石油危機後の工業構造 -- 東大阪の機械金属関連産業とその地域内分業について --
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(2) 識の喚起にあると理解できる。 そして,我々の 視点は, 地域や都市に集秋する中小零細工業の. 機能や役割がどのような「地場」の個性を反映. させた活力として存在しているのかを見極める ところにあることを明確にしな け れ ば な ら な. い。我々はそのような個性化の認識方法をここ. では「現場主義」と呼ぶことにする4l 0. さて, 我々の立場である産業経済論がどこの 都市にも共通する問題性の解明には役立つもの. エネルギ ー . 内需依存の成長活用, さらには物. の豊かさから精神的豊かさへの価値観の変化等 が台頭し, それと共に工業生産においても, 規. 模の経済性を追求した少品種多量生産体制から 多様化の利益あるいは範囲の経済性を追求する. 多品種中•少量生産技術を前提にした市場展開. がみられた。 そして,石油危機以前には大きな 関心を呼ばなかった地域主義にも新たな展開が. あり. 地域や都市のアイデンティティを決定す. の. 地域や都市の独自性から生起する問題を無. る要因が「現場主義」の観点より重視されはじ. なるが,このような 般性か特殊性かの視座の. ー. 視又は見落としがちとなるなら,反省が必要と 一. 論争は, これまでの日本経済の置かれた経済的. ・社会的・政治的立場を無視しては結論づける. ことはできないであろう。 それというのは, 地. めた。今日のいわゆるアイデンティティ論がジ ナリスティクに議論されるのもそのような時. 代の変化を反映させた問題性認識であるといえ る。. それでは, このアイデンティティを地域のエ. 域や都市における共通した問題性の把握が石油. 業構造上においてどのような問題意織として具. 日本のパラダイムを形作ってきたのである。 こ. る。 そのひとつの方法は, 従来の軽工業と重化. 危機以前の, 明治期以来高度経済成長期までの れによって, 明治以来の先進国へのキャッチ アップという成長第. 一. ・. 主義を実現するための速. 効的で且つ効率的な中央集権的な各種の政策立 案が可能になった。 しかし, 高度経済成長下で のキャッチ. ・. アップの達成と引替に公害や環境. 破壊あるいは貿易摩擦の激化等の内外の経済環 境の変化に加えて, 石油危機後は,省資源. ・. 省. 4) 風土や歴史に培われた地域の個性的主体性が重 要な政策認識として理解されるのは, 昭和52年の 「第三次全国開発計画」 においてで あるが, その 段階では, 「地域特性」 という一般的な用語で登 場している。そして, 昭和62年の「第四次全国開 発計画」において,それが「地域アイデンティテ ィ」なる表現で示されるようになった。このよう な地域の個性ーアイデンティティーを重視する姿 勢を特に「現場主義」と呼び,我々は地域経済の 在り方を 分析する上での 重要な 視点と考えてい る。 そして,石油危機後の「産地ぐるみの構造改 善対策」は中小企業政策においての「地域アイデ ンティティ」の概念をはじめて政策視点に導入し たものであると理解している。現在では, 異業種 交流や融合化と いった 新しい政策課題が 登場し て, サイエンス ・ バ ーク,テクノ ・ リサ ー チ・コ ア といったインキュベ ー ト事業を中核に成長する 中小企業, 活力ある多数派としての中小企業の拠 点づくりが地域ぐるみで試みられ, 新しい「地域 アイデンティティ」の確立への政策展開に関心が 集まっている。. -2. 体化するか という課題に我々は今直面してい. 学工業, あるいは素材・加工· 組立という基本 的な生産構造を多元化することによる,より一. 層の詳細な特徴づけである。 例えば, 商工中金. 調査部がおこなった「新しい分業構造の構築を 目指して」のように . 一貫. 加工. ・. 組立 , 組. 立 ,加工, 素材· 加工, 素材, 表面加工, 金型. あるいは素材・成型, 加工・仕上,組立, 熱処 理. ・. 表面加工,金型という機械• 金属工業の生. 産工程のパタ ー ン化による規模別,業種別特性 への傾注による細分化,多面化した地域内分業. の展開局面の抽出である。 それを通じて, 地域. 毎又は業種毎における分業体制の比較を容易に して, 産地や業種において拡がりをみせる生産 機能の特性が異なることを明らかにする方法で. ある5) 。. 5) この調査では, 下請企業の保有している生産工 程を素材,加工,組立,熱処理・表面加工,金型 の五つのパタ ーンに分け, 調査対象企業をこれら 生産工程の保有状況によって次の八つの組合せパ ク ーンとしている。 1) 一貫(素材·加工 ・ 組立の主要三部門を保 有している企業) 2) 加工 ・ 組立(素材又は加工工程のいずれか と,組立工程を保有している企業) 3) 組立(組立工程のみ). (112)-.
(3) 注: A図 生産工程パタ. ー. ン別の企業分布. 生産工程パタ •一. 全 従 業 員. 模. 下. 般 機 械 電 電. 家. 自 船 精. 舶 密 機 器. 鉄 金. 非 製. 動. .. 属. 車. 鉄 品. その他機械. 加. 立. 工. 19.2 13.9 18.6 19.2 21.2 26.9 28.9 17.7 22.2 17.4 12.2 44.1. 12.0 7.8 9.0 10.9 16.8 20.9 3.3 19.0 38.7 4.9 9.8 4.9. 1.1. 1.1. ー. 業 の 業 種. 一. I. 30.9 19.6 24.9 36.9 35.7 45.2 28.9 43.0 23.8 39.8 36.6 23.8 16.1 14.4 46.9. 体. 1 - 20 人 21- 50 人 51-100 人 101-300 人 301 人以上. 重. 閉.. 組. 7.1 16.5. 素. 表. 金. !. 材. 加 工. 型. 9.0 9.8 11.4 9.4 7.5 1.7 7.0 6.3 2.3 8.3 4.6 5.4 46.7 8.8 7.4. 5.8 9.8 7.6 4.9 3.1 0.9 0.7 1.3 1.3 2.1 7.3 2.2. 6.1 8.6 8.3 4.4 4.7 0.9 19.6 12.7 7.3 15.3 7.3 15.1 3.3 8.4 12.0. 31.4 1.7. (. 50. ) 3 , 、 中 程 工 工 加 • 形 成 材 素 < 多 産 生 貫. 劣. *一貫 生産割合指 標 一貫 生産. 注: B図 産種別· 保有生産工程パタ ー ン別の特性図 (一貫生産多く 組立工程中心). 40. 20. 10 専 門生産. (単工程多く組立工程中心) (単工程多く素材成形•加工工程中心). -50. -40. -30. -20. 素材•成形• 固* **. -10. 0. 10. 加工•仕上. 20. 30. 40. 50. .. 中心工程割合指標 �組立. 一貫生産割合指標:各業種において「 一貫」型企業の占める割合%. 中心工程割合指標:. (1)組立工程保有比率形 ー (2)素材工程保有比率形 (1)+(2)+(3)加工工程保有比率飴. -3. (113)-. ^. (単位:%) ン. 素 材. .. 15.7 29.0 18.8 13.0 10.3 1.7 24.4 12.7 8.6 19.0 9.8 17.2 3.3 18.1 13.1. 2.2 8.6. ー. 1.3 1.6 1.5 1.3 0.8 1.7 4.4 1.5 1.1 "一. ロ. 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0.
