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学年別指導において学びを深める授業の創造

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Academic year: 2021

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(1)

学年別指導において学びを深める授業の創造

著者

加治木 徹

雑誌名

鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要. 特別号

5

ページ

43-62

別言語のタイトル

Originated Tuition for Better Learning in Each

Grade Teaching of Combined Class

(2)

学年 別 指導 に おい て 学 びを 深 める 授 業の 創 造

〔鹿 児島大学教 育学部附 属小学校〕

加治木

Originated Tuition for Better Learning in Each Grade Teaching of Combined Class

KAJIKI Toru

1 研究の背 景 複 式 学級 に は, 少 人数 ,2 学 年編 成 と いう 特 性が あ るた め ,こ れま で も複 式 学 級に お ける 指 導方 法 につ いて は 様々 な 取 組が な され て きて い る。 具体 的 には , 教 育課 程 編成 の 特例 に より ,学 年 別に よ ら ない 指 導計 画 を工 夫 する こと が でき る が 算数 科 や国 語 科の 説 明文 単元 と いっ た 系 統性 の 強い 教 科や 領 域で は, 上 学年 と 下 学年 の 子ど も に異 な る内 容を 指 導す る 学 年別 指 導が あ る。 中 でも ,算 数 科の 授 業 は ほ とん どの 学 校で 学 年別 指導 を 行っ て いる 。 【図 1 研究の 背景】 学 年別指 導は ,上 の学 年と下 の学 年で それ ぞれの 学習 が展開 され る。 各学年の 目標や内容 は学 年ごと に設 定され てお り, それぞ れの 学年 で異 なる内 容を 同時 に指導 するこ とになる。 そ の た め , 教 師 は 「 ず ら し, 」,「 わ た り 」 等 の 指 導 方 法 を 工 夫 し , 直 接 か か わ り な が ら 子ど もが 課題を 解決 する直 接指 導と 教師が 直接 かか わら ず子ど もた ちだ けで課 題の解 決に取り組 む 間接指導 を組み合わ せた学習 を展開し ていかなけ ればなら ない。 こ の学年 別指 導の よさ として ,間 接指 導時 におい ても 直接指 導時 の教 師の働き かけやガイ ドの 指示の 下に ,子ど もた ち自 らが学 習に 取り 組み ,考え を高 めて いける よさが ある。その ため ,子ど もが リーダ ーと なり 学習を 進め るガ イド 学習が 多く の学 校で取 り組ま れている。 し か し , 一 方 で は , 少 人 数 で あ る た め に 「 多 様 な 考 え が 出 に く い, 」,「 内 容 に よ っ て は個 人差 が生ま れる 」など ,一 人の 考えに 追随 され 一面 的な見 方で 課題 解決が なされ てしまい, 個々 の考え の高 まらな いま ま言 葉や方 法の理 解 レベルに とどまり ,基礎的 ・基本的な 内 ことも 少なくな い。 容 を十分に 定着できな い学習に なってし まう 少 人数の 複式 学級 であ っても ,基 礎的 ・基 本的な 内容 の定着 を図 るた めには, 問題解決に

【複式教育における課題】

学年別指導においても,多面的なも

のの見方や考え方からなる基礎的・基

本的な内容の定着を図る。

【学年別指導の充実】

【時代の背景】 ○ 少子化 ○ 児童数の減少 【教育の動向】 ○ 基礎的・基本的な 内容の定着 【鹿児島県の現状】 多くの複式学級を有 し増加傾向 【少人数指導の推進】 複式教育のよさを生 かした指導方法の工夫

(3)

学 び合 いを活 性化 する ことで ,子 ども 一人 一人が 自ら の考 えを高 めてい けるような おい て, であ る。 学 習を展開 することが 必要 以 上のよ うな こと によ り,学 年別 指導 にお いて, 子ど も一人 一人 の考 えを高め ていける授 業を 展開す るこ とが, 各学 年の 基礎的 ・基 本的 な内 容の定 着に つな がり, 複式教 育の充実の た めに求め られている 。 2 研究の方 向 こ れまでの 研究を踏ま えていく と,以下の ようなこと がいえる 。 本 校 で は , 二 つ の 学 年 が そ れ ぞ れ の 学 年 の 内 容 を 学 習する学 年別指導に おいても 学びが途 切れること な く,相互 に各学年の 基礎的・ 基本的な 内容を確か に身に付けることが大切であると考えている。そ こ で , 「 つ か む ・ し ら べ る ・ ふ か め る ・ い か す 」 の」 「 」 「 」 「 四 つ の 学 習 過 程 を 設 定 し , 学 習 の 取 り 組 み 方 , 学 習 【表 学年別指導における話し合いの深め方の系統表】 の進 め方, 学習 の深め 方を 系統 立てて 位置 付け ,指 導に当 たっ てき た。特 に,教 科の本質に 迫る 「ふか める 」段階 の話 し合 いであ る「 学習 の深 め方」 は, 子ど も一人 一人が 自らの考え を 高めてい く上で欠か せないも のである と考えてい る。 ま た,二 つの 学年が 同じ 内容 を学習 する 同単 元同 内容指 導に おい ても異 学年の 話し合いを 充 実 さ せ る た め に , 異 学 年 相 互 に 考 え を 高 め 合 う 「 学 び 方 」 を 設 定 し て い る 。 そ し て 「 ふ, かめ る」段 階を 中心に 話し 合い の場を 意図 的に 位置 付けた り, 学年 に応じ た働き かけを行っ たり して, それ ぞれの 学年 が「 学び方 」を より よく 発揮で きる よう な働き かけを 工夫して指 導に 当たっ てき た。そ の結 果, 異学年 の子 ども たち 同士で も, 話し 合う際 の観点 (見方・伝 え方 ,聞き 方・ 問い返 し方 )を 明確に する こと でそ れぞれ の考 えを 比較し たり, 関係付けた 「 学び 方」の よさを 学年別指導 りし て個々 の考 えの高 まり を導 いてい くこ とが でき た。こ の にお いても 間接 指導時 の話 し合 いに生 かし てい けると考え る。 少人 数の複 式学級 では,特に 「ふ かめる 」段 階の話 し合 いに おいて ,子 ども 一人 一人の 考え や見 方・考 え方を 伝え合うこ と が , 相 互 に 考 え を 高 め 合 い , 基 礎 的 ・ 基 本 的 な 内 容 を 確 か に 学び取る上で大切な役割を果 話 し合 い にお いて , 異な る 考え や 考え 方に つ いて 吟 味し 合 うこ とを 通 して 考 え たしてい る。 や考 え方を 付加 ・修正 した り強 固にし たり しな がら 個々の 考え を高 めてい けるか らである。 そ こで, 本研 究では ,前 章で 述べた 背景 を踏 まえ て,こ れま での 本校の 研究の 成果を引き 「 『 』」 継 ぎ 学年 別指導にお いて, ,前 研究で明 らかにした 異学年 相互に考 えを高め合 う 学び 方 を生 かして 話し 合いを 活性 化す ること で, さら に個 々の考 えが 高め られる ように していきた い 。 1 年 2 年 3 年 4 年 5 年 6 年 考 え の 表 出 考 え の 仲 間 分 け 考えと考えの共通点 周辺的な理解・ 既 習 習事項と の つながり

