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アメリカのコモン・ローにおける営業秘密 利用統計を見る

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(1)

アメリカのコモン・ローにおける営業秘密

著者

山崎 晴一

雑誌名

東洋法学

3

1

ページ

1-25

発行年

1959-06

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00007774/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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が営業の財産であることはつとに認められたところであり、営業者の営業上の 包括的財産である暖簾︿向。。仏当日)に含まれるものであって、 ﹂れに対する侵害は営業上の不正競争であるとして 規制されてきた。わが国では特に営業秘密について論じられたものはほとんど見当らない

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。しかし経済界の実際 として営業秘密が営業上保護に値する価値として存在することは事実であり、これを法的に如何に把握するかという ことは困難な問題である。ところで第二次世界大戦後におけるわが国の法制は各部門において大きく英米法の影響を うけた。不正競争の分野においてもこの傾向は強く、 アメリカの日本経済民主化の基本方針に即応するため、昭和二 十二年に﹁私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律﹂が制定されたことは周知の通りである。それは﹁私的 独占、不当な取引制限及び不公正な取引方法を禁止し、事業支配力の過度の集中を防止し:::公正且自由な競争を促 アメリカのコモン・ロ 1 に お け る 営 業 秘 密

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東 洋 法 品 ゐ 寸・ 進 し ・ ・ ・ ・ ・ ・ 以 て 、 一般消費者の利益を確保するとともに国民経済の民主的で健全な発達を促進すること﹂を目的と

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て いる。この目的に従って公正取引委員会は、不公正な取引行為があると認めるときは、違反者に対し適当な処置をと るべきことを勧告しハ第四十八条﹀、あるいは事件を審判に付するこが公共の利益に適合することになっているハ第四 十九条︾。このように、公正取引委員会は﹁公共の福枇﹂という観点から不公正な取引行為を規制するのである。こ の﹁公共の福枇﹂という指導理念は市民法秩序において認められた公序良俗という観念とは質的に異った、 より具体的 な、より強い生活権的要素を内容とするものである ( 2 ) 。これは、不正競争法が、平均的形式的自由平等を主眼とし た市民法から脱して、具体的実質的平等を標捺した社会法の領域へ転移することを示唆するものといえるがすコわ たくしがこの小論で述べようとするところは右のような観点から営業秘密を取扱おうとしたものではなく、むしろ右 のような傾向の中にあっていわゆる不正競争法がなお行為の非倫理性という点に着服して、その主たる領域を非独占 的な中小企業のうちに見出すものであると思われる点にかんがみ ( 4 ) 、 アメリカのコモン・ロ!上、営業秘密がいか に保護されているかを不正競争との関連において考察しようとするものである。このことは、わが国が﹁公私の貿易 及び通商において、国際的に承認された公正な慣行に従う﹂ ( 5 ) ために、独占禁止法と不正競争法とを連ねた公正な 競争秩序を確立するとともに、通商関係に立つ相手国のす)営業競争秩序を把握するのに多小なりとも役立つと思う か ら で あ る 。 1 刑法第百三十四条では秘密漏世罪について規定するが、ここにおける人の秘密には営業上の秘密も含まれると解すべきで あり、また意匠法第六条は意匠登録出願者がその意匠を一定期間秘密にすることを請求し得ると規定する。

(4)

2 このことは、資本制経済社会において、あらたな経済的従属関係を生ぜしめる独占という経済現象が、一方では非独占的 中小企業に圧迫を加え、他方では独占価格の設定によって、一般消費者をも経済的従属者たらしめるという点にかんがみ てもうなずけることである。 従来の不正競争が反倫理性の点において把握せられ、そのためにこふにおいて問題にされた反公共性は市民法的判断にも とずく公序良俗違反と観念されたものであった。ところが近代的大企業の独占は、経済的従属関係という社会全体の不利 益となるような事態を生ぜしめるものである。このような反社会的行為を防止する法は、もはや反倫理的行為に対する規 制としての不正競争を禁圧する法の分野に止るものではないであろう。それは概して大企業間あるいは大企業対小企業聞 の競争または圧迫に対する社会法的規範としての作用を発揮する。なお、橋本文雄﹁社会法の見地より観たる不正競業 法﹂法律時報七巻六号二二頁(昭和九年)参照。 豊崎光衛﹁不正競業法の発展﹂田中先生還歴記念、商法の基本問題一八一一具。喜多了祐﹁不正競業禁圧の法史と法理﹂国 際不正競争の研究コヱハ頁。 日本国との平和条約前文。 日米通商航海条約はその第十八条において、両国は競争を制限し、市場への参加を制限し、文は独占的支配を助長する事 業上の慣行でそれぞれの領域における通商に有害な影響を与えることがあることを認め、この影響を除去するために、双 方の協議で適当の処置をとることになっている。 3 4 5 6

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付 営業秘密は営業者の財産であるとされる。これは英国でも米国でも古くからみとめ 財産としての営業秘密 アメリカのコモ γ ・ ロ l における営業秘密 -則"・