(4) 図1 (素. 材). 機械金属工業の相互関係概念図 (仕上工程). (除去工程). (成形工程) (. (組立工程). 切断、折曲げ ) 熔接 、 圧接. ` ,. 削削磨抜 切研 研 打 • u .. '、. i. ‘ , '. ' 、 形形形. 熱冷 特 91•. 9.. 螂竺. (鋳造成形). (注)関・加藤「現代日本の中小機械工業」新評論, p. 108より引用 また. 最近発表された関. 満博• 加藤秀雄著. 「現代日本の中小機械工業」(新評論・1990年). 加工機能に注 目するという分析的立場を十分に. 発展させなかったと指摘するとともに, 新たな. はこのような視点からの先駆的労作としてあげ. る視点として, 工業の地域内集積を展開させる. られる研究である。 従来の産業分析が最終生産. 技術的な社会装置としての加工生産上の分業構. 物を軸に展開され, その内面を構成する多様な 4) 加工(加工工程のみ) 5) 素材・加工型(素材と加工のニエ程を保有. している企業) 6) 素材(素材工程のみ) 7) 表面加工(熱処理・表面加工工程のみの企 業) 8) 金型 (素材・ 加工・ 組立の三工程をもた ず, 金型工程を保有している企業) その結果として, 注A図のような生産工程パタ ー ン別企業分布, 即ち工業構造を明らかにし, そ の上で, 注B図のような業種別・保有生産工程パ タ ーン別の特性図を示している。 商工中金調査部編「新しい分業構造の構築を目指 して一 円高下の下請機械工業の新展開ー 」1991年 3月, pp. 135-139参照。. -4. 造を重視している。 同書の第 3章, 「大田区工. 業の基本構造」のなかで, 城南機械金属工業の. 全体構造がどのような形で編成され, 城南固有. の条件を形成しているのかを明らかにする方法 として.. 図1 を 前提に おいて.. 表1に示され. るような「加工機能別企業類型化」による技術 的分業構造観の採用を提示して, その特徴づけ を試みている。 そして, このような視点からの 城南工業地域の主体的個性=アイデンティティ が. 高度で多様な加工機能の集積の上に, 独自 製品の製品開発型企業を族生するナショナル. ・. テクノポリス又は全国から高難度. 特殊な機械. 金属加工上の仕事を幅広く受け入れるナショナ. (114) -.
(5) 表1 業種加工機能別. 企業類型基準 企. 区分 製 品 開発型. 備. 金. 型. 属 工 業. 的 機 能 (注) )レ. レ. 厚物鋼材の切断, 熔接 飯金加工 プレス加工, 絞り加工 銑鉄鋳物, 非鉄金属鋳物, ダイカスト. 熱. 処. 造 造 理. 塗 メ. ツ. 装 キ. 塗装 メッキ. アルマイト, メタリコンなどの金属表面処理. 缶. 熔. 切 金 型. ・. 削 治 工 具. 自由鍛造. 型鍛造 焼入れ, 焼なまし, 焼ならし. 工作機械等による切削, 研削 金型•治工具製作. プラスチ ッ ク 成 型. プラスチック成型のうち. 機械部品に関連するもの. プ リ ン ト 基板. 回路設計, 穴あけ, 表面処理等. 賃 加 工 組 立 機 械 要 素 原材 料関係業種 機械金属工業のその他. 機械装置の組立配線等 ボルト. ナット. 歯車. コンデンサ ーなど 金属, 樹脂等のメ ーカ _ . 材料商. 再生業 上記以外の周辺的機能. 出典は図1と同じp. 113より引用. センタ. ・. 準. 接 金 ス. .. 鍛. 周 辺. カ. 基. 企画, 設計力を有し, 独自製品を産出している企業. ー. 鋳. 機 械 加工型. 型. 類. 型 ー. 製 飯 プ. 装. 械. 類. 製 品 メ. 重 機. 業. ー. 機能を持っている点に存在理由が 6). ても, 加工段階別構造観に立った業界の実態調 査が継続的に蓄積されれば. 東大阪工業は零細. あると結論付ける 。 上記のような集積の相互依存関係の抽出はモ. な機械金属工業の集積が顕著であるが, 細分化. ノづくり機能の地域的な特徴を捉えることを容. した地域内分業を形作っている工業集積力がど. 易にして, 細分化した地域内分業を形作ってい. のような加工業種の編成による構造や取引関係. る工業集積力の内容に立ち入ることがある程度. を基底において形作られているのかという側面. 可能になる。 言い換えれば, 今後東大阪におい. がより一層正確に表現され, 東大阪工業のアイ. 6). 城南機械金属工業に関する限り, 次のような地 域特性から従来 の最終生産物を主軸とする統計把 握では十分な 地域分析が出来ないと 指摘してい る。 即ち, 都心の工業集積地 に よる土地, 労働費 用が高いために, 高加工度化, 高付加価値化した 製品の部品加工業者が 集積するとともに , 地域内 に圧倒的な影響力を及ぽす大企業が存在せず, 独 自な加工技術を基盤に発注先からの拘束を回避し て多様な発注主体からの受注を可能にしている。 したがって, その 集積は多様性, 柔軟性に すぐ れ, 機械金属加工上の支持基盤を形成し, このう えに 従業者数十人から百人前後規模の製品開発型 企業を蘇生させている(同書110頁参照)。 この指 摘は「市内の工場が団結すれば, 宇宙ロケットも 飛ばせ る」(毎日新聞1992年10月26日朝刊)とい われ る中小零細工業の集積地である東大阪工業に も当てはまるが, ナショナル ・ テクノポリス機能 は見出せない。. -5. デンティティが工業構造上でどのように把握す べきかをこれまで以上に理解することを容易に するといえよう。 2.. 石油危機後の工業構造の変化. 東大阪工業の業種別構成の変化を示したもの が表 2 である。 石油危機以前の 業種別の特徴 は, 金属製品および 一 般機械の両部門である。 他の産業に比べて格段に大きい。 これに電気· 輸送・精密の機械部門を加えた組立·加工型産 業は東大阪工業の中核を占めている。石油危機 後の工業構造にも, この点については, 特に変 化がなく推移している。 しかし, 他方では, 鉄. (115)-.
