• 検索結果がありません。

家庭科における環境教育 : プラスチック家庭廃棄物の簡易分別法

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "家庭科における環境教育 : プラスチック家庭廃棄物の簡易分別法"

Copied!
9
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title. 家庭科における環境教育 : プラスチック家庭廃棄物の簡易分別法. Author(s). 尾崎, 文彦. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. C, 家庭・養護・体育編, 45(1): 11-18. Issue Date. 1994-10. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6743. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第45巻 第1号. 平成6年 10月. ion(Sec i IC)Vo l i i t lof Hakkaido Un ty ofEducat onl journa ve r s .45 ‐l , No. oc tober ,1994. 家庭科における環境教育 -- プラスチック家庭廃棄物の簡易分別法--. 尾. 崎. 文. 彦. 北海道教育大学函館校家政教室. ion ion in Home Economics Educat Environ umentaI Educat. f i ied M[ --- A si ethod for segregating P1astic Productsin Household VVaste 一-- 1 ロ ー P1 Ful l 檀hiko OZAKI i i Laborato i tyofEducat cs Educat on e CamPus s on 1γ of Home Ecomomi , Hakodat , Hokkaido U国ver Hakodate040. Abstract. ’ Recent ly e口頭ron ingcons ideredasprobl l ie lds th umentalprob l l sen涜rommentin ma emsoftheear emsarebe yf ‐ , Tointroduceinto Home Economic Educat ionsomeofthese en晒ronumental problems,such as e昼ect ive uses ai ld ingo fnat・Dralr ing i i ld waste recycl e器o e methodsofse egat ngplast t 刀 r ces cproduct chareretard sinhouseho ≦ ; r ,せl ,whi isposal ares ied to treat as a se tud 圭享egated d ‐ ,. ld waste plas l i lyeせl hat househo i n o d lene t was ul ted to po thyl t lderstood t cs are l e ene y yPropylene , poly( ,pol lch lor ide ly( lys idene c鼠or late iny d po ide ing i l ) t )by measm「 terephせl ) t ene v l vinyl a r me ement ofthe ~ n r ,poly( ,al ,po l i i ings impl ini ty t tal ty lddens cswerese ememod lys point ー享egatedbyus ‐ Theseplas ,al ,suchas 壷pping 位eminto ,c ion ofsa l l lbe use fulin teac ing them on f l 頭ng 5% solut t and heat water and/or 1 s memod wi r y i ng pans‐ Thi ialsf ioni 土山ol ion umental educat mater or coeducational environ n Home Economics and Tec o≦w Educat .. 言. 緒. 近年, 環境問題が地球規模で考えられ, 誰もがこの問題を無視 しては過ごせない状況になっ てきている. 環境問題は その範囲が広く, 多くの分野で環境についての議論が行われている‐ 例えば, フロンガスによるオ ゾン層破壊, 炭酸ガ 、漠化など数え上げれば限りがない 家庭科教育に関しては環境問題の スによる地球の温暖化, 水質汚染, 森林破壊, 砂 . 1つに家庭廃棄物の問題がある. 家庭廃棄物の中では, 生 ごみのコンポストによる腐葉土への活用や, 古紙, アルミ缶 やスチール缶, 牛乳 パッ クや発泡スチロールトレーな どの分別回収が市民グルー プ で行われている. また牛乳 パッ クか らの葉書づくり, 家庭廃油からの石鹸づくりなどが家庭科の授業に取り入れられている. しかし, 現在増え続けている プラスチッ ク廃棄物については, ほとん どが 「燃やせない ごみ」 として埋め立て処分されているだけで, 市民グループ でも学校教育でもほとん ど取り上げられていない. 有限な資源の有効活用の面から見れば,「混ぜればごみ, 分ければ資 源」 という標語のように, 使用後は単に廃棄するのではなく, 常にリサイクルを考慮に入れた廃棄方法, 即ち分別回収 が必要となる. 本稿 では, 環境問題の一分野であるプラスチッ ク廃棄物の問題を家庭科教育にもっ と積極的に取り入れ るため, またプラスチッ ク家庭廃棄物の分別回収の時期が近い将来に到来することを予想し, 家庭でも簡単に出来る プ (11).

