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2 憲法改正レフェランダムをめぐる(投票実施までの)政治(社会)状況(フランス大統領五年任期制(Quinquennat)導入に係る二〇〇〇年九月二四日憲法改正レフェランダムについて): 沖縄地域学リポジトリ

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Title

2 憲法改正レフェランダムをめぐる(投票実施までの)政治

(社会)状況(フランス大統領五年任期制(Quinquennat)導入

に係る二〇〇〇年九月二四日憲法改正レフェランダムに

ついて)

Author(s)

大城, 渡

Citation

法政研究 = Journal of law and politics, 68(3): 795-815

Issue Date

2001-12-27

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/9569

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資 料 草 . 我 争 訟 ・ ’ 0 “ 駐 辱 蝿 口 狙 . パリ市第5区第1投票所(区役所) 去る二○○○年九月二四日に実施された、フランス第五 共和制憲法第八九条の規定に基づく初のレフェランダムに よって、フランス人民に対してその判断が直接に求められ ることになった設問自体は簡単なものである。すなわち、 ﹁あなたは、フランス共和国大統領の任期を五年と定め る憲法的法律案を承認しますか?﹂ ︽ジロロ﹁Oこく①N︲くoこい一ので﹃O﹂①計Q①一○一o○コ、汁一計匡俳−0.コの一一の ︷一×ロコ汁一画旦匡﹁⑩のQ亡ヨ、.Q③舜旦仁で﹁。m己の.什旦①|伽刀いむ仁︲ ︵1︶ 可一一p仁①①0−コp口.いつ︾ Br● 今回の憲法改正レフェランダムの検討に際しては、歴史 的な観点から予め次のような特徴や過去の経緯を認識して ︵2︶ おくことが重要である。 ①現行第五共和制憲法第八九条に予め規定された通常 の︽ロ○吋目巴の︾憲法改正の方法に最初から最後まで則って実 施される今回の憲法改正は、一九五八年︵現行憲法制定 時︶以来、初めてのことである。

Ⅱ憲法改正レフェランダムをめぐる︵投票

実施までの︶政治︵社会︶状況

68(3.121)795 N工工一Elecヒエ・○ni.cLibraryService

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KyushuUniversity 資 料 ②大統領五年任期制導入の提起は今回が初めてのもの

ではなく、かつてポンピドゥー大統領︵のg晶隅

卑日且号巨︶が同じように大統領任期を五年に短縮するこ とを議会に提起したことがあった。しかし、当時は、議会 において多数の支持を得ることができずに、結局、その承 認を求めることを断念した経緯があった︵一九七三年︶。 ③今回のレフェランダムは、フランス第五共和制下で は、通算九回目のものである。すなわち、これまでフラン ス人民に諮詞された事項としては、現行憲法を承認するた めのレフェランダム二九五八年︶の後は、アルジェリア の民族自決︵一九六一年︶、エヴィアン協定︵一九六二年︶、 共和国大統領の直接普通選挙制の導入︵一九六二年︶、 ド・ゴール将軍の辞職をもたらすことになった、元老院の 改革と地方分権二九六九年︶、ョ−ロッパ経済共同体へ のイギリスの加盟二九七二年︶、ニューカレドニアの地 位︵一九八八年︶、マーストリヒト条約批准︵一九九二年︶ に次ぐものである。 今回の憲法改正レフェランダムの意義については、今後、 我が国においても様々な検討がなされるであろうが、まず その投票期日直前の新聞報道等を手がかりにして、当該し フェランダムをめぐるフランス国内の投票直前の政治及び 社会状況を知ることが何よりも参考となろう。予め、その ︵3︶ 概要を要約すると次のようになる。 ①シラク大統領の提案に基づき、二○○○年九月二四 日に実施される大統領任期の短縮に関するレフェランダム は、大量の棄権によって特色付けられるものとなるであろ う。そして、大統領五年任期制採用は、二○○二年の選挙 日程に係る問題を生起することになろう。 ②フランス国内の諸政党の大部分が、今回のレフェラ ンダムには﹁賛成︽○巳こ票を投ずるよう国民に呼びかけて いた。﹁反対︽。○ロと票を投ずる呼びかけは、僅かにフラン ス集合宛も局と極右諸政党によってなされたに過ぎない。 ③今回のレフェランダムにおける政治的論点の欠如は、 フランス国内の諸政党をして、後に続く二○○二年の選挙 を期して彼らの政治的資源・労力を温存させるよう促した。 但し、共和国集合罰弔詞と社会党弔ののみが、地味ではあ るが、事前の投票運動を行った。 1ル・モンドFの三○コ号︶紙社説︵囚一ざ可一m|︶ I大統領五年任期制に賛成︵○巳①匡邑一目仁のココ砂sl 今回の憲法改正レフェランダムをめぐるフランス国内の 68(3.122)796 NI工一Elect工・onユcLユbraryService

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資 料 状況を知るために、投票日直前の二○○○年九月二三日の ︵4︶ ル・モンド紙社説の内容をまず見ることにする。 ①大統領任期期間を七年から五年に短縮するかどうか をフランス人民に諮問する、今回の憲法改正レフェランダ ムでは、棄権率が高いものになるであろうことは予測され ている。すなわち、投票所へと足を運ぶことを拒否しよう とする者の多くが、自らの行動︵棄権︶を通して、彼らの 砺実α、L翫享に漢して何らの珪解も反応も示そうとはしな い権力者に対する疑念︵不信︶の意を表明しようとしてい るのである。 ②有権者たちのこのような姿勢には無論驚かされるが、 同時に、フランス人民の不平不満を知らしめることも︵政 治的意思表明の︶別の様式であることを思い出させるもの でもある。そして、民主主義における基本的な成果官用 8目吊房さごggg国庁号匿忌日9国牙︶を損なう、投 票権︵行使︶のこのような︵通常とは異なる︶逸脱は懸念 されうるものである。シラク大統領もジョスパン首相も、 不満を抱いた有権者らを︵投票所へ︶動員し得るような言 葉を見出し得なかったことは残念である。しかし、いずれ にせよ、今回のレフェランダムに投票することの︵事前に 示された︶拒否は、フランス人民の大部分と彼らの政治的 指導者との間に穿たれた隔たりの幅の広さをあらためて示 すものである。すなわち、このような有権者らの今回のレ フェランダムに対する無関心︵冷淡︶さは、真剣な︵政治 的︶熟慮を求めるものである。 ③投票しようという者は、行政府と立法府との間にあ る現在の権力均衡の関係に変更を加えよう︵或いは加えま い︶として促されたのであろう。確かに、大統領の任期期 間の短縮は、現在の我々がその下で暮らしている、ド・ ゴール将軍の提案によって創始された半大統領制的・半議 院内一閣制的政体︵83四日①目︲g1①ggs貝①日]︲ 胃肝匡g牙一︶そのものを変更するものではない。しかし、 大統領の七年任期と国民議会議員の五年任期とを分け隔て ている差異を削ることによって、それは、恐らく大統領府

含国蔚肝︶と国民議会︵フランス下院︶︵庁顧冨尉︲

国目39︶との政治的力関係を変更させるものとはなるで あろう。 ④国家の重要な進路について決定する責任を担いつつ、 党派的論争を超越した地位に︵フランス人民によって︶据