(6) 表2. 東大阪の工業構造の変化. 製造品出荷額等(千万円). 事 業 所 数(所) 産業区分. 構成 比(%). 構成 比(%) 昭和45年. 4.4 2.1 1.8 0.7 2.7 3.8 3.0 3.8. 1.6 2.2 1.4 0.6 2.2 4.4 3.1 4.2. 工�. 工. 工. 11.5 5.2 18.5 13.8 7.5 4.9 1.1 12.2. 0.5 0.7 1.7 12.3 5.3 19.2 15.5 8.1 5.4 0.9 10.7. 2.7 2.0 1.7 0.3 3.7 4.2 4.9 4.1 0.0 8.1 0.6 1.0 1.1 7.0 4.3 17.3 17.8 8.9 5.6 0.9 3.4. 88,956. 138,843. 174,229. 1.2 1.6 3.5 1.3 2.7 3.6 4.4 1.1 0.0. 0.4 0.5 1.7 15.2 8.0 17.6 16.0 8.0 3.8 1.4 9.7 56,764. 1.1 1.7 0.8 3.5 1.8 27.9 19.1 6.3 3.0 1.1 1 3.9. 1.2 1.7 0.7 3.6 1.8 27.0 20.5 6.7 3.2 1.0 13.0. 合計(実数). 6,109. 9,479. 9,450. 9,679. 1.6 2.6 3.3 1.8 2.9 4.0 3.1 1.8 0.0. 2.6 2.2 1.6 0.7 3.7 3.2 1.7 3.8. 1.4 1.8 3.8 1.6 2.5 3.6 4.1 1.0 0.0. 0.7 0.9 1.0 5.0 2.1 25.2 20.1 6.6 3.0 1.2 13.1. 工. 63年. 63年 1.1 1.4 3.5 1.1 2.7 3.5 5.0 0.9 0.0 8.7 1.3 1.8 0.7 3.2 1.8 25.5 22.5 6.5 2.8 0.9 4.7. 料. 55年. 55年. 品 業 衣 服 木材 ・ 木製 品 家具 ・ 装備品 パルプ ・ 紙 出版 • 印刷 化 学 工 業 石油 • 石炭 プラスチック製品 ム ゴ 製 品 なめし皮•同製品 窯業 ・ 土石 業 鉄 鋼 非 鉄 金 属 金 属 製 品 .... 般 機 械 電 気 機 械 輸 送 機 械 精 密 機 械 そ の 他 食. 繊 維. 50年. 50年. ". 昭和45年. ". 0.9 0.9 工�. (注) 大阪府「工業統計調査結果表」より作成 鋼業, 非鉄金属, 木材・木製品, 繊維等の資源. 工場) に次いで第三位の地位を占め, 製品出荷. 地位を大きく減じている。 逆に, 拡大傾向がみ. (1,54 3億円) であった。 そして, 新産業項 目で. 産業である。 なお, 都市の雑多な需要に対応す. 都市雑貨型として取り扱うことには問題がない. テック製品工業の分出により, そのシェアを縮. 扱いも考慮に いれねば ならない。 言い換えれ. 型産業が, 事業所数あるいは出荷額においての られたのは, 出版• 印刷, 衣服等の都市立地型. 額等は1,4 15億円と, 電気機械に 次いで第四位. あるプラステック製品をこれまでと同じように. る「その他の製造業」は, 昭和60年以降プラス. が, 独立産業項 目とした理由が加味された取り. 小している。 それとともに, このプラステック. ば, 組立・加工型, 資源型, 都市雑貨型の三夕. を必要としているように思われる。. なってくる。. 製品工業が東大阪の場合新たな構造的位置づけ 即ち, 昭和6 0年の産業分類改定により, 食料 品から飲料・飼料・たばこが分出されるととも に, プラステック製品が産業項目として独立さ せら れ た が,. 昭和63年の場合,. その事業所数. 845 は電気機械より216工場も多く, 東大阪工業. では金属製品(2,472工場) ,. 一般機械 (2,18 2. イプのいずれの部門として処理するかが問題に 例えば, プラステック製品は. 素材的には.. 化学工業の 一部門として資源型産業という取り 扱いも基本的には可能である。 しかし, 東大阪. 工業のプラステック製品の加工賃比率(出荷額 に占める加工賃収入額の割合) は, 大阪府立産 業開発研究所の計算に よれば,. -6 ( 116)-. 昭和 63年の場.