(3) . 12. 尾 崎 文 彦. ラスチッ クの分別法について検討を加える. 1. 学習指導要領 平成元年3月に改正された学習指導要領による中学校技術・家庭科の内容は, 平成5年度から木材加工, 電気, 金属 洩服, 住居, 保育の9領域に情報基礎と家庭生活力功ロわって11領域となっ た. このうち, 木 加工, 機械, 栽培, 食物, 有 ー 参領域である. これら1 1領域の中で特に家庭廃棄 ホ幼ロエ, 電気, 家庭生活, およ び食物の4領域は男女とも 履修する必イ. 物の問題に触れているのは住居領域で, 指導要領では 「家庭生活における資源の適切な使い方と廃棄物の処理について 考えさせる.」としている.改正前には廃棄物に関する内容は含まれておらず,家庭廃棄物に関する 内容が増えた形となっ ている. この点は環境問題から見れば今回の学習指導要領の改正は大きな進歩と言える. しかし, 家庭廃棄物に関する 内容を選択領域の 「住居」 に入れず, 男女共修で必一彦の領域, 例えば 「家庭生活」 や家庭廃棄物の多くが台所から排出 されることを考えると 「食物」 に入れるのが妥当ではないかと思われる. 2. プラスチ ック家庭廃棄物の現状 プラスチッ ク製品は, 現在あらゆる分野で多量に使用されている. それは次のような金属やセラミッ クスでは真似の できない優れた性質を有しているためと考えられる. それらは軽量, 透明, 加工性, 着色性, 振動や音の吸収性, 断熱 性, 電気絶縁性, 化学的安定性, 衛生的, そして安価などの特徴である. 特に軽量, 透明, 加工性, 安価という特徴が 商品の包装に都合よく, また常に新品を使うこと力”衛生的にも好まれ多量に使用されている. このように プラスチッ ク 1 )以 への依存度が高い近年の家庭生活の状況では, プラスチッ ク家庭廃棄物が家庭廃棄物に 占める容積の割合は約1/3 上と言われ, 見逃すことが出来ない大きな問題である. 3. 自治体の対応 多くの自治体では, 家庭廃棄物を「燃やせるごみ」と 「燃やせないごみ」に分類して回収を行っ ているが, プラスチッ ク廃棄物を 「燃やせないごみ」 に分類している自治体が多い. 他に 「燃やせないごみ」 として皮革製品, 鍋・やかん等 の金属製品, 植木鉢, 瀬戸物などの容器類, ハンガー, 傘などがある. しかし, 例えば紙おむつのように, 名称は紙だ ものがある. が実際にはプラスチ ッ ク製品というように, どちらに分類すべ きか判断に困る・ 「燃やせるごみ」 として回収したものは, 自治体の清掃工場で焼却処理される. しかし, 「燃やせるごみ」 の中には, ) ) 「燃やせないごみ」 に分類されている プラスチッ クごみや缶類が1割以上含ま れている (表12 . これは, ごみを分別 して出す, という意識の低さの表れである. プラスチッ クごみや缶類を普通の焼却炉で焼却すると, 焼却炉の性能以上 の燃焼熱で燃焼させることになっ たり炉内の焼却物の流れを妨げたりする. 一方, プラスチッ ク廃棄物を含めた 「燃や せないごみ」 は, 多くの自治体では埋立処分により処理される. プラスチッ クの軽量, 化学的安定性 (=腐らない) と いう長所が, 廃棄される時 点では大きな欠点となり, さらにかさ高性のため埋立 した地盤にも問題が出てくる. また, 焼却処理して廃棄物から熱エネルギーを回収し, 発電, 給湯, 浴場, ロー ドヒーティ ン グなどの熱エネルギー源として プラスチッ クを利用することも, 廃棄物の有効利用の一つ である. しかし, 各自治体の清掃工場では, 一般廃棄物の焼 却だけ で飽和状態にあり, プラスチッ クの焼却まで手が回らないのが現状である. さらに, プラスチッ クは燃焼熱が高 ~84k ・ ) く(表2の , 焼却炉がこの燃焼熱に耐えられず焼却炉の寿命を縮めることになる. 普通のごみの燃焼熱は大体3 ‐ j 表1 ごみの年度別組成表 (函館市). ぷ. ごみの種類組成 (乾ベース) (%) ビニーノレ. 紙・布類. ゴ. 1986. 554. 1987. 60.6. 1988. 58.5. 1989. 61.2. 1990 1991. 62‐4 65.9. 1992. 60‐6. ‐鰯 盃. 厨芥類. 不燃物類. そ の 他. 12‐5 12‐3. 5.3 4.8. 14‐1 11‐5. 6‐3 5‐3. 6‐4 5‐5. 10‐8 11‐2. 5‐9 3‐7. 14.3 13.5. 5‐7 6‐5. 11.I. 6‐0 3‐O. 13‐I. 42. 4.8 3.9 3‐2. 12.8. 5‐I 3.7. 4‐O 5‐5. 合成樹脂類 ム. 9‐2 11‐3. 三. 1‐3. 17‐6. 試料採取場所は清掃工場ごみビット. 2) (1.

