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意義素の概念とKatz-Fodor における語の意味

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(1)Title. 意義素の概念とKatz-Fodor における語の意味. Author(s). 菅原, 光穂. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. A, 人文科学編, 19(1): 37-49. Issue Date. 1968-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/3941. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 第 田 巻 第1号. 北海道教育大学紀要 (第一部A). 意義素の概念と. 菅. Katz-Fodor. 原. 光. 昭和4 3年9月. における語の意味. 穂. 北海道教育大学旭川分枝英語英文学研究室. Mi t suho SUGがvARA : Ti ion ofthe Seme le Not ー me and the Meaning of a Lexi calltelm in the Sense of Kat z Fodor. は. し. が. き. 文脈から離れた語には 意味がない 意味は文脈との 関係において規定されるという一つの主張が , 1 6 An あ る. 一 方, L貞sz l のように 意味は文脈の影響を受 けるものではないという考え方もあ ta , る, 「意 味」 と い う 言 葉 に つ い て み れ ば こ の 二 つ の 意 見 は 対 立 して い る こ と な に る, と こ ろ が, そ ,. の 「意味」 という概 念を区別して 文脈に影 響される方を 「意義」 影響されない 方を 「意義素」 , , としてはどうかと, 国広哲弥氏が提言されておられるが 1 ) これは真に適切な解釈であ ると思う , , その意義素という用語は, しかし 一般 によく使 用されている反面 極めて多義な のである , 「 , . 単 語の意義」 を意義素としたり それは又 「形態素の意味」 のこと であ たり 叉 , っ , 単一形態素 に 限 ら ず, 形態素の 組み合わせの意味であっ たりもする 小論では その多義の様相を調 べてみることと , , 同時に, 多義性の中に抽象出来 る共通的要素を検討することによ て 一般に意義素 と呼ばれてい っ , るものの 概念を考えて見ようと 思う の で あ る 又 Katz Fodor (以 下 KF と省略する ) の主張する . , ) が意義素の概念を 用いたもの である」 という考え方 辞書項目の意味構造2 ) 小論では があるので,3 一項を設 けて, それにも触れてみたいと思 う , 1. 意義素についての諸概念. Thd. f a morpheme i meaning o s a sememe と い う の が B1oomfi ld の 見 解 で あ る(上α7 e 2g‐. ”αga p 1 2) ,6. , この主張 の根拠になるものは, (1)sememe(以下, 意義素と呼ぶ) は形 態 素 と 一対一の対応をな し, (2) 意義素は それより小さな意味の単位へと分析されな いというこ と で , あ る,. 一般的に言えば, 一つの言語形式 たとえば 形態素などが 具体的な種々の発話 , において, 常 , , に同じ意味をもっとは限 らない 文脈により 場面によ て意味が異 てくるの は 事実 , , っ で あ る. っ t t t l ab e” が 「食卓」 であっ たり, 「高原」 であっ たり 「計算表」 であ たりす るのは , っ , 文脈や場 面 に よ っ て 決 ま る こ と で あ る Wralpo l e な ど が, 文 脈 に よ ら な け れ ば そ の 語 の 意 味 を 決 定 出 来 な ,. い, と主張す るのはその為であろう , ield の立場からいえば 一つの形態素としての tabl し か し, B1 oomf e が持つ種々の 意味は 独 , ,. 立した意義素とはならない 形態素が複数 の意義素をもつのでは 一対一の対応 . をな さないから で , 一 37 一.

(3) . 菅. 原. 光. 穂. t table“ のもつ 「食卓」 「高原」 「計算表」 などは ここでは便宜 上 「異意義」 あ る, 従 っ て, t , loseme) と 呼 ん で お く こ と に す る 叉 意 義 素 が 最 小 の 意 味 単 位 で あ る と い う の は ち よ う (al , , ,. l l ど, 音素が音韻体系の最小単位であるというのと類似している, 異音 ( a ophone ) は音素に 対 し t h雌e l d ではそのような下位構造 が て, 「小」 であるという単位を形成するかも知れないが, B1 oo B 1 f i l d 明白にのべられてはいなかっ た, それは oom e のあとになっ て展開された単位である, 意味 の場合も同様に, 意義素を最小単位とはしているが, 音素--異音の関係のように, 意義素-一 翼 意義の関係が B1oom正ield に 暗 示 さ れ て い る と 考 え て よ い, B1 ld の意義素に基礎を置くが 形態素と意義素とを一対一の対応関係に置かず 形 態素 oom正i e , , 4 ) iaI Anal i の多義を前提とする も の が, Goodenough な ど の 主 張 す る Component s で あ る, ys t t tabl table” と い う 一 つ の 形 態 素 に 三 従 っ て, t e“ を 必 ず し も 一 つ の 意 義 素 に,限 る わけ で は な く, t つ あ る は 四 つ の 意 義 素 を 認 め て も よ い こ と に な る, 又,Goodenough の場合, 意義素に成分構 造を in であれば 認 め て い る の が 特 色 で あ る. た と え ば, Trukese の feef , それを (人間--×),. (年令--Y:大人--Y.) , (性--C:女 --C2) に分析して, XY.C (成人女性) で表わ す, KF の辞書構造のように, 意味を成分要素に分析しておくわけである , さて, 次に意義素そのものの定義について, B1oom正ield と よ く 似 て い る 例 を 挙 げ よ う, Green- ) berg の提唱する意義素がそれに 該当する 5 , つまり, 形態素の意味そのも の が 意義素 と な る, t Greenberg の場合は B1 m 正 i l d loseme の考え方を展開し て t oo e が示唆していた al seme“ を設定 l し た と こ ろ に 特 色 が あ る, し か し, phoneme--一al ophone--phone の よ う な 関 係 に お い て, ’●と い う の で は な い む し ’ く l sememe-- al oseme seme を 設 定 し, そ の 関係 内 に お け る t seme , loseme と seme は 同 じ も の と 考 え て 良 い 程 の も の で あ る Bpi se‐ ろ, Greenberg の場合は, al . idiomの 意 味) な ど の 単 位 を 設 定 し た の も Greenberg で meme (構 造 の 意 味) , macrosememe ( あ る, Greenberg. とは用法の使い方を除けば, 殆んど同じだと思われるのが石橋幸太郎氏の主張であ ime l の sememe に相当するものが語義素 ( ex ) で, 石橋氏の sememe は小意. ) Greenber る,6 g. 義素 (microsememe). と 大 意 義 素 (macrosememe) の 統 括 し た 名 と さ れ て い る. 小 意 義 素 が,. 語義素と構造意義素の統合であるのは, 衆知の通り である. 一つの特色としては, Gr eenberg で 必ずしも明白ではなかっ た alloseme--seme と sememe の関係が整理されていること で あ ろ . l lophone--一phone 同じよう に,sememe--al oseme---seme の 三 者 の 関 係 を phoneme.--al. と類似の関係で捉えているのに M‘Joos が い る. た と え ば, CODE という語は 一つの意義素を 持ち, 十四の異意義から成 ると考えているのは, その例となろう, 意義素が具体的に異意義 (意 ) l locat ion) に よ る も の と 考 え ら れ る 7 義) を 表 示 す る の は, 他 の 譜 と の 関 係 (co ,. 意義素を服部四郎博士のように, 三つの特徴に分ける仕方もある. 意義素の文法的, 語義的, 文 体的な三つの特徴がそれに当る, 叉, その夫々は, 文脈的・場面的な規制を受けることから, 意義 素は小くとも五つの要素から眺められるものということになる. 語義的特徴は語義素として, さら )に簡単にしかのべられていないので こ にその成分要素にわけられるが, この点は国広氏の説明8 , こ で は そ れ に 触 れ な い こ と に す る,. 意義素という用語を用いてはいないが, 意義素という譜を用いたらよりよく説明されるのではな 16 Antal がその例である 内容語 機能 い か と 思わ れ る よ う な 意 味 に つ い て の 考 え 方 が あ る,LAsz , ,. lはその使用法を意味だとのべて a 語を問わず, すべて語は記号である限り使用法が存在する. Ant - 38 一.