えられた仲裁者である、共和国大統領の優越性言

耳目画匡融目冒肝昼①具号匿詞9号冒斥︶を維持すること が必要であると考える者にとっては、大統領と国民議会と 68(3 123)797 N工工-ElectronicLibraryService

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KyushuUniversity 資 料 の政治的力関係の変更は畏れるべきことである。逆に、現 体制に存する君主制的要素を縮減して、民主主義の諸原理 により相応しい役割を国民議会に再び付与することによっ て、諸制度︵現体制︶における均衡の回復︵目敵g匡崖︲ 耳侭①号の旨の葺具ざ易︶を要求する者にとっては、これは 望ましいものとなろう。 ⑤ル・モンド紙は、大統領の権限をより制限して、議 会の役割を再評価することをこれまで常に弁護してきたが、 この意味では、︵今回のレフェランダムにおける︶大統領 の任期期間の短縮はその第一歩であると考えている。大統 領五年任期制を導入する利点はこれだけではない。あまり に頻繁に行われる保革連合︵8冨冨国威目巴が成立する

危険性を縮減して、有権者らにより頻繁に発言権︵置

冨8こを与えるものとなろうPしかしながら、その最も 重要な利点は、国家元首の政治的境遇︵后83と国民議 会議員のそれとをより緊密に結びつけることによって、他 の大部分の民主主義諸国におけると同様に、両者︵の政治 的地位︶をいわば平等なものにすることであろう。 ⑥このような意図を奨めるために、他の諸改革が今後 も提案されるべきであろう。そして、これらの諸改革が然 るべき時に生ずるであろうことを︵ル・モンド紙は︶期待 する。今度の投票期日︵今回の憲法改正レフェランダム︶ に際して、︵真の問題が︶ごまかされた議論︵房Qgg$, 8日○芯︶が生じたことは望ましいことであろう。すなわ ち、このような議論は、フランス人民と政治とを当然には 融和させるものではないが、せめて、少なくとも一○分間 だけはlシラク大統領の表現によれば﹁投票しに行くため に必要な一○分△朋忌〆昌旨昌朋吊8朗巴昂の冒貝農角 ぐ○蔚尉こ’、フランス人民と彼らの将来形成︵構築︶とを 結びつけるものであろう。 紙幅の関係上十分な紹介はできないが、ル・モンド紙は、

同日に前記の社説とは別に、ルネ・レモン︵屑吊

罰の冒目e記者の執筆による、﹁大統領五年任期制︽CE.︲ 2①ココ胃旨見かけ倒しの改革︽仁.①司哩o﹁ョの①コヰoョ用︲ 一︺8号﹂という些か挑発的な標題で詳細な内容の記事も掲 ︵5︶ 載している。その内容について、小見出しのみを訳出する と次のとおりである。 ①大統領任期の期間の短縮、とりわけその必然的結果 として伴う同時選挙︵尿房&目四日昌国邑府︶が保革連合 の慣行を制度化する言駕詳呂自己巴耐gことに全く容易 に連なることになる危険性は決して乏しいものではない。 68(3 124)798 N工工-ElectronicLibraryService

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資 料 ︻大統領五年任期制に賛成する理由︼ ①大統領五年任期制の現代性︵5三8の﹃三芯︶ 一八七三年に定められた七年任期制は、既に百年を経過 しており﹃今ではもはや時代遅れ禽言隠己︾であり、真の 正当化理由を有するものではない。諸状況の移り変わりが 2大統領五年任期制導入をめぐる賛否両論 フランス国内では、憲法改正レフェランダムの投票期日 ︵二○○○年九月二四日︶の直前に、大統領五年任期制導 入をめぐる、︵主として政党や世論等によるものと思われ ︵6︶ る︶賛否両論が次のように紹介された。 ②大統領五年任期制に関するありふれた諸議論におい て嘆かれるべきことは、各々の権力者たちにとっての最適 な任期期間房号臥の○呂日幽汚号、冨呂国鳥の冒匡ぐ○房︶ に関する、幾らかでも根本的な熟慮を当に欠いていること である。

③大統領の任期期間短縮が現代性を示すもの含国

忽曾①号日且閏昌融︶であるという考え方は、それに相反

する考え方にしかその︵正当化︶根拠を持たない偏見

合口宮“侭@である。 激しい世界においては、フランス人民に対して、国の政治 の一般的指針についてその意見を直接に述べる機会が︵現 在よりも︶短い間隔でa冒扇﹃く農①⑰亘屋m﹃9頁○号肝︾許 されなければならない。今回の憲法改正が実現すれば、フ ランスは、ョ1ロッパ諸国の元首の平均的な任期を採用し たこととなり、さらに行政府の長が四年或いは五年毎に選 挙で選出される主要な他の民主国家の陣営の仲間入りを果 たすことにもなる︵次頁の表1を参照︶。また、現代性を 示す他の証拠としてあらゆる世論調査が、何年にも渡り、 大統領の任期の短縮をフランス人民の多数が支持している ことを示していたのである。 ②保革連合に対抗する決め手︵に①﹃ョの④.堂CO訂亘薗, 計−0コ︶ この指摘は、大統領五年任期制導入の効果としては必ず しも的を得ているものではない。但し、保革連合の危険は、 完全には排除され得ないが、かなり削減されるものとはな ろう。すなわち、大統領︵及び大統領を支持する多数派︶ と議会の多数派との緊密な結びつき言吊8扇3月①号の 日go昌肝胃肝己自号馬291四コg国冒︶が、大統領と 下院議員の任期がまったく同じものとなった時点から確立 するであろうと考えることは当然である。フランスは、一 68(3 125)799 N工工一ElectronicLibraryServユ、Ce

