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痴呆症状を有する在宅高齢者を介護する主介護者の精神的健康に関する研究

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Academic year: 2021

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32 第47巻 日本公衛誌 第1号 平成12年1月15日

痴呆症状を有する在宅高齢者を介護する主介護者の

精神的健康に関する研究

ド イ ユリコ

土井由利子

オガタ カツミ

尾方

克巳

目的 本研究は,痴呆症状を有する在宅高齢者を主として介護する者を対象に,主介護者の精神

的健康を評価し,主介護者の精神的健康に及ぼす諸要因(主介護者側,被介護者側,調節介

在)の把握を目的とした。

方法 熊本県天草保健所管内2市13町に在住する痴呆症状を有する在宅高齢者の主介護者294人

を対象に,1998年,保健婦による面接調査を行った。調査項目は,主介護者および被介護者

の属性,痴呆の状況,介護の状況,精神的健康状態(General

Health Questionnaire日本語

版12項目:以下GHQ12)等であった。GHQ12総得点3点以下を精神的健康,4点以上を精

神的不健康とし,多重ロジスティック回帰分析を用い諸要因との関連性を検討した。

結果 1. 主介護者のGHQ12総得点4点以上は76人(27.2%)であった。

 2. 主介護者において,特に訴えの多かった症状は,ふしあわせ感(55.7%),ストレス (41.8%),不眠(29.4%),抑うつ気分(29.1%)であった。  3. 主介護者の精神的健康状態と関連する諸要因との相関を多重ロジスティック回帰分析 により検討した結果,有意な関連を認めたものは以下のとおりであった(オッズ比と括弧内 に95%信頼区間を示す)。1)主介護者側要因:①20歳から49歳に対し50歳から69歳では0.37 (0.17-0.81),70歳以上では0.35(0.14-0.83)であった,2)被介護者側要因:①痴呆症状が あってもほぼ自立している状態に対し,常時介護または専門医療が必要では6.93(1.99-24.19)であった,②介護期間が1年未満に対し1年以上2年未満では3.26(1.02-10.38)で あった,3)調節介在要因:①介護支援者有りに対し無しでは2.99(1.12-7.96)であった, ②経済的余裕がないとは思わないに対し,時々思うでは2.41(1.19-4.85),思うでは6.99 (2.77-17,64)であった。

結論 主介護者の精神的健康と上述の諸要因との間に有意な関連が認められ,主介護者側・被介

護者側・調節介在諸要因を総合的に組み込んだ包括的在宅痴呆高齢者介護支援策の構築・展

開の必要性が示唆された。

Key

words : 痴呆,在宅高齢者,主介護者,精神的健康,GHQ12

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参照

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