(4) . t r における語の意味 z -Fodo 意義素の概念と Ka. いる, 他の記号 (語) との区別を明白にするように, 今ある語 × の使用法の規則全体を M とすれ ば, Antal においては × の 意味がM となる. 使用法そのものを 「意味」 だと呼ばな く て も よ い. in Wi t tgenste が, 記 号 が 使 用 法 と 共 に 規 定 さ れ れ ば, 必 ず 記 号 の 指 示 す る も の が あ る 筈 で あ る, f の よ う に, そ れ を 使 用 の 目 的 と 呼 ん で も よ い し, 意 義 と 呼ん で も よ い,こ の 時,意 義 は 指 示 物 (re ‐ 9 ) り す の あ た る よ な も で i さ る う に 対 れ 比 s ememe G b e っ erent ) であ っ た り, reen erg , ,石 橋 の P 的 所 有 して い 得 に め が 生 る じ 譜 い ず れ に して も, Antalの 場 合, 語 の 使 用 法 は 規 則 と し て, あ ら か. ものだと考えられている, 従っ て, 語の使用, つまり意味は文脈とか, 場面からは独立した存在な ld においても見られる i e oomf の で あ る. 文 脈 か ら 独 立 し て い る と い う, Antal の こ の 意 味 は, B1 の綜合であるから , それらに影響 意味であ る B1oomfield の意義素は1 文脈や場面にお ける意味 ,. さ れ な い と い う 立 場 に お い て で あ る.. 同じ意義の綜合でも, 単なる加算的綜合ではなく, 抽象化された本質の綜合という単位を主張す iaI Meaning がその単位に相当する, 語の指示 可能 な 領 域 る も の が い る. Mclntosh の Potent (範晴) の全体を潜在的に示す単位である, これに対し, 文脈とか 場面に具体化される単位を aC‐ ial meaning は文脈の影響を受けることのない独立した 単位 であ tual meaning と 呼 ぶ Potent ,. ると認められる点において, 異意義に 対する意義素の概念を持つと思われる. 2. 意義素の本質. lnt ld から Mc i B1 sh に到る迄, 若干の食い違いを見せながらも, 本質的には類似の概念 o e oomf が, 意 義 素 と い う 単 位 に み ら れ る と 思 う の で, そ の い く つ か を ま と め て み る こ と に し よ う, 2, 1 意 義 素 は 意 味 的 に 関 連 の あ る 意 義 の ク ラ ス で あ る. ク ラ ス で あ る と い う の は, 意 義 素 を 上 部 構 造 の 単 位 と し, そ の メ ン バ ー と し て 意 義 を 考 え る わ る て け で あ る, そ れ は, 丁 度 音 素 が ク ラ ス と し て, 音 を そ の メ ン バ ー に 従 え て い の に 似 い る, 音 素 る 徹 あ と バ で 看 され る時は の メン バ ー で あ る 音 は, 異 音 と 呼 ば れ る よ う に, 意 義 も 意 義 素 の メ ン ー 異意義と呼ばれる. 意義 素設定の手順は, 意義と思われるものの意味特性を抽象することで あるから, 意義の中に対 0 1 ) 3 )感情の座 tの ( 2 )重要な思想, 秘密の感情 ( 1 )心臓 ( 立が あ っ て は な ら な い, 石 橋 氏 が hear )ものの最 深部を意義と し, 意義素を 《ものの中心》と設定したの 5 )勇気の座 ( 6 4 )思慕愛情の座 ( ( )が同一文脈において対立する概念ではないと考えられたことによる, 叉, 有名に な っ た 1 )~( 6 は,( ing ofthe hunters で は, こ の 句 だ け に つ い て の べ る な ら, of は 相 対 立 す る 二 つ 例 the shoot ・ の 意味 を もっ て い る こ と に な り そ れ は と り も 直 さ ず, 二 つ の 意 義 素 と い う こ と に な ろ う, lon att始 stat. l. 始, s. ing at a lneet. at chu i rch. に お い て at が (場所) を示すのか, それとも (臨席) ということか, (~中, ~して) と考える t べ きか は 明 白 で な い よ う に 思 え る. し か し, at 以下は, いずれも本質的には場所を示し, a はそ. t の 意義素 3 )は意味上対立するとは考えられない. a 1 )~( の 「場所の点」 に関係 するところから,( として 「点を示す」 というように 言えるかも知れない, このように, 意義素は相対立しな い意義の よ な い, 意 味 クラ ス で あ る, し か し,.対 立 し な い も の を す べ て 意 義 素 の メ ン バ ー と し て い わ け で は. 的に関連が あること, つまり類似していることが条件である, 2.2 意義素は意義の特性を捨象した概念内容である, 捨象であ るから, 単なる算術的加算による綜合ではない, 夫々の意義から, 共通の特性を拾い, 一 39 一.