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KyushuUniversity 資 料 表1【欧米主要諸国の大統領及び霞会溌員の任期】 *1回に限り再選可能(Renouvelable1fois)。 **2年毎に3分の1ずつを改選する。 (訳注)表の訳出に際しては、樋口陽一・吉田善明編『解説世界憲法集(第4版)」(三省 堂、二○○一年)や、阿部照哉・畑博行編「世界の憲法集(第二版)」(有信堂、一 九九八年)等を適宜参照しているが、基本的には原典に掲載された表に則して訳出 している。 九八六年から二○○二年までの一六年のうち、実に九年間 も保革連合の体制下にあることになる。それは必然的に大 統領の地位の弱体化をも伴うものであった。それ故に、大 統領五年任期制導入は、一九六二年から一九八六年までの 期間の統治制度の運営状況への回帰を許すものとなろう。 ③諸制度の現代化︵5三o号﹁.耐α辻0.8m一コの辻目︲ 計一○コの︶ この指摘は、大統領五年任期制の導入を支持する総ての 者の問で必ずしも共有されているものではない。これらの 支持者の中でも、ある人々︵特に現職のシラク大統領︶は、 単なる大統領五年任期制のみ︵汚名旨ggpg︽開c︶の 導入が現行制度上の均衡に何ら変更を加えるものではない と評価している。また、別の者にとっては、右翼や左翼と いった政治的傾向に関わらず、今回の大統領五年任期制の 導入は、フランス人民間の民主的な議論さえ再活性化させ るものではないと見ている。しかし、恐らく、それは諸制 度の改革へと向けられた扉の鍵を実際にこじ開けるもので あり、それ故に諸制度の現代化の着手を現実に許すものと なろう。問題は、如何なる意味においての現代化に向かう かである。この点についての見解は様々である。 すなわち、大統領五年任期制導入は、国家体制が、特に 68(3.126)800 NI工-ElectronicLibraryService 国 名 イ タ リ ア ア イ ル ラ ン ド ト ル . オ ー ス ト リ ア フ ィ ン ラ ン ド ド イ ツ ギ リ シ ア ポ ル ト ガ ル ア メ リ カ ロ シ ア その他、立憲君主制を採っているヨーロッパ近隣諸国においては、議員の任期は次のよ うにな イギリ つス ている。すなわち、 及びルクセンブルクが5年、 デンマーク、オランダ、 ス ウ ェ ー デ ン が 3 年 、 で ベ ル ギ ー 及 び ス ペ イ ン が 4 年 ある。 任 期 年 数 7年 7年 7年 6年 6年 5年 5年 5年 4年 4年 大 統 領 選 出 方 法 国会: 普 通 国 民 議 会 に お け る 投 票 普 通 選 挙 、1 並臼 連邦議会・ラント代表の投票噸 代議院における投票* 普通選挙* 普通選挙選出の選挙人の投票* 普 通 選 挙 選 挙 員と地方代表による投票 昌挙 議 会 議 員 の 任 期 代議院及び元老院いずれも5年 国 会 下 院 5 年 国 民 議 会 5 年 国 民 議 会 4 年 国 会 4 年 連邦 代 議 院 4 年 議 会 4 年 上 下 院 ( ド ゥ ー マ ) 4 年 患6年**、下院2年 鳥 会 4 年

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資 料 社会党もののように、首相の役割が︵保革連合の時のよう に︶強化された議会優位の体制に向かうと評価する者もい るし、逆に共和国集合︵党︶”冠詞のように、︵第五共和制 成立当初のように︶首相が国家元首の下に従属するような、 明らかに大統領制へと向かうものと評価する者もいる。 ④存続期間が確保された政府︵内閣︶eコ①O仁くの﹃.①︲ ョ①弓シ脇仁融33口こ﹃8︶の確立 こα主張憾大紡錘と匡民議会議員の同時選挙という、 確実ではないが、蓋然性のある仮説︵仮の事件︶に依拠し て成立しているものである。すなわち、政府︵内閣︶に五 年という存続期間を確実に確保しようとするものである。 このような政府の安定性は、第五共和制下における新たな 特徴となるものである。フランスでは、ある憲法問題の専 門家︵のgo目8朗○ご月︶が指摘するように、一九五八年 以来、大統領選挙と国民議会議員選挙との間の間隔は、一 年から五年までの間で多様に存在し、統治者にとってはデ

タラメの運任せ︵シ屋胃鼻ggg﹃匿呂目8︶の感が

あった。 ⑤より安定した政治体制︵亡コ忍四ョのヨー①仁×留昌〒

耳必の確保

大統領七年任期制は、大統領が、第三・第四共和制の時 のように、一種の道徳的権威官用8吋蔚号日侭璽国冒昂 ョ○国房︶を行使していた場合に正当化されうる。この点 については、一九五八年現行憲法においても、共和国大統 領は﹁その仲裁によって、公権力の適正な運営と国家の継 続性を確保する︵第五条︶︽閉2用も閏gご閏豆耳緒p汚 き邑只ごロ目①目①ロ耳舟昌一閏号のロ○厘くg厨ロ号胃の巴吊昼馬匿 8昌口昌威号一︾国胃匡として明確に述べている。しかし、 現実には、とりわけ一九六二年以降、大統領は、憲法第五 条で規定された、その道徳的権威の台座からは降りてし まっている。彼は、議会の多数派によって政治的に拘束さ れた︵保革連合の期間には反大統領派に拘束される︶国家 元首になってしまった。しかし、同時に彼は、以前からの 属性、特に免責特権言q①名目の号農試︶を保ち続けてい る。すなわち、彼が任命した政府︵内閣︶は転覆されうる し、彼は議会を解散することもできるが、彼自身は、免職 され得ない︽冒忌g昌呂冒巨$ままである。このような大 統領の正当性、責任、諸権限の相互間に存する事実上の不 均衡は、五年任期制導入によって軽減されるであろう。 大統領五年任期制を支持する多くの者にとっては、その 導入は、既に述べた﹁現代化︵両目&閏風融どの別の側 面をもつ。すなわち、それは、フランス人民間の民主的議 68(3 127)801 NエエーElectronユcエ』ibraryService

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KyushuUmversユty

料論を再活性化して、他の諸制度の現代化目○号目厨画︲

資骨さ己をも促進するであろうというものである。 ︻五年任期制に反対する理由︼ ①真筆な問題認識のない︽気晴らしの作用︾に反対す るため︵○○コ弓の︽一︾○℃9,辻○コgくの﹃m5コ︾︶ 大統領七年任期制の存在理由は、専ら国内の政治状況に 起因するものであった。しかし、任期七年制それ自体は、 第四及び第五共和制の成立時にあっても決して深刻な問題 とはならなかった。そして、現在においても、国家の制度 を危うくするような虞が何ら存するわけではない。政治家 連中の口実のためであることを除けば、現に正常に機能し ている制度を何故に変更したがろうとするのか。仮にシラ ク大統領が五年任期制の支持にその考えを改めるのであれ ば、それは、二○○二年に彼が大統領に再選される可能性 を増大させるためのものである。 ②下手な諸口実に反対するため︵○○コすの一隅ョ、こく里い で﹁の註①×詩のい︶ フランス人民に対してより頻繁に︵その判断を求めて︶ 諮調することは、民主主義を活性化させるものとなるのか と問われれば、それは当然に民主主義を活性化させるもの になると応えられるだろう。しかし、結局は、民主主義の 活性化は、まずフランス人民の政治的な意思が求められる べき内容︵範囲︶の問題ではないのか。しかし、そうであ るならば、一九九五年の改革に伴って経済社会問題にまで もその適用範囲を広げられたレフェランダムの手続をより 頻繁に活用することで十分であろう。それでは、国民の政 治参加に対する空白期間の長さの問題であるのか。しかし、 フランス人民は投票所からそれ程長く排除されていたこと は決してない。実に、第五共和制下の四二年間にあって、 フランス人民への主要な諮詞の機会は合計二五回︵大統領 選挙七回、議会議員選挙二回及びレフェランダム七回︶ もあったからである。

③未知の︵政治的︶領域への飛躍を拒絶するため

︵刀の︷こい①﹁一のいぃ仁汁Qmコい−︶ヨ○○コ.仁︶ 諸々の世論調査において確認されるフランス人民の当惑 は、大統領五年任期制の導入を支持する者たちの主張その ものからも伺うことができる。五年任期制は、現在の国の 制度上の実践に何ら変更を加えるものではない。しからば、 何故に五年任期制を導入しなければならないのか。恐らく、 それは、新たな別の改革を際限なく切り開いていくもので あるからだろう。新たな改革が第六共和制言①忍冒言︲ 128)802 68(3 N工エーElectrOnユcエ」ibraryService 〆

