アキレス腱腱膜の運動時におけるひずみ変化:―筋腱における障害発生との関連の究明に向けて―
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(2) る際には,ヒラメ筋浅部腱膜,腓腹筋浅部腱膜の 部位毎に見た時間中のひずみの最大値を求めた. 統計は,一元配置の分散分析を行い,有意差が見. られた場合にはFisherのSDL法を用いて検定を 打つだ.. 【結果および考察】. ヒラメ筋浅部腱膜,腓腹筋浅部腱膜共に,ひず みの時系列変化に非常に大きな個人差と部位差が みられた.. ヒラメ筋浅部腱膜における動作中に観察された 部位毎のひずみの最大値分布も大きな個人差を示 した.全体の傾向として,筋腱移行部下部におい てひずみが小さい傾向があったが,部位間に統計 的な有意差はみられなかった(図1).一方,各 被験者における最大ひずみの最大を示した部位の 値と最小を示した部位での値には有意差がみられ た.また,筋腱移行部下部とその上部,下部と分 けグルーピングして比較した場合の筋腱移行部下 部,遠位部の領域間には有意差が観察された(図 2).. 与えているであろうと考えられる. 【結論】. 先行研究で言われている障害多発部位の筋腱移 行部そのものには特徴的なひずみ分布は観察され ず,その下部において他部位よりも有意に小さな ひずみが,また,遠位部に大きなひずみがみられ た.本研究の結果からは,ひずみ分布と障害発生 との関係を明確に関連づけることはできないが, ひずみ分布から腱膜のSti旺neSSが筋腱移行部下部 で高くなっており,その上下において障害発生の リスクが高まっている可能性がある. 1. 2 3 部 位. 4 5. 6 7. 8. 腓腹筋浅部腱膜における動作中に観察された部 位毎のひずみの最大値分布も大きな個人差を示し た.部位間に統計的な有意差はなかったが,筋腱 移行部に近い3の部位の値が小さい傾向があった (図3).. 本研究では,筋腱移行部は損傷好発部位である ため,微細損傷発生と関連の高い筋腱移行部のひ ずみは運動時に大きいと仮説を立てていた.しか し,本研究の仮説に反して,筋腱移行部そのもの には特徴的なひずみ集中は観察されず,ヒラメ筋 浅部腱膜における筋腱移行部下部と腓腹筋浅部腱 膜における筋腱移行部周辺の腱膜のひずみが小さ い傾向にあった.先行の報告では,筋腱移行部, すなわち腱膜と筋線維の移行部は,腱実質と同様. に,障害発生のリスクが高い工MagnuSSOnet a1.2008】と言われている.組織に負荷されている張. 力がこの部位のみ少ないことは考えにくいため,. 0 0,02 0,04 0.06. ひずみ 図1 ヒラメ筋浅部腱膜 各部位において観察さ れた全被験者のひずみの最大値の平均±標準偏差 近位. 筋腱移行部 下部. ト. 遠位. 00,020,040.06 ひずみ *;pくO−05 図2 ヒラメ筋浅部腱膜 領域ごとに見た時間中 のひずみの最大値の平均ヰ票準偏差. このことは,この部位は他の部位よりも組織の Sti任nθSSが高く(硬く),組織に生じた張力に対. しての変形が少ない可能性を示唆している. Sti任neSSの変化が大きいところには応力が集中す る傾向があるため,この部位の周辺において応力 の集中が生じている可能性がある. 今回,運動の課題として無負荷での動的関節運 動を採用した.これは,予備実験の結果,より強 度の高い運動においては,下腿の動きによる画像 のフラーリングが大きく精度の高い測定が困難と 考えたためである.関節を動かすカの大きさが時 間変化を含めて完全に制御できてはいないため, その際に活動している運動単位をコントロールす ることはできていない.このことは結果に影響を. 一399一. 部2 位. 00.00501010.0150,020.0250.03. 図3 腹筋浅部腱膜 各部位において観察された. 全被験者のひずみの最大値の平均±標準偏差 主任指導教員(山本 忠志). 指導教員(小田俊明).
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