んでいる地域の病院に繋がりを持 っていると、選択肢が広がり、いざという時にもスムーズな対応ができます。.

(55) 将来体が動かせなくなったとき、通院が一人では難しくなった時に、かかり つけ医の先生が、自宅に往診に来てくれることがあります。急にそうなってか ら、かかりつけ医を探すより、元気なうちから地域で今後も診てもらいたい、 相性のあう先生を探すことが必要です。 介護保険の申請が必要となった時、かかりつけ医の先生は、普段の生活ぶり が分かるので、適切な医療介護福祉サービスにつなげてくれます。自宅での訪 問リハビリも、デイサービスなどに出かけて行ってのリハビリも、リウマチの 患者さんにとっては普段の生活を維持するために非常に大切なものとなります ので、かかりつけ医に自分の生活状況を伝えておくといいです。 生物製剤の自己注射をすることになった場合、もし手指が使いづらく自分で やるのが大変だったり、注射を自分でするのが不安だったりする場合、介護保 険を利用して訪問看護師に、週1回打ってもらうなどの調整も可能です。 このような、体全体を診てもらえる地域のかかりつけ医にかかることのメリ ットを持ちつつ、専門の病気も調整しながら、出来るだけ住み慣れた町で長く 元気に過ごせるように考えることが大切です。. 在宅医療について 「病気が理由で自力通院が困難」な方が在宅医療の対象となります。主に車 椅子や寝たきり生活の人となりますが、「がん末期の方」や「重度認知症の方」 は歩けても在宅医療が適応となります。 昔から、地域のお医者さんが家に来て診察することを往診と言っていました が、現在の在宅医療は定期的な訪問(月2回)をしながら普段の体の状態を把 握し、急なときにも24時間365日の対応で往診し、在宅でのお看取りも可 能にするものとなっています。このような在宅医療を行っている「在宅療養支.

(56) 援診療所」の届け出をしている診療所を、お住まいの地域で探してみると良い です。すぐに医師が駆けつけられるように、診療所の訪問範囲が大体決められ ています(国の決まりでは半径16km 以内、実際には車で30分以内(5km くらい)が妥当)。 在宅医療は、普通に病院にかかると同様に、保険診療となります。医療費は 保険負担割合により月々決まった金額がかかってきますが、おおむね病院へ何 か所も通院したり、ご家族が仕事を休んで付き添ったりするなどの通院負担を 全体的に考えると、入院や病院外来通院より割高ということはないです。 在宅医療を受けたいと思ったら、、、以下の人びとにご相談ください. 入院中. →. 地域連携室のソーシャルワーカー、看護師に相談. 通院中. →. かかりつけ医、地域包括支援センター. 家で療養中・介護保険を利用中. →. 職員に相談. 担当ケアマネージャーに相談. あなたに関わる人々が、今後の家での生活を支えるためにチームとなり、必 要な医療、看護、介護福祉サービスにつないでくれます。 関わる人々;訪問診療医、訪問歯科医、訪問看護師、訪問薬剤師、訪問リハ ビリ療法士、訪問栄養士、 関わるサービス;通所リハビリ、デイサービス、ショートステイ. ◇在宅医療でできること 検査:血液、尿検査、心電図、超音波、レントゲンなど 治療:点滴、在宅酸素、痰の吸引、人工呼吸器、経管栄養(経鼻栄養、胃瘻)、 中心静脈栄養、輸血、がんの緩和医療など 入院することにより、身体が動かせなくなる心配、認知症が進む心配を考える.

(57) と、かならずしも入院がいいこととは限らないため、在宅でできる医療をしな がら、早く元の生活に戻っていくことも治療の選択肢のひとつと考えられます。. ◇東大病院リウマチ在宅相談外来について 東大病院 アレルギー・リウマチ内科外来 リウマチ専門外来(山口. 火曜日 午後. 担当)内にて、 「リウマチ在宅相談外来」枠を設け. ております。(15:30-16:30. 1枠30分. 1日2枠). 初回外来では、患者さんの現在の病状、自宅での生活状況、認知機能、ご家 族の介護状況などを詳しく伺うため、1枠30分としています。その後、山口 外来にしばらく通院しながら、ご自分に合った自宅療養の方法を一緒に考えて いきましょう。. 下記の方は、ご相談ください。 ・もともと東大病院アレルギー・リウマチ内科外来に通院している ・外来に付き添いを必ず必要とする ・要介護認定を受けている ・75 才以上(後期高齢者) ・かかりつけ医を持たず、東大病院でリウマチ科を含め多くの科に通院してい る ・若くても高度間質性肺炎、悪性関節リウマチなどの特定疾患を有し介護を受 け通院困難である ※本パンフレットは公益財団法人 成いたしました. 在宅医療助成勇美記念財団の助成により作.

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参照

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