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そ の た め に は , 子 ど も 一 人 一 人 の 「 つ か む 「 し ら べ る 」 段 階 に お け る 学 習 を 充 実 さ せ ,」 その結 果,多面的 「ふ かめる 」段 階の話 し合 いを これま で以 上に 活性 化させ る必 要が ある。 なも のの見 方や 考え方 がで きる ように なり それ ぞれ の考え を高 めて いける と考え る。このよ 子ど もた ちの学 びを 深め ていく こと が子 ども 一人一 人の 考え を高め ていく ことにつな うに , と考え るのである 。 が る 以 上のよ うな ことか ら, 本研 究では ,学 年 別指 導にお いて ,子 どもた ちが個 々の考えを 基に 新たな 「学 び方」 を発 揮し ながら 学び を深 めて いくこ とで ,一 人一人 の考え を高め,各 学年 の基礎 的・ 基本的 な内 容を それぞ れ身 に付 けて いくよ うな 授業 を目指 して, 次のような テ ーマを設 定し,3年 間研究を 進めるこ とにした。 学 年 別 指 導 に お い て 学 び を 深 め る 授 業 の 創 造 【1 年次の研 究】 3 学年別指 導において 学びを深 めるとは 学 年別指 導と は,教 科の 系統 性を踏 まえ ,上 の学 年と下 の学 年の 子ど もにそ れぞれの学 年の 学習内 容を 別々に 指導 する 指導類 型で ある 。学 年別指 導で は, 図2の ように 二つの学年 が 同じ学習 過程で同時 に学習を 進める中 で,時間を 区切って 教師が交互 にわたり ながら 指導 したり ,二 つの学 年の 学習 過程を ずら した りし てそれ ぞれ の学 年の基 礎的・ 基本的な内 容 が定着す るようにし ている。 学 年 別 指 導 に お い て 「 学 び 」 と そ れ ぞ れ の 学 年 の 基 礎 的 ・ 基 は , 本 的 な 内 容 を 身 に 付 け て い く た め に , 直 接 指 導 と 間 接 指 導 が 組 み 合 わ さ っ た 学 習 に お い て , 自 ら 課 題 を と ら え , 見 通 し や 自 分 な り の 考 えを もち, 互い の考 えに ついて 話 【図2 学年別指導の例(本校で主として取り入れている学習形態 】) 一人 一人が考 えを高め ていく過程 である。 し 合う中で 子ども 学 年別指 導に おいて 「学 びを 深める 」と は,教師 がいな くて も子 どもた ちだけ で学習を進 め ,各 学 年 の 子 ど も 一 人 一 人 が , 考 え を 高 め て い く た め に , 相 互 の 考 え に つ い て 吟 味 し 合 う 「 ふかめる 」段階の話 し合いを 活性化し ていくこと である。 そう するこ とで ,学 年別 指導で も「 ふか める 」 段 階で ,子ど もた ちが 自分の考 えを伝え合 い, 相互の 考え や考え 方に つい て,相 違点 を基 に共 通点に つい て話 し合う 中で, 個々の考え が強 固・付 加, 修正さ れ, 多様 な考え や考 え方 に支 えられ た基 礎的 ・基本 的な内 容を身に付 て いけると 考える。 下の学年の学習 同時導入 上の学年の学習 課題把握 B 課題把握 (つかむ) A (つかむ) C 課題追究 課題追究 (しらべる) 個別指導 (しらべる) 解決・定着 解決・定着 (ふかめる) (ふかめる) 応用・発展 同時終末 応用・発展 (いかす) (いかす) :直接指導 :間接指導 :わたり A B C

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「ふ かめる 」段 階の話 し合 いを 活性化 させ るた めに は,子 ども 一人 一人が 友達の 考えや考え 方 を 自 分 な り に と ら え た り , 自 分 の 考 え と 比 べた りでき るよ うに 「 聞き 方」や 「伝え方 」, ( 学 び を 深 め る 「 学 び 方 ) な ど を 発 揮 し て」 。 こ とが大切 であると考 える そ し て , 学 び を 深 め る 「 学 び 方 」 を 発 揮 さ せ る た め に は , 学 習 内 容 を 検 討 し 子 ど も た ち が 多 様 な 考 え を も て る よ う に し た り , 指 導 方 , 法 を工夫し 個々の考え を自分た ちで伝え 合い 吟 味 し 合 え る よ う に し た り す る こ と も 大 切 で あ る 。 そ う す る こ と で , 子 ど も 一 人 一 人 が も っ た 考 え を 相 互 に 伝 え 合 い , 多 様 な 考 え に つ 「 【 】 い て,学年に応 じて,学びを 深める 学 び 図 学年別指導における学びの深まりと考えの高まり 方」 を発揮 でき るよう にな り, 基礎的 ・基 本的 な内 容を確 かに 身に 付けて いくこ とができる も のと考え る。 「 」 ,「 」 , 学びを深 める 学び方 は ふかめる 段階 の話し合 いを充実 させるため のもので あり 学 び を 深 め る 「 学 び 方 」 が 発 揮 さ れ た 姿 が 見 ら れ る な ら ば 学 び が 深 ま っ た と い え る 「 ふ か。 め る」段階 では,次の ような子 どもの姿 を目指して いる。 【 自分の考 えの表出】 ○ 自分 の考えを相 互に伝え 合うこと ができる子 ども。 ○ 友 達 の 考 え を 【 考えの類 型化】 聞 い て , 自 分 の ○ 友だ ちの考えを 仲間分け できる子 ども。 考 え と 比 べ た り 【 考えと考 えの間の共 通点】 ( 聞 き 方), ○ 仲間 分 け された 考え を関 係付け てと らえ るこ とが でき る 分 か ら な い と こ 子ども。 ろ を 質 問 し た り 【 周辺的理 解・既習事 項とのつ ながり】 ( 問 い 返 し 方 ) ○ 自分の考えを見直し,自分の考えに付け加えたり,自分の考え を修正し できる子 ども。 たりできる子ども。 【図 4 学び を深める子 どもの姿 】 考え 考え 学 び 子 ど も 子 ど も 基 礎 的 ・ 基 本 的 な 内 容 の 定 着 学びの 深まり 「ふかめる」段階 「 学 び 方 」 「 学 び 方 」 考えの高まり 考えの高まり

