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商標審決取消訴訟における取引の実情に関する調査研究

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(1)

「」 産業 度問 調査研究

商標審決取消訴訟における取引の実情

に関する調査研究報告書

一般 団法人 知的 産研究

(2)
(3)

要 約

国内有識者及び業界団体ヒアリング調査

本調査研究の議題及び商標制度に関して専門的 知見を有する国内学識経験者 4

者及び弁護士・弁理士事務所等の実務家6 者、計 10者に対してヒアリングを実施 また、我が国の医薬品、化粧品、電気・電子、食品、機械、サービス等の業界団体 5 者 6団体 に対してヒアリング調査を実施

調査研究の背景・目的等

「取引の実情 が参酌さ た商標審決取消訴訟に関する審決・判決について、調査・ 分析を行い、指定商品・指定役務及び条文との関係において、「取引の実情 に関する 判断を類型的に整理し、「取引の実情 に関する商標審査・審理の判断基準検討のため の基礎資料作成することを目的として、本調査研究を行う

海外知財庁及び裁判所における取引の実情等の参酌 海外質問票調査

海外主要国、特に米国及び欧州の知財庁及び裁判所において参酌さ るの 否 、

参酌さ るとす 、 のようにして行わ ているの 、また、その判断要素又

基準と 何 についての現状等を把握するため、米国及び欧州知財庁並びにそ

の国・地域における弁護士事務所各 2者、計 6 者を依頼して、海外質問票調査を実 施

調査結果の分析&まとめ

以下の観点について、取 まとめた

・審決・判決の判断における 取引の実情 の現状

・業界における取引形態等の実態

・商標の類否判断等における 取引の実情 の参酌の今後の在 方

審決・判決調査

国内の商標に関する審決・判決中、 取引の実情 について参酌さ た裁判例につ

いて、裁判例の状況や傾向を把握するため、判例検索 ータベースやウェブサイトを

活用して審決・判決を収集し、調査を実施 ヒットした判決 本調査に関係の深い

と思わ る裁判例を 300 件程度に絞 て分析

(4)

じじ

Ⅰ. 序論-調査研究の背景・目的等

商標法 、先願に係る他人の登録商標又 類似する商標 、商標登録を けることが

き いと規定さ ているとこ 、商標審査基準の改訂が平成1重年に行わ 、本規定の適 用に当た 、引用した登録商標の権利者による「取引の実情 を示す説明書及び証拠が出願

人 提出さ た場合に 、そ を「取引の実情 を把握するための資料の一つとして参

酌しうることと た また、判決において 、指定商品又 指定役務の類否、商標の類

否、著名性等の判断等について「取引の実情 に基 いて判断するのが相当 あるとしてい る

し し が 、「取引の実情 について 個々の指定商品又 指定役務に係る「取引の実 情 。例え 販売場所、販売形態、取引者、需要者層等)、商標の構成態様、周知度等、様々

観点 の総合的 考察が必要と るため、こ を特許庁の審判官が職権 調査する

こと 非常に困難 場合がある

そして、特許庁における審判と、裁判所における商標審決取消訴訟の各場面において 「取 引の実情 に対する参酌の仕方の相違によ 、審決が裁判所によ て取 消さ る事例が発

生してお 審判請求人の審決に対する予見性の低下が問題に ている

そこ 「取引の実情 が参酌さ た商標審決取消訴訟に関する審決・判決について、調査・ 分析を行い、指定商品・指定役務及び条文との関係において、「取引の実情 に関する判断を 類型的に整理し、「取引の実情 に関する商標審査・審理の判断基準検討のための基礎資料作 成を目的として、本調査研究を行うこととする

Ⅱ. 文献調査

現行商標審査基準の下 の商標の類否判断 、商標の有する外観、称呼及び観念のそ

の判断要素を総合的に考察し け いとさ 、し も、商標が使用さ る商

品又 役務の主たる需要者層 例え 、専門家、老人、子供、婦人等の違い その他商品

又 役務の取引の実情を考慮し、需要者の通常有する注意力を基準として判断し け

いとさ ている

し し が 、「取引の実情 について 個々の指定商品又 指定役務に係る取引形態、

取引者、需要者層等の取引事情、商標の構成態様、周知度等様々 観点 の総合的 考

察が必要と るため、こ を職権 調査すること 、困難の場合がある

「氷山印事件 最高裁判決を踏まえ、商標法 4条 1 項11 号における商標の類否 、外観、

観念、称呼について、総合的に考察するとともに、その商品又 役務の取引の実情を明

(5)

じじじ

にし得る限 、その具体的 取引状況に照 し、その商品又 役務の取引者及び需要者

において普通に払わ る注意力を基準として、総合的に判断すべきものとさ ている

また、 保土ヶ谷化学工業社標事件 最高裁判決 、商標の類否判断に考慮さ る取引 の実情と 、指定商品又 役務全般についての一般的、恒常的 ものを指すもの あ て、

特殊的、限定的 ものを指すの いとさ ている

要するに、氷山印事件 最高裁判決が判示した具体的 取引状況に基 いて判断すべき

との個 ・具体的 取引の実情の解釈について、後の 保土ヶ谷化学工業社標事件 最高

裁判決が示したように、 一般的、恒常的 もの との解釈によ て、 薄め て、

一般的・恒常的 事情に限ると理解さ ていると考え る

他方、侵害訴訟において商標の 類否 が争わ た最高裁判決において 、上記の審決

取消訴訟についての昭和 43 年 氷山印事件 最高裁判決を引用しつつ、外観、観念、称呼

において個 的に 類似し い商標 あ ても、具体的 取引状況い によ て 類似

する場合があるとし、取引の状況についての具体的 認定の いままに類否を認定判断し

た原判決を破棄したものもある

Ⅲ. 国内ヒアリング調査

1. 有識者ヒアリング

取引の実情 参酌の先例と ている昭和 43 年 氷山印事件 最高裁判決

1

のほ に、 最近、先例としてよく引用さ ている、昭和4重 年 保土ヶ谷化学工業社標事件 最高裁判 決

2

についても意見が多く聞 た

氷山印事件 判決が判示した 取引の実情を明 にしうる 、その具体的 取

引状況に基 いて判断すべき の解釈 あるが、個 ・具体的 取引の実情 と、 保土

ヶ谷化学工業社標事件 判決が判示したよう 一般的・恒常的 取引の実情 という

つの理解がある 有識者の意見として 、時系列的に 氷山印事件 最高裁判決があ

て、そのあと 保土ヶ谷化学工業社標事件 判決が出たの ある 、 取引の実情 を考

慮する際、原則的に 一般的・恒常的 取引の実情 あると理解した上 、事案の情

況に応じて、個 的・具体的 取引の実情 を参酌し得ると解釈すべきとの見解が多い 保土ヶ谷化学工業社標事件 最高裁判決 、民集に 掲載さ てい いもの あるが、

審査・審判における指定商品等についての 取引の実情 の参酌について 、該最高裁判

決が示したように、当該指定商品等に関する、よ 一般的・恒常的 実情の考慮 あると

1

三小 判昭和 43 年2 月 27日民集22 巻 2号 3重重 頁 氷山印

2

一小 判昭和 4重 年4 月 25日審決取消訴訟判決集昭和 4重 年443 保土ヶ谷化学工業社標

(6)