(5) . 菅. 原. 光. 穂. そ れ 以 外 の も の を 捨 て 去 る こ と に よ っ て 得 ら れ る た と え ば 先 に あ げ た heart を 「ものの中心」 , ,. とするが如きである, 叉, 個有名詞のよ うに, 各意義の特性の抽象とい うことが困難な場合は , 綜合という性質を意義素に与えてもよい , ’ と いえば s dead た と え ば, ぐN i ,. 1 ) a person whom l have seen in sich‐and-such places ( ) ( 2. ike thi a person who l ooked l s (pictmre). 3 ) a person who has done such‐and-such things ( 4 ) (. a person who bo iall fe re the nametN’in soc i. 1 1 ) N と い う 名 で 何 を 理 解 して い る の t tgenstei などという解釈が可能であ る と Wi n は 説 明 す る. 1 4 かと尋ねられれば, それは( )~( )のす べてにわたっ て 可能 であるような人間 〈N’ であるという 答. をしなければならない, つまり( 4 1 )を意義としたところの綜合概 念, 即ち意義素ということにな )~( 2 ) る. こ れ と 類 似 し た 例 が, Antal の と り あ げ て い る ナ ポ レ オ ン で あ る 1 . Antal は 叉 Br ha t mich nt意 7 ]放 geweckt 2αcた zehn U , Br ha t mich nーば ”αcた dem Tunnel gewecl t { ,. において nach の意味が時間でも, 場所でもなく, nach の意味は nach zehn U] hr と nach dem Tunnel の 両 者 に 共 通 な も の で あ れ あ る と 主 張 し て い る こ れ も や は り nach の 意義素について , , 3 1 ) の べ て い る も の と 考 え て よ い, こ の よ う に 意 義 素 に は, た と え ば, hear「 「も の の 中 心」 と か, 日 本 語 格 助 詞 「に」 : 「密 着 を 示 4 )のように意義素の概念内容を陳述の形式で示す場合と Ant す」1 lの nach の よ う に 「共 通」 で , a in の N のように 「綜合」 とかの用語を用いて 意義素の内容 を 示 す こ t tgenste あ る と か, 叉 Wi. とがある. 個有名詞などはそれでも結構であると思っ ている, しかし, 内容語に関 して は ど う で あ ろ う か, M.Joos の よ う に, code などの内容語にも, 概念内容を示して いない 場合 が あ る . Joos は, 一つの意義素と十四の異意義を code に 認 め て い る が code の概念内容を 示して はい な , fying の 夫々 二 つの異 た code を 一 つの 意義素としたからで い, そ れ は 多 分, coding と codi っ ial meaning にも内容を表示する傾向がな い よ う はないか と 思われ る. 叉 Mclntosh の potent で あ る, 従 っ て Joos や Mclntosh の場合は, ここで規定しよ うとしている 意義素とは必ずしも同じ で はない, ここでは現象の特性, 共通性を抽象したものを意義素だと捉えて いるのであるから 抽象 , された性質を単語の本質的属性と考え, その内容を陳述しようという立場をとるものである , 2,3 文脈に規定されるのは, 意義であっ て, 意義素ではない, 2. 2 の項でみた通り,抽象的な 意味単位である意義素は 直接文脈に 影響を受けるものではない , 6 ) 換言すれば, 文脈によって意義素が決定さ れるのではない, 文脈及び場面と関係を もつのは意義1 である. 意義は文脈及び場面において 意義素を具現するものである, ion at a meet ing at chmch に お い て 「点 を 示 す」 と い う a at the stat t の意 義 素 は 文 , , ,. 脈 と は か か わ り な し に,如 何 な る at の 用 法 に も 見 ら れ る も の で あ る 従 っ て to look at the , , moon に お け る at を 「方 向, 日当」 とした り, to be surprised at や to reJo1ce atthenews に お け る at を 「感情の原因」 としたりするのは, 個々の文脈による規定 だと言えよ う . さ て, 我々 は 「文 脈」 と い う 概 念 を こ こ で 規 定 し て お く 必 要 が あ る た と え ば あ る 一 つ の 言 語 . ,. 形式 (単語としてもよい) があり, 文脈とはその形式の もつすべての意義にわたって見出される も - 40 一.

(6) . 意義素の概念と Ka t ‐Fodor における譜の意味 z. のならば, それを 「文脈」 と呼んで設定しておく価値はない Ant lのように, それを脈絡として a , 説明し, 意味とはその脈絡のことであると主張するのなら別である しかし 「文脈が意味を決定 , , す る」 と い う 立 場 で の 文 脈 は, 各 意 義 に 特 定 な も の で な け れ ば な ら な い no-- al , l- -, new ,. --, など, 屡々どの意義とも結合可能なものは, そ の意義の文脈であると呼ばない方がよ い 文 , 脈は個々の 意義に特有のもの であり, 一方意義素に対応する譜の環境は これを脈絡と呼んではど , うかと思うのである. 但 し, 単一義しか持たない語の環境は, 文脈と呼ばれてもよいし 脈絡と呼 , 6 1 ) ば れ て も よ い と 思 う,. 2.4 すべての形態素には意義がある , B1oomi eld は, 形態素と意義素との関係を一対一の対応と看徴したが ここでは その関係が , , : 常に一対一 であ る とは考えない, 特に Greenberg や 石 橋 氏 の よ う に actormact i on の 意 味 と か ,. ,. の意味, tense の 意 味 等, い わ ゆ る episememe を考慮に入れれば 形 態 素 不 在 の , Sememe も認めなければ ならなくなる 語順の意味も又でそうある ただ ( ) の標題の意味 , , 2,4 . Possesslon. す る と こ ろ は, 意 義 素 を ,有 し な い 形 態 素 は 無 い と い う こ と で あ る, 従 っ て, 不 定 詞 の to に も, 疑 問, 否 定 に 用 い る do にも意義素は必ずあると考える 1 7 ) 一般 に このような 機能語に 意味がない. .. と 考 え ら れ て い る の は, referent と呼ばれるもの が不在だからであ て 我々の考える 意義素が っ , , 1 8 ) 不 在 な の で は な い,. 叉形態素が 意義素と必ずしも一対一の対応をなすわけでは なく かつ意義素を有しない 形態素は , ないとい う条件を設定すれば, 意義素に関して多義である形態素を認 めなければならない 但し , , 多義と思 われていた語が, 同音異義 であるのかも知れない そのことについては あとで触れる機 , , 会がある と思う, 多義とは別に, 類義というこ とも考えなければな らない 原則として 形が異なれば意義も叉 異 , , なるというのが, 類義に関する 立場である その差異は 語義的 文法的 文体的三つの特徴の中 , , , , の ど れ か 一 つ に つ いて いえ るこ とが多 い , た と え ば,. 1 ) 家庭/所帯 (. 未亡人/後家. ( 2 ) 台所/キッ チン. 女給/ホステス. 3 ( ) 去年/昨年. 掃除/清掃. 4 ) ど こ / い ずこ (. 歩 く/ あゆむ. 5 ) 女/あま (. 9 ) 言 う / ほ ざ く1. 0 などは, 文法的, 語義的に大きな差異はないが 2 ) 1 )~( 5 )の , 文体的に差があるという例であろう,( 夫々の 組の右の語は左に比べて ( 1 )古い感じ ( 2 )新しい感じ ( 3 )改まっ た感じ ( 4 )優雅な感じ ◎ い や し め る 感 じ, と い う こ と に な っ て 意 義 素 全 体 に は 差 が 生 じ て く る , ,. 意義素の本 質を, 便宜上, 四つの項目に分けて論じてきたわけであるが 服部博士や国広氏の詳述 , されておられる意義素設 定の作業原則 については論じ なか た それは 作業原則の 細部にわた っ , , っ て未だ確定的なこ とを言える段階ではないと判断したからである . 3. 1 意義素の概 念と Katz-Fodor の辞書構造2 ). これまでのべてきた意義素の概 念は どちらかと言えば伝統的な考え方に基礎を置くもので 音 , , 素の設 定が, 音韻構造を明らかにする単位 であると考え られていたの と同様に 意義素も意味体係 , を明らかにするー重要な単位であると考え る立場である , -4 1一.

