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ヤンゴン港における高潮災害の緊急現地調査報告(速報)(PDF/0.5MB)

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Academic year: 2021

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(1)2008 年 6 月 10 日. ヤンゴン港における高潮災害の緊急現地調査報告(速報) 独立行政法人 港湾空港技術研究所 1.はじめに サイクロン NARGIS は,インド洋上で進路を西へ変え,2008 年 5 月 2 日の夜にヤンゴン西南部イ ラワジ川河口デルタに上陸しました.上陸時の風速は 50m/s 以上で,2005 年にニューオリンズ一帯を襲 ったハリケーンカトリナに匹敵するカテゴリー4 に相当します.サイクロン接近に伴って生じた高潮に より,多数の方が亡くなり,多くの家屋が破壊されました.ミャンマー最大の都市ヤンゴン市内でも強 風による樹木倒壊が相次ぐと共に,ヤンゴン港(河川港)の施設が被害を受け,係留中の船舶が多数ヤ ンゴン川に沈没しています.沈船の撤去なども含む港湾施設の復旧は,イラワジデルタへの救援物資の 積み出しにも緊急に必要であり,ミャンマー政府の要請により,緊急に被害実態調査を実施しました. 調査は,国土交通省港湾局,外務省および JICA(国際協力機構)との協力の下,以下の行程で行いまし た.. 調査員. : 平石哲也,(独)港湾空港技術研究所 他 2 名. 行程. :2008 年 5 月 25 日(日) ヤンゴンへ移動 5 月 26 日(月) JICA 事務所にて打ち合わせ MPA(ミャンマー国港湾公社)で打ち合わせ 国連援助会議でミャンマーに来られた宇野外務政務官の港湾視察に同行 5 月 27 日(火) 港湾被災調査(陸路) 5 月 28 日(水) 港湾被災調査(海路) 5 月 29 日(木) 港湾被災調査(MPA にて資料収集) 5 月 30 日(金) 調査結果を JICA,日本大使館,MPA(ミャンマー運輸省も含む)へ報告 5 月 31 日(土) 資料整理,ヤンゴン発. 2. サイクロンの特徴 サイクロン NARGIS の経路およびイラワジデルタでの高潮偏差を,図-1 に示します.これは,ミャンマ ー気象水文局 Tun Lwin 局長から提供を受けたものです.ミャンマー気象水文局の調査によるサイクロンの 特徴は規模が大きかったことと速度が遅かったことです.気象水文局はサイクロンの接近は警報として発 信していたが,規模と対策についての情報は十分な知見が無く発信することはできなかったそうです.上 陸時(現地時間:5 月 2 日 16:00 頃)の規模は以下の通りです. 最大風速. : 54m/s. 1 分間最大風速. : 66m/s. 中心気圧. : 962hPa. 移動速度. : 19km/h. 1.

(2) Peak surge height(feet). Observed peak surge height (feet) at Ayeyarwady Division 25 20 15. 17. 10 5. M. 0. aw la m. ka. La. H ai. Py in. Bo. Ky on. pu. Py in. 図-1. サイクロンの経路と高潮偏差. 3. 調査結果 ヤンゴン港内では,ミャンマー国港湾公社(MPA)の協力で,高潮によって浸水した範囲と地表での浸水 深さを地元の方に確認して調査を行いました.さらに,前述のミャンマー国気象水文局(Dept. Meteorology and Hydrology)を訪問して,イラワジ管区での調査概要をヒアリングしました.その結果,イラワジデルタ の海岸付近での高潮偏差は約 500cm(基準線等詳細不明)であることがわかりました.なお,本調査では, 高潮が長時間続いたこと,検潮記録がないこと,ヤンゴン港の干満差が 5m 以上になることがあることを 考慮して,サイクロン通過時の天文潮位の最高値(MPA 潮位表)を基準として,高潮偏差を定義していま す.その結果,ヤンゴン川北岸(ヤンゴン港)における偏差の最大は,約 180cm と思われます.これは岸 壁背後の倉庫内の最高水位をヒアリングで確認して求めました. このように,ヤンゴン港内では 2m 近い高潮が発生し,そのために多くの船舶が沈没しているとともに, 多数の浮体式桟橋が破壊されていることが判明しました.沈没船の数は MPA の資料等も含めて確認できた ものが航路内で 29 隻,河川岸に打ち上げられている船が 30 隻以上でありました.国内水運用の桟橋は, 連絡橋とポンツーン(矩形浮体)からなっており,37 基中 27 基が損傷しています. 今後の港湾における高潮対策としては,想定水位を越えた場合の浮き桟橋の安定性を高めることが重要 で,係留索を増やしたり,水位に応じて引っ張る力を調整するなどの手法を検討する必要があります.. 2.

(3) ①桟橋の被災状況. ②桟橋連絡橋の崩落. ③高潮痕跡高の測定. ④ヤンゴン河上流での船舶の岸への乗り上げ. 【問い合わせ先】. ○独立行政法人港湾空港技術研究所 海洋・水工部長平石哲也(代表)046-844-5036(内線 5200). 3.

(4)

参照

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