じ不

理解さ るべき、との意見が複数あ た

お、 氷山印事件 最高裁判決の判断基準の一つ ある、個 ・具体的 取引状況に

基 いて判断すべき部分に関して、 保土ヶ谷化学工業社標事件 最高裁判決によ て、

薄め て、一般的・恒常的 事情に限ると理解している との見解のほ 、 氷山

印事件 最高裁判決 、商標の類否 商品の出所混同のおそ によ て判断さ ると述べ

ている この判示をそのまま け取ると、商標が同一又 類似 くても商品の出所の誤

認・混同のおそ が生 る場合に 、両商標 類似しているということに てしまう こ の場合 、 し 4 条1 項 15号 処理すべき問題 あると思う 逆に、商標が同一又 類

似 も、取引の実情 商品の出所混同のおそ が いとして最終的に商標 類似 い

という判断を 4 条1項 11 号 きる との理論上の問題がある 11 号 、15 号の混同と

に、商標の同一又 類似 判断すべきとの規定 ある 、商標が外観、観念、称呼

を総合して同一又 類似 ある以上、商標 同一又 類似として拒絶すべき あると考え

ている との見解もある

このほ 、 審判の段階 議論に た 取引の実情 について、審決取消訴訟の

段階 審理することが許さ る う という問題 参考: メリヤス編機事件 最高裁判

決 あるが、許さ ると解すべき との意見もある

こうした意見も踏まえ、特許庁の審査・審判も、今後 、外観や観念にも、よ 重きを

置いた総合的 類否判断が求め ることと う

そして、裁判所 、外観、称呼、観念の三要素の他、特に商標の類否判断の際、 取引

の実情 を参酌して判断することも多々 るが、 取引の実情 、指定商品等の取引

業界における一般的、恒常的 実情をいうというのが原則 あ 、個 事案の状況に応じ

て、個 的・具体的 取引の実情 を参酌し得るとの見解が多いよう ある

し し が 、個 的・具体的 取引の実情 を考慮する場合、当該商標が、 のよ

う 態様 使用さ ているの 、と 、当該商標を付した商品が実際に取引きさ ている

の とい た一過性の取引の実情についてま 考慮し得るの 否 について 、諸説ある

よう あ 、今後の判決の動向が注目さ る

特許庁の審査・審判において、 取引の実情 を の程度参酌すべき 、また、参酌し得 る について 、様々 意見があ たが、裁判所との処理件数 出願件数、審判請求件数

の違い、特許庁の調査負担 人的、金銭的、時間的等 、審査・審判段階 、商標が使用

さ てい い場合も多い 取引がさ てい い とい た事情も勘案すると、現状の実務

を維持し、そ よ も し 、質の向上という意味合いにおいて、口頭審理や、裁判所と

の意見交換を積極的に行 ていく方が現実的 あるとの意見が多 た

(7)

2. 業界団体ヒアリング

業界において 、そ 特有 取引の実情 があると思わ る 例として、食品業

界の場合、食品に 様々 商品があ 、同一商品区分に分類さ ていても、そ の商

品の 取引の実情 異 るの 、商品毎の 取引の実情 を考慮する必要があるという

こと、また、化繊業界の場合、糸、生地 の素材名としての商標と商品の名称としての

商標が混在する形 使用さ る場合があること が挙 る また、医薬品の場合、

処方薬 卸業者と一般用医薬品の場合 小売業者を通じて販売さ ている

取引者・需要者層についても、商品の流通形態によ て異 る場合がある 化化粧品の

場合販売方式や流通経路 大きく分けても 4パターンがある 医療用医薬品と一般用医薬 品の取引者、需要者 異 る 前者の取引者に 医者が含ま るが、後者に 含ま い

また、需要者について 、前者 患者 あるのに対し、後者 一般消費者 ある

今後の審理における 取引の実情 の参酌の在 方について、今回ヒアリング対象と

た業界団体 、従来の審理の仕方 特段の問題 いとの意見が多 た その中

に 、審判段階 、一般的 取引の実情 について判断する けとし、よ 具体的に

取引の実情 について特に考慮してほしいと考える当事者 、審決取消訴訟を提起して、

司法の判断を仰 よいとの意見もあ た

Ⅳ. 海外質問票調査

米国、欧州 OHIM において 、先願に係る他人の登録商標又 類似する商標等につい

て、公衆に混同のおそ がある場合に 、登録が認め いとの制度を採用している

出願が拒絶さ る 否 の基準 、類似する う 自体 く、混同のおそ がある

う ある

取引の実情等についての参酌 、両国・地域とも 混同のおそ という概念の下 、

標章の類似度を判断すると考える

米国における審査基準に 、商標の類否判断について、両商標 関連する商品・役務の

出所の混同を生じさせるのに十分 ほ 類似しているの という判断基準 行わ る

TM分P§1207普01。け) と定め ている

欧州 OHIM の場合、商標の類否判断基準として、異議に関するマニュアルの第 部第

2 章の 混同のおそ に関する部分がある

両商標の実際の使用状況等の考慮について、米国の場合、査定系事案において、審査官

が混同のおそ を判断する際に、両商標の実際の使用、取引経路又 需要者に関する証拠

(8)

不じ

考慮し い

OHIM の場合も、標章の類否判断 客観的 もの あ 、登録さ ている先行標章をもと

に判断さ け い、とさ ている

また、裁判において、実際の使用 aげ図つaせ つ囲ご の証拠が考慮さ る う の判断 、

米国の場合、査定系審査手続き 考慮さ いが、当事者系事件 考慮さ る し

し、裁判所 当事者系事件において、実際の使用の証拠を考慮する妥当性について不同意

を示すことが きる 欧州の場合、確立さ た判例によ 、混同のおそ の認定 、す

べての関連するフ クター 要素 を総合的に考察して行う と わけ、商標、商品又

役務の類似性の程度、需要者等の注意力 需要者等がこ の標章を混同する可能性

の程度 、先行商標が獲得した知名度、及びその他のフ クターを考察し け

い こ に関して、欧州司法裁判所 、2007年の QつaS図じスぜご景Q:ANT:M 事件判決 (-171景06 P において、商品が販売さ ている特定の状況を関連するフ クターとする可能性を明確 に排除する旨判示したと思わ る

. 審決・判決調査

裁判所 知財高裁および最高裁 における 取引の実情 の参酌について、最近の裁判

例ま ると、一般的・恒常的 取引の実情 を考慮する傾向が る一方、個 ・

具体的 取引の実情 を考慮した裁判例も相当数ある

一般的・恒常的 取引の実情 又 個 ・具体的 取引の実情 のい を考慮する

について 、業界や商品・役務区分による特徴的 傾向 見出せ いものの、 益者が

直接的に ける印象や注意力等が出所の識 性に影響を与える業界や商品・役務区分にお

いて、個 ・具体的 取引の実情 が勘案さ ている例が多いことがう がえる

また、例示した裁判例における 取引の実情 が考慮さ る場面を見ると、称呼、外観、

観念の3点観察 て非類似とさ る場合に 、その非類似性を補強する理由として用

い る傾向にある

他方、3点観察 類似・非類似が断定 き い事件において 、 取引の実情 を勘案

して、類似・非類似を導き出している 3点観察 類似とさ る事件について 、類似性

を補強する場合の 、「取引の実情 を勘案して、非類似を導き出している事件もあ

る い も本願商標と引用商標との間 、3点観察を超えた事情を勘案することによ

出所の誤認混同が生 る 否 を最終判断していること 、3点観察による判断の修正

といえるが、この判断の修正 、3点観察が非類似とさ た場合に あま 見 い

その他、誤認混同の可能性を否定する理由として、現実の使用可能性が無いことを示す

ために、 取引の実情 が考慮さ る例も見 る

(9)

