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混相流に関する研究 (第6報) : ガンマ線透過法による固液混相流の濃度分布の測定 (その2)

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混相流に関する研究 (第6報) : ガンマ線透過法に

よる固液混相流の濃度分布の測定 (その2)

著者

山下 貞二, 吉福 功美

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

4

ページ

71-78

別言語のタイトル

THE STUDY ON THE FLOW OF MULTI-PHASE (REPORT

6) : ON THE MEASUREMENT OF THE CONCENTRATION

DISTRIBUTION OF THE FLOW CONTAINED

SOLID-LIQUID PHASE BY THE GAMMA-RAYS

PENETRATION METHOD (TWO)

(2)

混相流に関する研究 (第6報) : ガンマ線透過法に

よる固液混相流の濃度分布の測定 (その2)

著者

山下 貞二, 吉福 功美

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

4

ページ

71-78

別言語のタイトル

THE STUDY ON THE FLOW OF MULTI-PHASE (REPORT

6) : ON THE MEASUREMENT OF THE CONCENTRATION

DISTRIBUTION OF THE FLOW CONTAINED

SOLID-LIQUID PHASE BY THE GAMMA-RAYS

PENETRATION METHOD (TWO)

(3)

混 相 流 に 関 す る 研 究 ( 第 6 報 )

ガンマ線透過法による固液混相流の

濃度分布の測定(その2)

山 下 貞 二 。 吉 福 功 美

(受理昭和39年5月30日) rHESTUDYONTHEFLOWOFMU]L画一PHASE(REPORr6) ONTHEMEASUREMENTOFTHECONCENTRATION DISTRIBUTIONOFTHEFLOWCONTAINEDSOLID‐

LIQUIDPHASEBYTHEGAMMA−RAYSPBNETRATION

METHOD(TWO) SadajiYAMASHITA,IsamiYOSHIFUKU Intheprecedingreport,thecalculatingformulatomeasuretheconcentrationdistributionin thepackedcolumnwllichcontainssolid-airandsolid-watermixturesbythemethodofthe gamma−rayspenetrationwasderived・ Inthepresentreport,thismethodwasappliedtotheHowthroughpipewhichcontains solid-watermixture,anditwasfo1mdthattheconcentrationdistributionwasuniformwithin pipeintheflowconditionofrelativelylowconcentrationandmoderatevelocity・ Fromtheexperimentalresult,theslipvelocityandtheerroranalysiswerediscussed together. 1 . 緒 言 前報')では固気,固液混合物の静止充填層における 管内空間率分布をガンマー線透過法によって測定し, その中で混合吸収係数座",,Build-upfactorBを定義 し,空管の場合および符が混合物からなるときの透過 ガンマ一線の強さ1t1,1h,および透過距離rの間に次 のような実験的相関を見出した.空間率をEとする. 恥=1h.B・exp(−"mr)(1) ここに‘仏m=偽(1−E)+座α,w・s−"a(2) そ し て l o g B = a 1 o g r ( 3 ) スリット横幅6=5mmの実験では スーα/‘all,÷1.0(4) 本報ではスリット横幅6を変化したときのスの変 化,および物質によるスの変化について調べ,更に管 壁効果を小さくするための補正式を求め,これらの式 を使用して実際に管内を固液二相流が一定濃度,一定 流速で上昇管路を流動するときの管内の空間率分布に ついての計算結果その他について述べる. 2.計算式と予備実験 (1)スのスリット横幅6による変化 前報では6=5mmの場合ス÷1.0であったが,こ れは近似的にしか成立せず厳密には物質によって,又 管内位置x/Rによって変化する.第1図に管内が水 だけからなる場合のスの値(スH2o)とスリット横幅6 MhO ノ‘〃「 ノ.61-ラ /汐卜 岬卜 /31‐ /zi− /・ノト /ひ卜 U 7

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山下・吉福:混相流にする研究(第6報)