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資 料 名①︶へと向かうのか、或いは大統領制へと向かうのか。 しかし、それならば、何故に、今回の改革の推進者たちは、 大統領任期を七年から五年にするという単なる技術的側面 にのみ改革の範囲をとどめたのか。実のところ、大統領五 年任期制を導入することによって具体的に如何なる影響が 制度上生ずるのかは現時点では何人にも︵正確に︶予測す ることはできない。 レイモン・アロン完昌目○且シ3己は正当にも次のよ うに述べた。﹁人は歴史を作るが、その歴史が自らに何を なすかは知る由もない。へ伊閉gョ目研き目屋騨9用. 冨巴の房国①の画く①具冒の呂呂①三m8吋①房甘具邑 ④完全な大統領制への移行に反対するため︵○○コ可① |の﹁の四ョので﹁小のa①。丘の一︶ 大統領五年任期制の導入は﹁真の大統領制︽融1国豆の ﹃①四日の冒肝昼の目①▽﹂への道を切り開くものであると主 張されることもある。五年任期制導入に反対する者は、そ れがかってのド・ゴール将軍の意図や一九五八年憲法の文 言の趣旨を現出するものであることを利用する。大統領制 を採る典型的な国家であるアメリカの事例は、そのままフ ランスに導入しうるものではない。さらに、大統領五年任 期制は、保革連合を完全に妨げるものではないだろうが、 恐らくより強力に︽四四の固く①︾その実現の可能性を削減す るものとはなろう。 ⑤大統領の︵国政における︶地位の弱体化を回避する ため︵向く評①﹁一㎡索里gいいのョ①ヨュ匡耳肝亘の.己 大統領の権威は、その五年任期制の導入によって強化さ れるどころか、さらに弱体化するであろう。今回の憲法改 正レフェランダムでは、五年任期制のみ房呂言呂g邑閏 ︽開g︶の導入の賛否が選択されるだけなので、シラク大 統領とジョスパン首相は、二○○二年の選挙スケジュール の問題を後に残した。現在のスケジュールでは、三月に国 民議会議員総選挙、その二ヶ月後の五月に大統領選挙と なっている。エドゥアール・バラデュール︵両Qo匡閏・ 国農且昌︶が名付ける﹁選挙の女王へ門鰹Rgp吊言g﹂ の座は、今後は国民議会議員総選挙の方に移り、大統領選 挙の方は陳腐な︵ありふれた︶もの︵9国農$①︶となっ てしまうであろう。

⑥柔軟性の喪失令の忍の8号×苛言必

一九五八年以来、第五共和制は様々な困難を乗りこえて きた。すなわち、現行体制の創設者︵ド・ゴール︶の辞職、 一九八一年と一九九五年の政権交代劇、三度の保革連合、 一九九七年に失敗に終わった議会解散等。いずれの困難に 68(3 129)803 Nエエ-ElectronicLibraryService

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KyushuUniversity 資 料 おいても、第五共和制はその強固さと見事な柔軟さを発揮 してきた。大統領の七年任期に改革の触手を伸ばすことは、 精織な時計仕掛けのような現行の統治制度を撹枠すること になろう。 ⑦無用な改革であること︵cコの﹁殴○﹁ョ⑩ヨ亡辻一の︶ この指摘は、大統領五年任期制導入を支持する者にさえ も認められている。すなわち、大統領五年任期制は、保革 連合に対抗する決め手室︾閏日9として提起されてはいるが、 必ずしも絶対的効果を有するものではない。仮にフランス 人民が同日に大統領と国民議会議員両方の選挙に投票する ことになったとしても、彼らは一つのことに総てを賭けて しまわないような︽号ロので開日①詳吊85]2厨8貝の目尻 行目⑪目①g己閏︾決定をすることができるだろう。政治家 たちは嫌悪するが、フランス人民にとって保革連合はそれ 程嫌なものではない。フランスにおける主要な二人の政治 的役者、すなわち大統領と首相が、これまで常に自らの役 割を各々の鋭い責任感に基づいて判断してきたことは事実 である。 3大統領五年任期制に係る憲法改正レフェランダムをめ ぐるフランス国内の各政党の対応︵立場︶ 大統領五年任期制に係る今回の憲法改正レフェランダム に対しては、フランス国内の各政党︵名称は、二○○○年 九月二四日当時︶は、投票に先立ち、前述した諸理由又は それらとも異なる独自の政治的理由に基づき、自らの立場 ︵7︶ を予め次のように明確に表していた。 ①大統領五年任期制の導入に賛成する立場 共和国集合︵党︶刀U刀︵刀mいいのョ豆のョの3℃○号訂刀? 29号①︶は、現職のシラク大統領によって設立された政 党である。しかし、たとえ今回の憲法改正がさらなる人民

参加を推し進める民主政治へ目①忌日9国号旦吊冒弓

胃冒目ぐ①︾への第一歩を事実として構成するものとしても、 この党の大統領五年任期制への支持は必ずしも現行憲法の さらなる改正を予告︵支持︶するものとはならない。この 党は、五年任期制の導入を支持する政治的陣営にあって、 今回の憲法改正レフェランダムに係る政治活動に最も熱心 であった。 ロのョ003茸の可3コ。里⑩巴は、 り 、 一ョ003堂の可3.8両の︶は、共和国集合詞勺詞とは異な フランス民主主義連合︵党︶c口而︵Cコ一○コgこ﹁訂 ・大統領五年任期制の導入がさらなる改革を伴わなけれ 130)804 68(3 N工工-ElectronicLibraryService

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資 料 ばならないと考えている。しかし、この政党も、その党首 フランソワ・ベイルー︵即自8尉国葛3負︶も、今回の憲 法改正レフェランダムに向けた政治活動を実際には行わな かった。 自由民主︵党︶pr︵ロのョCO﹁凹堂①匡厭﹁里の︶は、フラ ンス民主主義連合ごロ句とは近い立場にあり、アラン・マ ドゥラン缶置旨冨目処旨︶の表現によれば、大統領五年 任期制の導入には﹁明白に賛成8日g巴g﹂ではあるが、 共和国集合困勺罰の立場に基づくそれとは若干趣意が異な る︽ロコロg&廟92▽ものであると述べている。 社会党Uの︵刀曾辻go両一再の︶は、長い間、諸々の公職 の任期の短縮を強く推し進めてきたが、ジョスパン首相に ならって、今回の憲法改正レフェランダムには﹁賛成﹂に 投票することを呼びかけている。この党にとって、共和国 集合詞勺困の立場とは反対に、大統領五年任期制の導入は、 二○○二年に実施される諸選挙後に講じられるであろう、 他の憲法上の改正に至るまでの一つの段階にしか過ぎない ものである。 急進左翼党刀刀の令凹﹃は刀、go④一号の、仁o訂︶は、大統 領五年任期制の導入に好意的であり、それが現在よりも議 会主義的である﹁第六共和制︽雪の罰①冒昌目①こへと向か う展開の第一段階であると考えている。 市民運動︵党︶三口○︵三○仁くのョの弓口のいQg希.の︶は、 前記の急進左翼党弔詞のの思惑とはまったく逆に、首相の 存しない大統領制の方を政治的に支持しているからこそ、