不じじ

また、取引の実情 が勘案さ た主要 審決・判決 300件の類型化の結果を見て ると、 大半の事件 、商標自体の類否の判断をする中 取引の実情を勘案している 一方、約 1景3 程度の事件 、 取引の実情 を勘案するにあた て、商品の関連性等 。け)商品の類否

や構成する商標の支配力等 。げ)結合商標 、さ に 商品や用途の密接性等 た混同

のおそ 。こ)混同のおそ も勘案さ ている

こ け ~ こ に分類さ る事件について見て ると、特定の業界や商品・役務区

分に特徴的 傾向が見 るわけ いが、。け)商品の類否について 、商標権の保護範

囲が類似商品ま 及ぶことを勘案し、多様 用途や販売形態をと 得る商品・役務にその

「取引の実情 が考慮さ る傾向がある また、。げ)結合商標について 、勘案さ る事件

きわめて限定的 あるが、商標の構成部分に特定的 いし支配的 表示がある場合に限

考慮さ ている さ に、。こ)混同のおそ について 、取引者、需要者の視点 て、

称呼、外観、観念の類似性に修正を加えるもの あ 、周知・著名商標が関係する場合に

考慮さ る傾向にあるといえる 特に、特定の業界において顕著さが見 るもの

いが、周知性の程度として 、取引者及び需要者が普通に払わ る注意力を基準としてい

ると考え る

Ⅵ. 調査結果の分析&まとめ

1. 審決・判決の判断における 取引の実情 の現状

昭和 43年 氷山印事件 最高裁判決の判示が、商標の類否判断の基準を示した先例的意 義によ 、その後の多くの裁判例・審決例 引用さ ている し し、この最高裁判決のい

う 取引の実情 について、あ ゆる事情を考慮して個 具体的 混同のおそ の有無に

つき判断すべき の 、考慮すべき事情を限定してある程度抽象的・形式的 混同のおそ

の有無につき判断すべき の という点につき、文献調査結果の所見 、通説的見解

く、ま 議論の余地が大きく残さ ているように思わ る

氷山印事件 最高裁判決が判示した 取引の実情を明 にしうる 、その具体

的 取引状況に基 いて判断す べきとの個 ・具体的 取引の実情の解釈について、後

の 保土ヶ谷化学工業社標事件 最高裁判決が示した 商標の類否判断に当た 考慮する

ことの きる取引の実情と 、その指定商品全般についての一般的、恒常的 そ を指す

もの あ て、 略 特殊的、限定的 そ を指すの い との解釈によ て、一般的・ 恒常的 事情に限るとの理解 深ま 、 取引の実情 を考慮する際、原則的に 一般的・

恒常的 取引の実情 あると理解した上 、事案の情況に応じて、個 的・具体的

取引の実情 を参酌しているのが現状といえる

(10)

不じじじ

審決・判決調査の結果、 取引の実情 について参酌さ た査定系の裁判例において 、

一般的・恒常的 取引の実情 を考慮するものと、具体的、一過性の取引の実情を考慮

するものとがある

また、当事者系の裁判例も含 裁判所 知財高裁 全体における 取引の実情 の参酌

について、最近の裁判例ま 、一般的・恒常的 取引の実情 を考慮する傾向が

る一方、個 ・具体的 取引の実情 を考慮した裁判例相当数あるといえる

お、米国、欧州 OHIM の審査において 、先願に係る他人の登録商標又 類似する

商標等について、両国・地域とも 混同のおそ という概念の下 、標章の類似度を判

断する 両商標の実際の使用状況等の考慮について、米国の場合、査定系事案において、

審査官が混同のおそ を判断する際に、通常の取引経路や典型顧客に関する証拠 採用す

るものの、両商標の現実の使用、取引経路又 需要者に関する証拠 考慮し い 欧州の

場合も、標章の類否判断 登録さ ている先行標章をもとに判断さ け いと

さ 、現実の使用 類似性に 影響し いとさ ている

また、裁判において 、米国の場合、当事者系事件 実際の使用の証拠が考慮さ る

欧州の場合、混同のおそ の認定 、すべての関連するフ クター 要素 を総合的に考

察して行うとさ ている

海外における取引の実情等の参酌について、米国、欧州とも査定系の事案において 、

混同のおそ という判断基準 あるが、両商標の実際の使用や、取引経路又 需要者

等 考慮さ てい いとさ 、基本的に一般的・恒常的 取引の実情の参酌にす いも

のと考える

2.

業界における取引形態等の実態

業界特有 取引の事情として、食品業界の場合、食品に 様々 商品があ 、同一商品

区分に分類さ ていても、そ の商品の 取引の実情 異 るの 、商品毎の 取

引の実情 を考慮する必要があるということ、また、化繊業界の場合、糸、生地 の素

材名としての商標と商品の名称としての商標が混在する形 使用さ る場合があること

が挙 る

取引者・需要者層についても、商品の流通形態によ て異 る場合がある 例え 医薬

品 、大きく分けて処方薬 医療用医薬品 といわゆる OT( 一般用医薬品、大衆薬 の

種類があるが、医療用医薬品と一般用医薬品の取引者、需要者 異 る 前者の取引者

に 医者が含ま るが、後者に 含ま い また、需要者について 、前者 患者 あ

るのに対し、後者 一般消費者 ある

今後の審理における 取引の実情 の参酌の在 方について、今回ヒアリング対象と

(11)

じで

た業界団体 、従来の審理の仕方 特段の問題 いとの意見が多 た その中

に 、審判段階 、一般的 取引の実情 について判断する けとし、よ 具体的に

取引の実情 について特に考慮してほしいと考える当事者 、審決取消訴訟を提起して、

司法の判断を仰 よいとの意見もあ た

3. 商標の類否判断等における 取引の実情 の参酌の今後の在 方

商標の類否判断において考慮さ る取引の実情と 、当該指定商品等の取引の分野にお

ける一般的・恒常的 実情 あるべきとの判例があ 、裁判所もこの判断基準にしたが

て取引の実情を考慮していると思わ る

取引の実情 多岐にわたるため、すべての実情について特許庁が職権 考慮すること

不可能 あ う も とも、現行制度においても、査定系審判において、具体的 実情 証 拠 が提出さ た場合に 、 取引の実情 について参酌している 、考慮すべきもの 、

当事者に主張させるのも一案 あ 、審理における 口頭審理 や 審尋 をよ 活用す

ることによ 、審判段階において、よ 積極的に当事者に 取引の実情 を含 証拠を提

出させることが可能と考え る

また、裁判所が、審決と異 る判断基準 審決を取 消した場合 、特許庁 上告して、

最高裁によ て下級審における判断 齟齬 を是正させ よいとの見解もあるが、特許

庁と裁判所との判断に大き レが生じるよう あ 、裁判所との意見交換や研究会

を通じて、相互の理解を深めていくのもよいの い

さ に、業界に精通した者に対して 取引の実情 についての助言を求める 、外部

の知見を積極的に活用するのも一案 い

また、特許庁の審査・審判の過程 当事者 提出さ る証拠 、必 しも裁判の段階

の証拠と 一致してい い さ に 、登録主義を採る我が国商標制度において 、査

定時に ま 使用が開始さ てお 、取引の実態が存在し いこともある 特許庁の審

理として 、効率性を勘案し、 こま のリソースを費やすべき 、また、個 事情につ

いて、 の程度証拠を収集し、参酌すべき 、個々の商品又 役務に応じて柔軟に対応し

ていくべきこと あると思わ る

4. まとめ

上述した 取引の実情 の参酌についての今後の取組によ て、審判請求人を含 当事

者にと て、よ 満足度の高い審理や、審決に対する予見性の低下とい た問題の改善に

も繋がると考える

(12)