(7) . 原. 菅. 光. 穂. feature) の 束 で 説 明 し よ sense) を 特 徴 ( 一 方, 意 義 素 と い う 単 位 を 設 定 し な い で, 譜 の 意 味 ( i f t i t dit う と い う 試 み が あ る, そ れ は, 丁 度, 音 素 と い う 単 位 を く ず し て, s nc ve ea ures を 設 定 し. たように, 意義素のかわ りに意義 の特徴といっ たよう なものを設けるわけである, 特定言語の意味 の 構 造 と ュ ニ バ ー サ ル な 意 味 の 構 造 を 区 別 して, そ の 差 を 明 ら か に し よ う と い う 試 み は, 主 と し て こ の よ う な 意 味 の 特 徴 分 析 を そ の 基 礎 と し て い る も の の よ う で あ る,. 一口に, 「特徴」 への分析といっても, 服部博士の主張される意義特徴は, 意義素の要素と して 2 2 の特徴であるから, ここでいう特 徴とは違う,むしろ, 国広氏が のべている ノ 語義素が特徴の一 部 ins な ど lace-Atk h sbu1γ, Goodenoug , Wal ul に 類 似 して い る と 考 え ら れ る も の で あ ろ う 叉 Lol ,. も特徴分析と見ることが できよう, しかし, こ の 理論は未だ広範囲 3 )ようなの で, ここでは特徴分析の代表と して KF の語原について大規模な検討がなされていない2 i oalys s の ComponetniaI A1. の 意 味 理 論 を と り あ げ て 見 る こ と に す る,. 3, 1 意義素と Katz-Fodor の 辞 書 構 造 に お け る Path 一般には KF の意味理論に見られ る辞書構造は, 多義を前提とした意 義素間の理論的, 意味的 関係を要素 (特徴) で示していると考えられる. 一連の要素を綜合すれば, 従って, それは我々 の th と呼ぶ) を意義素 言う意義素である.喚 言すれば,KF の主張する辞書構造の意味系路 (以下 Pa の抽象であり , 品詞の特性を示 だと考え るわけである, これまで考え てきた意義素は, 意味の特性 唆し, 他の譜と の結合関係を暗示するという点 で, やはり KF の Path に 類 似 し て い る と い え よ 意 義 素 と い う 単 位 を 設 定 し て は い な い が, Path を意義素だと我々が考える根拠は, う KF は ,. ,. 夫々 の Path が. it i l i ingui ic marker sher st ic marker, semant syntact , se ecton restrc on , di. に. よ っ て, 我 々 の 考 え て い る 意 義 を 表 示 し て い る と 思 う か ら で あ る, 国 広 氏 な ど は こ の 点 明 白 に の べ ’ の notm i cal marker b hl 》 の 意 義 素 は, てgrammat , ている , . 「… … ac e or《 独 身 男 、 . (下図参照) ‐ わαCんβね7. . Noun. . //\ ( H. l e ) (Ma. Y. ) ( oung 1 (Nw 傍 M m,司) t ) (Kn 1 gh f ) (A ft <W.>. . ミ. 1 ) (却i a m. c 〔Having the academi degree conf erred for irst ing thef t comple l lge〕 four years of co. <*>. \ l ) (Ma e. \. (Young) I l ) (Sea. I. thout a ma t e 〔When wi ing the breeding dur ime〕 t. ユ ー .derthe 〔servingt l l er〕 standard of anot. 〆>. <*>. 4 ’ の 〔who has never marr 〉 ぐ st i ’ の (Human) と (Mal て ed〕2 i sher ngui ic marker e) semant , di 6 ) に 分 析 さ れ て い る,」 2 こ の よ う に KF の 辞 書 構 造 に お け る path の 夫 々 が 意 義 素 で あ る と い う 主 張 の 根 拠 は, Path ty と い う 点 か ら も 説 明 出 来 る か も 知 れ な い, た と え ば, あ る 一 つ の 語 が n だけ の数と ambigui の数の Path を 有 し て い る と せ れ ば, KF は n の数だけ ambiguous だ と の べ る,つ ま り,n の数 “Recent 工ssues i ns だ け 色 々 に 解 釈 出 来 る わ け で あ る, Katz-Postal の こ の 主 張 と Katz が ‐ ” 6 2 有限の数だけの ) i i path i nre ch の批判に 答えて, 辞書項目というもの は, で Wre c Theory mant b l を 所 有 す る も の で あ る と の べ て い る か ら, そ れ と 比 較 して み る と よ い, す る と acheor は 四 通 り. - 42 -.

