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幾何モデリングシステム“HICAD”の開発

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(1)

小特集

CAD/CAM技術

∪・D・C・〔d58・512・2,011.5る:d81.322〕:514.182.7

幾何モデリングシステム"HICAD”の開発

DevelopmentofGeometricModellingSYStem"ト‖CAD”

機械系のCADシステムでは,我々が実体として認識する物の形をコンピュータの 中に構造的な記述として容易に与えられることが大切である。HICADシステムは, このような幾何モデル生成に重点を置いた汎用的なCADシステムであり,2次元, 3次元の形状設計,各種図面の作成,編集機能を完備している。特に,図形の寸法を 変数で記述できるパラメトリック図形処理,2次元図形から立体を作成する2D/3D 変換,ワイヤフレームに由の概念を取り入れたモデリング,ニれをベースとしたソ リッドによるモデリングを特長としている。コンピュータ内に作成された幾何モデ ルは,モデル作成機により実体模チ望として出力できる。更に,各種物理シミュレー ションシステムへ臆すことが可能である。 lI

言 設計・製造部門での主業務をCAD(ComputerAidedDesign) へ移行することは,日立製作所をも含めた一般の製造業では 当面の急務となっておI),各企業で真剣に取り組まれており, し、ろいろな効果を挙げている亡)しかし,従来のCADシステム では,本来の設計・製造技術を統合した真の総合的CADシス テムへの展開は難しい。この主な理由は,実用化されている CADシステムは問題向きのシステムであり,CADの基幹とな る幾何モデリングが不卜分であったことにある。本稿では従 来の問題点を整理すると同時に,これらの間鳳在を解決する

徳増真司*

太田吉美*

山口幸男**

富永利秋***

大木

尚*納* 5んわリf γ0克也m耶〟 y()ざん言仇よ 0()∼α y〟丘fo yαmαg址ぐんJ roざんJαんJro仇ょれαgα T(Jんαぶん∫0()んJ

ために開発した汎用的な幾何モデリングシステムHICAD(Hita-chiComputer Aided Design)について紹介する。

幾何モデリングシステムの考え方

これまでに発表されている幾何モデリングシステム1ト3)に は非常にたくさんの種類があり,大きく分類すると表1に示 すようになる。このうち、ソリッドモデルは精密に構成され た数学的モデルであり,終始【・一貫して表現の完備性が保証さ れるように「r二夫されている。しかし,このことが内部表現形 表l各種幾何モデリングシステムの比較 各種幾何モデリングの手法,特徴及びシステム例を示す。 次元 手 法 モデリング手順 手 順 説 明 図(例) 川CADシステム 2 次 プ亡 ワイヤフレーム モ デ ル 基本線薫から 2三欠元ワイヤ フレームを作る。

苧若井妄,背点柑裏門路を言霊馴大

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守備範囲は広く,対話向きで, オペレーションは簡単であるが 自動処理は少ない。 HICAD/2D 切紙細工 モ ル 基本図形の組合 せで2次元(閉) 図形を作る。 基本即壬 辺処理 角処理 1⊂⇒[⇒ 閉図形のモデリングが高速対話 向きである。 3 次 元 ワイヤフレーム モ デ ル 基本線薫から 立体のワイヤ フレームを作る。 線素を定義 追加 加エ ⊂令 =〉 守備範囲は広く,対話向きで, オペレーションは簡単であるが 自動処‡里は少ない。 面の扱いが弱い。 HICAD/3D サーフェイス モデル (面接続法) 基本面責の接続 で立体を張る。 形状イメージ構成面分割 曲面創成 レ′_ 曲面主体の設計向きで,領域の 内外の区別が-掛二弱い。 一隠れ線処理困難 ソリッド モ7 ̄ル (積木細工法) 基本立体の組合 せで立体を作る。

PrlmltlVeの配置 AトB AIB-C

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豊富である。 計算時間がかかり,デザイン には不向きである。

注:略語説明 川CAD(HitachiComputer A】ded Design)

(2)