また、商標の類否判断にあた て、形式的、画一的、杓子定規的 判断 く、 取引

の実情 等を含めた全体的、総合的 判断が さ ることによ 、安定的 質の高い審理

等を実現し、維持していくことが可能と る あ う

取引の実情 に関する審査・審判における事情を考慮すると、裁判所との審理結果の

不一致を完全に くすこと 困難と思わ るが、予見性を一層高めるために 、今後の審

理のあ 方について、更 る検討が必要 あると考える

(13)
(14)
(15)

》重 『 》日 適用 改訂 商標審査 準 い 商標法『条》

》》 遊 拒絶理 通知 引用商標 者 引 実情 明 提出

場 審査 類否 断 資料 得 い

商標 類否 断 あ 従来 外観 称 観念 要 え 引 実情

等 含 全体的 総 的 断 定的 質 高い審理等 実現

審 請 人 審理結果 見性 高 要 あ

特許庁 審理 裁 裁 審決 消 訟 引 実情 参郣

方 審理結果 一 審決 裁 消 例 生

審 請 人 審決 見性 問 い

調査研究 う 背 踏 え 審決 決 断 引 実情

現状等 審決 決調査 貨 審理 引 実情 い 参郣 方

方向性等 国内 識者 引形態 引者 需要者等 い 業

界団体 外知 庁又 裁 引 実情等 参郣 方 外

調査 い 調査 行

報告 調査結果 約 あ 報告 引 実情

商標審査 審理 断 準 検討 際 礎資料 一 幸い あ

最 調査研究 遂行 際 国内 調査 協力い い 業界団体

企業 方々 大学 先生方 弁護士 弁理士 先生方 皆様 深 感謝

第 あ

一般 団法人 知的 産研究

(16)

目 次

要約 じめに 本編

Ⅰ. 序論 ··· 1

1. 本調査研究の背景・目的 ··· 1

2. 商標登録における審査・審判及び審決取消訴訟の現状について ··· 2

Ⅱ. 文献調査 ··· 11

1. 商標の類否判断と 取引の実情 の参酌 ··· 11

Ⅲ. 国内ヒアリング調査 ··· 31

1. 有識者ヒアリング調査 ··· 31

1 実施概要 ··· 31

2 調査結果 ··· 32

3 小括 ··· 41

2. 業界団体ヒアリング調査 ··· 42

1 実施概要 ··· 42

2 調査結果 ··· 42

3 小括 ··· 50

Ⅳ. 海外質問票調査 ··· 51

1. 実施概要 ··· 51

2. 調査結果 ··· 51

1 米国 ··· 51

2 欧州 ··· 56

3 小括 ··· 62

<付表> 米国各巡回区控訴裁判所の 混同のおそ の判断諸要素 ··· 64

. 審決・判決調査 ··· 65

1. 実施概要 ··· 65

2. 調査結果 ··· 66

3普 小括 ··· 74

< 紙> 主要審決・判決の類型化 ··· 76

(17)

Ⅵ. 調査結果の分析&まとめ ··· 重重

1. 審決・判決の判断における 取引の実情 の現状 ··· 重重

2. 業界における取引形態等の実態 ··· 100

3. 商標の類否判断等における 取引の実情 の参酌の今後の在 方 ··· 101

4. まとめ ··· 102

資料編 資料Ⅰ 国内有識者ヒアリング調査 資料Ⅰ-0 有識者に対する国内ヒアリング調査項目 ··· 107

資料Ⅰ-1 学識経験者A ··· 113

資料Ⅰ-2 弁護士・弁理士事務所B ··· 116

資料Ⅰ-3 弁護士・弁理士事務所C ··· 118

資料Ⅰ-4 学識経験者D ··· 120

資料Ⅰ-5 弁護士・弁理士事務所E ··· 122

資料Ⅰ-6 弁護士・弁理士事務所F ··· 131

資料Ⅰ-7 弁護士・弁理士事務所G ··· 135

資料Ⅰ-8 学識経験者H ··· 13重 資料Ⅰ-重 弁護士・弁理士事務所I ··· 142

資料Ⅰ-10 学識経験者J ··· 145

資料Ⅱ 国内業界団体ヒアリング調査 資料Ⅱ-0 国内業界団体ヒアリング項目 ··· 151

資料Ⅱ-1 日本化粧品工業連合会 ··· 152

資料Ⅱ-2 東京医薬品工業協会/大阪医薬品協会 ··· 154

資料Ⅱ-3 日本食品・バイオ知的財産権センター ··· 158

資料Ⅱ-4 電子情報技術産業協会 ··· 160

資料Ⅱ-5 日本化学繊維協会 ··· 162

資料Ⅲ 海外質問票調査 資料Ⅲ-1a 海外調査質問票<知財庁編> ··· 167

資料Ⅲ-1け 海外調査質問票<弁護士事務所編> ··· 174

資料Ⅲ-2 米国特許商標庁 :SPTO 回答 ··· 181

資料Ⅲ-3a 米国弁護士事務所A回答 ··· 1重5 資料Ⅲ-3け 米国弁護士事務所B回答 ··· 217

資料Ⅲ-4 欧州商標意匠庁 OHIM 回答 ··· 22重 資料Ⅲ-5a 欧州弁護士事務所C回答 ··· 236

資料Ⅲ-5け 欧州弁護士事務所D回答 ··· 255

(18)

資料Ⅲ-6 欧州 OHIM 混同のおそ 。可能性)と類似性判断 ··· 275

資料Ⅳ 審決・判決調査

資料Ⅳ-1 取引の実情 参酌裁判例 300 ··· 2重3

(19)
(20)
(21)

Ⅰ . 序 論

1 . 本 調 査 研 究 の 背 景 ・ 目 的

商 標 法 、先 願 に 係 る 他 人 の 登 録 商 標 又 類 似 す る 商 標 、商 標 登 録 を け る こ と が き い

1

と 規 定 さ て い る と こ 、 商 標 審 査 基 準

2

の 改 訂 が 平 成 1 重 年 に 行 わ 、 本 規 定 の 適 用 に 当 た 、 引 用 し た 登 録 商 標 の 権 利 者 に よ る 「 取 引 の 実 情 を 示 す 説 明 書 及 び 証 拠 が 出 願 人 提 出 さ た 場 合 に 、そ を 「 取 引 の 実 情 を 把 握 す る た め の 資 料 の 一 つ と し て 参 酌 し う る こ と と た ま た 、 判 決 に お い て 、指 定 商 品 又 指 定 役 務 の 類 否 、商 標 の 類 否 、著 名 性 等 の 判 断 等 に つ い て 「 取 引 の 実 情 に 基 い て 判 断 す る の が 相 当 あ る と し て い る

3

し し が 、 「 取 引 の 実 情 に つ い て 個 々 の 指 定 商 品 又 指 定 役 務 に 係 る

「 取 引 の 実 情 。 例 野 販 売 場 所 、販 売 形 態 、取 引 者 、需 要 者 層 等 ) 、商 標 の 構 成 態 様 、 周 知 度 等 様 々 観 点 の 総 合 的 考 察 が 必 要 と る た め 、こ を 特 許 庁 の 審 判 官 が 職 権 調 査 す る こ と 、 非 常 に 困 難 場 合 が あ る