(5)

東 洋 法 出 品 寸ー 四 られてきたところである

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﹀ O たとえば、グレイ判事によればある者が﹁生産工程を発明しあるいは発見し、それを 秘密に保っているときは:::彼はその秘密につき公衆または善意でその知識を得た者に対し、排他的な権利を有する ものではない。しかし彼は財産を有しているのであるから、その営業秘密を自分のために使用し、第三者には漏洩し ないというよな契約あるいは信任関係に違反して、その営業秘密を侵害した者に対しては保護されるのである﹂とい う ( 2 ) 。 秘 密 と は 、 一人または特定の数人のみに知られ、他の者に知らされない事項、または一般の認識や観察から 隔離された事項である。その事項は単に事実に関する情報のみであることもあり、着想であることもあり、またそれ らの結合であることもある。その秘密が営業に関するものであるときは

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それはたとえば、図面・リスト・型態・ 覚え書などの形をとることが多いであろう││それは営業財産であり、営業者はその秘密に対して財産権を有するも のであるというのである。 このように営業秘密は財産として扱われるが、それは通常の動産とは異り、むしろ無体財産としての性質を有す 泊。有名な

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判事は費用をかけて集め たニュースに対する権利に関し、またそのニュースが営業秘密たる性質を有するものとして保護されるかに関する論 議 に お い て 、 ﹁それは財産としての総ての属性をそなえている。その属性というのは、競争者がその財産を潜用する ときは、良識に反するゆえをもって不正競争であると判断するために心要なものである﹂と述べている。 もっともグレイ判事がいうように、営業秘密が保護を与えられるのは、それが契約または信任関係にもとずく権利 であるからであるという見解があり、営業秘密が正確に財産であるとい L 得るやについては、必ずしも異説がないわ

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けではない。しかし、衡平法裁利所は、自分のみの使用に供するとか、第三者には漏洩しないという契約や信任関係 に違反して、営業秘密を侵害された場合のみ営業秘密を保護するというのは ( 4 ) 狭きに失する ( 5 v 。契約とか信任関 係の存否に拘らず、営業秘密は財産であるとしてこれを保護することが妥当であろう。営業秘密は暖簾に含まれるも のであり

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、これ対する侵害は不正競争となる ( 7 ) 。 ﹁衡平法裁判所は、普通法上のこの権利に関する疑問とは関 係なく、裁判所が不法行為であると思料する行為を禁遁するために、それが疑問の余地のない権利の侵害であれ、ま た契約あるいは信任に違背する行為であれ、それに対し常に独立に第一次的に管轄権を有してきたのであり﹂ ︿ 8 )

営業秘密に関する契約信任関係のないときでも、営業秘密は保護をうけるのであってす v 、それ自体暖簾の一構成要 素とじて営業者の財産となるのである。 1 旬 。 何 回 ﹃ 。 ︽ ぜ 4 ・ ZR 同 o -F ∞ ∞ 冨 g 目 白 N ( H ∞ ∞ 吋 ) U 1 p r o H ︿ ・ 国 a p g p H H ∞ Z ・ J 同 ・ 8u80gsu 口 同 ・ 冨 ロ g 冨 色 目 。 " の 。 . ︿ ・ ︼ v m H F N N 。 ロ ・ ∞ ・ ω 吋 ω w 0 2 ・3u 開 M E F m E m O 1 ﹃ 巳 o m g 匂r 。 。 . 4 ・ の 目 的 。

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・ N ∞ N083 ・ 暖簾定。。含﹃巳)とは顧客の好意が営業者の名声として営業と一体となり、財産的価値を取得するに至ったものであり、 それは通常営業に大きな利潤をもたらすものである。その意義は時代とともに拡張され営業名称・商標・営業上の秘密・ 営業に与えられた賞状なども含まれるようになった。その呼称も老舗・家声・得意先など区々である。 不正競争という言葉は非常に定義が困難である。それは、経済生活の複雑化に伴って、つぎつぎに生じる極めて巧妙な競 争手段に対処するためにも、また判例法の性格

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抽象的な法の具象的定立という、法概念の流動的、発展的把握に顕現 される法の柔軟性からしでも、どうしても不正競争の概念の周辺は、常に拡張的に不定であり、﹁二十五年前には訴え得 ベき不法行為として認められなかった行為も、今日では不法行為とされる﹂

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営業秘密の内容 営業秘密には二つのグループがある、その一いわゆるアイディアと呼ばれるもので、営業