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4 学年別指 導において 学びを深 める授業 の創造に当 たって (1) 学びを 深める「学 び方」の 設定 学 びを深 める 「学び 方」 とは ,学年 別指 導の 「ふ かめる 」段 階の 話し合 いにお いて発揮 さ れる「学 び方」のこ とである 。 学 年 別 指 導 に お い て 「 異 学 年 相 互 に 考 え を 高 め 合 う 『 学 び 方 」 を 生 か し て 「 学 び を深, 』 , め る『学び 方 」を設定する ためには 次の二つ に留意する 必要があ る。』 ○ 学 年に 応じて 間接 指導で 見ら れる 話し合 いの 観点 を段 階的に 設定 する 。 「 ふか める 」段階 の話 し合い では ,お 互いの 考え を伝 え合 い,そ れぞ れの 考えを吟 味し合う こ とで ,多 様な考 え方 を仲間 分け し, 比較し たり ,関 係付 けたり して 一つ の考えに 収束する こ とで ,基 礎的・ 基本 的な内 容を とら えさせ るよ うに して いる。 ただ し, ここでも ,学年に よ り学 習内 容が異 なる ため, 間接 指導 と直接 指導 の組 み合 わせが 必要 にな り,一方 の学年で は 子ど もた ちだけ で互 いの考 えに つい て話し 合う 間接 指導 の場が ある 。ま た,子ど もたちの 発 達特 性を 考慮す ると ,自分 たち で進 められ る話 し合 いの 観点に は学 年に 応じて差 がある。 , , 。 そこで 話し 合いの内 容は 学年 に応じて段 階的に話 し合いの 観点を設定 する必要 がある 学 び を 深 め る 「 学 び 方 」 を 「 聞 き 方 「 伝 え 方 「 問 い 返 し 方 」 の 三 つ の 観 点 に 絞 っ て ○ , 」 」 設定する 。 「 異 学 年 相 互 に 考 え を 高 め 合 う 『 学 び 方 」 は , 同 単 元 同 内 容 指 導 に お い て 上 の 学 年 と 下 の』 「 」 。 「 」 , 学 年の異学 年の子ども たちが話 し合う際に 発揮される 学 び方 である この 学び 方 は 話 し 手 と 聞 き 手 に 応 じ て 学 び 方 の 観 点 を 「 見 方 ・ 伝 え 方」 「 」,「 聞 き 方 ・ 問 い 返 し 方 」 の」 「 四 つに分け て設定して いる。 ,「 」 「 」 同学年同 士の子ども たち同士 が相互の考 えについて 話し合う 際には 見方 は 伝え方 と 連動して 発揮される 学び方で あるため, 学びを深め る「学び 方」は 「聞き 方 「伝え方」, 」 「 問い返し 方」の三つ の観点に 絞って設定 する。 以上のこ とを踏まえ ,次のよ うに学び を深める「 学び方」 を設定した 。

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【表 学 びを深める 「学び方」 系統表】 学 年 1 年 2年 3年 4年 5年 6年 教師のか 間接指導 かわり方 直接 指導 話 し 合 自 分 の 考 考え の仲間分 け 考 え と 考 え の 周 辺 的 理 解 ・ 既 習 事 項 いの観点 えの表出 間の共 通点 とのつな がり 相 手 の 知 ら せ た い こ 相 違 点 や 共 通 点 は どこ 相 違 点 や 共 通 点 は ど こ 聞き 方 と は 何 か を 考 え な が ら か 自 分 と 相 手 の 考 え を比 か , 相 手 の 考 え や 考 え 方 聞く。 較し ながら聞く 。 と比較し ながら聞 く。 相 手 に 分 か り や す い 図 や 言 葉 な ど を 活 用し 図 や 言 葉 , 具 体 物 な ど 伝え方 言葉で伝 える。 て伝 える。 を 活 用 し た り , 例 示 し た りして伝 える。 問 い 返 分 か ら な い と こ ろ を 考 え の 分 か ら な い とこ 考 え や 考 え 方 の 分 か ら し方 問い返す 。 ろを 問い返す。 ないとこ ろを問い 返す。 本 研究 では ,この よう に具 体的 な子ど もの 姿とし て, 低・ 中・高 学年 の発達特 性に応じて 「 学 び を 深 め る 『 学 び 方 」 を 想 定 し , そ の 力 を 発 揮 さ せ る よ う な 授 業 を つ く り 検 証 し て い』 く 。 (2) 学びを 深める学習 内容 学 年別指 導に おいて は, 各学 年の基 礎的 ・基 本的 な内容 はも ちろ ん,基 礎的・ 基本的な内 容を 身に付 ける ための 活動 も学 びを深 めて いく 上で 欠かせ ない 学習 内容で ある。 直接指導と 間接 指導を 組み 合わせ た学 年別 指導に おい て, 学習 内容を 設定 する 際には ,子ど もが自ら課 題を とらえ ,解 決して いく こと ができ るよ うに する ことが 求め られ る。そ のため 単元や一単 位時 間で指 導す る基礎 的・ 基本 的な内 容を 明確 にし た上で ,各 学年 の学習 の方法 や条件をそ ろ え,子ど もの学習内 容を教科 の本質を 踏まえ精選 していく ことが必要 になる。 学 年別指 導に おいて 学び を深 める学 習内 容を 設定 するに 当た って は,児 童の実 態を踏まえ た上 で,多 様な 考えの 表出 につ ながる よう に, 次の ような 手順 で各 学年の 学習内 容を設定す る 。 ① 単元( 題材 ,本時で身 に付けさせ る基礎 的・基本的な 内容を明 確にする 。) ② 単 元の 系統性 や前 時と本 時, 本時 と次時 など の一 単位 時間の つな がり をとらえ ,本時の 基礎的・ 基本的な内 容を支え るもの(既 習事項やそ れを生か した考え )を明確に する。 ※ 本時 で身に 付け させた い基 礎的 ・基本 的な 内容 を, 子ども たち が自 らとらえ やすくす るため に,これま で学習し た内容との 関連や系統 を明確に する。 ③ 基 礎的 ・基本 的な 内容を 身に 付け させる ため に直 接指 導と間 接指 導の バランス を考慮し 学 び を 深 め る 「 学 び 方 」