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3 . 管 内 を 流 動 す る 固 液 混 相 流 の 空 間 率 分 布 (1)実験装置および方法 上昇管路内を一定濃度,一定流速で固液混相流が流 x一● ×一 一●× 痔● ユ X 0 0 石 / 、 o エ/R 第7図e対クヅR(CMC-Pb304) 動する場合,ノギスの読み皿記録計の読みAを測 定し,上述の諸式を用いて管内における空間率分布を 計算してみる.実験装置は第8図に示す.固体粒子と 水をタンクに入れ混合,撹排し,一定湛度に保ちスラ リーポンプにて1雑〃ガス管を上昇,下降しタンクに 導き循理する.定常状態において管内空間率をスキャ ンニングし実験前後において流速,浪度を測定する. 実験条件は次の通りである. 管路:上昇管,測定箇所:水平符エルボよりSm 点,固体粒子:土岐津けい砂4号,炭酸カルシウム, 鉛丹(物性定数は前報参照),濃度(管吐出口):5,

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0.9 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 4 号 × ×

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(8)

76 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 4 号 0.115mmの硝子球,流速:50,75,100ft/sec,濃度: 0.05,0.10,0.151b-solid/lb-air)では乱流の流速分布 に似た管中心で濃度大なる分布を示している.なお濃 度測定はサンプリング・プルーブ方式である. 従って濃度分布についてはそれに影響する因子とし て流体,固体粒子の物性定数,流速,濃度などの流動 条仙件,管路の方向,内径その他についてのより広い範 囲での実験研究が必要であり,更にその測定方法につ いても深い考慮が必要であると考えられる. ロ)相対速度について 前述の如く吐出膿度Cは管内平均濃度qと等しくな いという結果を得たが,その差は固体粒子群と流体と の間の速度差,すなわち速対速度ひ((slipvelocity) によるものであり,〃‘,c'9の間には次の関,係があ る3).

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(8) ここでUは混相流の装入速度.上式を変形すると zノI=(9−C)〃/(9-92) (9) すなわち相対速度は吐出濃度と管内濃度の差に比例 することが分る.第1表に第9,10,11図から計算し て求めた此の値を示す. 第 1 表 相 対 速 度 の 計 算 値 土 岐 津 4 号 〃 炭 酸 カ ル シ ウ ム 〃 C 0.05 0.10 0.05 0.10 "=1.46m/sec 9 1 〃 t / 〃 | 〃 6 0.15 0.20 0.07 0.15 0.784 0.625 0.307 0.392 1.15 0.91 0.45 0.57 C 0.05 0.10 0.05 0.10 "=2.93m/sec 9 0.13 0.19 0.07 0.15 "L/〃 0.707 0.585 0.307 0.392 〃』 2.07 1.75 0.90 1.15 〃 鉛

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第12∼17図でデータのばらつきがあるので厳密に 正確であるとはいえないが,第1表から次のようなこ とが分る. (a)粒子の大きい粒子の方が相対速度は大で ある. (b)吐出浪度Cの小さい方が相対速度は大きい. このことは炭酸カルシウムの場合は成立たない. (c)同一粒径の粒子の場合,密度の小さい粒子の 方が相対速度は大きいが,このことは実験誤差を考慮 すると明らかではない. (d)混相流の流速の大きい方が相対速度は大 きい. 上述のことは必ずしも正確でなく大体の傾向を示す に過ぎないがスモルジウレウの式5) 〃6/脇=K(S−1)(‘Z/D)(1−C)(10) と比重sについて,すなわち上の(c)を除いて大体 一致した結果を示している.α:粒径,D:管径,K: 実験的係数約0.5,腐り:水の流速. なお上式の適用範囲はC≦0.15,〃D=0.08∼0.50, 本実験は〃D=1.587×10-2∼2.885×10-5であり,必 ずしも(10)式は適用できないが,試みに(10)式よ りKを求めるとK=23(土岐津4号)∼9×108(炭 酸カルシウム)となり,物質によって大きく変化する 値となり一定値を示さない.相対速度については固体 粒子,流体の物性定数,流速,濃度など流動条件の関 数として一層深い研究が必要であると考えられる. 4 . 誤 差 解 析 に つ い て ( 1 ) 緒 言 放射線透過法によるchaImel中の空間率測定につ いての研究はあるが誤差解析については少ない. 三倫6)は放射線利用工業計測器の精度に及ぼす各因 子を論じ最適設計方式を与えている.Hookerと Popper7)はflowchalmel中の水蒸気-水混合物の空 間率測定において誤差解析を行ない,エレクトロニク ス系における誤差,測定技術における誤差,放射線源 の崩壊から生ずる誤差などについて研究を行なってい る.本報告は固一気,固一液混合物の管内における空間 率分布のガンマ線透過法による測定における誤差解析 について述べる.