(4) . 13. 家庭科における環境教育. 1と言われており 函館市の場合 同市環境部の日乃出清掃 g‐ , , , 工場の焼却炉の設計燃焼熱は, 平均2,lookcal・kg‐1 (=8‐8 1の kj・gー1 )であ る. 一 方, プ ラ ス チ ッ ク 類 は 平 均 で 35kJ.g- ) 燃 焼 熱 が 出 る (表 23 ). こ の 燃 焼 熱 の た め に 焼 却 炉 は 傷 み, そ の 寿 命 は 短く な る‐ ま た プ ラ ス チ ッ ク の 中 に は ポ リ 塩 化 ビ ニ ルや ポリ 塩 化 ピ ニ リ デ ン の よ う に, 燃 焼 に よ り 塩 素 ガ ス や 塩 化 水 素 な どの 有 毒 な ガ ス や 低 温 燃 焼 に よ り ダイ オ キ シ ン が 発 生 した り, ポリ ス チ レ ン の よ う に 不 完 全 燃 焼 に よ っ て 原 料 の ス チ レ ン の 不 快 臭 が 出 る も の も あ る. こ の よ う に プ ラ ス. 表2 プラスチックの燃焼熱 材. 料. ポリエチレン. 1 kj・g‐ 燃焼熱 ( ) 4 6 ‐7 .. ポリ プ ロ ピレ ン. 44‐O 0. 発砲スチレン ポロスチレン スチレン ポリアミ ド (ナイロン). O 41 ‐0 4 0 ‐2 89 3 o .9. ポリ ウ レタ ン. 18‐6. 塩化ビニル樹脂 塩化ビ ニル樹脂. 1 8 1 - ‐ 89 9 1 0 .. 塩化ビニリデン樹脂 都 市 ごみ 都市ごみ 木材. 2.9~8‐4 約1 約1 8 ‐9. チッ クを燃焼させることによっ て生じる有毒ガスなどによる 環境問題も見逃すことは出来ない. 4. 混ぜればごみ, 分ければ資源 }を占めていると言われる プラ スチック廃棄物の分 /3以上1 本稿では家庭廃棄物の問題の一つとして, 家庭廃棄物の1 別法について検討する‐ 「混ぜればごみ, 分ければ資源」という標語のように プラスチッ クを分別することから, 再利用 の道が開けてくる. プラスチ ッ クとは形状は異なるが, 同じ素材である繊維材料の分別については, 顕微鏡による形態 観察, 染色法, 燃焼法などの方法が確立され, 繊維製品には品質表示が義務付けられている‐ プラスチッ ク材料には品 質表示の義務も無く, 労 別するには高価な測定機器・装置や有機溶媒を利用すれば可能であるが , 繊維材料の分別法の ように, 手軽にできるプラスチック材料の分別法については未確立のままである.. 