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WRAPによる当事者性をベースとした相互支援コミュニティ形成に関する研究

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Academic year: 2021

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WRAP による当事者性をベースとした相互支援コミュニティ形成に関する研究

大場義貴*1) 2)、佐々木正和1)2)、加藤寛盛2)、神谷礼子2)、山本隆広2)3) 1)聖隷クリストファー大学、2)NPO 法人 E-JAN3)聖隷クリストファー大学大学院博士前期課程 【はじめに】 ここ数十年で浜松市の精神保健福祉における医療・福祉等の公的サービスは充実してきて いる一方で、改めてボラティアや家族会、当事者活動等のインフォーマルな社会資源についての意義が問 われている。我々は、障害をもった本人だけでなく、誰もが現代社会を共に生きる当事者であると考えた。 【目的】 WRAP(元気回復行動プラン)により、参加者同士が相互支援コミュニティを形成する可能性を 検討することを目的とする。 【方法】2014 年 2 月 1 日に社会実験として WRAP 交流会を実施し事後にアンケート調査を行った。また、 4 回の研究会を実施した。 【結果】 ①研究会の開催 第 1 回(7/8)WRAP 交流会は「精神保健」と「福祉」を結び付ける取組みにすることを決定 第 2 回(10/23)WRAP の理念であるリカバリーの概念を確認。交流会に名古屋と島田の WRAP の活動者 を講師に招くことを決定 第 3 回(1/9)WRAP 交流会の申し込み状況の把握やプログラム、役割分担等の検討 第 4 回(3/19)2 月の WRAP 交流会の振り返りとアンケートの分析 ②WRAP 交流会当日(2014 年 2 月 1 日) 浜松市福祉交流センター43 会議室で 14 時~17 時で開催した。 参加者は 18 名。第一部では、名古屋と島田の WRAP の活動を行っている方々から WRAP の紹介と簡単なレク リエーションを行った。第二部では、WRAP 活動を浜松で広めていくにはどうしたらよいかを3つのグルー プで話し合い、アクションプランを 5W2H で考えた。その後、今回の交流会の満足度や今後の参加の可能性 等について、アンケート調査を実施した。 ③アンケート調査結果(N=18)回収率は 100%。性別は男性 23.5%、女性 76.5%で、20~34 歳が最も 多かった(38.9%)。5 件法で尋ねた WRAP に関する関心・活用・参加意欲に対する質問項目では、回答に それほど大きな変化はみられなかったが、表 1 で示した通り、企画・運営に参加してみたいか尋ねる質問 項目では、「とてもよくあてはまる」と回答した人が約 4 割減少した。また、どの質問項目にも「全くあて はまらない」と回答した人はいなかった。 また、「企画運営への関心」の回答と自由記述の内容を概念モデル化し回答と比較したところ、「あまり あてはまらない群」の記述は「会に参加したことへの達成感」、「わりとあてはまる・よくあてはまる群の記 述は「WRAP 体験への喜び・感謝」、「とてもよくあてはまる群」の記述は「WRAP 交流会の企画・運営への関心、 意欲」となった。 【考察】アンケートの回収率は 100%で参加者の協力や意欲は高く、上記の結果より、参加者は「達成感」、 「体験の喜び・感謝」、「企画・運営への意欲」とそれぞれ持っており、更に抽象化すると「学び」、「体験」、 「活動」となる。受動的な参加の「学び」から、より能動的な「活動」に変化していくことが出来る可能 性を持っていることが考えられる。また、能動的な「活動」の状態のものは、受動的な参加の「学び」の 状態のものに働き掛けることが起こりうる。これらから、「学び」⇒「体験」⇒「活動」⇒「学び」への働 き掛け、と言ったようなつながりと循環を推測することが出来る。また、WRAP は、精神科利用当事者だけ ではなく、相互支援により、参加者のこころの拠り所になる可能性があり、精神保健の上でも安心できる コミュニティを形成することに寄与できる可能性があるのではないかと考えられる。そのため、今後はこ れらを促進していく仕組みづくり・人材養成が必要だと思われる。 なお、WRAP 交流会から得られたアクションプランなどの成果物の報告や今回の結果の更なる分析、今後 の WRAP に関する浜松市での展開等に関しては、別途紀要等で報告する。 表1 参加意欲と企画・運営への関心 参加意欲(n=18) とてもよくあてはまる 72.2% 27.8% よくあてはまる 16.7% 16.7% わりとあてはまる 11.1% 38.9% あまりあてはまらない 0.0% 16.7% あてはまらない 0.0% 0.0% 企画・運営への関心(n=18)

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