(7) 事. 業 所 数. 組立 • 加 工 型 源 資 型 都市雑貨型. '. 製 造. 眉. 合. I. 表3 昭和 口. ニ. 工業構造の特徴. 50. 5. �. �. 閃二. 惜 口. 63. 計. 組立 • 加 工 型 資 源 型 都市雑貨型. I 合. 計. 備考) 昭和63年統 計にお け る プ ラステッ ク製品 に関して, 次のよう に処理した。 (A) プ ラステッ ク製品を都市雑貨型産業 と し て計算した場合 (B) プ ラステック製品を組立•加工 型産業と し て計算した場合 (0 プ ラステッ ク製品を資源型産業と して計算した場合 (注) 前出「工業統 計 調査結果表」 より作 成 合, 12.19彩であって, 金属製 品 の19. 49形に次 ぐ 高 さ であ り , 資源型産業である鉄鋼業の6 . 06. 彩や大阪府の製造業平均の7. 24%をはるかに越. えた 高い割合にある 。 それだ け に , プラステ 7). ック製 品は金属製品 と 同じく下請制に依存する 化学製品の加工部門と 見なすこと ができる。 ま た , 通産省の「プラステック製品統計年報」に. ステック製品工業の集積に繋がっている と 考 え られるであろう。 例えば, プラステック成型加 工は機械部品関連製品の製造を通じて機械 • 金. 属工業を支える機能 と して, その存在は地域集. 団 に と って重要である。 そ し て, プラステック 製品工業を加工部門と 考 えるなら, 組立 • 加工. 型産業への構造的傾斜が さ らに 一層進むこ と に. よれば, 包装用 フ ィ ルムシ ー ト , 発泡製品, 日. なる。. =都市需要向の製品が主流であ り , 機械器具部. さ れるように, 石油危機以前の東大阪工業は 4. 用品 ・ 雑貨, 建材,. パ イ プ,. 容器等の生活関連. 品はそれほ ど大きくないこ と から, 都市立地型. の産業 と して取 り 扱うこと も出来る。 表 3 はこ. 次に, 規模別の構造変化をみよう。 表 4 に示. - 9 人規模層の事業所数が最も多い。 その後,. その割合は昭和45年の全体の41. 4彩が50年には. のような三通 り の性格付 け を考慮にいれて, A. 3 7. 1彩へ と 低下して, 第二位へ と 地位の低下が. 項 目新設によるそれまでの展開基調に対する. へ と 大きく拡大し, 石油危機以後の工業構造で. B C の構成比の変化をみた ものである。. みられ た 。 1- 3 人規模層が26. 5形から43 . 3 彩. 唐突な変化が少ない と いう理由からいえば, 当 然にプラステ ッ ク製品を都市立地型産業部門 と. して計算するこ と が無難な選 択 と いえる。 しか し, 東大阪のように, 金属製品 ・ 機械工業が集. 積している地域特性からすれば, その生産的体 系の拡が り と しての機能分担による立地がプラ. 7) 大阪府立産業開発研究所「地域経済環境変化と 大阪工業の 対応に 関する調査」 産開研資料 No. 18, 1991年 3 月, p. 15 . -7. は, 1- 3 人規模層が最大のシ ェ ア ー を占める. ようになって, 推移している。 なお, 階層別の. 事業所数の伸 び 率をみる と , 20- 29人規模層で. の増加が注 目 さ れるが, その他の層では, 大き. な伸 びがなかった。 要するに, 石油危機後の東. 大阪工業については, 工業事務所の八割が 1 -. 9 人の零細工場で占められ, しかも, 全体的に. は, 零 細な規模別構成に大きな変化がなく, い. わゆる固定化の傾 向が伺える。. ( 117 ) -.
(8) 表4. 規模別工業構造の変化 50. 昭和45年 1 - 3 人 4 - 9 人 10 - 19 人 20 - 29 人 30 - 49 人 50 - 99 人 100 - 199 人 200 ー 299 人 300 人 以 上. 1,619 2,531 1,097 305 261 192 62 20 22 所 6,109. 計. 63/50. 63. 55. 26.5 41.4 18.0 5.0 4.3 3.1 1.0 0.3 0.4. 4,108 3,513 1 ,130 298 209 137 53 20 11. 43.3 37.1 11.9 3.1 2.2 1 .4 0.6 0.2 0.1. 4,099 3,524 1,024 415 175 141 44 16 12. 43.4 37.3 10.8 4.4 1.9 1.5 0.5 0.2 0.1. 4,127 3,578 1,081 448 209 151 57 16 12. 42 .6 37.0 11.1 4.6 2.2 1 .6 0.6 0.2 0.1. 1 . 00 1 .02 0.96 1 .50 1 .00 1 .10 1 . 08 0.80 1 . 09. 100.0. 9,513. 100.0. 9,450. 100.0. 9,679. 100.0. 1 . 02. (注) 前出「工業統計調査結果表」 よ り 作成 東大阪工業の規模別構造 は総理府の 「事業所. きの昭和 50年 と 昭和61年の伸 び率より示したも. 統計(民営)」 か ら も把握できる。 特に こ の統. のである。 全体 と し て の組立 • 加工型産業は 1. 計 は調査項 目 に よ って は「工業統計表」よ り は. -29人規模層 と 50-199人 規模層での事業所数. 東大阪工業の零細経営の実 態 に 即 し た 内容を. の増加 と いういわ ゆる二極化傾向を示して いる. もっている。 た と え ば.. 昭和 50年の場合, 「事. が, 金属 製品 と 一般機械の動向を比較して みる. 業所統計」の 1 - 9 人の 零細工場 数 は 7 , 936事. と , 金属製品の零細事業所への一極集中 化 と 一. 業所であるが, 「工業統計表」で は , 7 , 621事業. 般機械の零細及び 中 規模への二極分化 と いう対. 所 と なっている。「工業統計表」よりも315事業. 照的な動きが 見 ら れる。. 所の零細経営の裾野の把握 は それ だ け東大阪工. 規模層での事業所で は , 東大阪の工業立地には. 業の実勢に近づ く こ と を意味する。. 有利な点が多 く ある と の経営判断が そ こ に伺う. 一. 般機械の50-199人. 図 2 は「事業所統計」 より組立 • 加 工部門 と. こ と ができる。 こ の点について は , 大阪府立産. その代表業種である金属 製 品 と 一般機械の事業. 業 開発研究所に よ る, 東大阪市域の機械金属関. 所の規模分布の 変化を 昭和47年を100 と した と. 連業種 について の「地域経済環境変化 と 大阪工. 図2. 規模別構成の特徴. 150 , ./. 組立 • 加工型産業. 一般機械. 金属製品. 昭和61年. \ �'. 100 I. か、. 昭和50年 ヽ. 50. 8 人以 上. IID I膚人. a , g. s , "人. 8`”人. 301 嶋人. I I ヽ人. 101 "A. C 118 ) -. ● 1 9人. -8. g人以上. 8 1 8人. i gA loo. 8 1 “人. 501 ”人. 81 8人. 10ー W人. 9 1 9人. I I ヽ人. ぞ. g ^以 上. 8 1 ”人. lool g 人. 8I. 301 “人. 81 ”人. JOI ”人. 9 1 9人. 11 9人. (注) 総理府 「事業所統計」 よ り 作成.