党首ジャンーピエール・シュヴェヌマン含囲軍国閏蔚

○房扇月日g己を中心に、大統領五年任期制の導入を支 持している。 ②大統領五年任期制の導入に対して反対の立場 フランス集合︵党︶刀U両分④いいのョ亘のョの弓UO仁﹃一印 可3コO①︶は、その党首シャルル・パスクァ︵○富1用 思呂目︶が、様々な困難にも関わらず、大統領五年任期 制導入に﹁反対﹂を呼びかけるための政治活動に徹底的に 身を投じてきた。彼によれば、大統領五年任期制は、大統 領と国民議会議員の任期とを同じくすることによって、国 家元首から、その諸政党から独立した地位を奪うものであ り、さらには第五共和制の諸原理にも反するものである。 パスクァ︵配25︶と同様、フィリップ・ドゥ・ピリエ 亀巨台胃号ぐ旨四m︶も、既に離党している立場である にも関わらず、さらに棄権が強烈な意思表示へロロ日朋の緒の ざ再︾にはなるとは考えながらも、今回の憲法改正レフェ ランダムには﹁反対﹂に票を投ずるよう呼びかけた。 68(3 131)805 NII−ElecヒエOnicLibraryService

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K3ノushuUn1vers1上y 資 料 国民戦線︵党︶nz︵n﹃O昌之、茸○コ凹一︶と党首ジャンー マリ・ル・ペン︵]8国︲冨閏耐FFp︶は、彼らの観点か ら見れば、フランス人民にとっての本当の問題公司臼の 頁号市日①の︾を覆い隠すために向けられた口実にしか過ぎ ない今回の憲法改正レフェランダムの設問に対して、﹁反 対﹂の意思表示をするよう求めて政治運動をしてきた。 党首ブルノ・メグレ田昌目冨舟扇己が率いている共和 国国民運動︵党︶三z刀︵三○厘くのョ①昌之⑪辻○コ四一刀85, ’5里.︶は、国民戦線句zと同じ立場を採っている。

以上、主としてパスクァ亀閉呂巴が率いるフランス

集合両面殉や国民戦線殉zに集結された﹁反対﹂陣営は、 その主張を時折広げがちであり、例えば、今回のレフェラ ンダムに際しては、シラク大統領やジョスパン首相、さら に保革連合に対しても﹁反対﹂の意思を表示することを有 ︵8︶ 権者らに促していた。 その他にも、現職のリョン市長でもあり、フランス民主 主義連合ご口司に所属するローヌ県から選出の国民議会議 員レイモン・バール完昌go且国閏﹃①︶や、同じくフラン ス民主主義連合国ロ句に所属するヴァール県から選出のフ ランソワ・レオタール弓愚息○厨原○国a︶、かつての欧州 委員会委員長含邑gg冒肝昼の具号匿○○日目のm5pgH︲ ○℃①①ロロ①︶であるジャック・ドゥロールロ煙、ロロ$ 口座○邑、環境保護の立場に立つ、大統領選挙の候補者で あったアントワーヌ・ヴェヒテール︵少昌9用雪隠9房ユ らのような諸個人からも、大統領五年任期制の導入に対し て反対の意思が事前に表明されていた。

③棄権を呼びかけるもの

フランス共産党U○司令、量○○ヨョ仁三黒①刃、.8耐︶ は、大統領五年任期制の導入に反対まではしていないが、 五年任期制の導入によって、国民議会議員と同じ任期期間 で選ばれる国家元首の権限が著しく増大するであろうこと から、議会の諸権限強化をも併せて伴うものでなければな らないと考えている。 その他、労働戦線︵党︶roF仁誹①○直ぐ﹁繭﹁の︶や、共 産革命同盟︵党︶r○刀︵匡唱の○○ヨョ便ヨ牌の刀go盲吐○コ︲ .里﹃①︶も、今回の大統領五年任期制導入に係る憲法改正 レフェランダムへの投票参加をボイコット合昌8詳囚︶す るように呼びかけている。

④白紙投票を呼びかけるもの

﹁狩・漁・自然・伝統︵党︶︵以下、﹁狩漁党﹂と略記する︶﹂ ○℃之斗︵○gいいpU⑪Oゴの︾之画g﹃の具早且言○コ、︶は、現 在の政治に対する党の反感と、棄権することが必ずしも市 132)806 68(3 N工工一E]_ectronicL二ibrar・yServユCe

(14)

資 料

4今回の憲法改正レフェランダムの投票結果︵事前予

想︶をめぐる政治勢力の盛衰 以上のようにフランス人民に対して予め示された各政党 の立場は、その後に実際に行われる憲法改正レフェランダ ムの投票実施結果の事前予想︵数字︶とも対応して、その 政治的影響力の盛衰を測る基準ともなりうる。 今回のレフェランダムの結果の大枠は、事前に既に予測 されていた。すなわち、前例のない大量の棄権と、大統領 五年任期制の導入への﹁賛成﹂票の確実な勝利である。し かし、その内枠における数字の微妙な変動に、今回の憲法 改正レフェランダムをめぐるフランス国内の内実が窺える ︵9︶ のかもしれない。 いし無効票を投ずるように呼びかけている。 民的倉言ご馬︾ではないと考えているが故に、白紙投票な

⑤特に立場表明なし

緑の党く9筋︵BagO−晶耐肘︶は、今回の憲法改正 レフェランダムにおいて党内で大統領五年任期制の導入を 支持する者と白紙投票をすべきとする者との間で折り合い をつけることはできなかったが、党としては、より根本的 な諸改革を求めている。 ①棄権の水準Fの三く8仁号匠客昇の.辻○コ︶ 今回の大統領五年任期制導入に関する憲法改正レフェラ ンダムでは、棄権率が記録的な高さとなるであろう。参考 までに、これまでの棄権率の高さの記録は、一九八八年に 実施された、ニュー・カレドニア︵オーストラリア東方の 仏領の小島︶問題を規律する諸協定に関するレフェランダ ムの際の八八%であったが、これは、フランス本土から地 理的にあまりにも遠く、従ってフランス人民があまりよく 知らない事柄に関する事例であった。今回と同様の、政治 的或いは国の制度上の問題については、一九七二年に実施 された、ョ−ロッパ経済共同体へのイギリス、アイルラン ド、デンマークの三国の加盟に関するレフェランダムの際 の三九・八%が最高であった︵当時は、社会党勺のが棄権 を促していた︶。 今回のレフェランダムに関するフランス人民の反応には 矛盾したものがある。すなわち、ある世論調査によれば、 被調査者の六○%が﹁フランス人民にその判断をなすよう 求めることは良いことである倉㎡牌匡弓冒ロ弓88の号 号目四目閏画匡x即四国窟尉号器冒目目の閏竺ことを承認し ながらも、同じく六三%の人が大統領の任期期間短縮に関 する議論には無関心であると応え、同じく六一%の人が今 68(3 133)807 N工工-ElectronicLibraryService