(9)

山下・吉福:混相流にする研究(第6報) 77 ( 2 ) 計 算 式 前報より固-気,固一液混合物の笹内位置邦(符'''心 からの距離)における空間率eは次式で与えられる. e=("s一座",)/(‘仏s一"α,14.)(11) 更に〃"’はガンマ線ビームの透過距離r,記録計の 読 み 』 に よ っ て β"し=/凡(Au/祉加)/(ノースノ"r)(12) ここで/は次式で与えられる.jVはノギスの読み r=21/r2−x2 (13) 苑=A‘−MO (14) 我 々 の 測 定 す る 量 は 皿 と A で あ る が , も し ノ ギ スの読みに4版だけの誤差が生じ,又放射線源の肋 壊からの誤差およびエレクトロニクス系からの誤差に よって記録計の読みに』Aだけの誤差が生じたとす ると,上式から計算して得られたEに』どの誤差が 生ずることになる.しかるときはeの最大相対誤差 (je/e)maxは次式で表わすことができる. (46/6)皿x=G1z(苑)・(JjWM)+G』(x)(“/A) (15) こ こ に 21/R2−x2−ス

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2 x(AJb+x) (R2−苑2) (16) (17) 2,/R2−x2−スノ,,(21/R画=索) (15)式を変形して (4e/e)max=G4(工)・(“/』){1+R(邦)} (18) た だ し R(x)=[GMCc)/G4(x)]・(jjWM)・(,4/4A) −4M/jV恥(別。/A'例)・(21/R2−苑2−1)・"(晒十x)−一■−−−F= (19) “/A2・(21/]R面二京一スノ?221/R2二元回)・(R2-x2) 従ってR(x)>lならば皿の誤差が』のそれより 大きく影智を及ぼすことを意味し,R(x)<1ならば 上の逆となる. (3)計算結果と考察 今1例として水-土岐津4号系gjneas=0.478の場合 を考える.この場合A=6.51∼7.92,M=26∼30(c、) であり,記録計の読みの1目盛は0.1で実験中の指針 のふらつきよりJA=0.5×10−1,又ノギスの読みの1 目盛は1mm=10-jcmであり,副尺にて1/20mmま で読みとれるが4M=1/10mm=10-2(c、)とする. これらの値を(19)式に代入してROC)を求める と,罪/R=0.096∼0.913に対してR(x)=1.96×10-2∼ 2.27×10-1の値を示した.すなわちR(x)<1であり 記録計の読みの誤差が大きく影響すると考えてよい. 他の場合でも計算結果は同様で近似的に (生/e)ma,x−G1(x)(“/』)(20) とおいてよいことが分った.従って(4e/層)!…を減少 するためにはエレクトロニクス系の改良などによって (4A/のを減少するか,或はGA(x)を減少せねばな らない.G』(x)についていえば似s一‘44,腿が大きい程, すなわち鉛丹系の方が誤差が小となることが分る.こ のことは前述の実験結果と一致している.又スは大き い程実験誤差は小となる.次に管壁付近についてであ

るが,第12図にy=1/(21/羅二索一/'221/R2-x2)対

x/Rの関係を示している.これはG1(x)対x/Rの 関係と相似であり,この図から管壁付近,すなわち x/Rがlに近いところではG4(x)が大となり,従 って誤差が大となることが分る.すなわち上述の計算 式に従って管内の空間率分布を求める場合,管壁付近 に近づくに従って空間率の計算値が大きくばらついて くることはさけることができない.これを改良するに はエレクトロニクス系の改良,放射線源の増大などの 手段の他に,ビームの枇幅をせまくする(しかしなが ら ス が 大 と な り 誤 差 が 大 と な る の で 制 限 が あ る ) と か,円管でなく角管を使用するとか等が考えられる. こ の 測 定 技 術 の 進 歩 が 今 後 大 い に 望 ま れ る と こ ろ で ある.

(10)

CLO 78 qO OO do データのばらつきに影響があるかを考察した.