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の種別と独立して営業秘密となり得るものある。たとえば﹁企画あるいは工程・道具・機構。調合方法﹂ ( 叩 ) な ど は これに含まれる。ところで営業秘密は特許権と類以しているが、たとえば企画は営業秘密たり得ることは明らかであ るが、特許として登録することはできない。また製作工程とか機構などは営業秘密となるが特許権の客体となること はできない。これにひきかえ、有用な技術・機械・物質の組成などは特許権の客体ともなり得るのである臼)。また 特許権の対象となるのは、新しく発明考案されたものでありユニークなものでなければならないが、営業秘密にはこ のような制限はない。 営業秘密となるアイディアは、営業秘密を保持する者によって着想されたものである必要はなく、また時間と労力 や費用を費して獲得したものである必要はない。また営業秘密に対する保護は、それが公開されて後一定期間のみ継 続するというような制限はなく、秘密が保持される限り持続するものである

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。しかしこのことは、営業秘密が特 許以上に独占的使用を許されることを意味するものではない。 営業秘密もその秘密が保たれている聞は、営業秘密の所有者がそれを独占的に使用することができ、欲すれば特定 の者にその営業秘密に関係する商品の販売を拒否することも、価格を一定に保つこともできるし、また差別価格で販 売することも可能である(目。この意味で営業秘密は営業独占のために役立つものである。しかし、 一度その営業秘 密の関連した商品が市場に出され斗ぱ、それに対する制禦は及ばない。たとえば競争者がその製品を分析して営業秘 密 を 探 知 し 、 同様の商品を製造し販売したとしても、 営業秘密の所有者はこれを制止する権利を有するものではな い。この点は特許と異るところであり、特許権者は、 一定の期間特許法による保護を与えられ、右のような場合には ア メ リ カ の コ モ ン ・ ロ l に お け る 営 業 秘 密 七

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東 洋 法 学

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特許権にもとずいて競争者の製造販売を制止することもできる。いわば、特許権者は特許法の保護によって営業の法 律上の独占をし、営業秘密の所有者はゴモシ・ロ

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の保護よって営業の事実上の独占をするわけである(当。営業者 はあるアイディアを、それが特許権の客体となり得るものであるときは、特許法によって保護せしめることも、また 営業秘密としてコモ y ・ ロ l 上の保護をうけしめることもできるわけである。 ﹁南京錠は特許よりも強固﹂ ( ぎ で あ る と 湾 れ ば 、 一定の期間特許法の保護をけるために費用を費して登録し、アイディアを公開するよりは、営業秘密と して保存するであろう。 そのこは、特定の営業と関連して始めて営業秘密たるの性質を有するものである。たとえば一般に周知の工程の組 合せを自分の製品に使用する者は、その組合せの方法を営業秘密として保持することができる白)。またある営業者 は特定のサプライヤーから購入しているとか、 ある顧客には販売しないとか販売するなどということ、 あるいはま た、ある不動産を買入れようとしているとか、情報を入手したというようなことも営業秘密となし得る。 11 10 12 Z 己 目 。 ロ 包 A ﹃ ロ r o n 0 ・ J J 何 m m g H H H 1 ﹃ ロ ゲ 。 。 。 -w u w ω o r z n 町 ・ 。 同 ・ h B (H 匂 O N ) ・

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営業秘密の保護

付 営業秘密保持の意思 営業秘密に対する保護は、それを保有する営業者が秘密を保持せんとする限りにおい て、その営業者に与えられるのであり、特許権や著作権のように制定法上の保護をうけることはない。営業秘密を保 持する者以外のいかなる者も、公正な方法を用いてその秘密を獲得することができるわけである。したがって営業秘 密を保持せんとする意思が、営業秘密に法律上の保護を与えんとするにつき第一の要件であるということができる。 営業者があるアイディアや事実を営業秘密として保持せんとする意思は、 表示される場合とされない場合とがある が何れにしてもその意思の有無は事実問題である ( 1 ) 。契約によって明示的に秘密保持の義務を課せられることは多 いが、契約に定められていない場合でも、諸般の状況より営業者が営業秘密を保持せんとする意思を有することを推 測することができるときがある ( 2 ) 。しかし、営業秘密の内容が保護に値しないものであるときは別である。たとえ ば、営業者が営業秘密として保持せんとするものが公益に反する内容を有するときは、それは営業秘密として保護さ れない。また営業秘密が不法行為によって獲得されたものであるときも同様である。邪悪な内容を有する秘密に対す る信頼関係は存在し得ない ( 3 ) 。 アメリカのコモ γ ・ ロ i に お け る 営 業 秘 密 九

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東 洋 法 学

すでに述べた通り、営業秘密は財産として法律的保護の対象となるのであるが、営業秘密の保持者とその秘密の侵 害者との問に雇傭など信任関係が存し、それにもとづいて他方が営業者の営業秘密を保持するー義務を有する場合は、 営業秘密が財産であるかないかを云為するまでもなく、当事者に存する契約または信任の違反を訴訟の原因とするこ とができる︿ 4 ) 。このように営業秘密を財産としてこれを保護する一方、保護の根拠を当事者間の契約または信任関 係 に お き 、 営業秘密を窃取したり漏洩することはその関係に違背する行為であるとして、 これを禁過することもあ る。この後者の場合について多少立入ってみる。 2 。 ・ 明 ・ 国 民 ︿ A W W の 0 ・ ぐ