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KyushuUniversユヒy 資 料 回のレフェランダムの投票に際しては、棄権をするか、白 紙投票或いは無効票を投ずると応えているのである。 無関心或いは棄権しようとする世論の水準は、今回の憲 法改正レフェランダムの告示︵二○○○年七月六日︶以降、 むしろ増えてさえいる。今回のレフェランダムは、恐らく 投票を呼びかける事前の選挙運動が有権者たちを投票所へ と動員し得なかった初めてのものになるであろう。しかし、 その肝心の選挙運動が取るに足りない、ハッキリしないも のであったことも確かである。国家元首︵大統領︶によっ て提起され、首相が承認し、多くの諸政党までが支持する 今回の改革については、あまり政治的な論争の余地が生じ てこないのも理解できる。極左諸政党や社会党勺のによる 棄権の呼びかけや、何らの意思表示の呼びかけも行わな かった緑の党く関厨の存在は、棄権率をますます高める ことにしか寄与し得ない。 以上の政治的及び社会的諸状況を考慮すると、大まかに 三つの区分けをすることが可能となる。すなわち、今回の レフェランダムの実際の投票において、仮に棄権率が六 五%以上の水準に達すれば、有権者らの完全な無関心︵冷 淡︶さを示すものとなるだろう。五八%から六二%の水準 では、有権者らが比較的に動員されたことになるだろう。 そして、仮に棄権率が五五%あたりに収まれば、それが今 回の憲法改正レフェランダムへのフランス人民の投票参加 を表す妥当な水準︵数字︶と言えるだろう。 ②白紙投票及び無効票︵5の、|①.Oい2Fい吾一い︶ 二つの要素が、この種の投票の水準を関心あらしめるも のにしている。 まず一方で、今回の憲法改正レフェランダムをめぐる政 治的議論の状況が、多かれ少なかれある種の政治的拘束を 受けながら投票することに慣れた有権者らにとって、大統 領五年任期制の導入に賛否のいずれかを選択することの困 難さをにじみ出している。投票権は行使されるべき権利で あると考える者がいる。されども、特に田舎の地方では、 投票所に行かないようにすることが、政府への反対の意志 表示言朋昼g8︶として見られるような社会的な圧力下 にある人民もある。 他方で、狩漁党○勺z弓は政党としては唯一この種の投 票を呼びかけている。この党は、一九九九年の欧州議会議 員選挙において、有効投票の六・八%しか獲得できなかっ た。しかしながら、これだけの票が総て狩漁党の呼びかけ に応じたとしたなら、一九八一年以来のあらゆる選挙の白 紙投票及び無効票の平均的水準である二・八%の数字が、 68(3 134)808 N工工-ElectronicLibra工・yServ1ce

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資 料 九%を越える水準にまで引き上げられるものとなる。現実 にはこれ程単純ではないにしても、幾つかの域を設定する ことはできる。すなわち、今回の憲法改正レフェランダム において、白紙投票及び無効票が有効投票の五%未満の水 準にとどまれば、賛否の選択を拒否する有権者がそれほど 動員されなかったか、︵又は/及び︶狩漁党の政治的呼び かけが失敗に終わったことを示すものである。五%から 七%の間の水準では、投票所には足を運びながらも具体的 選択をすることを拒否した抗議者らで構成される政治的グ ループ言国四○巨胃号冒9$厨国司$︶が存したことを意 味する。さらに仮に八%の水準を越えることになれば、狩 漁党○やz弓も含まれる、このような政治的グループの存 在は、政治的にも重要な意味を持つ要素となるだろう。

③賛成票︵Fos

主として社会党勺のやフランス民主主義連合ごロ可自 由民主口員共和国集合罰も罰、態度表明はしていないが 今回の改正を拒んではいない緑の党ぐ閏厨に支えられて、 多数の賛成票がもたらされることになるだろう。ここでも 幾つかの域を提示することができる。 まず、八五%以上の承認であれば、少なくとも有効票の 大多数の文句ない承認を意味することになる。次に、有効 票の七八%から八○%による承認が恐らく妥当な結果であ ろう。逆に、有効票の七五%を下回る場合には、現行の七 年任期制の方を支持する者や、今回の憲法改正が何ら十分 な成果をもたらすものではないと考える者を特に区別する ことはできないが、何らかの理由で大統領五年任期制の導 入に反対する者で構成される、重要な政治的グループの形 成を示しているものとなるだろう。 ④反対票︵rのzo.︶ 一九九九年の欧州議会議員選挙を参考にすると、今回の レフェランダムにおいて反対票の投票を求める国民戦線 同Zや共和国国民運動言z詞、フランス集合罰も句の三党 を支持する票の単純な集計として、当該反対票は有効票の 二二%の数字が予想される。この数字を基準にすれば、ま ず一五%以下にとどまれば、これら三党の政治的思惑は失 敗に帰したことを意味する。二○%前後であれば十分に彼 らの支持者たちを動員し得たことになり、これが恐らく妥 当な線である。しかし、仮に二五%を越えることになれば、 八 反対票を投じる者が三党の支持者らに特に限られるわけで はないことを想起したとしても、その政治的な思惑は十分 に達成されたことになろう。 68(3 135)809 NI工一ElectronicLibraryServユCe

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KvushuUnivers1tv 資 料 5シラク大統領及びジョスパン首相”今回の憲法改正レ フェランダムをめぐる両氏各々の政治的立場︵境遇︶ フランス大統領五年任期制の導入に係る今回の憲法改正 レフェランダムの実施に際して、現在のフランスにおける 主要な二人の政治的役者であるシラク大統領とジョスパン 首相の置がれている政治的立場を垣間見ることにする。 ①シラクご“8仁のい○三﹃、。︶大統領 ︻シラク大統領は、大統領五年任期制の導入よりもむしろ ︵岨︶ レフェランダムそのもののために政治運動をした︼ 事前の世論調査によれば、一貫して次のことが示されて いた。すなわち、大統領五年任期制の導入を支持する票が 多くもたらされることになるが、低い投票参加であるため に欠陥のある賛成盲目○匡旨閏尉駐邑となるであろうと。 このことは、今回のレフェランダムをフランスの歴史に刻 むものとなる。そして、フランス人民は、前例のない大量 の棄権をもたらした政治責任をもってシラク大統領を非難 することになるであろう。 シラク大統領は、記録的な棄権率への危機感を自覚して、 事前にフランス人民に対して、投票に行くために必要な一 ○分を採る︽胃のa8房のax目冒具$愚8朋巴厨の冒昌 邑閏さ蔚局︾ことを求めていた。そして、あるテレビ番組 では、彼はうんざりした様子で次のように述べていた。 ﹁国民の皆さんが賛成に投ずるのであれば、それは結構な ことです。反対に投票されるのであれば、それもまた結構 なことです。︽盟呂易くggo巳︾Q①異巨①P鰹目易くgg pO。︾αのの庁ご﹄のロ煙巨の望︲︾﹂ ジョルジュ・ポンピドゥ︵の①○個隅も○日己昼○巳によっ ても一九七二年に提起されたことがある大統領任期の五年 への短縮は、今年の五月にヴァレリー・ジスカール・デス タン言四赤ご国の8a興両の目眉︶が同様の見解をあらた めて投げかけるまでは、︽席開昌①貝号昌閏”︵伝説の︶大 海蛇調話題が乏しい時の新聞の埋め草のこと︾になってい た。シラク自身もむしろ一九九九年に大統領五年任期制に 対して反感をあらためて表明していたが、最終的にはこれ に賛同することになった。 シラクは、フランス人民に、他の憲法改正をまったく伴 わない、大統領五年任期制導入の賛否のみ︽呂冒目g邑胃 用。︾を諮問した。しかし、そのことは今回の憲法改正レ フェランダムを、フランス人民の活発な政治的論争を伴わ ない淡泊なものとした。 かつてのド・ゴール将軍が統治した時代のプレビシット ︵国響涜Q扇︶と今回予想される大量の棄権︵四房国丘○口 68(3 136)81() NエエーE1ec上ronicLibraryServユCe

