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経営と文化要因

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Academic year: 2021

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(1)経. 営. 文. と. 奥. 村. 化. 要. 因. 一. 恵. 営を社会環境と 区別される意識的に 調整された. 1. はじめに. 人間活動の体系と 定義するものであ. 1. 「経営と文化」論 経営の分析視点としてその 環境の視点があ げ られる。 「経営と経済」, 「経営と技術」, 「経営 と政治」,「経営と 社会」,および「経営と 文化」 といった論題は ,経営をその環境 こもとづいて 沖. 分析するものであ る。 経営そのものが 複雑であ るために,特定の環境の視点から 焦点を当てて 経営を分析する 方が適切な意味関連が 導かれる というものであ る。 この環境の視点について ,. る". 。 経営. という言葉によって ,前者は 企業を指し後者は. 組織体を意味するが ,後者は 前者を含む広い 概 念であ る。 いずれも,経営をブラック・ボック ス として見るのではなく ,経営内部の個人の 力 ,. 経営の目的,経営の職能,経営内部の管理態様 などに焦点を 当てている。 この場合,経済学的 な企業分析からほ 明確に区別される 経営そのも のの分析が力説されており ,. この経営の分析. 経営学はその 重要性を変化させてきた。 経営。こ. は,上述したごとく 経済的・技術的視点からだ けでなく,社会的・ 文化的視点から 行なわれる. 関する経済的観点および 技術的観点は ,. ことが今日重要となっている。. これま. でその重要性が 指摘され,ある程度研究が 進め. 次に文化をどのように 理解するかであ るが,. がもつ知. られてきた。 これにたいして ,社会的観点およ. 文化とは第 1. び文化的観点については , これまで未開拓の 分. 識,信念,芸術, 法 ,道徳,習慣, およびその. 野 であ ったが,現在その重要性が強調されてお り今後研究が 十分に進められていくものと 思わ. 他の能力・慣習を 含む複雑な全体 3) をい. ヤ. こ. 社会の構成メン ". 一. う. 。. こ. れる。 後者の観点に 関連していえば ,経営は社. れらの文化要素 は ,人間が社会生活を営む え で尊重されるべ き 社会価値を多く 含んでいる。. 会および文化を 基礎として成立しているという. しかし, これらは文化の 最基底部分であ り,. 強い認識がみられるのであ る。. それは文化の 頂上を占める 方面のものではな. 本稿は,文化的視点に基づいて経営を 分析す るものであ るが, 「経営と文化」とい 5 論題Ⅴこ ついて, まずそれぞれの 概念を明確にしておく ことにしたい。 最初に経営をどのように 理解す. い。, 。 そして第 2 に文化とは,社会の中でとく. るかであ るが, これには 2 つの立場があ る。 1. う. に偉大な部分を 強調することによってその 意味. 2) 奥村恵一『経営者経済学の 3). 1975, p. 6 Tylor, E. B.,. デイ塊わ 加 e. つは,経営を購買,生産,販売,人事,財務, 肪 to. l). り,), 他は,. (New. 経. CochraI), T. C., 20O ル d% o/ 九%crico れ B ぴ;siness (New York : Basic Books, Inc., 1977) p. xvi.. 上 ,森山書店,. C ぴれぴ Ⅰ e, R. ㏄ ea ⅠⅠ ん ㏄. 妨 g D 即ん0 タ笏㎝ t oアノⅤ), 妨 0Z 色砂, 月ねzo. Ⅰ s2 ク仮 , Religio れ ,ムク れ guれ れ ge,A nt,a Ⅰ れイ C ぴ sto 笏 Ⅰ. 会計などの職能についての 管理者的あ るいは企 業者的運営と 規定するものであ. 基礎』. の. York : Henry HoIt & Co., 1877), Vol.. I, p. l. 河村十寸 穂. National Ch 、,acter 研究の諸 問 題」『紀要 (関東学院大学文学部 )J (17),(1976, 2), pp. 59-60. 「.

(2) 横浜経営研究. 10. 葉 1 号 (1980). 第1巻. を 限定することができる 。 つまり,高度な文化. る。. (2). 企業による文化価値の 維持・創造 企業は,人間性,芸術,教育などの 発展・創. をとくに価値あ るものとみなし ,文化の狭義の 定義とするのであ る。 ここで高度な 文化とは, 富 ,権力を超えるものとして ,. また企業, 国家. 造という高文化の 推進の一端を 担. う. べきであ. における生産,成長,その 他の類似の経済的 業. る。 企業の文化活動への 支持・参画といったこ. 績の尺度を超えるものとして 規定される。 つま. とが現代社会において 不可欠となっているため. であ る。 り,高文化は ,人間性,宗教,教育,科学,技 術, 芸術, 専門などにおける 欲求, 感覚の認. 知,達成, 向上, 発展, および創造を 意味す る 。) 。. 文化に関する 2 つの定義すなわち 基底部. 分としての文化と 高文化とは, ここで存在の 文 化と当為の文化と 云い換えることができるであ ろう。 すなわち,前者は文化的諸様相の 関連佳 を追求する対象として ,そして後者は崇高な目 的を達成すべき 対象として,捉えることができ. (3). 組織体の文化比較・ 分析 意識的に調整された 人間活動の体系として 組 織 体を規定する 動的組織 観 のもとでは,伝統的 組織 観と 異なり個人の 復権 がみられる。 この個 人と組織のパーソナリティの 完成の過程が ,組 織の文化環境によって 影響されることは 注目す べきであ る。 この " 一 ソナリティの 型は,社会. の 文化ばかりでなく ,特定組織の文化によって も規定されるであ ろう。) 。 他方,企業,行政機. る。. 2. 「経営と文化」論の 内容 さて経営を企業と 組織体の 2 つの意味として 規定し,他方文化を基底的文化と 高文化の 2 つ の意味に理解すると ぎ ,. 「経営と文化」論は ,. それぞれの組合せによって 次の 4 つの内容を含 むことになろ. う. 。 すなわち,企業の文化比較・. 分析,企業による文化価値の維持・ 創造,組織 体の文化上ヒ 較 ・分析,および 組織体による 文化 価値の維持・ 創造, という 4 つの内容であ る。. 関,大学,病院など 組織の違いによって ,文化 の発現形態が 異なることもあ り,その分析が必 要となる。 (4) 組織体による 文化価値の維持・ 創造 利害関係において 一方が他を搾取するときに ほ,正義が発動する7)。 組織体が文化の 中に存. 在している以上,社会的価値が組織体のあ いだ の 均衡をはかるのであ る。 この ょう な価値を探. るだけでなく ,組織体は文化の向上に資するこ とが必要であ るという立場を 採ることもでき. る。 このさい,組織体は企業,行政機関,大学,病 院などの各種組織体を 含むのであ り,組織体に. 関する文化研究と 企業に関する 文化研究とは 互 いに貢献しるう 関係にあ る。 (1) 企業の文化比較・ 分析 企業, つまり購買, 生産, 販売, 人事, 財 務 ,会計などの経営職能についての 管理者的運. 11. 企業の文化比較・ 分析 1. 企業職能. 選択原理. 「経営と文化」論の 以上の 4 つの内容のうち ,. 本稿では 第. 1. の「企業の文化比較・ 分析」の一端. 営 は ,個人, グループ,組織,地域,国などがを取扱うことにしたい。 ここで明らかにしてお かなければならないことは ,企業の職能とは何 もっ文化と密接な 関連があ る。 この管理者的運. 営が,それぞれの文化とどのような 関連をもつ かについて分析, 体系化することが 重要であ 5). Eells,. R.. and. C.. Walton,. Coo れ ㏄プレⅠ ぴ aZ. dafio sso/ B ぬ iness,3rd ed. (Homewood, れれ. R . D . Irwin,. 1974),. p.. 530.. FOo ぴれ -. I1l.:. かとい 5 こと. 6) 北野利倍 7). また文化を保有し 形成する主体 丁. アメリカ経営学の 新潮流』評論社,. 再版 1963, Pp. 156 づ 3. S 。Ott, W. G., 0 ㎎沖稜 &z, ㎝ ん 7%, 。り , A B 。ん d 碗or ㎡人屋ゆ si$ メorMd れ a 穿笏 幼目 Home. wood.. I1I.:. R.. D.. Irwwin,. 1967),. pp.. 428. 一9.