178 日立評論 VO+.65 No.3(柑83-3) 式を複雑にしており,メモリやCPU(中央処理装置)の面で表 面的に効率の悪いシステムとしてみられがちである。また、 比較的自由な発想でイメージ作りをしようとする意匠デザイ ンや製品設計者にとっては,使い勝手の悪いものになってい る。しかし,取り扱う方法を工夫すれば機能的に完備した非 常に魅力ある手法である。一方,これと対照的なのが,ワイ ヤフレームモデル,サーフェイスモデル,そして2次元モデ ルである。これは実用的な観点から提案されている手法であ り,完備性にはあまりこだわらずに,システムとしての使い やすさ,身の軽さ,あるいは取り扱える形の広範さを追求し たものである。完惰性を無視した部分は設計者の判断に委ね られるので誤りを起こしやすい。しかし,この種のシステム はグラフィックディス7Uレイを介した対話システムをとるこ とによって,設計者の介入と図形認識をしやすくするなどの 工夫が行なわれている。 このように従来の幾何モデルの ̄方法は,それぞれ利用する 立場によって,又は取り扱う対象のいかんによって一長一短 がある。HICADシステムはこれらの問題点を解決するもので あり,総合CADシステムの中核となり得るシステムである。 以下では,HICADシステムの開発に当たって日立製作所がど のような立場をとったかについて,幾つかの観点から説明する。

(1)汎用システムの追求

CADが一貫システムとして拡大し,あらゆる製品分野に広 域化するものとすれば,汎用的なシステム形態が必要となる。 HICADシステムでは今後の発展のため,新たな拡張性を重視し, 汎用的な図形処理パッケージ群によるシステム構成をとった。

(2)機能複合体としてのシステム

HICADシステムでは,2二大元モデルと3次元モデルを各々 の用途と機能で分散させ,それぞれHICAD/2D,HICAD/ 3Dとして開発を進めた。2ニ大7モモデルと3ニ大元モデル間に は,図1に示すように有機的な関係をもたせ,互いに自由に 乗り入れ可能とすることによって双頭のシステム化を図った。 また,ユーザーの利用の仕方に応じて機能的に分割して,そ れぞれ独立に利用可能な複数個の部分複合体を編成できるよ

うに考慮した。

(3)幾何モデル

HICAD/2Dでは,モデルとしてワイヤフレ【ムモデルと 切紙細工モデルが同時に取I)扱えるようにした。3次元モデ ルについては使いやすさからワイヤフレームモテルがユーザ 図形 デー タ 管‡里 ユーザーインタフェ ース 隠れ線処理・斜視回-表示 [凶 面 編 パ ラ メ ト リ ッ ク 処 理 HICAD/2D 10

形状定義(川川㈹”….羞)

へのインタフェース H-CAD/3D 図 形 デ ー タ ベ ー ス 【側に見えるものとし,サーフェイスモデル,ソリ ッドモデ ルを同時に取り扱えるようにした。 (4)対話方式 ワイヤフレームモデルの機能を包含する方式では,表現の 完備性は設計者の判断に委ねられる。これは,ディス70レイ による設計者との対話方式をとることによって,通常うまく 解決される。図形処理端末としては,汎用計算機(HITAC M シリーズ)と接続されたインテリジェントCAD端末(HITAC G-760)を用いた。HICADは本端末の機能端末の機能をフル に生かしたものである。

(5)ユーザーアプリケーションとのつなぎ

汎用性を追求することは対象のいかんにかかわらず,その 要求に耐えられるモデリング機能を装備することである。し かし,ユーザーが要求するすべての機能を満たすことは難し い。そこでこのギャ・ソプを埋め,HICADがよl)広範な使用に 耐えられるように,ユーザーがHICADに手を入れたI),デー タのやり とりのできる仕1卦けであるユーザーイ ンタフェース を用意することにした〔, (6)システム開発・維持のための、ソールの開発 基本的なプログラム開発言語はFORTRANであるが,この 言語は数値計算については効率が良いが,幾何モデリングの ような複雑な内部表現の構造を扱うには非′削二倍いにくい面 がある。そこで,この種のシステム開発及び維持管理を容易 にするツ¶ルとして,図形構造記述言語を開発した。この言 語はユ【サー側から見ればFORTRANの顔をしており,内部 的にはPL/Ⅰの顔をしている。 倒

2次元幾何モデリングシステム"川CAD/2D”

設計から製造への一連のi太れのなかで,例えば図面作成, NC(数値制御)データの作成などで代表される2二大元図形を取 り扱う作業は非常に多い。 本システムは,主に機械設計を対象とする汎用的な対話形 CADシステムであり、2ニ太一元の形状設計,各種図面の作成, 編集機能が完備している。更に,このようなドラフティ ング システムから一歩進んで,デザインシステムとしての特長づ けに配慮したシステムである。特に同形の寸法をディスプレ イ画血上で変更するだけで、新しい図形や図面を自動作成す る機能(パラメト■トソク図形処理),2次元図形から立体図(3 二大元図形データ)を作成する機能を特長としている。また,一 図形デー タ 管理 H-CAD/2D へのインタフェース