(9) 業の対応に 関する調査」 が参考 に な る。 即ち,. 「「 1 - 4 人」の事業所で は, 「二次 • 三次下請」 が69. 6%となっている。 規模が大きく な る に 従 い「二次 • 三次下請」の比率は 下がってお り ,. 10 0 人以上の 事業所に は 「二次•三次下請」 は みられな かった。 逆に, 「製造販売」は, 「「 1. いて無視できな いのである。. 3.. 東大阪工業の地域 内 分業. 最近発表 さ れた 東大阪市 ・ 東大阪 商工会議. 所編 「東大阪工業の立地環境に関する調査」は,. - 4 人」の事業所で は 見られず, 「10 0 - 299人」. 機械 • 金属工業の場合, モ ノ づ く り に 対するア. が上がる傾向にある。 ただ, 「10 0 - 299人」の. おいて実現さ れるものとの経営判断 に 立って い. を例外として, 規模が大きくな る程, その比率 比較的大きな事業所でも 3 分の 2 までが下請企. 業である」 と指摘している。 8). 要するに 東大阪市域は. 一. 次下請工業にとっ. てまだまだ立地的に有利な 点が多いと経営者が 判断している こ との反映である。 その理由は,. 1) 鋳物, 鉄線等の 基礎資源型工業の地場にお. イデンテ ィ テ ィが, 「東大阪」 という 土地柄に. る事業所がまだかな り 多い こ とがわかる。 例え. ば・ 「取引先が移転した場合」 という質問 に 対. して, 多くの事業所は 移転先へ つ い て い か ず に, 新しい取引先を捜すか, 独 自 の需要開拓に. は げ む こ とを示している。また, 「製造業として の今後の姿勢」では, モ ノ づく り に 徹する経営. 2) 機械工業の部品生産を支援する. 姿熱を 強く感じさ せる結果にな っている9) 。 こ. 開, 例えば, 金属プ レス, 粉末冶金, 超硬チ ッ. 分業は, 一方において, 過度競争の温床と な る. ける発達,. 生産領域 としての 金属加工型 産業の 多様な 展. プ, ばね類, ボル ト. ・. ナ ッ ト , 管継手等の金属. 製品工業及 び メ ッ キ, 切 削, 熱処理, 金型, 板 金. ・. 溶接, 塗装等の各種金属加工業の集積に よ. る外部経済効果が大きい こ と,. 3 ) 多様な 生産. 経路の形成 に よ るその他の外部経済効果, 例え ば, 必要な資材や特殊な細工物あるいは零細工 場を温床とする低賃金の熟練労働力が face to face な 地域的市場の中で 確保しやすい こ と,. 等である。 こ のよ うな メ リ ッ ト を見出せなくな った事業所は必然的に市域外への展開に道を選 ぶ こ と に な る。 生産規模を大きくするために は. 生産設備の大型化 に よ る土地確保の困難 さ や 各. 種の工場規制に よ る コス ト 高 に 直面しな ければ ならないのである。 したがって, 東大阪の機械. 工業は 下請分業構造とい う 部品生産の裾野に零 細な 金属工業を底辺産業として組み込む構造だ けが 生き残る, いわゆる 土着 化 する こ とにな. る。 図2 の両産業のパタ. ー. ンの相違 は そのよ う. な 関係を反映 さ せたものと考えられる。 それ だ け に, こ の両産業の係わ り が, どのよ う な内容 のものであるのかが東大阪工業の構造分析 にお. 8) 前出 「地域経済環境変化と 大阪工業の 対応に 関する調査」, p. 18. -9. のよ う な 判断を前提とした東大阪工業の地域内 下請分業構造の存在があるものの• 他の側 面で は, 隣組感覚の仲間 意識という土壌の形成につ. なが り , face to face に よ る 「無理がいえる」 あるいは「無理が聞 ける」取引を可能にするハ. イタ ッ チ な モ ノづく り が期待できる土地柄と捉. えられている。 それだけに, 「立地条件の評価」. に ついては, 表 5 に 示 さ れる よ う に 否定的な 意見 は二割にも満たな い小数派にすぎず, 七割. が「まあまあ良い」か「普通」と判断している。 そして,「法規制 に つ いて」 は 同 じ く七割 (3 05. 社) が 「普通」と回答している10) 0. 9) 東大阪市 ・ 東大阪商工会議所編 「東大阪工業の 立地環境に関する調査」 (1992 年 3 月) 付属資料 参照。 10) これとの関連で, 立地上の経済的条件を知るに は, 次の調査が参考となる。 大阪府立開発研究所 の東大阪(守 口•枚方 • 寝屋川 ・ 門真· 大東 ・ 四 条畷• 交野 ・ 八尾 ・ 柏原及び東大阪の各市) の機 械下請中小企業の 調査では・ 「工場の立地条件と して優れている点」 の第 一位は 116社中 56社が「納 入先が 近 く 納品等に 便利」 と している。 次い で 「労働力の調達に便利 」(33社), 「原材料 ・ 部品の 調達に便利」 (2 5社) と な っ ている。 そ して, 17 社が 「近 く に同業者が多 く 仲間取引加工に便利」 を理由にあげている。 同所編 「国際化の進展に対 応する機械下請中小企業」産開研資料 No. 7 , 1989 年 3 月, p. 52参照。 C1 19 ) -.