(8) . t ‐Fodor における語の意味 z 意義素の概念と Ka の paath を 持 つ こ と に な る, し か も, 四 通 り だ け で あ る, こ の 時, そ の 四 通 り の 夫 々 を 意 義 素 だ th と考 え な け れ ば な ら な いの は, 凡 そ 次 の よ う な 理 由 に よ る, 即 ち, も し 我 々 が, そ の 四 つ の Pa. 7 ) だと看徹せば 「四通り」 という有限性と矛盾する, 何故なら, 意義は を意義 (或いは意味)2 , 定を受け ると を受けるもので や文脈の影響 限りない数の場 , その数はどう見ても 「四つ」 という限 ものが意義素 の捨象した は考えられないからである, 文脈又は場の影響を受ける意義 (叉は意味) であってみれば, その意義素の数が限定されても, 意 義の無限性がそれに よって損われることはな い, 結 局, 数 に 限 定 を 設 け て い る の は, そ れ が 意 義 素 で あ る こ と を 示 し て い る か ら で あ る, .し か し, 意義素 (又は path) が 四 つ で あ る と か, 五 つ で あ る と か 限 定 出 来 る 基 準 は, 一 体 ど ん な も の で あろ う か, 3. 2 Path の決定基準 ま ず 明 ら か に し な け れ ば な ら な い の こ と は, 先 に も 触 れ た よ う に, 意 味 の 抽 象 と し て の 意 義 素 は KF の 理 論 に お い て 認 め ら れ て は い な い と い う 事 で あ る. そ の も の を 意 味 (意 義) か ら 抽 象 し た. ものの象徴とか, 或いはそれに似た何かのようには考えていない, 意味とか意義などと いう実際の 発話の文脈や場の影 響を受けているものを資料として辞書項目を作成したり, 叉その項目の意味を 8 2 )、 決定したりす ることは, 決定の手順と同様, KF に は 否 定 さ れ て い る の で あ る. l fo i za‐ rma th の設定は伝統的辞書の意味項目を基礎とし, それを形式化 ( 次 に KF の場合, Pa ion) し た 結 果 だ と 言 え る, し か も, そ の path 設定は, 意味の論理的関係を明らかにするという t ionru l e の記述の為に必要な辞書の構造化, 叉は再構成なのである. 従っ て, だ け で な く, project 伝統的辞書の意味項目を基礎としているというけれど, そのまま を Path 仕 立 て る も の で は、な い KF が reconstruction だ と い っ た の は, そ の よ う な 背 景 が あ る か ら で あ ろ う, lor が四つの path を持つのは SOD の分類 (他の辞書でも同じ) そのまま である さ て, bache が, た と え ば, backbone な ど で は ど う な の で あ ろ う か,. ,. . A 研. 究. 社. (大辞典). 1 ) 背骨:脊柱 ( ) (山脈の) 脊架: (書籍の) 背 ( 2 3 ) 中心的支持力:主力 ( 4 ) 気骨:精神力 (. B Ral ldom House (ACD, RHD. 関係). l or Vertebra1 Column; 七he spine, 1 na ) A刀の,the spi ( ing a backbonein appearance, position, or } something resembl ( 2 ftu・ct ion.. 3 ) strength of chJaacter ( 4 ) β劣ろ”og,the back or bound edge of a book;spine (. )の項は ACD において省略) 5 )および( ( ( 6 今, 仮りに研究社及び Random を そ の ま ま 用 い て backbone の path を 作 成 す る と, 第 一 に, h で 示 さ れ る が, Random で は 別 々 の t 研究社では 「山脈の脊梁」 と 「書籍の背」 が同一の pa h path に お い て 示 さ れ る こ と に な る, 第 二 に は, も し 「山 脈 の 脊 楽」 と 「書籍 の 背」 を 同 一 の Pat. に含めることが出来ないのならば, その根拠は単に 両辞典において 一致した見解が見出せないから trength )s であろうか, それならば, 「気骨」 と 「精神力」 はどうであろうか, Random で は・ (3 of character としか表示されていないから, 研究社の示す二 つの区別はないことになる, 研究社 に 示 さ れ る二 つ の 意 味 は, he lacks backbone において, 示唆的な対立をなすとは 思われ な い.. 「気骨」 「精神力」 の両者は, この場合内容的に類似したものと考えざるを得ない. その類似をも - 43 -.

(9) . 管. 原. 光. 穂. i と 「精神力」 は同じ意味の標記の差ぐ らいなもので 前例の文は っ て, (逆をいえば, 「気骨- , ,. だ か ら 皿・ambiguous と い う こ と に な る) こ の 二 つ の 意 味 は 独 立 し た 別 々 の Sense と は し な い 方. がよい. 同じ事が 「背骨と脊柱」, 「中心的支持力と主力」 にも適用出来 る しかし 明白にその , , 指示物を 異にする 「山脈の脊梁」 と 「書籍の背」 とでも 同一だと言え るのであろうか 確かに , , . 山脈に 関するこ とと, 書籍に関するこ とでは 指示物は異なる が この両者は 文脈上 対立し な い , , (相補的), しかも, Random( 2 ) に表示されている ような意味の 類似性がある こ うなれば 研 . ,. 究 社の よ うに一つの 意味にま と めて それ ら を 単一の 意味 ( sense) と す る こ と が 出 来 る か も 知 れ ,. ない, この両者にたとえ差があるとしても その場合は文脈的 場面的な ものであるから それは , , , 意義 (意味) の問題である このような手法でいけば, 一応 Backbone. 1 ) (. 脊柱. ( 2 } 気骨 3 ) 脊柱に似 た機能, 場所, 形をとるもの ( と い う 三 つ の path に ま と め る こ と が 出 来 る se l ion rest ict i ect r on に 夫 々 ( 1 )生 理 学 的 意 味 内 ,. 容 ( 2 )性格 ( 3 )脊柱の機能 (たとえば 「支持力」), 場所 (たとえば 「本の背」) 形 (たとえば , 「山の脊架」) を示すような marker を 考 え る わ け で あ る , も し, そ の よ う な 事 が 可 能 で あ る な ら 極 端 に い て backbone は 一 つ の ath か ら 成 立 して っ , p , い る と も い え よ う つ ま り, 上 記( 3 ) に て 示 お い し た よ に 抽 う 象 の 化 度 を 合 用いて それをさら に 高 , , , めるわけである . backbone ; 「も の の 支 え」 と す れ ば よ い. と こ ろ が, こ れ が KF に お い て 認 め ら れ る 為 に は backbone がいかなる 文脈に , お い て も ambiguous であるとは感じないことが条 件でなければならない 研究社及び Random. ,. 1 4 )の い ず れ の 二 つ で も 対 立 す る と 思 わ れ る 場 合 は backbone: 「も の の 支 え」 は 認 め の( )~( られな , い. しか し, backbone を 「ものの支え」 という程度に抽象化して意味とすれば 対立はあり 得な. ,. い, さ ら に, backbone 「も の の 支 え」 が KF に 認 め ら れ る 為 に は se ion res i ion が明 白 ect t r ct , l に記述されなければならない つまり backbone の な す 可 能 な す べ て の 語 結 合 を 示 す も の で な け ,. ればならない. (不可能な結合を制限 するとい う意味で restriction と KF は 呼 ん で い る ) た と , えば, 前例の研究社叉は Ramdom に お い て 示 さ れ て い る(1 4 )の の す べ て の 意 味 に な る よ う な )~( 文 脈 の 説 明 と い う こ と に な る こ れ は 虫 垂 炎 (Appendic i i t s) が 一 つ の path を も ち 他 の 語 と . , , の関係を Selection restriction で 容 易 に 示 す 得 る の と は 少 々 条 件 が 異 な る よ う で あ る , 結 局, KF において path を 決 定 す る 大 き な 力 は 詩 の も つ di inct sense の数であ る そ れ st , , は, とりも直さず ambigui ty の 可 能 な 数 と い う こ と に も な る ambiguous で あ る か ど う か は, , 今 の 所, ネイ テ ィ ブ ・ ス ピ ー カ ー の 直 感 と い う こ と に 頼 る よ り 他 に 仕 方 が な い の では あ る ま い か, 勿論, その直観は個差のあるものではなく その言語の f l k t s e e u n a e r p な ら 誰 でも持って いると , 思 わ れ る も の で あ る, 従 っ て 注 意 深 い 文 脈 の 考 察 と そ れ に 基 づ く ネ イ テ ブ ・ スピ ー カーの 報 , ィ , 告を大切にする のが, KF において極めて 基本的な path の決定条件であるよ うに思われる ・ . Se l i ect on restriction と di inct sense と は 車 の 両 輪 の よ う な 関 係 に あ る か ら st , ネイ テ ィ ブ ・ ス ピ ー カ ー の 直 感 を 軽 視 し て 内 容 の 抽 象 性 を ど ん ど ん 高 め て い け ば (例 backbone → も の の , , lect ion r 支え) s e i それだけ t i t s e r c o n (用 法 と も い べ う き も の) , が 煩 雑 に な る, 叉,意 味 の 抽 象 性 inct sense の数をふやせば) それだ け個々の意味の を 下 げ れ ば (di st もつ概念 範鴎が. 狭くなるが,. 4一 -4.