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∞ ・ 500ES 1 3 4 (=J 競争関係 互に競争関係にある営業者の一方が、ある者たとえば他方の被傭者に対し一履主の営業秘密を持出 すようにを唆かしたり、その原因を作ったり、承知してそれに加わったりすることは不法行為となる。この不法行為 は営業上の贈賄と類以しているが、贈賄においては、贈賄者は販売におけるその競争者に間接に不正を働くことにな

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るが、営業秘密に関する不正は、置接競争者の営業の基幹に影響することが多いわけである。営業者がその競争者の 被傭人を利用して相手方の営業秘密を獲得せんとするときは、 ほとんどの場合それによって不当な利益を得ることが 目的であり、この場合の被傭者は一雇主に対してあたかも、雇主との雇傭契約を破棄すべく誘致された被傭者と同様な 立場に立つわけであり ( 5 ﹀、被傭者は契約や信任関係に違背したことにつき有責である。しかし、ここでは雇主の営 業秘密を漏洩した被傭者は、雇主と営業競争の関係にはない。ところが雇傭関係の存続中に営業者たる雇主の営業秘 密を得て、その後に至り、一雇傭関係を離れ雇主との営業競争関係に入り、すでに得た雇主の営業秘密を使用すること がある。この場合には、営業秘密を獲得したときには両者間に競争関係は存しないが、実際に営業秘密を使用したと きは、当事者間に競争関係が存任したのであり、営業秘密を使用した者はこの関係において不正競争とされる。この ような事情においては、被傭者は一雇傭関係の終了後も一居主の営業秘密を不正に使用しないという契約上の拘束をうけ ることが多いであろう。しかし、一雇傭関係は、封建的な身分関係でなく、古く雇主と一雇人との聞に存した関係とは異 るのであって官コ一層傭契約を離れた者は、雇傭契約中に得た営業上の知識や伎備を自分の営業のために使用する権 利をも有するのである。この二つの矛盾する関係、すなわち一雇主たりし者の営業秘密に属する事実などを尊重する義 務と、それを自分の知識あるいは伎何として利用する権利とが互に反致して、問題を紛札させることもあるわけであ る。その何れを重視するかによって、被傭者たりし者の行為が不正競争となるか否かが定まると思われるが、結局各 具体的場合に種々の事情を考慮して決定する以外はない?)。 5 競 争 営 業 者 の 一 方 が 他 方 の 被 傭 人 を 誘 致 し て 、 そ の 雇 主 と の 雇 傭 契 約 を 破 棄 せ し め る こ と ( 吉 弘

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東 洋 法 尚 子 6、 神話。。は不正競争である。なおこの点につき宮本英雄﹁英法研究﹂四九頁以下参照。 ﹁ 身 分 か ら 契 約 へ ﹂ と い う 一 言 葉 の 一 訴 す と う り 、 古 く は 、 麗 主 と 雇 人 と の 関 係 は 契 約 関 係 で は な く 、 雇 人 公 0 2 8 3 は 雇 主

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﹀に対して隷属的な一種の身分関係に立つものと考えられていた。したがって第三者が他人の雇人を誘惑した り脅迫したりして、その雇主のもとを去らしめ、雇主に対する労務の供与を不可能ならしめるような行為は、この身分関 係の侵害として不法行為となるものとされた。この訴は身分権の侵害を理由とするものであったから、一雇主と雇人との聞 に有効な雇傭契約が存在することを証明する必要はなく、事実上雇人として雇主に対し労務を提供していればその者はい わゆる雇人であって、その場合雇主が雇人に対して契約に基く労務請求権を有するか否かは問わなかった色。ロ。。 r w 吋 r o F 釦 唱 え 叶 2 g u M ) 一 司 ・ 思 吋

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(14)

したがって逆に契約上明瞭に、被傭者がその一雇傭期間中は一雇主たる営業者と同種の営業を営まない義務を負担してい るときは、論理的に当然雇傭契約終了後は、その被傭者は何等の拘束も受けなくなる ( 9 ) 。ところで、営業の譲受人 と営業競争をしないとか、被傭者が一雇主と営業競争をしないというような合意は、 いわゆる営業制限