(3) 経営と文化要因. (奥村恵一 ). ⅠⅠ. 較 ・分析」をするさいに ,マーケティンバの面 から,マクロの国民経済について ,需要予測を 主題とするときに ,需要に影響する経済要因を 分析するといった 枠組みが必要であ り,また経. おいては,企業職能の観点が重要となる。 企業職能の観点を 力説することは ,経営学の 選択原理を明らかにし ,文化および文化の動ぎ を読みとるセンサーとして 企業職能を見ること を意味する。 経営者は,意思決定者として主体 的にその文化環境に 反応する。 つまり,無意思 的要因でなくむしろ 有意思的主体を 通じて現実 の管理が行なわれている 結果, この有意思的主 体の条件を考慮するときには ,そうした条件の. 営 意思決定の面から ,. 存在を認めないで 企業行動を研究する 場合とは. として何を考慮するかということ ,そして「企 業の文化比較・ 分析」の主題は 何かというこ と ,さらに主題の観点から分析すべき. 文化要因 は 何かということであ る。 たとえば,この取扱 いを経済比較についていえば ,. 「企業の経済上ヒ. ,クロの企業経済につい. て,正味現価の最大化を投資分析について. 図る. るかに違った 行動が看取される " 。. とき,投資決定に影響する経済要因は 何かとい. う論点が取上げられなければならない。 2. 文化形成体 さて,われわれは文化一般 は ついて取上げる (1) 国 次に,上記の企業職能が接触する 文化につい のでなく, 「経営と文化」の 問題を取扱うので て, これがどのような 場において形成されてい あ るから,分析の立場として上述のところから 最初に企業職能は 何かということにふれなけれ るかを見なければならない。 現在, 「経営と文 化」論が焦点を 当てているのは ,国際経営論あ ばならない。 企業を経営職能に 関する管理者的 るいは上ヒ 較 経営論の形で ,国別の経営の相違 と 運営と規定したことからわかるように ,企業職 いったもの @こ たいしてであ る。 国別の経営の 相 管理 能は ,計画,組織編成,指揮,統制などの 違は,その依って立つ文化の違いに 起因すると と業務という 組織的に分化した 職能と,購買, 生産,販売,人事,財務,会計などの 過程的に 分化した職能に 区分でき る 。 この場合, よ 取 上げられるテーマはそれぞれ 次に帰属させるこ とができる。 すなわち,意思決定,戦略などは 計画に,責任,権 限などは組織編成に ,動機づ げは指揮に,監督は統制に,それぞれ含めるこ. いう理由から ,各国の文化が研究対象となって. とができる。 他方, 自製・購買決定,. マーケティンバの 多様性を研究することは , 宗. く. プロダク. ・ライン,研究・ 開発は生産に ,価格決定, マーケティンバ 技法は販売に ,教育・訓練は 人 事に,投資,資金調達は 財務に,それぞれ帰属 させることができる。 ト. い. う. までもなく,企業職能でなく 企業そのも. ムが, なんらかの形でマーケティンバ・プロセ スに影響を与えている. 0. さまざまな国における. 教 ,家族,社会,あ るいは社会を 構成している その他のシステムにみられるすべての 相違を, マーケティンバの 立場から意味づけることでも あ る。 これらの他のシステムからの 影響は,国 際マーケティシ グ を取り巻く. 3. つの主要な側面. 一一経済的,文化的,および 政治的側面一一を 観察することによって ,. 明らかにされる " 。. 訳ヤ 彦イ 行ダ Ⅱク ン. 8) A. H. コール 著 ,中川敬一郎訳『経営と 社会 笘. ︶ 9. 体に ぇ仙一. o思な. ものソ. 立のケ の理一 単営 マ. 過程的職能と 文化との関連性を 究明することが. ば,国のマーケティンバ以外のすべてのシステ. ヱ. のを取り上げ 企業と文化との 関連性を把握し , 両者の相互のインパクトを 検討することは 可能 であ るが,それと 同様に上述の 組織的ならびに. いる。 たとえば国際マーケティンバについていえ.

(4) 第 1 巻 第 1 号 (1980). 横浜経営研究. 12. (4). グループ さらに,文化は組織体内部のバループごとに. (2). 地 域 次に,地域ないし地域社会の文化が 取上げら れなければならない。 たとえば,地域別事業部 制を採用する 企業の場合には ,各地域の趣好 ,. 食生活の相違に 眼を向 け ,それぞれの地域の文 化に合致する 戦略が採られるであ ろう。 また民間放送テレビ 局が,ナショナル・スポ. 異なるとみてよい。 組織開発論では , グループ. 文化の管理を 強調し,文化という 用語の中に非 公式システムを 含める。 この非公式システム は ,感情,非公式行為・ 相互作用,. ンサーからの 電波料を各地方のテレビ 局に分配. グループ規 準, および価値を 包含する。 組織生活には 目 標,技術,機構,技能・ 能力,財務資源などの. する場合,各地域の民力指数 ( 人口・世帯数な. 公式的. どの基本指数,工場数・ 就業老などの 産業活動 指数,電灯・ 自動車などの 消費指数,および教 育費・新聞などの 文化指数 ) を基礎とすること ができるが,他方この 民力の差を説明し ,購入. 失望など ), 相互作用, グループ 規準といった 非公式的 ( 隠れた ) 局面とがあ る。 ここで 公式システムは ,後者を指し,氷山の 海に隠れている 極めて大きな 部分に類似してい. 決定の価値観の 差をもたらす 県民ごとの文化的. る ", 。 文化を組織体のバループごとに 見出すこ. 特性についても 研究すべきであ ろう。. ,組織開発論など仁 みられるごとく 作業チ ームの態度,規準,価値などを 検討するさいに. ( 公開の ). 局面と, 態度, 価値,. 感情. ( 怒り・怖れ・. ョド. とほ. (3). 組 織 体 重要であ る。 また,文化は組織体ごとに 異なる。 あ る企業 が交渉をもつ 組織体として ,企業,行政官庁, また,グループというとき ,これを企業内部 のグループに 限ることなく ,ティーソニージャ 大学,病院,家族などをあ げることができる が , これらはそれぞれ 異なる文化をもち ,企業. 一 ,年輩市民など社会の中のグループとして. は異なる対応を 迫られるであ ろう。. 扱. つまり,組織体は ,その過程に内在する次の 4 つの文化観念をもっといわれているが ,. この. 文化的観念は ,組織体ごとに異なると見ること もできる。 すなわち,文化観念とは , 的価値. ないものとに 関する,組織体メンバ 一間の共通 の合意, ②社会的信念. 人の本性および 人. 0 社会生活に関する 共通の観念, 準. ③社会的基. 容認し ぅる 行為と容認しえたい 行為に関. する,組織体メン" 一間の共通の 合意,および ④社会的技術. 組織体の技術面. ことも必要であ る。 (5) 個 人 最後に,文化を個人について 取上げることが できる。 個人は,個人としての 役割と社会単位 (. ①社会. 社会生活上望ましいものと 望ましく. ( 組織体過程. の確立・維持・ 運営の方法 ) に関する知識,. の. 取. う. メンバいとしての 役割という二重の 役割を. 果たす。 個人が社会単位として 機能するために は,ある行動様式すなわち 文化パターンをとら なければならない。 そして個人がこの 行動バタ 一ン をとるのは,個人がその 欲求をみたし. ぅ. る. という誘因にもとづく。 とくに,他人から 好ま. しい反応が見られるという 満足にあ る。 この 個 人に関する文化問題としては ,個人が何故文化 パター ソ に徳. ぅ. かの理由を明らかにしなければ. 4 つがこれであ る,。 ) 。 これらの文化観念は ,組. ならない め 0 そのさいには ,. 織体によって 異なり,企業職能はこれらのそれ. 個人の行為を 明らかにする「行為理論による 分. ぞれにたいして 異なる対応を 行な. 5. ことになろ. う。 10) Olsen,M.E., Th鹿 Pn穏 cess o/ Soc 材ZOrga れ i. z 掘 ioれ (New York : Holt, Rinehart and Winston, 1968), pp. 57-60.. Ⅰ. よ り広い範囲で ,. 1) French, W,. L. and C. H..BeIl, Jr., Or ぎam。 za お0 れ 切. D 緩ん0中れ㎝t. (EngIewood. Cli はs,. N.J.: Prentice.HaIl,Inc,, t973), pp. 16-8. 由材 0/ 12) Linton, R,, Th尼 Cu櫨劫 ㌃㎡ B ㏄ み@grreW Pg がon ㎡ity (Englewood Clj魚 , N.J.:Prentice. Hall, Inc., 1945), pp. 5. 23-5..