(10) . t z‐Fodor における譜の意味 意義素の概念と Ka. 用法の記述は簡単にな る, th 3 ,3 意味の (概念) 内容と Pa. こ れま で 見 た 来 た よ う に, KF の path は, 結局, 伝統的辞書の意味 を 基礎として, それに l ion restfiction の 記 述 を 与え, そ の す べ て が ネ イ テ ィ ブ ・ ス ピ ー カ ー の 直 感 に 合 致 す べ き も se ect. のであることを我々は知っ た. その直感のもっ とも明白な形は, 同音異義に見られるような直感で あ る. た と え ば, He enjoys wearing a 月g脇 suit,. 1 )動詞に関して多義である )名詞 ( 2 1 )color(2) weight の 区 別 が そ う で あ る, rock を( における { と 見 る 立 場 で も ネイ テ ィ ブ ・ ス ピ ー カ ー の 直 感 を 明 白 に す る も の で あ る,. もし KF の path の す べ て が, そ の よ う に 明 白 に 多 義 で あ る と こ ろ の も の に 基 礎 を お く か, 或 いは同音異義を 基準として決定 していくのならば, 夫々の path を小論で主張しているような意義 素だと言いかえる必要はなさそうである, つまり, 意義の性質を捨象して得た意義素は, 極めて抽 象的なもので, かつ概念の綜合的内容を示すものという所に特質が あるから, 従って, そのような 綜合性を認めない path を 意 義 素 と す る 必 要 は な い, む し ろ, そ う す べ き で な い と さ え 言 え る, l e) → (Young) → (Knight) → 〔Serving bache or〔若い騎士〕 → notm → (Human) → (Mal. < W2>を内容的にまとめて意義素としても, それは用語上 ion res l i ion を 除 け tr ct ect だ け の こ と では あ る ま い か. Noun で あ る こ と と, <W2> と い う se th で示された内容を最大限に表現 していることになるからで ば, 〔若い騎 士〕 というだけで, Pa i i d i t s 一の e あ る, app n c のもつ唯 Path 要素をいかに綜合させてみても, それだけでは意義素と いう名を特別に与えるねらいがあまりないよう である. 〔若い騎士〕 の Path の綜合も同じような. tandard of another〕 → ur ・der the s. も の で あ る.. 4 5 )本の背等のよ )中心的支持力, 3 ( )山の脊架, ( )脊柱,( 1 2 )気骨,( 叉 何 ら か の 事 由 で, backbone が( 2 9 ) 1 )心臓, )重要な思想, 秘密 ( 2 うにすべてを独立 した path と し た り, 叉 石 橋 氏 の の べ た heart の( の をすべて独立した Path と 6 4 )勇気の座, )思慕愛情 座, )ものの最深部など 3 )感情の座, ( ( ( 6 の感情,( す る こ と が あ る か も 知 れ な い. も し, そ う な れ ば, た と え path の夫々に同音異義のよ う な 明 白 な区別が存在していなくても 我々は path の夫々を意義素だと必ずしも主張しなくてよいこと. ,. ,. に な る, く り 返 して の べ る が, KF の Path の 夫 々 に は, 他 と 結 合 し てJ り抽象度の高い概念内容 3 0 ) こ の よ う に 語 の 意 味 が 独 立 し た path と さ れ, し か も 夫 を 記 述 す る狙 い が 含 ま れ て は い な い. ,. th が概念内容について総括 されたり統合されたりすることが考 えられていない限り, その 々 の Pa h t の各々を意義素と呼ぶ 必要はない 意義素に価値があ るのは, 異っ た Path で あ る と 思われ Pa .. る 二 つ 或 は 三 つ を 抽 象 して, そ こ に 意 味 内 容 を も た せ る こ と に あ る, 国 広 氏 の よ う に, 格 助 詞 の 意. 義素を追求して, たとえば, <主語を表わす> 「が」 と<対象を表わす> 「が」 の共通概念を見出 1 3 ) 意義素の本質とその 価値を基礎にしている例であろう, 一方 KF の意味理 そうとする試みは, R) し か し path 論 に お い て は, 多 分, 格 助 詞 「が」 に 少 く と も 二 つ の path を設定すると 思う,2 , の 独 立性 を 超 え る と こ ろ に 意 義 素 の 価 値 が あ る の は 前 述 の 通 り で あ る, だ か ら と い っ て, rock の ight の 「色合い」 と 「重さ」 加減を統合して, そこに共通概念を 見出そ 名詞形と動詞形を, 又 l う と し て い るの で は な い 事 は 勿 論 で あ る, 結 局, 今 迄の べ て き た の を 纏 め る と, KF の Path には意義素という点から見て二つの 態 度 が. 可能になる, 一つは KF の Path を概念上意義素と同一視することであり, もう一つは, それら h を 意義素だと主張しても良 t を別物とする見 方である, 意義素の潜在的意味に視点を置けば, pa - 45 -.