研究方法 プラスチッ ク廃棄物の再利用のために分別回収を実施するには, どんな種類の プラスチッ クが身近なものに使用され ているかを知る必要がある. 繊維製品には品質表示が義務づけられているが, プラスチッ ク製品には一部のものにしか 表示がなく, ほとんどは素材の名前を知ることは困難である. ここでは日常的に家庭から廃棄される プラスチッ ク製品 に限定して考察する. 先ず, プラスチッ ク廃棄物の素材を融点, 結晶性の有無, および密度などの物理的測定で確認し た後, それらの プラスチッ クを簡単な方法で分別する方法について検討する‐ 1 . 試料 試料には, 家庭から日常的に廃出される プラスチック廃棄物である買物袋, パン袋, 菓子袋, 野菜袋, ラッ プフィ ル ム, 麺類の袋, 使い捨てプラスチッ クコッ プ, 果物パッ ク, 令凍食品の袋, 砂糖 袋, 玉子パッ ク, 清涼飲料用ボトル, および醤油ボトルを使用した. 物理的測定に供する試料には印刷の影響を避けるため透明な部分を用いた. なおカッ プ 麺容器や発泡スチロールトレーなどの発泡材は素材がポリスチレン, また台所用スポンジは素材がポリウレタンと既知 であるの で試料から省いた. 2. 実験装置 プラスチッ ク廃棄物の素材を同定するための融点およ び結晶性の測定には, 日本光学工業㈱製の偏光顕微鏡 POH と 日本シイ ベ ルヘ グナー㈱製のサーモシステム FP80にフォ トモニターを使用した.この装置により,各温度における偏光 顕微鏡視野の光量変化をフォ トモニターの出力 電圧として得る ことが出 来 ㈱ア ドバンテスト製のデジタルマルチメー タ ーTR6846 を通して日本電気㈱のパーソナルコンピューターPC‐ 88 01のディ スクに記録し, 試料の融点およ び結晶性. を判定した. )で行なっ た 試料の密度測定は, 試料をメタノールで洗浄した後, 溶媒にメタノールと四塩化炭素を用い, 浮沈法4 . 3. 実験方法 試料の融点測定は, スライ ドガラスに試料の小片 (約5 × 5 mm2 ) とカ バーガラスを載せ, サーモシステムのホッ ト ステージにセッ トする. ホッ トステージを直交偏光状態にした偏光顕微鏡の回転ステージに載せ, 顕微鏡視野が最も明 るくなるように回転ステージを調整する. 前述した試料の形状はフィ ルム状や瓶状で, ほとん どが延伸という工程を経 (13).