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て,学習 活動のポイ ントを明 らかにしス リム化を図 る。 , , ※ 子ど も一人一人 が 本 時の学習 を通して 基礎的・基 本的な内 容を身に付 けるため には ど のよ うな学 習活 動を重 視し ,展 開すれ ばよ いの か見 極め, 具体 的な 活動に軽 重を付け て位置付 ける。 , 「 」 「 」 ※ それぞ れの学年の 内容によ って 各 過程の時 間設定を調 節して ずらし や わた り のタイ ミングを決 める。 (3) 学びを 深める指導 方法 学 年別指 導に おいて は, 教師 がかか われ ない 間接 指導が あっ ても ,子ど もたち が自らの力 で 学習を進 めていける ように指 導方法を 工夫する必 要がある 。 特 に 「 ふ か め る 」 段 階 の 話 し 合 い で は , 子 ど も 一 人 一 人 が も っ た 考 え を お 互 い に 出 し 合, い, 話し合 うこ とによ って ,学 びを深 める 「学 び方 」を発 揮し なが ら自分 の考え を高めてい け るように していくこ とが重要 である。 ,「 」 , , まず ふか める 段階 を活性化さ せるため の準備と して 時間の 目安を考 えさせなが ら , 。 , 学 習を進め させたり 板書の中に カードを 置き活動 の見通しを 持たせた りする 具 体的には 次 のような 働きかけが 必要であ る。 ○ 学習進 行計画表の 活用 子 ど も 一 人 一 人 に 学 習 の 見 通 し を も た せ る た め に , 個 々 の 考 え を 相 互 に 伝 え 合 い 何 に つ いて どの ように 話し 合うの か, 話し 合いの 観点 や話 し合 い方( 手順 や方 法)を黒 板上に示 し てい くこ とが大 切で ある。 子ど もた ちが, その 学習 進行 計画表 を見 なが ら自主的 に学習を 進 められる ようにする ために, 子どもたち と話し合い ながら時 間設定を していく。 ○ 手掛か りとなる板 書の工夫 学 び を 深 め る 話 し 合 いを活性化させるため には,子どもたちだけでも学習を進められる ように, 板書の中に手掛かりとなるカードや枠 を設定し,活動の見通しを持たせることが必要 である。ま た , 子 ど も た ち の 考 え を 表 出 や 比 較 , 吟 味 が 行 わ れ や す い 板 書 の 確 保 を す ること も必要であ る。 次 に 「 ふ か め る 」 段 階 を 活 性 化 さ せ る た め に , 子 ど も 一 人 一 人 に 考 え を し っ か り と も た, , 。 , せ たり 子ど も同士で 互いの考え を理解さ せたり比 べさせたり する必要 がある 具 体的には

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次 のような 働きかけが 大切であ る。 ◎ 小黒 板の活用 話し 合いを 活性 化す るた めには ,子 ども たちの 多様 な考 えを表 出し やすくし ,それを 基 に相 互の考 えに ついて 吟味 しや すいよ うに する 必要 がある 。子 ども 一人一人 の考えを 表 出さ せ全体 に示 して説 明し たり ,多様 な考 えを 比較 しなが ら話 し合 い,相違 点や共通 点 を 見 出 し た り す る た め に , 小 黒 板 へ の 表 し 方 を 例 示 す る 必 要 が あ る 。 例 え ば , 左 側 に図で 表し,右側 に考えを 書きできる だけ短い言 葉で説明 すること が 大切で ある。 ◎ わた る前とわた った後の 見届け 一 方 の 学 年 に わ た る 前 に 指 示 を 明 確 に す る 。 そ し て , 子 ど も 一 人 一 人 が 考えをもつた めの活動に取り組んでいるかを確認し取り組めていない場合は助言す る。 わ た っ た 後 に は , 子 ど もた ちの学 習状 況を確 認し ,周 辺的理 解や 中核 的理 解を図 って いく ために意 図的指名 などを していく。 具体的に は,次のよ うな見届け が必要で ある。 【 上の学年 】 つ かむ 調 べる 深 める 生かす ③ ⑥ ② ④ ⑤ ① 【 下の学年 】 つかむ 調べ る 深める 生かす わたる前の 見届け わたった 後の見届 け ① 個 々 が課 題 解決 に 取り 組め て いる ② 目 標に つ なが る めあ てに な って い る か。 か。 ③ 自分なりの考えを明確にできている ④ 自分の考えを明確にし表現できている か。 か。 ⑤ 一 人一 人 の 考え を 結び 付け , 本時 ⑥ ど の よ う な 考 え や 考 え 方 が あ る の の 目 標 を 達 成 す る ま と め が で き た か , それ が 本時 の 目標 につ な がる も の か。 である か。

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【2 年 次 の 研 究 】 5 学びを深 める「学び 方」を身に 付ける学 習内容 自 らの考 えを 高める ため に学 びを深 める 「学 び方 」を発 揮し てい こうと する子 どもを,学 び を深める 「学び方」を 身に付け た子ども であるとと らえてい る。 このよう な子どもを 育てるた めには, 学びを深め る 「 学び方」 を発揮する ことによ って自ら の考えを高 める こ とができ ることに気 付かせる ようにす る必要があ る。 学びを 深める「 学び方」の よさ なぜなら ,このよう な に 子ども自 身が気付く ことで, その学び 方を発揮し てい からであ る。 こ うとする 意欲をもつ と考える そ して, この ように 学び を深 める「 学び 方」 を身 に付け た子 ども は,次 時以降 の話し合い で, 学びを 深め る「学 び方 」を 発揮し てい き, 基礎 的・基 本的 な内 容を確 かに身 に付けてい く と考える 。 学 びを 深め る「 学び方 」の よさ に気付 き,こ の学び方を 以 上のこ とを 踏まえ ,私 たち は, 発揮 してい こう とする 意欲 をも つよう な学 習内 容を ,学び を深 める 「学び 方」を身 に付ける学 習 内容とし た。 子 どもた ちは ,次の よう な過 程を経 て, 学び を深 める「学び 方」を 身に 付ける学 習内容を学 び 取ってい くと考える 。 ま ず , つ か む ・ し ら べ る 段 階 で は , 課 題 を し っ か り と つ か み , そ れ に 対 す る 自 分 な り の 考 え を も つ 。 そ の 際 , 友 達 と 比 較 し や す い も の に す る た め に , 表 し 方 を 工 夫 し た り , ま た , 話 し 合 い の 時 間 を 考 慮 し た 時 間 の 見 通 し を も っ た り する。 次 に , ふ か め る 段 階 で は , 互 い の 考 え を 吟 味 す る 。 そ の 際 , 分 か ら な い と こ ろ は 質 問 し た り , そ れ に 対 し て 適 切 に 答 えたりす る学びを深 める「学 び方」を発 揮して,自 らの考え を高めてい く。 そ して, 最後 のいか す段 階で は,ふ かめ る段 階の 話し合 いに つい て振り 返る。 そこでは, 【図4 学びを深める「学び方」を身に付ける過程】 つ かむ 段階 しらべる 段階 ふかめる 段階 いかす 段階 【図 学びを深める「学び方」を身に付けるサイクル】