そ し て 、特 許 庁 に お け る 審 判 と 、裁 判 所 に お け る 商 標 審 決 取 消 訴 訟 の 各 場 面 に お い て 「 取 引 の 実 情 に 対 す る 参 酌 の 仕 方 の 相 違 が 生 じ て い る こ と 、 審 決 が 裁 判 所 に よ て 取 消 さ る 事 例

4

が 発 生 し て お 審 判 請 求 人 の 審 決 に 対 す る 予 見 性 の 低 下 が 問 題 に て い る

そ こ 「 取 引 の 実 情 が 参 酌 さ た 商 標 審 決 取 消 訴 訟 に 関 す る 審 決 ・ 判 決 に つ い て 、 調 査 ・ 分 析 を 行 い 、 指 定 商 品 ・ 指 定 役 務 及 び 条 文

5

と の 関 係 に お い て 、 「 取 引 の 実 情 に 関 す る 判 断 を 類 型 的 に 整 理 し 、「 取 引 の 実 情 に 関 す る 商 標 審 査 ・ 審 理 の 判 断 基 準 検 討 の た め の 基 礎 資 料 作 成 を 目 的 と し て 、 本 調 査 研 究 を 行 う こ と と す る

そ し て 、特 許 庁 に お け る 商 標 の 類 否 判 断 等 に つ い て の 審 判 と 、裁 判 所 に お け る 商 標 審 決 取 消 訴 訟 の 場 面 に お い て 、 類 否 判 断 の 要 素 の 一 つ あ る 取 引 の 実 情 に 対 す る 参 酌 の 仕 方 の 相 違 に よ 、審 決 が 裁 判 所 に よ て 取 消 さ る 事 態 の 改 善 を 図 、 審 判 請 求 人 の 審 理 結 果 予 見 性 を 高 め て い く こ と が 必 要 あ る

1 商 標 法 第 4条 第 1項 第 1 1

2 し 図 図 た 野 景 景 与 与 与 普 控 た T 普 ざ T 普 控 た 景 囲 し じ ち と T つ 景 推 じ 控 つ S 景 推 じ 控 つ S 2 景 囲 と T つ し と T つ ぎ 推 じ 控 つ S 普 し 図 ぜ

3 「 氷 山 印 事 件 。 昭 和 3 重 。 行 ツ ) 1 1 0 号 昭 和 4 3 年 2 月 2 7 日 最 高 裁 ) 「 ラ ブ コ ス メ 事 件 。 平 成 2 0 。 行 ケ ) 1 0 3 8 0 号 平 成 2 1 年 4 月 2 7 日 知 財 高 裁 ) 「 つ つ の お こ や 事 件 。 平 成 1 8 。 行 ケ ) 1 0 5 3 2 号 平 成 2 0 年 重 月 8 日 最 高 裁 ) 「 S 分 I K O 分 Y 分 事 件 。 平 成 3 。 行 ツ ) 1 0 3 号 平 成 5 年 重 月 1 0 日 最 高 裁 )

4 「 R O K I 事 件 。 平 成 2 1 。 行 ケ ) 1 0 3 重 6 号 平 成 2 2 年 7 月 2 1 日 知 財 高 裁 ) 「 ヤ ク ル ト 事 件 。 平 成 2 2 年 。 行 ケ ) 第 1 0 1 6 重 号 平 成 2 2 年 1 1 月 1 6 日 知 財 高 裁

5 例 野 商 標 法 第 3 条 第 1 項 第 3 号 商 標 法 第 4 条 第 1 項 第 1 0 号 商 標 法 第 4 条 第 1 項 第 1 1 号 商 標 法 第 4 条 第 1 項 第 1 重

(22)

2 . 商 標 登 録 に お け る 審 査 ・ 審 判 及 び 審 決 取 消 訴 訟 の 現 状 に つ い て

1 現 行 商 標 法

我 が 国 商 標 制 度 に お け る 商 標 登 録 出 願 の 審 査 に お い て 、他 人 の 周 知 商 標 第 4 条 第 1 項 第 1 0 号 や 他 人 の 先 願 に 係 る 登 録 商 標 第 4 条 第 1 項 第 1 1 号 と 同 一 又 類 似 の 商 標 が 、そ 商 標 に 係 る 商 品 等 と 同 一 又 類 似 の 商 品 等 に つ い て 出 願 さ た 場 合 に 商 標 登 録 が 拒 絶 さ る

1 0 号 の 立 法 趣 旨 、 他 人 の 周 知 商 標 と 同 一 又 類 似 の 関 係 に あ る 商 標 に つ い て 、商 品 等 の 出 所 の 混 同 防 止 と と も に 、一 定 の 信 用 を 蓄 積 し た 未 登 録 有 名 商 標 の 既 得 の 利 益 を 保 護 す る た め と さ て お 、他 人 の 先 願 に 係 る 登 録 商 標 と 同 一 又 類 似 の 関 係 に あ る 商 標 に つ い て 、商 品 等 の 出 所 の 混 同 防 止 の た め と さ て い る

6

1 1 号 の 立 法 趣 旨 に つ い て 、 商 標 権 者 の 権 利 を 保 護 す る た め と 解 す る 説 と 、 商 品 又 役 務 の 出 所 混 同 の お そ を 防 止 す る た め の も の と 解 す る 説 が あ る

1 1 号 に い う 先 願 の 他 人 の 登 録 商 標 、 後 願 の 同 一 又 類 似 商 標 の 査 定 時 又 審 決 時 に お い て 、現 に 有 効 に 存 続 し て い る も の あ 足 、現 実 に 使 用 さ て い る こ と を 必 要 と す る も の い と 解 す る の が 相 当 あ る と さ て い る ま た 、他 人 の 業 務 に 係 る 商 品 又 役 務 と 混 同 を 生 る お そ の あ る 商 標 も 、登 録 を 拒 絶 さ る 第 4 条 第 1 項 第 1 5 号

7

そ し て 特 許 庁 に お け る 商 標 登 録 出 願 に 対 す る 審 査 の 場 面 、 こ の 場 合 に お け る 類 似 及 び 混 同 の お そ

、 い も 一 般 的 ・ 抽 象 的 混 同 の お そ を 前 提 に 判 断 さ て い る

8

1 5 号 に い う 「 他 人 の 業 務 に 係 る 商 品 又 役 務 と 混 同 を 生 る お そ が あ る 商 標 に 、 当 該 商 標 を そ の 指 定 商 品 等 に 使 用 し た と き に 、 当 該 指 定 商 品 等 が 他 人 の 商 品 又 役 務 に 係 る も の あ る と 誤 信 さ る お そ が あ る 商 標 の 、当 該 商 品 等 が 他 人 と の 間 に い わ ゆ る 親 子 会 社 や 系 列 会 社 等 の 緊 密 営 業 上 の 関 係 又 同 一 の 表 示 に よ る 商 品 化 事 業 を 営 グ ル ー プ に 属 す る 関 係 に あ る 営 業 主 の 業 務 に 係 る 商 品 等 あ る と 誤 信 さ る お そ が あ る 商 標 を 含 も の と 解 す る の が 相 当 あ る と さ て い る そ し て 、「 混 同 を 生 る お そ の 有 無 、当 該 商 標 と 他 人 の 表 示 と の 類 似 性 の 程 度 、 他 人 の 表 示 の 周 知 著 名 性 及 び 独 創 性 の 程 度 や 、