(5) 経営と文化要因. (奥村恵一 ). 13. 析の枠組み」を 検討することが 必要であ る。 こ. があ り, 他方文化形成体には ,. 0 枠組みにおいては ,行為は,パ一ソナリティ. 織体, グループ,および個人がみられた。 ここ. に 裏 づ げられた動機にもとづき ,社会の中の地. で,両者にもとづくマトリックスを画くことが. 位・役割およびその 社会のもつ文化とくに 価値. できる。 左側に企業職能を ,上側に文化形成体. によって規制されながら ,. を置くとすると ,. 目標に志向されてい. る 行動であ る, と説明される ", 。. 国,. 地域, 組. 計画, 組織編成,. 統制, 生. 産 , 販売, 財務, 会計などの個人別, グループ. ここで,個人,社会,および 文化の関係にふ. 別 ,組織体刑,地域別,および 国別の文化比較. れるならば,個人さらにはその欲求・能力は ,. が可能となる。 つまりこのマトリックスによっ. すべての社会現象および 文化現象の基礎となっ. て,. ている。 また社会とは , これら個人の 組織化さ れたグループであ り, これまでわわれわれが 述. また整理することができょ. についていえば ,個人への販売, グループへの. べてきたグループ ,組織体,地域,および 国を. 販売,組織体への販売,地域への販売,および. 指す。 なお,社会関係・ 社会構造の分析は ,個. 国への販売が ,それぞれ文化の相違によって 戦. 人・バループ・ 社会,あるいはグループ・. 略を異にすることがあ る, と論点を設定するこ. 組織. 体 ・社会といった 各種のレベルで 取扱われる. 「企業の文化比較・ 分析 - の主題を導き , ぅ. 。 たとえば,販売. とが可能であ る。. が, これらのレベル ほ 分析目的によって 区別さ. 文化比較の主題は , あ る場合には,組織行動. れるものの,その間。こは絶えざる 相互作用がみ. における①合理性,②普遍性,および③特. られる。 たとえば, 2 人の人のあ いだのコンフ. 殊性を解明することであ るとされ 回 ,他の場合. リクト は,個人的不和,敵対的閥への 追従, さ らには国のイデオロギ 一の相違という 3 つの原. には,①経済資源としての 経営者,②権限シ. 因に基づくものであ るかもしれない。 しかも,. ての経営者, さらには④経営者の 啓発の 4 つ. これらが同時に 作用するのであ るぬ。 この意味. を取扱. で,各種のレベルの社会の分析が 必要となる。. ステムとしての 経営者,. う. ③ならびに階級とし. ことであ るとみられている、7)0. とくに経営者についての 文化比較をするとき. 他方,文化とは,社会のメンバ 一の組織化され. には, D. た反復的反応であ. においてどのように 識別するかが 重要な課題と. る文化と態度,③経営者と 経済発展,④経営 者の起源,⑤教育と経営者,⑥経営者の哲学 と実践,⑦特定の国の経営者の 例,⑧経営哲. なる。. 学 と実践への 収飲 ,. おいてみられるが ,. り. 血 ,上述の各種のレベルに これらをそれぞれのレベル. 経営史的設定,②経済活動に 影響す. ⑨アメリカの 学生と覚国. 経営など多くの 論点が主題とされる ") 。. 3. 分析の主題 文化反映のセンサーとしての 企業職能と文化. なお, ウ ,, 一が 諸文献を整理しながら「経. 営と文化」に 関連して次の 22 の主題を示唆して. を形成する主体について 述べてきた。 企業職能. いるのは興味深い. , 。' 。. ほ ほ,計画,組織編成,統制などの 組織的分化. と,生産,販売,財務,会計などの 過程的分化. 16). Davis, oP . cit., p. 23-6.. 17) Harbison, F . and C.A.Myers, 13) 間 宏 「「文化構造」と 経営 史 」, [ 経営史学』 (1), (1966, 6), pp. 15-8. 14) Davis, S, M., Co,ゆ 年祝 わ e Aぬれ穏 ㎝ ie れヱ. Or ま乙ぬz はが0 れの Z 移 れば C ぴ Itぴ Ⅰは I P 戸ectt ヮ g (Englewood CliⅡs,N. J.: Prentice-Hall,1971), pp. 18-9. Linton, p 戸 cit Ⅰ p. 5. せ ⅠⅠ. 15). ェ. ・. 肋 the ゐ dmは Ⅰ㎡㎡. 皿イ anaSem/zenIt. orld, A. ㎞ 陀 切切 ion 援 Analys ぬ (New York :McGraw-HillBook Co.,. Inc., 1959) 18,1g). 櫛 6 れ z,. Te. R. A., ヱz. C 祝すれ rg. 0% イ Rca. イ幼君ぢ肋. 五%力れ口耳 9/7%nt (Homewo0d, Inc., 1969),. れ. xi-xiv.. pp.. Webber,. 丁ア. pp.. vH. 一. Xj, 587. d れ イ AZa れ ag か Co 押ゆ ar 援 ぬヒ. I11.:R. D. IrWin 。 一. 92..

(6) 14. 横浜経営研究 ①. マイノリティ・バループと. 第 1 号 (1980). 第1巻. 高い達成意欲・. アメリカの 丈ィト要因のこれらの 経営実践に たいする影響。. 企業成功との 関連性。 ② カソ リシズム,達成動機,および 企業の. 関連性。 ③ イスラム,達成動機,および 企業の関連 性。. ④ ⑤ ⑥. 海外在住中国人の 企業成功の理由。 外国の達成欲求と 経営管理についての 着 想との比較。 ョ一 ロッ " に 本社のあ る会社のアメリカ. これらの主題は , 第 1 に 国ごと宗教ごとの 政. 府・会社・大学バループの 内容・形態が ,企業 成功・経営管理・ 達成動機にどのような 関連を もつか, 第 2 に文化的情況・ 要因が企業の 目 的・責任・管理職能・ 倫理にどのような 影響を 及ぼすか,そして第. 3. ナこ. 国籍の違う経営者・ 個. 人の個性・態度・ 達成意欲・起源・ 教育が ,経. 営の管理・哲学・ 実践にどのような 関連性をも. における経営管理。 の 達成動機と企業経営に 関連する各国の 政 府形態。. 連していえば ,. ⑧. 織体, グループ,個人については言及している. 大学の企業発展にたいする 援助ないし 妨. ⑨. イギリス経営者の 起源と教育のその 哲学 および実践に 与える影響。 ⑩ イギリス経営者に 直面する挑戦。. ⑯. フランスおよびドイツの 経営者の哲学・. 細目については 述べていない。. この文化比較の 研究は,多くの領域に関連す. なわち,①比較経営学,②経営管理ないし 組 織行動,③企業・「企業と社会」の概俳上の 領 域と歴史上の 領域,④人類学,社会学,⑤ 国. および⑥実. 管理にたいするロシア 人の態度。. 際 経営学,その教育プロバラム ,. ソ連の経営管理における 動機づ け 方策と しての貨幣の 利用。. 践経営者の関心領域,。 ) 。 これらの多くの 領域に. ョ 一口," における「労働者経営」の. 実. 態と効果。 ⑯. この ウ ,バ一の主題は, 国 ,組. るものであ るだげに,興味深いものがある。 す. 実践の比較。 ⑬ 1917 年革命双, ロシア皇帝時代の 権 限・ ⑭. 主題に関. また,企業職能の 関係では経営管理全般,哲学, 実践についてほふれているものの ,企業職能の. フランスおよびドイッの 経営者の起源・. 教育の比較。 ⑫. われわれのマトリックスにもとづく. ものの,地域の文化についてはふれていない。. 生 口。. ⑪. つかについて 考察するものであ る。. 関連する文化比較論は ,上述のマトリックスに よる主題の分析にもとづいて , 一. ますますその テ. %を 拡大していくものと 思われる。. 日本における 宗教,達成動機, および企. 業の関連性。 ⑰ 日本人の個性,権限にたいする 態度,お よび経営管理の 関係。. ⑱・特定の国における 経営管理。 ⑲ 企業倫理の文化的情況との 関連性。 ⑳ 目的・社会的責任についての 経営者の知 覚と文化要因による 影響。 ⑳ 文化要因 ( 俳 個人的達成への 態度,階 級構造など ) の基本的経営管理職能への 影 奉lo ⑳ アメリカに適用可能な 外国の経営実践。. 4. 文化要因 さて,企業職能と文化形成体のマトリックス から上述のようなテーマが 整理されてくると ,. その主題に関する 文化要因を選択しなければな らない。 われわれ ば ,文化一般は ついて論ずる. ものではなく ,経営に関連する文化を一定の 主 題のもとに分析する。 そのために,文化要因の 総てを配慮するものの ,主題に強い関連性をも っ文化要因を 選択する過程を 経なければなら 20). 肋材・,pp.. v Ⅱ -Xi, 587 一 92..