(10) 表5. 東大阪工業の立地. (社, %). 立 地 条 件 の 評 価 計. 非常に良い ま あ ま あ良い. 通. 普. あまり良く ない 非常に悪い. 無 回 答. 金 属 加 工. 240 (100.0). 32 (13.3). (35.0). 84. 81 (33.8). 34 (14.2). 6 (2.5). 3 (1.3). 機. 189 (100.0). 10 (5.3). 62 (32.8). 75 (39.6). 31 (16.4). 2 (1.1). (1.4). 429 (100.0). 42 (9.8). 146 (34.0). 156 (36.4). 65 (15.2). 8 (1.9). 12 (2.8). 械 計. (注) 東大阪市 • 東大阪商工会議所 「東大阪工業の立地環境に関する調査」 付属資料よ り 作成 外注先 • 受注先の業種特徴. 表6. ( A) (B) (C) (D) (E) CF) (G). 外. 種. 業. 1位. 一 般 機 械 電 気 機 械 輸送用機械 精 密 機 械 ユ ニ ッ ト 加工 歯車• ばね • ね じ 型 金. CH) 鋳 ダ イ鍛カ. 工 ス. (I) 切 削 加. I B I I M M I H. M. 工. I. M. (M) 表 面 処 理 プラ ス テ ッ. 成. (0) そ. 形. ク 加 工. の. 他. 4位. 3位. M I J•M. 1位 A B C D B F B. 2位. 注. ゜. 3位. 先 4位. 5位. D I B D • E A •N•O L •一 A•D•O B H A•C B E D•H•M A C B J•N C•G. ゜. A. B•H. D•O. C•I. _.. I. A. C. B. D. B A. J C. A B •D•I. B•O. L•M. L. A. B. I •J•N A•D•E. B. A. M. N. ゜. B. D. A•B. C•F. K. G. I. ゜ ゜. • •G J•K•L A B H F•K•M G•I•L I. 9●● ... B. M. K. ゜. M. G. B •I•O. J•M. L•N. A•B. N. 5位. K B L A E•L•N J I M K A • B •J M K B •F•L M A・J B •E•K F I • K A • B •J K • M E•G•J G. 品 ト. J C J ) 金属 プ レ ス 加工 理 K•M 処 ( K) 熱 • 金 L CL) 製 溶缶 接 加板 工. ( N). 2位. 受. 先. 注. G•I•K. ゜ ゜. F. G•H J•L. J C•D J•O C•L •一. 備考) A-0の業種の う ち 、 外注お よ び受注の事業所数の多い順に 5 位ま でを列挙 し た。 (注) 大阪府立産業開発研究所編 「地域経済環境変化 と 大阪工業の対応に関す る調査ー東大阪市域の機械金 属関連業種の ケ ー ス ー」 の 直 ー 7 表お よ びIVー 5 表よ り 作成 か く して, 東大阪工業は戦後の大阪あるいは. 業として組み込む コ ン プレックス ・ ア リアと し. 関西の重化学工業化の一 翼を担うことが機械金. ての地域内分業の メ カ ニ ズ ム が解明 さ れねばな. 属工業の 集積に おいて 可能になった のである. らな い 。 この 視点こそは 全国一の 工場集積都. が, 上でみ た地域特性に対する認識が多様な地. 市, 東大阪市に展開するモ ノ づ く りに対するア. 場産業の形成を挺子にして下請 分業構造の浸透. イデン テ ィ テ ィ ヘの傾注を 喚起するであろう。. を 容易にして, この地域の工業化を特徴づける. さ て, 先の 「地域経済環境変化と東大阪工 業. ような地域展開を可能にし た と言える。 それだ. の対応に関する調査ー東大阪市域の機械金属関. けに, 機械部品生産の裾野に金属工業を底辺産. 連業種の ケ ー ス ー」 は東大阪工業の外注先及 び. -10. ( 120 ) -.
(11) 受注先の加工業種 に つ い て の調査を行な っ て い る 。 こ の結果を筆者 な り に 一 つ に ま と め て み た. 熱処理, 製缶 • 板金 ・ 溶接, 表面処理 を 中 心 と し た 加工業種への 多様な外注 を 産 み 出 し て い る こ と を示 して い る 。. も の が表 6 で あ る 。 そ こ か ら 得 ら れ る 結論 は , 次の よ う な点が挙げ ら れ る 。. 2.. も 共通 し て 大 き な 割合 を し め て い る こ と も 特. 受注先上位 に位置す る 業種 は機械工業部門. 1.. ( A - D ) が多 く ,. 逆に.. 同業種内 の外注及び受注 関係 が ど の 業種に. 外注先で は金属工. 徴的 で あ る 。 各業種 の 生産工程が そ れ だ け 重. 業 ( E - N ) が中核 と な っ て い る こ と が 明 ら. 層化, 専門化 し た 技術集団 と し て の拡が り を. かで あ る 。 要す る に , 東大阪の工業活力 は主. 持 ち , そ こ か ら の 活 力 の 形成 も 大 き い こ と を. に 機械工業部 門及 び そ の他 の 製造業か ら の 受. 示 して い る。. 注 と , そ の 活力 の 波及が切 削, 金属 プ レ ス . 表7. 3.. 機械工業で は 一般機械, 電気機械が, そ し. 業種別生産形態. 単位 : 件数, ( % ). 製造販売. 製造販売 兼 下 請. 一次下請. 二次 • 三次 下 請. 一般機械器具. 15 ( 45.5). 10 ( 30.3). 5 ( 15.2). 2 ( 6. 1 ). (. 1 3.0). 33 (100.0). 電気機械器具. 4 ( 15.4). 8 C 30.8). 10 ( 38.5). 4 ( 15.4). ( -). 26 (100.0). 輸 送 用 機 械 器 具. 2 ( 28.6). 3 ( 42.9). 2 ( 28.6). ( -). ( -). 7 (100.0). ( 64.3). ( -). ( -). ... 5 ( 35.7). ( -). 14 ( 100.0). ( -). 1 ( 25.0). 1 ( 25.0). 2 ( 50.0). ( -). 4 (100.0). 歯車 ・ ば ね . ね じ. 10 ( 66.7). 1 ( 6.7). 3 ( 20.0). 1 ( 6.7). ( -). 15 (100.0). 金. 型. 1 ( 8.3). 4 ( 33.3). ( -). 7 ( 58.3). ( -). 12 (100.0). 鋳鍛工品 ・ ダイ カ ス ト. 3 ( 20.0). 2 ( 13.3). 7 ( 46. 7). 3 ( 20.0). ( -). 15 (100.0). ( -). 7 ( 14.9). 19 ( 40.4). 21 ( 44.7). ( -). 47 (100.0). 金属 プ レ ス. 2 ( 9. 1 ). 2 ( 9. 1 ). 10 ( 45.5). 7 ( 31 .8). 1 ( 4.5). 22 (100.0). 熱. 理. 1 ( 25.0). ( -). 2 ( 50.0). ( - ). 1 ( 25.0). 4 (100.0). 製缶 • 板金 • 溶接加工. 1 ( 3.2). 6 ( 19.4). 8 ( 25.8). 13 ( 41 .9). 3 ( 9.7). 31 (100.0). 表 面 処 理. 2 ( 9. 1 ). 2 ( 9. 1 ). ( 40.9). 6 C 27.3). 3 ( 13.6). 22 (100.0). プラスチ ッ ク 成 形 加 工. 3 ( 17.6). 3 ( 17.6). 7 ( 41.2). 4 ( 23.5). (. 一 ). 17 (100.0). ( 34.6). ( 34.6). 6 ( 23 . 1 ). (. 1 3.8). 1 ( 3.8). 26 (100.0). 62 ( 21 .0). 58 ( 19. 7). 94 ( 31 .9). 71 ( 24.1). 10 ( 3.4). 295 (100.0). 精密機械器具 ユ ニ ッ ト 加工. 切 削 加 工. そ. 処. の 合 計. 他. ,. ... ,. ,. ,. (注) 出典 : 前表 と 同 じ, p. 19 よ り 引用. -11. ( 121)-. そ の 他. ' "'. ム 口. 計.