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足 。 同 この問題は米国では制定法によって規制される点が多く 件 同 州 丘 一 乙 の 合 意 で あ り 、 そ の 適 法 性 が 問 題 に な る の で あ る 。 したがって本論では詳説を避けるが、営業制限が総て不、法とされるのではなく、その制限が一定の程度以上になった ときはじめて、それは個人の能力発揮を不当に制限し、社会の繁栄を害するから不法であるとされるわけである。そ れではどの程度に制限した場合に不法となるか、すなわちどの程度の営業制限が合理的であるかは抽象的に一律に定 められるものではなく、社会事情や事件の状況によって決定されるものである白)。営業制限が合理的であるか否か については、営業譲渡と雇傭の場合とでその程度を異にする。前者にあっては、譲渡人が譲受人と自由に競争できな いとすることが営業の価値を高からしめ、したがって譲渡人にも有利になることがあるわけである。しかし、雇傭に おいては右のような関係はなく、この場合の営業制限は一雇主が被傭者の本来自由であるべき競争を制限しようとする ものであるから、合理性の判断は厳格になされなければならない。 被傭者が雇傭契約終了後一定期間一定地域においては、一雇主と同種の営業をしないことに同意した場合は、その合 意にもとづく権利義務の関係が発生するが、この契約の有効性に関し、肯定・否定の二つの見解がある。まず第一の 説 ハ 項 目 ロ ω 件 。 ロ FOOH 可 ) に よ れ ば 、 被傭者が一雇主と競争をしないという合意は有効であり強行し得るといラ。 一 方 で は、かような合意は特に一雇主が保護されるべき必要性が存することが示されない限り、無効であるとされる

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東 洋 法 学 四 かし競争自体と営業秘密の漏洩とはむろん区別されなければならない。競争自体は不法ではなく、被傭者の雇主に対 する競争を禁じようとすれば、 そのためには両者聞に契約が存在することが必要であるが、 営業秘密の漏洩に対し て、営業秘密を保持する営業者は契約の存否に関係なく保護されなければならない。米国でも一般にこの第二の見解 が受け入れられている

2

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。この見解は、

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特定の麗怖に不可欠の部分であり、保護が必要とされる営業秘密の存す ること、例営業秘密が漏洩する危険がさしせまり、 (雇主を保護するために)営業を制限する合意が必要であるこ と、約右の二つの要件が具備されたときは、営業を制限する範囲は、雇主を保護するために妥当な範囲に限定されな ければならないという三要件を必要とする。 8 明 目 立

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・ HE( 忌 品 。 ) ・ 英米法は営業における自由競争の保護助長をその基底としているのであり、営業制限の法理はその一顕現であるとみるこ と が で き る 。 こ の 法 理 は 米 国 で は 反 ト . ラ ス ト 法 に ま で 発 展 せ し め ら れ た の で あ る 。 古くは、合法的営業を制限する総ての契約は不法であるとせられたが、ついで一般的な制限は不法であるが部分的な制 限は適法であるとされるようになった。しかし今日のように営業が大規模にわたる状態のもとでは、ときに一般的な制限 も適法とする必要が生じてきた。この法理につき田中和夫﹁英米法に於ける取引制限の法理﹂季刊法律学三号(昭和二三 年 ) 、 司 大 隅 健 一 郎 ﹁ 英 米 コ モ ン ・ ロ l における独占及び取引制限﹂法学論議五三巻五・六合併号、五回巻一・二合併号(昭 和 二 二 年 ) 参 照 。 早 向 。 同 氏 ω ︿ ・ 印 刷 R o g u J ︹HS 。 ︺ H ﹀ ・ 。 ・ 。 ∞ ∞ " ( 肘 ロ ぬ ) ・ 同

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それがたとえ雇主の営業に損害を及ぼすものであっても

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(16)

禁 止 す る こ と は で き な い が 、 雇 主 の 営 業 秘 密 や 顧 客 の リ ス ト な ど を 用 い る こ と を 禁 ず る こ と は で き る と し て い る 。 側 保護の限界 営業秘密がある地方のみに有用であるというように、地域的な制限をうけるときは、営業上の 競争者や被傭者は、何れの地域でもその営業秘密を発表したりすることができないものか、それとも限られた地域で のみ制限をうけるかについて疑問の生じる余地がある。形式的には、 一定の地域において保護を与えられ斗ば営業秘 密の保持に障害はない筈であり、事実商標についてこれを認める法則がある(担。しかし近代的な交通、通信の発展 を芳慮に入れるときは、地域的な限界は実際には有名無実であり、また商標に関する法則も商標の善意の使用者に対 して例外的に認められたものであるから、これをそのまま適用することはできない。むしろ営業秘密はそれが営業秘 密としての存在意義を失わない限り、地域的な相違に影響されることなく保護されるものとすることが妥当である。 地域的制限の他に時間的制限も問題となる。営業秘密は、その秘密が保持され、使用される問は存在意義を有する ものである{担。理論的には、営業秘密に対する保護は不定期間与えられるのが通常である。しかし、実際にその秘 密がすでに一般に周知なものとなったり自)、使用されなくなったり自)すれば、もはやその秘密は営業秘密として 保護するに値しなくなるのである。営業秘密の所有者に悌怠がある場合にも保護を与えるものと

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、このときには 営業秘密の侵害者に対する差止命令を認めない場合白)とがあるが、権利のよに眼る者は保護に値しないという慨怠 の法理に適するものとして、後者によるべきであるう。 13 国