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自ら の考え を高 めた学 びを 深め る「学 び方 」の よさに 気付 く。そ して ,次 の話し合 いでも発揮 し ていこう とする意欲 をもつ。 こ のよう な授 業を繰 り返 し行 うこと によ って ,子 どもた ちは ,学 びを深 める「学 び方」を身 のである 。 に 付けてい く 6 学びを深 める「学び 方」を身に 付ける学 習内容設定 の手順と 方法 ① 基本的 な考え方 学 びを深 める 「学び 方」のよさ に気 付き ,そ れを身 に付 けてい くた めに は,子ど も自らの振 り 返りが必 要である。 子ども 自ら が, 学び を深め る「学び方 」を 振り返る ことは容易 し かし, 昨年 度の実 践で は, その背 景には, 次のよう なことがあ った。 で はなかっ た。 ○ 授業 の中 での子 ども たち は,教 科の 内容 に対 する考 えの 吟味 に重点 が置か れ,学びを 深める 「学び方」の よさにつ いては, あまり意識 していな かった。 ○ 友達 と自 分の考 えや 考え 方を比 較し て分 から ないと ころ を質 問した り,そ れに答えた りとい う一 連の話 し合 いで 発せら れた 言葉 は, 瞬時に 消え てし まうも のであ るため,自 らの学 びを深める 「学び方 」の発揮の 様子を振り 返ること が難しかっ た。 そこ で, 子ども たち に学 びを深 める 「学 び方」を振 り返ら せて いく ためには ,教師がか かわり なが ら,ふ かめ る段 階の話 し合 いの 中で の「聞 き方 」や「問い返 し方」, 「伝え方」の 発揮で ,考えが高 まったこ とを意識 付けていく 必要であ る。 学びを 深め る「学び方 」の よさ に気付 かせ ,子ど も自 身の 振り返り につなげさ つま り, せるた めに は,教 師が 一方 の学年 に重 点的 にか かわり なが ら, 学びを 深める 「学び方」の 発揮の 様子 をしっ かり と見 届け, 称賛 や価 値付 け,問 いか け等 の適切 な指導 を行ってい なのであ る。 けるよ うにするこ とが有効 この こと から, 学び を深 める「学び 方」を身に 付け る学習 内容 の設 定に当た っては,一 方の学 年を重点的 に見届け ,それを 基に指導し ていける よ うな授 業を指導計 画に設定 していく ことが大切 である。 ② 学習内 容設定の手 順と方法 学びを 深める「学 び方」を身 に付けさ せるために ,次のよ う な手順で 指導計画に 学びを深 める「学 び方」を身 に付ける 学 習内容を 設定してい く。 ア 学びを 深める「学 び方」を 身に付け る学習内容 の構造化 学習 内容の構造 化では, 教科で身 に付けるべ き内容を 考 慮しな がら,単元 ・題材に おける2 学年の学習 活動の組 み 合わせ を工夫し, 子どもた ちが,学 びを深める 「学び方 」 【表 学習活動の分析】 各時間の学習活動 印 学びを深める「学び方」を発 ○ 揮する話し合い活動を含む ( ) 時間 話し合い 操作活動を中心とする時間 無 や習熟を図る時間 操作・習 印( ) 熟 3 4 3年 4年 年 年 前 題 ○ ○ ○ 材 ○ ○ ○ ○

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を身に 付けていく ための指 導計画を 作成してい く。 ま ず , 学 び を 深 め る 「 学 び 方 」 を 発 揮 す る 話 し 合 い 活 動 の 場 が , 単 元 , 題 材 の ど の 時間に設 定されて いるかを, 次のよう な手順で洗 い出す。 a 各学 年の単元 ・題材にお ける目標 の分析 b 各学 年の教科 で学ぶべき 内容,学 習活動の分 析 こ のこ とによ り, 各学 年の指 導計 画で 学び を深め る「 学び 方」を 発揮す る話し合い 活動 が含 まれる 時間 と含 まない 時間 を明 らか にする 。そ して ,子ど もたち が,学びを 深め る「 学び方 」の よさ に気付 ける よう にし ていく ため に, 次の視 点で2 学年の指導 計画 を組み合わ る。 c 学 びを 深める 「学 び方 」が発 揮で きる 話し 合い活 動を 含む 時間と ,そう でない時間 との 組み合わせ を多く確 保してい く。(表) イ 学びを 深める「学 び方」を 身に付け る学習内容 の重点化 学習内 容を構造化 した結果 を受け, 一方の学年 に教師 が重点的 にかかわり ながら, 学びを深 める「学び方 」を身 に付ける 学習内容を 学び取れ る時間を 指導計画に ,次の ような視 点で設定し ていく。 (表) a 学びを 深める「学 び方」が 発揮でき る話し合い 活動が, 一方の学 年のみにあ る時間。 b 両学年 に学 びを深 める 「学 び方」 が発 揮で きる 話し合 い活 動を 含む場 合でも ,一方の学 年が,既 習経験を生 かして自 分たちで 進めていけ る時間。 c 両学年 に学 びを深 める 「学 び方」 が発 揮で きる 話し合 い活 動を 含まな い場合 でも,一方 の 学年の 内容 を,こ の学 び方 が発揮 でき る話 し合 い活動 を含 む内 容と入 れ替え たり付加し たりした 方が,基礎 的・基本 的内容の 定着に効果 的である と判断した 時間。 以上のこ とをまとめ ると次の 図のよう な手順と方 法になる 。 【表 学習内容の重点化例】 下の学年 重点化 上の学年 ※a の 場 ◎ 操 作 ・ 習 合 話し合い 熟 ※b の 場 ◎ ○ 話し合い 合 話し合い ※c の 場 ◎ 操 作 ・ 習 熟 合

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2 学びを深 める「学び 方」を身に 付ける指 導方法 子 ど も た ち に 学 び を 深 め る 「 学 び 方 」 を 身 に 付 け さ せ る た め に は , 教 師 の し っ か り と し た 見 届 け と , そ の 後 の 適 切 な 指 導 が 必 要 で あ る 。 ま た , そ れ に 至 る ま で の 過 程 で , 子 ど も た ちが学び方 を発揮で きる状況を 生み出し ていくこ とも大切に していく 必要があ る。 (1) 学びを深 める「学び 方」のよ さに気付 かせる指導 方法 ○ 教師の位 置 学 習 内 容 が 重 点 化 さ れ た 学 年 の ふ か め る 段 階 の 話 し 合 い を し っ か り と 見 届 け ら れ る よ う に,次の 例のような わたりの 工夫をす る。 【図6 学習内容設定の手順と方法】 (例) 従来の教師のかかわり方との比較

従来の学年別指導のかかわり例

《重点化した際の教師のかかわり

例》

下 学 年 の 学 習

教師

上学年の学習過

下学年の学習過

上学年の学習過

過程

つかむ

つかむ

つかむ

つかむ

しらべる

しらべる

しらべる

しらべる

ふかめる

ふかめる

(次 時にふかめる

ふかめる

いかす

いかす

・いかすを設定

)