11/

拝/

1﹄

⑨ 一 一 角 ゲ ベ ー 一 一 ー へ = 、 揮 一 = ∼ 弐 一 歩 ー 一= ■ へ − ∼ ヘ ョ ー ハ ー ヘ ー 高 ご ∼ 〆 一 ’プ 後 記 本研究は茨城県東海村H木原子力研究所においてな されたもので,原研化学工学研究室の当時の室長山本 寛博士,副主任研究室山崎弥三郎氏,および化学工学 特別研究室の諸氏に深く感謝の意を表します. (昭和37年10月日本機械学会,第40期全国大 会で講演) 文 献 1)山下貞二・吉福功美:鹿児島大学工学部研究報 告第3号,75(1963). 2)H、Kada.T,J・Hanratty,AI・Ch.E、 Journal・VOL,6.,No.4624(1960). 3)B、J・Gliddon,J・Imp・ColLChem・Eng・ SOC,11:152(1957). 4)S,L、Soo,J,ARegalbuto,Can.J・Che、. Eng,VOL,38:160(1960). 5)池森亀慨:日本機械学会誌,VOL,66:No. 537,1417(1963). 6)三輪博秀:アソトープ研究科用総覧(日本原子 力産業会議),45(1956). 7)H、H・Hooker,G、F・Popper,ANL-5766 (1958). Appendix h l

000

a..Q0

9876占千3

鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 4 号 ” ・ f 0 軸 一 ∼ 戸 一 ∼ へ 一 少 一 戸 池 云 一 一 一 へ ー − 両 ザ ベ ニ ベ ー ヘ ヴ ベ ご 梢 一 戸 = ハ ー 氏 冒 ハ ー ー 戸 画 云 へ 一 ー 固 液 系 混 相 流 で は そ の 股 度 を 表 わ す の に 種 々 の 方 式 がある,次に挫度,密度,空間率などの関係式を記す. α:重量狸度(kg-solid/kg-total) c:容積濃度(m3-solid/m3-total) e:空間率(m3-void/m3-total) ,o:密度(kg-total/m3−totaD ps:固体粒子の密度(kg-solid/m3-solid) β妙:水の密度(kgH20/m3-H20) ノヒ:k=(ps−,OZU)/,。、 (1)c∼e,c=1−s,e=1−c (2)g∼p,e=(1/め(1−」。/βs),β=ps(1−Afe) (3)α∼9,α=(1-9)/(1−ke),e=(1−α)/(1 −北α) (4)α∼C,α=c/[1−k(1−c)],c=α(1−k)/(1 −たα) (5)c∼p,c=(β−,。")/(,。$−,。"),β=c(ps−p") +,Cl。 (6)α∼P,α=(1/k)(1-,o"/IC),P=,olu/(1−火α) 5 . 結 言

前報に引続き固液混相流が上昇管路を一定波度,一

定流速で流動するときの管内における湛度分布をガン

マ線透過法によって測定するための計算式を予備実験

で求め,その結果スはスースo+腕(x/R)秘の形で表わ すことができた.右辺第1項は物質の吸収係数によっ

て定る定数,第2項は管壁効果を表わす.スリット横

幅6=4mmの場合についてス0,〃1,〃を実験的に求

め,それらの諸式を用いて比較的低濃度,中流速で流

れる土岐津けい砂4号,炭酸カルシウム,鉛丹を固体

粒子とする固液混相流についての管内の濃度分布の計

算値から次のようなことが分った.(1)吸改係数の小

さい系(CaCO3,SiO2)では誤差が大きく,吸収係数

の大きい系(Pb804)では誤差は小さいが管内の浪度

分布は大体一様である.管壁付近では正確ではないが

一様とみなしてよいと考えられる.(2)吐出機度と管

内濃度とは一般に相違があり,これは固体粒子群と流

体との間の相対速度によるものである.そしてこの相 対速度の大きさは計算式で求めることができるが,そ の傾向は文献と大体一致することが分った. 次に上述の計算式を用いて管内の汲度分布を求める 場合の誤差解析をなし,スの値や管内の位置がいかに Q02 0,0ゴ 工次 ‘ ” 好 妬 第 1 2 図

参照

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