(7) 経営と文化要因 ない。 その意味で文化要因は 限定され,操作可. (奥村. 15. 恵Ⅱ. 次に, フ , アゥ , ザ一は 『国際経営論』にお. 能なものが選択、 されてくるであ ろう。 つまり,. いて,経済的側面にたいする人間的関係の 側面. 販売に関連して 顧客の購入決定価値観の 差をも たらす文化要因と ,人事に関連して従業員の労 働意欲の差をもたらす 文化要因とは ,たとえ同. として,①人間集団,②人間相互間の 義務, ③権 力組織, ④価値体系, ⑤ビジネスの 相 互関係,および⑥政治・経済的統制を 示して. じ 文化特性から. いる ", 。 他方,. 発生するとしても ,異なる筈で. Ⅱインターナショナル・マーケ. あ り, かかる文化要因が 経営に関与してくる. ティンバコで は ,経済的側面および政治的側面. のであ る,この文化要因の議論は,本稿の主題. にたいする文化的側面として , ①文化の固有 性 ( 宗教システム ,家族システム,教育システ. でもあ るので,次節以降に譲ることにしだい。. ム ,および価値システム). および②個人的態. 度と国民性 ( 購入の意思決定時に 現われる価値 観の差をもたらす 文化諸特性ないし 市場行動の. I11. 文化要因の内容と 意味 1. 文化要因に関する 諸論者の見解. 背後にあ る価値志向としてサマーズおよび. 文化は,社会の構成メンバーがもっ 知識,信. ナンの報告を 引用している. ). ヵ一. を挙げている 24,。. 念,芸術, 法 ,道徳,習慣,およびその 他の能 また,デイビスは,文化における経営管理の 力 ・慣習を含む 複雑な全体であ ると規定した。 分析の要因として ,①価値,②関係,および ③構造を掲げている 鴉。 そして,企業の概念上の基盤として 文化性を取 さらに, ロボ, ク およびシモン ゾ の著書, お りあ げるときには ,文化要因として 価値,信俳, よ び ス キナ一の論文では ,文化要因として,① 仮説,人の諸関係,動機づ け 要因,地位の象徴, 仮定と態度,②個人的信俳と 向上心,③個人 慣習,社会制度,社会移動,教育,階級,読み 間関係,および④社会構造を示している,。 ,。 書き能力などがあ げられている 和 。 クラックホーンは ,. この文化要因として ,①. ( 関係志向 ). の 5 点をあ げている。 すなわち,. これらの要因は 生活上の間頭であ り,人のバル ープにとって 決定的に重要であ る。 これらの要 因のそれぞれは ,. 3 つの範囲にわたる 価値志向. 要因であ る。 すなわち,①については, 悪 ,中 間,および善 ,②については,. 自然に服従,. 自. 然 と協調,および自然を支配,③については,. 過去,現在,および 将来,④については,在る, 成る, および為す,そして⑤については ,. 直. 3 段階で. あ り, これの要因は 文化に. りその段. 階を異にするというものであ 2l). J あ ァリり p. 5. ょ 9. 国に. る "70. よ. て,次の項目を提示することができる。 すなわ. UL. 系,傍系, および個人主義のそれぞれ. るもので,他の著作 は 「経営と文化」とくに 国 際 比較の観点の 著作であ る。 各論者の示す 文化 要因の項目を 整理してみると ,大きな分類とし. 為︶ 挺 あ︶ お︶ 22︶. 人間の生来の 性格 ( 人間木質志向 ), ②人の自 然・超自然にたいする 関係 0 ノ、・自然志向 ), ③ 時間の焦点 ( 時間志向 ), ④人間活動の 様相 ( 活 動 志向 ), および⑤人の 他人との関係の 様相. 以上クラ,クホーンの論文 は 文化一般に関す.

(8) 16. 横浜経営研究. ち ,①価値. 態度と仮説,②価値. 的信念,向上心,および 動機づ け ,. 第 個人. ③個人間. 関係,ならびに④社会構造の 4 つ であ る。 以 下, これを説明することにしたい。 2.. 価値. 態度と仮説. 価値とは,個人,バループ ,および社会が強 い情緒を付する ,相互に関連した観念,概念, および原則のセットであ る。 これらは,人の行. 1. 巻. 第 1 号 (1980). 源 枯渇に連動せしめられているので スケジュールに 組みにくい "' 。. また,過去,現在, あ るいは将来の 何れの時 点に焦点を当てるかは ,文化によって異なる。. 過去の伝統・ 貴族主義を尊重する 国 ,そして過 去と将来を見ないで 現在だげに眼を 向ける人 々,そして変動をふくさ将来に期待を 寄せる国 がみられるのであ る。. (2). 動を導く抽象的・ 一般的な志向をもつ。 いずれ の社会も価値体系をもっており , この価値体系. ,規則的な. 自己決定か宿命 か 将来への人の 影響力. 将来に影響を 及ぼす人の能力については ,そ. の独自の型と 様式が人と人とを 区別せしめるの. の仮定・態度に 文化間の相違がみられる。 たと. であ る。 グループのメンバーは ,共通価値への. えば,アメリカの経営者の哲学では ,人々は将来. 志向を通して ,同一方法で世界を見ることを 学. に影響しうるという 自己決定的な 仮説がみられ. び , その結果内部者と 外部者とを区別するので. る 。 これにたいして ,モスレム文化における 宿命. あ る。. 論的な考え方では ,将来は人の手中にないとさ. 統合的な価値システムは ,存在にたいするあ る種の意味と 目的を供し, さらに人の思考・ 行 為さらにほ他人のそれらを 評価する分析枠組を 提供するのであ る。 この広汎な精神的志向か. れている。 人が将来の事象を 形成すると信ずる. ら, ここでい. との関係をどのように 見るかにも関係する ,。,。. う. 態度と信俳とが 展開される。 す. か, あ るい は 人の行為に拘らず 事象が発生する と 主張するかの. 相違 は ,企業経営上著しいイン. パクトをもたらす。 これらの態度は , 人 と自然. なわち態度とは ,遂行し,知覚し ,思考し ,そ して感得するための 素地・傾向をいう。 他方 信. 人は自己決定的になり ,他方人が自然に服従 す. 念 とは,世界が現実にどのようなものであ るか. ると考えるときには ,運命論的になるためであ. についての確信を 指す 眈 。. る。 ただ最近では ,. 文化要因の分析に 先立って,価値を態度と信 念とに区分して ,議論を進めて行くことにした い。 なお,具体的な文化要因を両者のいずれか. ぎすぎが批判され ,開発倫理にたいして,保存 倫理および均衡倫理といったものが 展開されて. に 分類することは 容易ではないので ,. とくに後. 者の信念についてほ ,動機づ げに関連のあ る要 因を属せしめることにした。 (1) 焦点、となる時間・ 時点、 異なる文化のあ いだには,時間にたいする態 度の違いがみられる。 農業社会から 来た労働者 が産業社会に 不可欠なスケジュールに 従うよう に求められると ,困惑するであ ろう。 農業社会. での労働は時間的に 等分されていない。 むしろ 季節の出来事,天候の脅威,ないし突発的な資. すなわち,人が 自然を支配するとみるときには ,. 自然支配についてはその 行. いる,0,。. (3). 人生の目的 上記の自己決定的ないし「運命の. 態度に ょ れば,将来の向上は現実的であ るから,. 将来の目的を 達成するためには 激しい労働が 必 要 であ るということになる。 この目的 観は アメ リカの経営者の 実践に深く根づいており ,たと. えば長期経営計画に 価値をお き ,計画が将来の 事象に影響すると 信ずるのであ る。 他方,宿命論的な態度の場合には ,激しい労 28,29)@ Robock@ and@Simmonds , op cit ・, p , 244. 30)@ Cook , E . ,@ "Ecoethics@ and@ Environmental , (12) , 1973 , pp . 16-9. Politics, "@EXXON@USA ・. 27). Davis,. oク. ・. ciz., pp,. Ⅰ. 0一1. 支配者」の.