いかす

※どちらの学年にもかかわってい

けるようなわたりと教師の位置

※4年生の学習内容を重点化した

際のわたりと教師の位置

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○ 学びを深 める「学 び方」の見届 け 学 び を 深 め る 「学 び 方 」の よ さ に 気 付 か せ る た め に , 重 点 化 さ れ た 一 方 の 学 年 の ふ か め る 段 階 の 話 し 合 い の 状 況 を 主 に 見 届 け , そ の 後 の 称 賛 や 価 値 付 け 等 に 生 か し て い く 。 下 に 示したも のは,学び を深める 「学び方」の見届けと その後の 指導例で あ る 。 観 点 評 価 規 準 称 賛 ・ 価 値 付 け 方 の 例 聞 き 方 友 達 の 考 え や 考 え 方 と 自 分 ○ ○ さ ん は , 自 分 の 考 え と 比 較 問 い 返 し の も の と を 比 較 し な が ら 聞 い し な が ら ○ ○ く ん の 発 表 を 聞 い て 方 て い る 。 適 切 な 質 問 を し て い い た か ら , さ っ き の よ う な 質 問 が る 。 で き た ん だ ね 。 伝 え 方 質 問 に 対 し て , 図 を 使 っ た ○ ○ さ ん の 質 問 に 対 す る 答 え 方 り , 別 の 例 を 使 っ た り し て 説 は よ く 分 か り ま し た か 。 あ の よ う 。 明 し て い る 。 に 他 の 例 を 使 う と 分 か り や す い ね ○ 学びを深 める「学 び方」の振り 返り 学 び を 深 め る 「学 び 方 」の よ さ に 気 付 か せ , 次 の 話 し 合 い で も 発 揮 し て い こ う と い う 意 欲 をもたせ るために, 授業の終 末時に振 り返りの活 動を設定 し,称賛・ 価値付け る。 (2) 学びを深 める「学び 方」が発 揮できる 状況を生み 出す指導 方法 ○ 複数の考 え方の想 起とモデル 提示 学 び を 深 め る 「学 び 方 」の 発 揮 に は , 比 較 で き る 多 様 な 考 え 方 を も た せ る 必 要 が あ る 。 そ こ で , つ か む 段 階 で は , こ れ ま で の 学 習 の 中 で 問 題 を 解 決 す る た め に 使 っ た 複 数 の 考 え 方 を 想 起 さ せ る 。 ま た , ふ か め る ・ い か す 場 面 で は , 子 ど も た ち と は 異 な る 考 え 方 の モ デルを提 示し,次時 以降に生 かせるよ うにする。 小黒板へ の表し方 の提示 ○ 表 し 方 の 違 い な ど で は な く , 友 達 の 考 え と 自 ら の 考 え と を 比 較 さ せ な が ら 学 び を 深 め る 「学び方 」を発揮させ るために ,統一し た小黒板へ の表し方 を提示する 。 ○ 時間の見 通しに対 する問いか け 学 び を 深 め る 「学 び 方 」の 発 揮 に 必 要 な 話 し 合 い 活 動 の 時 間 を 確 保 す る た め に , 時 間 の 見 通しをも たせるよう な問いか けをする 。 ○ 手掛かり となる板 書の工夫 子 ど も た ち が 小 黒 板 を 掲 示 し た り , 仲 間 分 け を し た り で き る 場 所 を 黒 板 に 確 保 す る た め に , 板 書 の 中 に カ ー ド や 枠 を 示 し , 子 ど も た ち が 進 め て い く 場 合 で も 板 書 す る 場 所 が 分 かるよう にする。

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【 3年次の 研究】 7 学びを深 める「学び 方」と教 科の内容 を関連付け るとは , , 学年別指 導において も 教 科の内容 である教 科の学ぶべ き内容や 数学的な 見方・考え 方は 。 ,「 」 当 然子ども たちがしっ かりと身 に付けて いかなけれ ばならな い そ のために は ふか める 段階 で学び を深 める「 学び 方」 を発揮 し, 相互 の考 えを高 めら れる ように してい くことが大 切と なる。 そこ で,学 びを 深め る「学 び方 」を 発揮 し,教 科の 内容 をより 身に付 けていくた め には,こ の両者を関 連付けて 学習を進 めていくこ とが大切 となる。 学びを深 める「学び 方」と教 科の内容 を関連付け るとは, 学びを深め る「学び 方」を発 揮 しながら 教科の内容 を十分に 踏まえて 話し合いを すること で,相互の 考えを高 めること である 。 が でき,そ のよさを実 感するこ と そ の ため に は, 学 年別 指導 では ,授業 前に おい , , 。 て まず 教科 の目標・ 学ぶべき 内容を分析 する 次 に 「 ふ か め る 」 段 階 で の 話 し 合 い が 個 々 の 考, 数学 えの 相 違点 や 共通 点 に焦 点化 され るよう に, 教師 的な 見 方・ 考 え方 を 重点 化す る。 さらに は, そ れ ぞれ の 過程 で どの よう に見 届け, 働き かけ が て いくかを 明確にして おく。 【図 学びを深める「学び方」と教科の内容を関連させるとは】 また,本 時において も 「 つかむ」 段階では ,前, 時 やこれま での学習を 想起でき ているか 見届け,ど のような 違いがある のか気付 かせる。 「 し ら べ る 」 段 階 で は , そ れ ぞ れ の 考 え を 小 黒 板 に ま と め る 際 , 解 決 し よ う と し た 考 え は こ れ までの学 習のどのよ うな考え を使って いるのか想 起させる 。 ,「 」 , 「 」 , そ うするこ とで ふかめる 段 階の話し合 いで 学び を深める 学 び方 を発揮 する際に 教科 の学ぶ べき 内容や ,数 学的 な見方 ・考 え方 を関 連付け て話 し合 うこと ができ るようにな る 。 さ ら に は 「 い か す 」 段 階 に お い て も , 教 科 の 内 容 の 定 着 度 を 自 己 評 価 す る こ と で , 自 分, ,「 」 「 」 , の 考えが ふかめる 段階 の話し合 いでどの ような学び を深める 学び 方 によって 強固 付加 ,修正 され て高ま った のか 気付き ,学 びを 深め る「学 び方 」と 教科の 内容を 関連させる こ とのよさ を実感でき ると考え る。 よ って, 学び を深 める 「学び 方」 と教 科の 内容を 関連 付ける ため には ,数学的 な見方・考 え 方の重点 化,教師の 働きかけ の明確化 ,振り返り の充実に ついて,指 導の具体 化を図 っ ていく必 要があると 考える。

(16)