(11) . 管. 原. 光. 穂. th は意義素と別物である い, しかし, 意義素の抽象的概念内容に注目すれば, むしろ, KF の pa th と意義素とを同一視することは 不 可 能 で あ と見る方が良い, 意義素の価値を考慮すれば, pa る, それは, むしろ, 意義素の存在の不必要性をのべていることにさえなる. 小論では, 意義素の 抽象的概 念の内容をその本質と看徹すのである. 本質と目的を全く異にする KF の辞書構造に, たまたま我々の主張する意義素に類似した 概念 があるからといって, すぐにそれらを同一視したり, 又単純に両者と比較したりするのは正しくな し).. ま. と. め. 太陽, 月, 人間, 動物, 花, 歩行, 落下等々に対して抱く概念は, 世界中あまり差がないであろ. 3 l l の言 う と おり であ るか も しれな い 3 」 これ に 対 して う. そ れ は, Johl ] B. Carro , 夫々 の言語 ,. 4 ) が独自の価値 とか, 評価とか考え方を語に与える場合がある 中島博士の用語を借用すれば 3 , , 前 者は概念の直観 的統一のことであり, 後者は帰属的統一というように表現出来る Go l d が 「黄金 , 色で輝く もので, 堅いもの」 というのは直感的統一の仕方であり, 「価値あるもの」 等は Gold の もつ本性とは異なるから, これを 帰属的に統 一 した概念という名で呼ぶこと が 出 来 る 服部博士 , は, 又, 言葉の意味とは, 語の指示するある面を強調したり, 注目させたりする機能を持つとのべ ている. 「金」 の価値に注目すれば 「沈黙は金なり」 となる 色に注目すれば 「金髪」 である , , 小論で主張 してきた意義素は, 直感的でかつ帰属的な統一をもつ概念内容のことであっ た 従 , っ て, redcap が 「赤帽」 をかぶ た人間であり f b っ , utter ingers が 「屡 々 へ ま を や る」 者 で あ っ た l l り, wal ower が 「舞踏会で紳士に誘わさない淑女」 であることも それぞれの構成要 素とな -f , っ 3 5 ) 同 様 に backbone が て い る語・(叉 は 形 態 素) の 意 義 素 に よ る わ け で あ る. , , 「背骨」 であり,. その背骨の 「恰好」 又は身体に対する 「位置」 及び 「機能」 が意 義素の概念に含められるなら, そ の概念の範鴎内では如何なる用法も可能であろ う, むしろ, そのようにして意義素を記述すること によっ て 「山の脊梁 (恰好) , 書籍の背 (位置) , 気骨 q嚢能) などは修辞的表現とし, 辞書の 意味 項 目 の 中 に は 入 れ な い で 済 む か も 知 れ な い, 又 そ の 意 義 素 か ら 造 ら れ?写る backbone に 関 する表. 現は, 忌詞 (もしあれば), 比輪, 皮肉な使用を含めて, すべては意義素の具現であると考えるこ とが出来よう, 従っ て, 外国語を学習する場合にも, 学習する語桑のすべてを, 具体的文脈に照らし合わせて孤 立した意義として把握するのではなく, 意義素とその意義素が文脈において意義へと具体化される 台好」 展開の 過程 を 知 る だ け で よ い と い う こ と に な る. backbone は 「背 骨」 で あ り, そ の 日、 ・,. 「位置」, 「機能」 などが展開の主たる方向である事を知れば, 過去において接したこ と の な い backbone の用法を理解するのにさして困難ではあるまい 特に 学習する譜の意義素とその展開 , , の 過 程 が 母 国 語 の 場 合 と 類 似 し て い る 時 は, そ の 学 習 は 容 易 で あ ろ う. た と え ば, head of an ld に 示 さ れ るhead を理解するのは日本人の場合 さして 困 難 な army と か head of a househo. ,. も の で は な い. head の概念の捉え方が, 日本語の場合も英語の場合も上例 においては直観的で あ ied a l り, 展 開 の 仕 方 が そ の 直 観 的 概 念 を 基 礎 に して い る か ら で あ る. と こ ろ が 一 方, he marr e‐ ’ h t t l fl l s t t a jus a o o emon に お け る emon は, レモンに関する或る種の価値を展開 mon と か. の基礎としているから, これは必ずしも諸言語間 において共通しているとはいえない, 学習者が注 意 しな け れ ば な ら な い の は, こ の よ う な 意 義 素 と そ の 展 開 で あ る 事 は い う ま で も な い, さ て, 意 義 素 と そ の 展 開 に つ い て は, 今 迄 論 じ て き た よ う に, そ れ は 内 容 語 と い わ れ る も の に 関. - 46 -.

(12) . tz ‐Fodor における語の意味 意義素の概念と Ka で あ ろ う か, こ こ で は, 国 して で あ っ た, 一 体, 英 語 の 前 置 詞 と か 日 本 語の 格 助 詞 に つ い て は ど う. 広氏の主 張を借用して, 簡単にふれておくことにす る, 6 3 あ の 人 に 途 中 で会 っ た よ ). あの人と途中で会っ たよ. 「に」 は 《 密 着 を る こ の 例 に お け る 二 丈 の 相 違 は 「に」 と 「と」・の 夫 々 の 意 義 素 に よ る も の で あ ,. 従 て 示す》もの であり 「と」 は《同じ 資格の共同者を示す》というのが国広氏の主張である, っ , 心を受 前者では 「あの人」 に関心が向けられ, 後者では, 「あの人」 と 「話者」 とが同じ程 度の関 蛍の 二つ コ けていることになる, 「に」 の意義素が 《密着を示す》 ことを知れば, 「米洗う前に 意義素を つ」 という句に 動きがないという説明も明白である. それは 《動作の対象を示す》という が ど 持つ 「を」 を 「に」 と置き換えてみればすぐわかる. 「に」 又は 「を」 のような格助詞など , ないことに んな意義素の展開方向を持つかは, 統辞部門と密接につながる所なの で, ここでは触れ する,. b 支え》とし ともあれ, 「に」 の意義素を《密着を示す》として捉えたり, back one を《ものの ずしも同 たりする方向は, 音素を示 唆的特徴に分けたり, 意味を特徴要素に分けたりする方向と必 一方が他の じ で は な い, し か し, 違 う か ら と い っ て, 一 方 が 他 か ら 否 定 さ れ る こ と も な い, 特 に,. ならな すべてを含み, かつそれ以上の何かを有してい るという条件がない限り簡単に否定されては イデ ィオム, 皮肉など女脈及び場と直接関係をもつ語の使用は, 案外語叉は形 態 い. ・比輪的表現, 素のもつ意義素を考えることによって, より組織的に記述出来 るかも知れない, 〔註) 3 5 2 9 6 ) P, 7 ) 国広哲弥, 「構造的意味論』 (三省堂,1 1 .. ″ i c Theory” 参 照. ture of a Semant 2) Katz-Fodor, The Struc. 3 6 96 7年1月 号, 国広哲弥 「構造的意味論」 P,15, P.2 , 3) 石橋幸太郎, “意義素の設定”「英語青年」1 “ L i f ” d M S n n ” ” e d h t a ル z ‘ g is an t e u y o e g Analys g, i I t , C h n a d n e , Vol o G u omp 日 n d e o o g o w r 4 ) a , , 32 ,1956 参照. “ ” om Linguistic to NonlingunistiC Data 乙伽g”- 5 ) joseph E. Greenberg, Qコncerning 1nferencesfr i ). P,7, . Z jer ed 乙閉 e , αge≠兄 C“ . (日, Ho. 6 2 )文化評論出版 P.1 , 6 ) 石橋幸太郎, 々意味論”「言語教育と関連諸科学」〔 ・ ‘ i ′ S f s ” i れd s M c e s 無 為〃 i T h g”‘ i n nぜ i L t r e a , e o ,13, 1958, c yo l u S A n : s , ,VO1 i g em o o y i g t n oos, 7) Mar 意義を消去して 意義素の中から他の異 i l l偶a ton とは, 正確に言えば, , 特定 P p. 53‐70. Joos のいう Co ’ d l d とか o とかは の異意義だけを残すというような機能をもつ語の連合である. 従って, ℃o e の場合, new i l ocat on をなさない, 何故なら, それらは code のすべての異意義と共趣の可能性をもつからで code と col ある, 39 8 ) 国広, 「構造的意味論』 P.2 . 37 ) f r nt が存在するわけではないという国広氏の説明 (構造的意味論 P,2 r e e e S には必ずしも e e m 9) em l A t 内容が 類 の表現とは n a ないという d するわけでは t t um n a が必ずしも存在 i e o て と mean ng があっ も 似していると思う, . 967年1月号 P.7 i o) 石橋, “意義素の設定”「英語青年」1 . l l d ′ 〆 ) B1ackwe ん f 謎 Z ! ed i / ‘ s(2n s α ○ P / 九 ル肥 g ,1963. P P,3 7 . . 1 1) L. wittgensten, z oso刀 C r es” o z s げ meα肩れg,(Mouton,1963), P,36, ’ 12) L, Antal ‘ , Qz 8巻第1号 P,44f, l の記号論的意味について“ 北海道教育大学紀要, 第1 拙 稿, ”L丘sz16 Anta お P,55, ′ 13) L. Aぬtal , Qz榔“o. - 47 -.