(12) 以上の よ うな 集積メ リ ッ ト から, 東大阪工業. て金属加工で は 切 削 加工, 金属プ レス加工, 表面処理がほとんどの業種 と の連関性を維持. 構造は, 個別的には, 資本的にも機能的にも,. いることを物語っている。. 造のな かに埋没するか ぎり, 他企業の資本的要. 不完全な 生産者であっても, 細分化 し た分業構. し て東大阪工業の機械金属工業の要に な って. 素や 技術的要素を 借用する こ とを 可能に し て. さらに, 表 7 に示される よ うに, 東大阪の. 4.. て多様な加工業種を組み込ん だ形において広. 「モ ノ づくり」 に積極的に 参 加出来る条件を維 持 し ているのである。 さらに , その活 動 の エネ. て は, 下請 (一次~三次) は 約 三割にすぎ な. ていたが, 最近の情報ネ ッ ト ワ ー ク 化に よ り,. 下請分業構造が歯車・ばね • ねじを例外とし. ルギ ー が及ぶところは, これま で近隣に限られ. 範 に 形成されている。 逆 に , 機械工業におい し ヽ。. 上記のような 地域内分業の 特徴は. 広域化の傾向がみられるようにな ってきた。 例 えば, 表 8 に示される よ う に , 一次, 二次及 び. 1) 受注. 三次の下請工場の受注先は圧倒的に東大阪市お. • 発注に かかる 時間費用 を 小さく すること,. 2) face to face か ら 生 ま れる フ ァ ジ. 技術力 に 幅 をつける こ と, 門化. ー. よ び 大阪府東部を 中心に し た 大阪府内で あっ. 効果が. て, それ以外で は, 兵庫県と京都府 と の関係が. 3 ) 同業仲間間の専. 強いと いえるが, 滋賀県, 奈良県, 和歌 山県,. 重層化によ る多様な 製品分野の細分化 専門化 ・ シ ステ ム 化への対応は, 資本節約, 開 ・. ・. 三重県といった地域よ りもむしろ関東からの受. 注が多い こ とも近年の経済活動の地域動 向に対 応 し た新しい傾向 の一つと し て注 目 される。. 発費用の効率化, 受注 • 発注の景気変動上の調. 整及 び専門業者と し ての経験と ノ ウ ハ ウ の蓄積 を容易にする11) 。. 4) 工程や製品の専門化, 細. チャ. ー. 4.. ベン. 分化は僅かな資本での独立の条件 と な り,. な 人的資本の流入 と 交流を容易にして地. 結び に 代 え て. 東大阪市が布施市, 河内市, 枚 岡市の三市に. 域を 旺盛な事業意欲 に満 ちた共生ネ ッ ト ワ ー ク に 転化させる。. よる合併によ って誕生した昭和42年以降の工業. 表8. 納入先 ・ 仕入先所在地 に つ い て (複数回答). ム ロ. 計. 東大阪市. 大 阪 市. 八 尾 市. 数. %. 数. 数. 数. そ の 他 大 阪 府. 兵 庫 県. 納入先. 金属加工 機 械. 240 100.0 189 100.0. 108 45.0 47 24. 9. 12 1 50.4 7 6 40.2. 11 10. 4.6 5.3. 75 31.3 67 35.4. 16. 3.8 8.5. ,. %. 16. 3.8 8.5. 仕入先. 金属加工 機 械. 240 100.0 189 100.0. 108 45.0 98 51.9. 155 64.6 106 56. 1. 19 7. 7.9 3.7. 36 15.0 30 15.9. 13 7. 5.4 3.7. 2 1. 0.8 0.5. 奈 良 県. 京 都 府. 和 歌山県. 三 重 県. 関東地方. そ の 他. 無 回 答. 数. 数. 数. 数. 数. 数. %. 納入先. 金属加工 機 械. ,. %. 8. 3.8 4.2. 14 11. 5.8 5.8. 仕入先. 金属加工 機 械. 2 4. 0.8 2. 1. 2. 0.8. 数. ゜. %. 1 1. ゜゜. %. % 0.4 0.5. %. %. %. %. 4 2. 1.7 1.1. 22 31. 9.2 16.4. 2 3. 0.8 1.6. 3 10. 1.3 5.3. (注) 前出 「東大阪工業の立地環境 に関する 調査」 付属資料より引用 11) 中小企業 研究所編 「大都市匿 の 産業 集積の変 化」 通巻番号1108号, 1990年, pp. 2-4参照。 12. 数. (122 ) -. ,. 滋 賀 県. 数. %. %. 数. ,. %. 30 12.5 30 15. 9. 14. 3.8 7.4. 3.3 9.5. 23 16. 9.6 8.5. 8 18.