6 特 許 庁 編 工 業 所 有 権 法 。 産 業 財 産 権 法 ) 逐 条 解 説 1 8 平 成 2 23 、 1 2 1 2 - 1 2 1 3 但 し 、第 1 0号 の 趣 旨 に つ い て 、使 用 事 実 保 護 説 私 益 、出 所 混 同 防 止 説 公 益 及 び 折 衷 説 が あ 学 説 ・ 判 例 が 分 て い る

7 特 許 庁 編 工 業 所 有 権 法 。 産 業 財 産 権 法 ) 逐 条 解 説 1 8 平 成 2 23 、 1 2 1 4

8 同 一 も 商 標 の 効 力 範 囲 を 判 断 す る 基 準 あ る が 、 同 一 類 似 の 区 を 行 う こ と に 実 益 が 存 在 し い た め 、 特 許 庁 に お け る 審 査 又 裁 判 所 に お け る 審 理 に お い て も 、 類 似 個 独 立 に 判 断 さ て い る も の ほ と 見 当 た い よ う に 思 わ

‐ 2‐

(23)

当 該 商 標 の 指 定 商 品 等 と 他 人 の 業 務 に 係 る 商 品 等 と の 間 の 性 質 、用 途 又 目 的 に お け る 関 連 性 の 程 度 並 び に 商 品 等 の 取 引 者 及 び 需 要 者 の 共 通 性 そ の 他 取 引 の 実 情 に 照 し 、当 該 商 標 の 指 定 商 品 等 の 取 引 者 及 び 需 要 者 に お い て 普 通 に 払 わ

る 注 意 力 を 基 準 と し て 、 総 合 的 に 判 断 さ る べ き あ る と さ て い る

商 標 法

商 標 登 録 を け る こ と が い 商 標

第 四 条 次 に 掲 る 商 標 に つ い て 前 条 の 規 定 に 商 標 登 録 を け る こ と が

他 人 の 業 務 に 係 る 商 品 若 し く 役 務 を 表 示 す る も の と し て 需 要 者 の 間 に 広 く 認 識 さ て い る 商 標 又 に 類 似 す る 商 標 て 、そ の 商 品 若 し く 役 務 又 に 類 似 す る 商 品 若 し く 役 務 に つ い て 使 用 を す る も の

十 一 当 該 商 標 登 録 出 願 の 日 前 の 商 標 登 録 出 願 に 係 る 他 人 の 登 録 商 標 又 に 類 似 す る 商 標 て 、そ の 商 標 登 録 に 係 る 指 定 商 品 若 し く 指 定 役 務 条 第 一 項 条 第 一 項 に お い て 準 用 す る 場 合 を 含 の 規 定 に よ 指 定 し た 商 品 又 役 務 を い う 以 下 同 じ に 類 似 す る 商 品 若 し く 役 務 に つ い て 使 用 を す る も の

十 五 他 人 の 業 務 に 係 る 商 品 又 役 務 と 混 同 を 生 る お そ が あ る 商 標 第 十 号 前 号 ま に 掲 る も の を 除 く

2 商 標 法 関 連 条 文 の 変 遷 に つ い て

ⅰ 大 正 1 0 年 法

大 正 1 0 年 法 、 商 標 の 登 録 阻 却 事 由 と し て 、 第 2 条 第 1 項 他 人 の 周 知 標 章 と 同 一 又 類 似 の も の 、 他 人 の 登 録 商 標 と 同 一 又 類 似 の も の 、 商 品 の 誤 認 又 混 同 を 生 じ る 虞 の あ る も の 等 が 規 定 さ て い た 一 方 、商 標 権 の 効 力 及 び 侵 害 に 関 し て 、第 7 条 第 2 項 商 標 権 者 指 定 商 品 に つ い て そ の 商 標 を 専 用 す る 権 利 を 有 す る と し 、 ま た 、 刑 事 罰 に つ い て 定 め る 第 3 4 条 に お い て 他 人 の 登 録 商 標 と 同 一 若 し く 類 似 の 商 標 を 同 一 若 し く 類 似 の 商 品 に 使 用 し た る 者 と 規 定 し て い た

昭 和 3 4 年 法 現 行 法

昭 和 3 4 年 法 、 第 3 条 商 標 と し て の 一 般 的 適 格 性 を も つ も の と さ た 商 標 に つ い て 、第 4 条 に お い て 具 体 的 に 公 序 良 俗 、出 所 の 混 同 、品 質 の 誤 認 等 の 見 地 商 標 の 登 録 性 の 検 討 を 加 え る も の あ る 同 条 第 1 項 各 号 中 第 1 0 号 第 1 5 号 ま が 商 品 ・ 役 務 の 出 所 の 混 同 防 止 規 定 と し て 定 め て い る 一 方 、 商 標 権 の 効 力 及 び 侵 害 に 関 し て 、 第 2 5 条 商 標 権 者 , 指 定 商 品 又 指 定 役 務 に つ い て 登 録 商 標 の 使 用 を す る 権 利 を 専 有 す る と し 、 ま た 、 第 3 7 条 指 定 商 品・役 務 に つ い て の 登 録 商 標 に 類 似 す る 商 標 の 使 用 又 指 定 商 品・役 務 に 類 似 す る 商 品・役 務 に つ い て の 登 録 商 標 又 こ に 類 似 す る 商 標 の 使 用 侵 害 と

す 旨 規 定 し て い る

(24)

3 商 標 審 査 基 準

現 行 商 標 審 査 基 準 の 下 の 商 標 の 類 否 判 断 、商 標 の 有 す る 外 観 、称 呼 及 び 観 念 の そ の 判 断 要 素 を 総 合 的 に 考 察 し け い と さ 、し も 、商 標 が 使 用 さ る 商 品 又 役 務 の 主 た る 需 要 者 層 例 え 、 専 門 家 、 老 人 、 子 供 、 婦 人 等 の 違 い そ の 他 商 品 又 役 務 の 取 引 の 実 情 を 考 慮 し 、需 要 者 の 通 常 有 す る 注 意 力 を 基 準 と し て 判 断 し け い と さ て い る

1 0

し し が 、 「 取 引 の 実 情 に つ い て 個 々 の 指 定 商 品 又 指 定 役 務 に 係 る 取 引 形 態 、取 引 者 、需 要 者 層 等 の 取 引 事 情 、商 標 の 構 成 態 様 、周 知 度 等 様 々 観 点 の 総 合 的 考 察 が 必 要 と る た め 、こ を 職 権 調 査 す る こ と 、困 難 の 場 合 が あ る

4 審 査 に お け る 取 引 の 実 情 を 踏 ま え た 判 断 に つ い て の ユ ー ザ の 声

平 成 2 2 年 度 に 行 た 特 許 庁 の ユ ー ザ に よ る 商 標 審 査 の 品 質 等 の 評 価 に 関 す る ア ン ケ ー ト 調 査

1 1

結 果 該 当 す る 部 分 の に 、次 の ⅰ ~ ⅲ の 取 引 の 実 情 を 踏 ま え た 判 断 も 含 ま て い る

ⅰ 識 性 判 断 の 適 性 の 観 点 に お い て 、 特 に 重 要 と 思 わ る も の を お 選 び 下 さ い 複 数 回 答 可 に つ い て