(9) 経営と文化要因 働 という目的はみられず , この態度は効率的な 経営実践にはつながらないであ. (4). ろう。. (奥村恵一 ). 17. いと願っており ,何にもまして安全を望んで L.、 る 。 これにたいして Y 理論によれば ,人間が働. 生 と死. いているときの 生理的・精神的な 努力は , 遊び. 家族のうちで 工人だ け 助 け うるとい. 5. とぎ ,. や休養のときのように 自然であ る。 そのため,. コマンチ・インディアンは 義母を,伝統的中国. 組織目的の達成のために 自己方向 づ げをし, 責. では父を, アメリカでは 妻子を救うであ ろうと. 任を進んで負い , 高い程度の想像力,工夫,創. いわれる。. 造性を発揮する。. また生死は,すでに決まっているという 見解 と決まっていないという 見解があ り, この差異. Y 理論の立場に 立っとぎ指摘され ば げればな らないことは ,従業員の参加の重要性, および. は ,企業の安全プロバラムに相違をもたらすと. 参加の動機づ. いわれている。. べき要因 は, 第 1 に 従業員が個 ソ、的に動機 づ げ. さらに,昨今問題になっている人工心臓の装 置を人間に使用することについてその 社会の人 がどのような 態度をとりどのように 対応するの. られているかどうかであ り,第2 に仕事そのも のの性質であ り, そして第 3 に従業員の認知で. であ ろうか。 このことは装置の. メ. る。 考慮す. る 32)0. あ. (3). 一ヵ一の開発. け への直接的関係であ. 人間の欲求階層と 満足要因. 誇り・. 懸念の源泉と 希望実現の程度. 意欲に大きな 影響を及 ます。 ぴ. たとえば大学の 学士号が社会生活上の 地位に. 3. 価値一一個人的信俳,向上心,および 動 機づけ (1). 結びつくならば ,監督者の選抜に影響し,学士 号をもつものの 誇りの源泉となる。 他方仕事の. 人間の本性. 厳しさ,従業員の成績といったことが 解雇政策. 性善・性悪説. るいは善であ る 人間の木性が , 悪 ,中間,あ か, しかもその本性が 変りやすいか 不変であ る. と結びつくとすると ,従業員の懸念の源泉とな る。 さらに昇進の 基準として,教育程度・ 社会. かについて,それぞれの文化圏では信念がもた. 階級のいかんが 取上げられるとすると ,. れている。 たとえばピューリタンの 倫理では,. 十分でないときに 動機 づ げに影響する 鋤 。. これが. これらの問題は ,マスロ一の欲求階層論に 関. 人間の本性 は 悪であ るが, これを完全にするこ. が達成されるべきであ るとすれば, 自己の絶え. 係をもっている。 すなわち,①生理的な 欲求, ②安全の欲求,③所属と愛情の欲求, D 尊敬. ざる規制と規律が 求められる 舘 。. の欲求,および⑤自己実現の欲求について ,. 企業内部の不正ということに 関連していえ ば,不正にたいする感覚の鋭さの 度合いが問わ. 前者の 4 つは欠損欲求であ るために, 人 ほこれ. れるであ ろう。 企業内部の資金・ 材料の流用,. る。 他方最後の欲求 は 成長欲求であ り,人はこ. 着服,上役が喜ぶ不正確な 報告などは, よ り広. れがあ れば可能なものに 成長する。. とができると 規定する。 この見解に. よ れば,善. い社会の態度と 少なからぬ関連がみられよ. (2). う. らがなかったり 欠けているときにだ け 刺戟され. また上述の希望実現の 程度の問題は , " 一ズ. 。. 仕事と人間の 本性. マグレガ一の 理論によれば ,平均的な人間は. 本来的に仕事が 嫌いであ り, もしできうれば 働. バーバの満足要因,すなわち達成,認知,仕事 それ自体,責任,前進,成長といった 要因に関 連をもつ。. かないで済ませたいと 思っている。 そのため,. 方向 づ げられることが 好きで,責任を回避した. 3. 3I). 33). ナリ Ⅰ. H. M. F. ラッシュ 著 , 日本能率協会釈 行動 科学一一その 概念とマネジメントへの 適用コ目 ニ. 本能率協会, 1960 , pp. 25-35.. Kluckhorn,. oウ. ・. cit., p. 222. Skinner, oP. cit., p. 129..

(10) 第 1巻. 横浜経営研究. 18. (4). 人間の活動志向 人間の活動志向として ,「在る」,「成る」,お ょび 「為す」があ る。 「在る」志向では ,. 人の. 第ェ号 (1980). (5). 人間の決定の 基礎. 意思決定をするさいにどの 程度客観的分析を 用いるかは,文化によって異なる。 アメリカの. ,意思決定は事実の客観的. 個性の所与と 考えられている 部分を表現したい. 経営実践の基礎には. とする 0 スペイン系アメリカ 人ほこの志向をも. 分析に基づくべきであ るという強い 文化的信念. ち ,啓発的活動概念がなく ,祝祭的活動の". があ る。. タ. 一ン をとるといわれている。. 「成る」志向では ,統合された全体としての 自己の総ての 面を啓発することが 主要目標とな っている。 かつての中国人, 日本にみられたと い. う. 。. 他方,経営者の個人的判断こそが 容認された 決定基準であ るとする社会もあ る。 この文化 では,伝統的,情緒的,そして 神秘的考察が 支 配 的であ る,。 '。. あ る組織体の意思決定についていえば , これ. 「為す」志向では ,業績に帰着する活動を求 めるもので, この業績は活動主体の 外部にあ る 基準によって 測定される. 0. アメリカに特徴的な. は経済的価値体系だけでなく. ,多くの種類の価. 値体系にもとづいて 行なわれる。 まず,組織目 的と組織風土とのあ いだの選択・ 均衡が試み ろ. 活動であ り,人は遂行したことによって 評価さ. れるが,両者はともに人の価値に関連してい. れる "' 。. る。 また,両者のトレイド・オフを行な. このような個人の 信念とか向上心は ,個人の 動機づ け 要因となる。 富 ・財貨を好む 社会で. 決定者 は ,彼自身個人的価値Vこ 基づいて判断を 行な. は,. り, この社会的価値 は 組織に影響を 及ばす覚的. これらの要因は 企業家・経営者の 型・ ロ. ・. う. う. 意思. 。 さらに注目すべきは ,社会的価値であ. 数に関係し,さらに物的誘因にたいする 労働者. 要因として,意思決定にかなり 強く反映される. の 反応の型を決定する。. のであ る㈹。. 仕事達成に志向する 個人の達成動機 は ,上述 のごとく生活にたいする 基本的態度に 関連があ. 4. 個人間関係. る。. 価値は特定の 情況に適用される。 このと. すなわち,価値ある仕事の達成に 自己を委. ねたいという 意欲であ る。 つまり達成に 動機 づ げられた 人は ,達成そのものを 目的とする。. も. ぎ,. 期待される行動ルールないし 基準が生み出され る。 この基準が , 父 とか経営者とかい う 特殊な. ちろん,有形の報酬を拒否するのでなく ,それ. 社会的地位に 関連 づ げられると. が 本質的でないということであ る。. 役割と. 達成動機について 国際比較をすることができ るが,ある国における 達成についての 見解 は, リーランドは ,達成動機が経営成功の主要要因. この役割 は ,社会関係の基本的な建築ブロッ クであ る。 あ る個人が,他の個人を教師,従業 員, あ るいは父として 確認すれば,その個人は これらの人々にたいして 一定の関係を 形づく. であ り, この達成動機の 強い人は , 上の階級. る。 その関係は,その確認のない場合と 比べて. その国の経済成長率に 密接な関連をもつ。 マク. りも 中 および下層の る. よ. 階級からえられるとしてい. 35). 全体グループに 従. う. べきかどうかの「個人と 組. よ ばれる。. 全く異なる。 つまり,人々は,社会的に型には. , op. ・. らの社会的な 相互関係は,個人・バループ・ 社. 37). cit , , p , 225. and@Simmonds. , op. ・. cit , , pp. ・. 245-6. 計コ ム % pu 系 ﹂ 僧体 ㎞棚 定㏄ 決p 已p. Robock@. の役割に適した 行動をとることによって , これ. 5). (5),. ﹁( 経 営980 意 ,1. Kluckhorn. めた行動をとるのであ る。 このようなそれぞれ. 恵一 村7 奥Ⅱ. 織 」の問題にも 関連性があ る。 35,36)@. この基準は. まった方法で 対応することによって , 互いを認. なお, この達成動機の 問題は, 個人の欲求が. 34)@. ぎ,.