形状嘉(脚榔脚琴ム法)

隠れ糠処理・集合演算 HICAD/3D 勿 ルエ 計 ユーザーインタフ 工 -ス 図I HICADシステムの 構成 2次元幾何モデリン グシステムHICAD/2Dと3次 元幾何モデリ ングシステム HICAD/3Dによる三攻頭システ ムイヒを図った。

(3)

幾何モデリングシステム"HICAD''の開発179 l l

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(a)パラメトリック図形 図2 パラメトリック図形と2D/3D変換 (b)を示す。

(b)寸法変更指示後の結果 パラメトリック図形として作成Lた形状(a)に2D.ノ/3D変換を行なったもので,寸法変更を指示し後の結果 般のユーザープログラムとのリンクが容易にできるように, 各種のユ【サーインタフェース機能を用意している。

(1)パラメト■ノック図形処理

パラメトリック図形処理では,次の二つの処理が基本とな っている。一つは図形を作成していく際に,形ご状寸法を変数 で与えることであり,他の一つは対話で入力された図形処理 コマンドを中間言語の形でカタログ(保存)しておくことであ る。もし設計者か変数の値を変更し,図形を再作成したいと いう要求を出したとき,変更された値をもとにカタログコマ ンドを実行して望む形二状を自動作成する〔1二のパラメー一夕変 数と寸法とを対応づけておくことによって,表示されている 寸法を変更するだけで新しい図形や阿佃を再編成できる。図 2にこの例を示す(- ここで特記すべきことは,パラノトリッ ク【卯け-の三石義と利用がすべてグラフイlソク対話形プ℃で行なえ ることである。

(2)図面の作成,編集

同形を定義する手法としては,図形を構成する辺を幾何学

的にとらえ,点,直線,円などの定義を繰り返しなから図形 を作成していくのが一般的である。本システムは,この手法 をベースに,「切紙細工法+による図形定義を特長としている。 この手法は,全体の形ご状を複数の採形(基本図形)としてとら え,農本図形の定義、修止,組合せなどを行ないながら形斗人 を作成するものである。したがって,本システムでは辺の集 合としての図形という概念をもち,図形同士をグループ化し たり,階層化したりすることができる。. 寸法は距離,角度,直径など19種類,記号類は仕上げ,溶 接など13種類を用意しており,し、ずれもJIS規格に準拠して いる。これら叫青報は図形情報と関連をもっており,図形情 報が変更されればそれに追従することができる。文章や表の 作成では、文章コード,漢字表など利用して英・数字,片仮 名,漢字などを人力することができ,入力の簡素化を図って いる。 完成した図面は名称を付けてデータベースに駕録する。登 録された図面は名称で呼び出すことができ,図面の再利用, 重ね合せ(組立図)などが容易にできる。

(3)2D/3D変換

この機能は,図面上の2次元図形を使って3次元図形を作 成するものである。まず空間座標系を設定し,次に各図像(平 面図,側面図など)単位に副座標系を設定する。そして,それ ぞれの図象に対応した辺を指示していくことにより,ワイヤ フレームの3二大元図形を作成する。このデータは中間ファイ ルに保存され,表示座標系を変更することによって,任意の 視点から見た透視図やアイソメ図が作成される。なお,この 処王里はパラノトリ、ソク処理と連動できるので,3ご大元同形の パラメトリック処理を可能とする(図2参照)。 田

3次元幾何モデリングシステム"ト‖CAD/3D”

機寸城構造物の設計,製造のCAD一貫システムで,3二大一元幾 何モデリングは性能解析,干渉チェック,生産情報作成など に不可欠である。,HICAD′/3Dは,設計者が計算機と対話し ながら,3次元形斗犬を作り上げてし、く 3二大元幾何モデリング システムである。 本シズテムの幾何モデリングの方法は,その容易件をもつ ワイヤフレⅦム方式をベースとし,これに何の概念を取り入 れた拡張ワイヤフレーム方式の考えを確立したものである。 これにより,従来、別々に取り扱われていたワイヤ7レ【ム モデルとソリ、ノドモデルを同時に取り扱えることを可能にし た。ワイヤフレ】ムによる線素としては,直線,円・円孤, 長円・長円孤及び自由曲線が取り扱え,向としては,平面, 2次曲而及び自由曲和が取り扱える。 すなわち,設計者が本システムを利用して幾イ吋モデリング を行なうには,ワイヤフレームをグラフィック端末のディス プレイ上で,針金細工的に切り張りしながら目的の形状に仕 上げる。更に,作成されたワイヤフレームから面を作成する ことによって,形斗犬モデルを立体として認識できるようにする。 これにより,形二伏モデルの立体処羊堅,すなわち隠れ線処理, 干渉チェック,体積・面積計算などが行なえるようになる。 設計者は,上記手順を繰り返すことによって,設計対象物 の幾何モデリングを容易に行なうことができる。本方式では, 実体をもつ形状モデルを面で閉じられた閉集合として記述し, 実体を構成する面の向きによr),中味の詰まった形斗犬モデル を表現することができる。また,完全に面で閉じられていな い形ご伏モデルは;紙構造として扱う。これらの実体を構成する面 としては,平面.2次曲面及び自由曲面があり,前二者は幾 何パラメータ(面の方程式,円筒面の高さ,半径など)で記述 し,自由曲面は曲面を構成する曲面境界線及び固有パラメー タ(緒動ベクトル,収束点など)で記述する。 また,これら面上の有効部分(面の領域)は,線素の閉ルー