(5) . 14. 尾. 崎. 文. 彦. 0になるとき視野が最も明るくなる5 } て製品になっ ているため, 延伸方向が偏光顕微鏡の偏光面と45 . 1 ‐ i 試料を5℃・n l n で昇温すると, 試料が融解したときには顕微鏡視野の光量が急減し最低値を示すので, その融解 温 i ) lst hea 度より少し高い温度まで昇温する ( t ng . これは試料が成型工程で受けた熱履歴を除去するためである. 次い l i )することで試料の結晶性の有無を判定する. 試料が結晶性の場合, 視野内には複 で, 5℃・min-1 で降 温 (lstc ng oo )が現われ 顕微鏡視野の光量は急増する 5℃・ i 屈折を示す球晶と呼ばれる微結晶の集合体組織4 1 1 l n一 の降温速度で結 . , 1で昇 温し ( 2nd 晶化しない場合には, 降温速度を遅く して再検討する. 結晶性の判定後, 結晶性試料を再び5℃・mi n- hea i ) t ng . 得られた融点や結晶 , 試料が融解し光量が急減するので, 最低値を示した温度を融点とする(図1~2参照) l o ‐ )にまとめた各 プラスチッ クの比重 融点の文献値を参照して } 性の有無と浮沈法により求めた試料の比重から, 表36 , プラスチッ ク家庭廃棄物の素材を同定した. これらの測定結果を基にして, プラスチッ クの簡易分別の可能性を検討する.. 研究結果 家庭廃棄物として日常的に排出されるプラスチッ ク素材の同定を, 素材の融点測定, 結晶性の判定, およ び比重測定 の面から検討した. 例として 「清涼飲料用ボトル」 試料と 「果物 パッ ク」 試料の測定結果を, 図1および図2に各温度 t )には「清涼飲料水ボトル」試料の成形時の熱履歴を除去するためのl s に対する偏光顕微鏡視 野の光量で示した. 図1( a hea i t ngの測定結果を示した. 図中の矢印の光が急減する 温度では試料は融解していると考えられる. また光量が急減す b )には, 試料の結晶性を判定す る直前では一時急増し, 偏光顕微鏡視野内には種々の干渉色の液晶 が観察される. 図1( る lstc l i ng の結果を示した. 約220℃ で顕微鏡視野の光量が急増し, 視野内には球晶組織が出現する. このことから oo. i )に示し, 融点 t 「清涼飲料水ボトル」試料は 結晶性であることが分かる. 融点測定のための2ndhea ngの結果を図1( c )の矢印の温度と多少の差があるが, これは試料の冷却条件の違いによると 思 として257 a -5℃を得た. この結果は図1( われる. 得られた結果と表3の主なプラスチッ クの融点および比重の文献値とを比較すると, 素材としてポリエチレン テレフタレート(PET)あるいはナイロン66の可能性があるが, 両者は融点が接近しているため融点測定だけで同定す ることは難しい. しかし, 両者には比重に大きな差があるため, 浮沈法による比重測定の結果から「清涼飲料用ボトル」 l ing を 行 っ た が ホ ッ ing で 200℃ ま で昇 温 後, ls tcoo theat の素材は PET と同定出来る. 「果物パッ ク」試料の場合, l s )に示すように1 i 90℃ま で行っ た. 図2 thea t トステージ内の試料は熱分解により茶変していた. そこでl a s ng は図2( )では光量は約80℃ で急減した後,徐々に減少している.この急減は プラスチッ ク材料の実用面から融点とは考え難い ( a ので, 延伸などの加工温度と思われる. 急減した温度以上では, 光量が徐々に減少していることおよび200℃ま での昇温 ing を 行 っ tcool s で試料が茶 変したことから, この試料は非晶性であると推測される. そこで結晶性を判定するためにl )で光量が約80℃ で急減するのは, 延伸により分子鎖 b た結果, 図2( )のように光量に変化は無く非晶性であり, 図2( a が配向状態から加熱により配向が融解してラン ダムになるためと考えられる. 表3で非晶性, すなわち融点を有しない ものは, ポリスチレン (PS) とポリ塩化ビニル VC) であるが, 比重測定の結果から「果物パッ ク」の素材は PVC と 同定出来る. 同様にして各試料について素材の同定を行なっ た結果を表4に示す. 表4より, 日常家庭から廃出される プラスチッ ク廃棄物は, ポリエチレン(PE) , ポリスチレ , ポリプロピレン(PP) ン (PS) , およ びポリ塩化ビニリデン (P\刀)C) のほ , ポリ塩化ビニル (PVC) , ポリエチレンテレフタレート (PET) ぼ6種類に限定されると判断して良い.. 察. 考. 家庭から廃出される 主なプラスチッ ク廃棄物の素材が表4のようにほぼ6種類に同定出来たので, それらを簡単に分 別する方法について考察する. 分別に当たっては, 安全性の面から有機溶媒による溶解法や有毒ガス発生を考慮して燃 焼法は用いないという条件で検討する. このためには, 表3に示した各プラスチッ クの比重, 融点の文献値を参照し, 4) (1.