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資 料 鳥目画服①︶との狭間にあって、レフェランダムには将来 はあるのであろうか。大統領は次のように説明したようで ある。すなわち、仮にフランス人民が投票に行かなければ、 レフェランダムは廃れていくであろう。そのような状況は、 ド・ゴール将軍によってもたらされた諸改革の賜物である レフェランダムをこれまで決して評価しなかった議員たち や選良たちの多く︵厨ロ旨冒鼻骨のg1の日g日時$風骨の 凹詳$︶を有頂天にさせるものである。このような事態は、 フランス人民を困らせるものであろう。 シラク大統領にとって、冷静に考察されたレフェランダ ム︵序融歓吊口目gQg3冒昌$︶は、地方分権と共に、 彼の﹁新統治へg口ぐ①馬笛ロぐ関口四国8こには欠かせない諸 政策の一つである。実際に、彼は、レフェランダムの適用 範囲を一九九五年に拡大していたが、さらなる適用範囲の 拡大を望んでいた。そして、既に憲法院によってその枠組 みがしっかりと形成されている、人民発案に基づくレフェ ランダム含尉臥獄Hg昔日の魚言匿目蔚gg冨蔚︶の導 入も彼は奨励している。 要するに、シラク大統領は、今回の憲法改正レフェラン ダムでは、大統領五年任期制の導入というよりは、むしろ レフェランダムそのもののための政治運動をしていた。 ﹁レフェランダムは︵フランスに︶採り入れられるべき 文化である︽○㎡牌匡弓目岸ロ3四目目蔚吋・ことシラク大統 領は語る。さて、果たしてフランス人民はスイス人民のよ うになれるものであろうかP①の犀自彊厨肩戸ぐ①具︲房 Q①ぐ①邑吋・ののの匡厨の①のごo ②ジョスパン︵EC.里G8回.︶首相 ︻大量の棄権票が自らの立場には何らの影響も及ぼさない ︵u︶ ことを首相が主張することは︵政治的に︶困難であろう︼ ジョスパンは、予想される大量の棄権票に対する政治的 責任が、今回の人民諮問の主唱者、すなわちシラク大統領 にあると説明して、﹁今回のレフェランダムに対するフラ ンス人民の関心を喚起するためには、大統領五年任期制の 導入が第五共和制の十分な改革の中の一つとして位置づけ られるべきであろう﹂と宣言していた︵以上と同様な考え 方を社会党勺のやフランス民主主義連合ご己珂、自由民主 口固も採っている︶。 ジョスパン首相は、シラク大統領と同様に、予想される 大量の棄権票の政治的意味を低く見積もろうと絶えず努力 していた。彼は、フランス人民が圧倒的に支持するような 内容の憲法改正に関する諮問に彼らが無関心であることを もってして﹁当然のパラドックスも閏且貝巴○四g①こで 68(3.137)811 N]ニエーE1eCtrOnicLibraryServユCe

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KyushuUniversity 資 料 あるとしていた。すなわち、有権者をして投票所に足を運 ぼうと思わせるような政治的争点を欠いている︽四房go① 亀g希5と彼は説明した。 彼はさらに﹁今後は、大統領の責任が、あるレフェラン ダムの盛り上がりや議会の存在︵構成︶等に左右されるこ ともないし、またフランス人民の前に︵以前よりも︶しば しば立ち戻ることになるが故に、大統領五年任期制︵の導 入︶は、大統領に責任を負わせる︵吋①go口笛g尉閏︶一つ の方法である﹂と説明する。 彼の見解によれば、諸々の意見の衝突・対立が我々フラ ンス人民を有能にする民主政治の理想︿憲忌巴冒員屋口の 腎豊号忌目CQ胃耐目易匡口冒○目①8﹄$8具胃〃一$ 8風g昌呉5房95﹄gg開貝里騨蔚殴胃肖$︾とは到底 相容れるものと言い難い﹁保革連合﹂を、大統領五年任期 制はありえそうもないものにする。 しかし、以上の説明では、到底、有権者らをして大量に 投票所に足を運ばせ得るものとはならない。従って、大量 の棄権票が自らの立場には何らの影響も及ぼさないことを ジョスパン首相が主張することは︵政治的には︶困難であ ろう。 恐らく政治的な左派における将来の大統領候補であろう

6大統領五年任期制の近未来

今回の憲法改正レフェランダムの投票結果の事前予想に おいて大統領五年任期制導入が確実視される中で、早くも ︵理︶ 既に、その後の展望についても事前予想が示されている。 “①現時点において、大統領五年任期制を採用すること によって、フランスの諸制度及び諸権力の均衡︵バラン ス︶が将来的に如何なる影響を受けうるかはまったく不明

である。例えば、大統領の権限の強化か大衆化

︵9口巴尉胃さ己か?、議会の役割の再生か、或いは議会 のさらなる行政への従属か?、首相の役割が消失するの か?、保革連合の成立可能性は減少されるのか?、といっ た予測は全て成立しうるが、現時点では、如何なる仮説も 幻想的なもの︵昌易日邑である。とは言いながら、憲法 の歴史は、憲法条文︵テクスト︶が何よりもまずその国の 政治状況を形成してきたことを示している。︵周冨牌93 8用鼻昌旨口月房忌目○貝吊口月一$蔚曽隅8貝qgoa8 目︶g甘口匡朋gRO易薗月朋g一言呂朋・︶︵従って、某か を得ない政治的立場にある。 の投票の棄権という失敗の責任をそれ相応に引き受けざる ジョスパン首相は、今回のレフェランダムにおける、大量 138)812 68(3 NエエーEユect工・○nicLibraryService

(20)

資 料 の政治状況の変化が今後生ずるであろうことは想像に難く ない。︶

②大統領五年任期制の最初の耀遁︵胃①目閏月且g︲

き易︶は、二○○二年春に定められている。これは、ド・ ゴール的色彩の強い第五共和制憲法によって課された選挙 の序列︵匿冨野胃呂耐号の胃日戴易︶を逆転させてしまう 選挙日程である。すなわち、一九六二年以来、大統領選挙

の優先性冒冒冒画匡融号尿庁昌○国胃肝匙目戴堅こが

︵事実上の︶規範含日日巴となっていた。しかし、この まま行けば一八ヶ月後に、これまでの順序とは逆に、フラ ンスの有権者はまず始めに三月に国民議会議員総選挙にお いて投票することが求められ、その次に五月に大統領を選 ぶことを求められることになる。今までとは異なる、この ような選挙の順序が、大統領五年任期制の導入がもたらす 政治的影響の決定的な要素であることは明らかである。す なわち、次のフランス共和国大統領は、既に現出している であろう議会多数派に如何にして依存しないと言えるか。 仮に次期大統領が議会多数派の陣営に所属する者であるな らば、彼の当選の一要因が議会多数派の存在にあることは 避けられないであろう。また、彼が議会少数派の陣営に所 属する者であれば、議会多数派と妥協するか、或いは自ら をして政治的な端役を演じるかにたちまち甘んじざるを得

