第2学年〇組 道徳科学習指導案
1 主題 みんなが使うもの (資料「黄色いベンチ」:わたしたちの道徳 文部科学省) 【C 規則の尊重】「約束やきまりを守り,みんなが使う物を大切にすること」 2 指導観 (1) 本学級の子どもたちは,約束やきまりは守らなければならないということは知っている。時計を 見て行動し,時刻を守る等のきまりは多くの子どもが守ることができている。しかし,守らなければ いけないと分かっていても,自分のしたいことを優先して考え,きまりを破ってしまうことがある。 また,みんなの物を使ったあとに,それを元通りに戻さないという姿も見られる。これは,きまりは 分かっていても「誰かがしてくれる」「自分だけならいいだろう」という気持ちが強いことと,きま りを守らなかった場合,誰かが迷惑するということを十分理解できていないからだと考えられる。そ こで,集団の一員としての自覚が徐々に育ち,他人の立場を認めたり理解したりすることができるよ うになるこの期に,本主題を取り上げる。そして,みんなが使う物を大切にし,みんなが気持ちよく 過ごすことができるようにしようとする道徳的心情を養う。このことは,子ども達の豊かな心を育む 上で意義深い。 (2) 本主題では,「みんなが使う物を自分勝手に使うと人に迷惑がかかることに気付き,みんなが使 う物を大切にして,みんなが気持ちよく過ごすことができるようにしようとする道徳的心情を養う」 ことをねらいとしている。約束やきまりは,人々を縛り付けるものではなく,社会生活を送る全ての 人が楽しく,安心して生活できるために定められている。約束やきまりを守ることは,みんなが気持 ちよく過ごせることにつながる。本主題では,きまりだから単にみんなが使う物は大切にしなければ いけないということではなく,みんなが楽しく,安心して生活するために,次に使う人のことを考え てみんなの物は大切に使おうとする道徳的心情を養う。このことは,中学年において,相手や周りの 人の立場に立ち,よりよい人間関係を築くことや,集団の向上のために守らなければならない約束や きまりを考え,それらを守ろうとする道徳的心情を養う学習へと発展していく。 (3) 本資料「黄色いベンチ」は,「たかし」と「てつお」という二人の男の子が中心人物である。雨 上がり,公園のベンチの上から紙飛行機を飛ばし,そのせいで黄色いベンチが泥だらけになってしま う。その後に女の子がベンチに座ったので,女の子のスカートが汚れてしまう。その姿を見て,二人 が「はっ」と顔を見合させるという話である。本主題の指導にあたっては,約束やきまりを守る目的 を踏まえ,みんなが気持ちよく過ごせるようにしようとする道徳的心情を養うことをねらっている。 そのためにまず,導入段階では,子ども達の生活に身近な図書室の本棚やトイレのスリッパの写真を 提示し,みんなが使う物はどのように使えばよいかという問題意識をもたせる。次に,展開前段では, 資料「黄色いベンチ」をもとに,ねらいとする価値を追求・把握させたい。そのために,二人が「は っ」とした場面の役割演技をさせ,そのときの気持ちを話し合わせることで価値を把握させる。そし て,「二人にどんな心があれば,女の子やおばあさんは困らなかったのか」を話し合わせることで, みんなが使う物を大切にするのは,「みんなが気持ちよく過ごせるようにするため」という,使う人 たちのことを多面的・多角的にとらえさせる。展開後段では,導入段階で提示した写真を用いて,把 握した価値と自分の生活を照らし合わせ,今まで自分がしてきた行いの良さを感じさせる。最後に, 終末段階では,教師の説話をもとに,みんなが使う物を大切に使って,みんな楽しく生活していこう とする実践意欲を高めることができるようにする。 3 本時 平成29年9月〇日 〇校時 2年〇組教室において (1)ねらい みんなが使う物を自分勝手に使うと人に迷惑がかかることに気付き,みんなが使う物を大切にして,み んなが気持ちよく過ごすことができるようにしようとする道徳的心情を養う。 (2)準備 写真,道徳科学習ノート,挿絵(3)展開 段階 配時 学習活動,発問,及び児童の反応 形態 指導上の留意点 評価基準・評価方 法 導 入 5 1 写真をもとに自分たちの生活を振り返 り,できていることや不十分なことにつ いて話し合う。 ・本棚が整理されている。・トイレのスリッ パがきれいに並べられていない。 全 1 写真を提示することに より,みんなが使う物は どのように使えばよいか という問題意識をもたせ る。 展 開 5 10 15 2 資料「黄色いベンチ」を読み,たかし とてつおの行動をもとにしてみんなが使 う物を使うときに大切な心について話し 合い,本時ねらいとする価値について多 面的・多角的に考える。 (1)ベンチの上から紙飛行機を飛ばして いるたかしとてつおの気持ちを話し合 う。 ・もっと高いところから飛ばしたい。 ・高いところから飛ばすと気持ちいい。 (2)「はっ」として顔を見合わせた,たか しとてつおの気持ちを話し合う。 ・女の子のスカートがよごれてしまっ た。僕たちがよごしたからだ。 ・座る人のことを考えていなかった。ご めんなさい。 (3)たかしとてつおに必要だった心につ いて話し合う。 ・物を大切にする心。 ・次に使う人のことを考える心。 3 話し合った価値をもとに自分をふり 返り,自己の生き方についての考えを深 める。 個 全 グループ 全 グループ 全 個 全 2 資料「黄色いベンチ」を読 み,たかしとてつおの行為を もとに話し合わせることに より,価値を追求・把握させ る。 ○ 紙飛行機を飛ばす場面を 動作化させ,共感的に発問を 行うことにより,たかしとて つおが,ベンチを汚している ことに気付かず,高いところ から紙飛行機を飛ばすこと に夢中になっていることに 気付かせる。 ○ 女の子が困っている場面 のたかしとてつおの役割演 技を行わせることにより,ベ ンチを使う人のことを考え ず,自分勝手に使っていたこ とや,迷惑をかけてしまって いることに気付かせる。 ○ グループで話し合わせ る。たかしとてつおに必要 だった心について話し合わ せることにより,みんなの 物は次に使う人のことを考 えて使うことや,自分勝手 に使うことで他の人たちが どんな気持ちになるかなど 多面的・多角的にとらえさ せる。 ○ 写真を提示することに より,子どもが自分の体 験をふり返ることができ るようにする。 ○ 遊びに夢中にな り,周りの事を考 えていないたかし とてつおの気持ち を共感的にとらえ ているか。 (発言・学習ノート) ○ ベンチを汚した ことにより,迷惑 した人がいること に気付いたたかし とてつおの気持ち を共感的にとらえ ているか。 (発言・学習ノート) ○ 「みんなが使う 物を大切にする」 という道徳的価値 を把握し,周りの 人のことを考える ことが大切だとと らえているか。 (発言・学習ノート) ○ みんなのことを 考えた使い方にな っていることをと らえているか。 (発言) 終 末 5 4 教師の説話を聞いて,実践意欲を高め る。 個 全 ○ 図書室やトイレを使う とき,気持ちよく使うこ とができたエピソードを 紹介することにより,実 践への意欲を高める。 ○ これまでの自 分をふり返り,み ん な が 使 う 物 を 自 分 な ら ど う 使 うか,今後の自分 の 生 き 方 を 考 え ているか。 (発言・学習ノート) 〈めあて)みんなの物を使うとき,どんな心が大切か考えよう。 ○ みんなが使う物は,どのように使 えばよいのでしょう。 ○ ベンチの上から紙飛行機を飛ばして いるとき,どんなことを考えていま すか。 ○ 「はっ」として顔を見合わせたと き,どんなことを考えていますか。 ○ 二人にどんな心があれば,女の子や おばあさんは困らなかったのでしょ うか。