(6) ( 一 ). 切. ※ 帥 爵 毅. S 前 編 ー. 」 翼 葦. .. o. o. t). 0. 0. 0. W O O. 回. .. ー. ⑦ 鋤 ﹇ロ 的. 鏡「 軸 受 拳 満 発 ご ぐ. (. ← ÷ N コ Q げ. N O O. Low. 図 -. O. ー O. (. v. ). O. ー O. O. N O. W O O. ÷. O. W O. N O O. ー O O. L i g h t l n t e n s it y ( a r b i 鯛 噂 u n it). 0. →. 0. H ig h. .. ・ ”. 、. ,. 一. 切.

(7) . . 16. 尾 崎 文 彦. 添 田 ▼B o → 1・( 韓ロコ ヒ 墓 翌 ぉ )き 溺ロ①巨 -三 節コ 11-. ぬ 包. ー 6。. 140. 180. ・. 180. 140. .oo. 100. ,. 60. Tempera ture(℃) 図2. 表3 ポ ポ ポ ポ ポ ポ ポ ポ. ・. 材. 「果物パック」 試料の温度-光量曲線. 主なプラスチ ッ クの比重およ び融点. 料. jエチレン (PE) jプロピレン (PP) ) 6 Jアミド (ナイロン6 Jアミド (ナイロン6) ) Jスチレン (非晶) (PS Jエチレンテレフタレート (PET) j塩化ビニル (PVC ) ) j塩化ビニリデン (PVDC. 比 重. 融点 (℃). 0.91~0‐97 0‐89~0‐92. 105~137. 1.14 1‐13~1‐14. 250~265. 165~176 215~225. 1‐05~1.07 1.38~1‐40 1.20~1‐45. 255~267. 1.70~1‐88. 165~212. 6) (1. 文 献 6) , 7) 6) , 8) , 7) 8 ) 7) , 6) , 7) , 9) ) 9) 0 ,1 7) , 8) , 9) ) 6) 9 , 8) , 9).

(8) . 17. 家庭科における環境教育. 表4 プラスチック家庭廃棄物の同定結果 料. 試. 材. 素. ポリスチレン (PS). 買物袋、 パン袋、 在朝藩袋、 ラップフィ ルム 菓子袋、 野菜袋、 冷凍食品の袋、 麺類の袋 、 清涼飲料用ボトル、 醤油ボトル 使い捨てプラスチックコップ. ポリ塩化ビニル (PVC ). 果物パック、 玉子パック. ポリ塩化ビニリデン (PVDC). ラ ッ プフィノレム. ポリエチレン (PE) PP) ポリプロピレン ( ポリエチレンテレフタレート (PET). ラ ッ プ フ ィノレム. PE,PP,PS ,PET,PVC. 浮く ?. 浮く?. 水に入れ る. 水 に入れる No. ps ,pET,PVC. フラ. PE. P\瓦)C. Yes. 15%食 塩 水 に入れる. PE,PP. Yes. 浮く ?. Yes. PS. ノ{ン PET PVC. 早く融 テる ?. No. フライ パ ンで加 PP. 熟 し, 色 を 見 る. Y郡 PE. Pvc. yes. 茶 変?. NO. PET. 図3 プラスチック家庭廃棄物の分別法. 比重, 融点や結晶性の差を利用して分別するのが良い. 表 4 より PVDC はラッ プフィ ルムに だけ使用さ れている が, ラッ プフィ ルムの 素 材に は PE も使用さ れている. PVDC と PE とを判別するには, これらの比重値から水に入れて沈むのがP\刀)C である. 残り5種の素材で,PE と PP は比重が1 ‐0以下で水に浮くので PET, PS , およびPVC とは分離出来る. しかし, PE と PP とを比重の差から分別 するには, それらの比重値が接近して難しいため, 融点の差を利用する. PE と PP の両者は結晶性であるが, 融点に 28~71℃ の差があるので, 試料が融解しても付着しないようにテフロン 吻ロエしたフライ パンで加熱し, 早く解ける試料 ) を PE とする. 一方, PS ‐15 , PET, およ びPVC は, PSの比重値が他の2つに比べて小さいので,15%食塩水(比重1 に入れると浮くので分別 できる. PET と PVC は結晶性の有無に差があるため, これを利用して分別する. すなわち, テフロン吻=工のフライ パンを用い, 加熱融解後冷却したときに結晶 生であれば白濁 し, 非晶性であれば透明あるいは分 解により色が察二変することを利用して, 非晶性 である PVC が同定出来る. 以上に述べた プラスチ ック家庭廃棄物の分別法を図3のフローチャートに示す. このように, プラスチッ ク家庭廃棄物は, 水に入れたり, フライ パンで加熱するという簡単な方法で分別出来るので, 近い将来に行なわれるであろう プラスチッ クの分別回収に道を開くものと 思われる. また, 男女共修になっ た中学校技 術.家庭科の教材として活用すると, すべて「ポリ」 , 「ビニール」と呼ん で区別 していなかっ たプラスチッ , 「ナイロン」 ク素材には多種類あることに気 づかせることが出来, さらに環境問題について考えさせることが出来る男女共修に相応 しい教材となる.. (17).

