「縢がんの診断と治療」 中尾昭公 名古屋セントラル病院 名古屋大学名誉教授 縢がんは暗黒の臓器といわれ、縢臓は胃の裏側で背骨の前に存在する臓器で あるため、胃や大腸の内視鏡検査では見ることができない。超音波検査(US) や CT、 MR1といった診断機器ではじめて縢臓を描出できるが造影剤を注射し てCTを撮る(造影CT)が最も縢臓の病変を検出するのによい。縢がんは毎年 増加の一途で、本邦では最近肝がんを抜いて肺がん、胃がん、大腸がんに次い で第4番目に死亡者の多いがんであり、毎年3万人余力明萃がんで死亡している。 縢がんは早期には症状もなく、縢がんが大きくなって胆管を閉塞させ黄痘や、 糖尿病の悪化、腹痛、体重減少などの症状を契機に進行した状態ではじめて発 見されることが多い。その時には他臓器ヘ転移していたり、周辺の重要な血管 に浸潤していることも多く、手術の適応となる症例も胃がんや大腸がんに比較 して少ない。また、お腹のがんのなかで最も悪性度が高く、かって縢がんの診 断は即、死を意味してきた。胃がんや大腸がんは早期発見も可能で今や治癒で きるがんとなりつつあるが、縢がんは早期発見も困難で致死率も極めて高い。 かっては縢がんと診断されたら数ケ月の命とされてきたが、近年外科手術手技 の向上や新規抗がん剤の開発などでその治療成績はここ10年で著明に進歩して きた。とくに、縢がんを切除し再発防止のための抗がん剤使用で治療成績は向 上してきた。縢がんと診断されてもあきらめないで専門医を受診し、積極的な 治療が望まれる。また少しでも早く縢がんを発見するための人間ドックの受け 方についても解説したいと考えている。 院長
膵がんの診断と治療
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