(11) 経営と文. ィヒ. 要因. (奥村 恵. Ⅱ. 19. 会の レベルにおいて ,安定した過程となるので. 系 とは直系尊属の 関係を意味する 鵬 。. あ る ") 。 ここで は ,. 経済合理性を 原理とする企業社会と ,実在的 合理性・相互責任・ 結束などの共同社会合理性 を原理とする 血縁およびその 関連社会が対比さ. とくに個人間関係に 焦点を. あ てることにする。. (1). 権 限・責任関係 個人間関係に 影響を及ぼす 文化要因の第. 1. れる。 血縁社会の中心であ る家族に衰退がみら. は ,権限・責任関係であ る。 社会における 権 限. れるという主張があ るが, ①この主張と 合致. についての見解は ,一方における専制システム. する結論を導いている 調査,. から,他方における 民主的・参加的システムに. 戦する調査,そして③家族の 小さな変化が 大. わたっている。 もしも経営者が 権 限を絶対的自. きな変化の兆しであ る情況を示す 調査, の 3 つ. 然権 とみなせば,経営者行動は 高度の集権 化で あ り権 限の委譲ほほとんどなされない。 他方, 権 限を絶対的自然権 とみなさないのであ れば,. がみられる。,,。. 族型とがあ る。 拡大家族型のもとでは ,親戚が. 経営者権 限は従業員および 労働者に分かたれ ,. 共通の権 利と義務をもつ。 このグループのすべ. 意思決定における 相当程度の分権 化が典型的な. てのメンバーは ,相互に依存しており ,. ものとなる。 何れの型の権 限が効率的であ り他. 一ダ 一の責任はそのメンバ 一の欲求を満足させ. の企業目標に 適しているかは ,一概にいえな. る経済資源をまかな. い。. して核家族型 は , 父 , 母 ,および子供だけを含. 意思決定の権 限を現場に委譲すべ. き かあ. はトップの階層にとどめておくべきか. るい. ②この結論に 挑. 家族の結びつきの 型には,拡大家族型と 核家. また. り. ことであ る。 これにたい. う. むもので,先進国に多くみられる。,,。. 強い拡大家族型は ,世襲の経営管理をもたら. は, マ一. ケティンバ,政府との 交渉などのさいにも 問わ. す 。 所有と重要なポストが 家族のメンバ 一によ. れるところであ る,9)0 か,あるいは委譲できないかについて ,見解が. って保有される。 縁故採用が雇用決定のすべて の領域で行なわれる。 まだ企業目的も 家族の関 心・向上に向げられる。 このような世襲の 経営. わかれている。 責任の所在を 明確 こするのか 不. 管理は,チームワーク ,忠誠心,および 相互 利. 明確のままにしておくのかについても ,国民性. 益を得る利点をもっている 43)ものの,その逆の. の違いがみられる。. 面で欠点をもつことになる。. 責任についても ,部下に委譲するか, しない. ン. (2). 家族との結びつき. マーケティンバのさいには ,購買者としての. 次に個人間関係に 影響を及。ます文化要因は ,. 家族の型を知ることが 重要であ る。 拡大家族型. 個人主義,傍系,および直系という 関係志向で. では家長が購買の 決定権 をもっているが ,核家. るが, これほ価値志向の 問題でもあ る。 どの ような社会においてもとくに 共同体においてさ. 族でほ夫妻が 決定権 を分 け あ っている。. あ. (3). えも,個人の自治が少しほ 認められるのであ り,. コンフリクトにたいする 寛容. 役割コンフリクト. ( 摩擦. ) が多くの面で 生ず. これが個人主義であ る。 次に,拡大された関係 から不可避のバルーピンバが 生ずるが,その中. 40). Kluckhorn,. で 傍系とは兄弟関係をい. 41)@. Smelser. 。 さらに直系とは ,. う. 0タ・. ,. N. ・. C Ⅰ t., pp.. 225. 一. 6.. J , "Re , examining@the@Parameters ・. of Economic Ac Ⅱv れ y", in E .M .Epsteln an D. Votaw (eds.), R 乙 lftoれ laU 亡ノ,ムeきれ 笏 ㏄ノ, R ㏄戸0 れ si みァ肋ノ, Se し ㌃ ん力0 ㌃ 八セ倒ぬケ ㏄が0 れ s zれ B 邸肪 ㏄s 切れ イ SoC e ノ (Santa Monica, Callfornia: Goodyear Publishing Co , Inc , 1978) ,. 年代の違いと 文化の継続性からもたらされるも のを指す。 個人は生物的にまた 文化的に相互に. Ⅰ. ビ. 関連している。 とくに血族関係からみると , 直. Ⅰ. と. ・. 38)@. Davis,@. 39)@. Robock@. op , cit ,@ pp , 15-9. pP.. ・. and@ Simmonds. , op. ・. cit , , pp ,. 246-7. 42,43)@. ・. 32 一 7. Robock@. and@Simmonds. , op , cit , p ・. ・. 247.

(12) 横浜経営研究. 20 る。. 第1巻 第. たとえば,海外派遣経営者は, 異なる文化. Ⅰ. 号 (1980). 動 目的,関連技術,規模などによってその 構造. の期待に適合し ,同時に母国の本社の期待に 合 致する必要性を 共通にもっている。 文化の差 適合するだけでなく ,本国の方針とも合致する. には大きな差異がみられる。. 必要性があ る。。) 。. この社会構造の 研究では,社会の階級, さらに. ンこ. 個人の役割の 差,文化の差などからコンフリ クトが生ずるのであ り, このコンフリクトにた. さらに社会構造は ,数名の個人でなく ,すべ ての階層の人々の 秩序を規定する 言葉であ る。 は社会内部の 権 力・ 富 ,誇りの不平等な 配分を 理解することになる 蝿 。. (1). いしてどのような 態度で臨むかは ,文化によっ て異なる。 日本人の例を 引用されるのは ,個人差による 意見の相違があ っても礼儀上反対しない 点につ. 社会構造には ,階級間移動,企業および 経営 者の社会的地位,そして教育の型と か 5 文化要 因があ る。. いてであ る 0 日本のビジネ、 スマンは , 多くの情. まず,階級間移動が行なわれるかどうかは ,. 況において ノー というのが適切でないと 考えて いる。 アメリカ人と 取引をするとき , 日本人は. 社会構造の重要な 指標であ る。 すべての人が 平 等であ ると仮定できる 社会は,世界にみられな. ます」といら。. い。 個人・バループを 順序づ け ,階級を形成す. 好意を示しながら「考えてお これは,. ノ. ー. き. ということであ るが, アメリカ人. には イヱスと 聞こえ,あとで 編 されたかのよう に思 ど5. う. ことがあ る㈲。 率直 vこ物を言ってよいか. かも,文化によって異なっている。. 階級間移動. る 伝統的システムを ,社会はもっている。社会. 階層の相対的地位は , 民族的, 文化的, 教育 的,言語的相違,さらに経済的地位に 基づいて いる。. この階級制度の 中にあ って,伝統的な社会構. 5. 社会構造. 造がインドのカースト 制度のごとく 厳格であ. 社会関係が,個人,グループ,および社会の. 場合があ り,他方階級の 区別が流動的で 階級間 移動が相当大幅に 行なわれる場合があ る。 もし も厳格な社会構造がみられ ,数多くの個人が企 業の経営者および 重要なポストに 就くことが 妨. つのレベルで 取上げられるが ,社会構造は,. 3. グループ,組織体,および 社会の. 3. つのレベル. で 検討される。. まずグループ 構造は,行動科学の研究で有名. げられると,経営効率は制約される。" 。. (2). 企業および経営者の 社会的地位 多くの国において 社会的に高い 地位は,土地. であ る。 それというのも 行動科学が , 小さい社. 会システムの 詳細な観察を 可能とするからであ る。 誘因・ コ,ュニケーシ, ン ・安全・統制と い分. 不可欠の組織要素とバループ 構造との相互. 作用について 研究がなされる。 ただし, この 小 グループの研究の 結論が , 大きな複雑な 組織の. る. 所有,政府における地位,ないし専門的・知的 活動に関連 づ げられる。 たとえば,最高裁判所 判事,医師,大学教授,科学者などは ,高い地 位をもつ傾向があ る。. 問題に直接適用できるとはかぎらない。. 他方, アメリ ヵ ,. 日本, ソ連などにおいて 企. 次に組織体の 構造は , 小さな社会あ るいは大. 業の経営者も ,社会的に高い地位にあ り, この. きなグループとして 図形化できる。 グループや 社会と同じよ 5 に,社会化 ( 文化価値の個人へ の移転の過程 ) およ ぴ 層の形成が,すべての組 織体で生ずるのであ る。 もちろん,組織体の 活. 場合には企業は 多くの有能な 人材を採用するこ. 何). Davis, 申 ・。iz,, p. 16. 45)@. Robock@. and@ Simmonds. とができる。 これにたいして ,. 営者 こついて低い 地位しか与えられない 社会で サ. は ,企業に優秀な人を誘致することは 困難とな 46). , op , cit , , p. ・. 248. もしも企業や 経. 47). Davis,. 0 ク・Ⅰアサリ. pp,. 19 一 26 Ⅰ ア古り. pp.. 248-9.

(13) 経営と文化要因. るであ ろう 48)0. (3). 教育の型 教育の型は,上記の階級間移動および 企業経. ( 奥村恵一 ). 21. て 文化要因の選択が 行なわれ ば げればならな L.、 ということのためであ る。 文化要因が多数にのばるという. 点について. は,①相互作用,②結社,③生計,①両性,. 学生に解放的となる。 さらに,技術分野・ 経営 分野の教育が 活発になる。 これにたいして ,高等教育が上流階級に限定 されると,文芸一般が強調される。 そして,有能. ⑤領域,⑥時間使用,の 学習,⑧遊び, ⑨ 防御, および⑩開発という 10 個のメッセ 一. またホール. ︵ ,し. 前遊て. スり示. ク作提. ッを を リ ︶ 因. トる要. で ヒ 、しイ 文. な 訓練された人材は 企業には集まらない 何 。. てて. をで. つと 個 にっ ㎎. 変. ス もて. テ意だ. のに. いしの. るときにほ,教育制度は,成績に基礎をおき,. 数もも. 化の普遍的特質を 掲げている ぬ 。. ム味げ. 社会的地位が 階級でなく才能によって 決められ. シ序い. は,たとえばマードックは 72 という多数の 文. ジ. 営者の社会的地位を 反映する。 移動性が高く ,. る肪 。 この文化要因の 数の多さは,文化が複雑. IV. 文化要因の適用と 選択. 多岐であ ることを意味するものであ る。 次に,文化要因の選択、と L づ ことが考慮され なければならない。 すなわち,われわれは文化. 1. 文化要因の適用 以上において ,態度・仮説,個人的信俳・ 向 上心・動機づ け ,個人間関係,および 社会構造. 要因の企業・ 管理の場への 適用という観点から ,. の 4 つの 範鴫 のもとに,各種の文化要因を説明. いっそ. してきた。. る0. 分析目的に応じた ,意味ある文化要因の 選択を う. 精微に試みたければならないのであ. これらの文化要因は ,企業および企業職能の 各側面と関連性をもっており , これらに適用さ れるときには ,. その文化的特性が. 明確にされ. 2. 文化要因の選択 (1) 経営管理過程・ 経営管理効率に 影響す. る。 企業および企業職能の 文化的特性が 確定さ れるならば, この特性に応じた 会社政策が設定. る 社会変数と教育変数. 文化要因の選択ということで 優れているの. は , スキンナーが 示. は, リッチマンの 論文「文化変数の 意義」であ. した生産管理の 場への文化要因の 適用例⑪であ る。 われわれも,スキンナーと ば 同じ文化要 因を提示し説明してきたので ,非常に良い参考. る。 末項ではその 所説を紹介し 検討することに. なる。. している国際企業について ,企業職能の中でも. され. ぅ. るのであ る。 表. 1. 止ま. したい。 リッチマンは ,. 他の国に支局を 設定しょうと. 経営管理過程と 経営管理効率に 焦点をあ て, こ. 容において十分であ るかどうか, またこれらの. れにイン " クト を与える文化変数を 提示する,. 文化要因の適用可能性が 十分であ るかどうかを. この文化変数は ,社会変数と教育変数との. 問. 類 があ る。 すなわち,. う. ときに,実は, まことに心もとない 気がす. る。. その理由は,文化一般の要因がきわめて 多 数にのばるので ,上記の体系では不十分であ る かもしれないことと ,. もう一つほ,特定の状況. において文化要因 は 企業・管理の 面に同様の影. 響 力をもっとは 限らないので ,分析目的に応じ 48,49)@ Ibid ,, pp , 248-9. 50) Skinner, oク cit., p. 129 ・. ワ ︶ 一 Ⅱ 5 l Ⅰ︶5. と内. ところで, これらの文化要因がその 範囲. 2. 種.