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東 洋 法 品 品 ナ 一 六 18 17 16 。 。 ( ] 戸 。 H ∞ ) ・ 5 2 2 n r o 自 由 。 向 日 当 。 H Z 4 ・ 阿 国 F N S 出 回 ・ 印 ω N O S H ﹀ ・ 回 目 ロ ロ 件 。 ロ ] 民 狩 ・ の 。 ・ 4 ・ 斗 ー ロ r g 宮 崎 ぬ ・ の 。 -w M H 。 司 ・ ち H ( の ・ 。 ・ 4 司 -U ・ 富 山 岳 ・ 5 0 8

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・(秘密工程における財産とは、排他的にそれを使用する力である。もしその 工程が周知のものとなれば工程自体に財産があるのではなく、したがって保護すべき権利もなくなる)。 ︿ 仙 の 件 O H n Z E E -当 。 同 } 日 ︿ ・ 出 町 R U N S E ・ 日 ω N ( 5 N H ) ・ 司 E S F L 匂 ﹃ 目 白 開 M a u g n 昨 日 ロ m h o -4 ・ 問 。 u B S 回 。 開 民 自 の t p m n 。 - w H J B 司 ・ ∞ ω 。 ︿ の ・ 。 ・ 開 ・ ロ ・ 同 M m w -H ∞ H O ) ・ の F r o -口 。 r o 同 の 。 ・ 4 ・ 阿 ロ 件 。 同 ロ 注 目 。 ロ 弘 、 円 目 。 H S 件 。 。 ・ 切 由 。 Z ・ 一 ﹃ ・ 関 心 ・ 。 。 日 ( ] F C H ∞ ) ・ 15 14

様 営業秘密に対する侵害の行われる場合を、次の三の場合に分類して考えることができる。すなわち、

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営業秘密の 所有者から信頼して営業秘密を打ち開けられた者が、その営業秘密を漏洩するような場合であり、支配人・工員・書 記・給仕などによる営業秘密の漏洩はこの場合である。次に刷、特定の営業秘密を知らされた者、 たとえば弁護士・ 修繕者・受託者・顧客などによる場合であり、さらに料、被傭者を誘惑するなどの方法を用いて営業秘密を獲得する ような場合がそれである。 右 の

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、制の場合は直接不正競争に関係する場合ではないので

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﹀割愛し、ここでは付の、競争者による営業秘密

(18)

侵害だけについてのべることとする。 通常いかなる営業にも営業秘密が存在する。しかも営業秘密は営業者にとっては営業上不可欠の重要な事項であ る 。 営業秘密の所有者は、その営業秘密を外部ことに営業上の競争者に探知されないように努め、またその侵害たとえ ば漏洩とか不正な私用に対しては法律上の保護が与えられるのである。たとえば

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(19)

東 洋 法 学 八 めたりする場合官)などがそれである

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営業競争の相手方の被傭人を躍って、その相手方の秘密を利用することは、 しばしば行われる手段であるが、被告 が利用せん主する事項について、原告がそれを営業秘密として保持する権利を有していたかどうか宮コまたは被傭 人と相手方営業者の聞に信任関係が存在していたかどうかす)の点に関する被告の善意は、差止命令に対する抗弁事 由とはならないものとされる。 営業秘密が譲渡し得るものであることは古くから認められている(担。それは贈与の対象ともなり白)、有償でも 譲渡することができるものである

(82

コ営業秘密を譲渡するにあたり、譲渡人が譲渡した営業秘密を使用したり 漏洩することはできない旨を、明示的または黙示的に合意することはむろん適法であり

2

コ多くの場合譲渡人にこ の拘束がなければ譲受人の得た営業秘密は、その価値を失うであろう。たとえば、秘密の方式を譲渡した後四年を経 て譲渡人がその子に同じ秘密の方式を教え、その子が使用した事案に差止命令が許された

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。営業秘密に対する営 業秘密譲渡人の立場は被傭者のそれと異り、 いわば逆の関係に立つわけである。この関係をコールマγは、前者では 秘密が譲渡人を離れ、後者では被傭者が秘密を離れるのであるといっているが(阜、何れにしろ、知り得た営業秘密 を、その所有者のために尊重すべき義務を有する臼)。 顧客が営業秘密を知って、それを自分の為に使用するときは、同じく営業秘密の侵害として差止められる。たとえ ぱ買手が売手の顧客のリストを自分の営業のために利用したり、営業秘密の使用を原告から許された生産者が、他の 土地の生産者に漏演する場合がそれである。学生がそのノ

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ト プ γ クを他人に示すのは、教師の信頼を裏切るもので

(20)

