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IRUCAA@TDC : 知の宝箱-読書への想い-

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

知の宝箱−読書への想い−

Author(s)

日下, 和代

Journal

歯科学報, 118(6): 6i-6i

URL

http://hdl.handle.net/10130/4794

Right

Description

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知の宝箱

-読書への想い-

日 下 和 代

2017年4月に東京歯科大学短期大学に着任いたしました。私は,46年前に歯科衛生士として勤務 し,千葉県歯科衛生士会では,東京歯科衛生専門学校ご出身の百束雅子姉,布施幸子姉,小手幸子 (故)姉の偉大な先輩方からご指導をいただいきました。また,歯科衛生士教育に携わった前任校の短 大在職中は,成田むつ先生を初め,東京歯科大学ご出身の先生方にご指導をいただきました。さらに 新設の4年制大学の創造過程においては,井出吉信学長には多大なご尽力をいただき感謝申し上げま す。こうして振り返りますと,多くの東京歯科大学の先生方にご指導を戴き,東京歯科大学とのご縁 に感謝と喜び持って,人間関係を育み,自身の人生を豊かにさせていただきました。 第二の人生を日本最古の歯科大学のなかの新しい短期大学で,時を刻むことを誇らしく思いますと 同時に身が引き締まります。どうぞ,ご指導の程を宜しくお願い申し上げます。 さて,今日,メディアの発達とともに大学生の「本離れ」がすすみ,最近は「文字離れ」とか「本 を読まなくなった」と騒がれています。文化庁が実施している「国語に関する世論調査」からも国民 の読書量の減少が明白となっています。 前任大学で,図書館長の任に就き,図書館運営に携わったことで,学生の「本を読まなくなった」 現実を実感いたしました。こちら短期大学の学生の文字離れも感じ,レポートや記述式の回答などに 内容がまったく理解できない文章を眼にすることも多々遭遇いたします。 本学図書館は,本館,新館,さいかち坂,千葉校舎の4施設を運営し,蔵書数も多く,図書館司書 を中心に,学生・教員あるいは卒業生を含めた方々の,自主的な学習や調査・研究を支援する役割を 果たして戴いております。内外の膨大な書籍,雑誌,学術資料などを備えた「知の宝庫」であり,大 学での自主的な学習を支援する場としての役割を果たしています。専門書以外の一般図書や雑誌も多 数保有していますので,図書館で過ごす時間は,学生生活をより楽しく豊かなものにしてくれるはず です。 人間の,文字をめぐる行為は「書くこと」と「読むこと」です。「文章力」とはすなわち「誰に対 してもわかりやすい文章を書くことのできる力」あらゆる本を読み込んでいくことで,正しい日本語 の使い方や,説得力のある文章構成が自然と身についていくと思います。「読む力」と「書く力」は 連動していると考えます。また,本を読むことで単純に語彙を増やすことができます。語彙を増やせ ばより複雑なニュアンスを表現できるようになるのではないでしょうか。 人間は書くことによって精神を成熟させ,心を豊かにし,思考を緻密にすると言われています。そ の結果でき上がった図書を読むことは,たくさんの人の感情や思想を自分のものとする,贅沢な行為 です。 日本を代表する教育者・新渡戸稲造博士は,第一高等学校長時代に,課外授業を週1回2時間,世 界的名著ばかりを教材にして全校生徒を対象に行いました。先生は,「数世紀の試練を経た書物の中 にこそ,困窮にあっても富を見出し,縄目をうけても自由を見,病にあっても健康を,悲しみにあっ ても歓喜を,孤独にあっても交わりを見出すのである」(「新渡戸稲造全集第20巻」教文館)と時代を 担う若者達に読書の重要性を唱えたのであります。この教育を受けた青年達が,その後に国のリー ダーとなったのは当然です。 映像文化の昨今,思考力や判断力の衰えが指摘され,その原因として文字離れであると言われてい ます。専門書や論文集または文学等の「良書」に出会うことは,確かな知識を得,さらにその人の人 格やセンスまでが磨かれ,心が豊かになる魔法です。今の自分を磨き,これからの自分を創ることに なると言っても過言ではないでしょうか。 私たち歯科衛生士が歩む道は,未来は必ず花が咲き,宝石が輝くような道であると信じています。 未来を掴むためには,まずは,この機会に学生と共に,「知の宝箱」である読書によって知性と感性 を磨いていこうと思います。短期大学学生に期待いたします。 (東京歯科大学短期大学 教授)

参照

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