9 審 査 に お け る 取 引 の 実 情 の 導 入 に つ い て 、 平 成 1 8 2 0 0 6 年 に 、 産 業 構 造 審 議 会 知 的 財 産 政 策 部 会 商 標 制 度 小 委 員 会 報 告 書 商 標 制 度 の 在 方 に つ い て 平 成 1 8 2 に お い て 、 出 願 人 の 商 標 の 使 用 意 思 の 確 認 の 強 化 や 当 事 者 の 取 引 実 情 を 踏 ま え た 審 査 に 関 す る 運 用 の 改 善 が 指 摘 さ て い る 産 業 構 造 審 議 会 知 的 財 産 政 策 部 会 商 標 制 度 小 委 員 会 報 告 書 商 標 制 度 の 在 方 に つ い て 平 成 1 8 2 し 図 図 た 野 景 景 与 与 与 普 控 た T 普 ざ T 普 控 た 景 じ 推 ご S 景 た こ さ 景 じ 推 ご S ぎ 囲 し T つ し と T つ ぎ 推 ご 推 推 a 景 囲 し じ ち と T つ 0 2 普 た こ さ

お 、 こ も 第 3回 商 標 制 度 小 委 員 会 商 標 の 効 力 範 囲 の 在 方 に つ い て に お い も 、 取 引 の 実 に 関 す る 議 論 が あ 例 え 拒 絶 査 定 不 服 審 判 の 審 決 消 訴 訟 の 最 高 裁 判 例 取 引 の 情 等 も 踏 ま え て 類 似 の 判 断 を す べ き と さ て い る 以 上 、そ を 審 査 ・ 審 判 に も 反 映 す べ き 審 査 時 点 第 2 7 条 登 録 商 標 等 の 範 囲 の 願 書 に 記 載 さ た 商 標 と 指 定 商 品 又 指 定 役 務 の 範 囲 類 似 判 断 を す よ く 、 取 引 の 実 情 等 ま 審 査 す る 必 要 し た が て 、 審 決 取 消 訴 訟 に お い て も 取 引 の 実 情 等 ま 判 断 し く て い い の 取 引 の 実 情 等 に つ い て 何 の 資 料 が 提 供 さ て い る

適 宜 参 照 し つ つ 審 査 を す い い の 審 査 の 時 点 取 引 の 実 情 等 も 踏 ま え て 判 断 す る こ と と る と 、そ の 結 果 を 予 測 す る た め の 出 願 人 に よ る 事 前 調 査 の 負 担 が 増 大 す る の 産 業 構 造 審 議 会 知 的 財 産 政 策 部 会 商 標 制 度 小 委 員 会 第 3回 商 標 制 度 小 委 員 会 商 標 の 効 力 範 囲 の 在

方 に つ い て 平 成 1 5

し 図 図 た 野 景 景 与 与 与 普 控 た T 普 ざ T 普 控 た 景 囲 し じ ち と T つ 景 図 T つ 囲 し じ S 景 囲 し じ S ざ じ 推 a じ 景 図 ぎ ぜ a ち 推 ぎ た a た ご ち 0 3 普 し 図 ぜ

10 特 許 庁 商 標 課 編 商 標 審 査 基 準 改 訂 第 。 平 成 1 重1 2月 )

11 平 成 2 2年 度 特 許 庁 産 業 財 産 権 制 度 問 題 調 査 研 究 出 願 人 に よ る 評 価 を 踏 ま え た 商 標 審 査 の 品 質 監 理 手 法 に 関 す る 調 査 研 究 財 団 法 人 知 的 財 産 研 究 所 2 0 1 12 、 2 7 ~ 5 5頁 所 収

‐ 4‐

(25)

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. % . % . % . % . % . % . % . % . %

商標審査基準と乖離 い判断

取引 実情を踏ま えた判断

審判・裁判所と乖離 い判断

審査官同士 バラ ツキ い判断

無回答

識 性 判 断 の 適 性 の 観 点 に お い て 、 審 査 官 同 士 の バ ラ ツ キ の い 判 断 が 重 要 と 考 え る 者 が 最 も 多 く 、 取 引 の 実 情 を 踏 ま え た 判 断 が こ に 続 い て い る

3 3 頁

類 否 判 断 の 適 性 の 観 点 に お い て 、 特 に 重 要 と 思 わ る も の を お 選 び 下 さ い 複 数 回 答 可 に つ い て

. %

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商標審査基準と乖離 い判断

取引 実情を踏ま えた判断

審判・裁判所と乖離 い判断

審査官同士 バラ ツキ い判断

無回答

類 否 判 断 の 適 性 の 観 点 に お い て も 、前 記 の 識 性 判 断 の 適 性 と 同 様 に 、 審 査 官 同 士 の バ ラ ツ キ の い 判 断 が 重 要 と 考 え る 者 が 最 も 多 く 、 取 引 の 実 情 を 踏 ま え た 判 断 が こ に 続 い て い る 。 3 5 頁 )

ⅲ 指 定 商 品 ・ 指 定 役 務 に 関 す る 審 査 官 の 理 解 の 適 性 の 観 点 に お い て 、 特 に 重 要 と 思 わ も の を お 選 び 下 さ い 複 数 回 答 可 に つ い て

(26)

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出願書類 記載された指定商品又 指定役務 把握

取引 実情 理解

審判・裁判所と乖離 い判断

審査官同士 バラツキ い判断

無回答

指 定 商 品 ・ 指 定 役 務 に 関 す る 審 査 官 の 理 解 の 適 性 の 観 点 に お い て 、 取 引 の 実 情 の 理 解 が 重 要 と 考 え る 者 が 最 も 多 お い が 3 7 頁

5 審 判 の 種 類

商 標 法 に お け る 審 判 制 度 、拒 絶 査 定 不 服 審 判 と 補 正 却 下 不 服 審 判 の 査 定 系 審 判 と 、 無 効 審 判 と 取 消 審 判 の 当 事 者 系 審 判 が あ る

査 定 系 審 判 当 事 者 系 審 判

・ 拒 絶 査 定 不 服 審 判 第 4 4 条

・ 補 正 却 下 不 服 審 判 第 4 5 条

・ 商 標 登 録 無 効 の 主 張 あ る 登 録 無 効 審 判 第 4 6 条 第 1 項

・ 不 使 用 に よ る 商 標 登 録 の 取 消 審 判 第 5 0 条

・ 商 標 権 者 の 不 正 使 用 に よ る 商 標 登 録 の 取 消 審 判 第 5 1 条

・ 分 離 移 転 ・ 分 割 移 転 さ た 商 標 の 不 正 競 争 目 的 混 同 が さ た 場 合 の 取 消 審 判 第 5 2 条 の 2

・ 専 用 使 用 権 者 又 通 常 使 用 権 者 の 不 正 使 用 に よ る 取 消 審 判 第 5 3 条

・ 外 国 人 の 代 理 人 に よ る 商 標 の 不 当 登 録 に 対 す る 取 消 審 判 第5 3 条 の2

‐ 6‐

(27)

6 過 去 3 年 間 審 判 種 類 の 請 求 及 び 最 終 処 分 件 数 の 推 移

1 2

拒 絶 査 定 不 服 審 判 請 求 件 数 審 判 部 最 終 処 分 件 数

。 商 標

。 審 判 部 フ ァ ョ ン 件 数 )

請 求 成 立 請 求 不 成 立 。 含 却 下 ) 取 下・放 棄

2 0 0 8 1 1 8 6 。 2 2 4 重 ) 1 , 6 0 5 4 5 1 3 3 2 0 0 重 1 4 1 5 。 1 0 5 4 ) 6 8 1 4 2 7 3 2 2 0 1 0 1 3 2 6 。 1 3 1 3 ) 8 0 1 4 7 3 4 5