~1'(ð..lJ択 J..'j二~~'~嶋崎(缶)。 題連 E唱も i睡堰壬1l患や ~1 盟十t! Q 担割 1長義臨みJ]国革連霊開くよ主義トミ自己主~8E~持ユ血 Q 器K ミ~t!' ..,@,..IJ Q 講話題明 Q 組織 Q1 揺 Q 寧盛,..IJ ,日t-Q..,@ Q tJ 1 ♀t-Q活, ,UQ 割く事 2 涜健課\U~t-QAl,令(J lL'時)~以刑 l区~\--1..,@,..IJ QI 幽制,..IJ事 E縦糧事~~t-Q Q t!tE-同服部,\U~t-Q。 210 Pa. 464 (1904). 主主臨お前夜民~~一長会 l震!座トt-Q~単~t!'ャ司 í:::-'κ \UÇ\Al,V隠舟心兵 V ム~ (Giblett v. Read 9 Mod 459 (1743)) 。 Nims ; Unfair Competion and Trade-marks. 1947 p. 418. Abalene Exterminating Co. v. Oser , 125 N. J. Ep. 329 (1939). Harley & Lund Corp. v. Murray Rubber Co. , 31 F (2d) 932 (C. C. A. 2nd , 1929) , cert. denied 279 U. S. 872 (1929). Attoney General v. N 'l tional Cash-Register Co. , 182 Mich. 99 (1914). E盛期総涜'相 E艇\U~重〈右足思8E~t-Q 1謹もみ1L~定 JνQrf~Q 王~8E~t-Q I\l iトえ Q 駆副会 JI1l長限 ~\-l ムt-Q Q 必 J~ H12 ~ν' 弾事'も~ t-Q..,@ Q~' ~~~..,@ III 艇 QW 重榊\U~t-Q吋/,("\ 12 繍」ミキ!' ~Q 帯拘照 ~ν 難事事み!剥~t-Q 1宍誕..,@,..IJ心兵 12 (Montegut v. Hickson , Inc. , 178 App. Div. 94 (1917))

Herold v. Herold China & Pottery Co. , 257 F. 911 (C. C. A. 6th , 1919); Eastman Co. v , Reichenbach , 20 N. Y. S. 110 (1892) ; Friedman v. Stewarts Credit Corp. , 26 N. Y. S. (2d) 529 (1939). A. O. Smith Corp v. Petroleum Iron Works of Ohio , 73 F. (2d) 531 (C. C. A. 6th , 1934). Green v. Folgham , 1 Sim. & St. 398 (1823). Covill v. Chadwick 153 Mass. 236 (1891). Fowal v. Park , 131 U. S. 88 (1889). National Gum & Mica Co. v. Braendly , 27 App. Div. 219 (1898). σ コ t 、 <0 対 。ー ....c α コ 由 CHHHN 刊の同 L.Q 1~ ト、(,,=--1ミ Qn 印 λ ・立{主」認さとl'Q担割*?i事飽

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他人の営業秘密に対する侵害というこの不正競争に対する救済方法として、差止命令及び損害賠償が認められるこ 他の不法行為の場合と同様である。 ただこの訴訟手続中における営業秘密の発表が問題となることがあるの で、救済方法と直接関係のあることではないが、こ斗で述べることにする。 ときによ 付 営業秘密に関し、その所有者が法律上の救済を求めようとするときは、 訴訟手続中における漏洩 り ( 1 ) 営業秘密の内容を発表しなければならない立場に立つことがある。当事者が総て営業秘密の内容を了知してい る場合で、しかもその秘密性に何等疑もないときは、あえて発表する必要はないが、裁判所が営業秘密の存否あるい は差止命令の可否を決定する必要のあるときなどは、営業秘密とされる事項の内容を知り、それに対し判断する必要

(22)

に迫られるわけである ( 2 コ同じく、挙証責任が原告にあり、営業秘密に関する証拠を原告が提出し得る場合には、 そうすることが営業秘密を発表することになるという理由だけで立証を避けることはできない ( 3 w 。また逆に被告が 防禦方法として、営業秘密とされる事項を発表しなければならないこともあろう

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はじめ裁判所は、営業秘密に関する事件において、秘密の発表なくしては、侵害のあったことを確認することがで きず、故に原告に救済を与えることはできないとした ( 5 コしかし、 かくては営業秘密の所有者に適当な保護を与え ることは期し難いので、今日では訴訟手続中に営業秘密の発表があっても、それを根拠として営業秘密の公表が許さ れるものではないことが確立されている官三これは訴訟の当事者のみならず、傍聴人などにも適用される。 右に述べたように、審理の必要上、営業秘密の内容を発表しなければならないときは、 非公開で C ロ

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審 理し、その記録は公開しないことができる?﹀ O この手続においては、訴訟当時者及び特に必要な証人以外は在廷で きない。また特に裁判所によって必要ありと認められたときを除き、被告は自分の排護人以外には、鑑定人に対して も原告の営業秘密が発覚する倶のある場合には、法廷侮辱に問われることなく証言を拒否することができることにな っ て い る 宮 ) 。 1 営 業 秘 密 に 関 す る 事 件 に お い て 、 原 告 は 立 証 の た め に 、 ︿ 日 巳 任 。 0 ・ 4 ・ 宮

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(23)

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・(何回関)・ハ本件では、営業秘密がすでに訴訟手続中において発覚したという理由で、被告に対する営業秘密 公表禁止の差止命令が栢否された)。 同