(9) . 18. 尾 崎 文 彦. 要. 約. 近年, 環境問題は, 種々の分野で地球規模で考えられている. 家庭科教育の分野にも資源の有効利用, リサイクルの 必要性を取り入れるため, 分別回収が遅れているプラスチッ ク家庭廃棄物の分別法について検討を加えた. プラスチッ ク家庭廃棄物を, 素材の融点, 結晶性, および密度測定により, ポリエチレン, ポリプロ ピレン, ポリエ チレンテレフタレー ト, ポリスチレン, ポリ塩化ビニル, およびポリ塩化ビニリデンのほぼ6種類に限定された. これ らのプラスチッ クを水や15%食塩水に入れたり, フライ パンで加熱するという素材の比重や融 点を利用した簡単な方法 で分別可能であることを示した. この分別方法は, 男女共修となっ た技術・家庭科の環境教育教材に有効 である. ▲ { {. 引 用、文 献 ) 1) 高月紘ら, 家庭廃棄物を考える, 昭和堂, 10( 1 99 1 1 99 2 ) 2) 函館市環境部, 平成3年度清掃事業概要, 16( 1にした 2巻, 4 1 )より抜粋し, 単位を 灯・g- 3) 仏性, プラスチックス, 第2 1( 97 1 . 4) 繊維学会編, 繊維物理学, 丸善, 1 1 1( 196 2 ) ) 19 85 5) 繊維学会編, 繊維・高分子測定法の技術, 朝倉書店,工41( 6) 桜井雄二郎, 高分子化学教室 (第2版) 19 8 2 ) , 三共出版, 32‐33( 19 ) 8 6 7) 片山洛道, パソコンによる高分子科学演習, 日刊工業新聞社, 161( 岩波書店 ‐ 2 ( 81 ) 8) 玉虫文一ら編集, 理化学辞典第3版 (増補版) 1 2 8 4 1 8 7 19 , , 三共出版 一 ) 9) 安喰功ら, 消費科学からみた被服材料学 (増訂版) 1 6 0 1 6 1 ( 1 9 8 5 , , )L E l 1 9 80 ) 10 e s en著 小野木重治訳, 高分子と複合材料の力学 的性質, 化学同人, 316-317( . .Ni. 8) (1.

(10)

参照

関連したドキュメント

産業廃棄物を適正に処理するには、環境への有害物質の排出(水系・大気系・土壌系)を 管理することが必要であり、 「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法」 (昭和

世界レベルでプラスチック廃棄物が問題となっている。世界におけるプラスチック生 産量の増加に従い、一次プラスチック廃棄物の発生量も 1950 年から

廃棄物の再生利用の促進︑処理施設の整備等の総合的施策を推進することにより︑廃棄物としての要最終処分械の減少等を図るととも

第12条第3項 事業者は、その産業廃棄物の運搬又は処分を他 人に委託する場合には、その運搬については・ ・ ・

小学校における環境教育の中で、子供たちに家庭 における省エネなど環境に配慮した行動の実践を させることにより、CO 2

 千葉 春希 家賃分布の要因についての分析  冨田 祥吾 家賃分布の要因についての分析  村田 瑞希 家賃相場と生活環境の関係性  安部 俊貴

「有価物」となっている。但し,マテリアル処理能力以上に大量の廃棄物が

生育には適さない厳しい環境です。海に近いほど