(4)

180 日立評論 VOし.65 No.3(t983-3) (a)基本図形による集合演算 (b)全体形:扶のカラーシェイディング (c)t断面形斗大のカラーシェイディング 図3 ストップバルブ HICAD/3Dのソリッドによるモデリングを示すもので,基本図形間の集合演算(a)を行ない,カラーによるシェイディング(b)を行な ったものであり,(c)は断面形状を表わす。 プで記述し,この線素ループを進むとき,その左側を面の領 域とする穴形状は面としては通常の線素ループで記述されて いるが,面データに穴を示すフラグをもたせることにより, 内部的に線素ループの方向を反転させる。各線素は端点及び 面を二つずつもつように記述される。また,線素には3次元 データ(座標値など)のほかに,実線や破線などの属性をもつ ことができる。 ワイヤフレームで3次元形二状をモデリングした場合,問題 となるのはワイヤフレームモデルに対し,いかに面を張るか ということである。本システムでは,面を構成する線素ルー プを設計者が教えながら,一つずつ面を張っていく方法を基 本機能としてサポートしているが,これでは複雑なモデルに なると非常な手間がかかるし,間違いも起こしやすい。そこ で,この問題を解決するために,球と同相(大低は同相になる か,その組合せである。)なものに関して,面張り,すなわち ワイヤフレームトポロジーからソリッドトポロジーへの変 換を半自動的に行なえるようにした。 ワイヤフレーム トポロジーからソリ ッド トポロジーに変 2次元幾何モデル D8 12 換された形ご状モデルは,ソリッドモデルとして取り扱えるわ けである。その他,本システムでは基本的なソリッドモデル として,直方体,円柱,回転体など16種類の形状モテリレをパ ラメータ(例えば,直方体のときは縦,横,高さの寸法)を与 えるだけで簡単に作成できる機能をもっている。このように して作成されたソリッド間では,それらの和,差,積を求め る集合演算,隠れ線処理,体積,面積計算が行なえる。具体 的な適用例を図3に示す。 B

幾何モデリングシステム"HICAD''の適用と評価

HICAD/2Dは社外を含めた多くの設計部門で導入され, いろいろな製品に適用され大きな効果を挙げている。HICAD/ 3Dは3二大元的な形斗犬チェックが必要な意匠設計,金型設計, レイアウト検討に利絹されている。HICAD/2D,3Dを核 としたCAD一貫システムの構成を図4に示す。各システムは

ISBF(Inter-System Bridge File)を介して簡単に接続できる。

ISBFは幾何情報,図面データ,解析結果,NCデータなどが 格納できるエンジニアリングのためのファイルである。以下 2次元図形処王里(HICAD/2D) システム最適化

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3次元図形処理(HICAD/3D) ●ワイヤフレームモデル l S l S ●ワイヤフレームモデル ●′くラメトリック図形 ●サーフェイスモデル ●図面作成 B F イ ン タ フ B F イ ン タ 7 ●ソリッドモデル ユーザーインタフェース ユーザーインタフェース 図 板 プガ レ機 プユ

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l構 ロ、】 l り ス切 シシ グザ l l 処M 管ア シシ グザ R 金 N断 C ヨミ ンユ ラ1 ム ス ス 理 \ノウ ト ヨミ ンユ ラl ム ●構造解析 イlンS イl ●巨×APT,APT ●電磁場解析 タB ンSタB ●プロセスプランニング ●流体解析 など フF エ l ス フF エ l ス ●ロボット シミュレーションなど lSBFイ ンタフ ェ ース 物理シミュレーション ユ ー ザ ー シ ス 製造・加工システム 3次元幾何モデ ル DB 注:略語説明