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∞ ) ・ H N 0 4 ・ ∞ 宮 ゲ 仏 。 。 ∞ ・ 4 5 7 8 t 差止命令 通常営業秘密の漏洩や潜用に対しては、損害賠償による救済は余り有効でないので多くの場合 に、被告の善意悪意に関係なくす)、差止命令の請求が許容される。原告と被告に契約関係がなく、被告が不法に原 告の営業秘密を獲得したときはむろん被告に対して差止命令が発せられる(想。 差止命令についてここでは二、三の問題点を述べるにとどめる︿巴。 競争者が、営業秘密の所有者の被傭者を利用して、営業秘密を侵害したとき、被傭者及び競争者の双方に対する差 止命令が許される。この場合に、競争者が被傭者の雇主に対して負っていた義務などについて認識のあることは必要 で ま £ 、 { 臼 ﹀ ( 臼 ) 。 司 t y u 可 中 J

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(24)

営業秘密がすでに漏洩され損害が発生した後は、特にその必要性が立証されない限り、差止命令は許容されない

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し、営業者が廃業したために何等の損害も生じなかったとき自)、あるいは差止命令が明に不公正であり不衡平 である場合自)も同様である。もっともこれは特に営業秘密に関する事件に特有な問題ではない。 差止命令の効力の及ぶ範囲も、事件の状究によって異り、必ずしも当該不法行為を禁止するのみに限らないが、こ れは具体的な場合に決せられるべき問題である。たとえば、原告の営業がその被傭者の努力と多くの出費によって拡 張し、全国的な規模をもっている場合は、差止命令の及ぶ範囲を定めるについても、そのことが芳慮されなければな らない臼コまた、被告が原告の競争者に役務を供与する立場にある場合などは、被告はハ原告の営業秘密を漏洩す ることなく﹀その競争者の被傭人となることまで差止められるものではない

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﹂ 法 政 研 究 第 二 巻 二 号 ( 昭 和 七 年 ) 一 頁 参 照 。 11 10 ア メ リ カ の コ モ

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(25)

東 洋 法 学 二 四 13 12 k r r 乱 。 ロ O 阿 見 2 B E 弘 ぽ ぬ の 0 ・ 4 ・

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♂ H N 印 Z ・ し ﹃ ・ 問 内 出 ・ ω N U ( 巴 ω 3 ・ ただ被傭人に対する訴で敗訴したときは、その判決は後に提起された競争者に対する訴の関係では既判事項 sg ﹀ で あ る と さ れ る ( ﹀ 目 。 岡 山 の 自 国 巳 g ロ 。 。 ・ 司 -当 日

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・巴︿・お ( H 8 3 ・ ( 同岳 山 ︼ ロ 込 町 1 18 17 16 15 14 特定回復及び差止命令とならんで、不法行為に対する裁判上の救済方法とされるのである白)。営業秘密に関する場 同 損害賠償 不法行為が成立したときは、被害者は常に損害賠償の請求ができるのであり、損害賠償は財産の 合も、故意'に原告の営業秘密を侵害した者、及び行為のはじめにおいては善意であっても、途中で原告の営業秘密に 対する権利の存在を認識した者は共に、原告に対して損害賠償の責任を負う。ところで損害賠償においては、その範 聞をいかに定めるかが重要且つ困難な問題であるので、本項でもその点についてだけ簡単に記述する。 不正競争の場合のように複雑な動的生活関係を基盤とし、技術的に巧妙に考案された手段をもって行われた行為に よって発生した損害の範囲を決定することは、極めて困難である。販売利益の喪失、不正競争に影響された価格引下 げによる損失、または商品、営業に対する信用の失墜その回復に要した費用などが含まれるのであって、数学的な正 確さをもって表現することはできない。もっともこれらの損害もすべてこれを賠償すべきであるというのではなく、

(26)

加害者の行為とそれによって生ビた損害は近接していなければならない(怨。 営業秘密に関する場合も、損害賠償の範囲は、被告がその営業秘密を使用することによって得た利益に限られず、 被告の行為がなければ原告が得べかりし利益も含まれる。また損害が偶発的な原因によって発生したり、妥当な推測 に基づくものであってその範囲がある程度不確実なものである場合も原告はその賠償を受け得るものとされる

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しかし、損害の算定の根拠となるのは原告の損失であり(怒、被告の利益はその為の資料となるものである。また原 告がすでに適当な、あるいはより有利な衡平法上の救済を与えられたということのみを、損害賠償を認めない理由と することはできない︿怨。 19 治草的には、差止命令が衡平法裁判所で認められた救済方法であったのに対し、損害賠償は普通法裁判所によって採られた 救済方法であった。このため差止命令は衡平法上の救済方法とされ、損害賠償は普通法上の救済方法とされるのである。 行 為 と 結 果 と の 近 接 性 に つ い て 、 旬 。 ロ 。 。

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参照

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