(13) 生産の動 向を示したのが図3 である。 それによ. 初めて 1 万を超えて, 10 , 0 3 3 事業所となっり,. ると, 石油危機前後では対照的な傾向がみられ. 昭和42年の約2. 3 倍であったが, 昭和60年には,. 次 石油危機 の影響か. 事業所数は 再び 1 万割りを込んで 9, 93 3 工場と. た後, 成長力が回復している。 しかし, 第二次. 少傾向を強めた。 この傾向を特徴的に描いたの. る。 東大阪工業は,. 第. 一. ら, 昭和50年に大きな生産の落ち込みを経験し. なり,. 石油危機や プ ラ ザ合意 による 円高の 影響によ. 昭和63年には, 9, 63 9工場へとさらに減. が, 図4 である。 石油危機前の昭和4 0年代の東. り, マ イ ナス成長を二度経験し, 石油危機以後. 大阪市の工業活 動は工場数の急増傾向と 1 工場. の成長力の低下は石油危機以前と比較して明確. 当 たりの従業者数の減少化に特色があり, それ. にみられる。. に対して, 石油危機後では, 前二指標の静態化 が顕著なる特色と指摘できる。 言い換えれば,. また, 工業事業所数の変化にも石油危機前後. 東大阪工業は, 石油危機以前では, 小規模経営. では対照的な傾向がみられる。 昭和42年の事業 所数は 4 , 3 93 であった。 東大阪工業にオ イ ルシ. の地域集積の進行プ ロ セスにあったこと, そし. ョ ッ クの影響が表れる直前の昭和4 8年には, そ. て石油危機後は, 規模別工業構造の零細 化が固. れは8 , 0 63 事業所となり, 3 , 670 事業所が増加し. 定化したことが明確になった。. ていた(84彩増)。 そして, 昭和50年には, さら に増加して, 9 ,479事業所となるが, その後の. ところで石油危機後本格 化した日本経済の産 業構造のサ ー ビス経済化の進展は, 東大阪経済. くなる。 第二次 オ イ ルシ ョ ッ ク後の昭和55年の. 5 0 - 61年の間に, 事業所は4 , 4 15の増加である。. 昭和5 8年には, 事業所数は. 東大阪市におい て. においてである。 また, 従業者数では, 増 加数. においても, 顕著にみられる。 たとえば, 昭和. 事業所数の増 葵傾向は図4 に 示される よ う に弱. その内77%に あたる3 ,4 0 3 事業所が 第三次産業. 事業所数は 9 , 4 50 事業所. そしてその三年後の. 図3. 東大阪工業の生産増加率の推移 (前年比). (%) 30. 20. 10. 46. 47 48. 49. 50. 51. 52. 53. 54. 55 56 57. 備考) 製造品 出荷額等の前年比であ る 。 (注) 前 出 「工業統計調査結果 表」 より作成 -1 3 ( 123 ) -. ( プラザ合 意). 昭和 43 44 45. 58. 59. G5による円急騰. 第 二次オイ ルシ ョック. 。 - 10. 60. 61. 62. 63. 平成 1.
(14) 図4. 東大阪工業の推移 (昭和42年 = 100). !. 200. 事業所数. 1 50. --- -� ---`-. 1 00. --. -.. ,. ___ .... _. 50. 悶. 42. 43. 44. 45. 46. ` `--一 ヽ. 47. 48. 1 事釦所数当た り の従業者数. ↓ ----------- ---· 一—------- -- -- ------ ------. ―`. 49. 50. 51. 52. 53. 54. 55. 58. 60. 63. (注) 前 出「工業統計調査結果表」 より作成 の78 % にあたる27 ,5 8 7人の雇用が第三次産業に おいて 実現された。 工場密度全国一 といわれる ほどの中小工業が集積して いる東大阪のよ う な. 都市で こ のような構造変化は, 都市環境や都市 機能の変化を通して, 工業活動面に 直接的な影 智を与える。 そして, こ の変化を能動的, 積極. 形作 ら れてきた単一工業集積地でなく, 長い年 月 をかけての, 幾通りもの工業化の波を織込ん だ多様な中小工業の存在である。 銑鉄・鋳物,. 鉄線, 作業工具, 金網, ボ ル ト ・ ナ ッ ト , 等の地 場産業. 家庭電気製品や自動車等の大企業関連. 下請工業. プ レス加工, メ ッ キ, 板金等の金属. 的なイ ンパク ト ととらえるか, または受動的,. 加工業 , 事務用品, プ ラスティック製品等の雑. 大阪工業の将来への見方は大きくかわる。 前者 ・ チ ャ ンスの到 来 による経済. しかも, 業種, 製品, 工程間の細部 に わたる機. あり, 後者は都市の変容に よる工業適地の不足. 技術の蓄積を通して の複合的な社会的分業をベ. 消極的なイ ンパク ト ととらえるかに よって, 東. は新たな ビ ジ ネス. 活力の創生としての工業構造の再構築の問題で. 等に よる工場流出の条件が加速され, こ れまで. の永年の活動を通して培われてきた分業構造に. 歪みが生れ, 工業構造の空洞化問題を深刻化す. る。. こ のような両極端な見方を可能に するのは こ. れまでの. 一. 連の研究のなかで明らか に してきた. こ とであるが, 東大阪工業の構造的な特質 に 由 来する。 すなわち, それは, 東大阪工業が特定 巨大企業の城下町として戦後の高度成長過程で -14. 貨工業といった多様な工業構成となって いる。. 能分担を発達させながら, 主に,. ハ. イ テク技術. からロ ー テク技術 までのバリ エ イ シ ョ ンのある ースに 形成されてきたといえる。 その結果, 機. 械金属を中心 に し たモノづくりに 対するす ぐ れ. た工業活動の連鎖構造の存在が他の工業地域の. 追従を許さないほどの強固かつ弾力的な集積機 能を発揮し, 中小工業都市として の東大阪を有 名 にして きた。 しかし, 工業活動の 連鎖が 強ければ 強いほ. ど, 既存のバ ラ ンスを前提に した事業活動が維 持しやすく, その逆に , 既存の枠を こ えた関係 ( 124 ) -.
(15) を放棄 し て 新 た な る 変革へ の ダ イ ナ ミ ズ ム を 追. に , 経済活力 の停滞を も た ら す可能性を大 た ら. 及 す る こ と は よ ほ ど の こ と が な い か ぎ り 実現 し. し め る 。 さ ら に は , 工業不要論 も 登場す る か も. な い の で あ る 。 言 い か え れ ば, そ の よ う な構造. し れ な い の で あ る 。 な ぜ な ら ば, 工場跡地が住. は , 環境の変化が著 し い 過程で も 新 し い 環境 に. 宅, マ ン シ ョ ン , ス ー パ ー 等が 進出 し 益 々 工業. 鈍感 と な り , 新 し い 方策を見失 う 可能性 も た か. 活 動 を 制約 す る よ う に な っ て き て い る 。 機械金. い の で あ る 。 し か も , 成長能力 豊 か な 事業所 が, 敷地が狭 く 拡張 の余地 が な い , 住宅地が隣. 属工業を 中 心 に地域内分業が発達 し て い る 工業 都市東大阪 は , サ ー ビ ス 経 済 の 進行過程 に お い. 接 し て い る , 土地の高騰, 公害問題 に 直 面 し て. て も , 東 大阪経済 の活性化 に と っ て ロ ー カ ル ・. い る , 等 々 の理 由 か ら 工場を市外へ 移 出 さ せて. セ ン タ ー と し て の工業 の 重要性を再確認す る か. い る が, そ の こ と は東 大阪工業 に と っ て は , い. ど う か を早急 に も と め ら れ る こ と に な る で あ ろ. わ ゆ る 分業構造の 空洞化問題 を 引 起 こ す と と も. う。. -15. ( 125 ) -.
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