ISBF(hter-SYStem Brldge File) FEM(有限要素法) DB(データベース) lR(情報検索) l/0(入出力装置) NC(数値制御) 図4 CAD一貫システム HICAD/2D,HICAD/3Dを核と するCAD一貫システムの構成 例を示す。

(5)

では,これらの一貫システムの具体的な例について紹介する。

(1)幾何モデリングと図面作成

製品の計画段階(計画図)から詳細設計(部品図),生産設計 (製作図),組立て(組み図)などの過程で図面は数多く作られ, 利用されている。これらの図面には,幾何情報のほかに,寸 法,製造情報(仕上げ,溶接,穴あけ),文章,表などの文字 情報が記入されている。HICAD/2Dは計算機内部の2次元 幾何モデルに対して,これと関連づけた各種の図面情報を与 え,図面を容易に作成することができる。図5は日立製作所 工場での適用例で,従来の図面作成時間を与∼為に短縮して いる。更に,旧図面に対して寸法変更を指示するだけで,図 面変更が自動的にできるパラメトリック図形処理を利用する ことによって,従来の図面作成時間を烏∼嘉に短縮できた。 図6は日立製作所の工場でHICAD/2Dを用いて作成した 洗濯機の計画図である。本図面は基本的な図形をパラメトリ ック図形として作成しておき,これを使って1・法変更などの 作業を行なって図面を完成させた例である。このようなCAD 一貫化によI)設計期間を÷に短縮でき,メモ竺などの検討用図面

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㌣「が (む 即-‖′ 幾何モデリングシステム"HICAD■'の開発181 の早期出図が可能となった。

(2)幾何モデルからNCへ

HICAD/2D,3Dでモデリングされた幾何情報は曲面, 輪郭(旋盤)切削システムに渡される。各切削システムでは加 工情報を対話システムで作成する。カッタパスはグラフィッ クディスプレイ上でチェックできると同時に,図7に示すよ うなモデル作製機(ModelMaking Machine)に出力可能であ る。計算機内に作成された形状は3次元の実体として,設計 者自身の臥 手で認識することができ,設計から製造までの 工程を大幅に短縮することが可能である。

(3)幾何モデリングから物理シミュレーションへ

HICAD/2D,3Dでモデリングされた幾何形二状はISBF を介して構造解析などの物理シミュレーションシステムへj侵 すことができる。幾何モデルに関係した物理定数を属性デー タとして記述したり,幾何モデルを自動的に要素分割するこ とも可能である。 ▼√l-\ ー\

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⊥王II (b)パラメトリック図面〔(a)を基本に寸法変更し図面とLて整形)〕 図5 HICAD/2Dの適用例(メインシ ャフト) 日立製作所工場での適用例を示 すもので,川CAD/2Dのパラメトリック図形 (a)を利用して作成した図面である。従来の 図面作成時間を為∼益に短縮できた。

(6)

182 日立評論 VOL.65 No.3=983-3) ヰ  ̄㌻甥=二、_「 -1.ゝ

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言 HICADシステムは日立製作所の社内ニーズに対処するため に開発された幾何モデリングシステムであり,社内各事業所 でいろいろな形態で使われている。HICAD/2Dでは切紙細 工法とワイヤフレ【ム法をベースとしたパラメトリック図形 処理機能が特に効果的であり,例えば,設計計画段階の作業 を従来の嘉一益に短縮できる。また,HICAD/3Dはワイヤ フレーム,サーフェイス,ソリッドによるモデリングを同時 に取り扱えるようにしており,HICAD全体として各種のCAD 一貫システム構成の核として利用可能である。例えば,HICAD で作成した幾何モテリレはISBFというエンジニアリングファ イルを介してNCシステム,物理シミュレーションシステムな どに接続できる。特に,幾何モテリレからNCシステムへの接続 14 では,中間の段ド皆でモデル作製機に出力することができ,そ の場で3二大元の実体模雪せを手にすることが可能である。 HICADシステムは製品化が進められており,2二大元幾何モデ リングシステムHICAD/2Dは既に製品化を完了している。 また,HICAD′/3Dは昭和58年9月までに製品化の予定である。 参考文献 1)楷牧,外:機械設計日動化のための幾何モデル生成処理シス テム,日本機械学会論 ̄文集,44,378(1978) 2)徳増,外:最近の図形処理技術と設計の自動化,機械の研究、 32,377(1980) 3)沖野:3次元形状処理技術とCAD/CAMの新展開,機械の研 究,33,1223(1981)

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