8 学びを深 める「学び 方」と教 科の内容 を関連付け る指導の 具体化 (1) 数学的 な見方・考 え方の重 点化 学 年別指 導で 行われ る算 数の 授業に おい ても ,本 時の目 標や 教科 の学ぶ べき内 容を分析す るこ とは大 切と なる。 また ,一 単位時 間の 中に おい て,様 々な 数学 的な見 方・考 え方が駆使 され る。学 びを 深める 「学 び方 」と教 科の 内容 を関 連付け るた めに ,一単 位時間 の中で特に 大 切 な 数 学 的 な 見 方 ・ 考 え 方 を 重 点 化 す る こ と に よ っ て 「 ふ か め る 」 段 階 で の 話 し 合 い が, 個々 の考え の相 違点や 共通 点に 焦点化 され る。 その ことで ,話 し合 いが活 性化し ,本時にお ける 教科の 学ぶ べき内 容を しっ かりと 身に 付け るこ とがで きる ため ,数学 的な見 方・考え方 を 重点化す ることは大 切となる 。 本時 こ れら のこ とから ,教 材研 究を 行う際 ,題 材の目 標や 教科 の学ぶ べき 内容を分 析し, して ,数学 的な見 方・考え方 にお ける教 科の 学ぶべ き内 容や 領域の 系統 性と いう 視点を 考慮 を 重点化し ていく。 次 の 例 は , 第 3 学 年 「 あ ま り の あ る わ り 算 , 第 4 学 年 「 小 数 」 の 実 践 に お け る 重 点 化 の」 手 順である 。 【 目標・教 科の学ぶべ き内容の 分析】 第 3学年「あま りのある わり算」 第4 学年「小数 」 【 題材 の 目標 】発 展 的な 考 え方 でわ り 【 題 材 の 目 標 】 単 位 の 考 え , 類 推 的 な 考 え 方 算 を余 り のあ る場 合 に拡 げ たり ,単 位 で 小 数 の 大 小 関 係 を と ら え た り , 小 数 の 加 の 考え や 類推 的な 考 え方 で あま りの あ 法 及 び 減 法 の 計 算 の 仕 方 を 考 え た り す る こ る わり 算 の計 算の 仕 方を 考 えた り, 式 とがで きる。 に表した りすること ができる 。 【 第1 時 の目 標】 余 りの 意 味や 余り の 【 第 6 時 の 目 標 】 小 数 の 意 味 や 仕 組 み , 表 し あ るわ り 算の 計算 の 仕方 が 分か り, 余 方が分 かり,小 数第一位ま での小数 の加法 りのある わり算を正 しく計算 すること 及び減 法の計算 をすること ができる 。 できる。 が 題 材全体に おける数学 的な見方 ・考え方の 分析】 第4学年題材全体における数学的な見方・考え方 第3学年題材全体における数学的な見方・考え方 ・ 単 位 の 考 え 」 あ る ま と ま り の 幾 つ「 ・ 単 位 の 考 え 」 あ る ま と ま り の 幾 つ 分 に 着「 分に着 目して計算 する考え 目して 数を見た り計算した りする考 え ・ 類 推 的 な 考 え 方 」 こ れ ま で の わ り「 ・ 類 推 的 な 考 え 方 」 こ れ ま で の 数 の 学 習 を「 算の 計 算の 方法 を 類推 し て思 考を 進 想起し て思考を 進めていく 考え方 めてい く考え方 ・ 式 の 考 え 」 小 数 の 場 面 に 応 じ て , 式 で 表「 ・ 発 展 的 な 考 え 方 」 こ れ ま で の 学 習「 したり ,処理し たりする考 え を生 か して ,新 た な計 算 を発 展さ せ ようと する考え方

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【本 時におけ る数学的な 見方・考 え方の重 点化】 4年生の 本時での 子どもの姿 数学的な見方・考え方 3年生の本時での子どもの姿 数学的な見方・考え方 単 位の考え ・ 4 の ま と まり の 幾 つ 単位の考え ・ 0.1 の 幾 つ 分 で 表 す と 整 数 と 同 分 で 表 す と かけ 算 九 九 じだ よ。 類 推 的 な と同じ だよ。 類 推 的 な ・ これ ま でと 同 じよ う に筆 算 や 考え方 ・ こ れ ま で と同 じ よ う 考え方 かたま りで考えら れないか な。 に 図 や 式 や 九九 を 使 え ないかな 。 (2) 教師の 働きかけの 明確化 学 びを 深め る「 学び方 」と 教科 の内容 を関連 付けさせる 「 ふかめ る」 段階の 話し 合い で, た めに, 教科 の内容 を意 識し た話し 合い がで きる ように する 。つ まり, 個々の 考えを表出 さ せる際 に, 本時で 大切 な数 学的な 見方 ・考 え方 につい て焦 点化 した, 個々の 考えの相違 点や考え 方の共通点 について の話し合 いをさせて いく。 そ の た め に は 「 つ か む 」 段 階 や 「 し ら べ る 」 段 階 で , 子 ど も の 考 え を 想 定 し , 教 師 が, どのよう に見届け, 働きかけ ていくか 明確にして おくこと が大切であ る。 実 際 に は , 次 の よ う に , 第 3 学 年 の 「 あ ま り の あ る わ り 算 ( 第 1 時 ) の 題 材 に 絞 っ て」 掲載し, 例を示す。 【各 過程にお ける想定さ れる子ど もの考え と教師の見 届け,働 きかけ(3 年のみ掲 載 】) 「 ふかめる 」段階 想 定される 子どもの考 え 教師の見届け 教師の働き かけ ・ 全 て ま とま り で 考 え て 4 の 幾 つ 分 ・ 4 の幾 つ分 で 考え る とい う考 え方 の共 通点 い るよ。 と 乗 法 九 九 に気 付 か せる た めに , 個々 の多 様な 考え を比 ・ あ ま り が出 て も , か け を 関 係 づ け 較させる。 算 を 使 う のは 変 わ ら な い て と ら え て ・ あ まり のあ る わり 算 でも ,4 の幾 つ分 とし よ 。 いる か。 て考 え る とい う ,こ れ まで の「 わり 算」 と考 《 単 位 の 考 え方は変わ ら ない というよ さに気付か せる。 え》 「 ふかめる 」段階での 目指す子 ども像 話 し 合 い を 通 し て , 4 の ま と ま り の 幾 つ 分 で 考 え る と , 乗 法 九 九 と 同 じ と い う 考 え を も つ。 視点:本時における教科の学ぶべき内容,領域の系統性から

(18)