ない。フランス民主主義連合ご口司の党首ベイルー

a画胃○口︶は、このような奇天烈な︽&眉o︾選挙日程を嘆 いた。

③このような二つの選挙の順序は、何ら技術的には変

更しうるものではないが、二つの政治的な解決方法が可能 ではある。 まず、現職の共和国大統領がその任期満了前に辞職して しまうことである。ポンピドゥー大統領が一九七四年四月 二日に逝去して以来、大統領任期の始期は機械的に五月に なった。しかし、実際には、大統領任期期間を現行七年に 定める憲法第六条を適用する際の条件︵任期の開始時期︶ を述べた憲法条文は存しない。今回の憲法改正レフェラン ダムでも、この点については何も述べられていない。そし て、二○○二年における大統領選挙の期日を修正すること ができる法は別に何ら存在しないのである。そこで、大統 領が辞職することによって、次期の大統領の選挙を、その 通常の︵予想される︶日程から繰り上げて早めに実施する ことができる。 ④他方、むしろ国民議会議員総選挙の期日の方を大統 領選挙の期日の後に移動させることも考えられる。すなわ 68(3 139)813 NエエーE1.ectronユ.cエ」ibraryService

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KyushuUniversity 資 料 ち、国民議会議員の任期終了は、各立法期の五年目の四月 第一番目の火曜日に定められている︵庁蔚﹃日①号目四目胃 号の最冒威の①降臨協四口冒自画a己画司﹄]号厨gg匡嗣日① 目忌①号og呂巴凋厘胃貝の︶から、期日の移動の幅は数 週でもよい。選挙期日の移動は、大統領や元老院いずれの 承認も政府には課されていない組織法律を修正することで 確保される。唯一の必要条件は、国民議会議員の絶対多数 の承認を得ることである。 ⑤しかし、以上の政治的シナリオが実現する可能性は、 現時点ではいずれも極めて少ない。何故ならば、シラクは、 ﹁選挙期日が変更される場合は、即座に選挙操作が疑われ

るので、注意が払われなければならない皇徴昌箇時の

四陣の国営OpC巨四目Qopn可四国顕①﹄①のQ四斤①の己四吋○①ロロ﹀○国①の許 吋呂箆①日①具の匡呂のo芯鳥目画冒冒巳呉ざ国・こ、﹁フランス人は、 ゲームをする直前に、そのゲームのルールを修正すること を好まないP朋句国邑租厨邑菖日の昌冨の号①号国目且農① 一朋刷哩陽目希昌吊蔚画く四国且gg閏邑と事前に述べてい たからである。この点で、ジョスパン首相の方は、現在ま で、その問題について言及することを注意深く控えてきた。 何故なら、彼は、この点に関する自らのあらゆる政治的な

率先︵旨登胃弓①︶が政治的いかさまであるという非難

︵画巨x四8口の胃旨己め号国号①号︶の的に将来的に曝されう ること、さらにこの点に係る自らの率先がシラクの任期の 終了に直接に影響を及ぼすものであって、それ故、行政権 の二人の代表責任者の問に政治的緊張を生じさせるもので あることを知っていたからである。 ⑥仮に現状がこのままに維持されるのであれば、最初 の大統領五年任期制の開始は、既に成立している議会の監 視下でなされることになる。このことは、フランス政治に おける諸権力の均衡に根本的な修正を施すものとなろう。 ︵注︶ ︵1︶儒冨。且血ロ旨99の鼠I旨ごS誤解胃.9sも.P ︵の酔画a9匡再○厨曾思昌の○冨日胃画匡eなお、憲法院の インターネット・サイト︵胃g”ごミミミ・CO目m①匡 IOC易口目は①回国①犀ユや耳g伽乏君君君・菌。C風国口。巴陥向○口ぐ. 坤では、大統領五年任期制の導入に係る今回の憲法改正レ フェランダムに関する参考諸資料が公開、提供されている。 また、本文において︵原文︶という表記方法は、訳者自身 の手による原文の強調を意味し、︿原文﹀という表記方法 は、原典に既に存在する引用や強調を意味している。さら に、便宜上、︵︶において訳者が訳を適宜補った箇所も あることを予めお断わりしておく。 140)814 68(3 N工工一ElectrOnicLibraryServユCe

(22)

資 料 一 ︵注︶フランス第五共和制︵現行︶憲法におけるレフェラン ダム︵人民投票︶制度については、岡田信弘﹁現代憲法に おける人民投票制度H∼口﹂︵明治学院論叢︶法学研究二 九号二九八三年︶一四三頁以下、三○号︵一九八四年︶ 七五頁以下や、樋口陽一﹁比較憲法︵全訂第三版匡︵青林 詞かgope. ︵5︶伊①言9号︾の四日①&麗貯冨函9戸己﹄gg.完①忌 ︵4︶儒冨Caの︾留日の昌麗の①耳.99︾ロ屍ss8吋巨︶. ︵句。︶[回. ︵り白︶月旦. ︵6︶原園阻8章留日の昌圏lロヨ嵐口呂①隠牌冒直gP己詞 電昌国o①’四①ロqcのの四口匡国匡乙. ︵7︶原冨。且の︾目日四国gの瞳l門口目呂呂静冒.ggp毎 ︵8︶この段落のみは、、隠司億日P醗国吊島圏1口目四月胃 画一の①で庁.画一一戸ロ﹄. ︵9︶F国隠8m幽日の昌圏1口冒幽冒呂の隠の①宮ggg. ︵og9誌母の日巴︶. ︵皿︶序国隠8m目吊昌圏1国旨国口呂①隠牌胃.9sつか ︵犀旨帰日日○日︶.なお、部分的ではあるが、前掲注︵8︶ ︵皿︶序言。且@目目曽︺gの震1F巨旨島韻牌冒.gg︾p動 ︵u︶園.︵旨昌讐言巴具国匡ご.な﹄ 前掲注︵8︶にある内容も含んでいる。 ︵の野四aoc匡耳◎耐goの9行○ず四目耳画匡e、 にある内容も含んでいる。 なお、部分的ではあるが、 書院、一九九二年︶二四七∼二五四頁、井口秀作﹁フラン スにおけるレフェレンダムの課題と改革﹂法律時報六九巻 三号二九九七年︶八九頁以下、井口﹁フランス第五共和 制憲法におけるレフェレンダム﹂比較憲法史研究会編︵杉 原泰雄・清水睦編集代表︶﹃憲法の歴史と比較﹂︵日本評論 社、一九九八年︶三六九頁以下、樋口陽一・吉田善明編 ﹃解説世界憲法集︵第4版︶﹄︵三省堂、二○○一年︶フラ ンス共和国︵辻村みよ子解説︶二五一頁以下︵特に二六五 頁以下︶等をも併せて参照されると有益である。また、 帝四口︲国①q①○四日ご窮門ん融獄吊且巨冒①匡①日日兵P胃goの 目融歓吊且匡白目瞳のg蔚日胃の99︶︾爵目の己屋ロ8岸 も号胃Iz.]︲g白もい、にも接した。 ︵大城渡︶ 68(3 141)815 Nil-ElectronicLibraryService

参照

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