(14) 横浜経営研究. 22. 表 下記の文化要因. 下記のような 人々の 価. と. 正. 邪. と向上心. 私は上役に彼が 喜ぶ在庫勘定を 知. 一テ. 個人的信俳. アム. Ⅱ. 画ム. ときに完成する。. 譲 の 庫. 君の仕事は , 君が部下に命令する. フ営制 と経統. 義務,責任. 委プ在. ている。. ロ側 化ス 期計 グ 一フ 才 技シ. 将来は人の手中にない。 生死は完全に 定められ,予定され. 日文ロ フ 。. しむことであ る。. ユ 。 @ ノ@. 日. 年 で測定する。 意味あ る唯一の目的は ,毎日を楽. ケ買 ス購. 時間は分で測定されなくて ,. 期全 短安. 生涯における 人の適切な 目的 来 将 今世と来世. 饗 する傾向があ る。 一緒. 間. 域の アプローチに 影 生. 時. たとえば国際地域従業員は 下. 記 のごとく感ずるであ ろ. 発 制定 啓 続投 者 産 ル営. 仮説と態度. 第 1 号 (1980). 生産管理に影 饗 する文化システム. 値と 慣習に影響する。. における差異 は 1. 1. 第 1巻. らせる。. 誇りの源泉. 大学の学位は 生涯社会的に 高 い地. 監督者の選抜. 位 に人を っ かせる。. 怖れと懸念の 源泉. 職務は,解雇の原因であ り,人を解 解雇政策 属 するほど厳しい。. 人の希望の範囲. 正しい教育と 社会階級がないと ,. 個人対組織 五. 個人間関係. 権 限の源泉. 昇進は限られる。 個人の欲望・ 欲求は全グループに 従わなければならない。 私の部下は新しいプロセスを 好ま. 誘因,動機づけ 労働関係 品質統制. ない。 プロセスは機能しない。. 他 に対する配慮と 感情移 入. 私は職長に私の 給料の上昇分を 差 し出す。 その上昇分を 受けてはな. 功績レビュー. らないとはいわない 0. 家族義務の重要, 桂 忠誠の対象. 個人的差異への 寛容 W. 社会構造. 階級間移動. 私は父が病気なので 家に目なけれ. ばならなかった。 友情はビジネスより 重要であ る。 君が上役に同意しないと ,上役は 侮辱される。 貿易学校証書がなければ 働くこと. 欠勤. 作業グループ 関係 意思決定過程 内部からの昇進. を拒否する。. 階級ないしカースト 制度. 私の名声を背負う 人は,タイプ・ラ イタ 一の ょう な重 い ものを持った。. 職務記述喜一一職務 割当の弾力,珪. 都市・村落・ 農地の起源. 会社は村落の 場所を考慮に 入れて, そこの人々を 気にかけなさい。. 付帯給与 フ。 ロクラム. 地位の決定. 年長者は知恵をもち ,大きな機械. 設備選抜. で最も重要な 職務をするに 値する。 Had れれアイ B め肋 ess. cf 1964,. p.. Ⅰ. 29. R の姥辺 , Sept..oct.,.

(15) 経営と文化要因. (奥村恵一 ). (2). 社会変数 C,. 、. 企業とその経営者にかする 見解. C,.,. 権 限と部下にたしする 見解. 23. 経営管理過程と 経営管理効率 理問題 ) の要素. ( 動的管. ここで,管理過程および管理効率を明確に 規. C 、 ., 組織間協力一一企業,労働組合,政府 定しておく必要があ る。 まず,管理過程要素と. 機関,および教育機関の相互作用を 含. して次を示すことができる。 P、. 計画で用いる 方法論,技術,および 用具. C 、 .。 達成にたいする 見解. P,. 計画の時間範囲. Cl.5. 階級構造と個人の 移動性. P3. 組織が機械的であ る. C,. 富. す。. 乃. ・. 組まれている. 財的 利益にたいする 見解. 危険負担にたいする 見解. C 、 .。 変化にたいする 見解. 教育変数 C2.1 読み書き水準と 初等教育 C2. 専門的職業・ 技術訓練,および 2 次的. 』. 一般教育. C2.3 C,.4. ( 企業統制の指示の. 下にない. P。. 委員会の範囲と 利用. P, 。 用いる人事選抜・ 昇進の規準. もの ). P 、 、 公式会社訓練プロバラムの 性格と範囲. 高等・上級教育 特別経営者訓練プロバラム. P 、 、 参加的対権 威的管理の度合 ( 企業によ. って運営されるものではない C,. 。. 度合. p< 用いる業績・ 統制標準の型 P5 集権 化ないし分権 化の度合 Pe 作業専門化の 度合 P, 統制範囲 P, 活動のグループ 化と部門化. C 、 ., 科学的方法にたりする 見解. C,.,. ). ( 予めプロバラムに. P 、s. ; ュ ニケーションの 構造と技術. コ. P 、 。 人を動機づけるために 用いる技術. ). P 、 。 従業員厚生のサービスと 施設の性格と 範. 教育にたいする 態度. C,. 。 教育 は ,生産企業の人的要求と合致す る 一一本質的に 要約の範鋳に 入る。 関 適 職務の型に応じて ,異なる C, がい っそ う 重要であ る。3)0 これらの文化要因が 国ごとに相当人ぎく 異な. 囲 (. これは,温情主義経営の 度合に反映. される ) 。 。'. 続いて,経営管理効率の要素を掲げること。こ したい。 上述の文化要因と 管理過程の関係は 一 定水準の確実さで 決定できるものの ,. この文化. 会社目的の達成は ,直接に影響を受けることⅠ こ. 要因と管理効率の 関係については 十分な洞察が できない。 それというのも ,管理過程要素は静. なろ. 的であ るが,管理効率は動的な行動要素条件に. れば,企業経営管理の過程と効率, したがって. う. 。. C, に属する社会変数は ,. 上述したわれわれ. の文化変数と 応接な関連性をもつ。 これにたい して,教育変数は, このリッチマンにおいてと. よって大幅に 決定されるためであ る。. この動的要素は ,静的な管理過程要素の分析 によって, たとえば統制範囲に 負担がかかり. くに強調され 拡大されている。 しかも,教育変 数は ,測定したり数量化したりすることがいっ. すぎているかどうかなどによって. そ. ため, これらの動的要素を「動的管理問題」と. う. 可能であ るとしている。. 一部評価でき. るものの,その多くは評定が 困難であ る。 その 名づげて整理している⑮。 これが下記の D であ. り, とくに国際経営に 関連するものが 提示され 53) Richman, B. M ., "Sign 子cmce VaHables",, ル ,X 泥笏ノ 0/ 弗da れ &9 Dec., 1965, Pp. 297 づ ・. of CuItural ㎝㏄ 舵. JoM 竹ん,. ている。 大きな信頼度をもって D 54)@. Ibid . ,. 55)@. Ibid. ・. p,. 298. , pp , 298-301. と. C との関係.