【 学 習 課 題 】 リ ン ゴ が 1 5 個 あ り ま す 。 1 箱 に 4 個 ず つ 入 れ る と 何 セ ッ ト で き る で し ょ う か。 「 つ か む 」 段 階 想 定される 子どもの考 え 教師の見届け 教師の働き かけ ・ こ の 問題 は わ り 算 の こ れ ま で ・ こ れま でに 学 習し た 「わ り算 」の 学習 との 問 題だ。 と 同 じ よ う 違い に 気 付か せ るた め に, あま りの ない わり ・ こ れ まで と 同 じ よ う に 乗 法 九 九 算の式と本 時 で扱 う式を比 べさせる。 に 考 え ると あ ま り が で で 考 え よ う ・ 解 決す る方 法 の見 通 しが もて ない 子ど もに る よ。 と し て い る は, 操 作 を通 し て解 決 する こと がで きる よう , 。 ・ あ ま りは ど う 表 せ ば か。 にするため に 具体物 を提示して 考えさせ る い いの か な。 《 類 推 的 な 考え 方》 (例): 子ど もの 考え 教師 の見届け 教師 の働きかけ 【 学習問題 】あまりが 出るわり 算の計算 はどのよう にしたら いいのだろ うか。 「 しらべる 」段階 想 定される 子どもの考 え 教師 の見届け 教師の働 きかけ ・ 図 を か い て 考 え よ わ り 算 を 図 や か た ま ・ こ れ ま で の わ り 算 で 使 っ て き た う 。 り で 考 え よ う と し て い 図 や 乗 法 九 九 等 の 方 法 を 想 起 さ せ ・ ま と まり で く く っ て るか 。 る。 み よう。 《類 推的な考 え方》 ・ 解 決 す る 方 法 の 見 通 し が も て な ・ か け 算九 九 を 並 べ て 4 の ま と ま り の 幾 つ い 子 ど も に は , 4 の ま と ま り で 考 考 える と いいよ。 分 で 考 え よ う と し て い えれば よいことに 気付かせ る。 るか 。 《単 位の考え 》 15÷4のわり算の式 になりそうだな。 わり算で考えればよ さそうだということに 気付いているな。 あれ。いつものようにき れいに分けられないよ。 かけ算かな?わり算か な?わからない。 解決の見通しがもてていな いな。 そうか。わり算だ。でも きれいに分けられないよ。 この15個のリンゴを4個ず つ実際に分けてごらん。何算に なるかな。

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【かけ算九九で】 4×3=12 4×4=16 16こは15こをこえている ので4セットはできない。 だから3セット。答えは3セットとあまり3こ。 (伝え方) ( 例) 「 ふかめる 」段階へ 「しらべる 」段階から 「 ふかめる 」段階 (例): 子 ども の考え 教師 の見 届け 教 師の働き かけ 図にすればいいよ。 わり算を図をつかっ てまとまりで考えよう としているな。 図にしたら3セットできて 3個あまるのが分かるよ。 筆算も図で表したかたまりも4がいくつあるかということだよ。だからあまりのあるわり算も,今までのわ り算と同じようにかけ算九九を使えばよい。(教科の内容) これまでのわり算は何を使って考えて きましたか。 【図にまとまりで】 ●●●●●●●●●●●● ●●● 4のかたまりが3つできる。 けれどものこりの3こはまとめら れないのでそのまま3こあまり。 (伝え方) 解決の見通しがもててい ないな。 図にかいたり,かけ 算九九で考えたよ。 どうして答え(商)に 「3」がでてきたのですか。 (問い返し方) 3というのは4のかた まりが3つできるという 意味だよ。4つならば16 個になって15個を過ぎる からだよ。 (伝え方) そうか。筆算も4のか たまりが幾つ分てことに なるね。 これまでと同じよう にかけ算九九で考えた からなのか。 かけ算九九の式をか いたわけがよくわかりま せん。(問い返し方) 【筆算で】 3 4 15 12 3 これ以上は割れないの でとめる。(伝え方) わり算とかけ算の関係を忘れているぞ。 【付加】 【強固】 式は分かるけど考え方 はどうすればいいの。 4のかたまりが幾つ分と乗法九九を関係付けてとらえていないな。 あまりのあるわり算はこれまでの「わり算」とどのようにちがうのかな。 これまでどんなわり算の 考え方をしてきたかな。

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(3) 振り返 りの充実 こ れ ま で 「 ふ か め る 」 段 階 に お け る 学 び を 深 め る 「 学 び 方 」 と 教 科 の 内 容 の 関 連 付 け, に ついて 述べ てきた が, 学び を深め る「 学び 方」 と教科 の内 容を 関連付 けるこ とのよさを 実感させ るために 「いか す」段階 での振り 返りを充実 していく 必要があ る。, まず, 教科 の内容 につ いて のまと めを 個別 にノ ートに 記入 し, その後 ,全体 でまとめて いく。 次に, 教科 の内容 の理 解度 に対す る自 己評 価の 理由を 考え させ ること により ,学びを深 める「学 び方」によ って自分 の考えを 高めること ができた ことに気付 かせる。 このよ うに して, 学び を深 める「 学び 方」 と教 科の内 容と を関 連付け て振り 返らせるこ , 。 , 。 とができ よさを 実感するこ とができ る 具体 的には 以下のよ うな振り 返りがな された 【 いか す」段階 の振り返り の実践よ り】「 T:友達のよさと今日の学習で大切だったことをみんなに教えてください。 , 。 S1:自分は自信がなかったけど みんなの考えが同じだったので安心しました かけ算九九であまりのあるわり算もできることが分かりました (強固)。 S2:自分と違う考えを友達が出していたのでなるほどなあと思いました。 でも,結局,0.1の幾つ分で考えるところが同じでした (付加)。 T:今日学んだ友達のよさとまとめを明日からも生かせていけるといいね。

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9 研究の成 果と課題 こ れ ま で 「 学 年 別 指 導 に お い て 学 び を 深 め る 授 業 の 創 造 」 と い う テ ー マ の 下 , 子 も た ち, だ け で も 「 ふ か め る 」 段 階 の 話 し 合 い が 活 性 化 す る よ う な 授 業 を 目 指 し た 研 究 を 行 い , 以, 下 のことが 成果と課題 として明 らかにな った。 ( 1) 研 究の成果 〈本 年度(3 年次)研究 における 成果〉 ○ 学 びを 深める 「学 び方 」と 教科の 内容 を関連 付け るこ とにつ いて の基本的 な考え方が 明らか になった。 ○ 数 学的 な見方 ・考 え方 の重 点化を 図り ,教師 の働 きか けを明 確に して指導 に当たるこ と で 「 ふ か め る 」 段 階 に お い て 教 科 の 内 容 を 十 分 に 踏 ま え た 話 し 合 い が な さ れ , 相 互, に考え を高めさせ ることが できた。 ○ 「 いか す」段 階で の振 り返 りを充 実す ること によ って ,学び を深 める「学 び方と教科 の内容 を関連付け ることの よさを実 感させるこ とができ た。 〈シ リーズ研 究(1~3 年次)に おける成 果〉 ○ 子 ども の姿か ら, 学年 別指 導にお ける 学びを 深め る「 学び方 」を 設定し, 学びを深め る「学 び方 」を発 揮し た話 し合い がな され るこ とで, 学年 別指 導にお いても 考えの高ま りが見 られ ,教科 の学 ぶべ き内容 (基 礎的 ・基 本的な 内容 )の 定着が 図られ るようにな った。 ○ 学 びを 深める 「学 び方 」を 身に付 けさ せるに は, 学び を深め る「 学び方」 のように気 付かせ るよ うな教 師の 働き かけが 重要 であ るこ とが明 らか にな り,指 導計画 のどのよう に設定 していけば よいかと いうその 手順と方法 を明らか にすること ができた 。 (2 ) 研究 の課題 ○ 新学 習指 導要 領を ふまえ ,学 年別 指導 におけ る学 びを深 める 「学 び方」と 教科の内容 を関連 付けた指導 計画の見 直しをす る必要があ る。

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