(13) . 管. 原. 光. 穂. 1 4 ) 国広, 「構造的意味論」 P.217. 5) 服部博士は 「意義」 という語を用いているが ここでいう意義と同じではない むしろ 服部博士の 意 1 「 , . , 味」 がここでいう意義に似ている.. 1 6 ) 「脈略」と 「文脈」 の相違については, 石橋幸太郎氏 (“意味論” 「言語教育学叢書4」 P 2 ) ものべて ,1 おられるが, 小論におけるものと同じではない. 1 7 ) Chomsky も Syntactic Structures で l wantto go の to や did he come の do には意味が な い とのべている. (P,10 0 ) dd に意味があるとのべている 但し An td や r lもr 18) Anta ta l の場合は, 譜の用法 使用法としての , , , 意味であるから, 小論における立場と完全に同じではない ,. 9 1 ) 「類義語の研究」国立国語研究所. P, 23,. 20) 正確に言えば, 「歩く」 と 「あゆむ」 には語義的特徴の差もある たとえば 選挙を目当にして 「00君 , , とあゆむ会」 とは言うが 「00君と歩く会」 となれば, 事は別問題となるのをみてもわかる . 21) 変形生成文法の全体的流れから見れば, その中期と も思われる頃に発表されているので こ の Katz‐Fo‐ , dor とその後に出されている Katz‐Postal の理論が そのまま生成文法の意味部門として固定的な地位を保 , つとは限らないかも知れない. しかし, 小論では, 変容すると思われる KF 理論を変形生成文法の全体から 眺めた恰好で捉えるのではなく, KF の理論そのものを今話題にしようというのである それは ある 点 で . , . 22) 国広, 「構造的意味論」 P,2 40 . イ 加 d t Postal 23) Ka 2 ’ 乙 ‘ egrαe rんeo ′〆‘ ry qf 錠刀蓉鷹がc De s c r om, MIT Pr ess , 4 ,196 , P.28 , 参照, d F K t 24) ingui a z‐ o or の理論に於いては dist sher を 設 け て い る が, Katz-Pos tal では dist ingu isherが消 B1 ield の理論を対象にするのと同じ立場である oomf. i え, Semant c marker となっている .. 5 2 ) 国広, 「構造的意味論」P, 1 5 ,. 26) ”We require thatthe dictionary be a fini te l is t of ent i i たの e僻ん eれ乙 t es rγ の獅なる s qf α 方霧蛇 ,‘ る 詑糟 んlex i 乃“砺 e ro ヂ cαZreαメカ増sand thateαっ in a f calreading couta ini te se t of markeてs .. 〔イタリック体筆者〕 Fo”司燭わた soゾ L”guqge Vol,3 入ら 9 6 7 ,21 . 27) ここでは意義と意味を同一視している, 服部博士の 「意味」 を我々の 「意義」 と同じようなものと考 え る 立場である, 註15) 参照, ” i 28) Katz-Fodor ructure of a semant 9か肥れ c theor, r/ z e、 ‘だ qf Lqgzmge , The st ・ , P,503, 29) 石橋, “意義素の設定”「英語青年」196 7年1月 号 P,7. t 30) たとえば, (Adul ) と (Young) を総括する (Ma l ) は, 抽象度のより高い概念内容かも知れないが 本 e 論で主張していることとは異なる, 3 1) 国広, 「構造的意味論」 P,2 17 , 3 2) KF 理論においては, 内容を示す語ばかりでなく, 一般に 機能を示すといわれる語でも その夫々に pa th , を設定するのが当然だと考える, たとえば, 日本語の格助詞 「が」 などは 少くとも 次の図に見られるよう , , な. 一J一助 詞-- 一格 の表示嶺繁 麦藁 : : :≦豊三 path を持つと言えるかも知れない. r r ing and Concepts“ 3 3) 丁 みれg、 P,80, , words , Mean ,B. Carrroll , 乙αれguαge α乃ぱ 乙eの′. 34) 中島文雄, 「文法の原理」 P.143 , 3 5) 石橋幸太郎氏は mac rosememe(大意義素) ということを考えているから, 必ずしも redcap や butter- fnigers は複数の意義素から成ると思 ていないようである ( 96 7年5月号の英語文学世界 「意味論の問題 っ . 1 点」 P.7参照) しかし, 筆者は redcap や redcoat などの一連の合成語に単一の意義素を認めるの で は ,. - 48 -.

(14) . 意義素の概念と Ka tz ‐Fodor における語の意味 意義素の価値は半減すると思う そのような合成語の成立を説明する力はむしろ意義素にあると 考えるべきで . ある, 従って, それには red なり叉 cap なりの構 成要素に夫々の意義素をもたせてよい 「 赤帽 」 とか 「英 . 国兵」 という意味は意義素の結合であるとして差し支えはない , 3 6) 国広, 「構造的意味論」 P 22 , 8 .. - 49 -.

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参照

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