(16) 横浜経営研究. 24. 第1巻. 第 1 号 (1980). を 決定できれば ,一定の幅で管理効率にたいす. 来の単純な要素でなく ,上述の動的変数に関連. るインパクトを 確定することができるい. づ げられていることに 注目すべきであ る。. う. もの. (3). であ る。. D. 望ましい技能・ 能力をもつ人を 獲得する 難易 D, 従業員を動機づけることの 難易一一経営 者と労働者の 両者が,その職務を能率的 、. 効率的に遂行し. ,その業績を改善するた. めの動機づ け. D, 個人・部門・ 会社全体の利益と 目的との あ い だにあ る同一化の度合 D. 社会変数・教育変数と 管理過程・管理 効率との関数関係. 。. さて次に, きわめて重要なことであ るが, C. 全体. ( 文化要因すなわち. 社会変数と教育変数 ) と P 全体 ( 管理過程要素 ) との関数関係を 明ら かにしなければならない。 さらに, C 全体と D. 全体. ( 動的管理問題 ). との関数関係を 明示しな. げればならない。 この 2 つの関数関係のうち 第 Ⅰのものについ. 企業従業員のあ いだに存在する 欲求不. 満 ,志気,欠勤,および 移動の度合 Ds 従業員のあ いだの協調とコンフリクトの. て, リッチマンは 次の式を提示している。 P 、 = f (C,.7, C,.,, C,.,, C243, C2.4, C,. め. P4. =. f (C 、 . 2, C,.4,.,., 各種の C2). P 。 二 f (CI.l, CI.2, C1.4, すべての C2). 度合 De 企業内部の情報の 歪みと不効率な コ,, ニケーシ, ン 0 度合. D, 無意味な交渉,制約的実務などに費 され. P8 二 f (Cl.2, すべての CO Pg = f (Ql.l, C1.2, C1.4, C1.5, C2.6) Pl0 二 f (C1.8, Cl. め. 度合 D, 企業運営上変化・ 革新導入の難易. Pll= f (C1.4, すべての C2). D. 因果関係・将来的問題の 処理において 企. P,4= f (C 、 . 2, C,.4, C1.6). 業従業員. P 、 5 二 f (C,.2, C2.,) 。 ,). るョト生産的な時間の. 。. 経営者と労働者. Pl2 二 f (CI.l, C1.2) が科学. 的方法を適用する 度合 D, 。 変動的条件を 惹起しこれに 適合するさい 0 組織的弾力性の 度合 "。'. そしてリッチマンは 第 2 の関数関係について. 次の式を記している。 Dl. さて管理過程とは ,いわゆる管理過程学派と. 二f. (CI.1,, C Ⅰ .5.,C Ⅰ .6.,C 了 .1.,C3.2., C 了. C2.41,C3.5l,C .6) う. いわれる人達の 管理アプローチであ り, このさ. D2. い計画・組織編成・. D3 二 f (Cl.1., Ch.2, C け .S, Ch.4). 指揮・統制における 重要な. 管理様式が取上げられている。 他方,管理効率. ㍉. 二f. (CI.1,, Ch.3., C Ⅰ. 4, Ch. ㍉ Cl ㏄, C り .5). D 。 二 f (Cl.I, C,.,, C 、 . 4,. は前述のごとく 間接的に「動的管理問題」とし. . ‥,各種の. C,). D8= f (Cl.l, C,.,, C,.4, C,.,, C,.8, C,.9, て掲げられ,その内容として,優秀な人材の獲 ‥・,各種の C2) 得,動機づけ ,利益の同一化,欲求不満,協調 Dg 二 f (C,,4, C,.,, C,.8, . ‥,各種のC2)58) とコンフリクト ,情報の歪み ,非生産的な 仕事, この 2 種類の関数関係をみて ,文化要因分析 革新の導入,科学的万法にたいする 態度,組織 が 非常に精 級 化されていることがわかる。 すべ 的弾力性など ,近代の重要な管理,組織問題が ての管理過程要素およびすべての「動的管理問 網羅されている。 これらの諸問題をプラスに 転 題」を取上げているのでなく ,関数関係が成立 ずることができれば ,管理効率の達成 は 可能で する変数だけを 選んでおり,他方すべての文化 あ ると想定される。 つまり効率達成の 方法が従 要因を取扱 のでなく,管理過程・「動的管理 う. 56)@. Ibid , ,. pp ,. 298-301. 57,58)@ Ibid ,@pp , 298.@ 301. ・.

(17) 経営と文化要因. (奥村恵一 ). 25. 問題」に直接影響する 要因だけを選択、 している. ことが,調査の結果明らかにされている。。,。. のであ る。 ここに文化要因の 選択がみられるが , どのよ. D,, C, ュ ( 達成動機 ) について。 文化要 因,宗教的信念・ 理念,あるいは階級構造によ. うな文化要因を 選択するかはリッチマ ン の比較. って,あ る国においては 高い達成動機がみられ ,. 経営研究に基づいている。 つまり,国際企業の. 他の国では低い 達成動機がみられる。 ブロテス. 経営者との. タントおよびカルビニズムの 価値にその行動を. ②. イ. ンタビ ,一と討議に よ る文化要因. ビ/. の選択であ る⑲。 文化要因の客観的測定が 容易. 合わせている 人々は ,. でないだげにこの 方法 は 重要であ り,経験的研. 教, およびカソリックの 価値・原理Ⅰこしたがっ. 究がこれらの 仮説を証明することになろ. う. 。. も. ズコ. モスレム,仏. て行動する人達よりも ,高い達成動機をもつ傾. ちろんこの場合,管理過程および「動的管理問 題 」に影響する 文化要因以覚のたとえば 経済要. 向があ る。. 因がみられるが , ここでは文化要因が 関心の的. る場合には,技能の 改善に焦点を 当てるより も,態度と価値の変更を強調する 訓練プロバラ. であ る。. (4). 文化・管理関数関係についての 問題点. ここで,上述の関数関係について 特記すべき 事項を ,. り. ". チ マ ン にしたがって 掲げることに. する。 ①. 高い達成動機をもつ 人材が少ない 国で経営す. ムを企てることが 最善であ る。 また各国の支配 的な文化主流から 離れたマイノリティ・バルー プとか下位文化の 人達は, しばしば高い 達成動 機をもつ。 インドネシアの 中国人,中東のアノ「". P 。 , C 、 .、 ( 集権 化・分権 化 ), P 、 , ( 参加的. メニア 人 ,. アフリカの レ ". ノン人がそれであ. 経営・権 威的経営 ), および P, 。 ( 従業員福祉の サービスと施設 ) について。 これらの事項が 国. る,また国際企業は, アメリカで個人的達成を. の文化条件によって 異なる問題は , 国ごとに多 くの研究がなされ 証拠が集められている。 この. が賢明であ る㈹。. 国ごとの支配的な. 見解が,企業内部で,権限・. 上役下役関係のパターンをもたらし. ,. この パタ. 日本ではグループ 達成・集団達成を 強調するの ③. Cl. 。 ( 変化に関する 文化上の見解 ). D 。,. について。 調査に よ ると,ある国の現地で 採用 された人は, 運営上の変化さらには 作業に直接. 権 限の集権 と分権 の度合さらに 参加. 影響する管理・ 技術上の変化に 抵抗する。 経済. 的・権 威的経営の程度を 指示する。 またあ る国 の文化的環境条件が ,高度。 こ温情主義的な 経営 を行なわせ, これが従業員福祉のサービスと 施. 的・個人的理由もあ るが, 国によっては 文化要. 設をもたらすのであ る。. いする抵抗が 大さい。" 。. 一ンが ,. 因がその原因となる。 たとえば,文化的理由か ら, ァメリヵ よりもイソ. ド. において,変化にた. 調査の結果,世界のある地域で権 威的ないし 集権 的経営が期待されておれば ,外国に基礎を 置く新設の会社は ,その実務をこの期待にした. 法 ) について。 科学的方法にたいする 態度は,. がって調整することが 賢明であ ろう。 サゥジァ. ルビニズムに 関する価値は ,科学的方法にたい. ラビア,ペルコ あ るいはドイツにおいて ,参. して好意的であ る。 サゥ ジアラビアでは , 現地. 加的経営を効果的に 導入するには , コストがか. で採用した経営者と 作業員に原因・ 結果問題を. かり,時間の消費が大ぎく ,そして危険である. 解かせるのが 容易ではないとされている㈹。. ④. 文化に よ り, 国にょり,人によって異なる。 カ. ⑤ 59). Ibid.,. p.. Richman,. 299.. Farmer, R. N . and. C, 」 ( 原因・結果に 関する科学的方. D 。,. Cl., ( 私企業に関する 見解 ) について。. B. M. "A Model for Research in Com.. 60)@. Richman. paraHve Management", C 棚屯た 0戸 れぬ九折 d 打 agcⅢ 召れ Z R ビ ui, 刊 , W,int 打 1964, pp. 59-60 ,. 61)@. Ibid. 62,63)@. ・. , op. ・. cit, ,. , pp , 301-2. Ibid. ・. , pp ,. 302-3. pp ,. 299-301.

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