無 効 審 判 請 求 件 数 審 判 部 最 終 処 分 件 数

商 標

請 求 成 立

。 含 一 部 成 立 )

請 求 不 成 立 。 含 却 下 ) 取 下 ・ 放 棄 2 0 0 8 1 3 重 7 1 8 7 1 4 2 0 0 重 1 4 0 8 3 重 7 2 1 2 0 1 0 1 1 3 3 6 6 8 1 4

取 消 審 判 請 求 件 数 審 判 部 最 終 処 分 件 数

。 商 標 請 求 成 立 請 求 不 成 立 。 含 却 下 ) 取 下 ・ 放 棄 2 0 0 8 1 , 6 1 2 1 , 3 8 重 2 3 2 1 4 2 2 0 0 重 1 , 4 1 3 1 , 3 1 3 1 重 0 1 0 重 2 0 1 0 1 , 3 8 0 1 , 1 0 5 1 5 重 1 2 3

異 議 申 立 審 判 申 立 件 数

審 判 部 最 終 処 分 件 数

。 商 標 権 利 単 位 / 申 立 総 数

取 消 決 定

。 含 一 部 取 消 )

維 持 決 定

。 含 却 下 )

取 下・放 棄

2 0 0 8 4 重 7 景 5 1 3 7 2 4 0 重 3 2 2 0 0 重 4 7 3 景 4 8 0 1 1 3 4 0 8 4 3 2 0 1 0 4 2 3 景 4 3 1 7 3 3 2 2 4 7

12 特 許 庁 特 許 行 政 年 次 報 告 書 2 0 1 1年 版 資 料 編 、 5 ~ 重頁 よ 作 成

(28)

7 審 決 取 消 訴 訟

審 決 取 消 訴 訟 、司 法 機 関 あ る 裁 判 所 が 、行 政 機 関 あ る 特 許 庁 の し た 審 決 又 特 定 の 決 定 に つ い て 判 断 す る 訴 訟 あ る 審 決 取 消 訴 訟 の 管 轄 、東 京 高 等 裁 判 所 の 専 属 管 轄 あ 、東 京 高 等 裁 判 所 の 特 の 支 部 あ る 知 的 財 産 高 等 裁 判 所 が 取 扱 う と さ る 判 決 に つ い て 、裁 判 所 、審 理 の 結 果 、請 求 の 理 由 が あ る と 認 め る と き 、そ の 審 決 又 決 定 を 取 消 さ け 、処 分 又 採 決 を 取 消 す 判 決 、そ の 事 件 に つ い て 、当 事 者 あ る 行 政 庁 そ の 他 の 関 係 行 政 庁 を 拘 束 す る こ の 取 消 し の 判 決 が 確 定 し た と き 、 審 判 官 、 更 に 審 理 を 行 い 、 審 決 又 決 定 を し け い ま た 、裁 判 所 、請 求 の 理 由 が い と 認 め る と き 、 請 求 を 棄 却 す る と さ る

1 3

商 標 法 上 の 行 政 訴 訟 、特 許 庁 を 相 手 と す る 審 判 の 審 決 や 決 定 に 対 す る 不 服 申 立 あ る 査 定 系 の 訴 訟 と 、商 標 権 者 を 相 手 と す る 審 判 の 審 決 に 対 す る 不 服 申 立 て あ る 当 事 者 系 の 訴 訟 に 分 け る

査 定 系 訴 訟 当 事 者 系 訴 訟

・ 拒 絶 査 定 不 服 審 判 の 審 決 取 消 訴 訟

・ 補 正 却 下 決 定 不 服 審 判 の 審 決 取 消 訴 訟

・ 登 録 無 効 審 判 の 審 決 取 消 訴 訟

・ 商 標 登 録 取 消 審 判 の 審 決 取 消 訴 訟

商 標 審 決 取 消 訴 訟 出 訴 件 数 及 び 判 決 結 果

1 4

審 決 の 取 消 訴 訟 出 訴 件 数

13 特 許 庁 審 判 部 編 審 判 便 覧 1 3 。 2 0 1 1 普 3 ) 、 8 0 ― 0 0 審 決 取 消 訴 訟

14 特 許 庁 特 許 行 政 年 次 報 告 書 2 0 1 1年 版 資 料 編 、 7 6頁 よ 作 成

商 標 査 定 系 当 事 者 系 2 0 0 8 年 2 8 7 2 2 0 0 重 年 1 重 8 6 2 0 1 0 年 2 4 5 0

‐ 8‐

(29)

審 決 取 消 訴 訟 判 決 結 果 商 標

請 求 棄 却 審 決 取 消 請 求 棄 却 審 決 取 消 2 0 0 8 年 1 2 4 2 1 1 1 2 0 0 重 年 1 4 1 4 5 1 6 2 0 1 0 年 1 4 5 4 4 1 重

9 産 業 財 産 権 四 法 の 審 決 等 取 消 訴 訟 の 動 向

1 5

ⅰ 出 訴 件 数

2 0 1 0 年 の 審 決 等 取 消 訴 訟 の 出 訴 件 数 に つ い て 、 査 定 系 審 判 、 特 許 及 び 商 標 に お い て 、 2 0 0 重 年 の 件 数 と 比 較 し て 増 加 し て い る 2 0 1 0 年 の 特 許 の 査 定 系 審 判 審 決 取 消 訴 訟 に つ い て 、審 判 に お け る 請 求 不 成 立 の 件 数 7 , 重 4 5 件 に 対 し て 審 決 取 消 訴 訟 の 出 訴 件 数 が 1 7 重 件 、 出 訴 率 が 2 普 3 財 と て お 、2 0 0 重 年 の 1 普 8 財 と 比 べ 増 加 し た

当 事 者 系 審 判 、 2 0 0 重 年 と 比 較 し て 、 四 法 そ 減 少 し て い る

15 特 許 庁 特 許 行 政 年 次 報 告 書 2 0 1 1年 版 、 6 3 ~ 6 4

当 事 者 系 査 定 系

(30)

審 決 取 消 率

特 許 の 査 定 系 審 判 の 審 決 取 消 訴 訟 の 状 況 を 見 る と 、2 0 1 0 年 の 審 決 取 消 率 2 2 財 あ 、 2 0 0 重 年 の 3 3 財 に 比 べ る と 減 少 し た 一 方 、 商 標 の 2 0 1 0 年 の 審 決 取 消 率 査 定 系 審 判 2 6 財 、 当 事 者 系 審 判 3 0 財 あ 、 い も 2 0 0 重 年 の 6 普 7 財 、 2 6 財 に 比 べ て 増 加 し た

‐ 10‐

(31)

Ⅱ . 文 献 調 査

1 . 商 標 の 類 否 判 断 と 取 引 の 実 情 の 参 酌

1 最 高 裁 判 決 の 理 論

「 氷 山 印 事 件

1 6

最 高 裁 判 決 を 踏 ま え 、 商 標 法 4 条 1 項 1 1 号 に お け る 商 標 の 類 否 、 外 観 、 観 念 、 称 呼 に つ い て 、 総 合 的 に 考 察 す る と と も に 、 そ の 商 品 又 役 務 の 取 引 の 実 情 を 明 に し 得 る 限 、そ の 具 体 的 取 引 状 況 に 照 し 、そ の 商 品 又 役 務 の 取 引 者 及 び 需 要 者 に お い て 普 通 に 払 わ る 注 意 力 を 基 準 と し て 、総 合 的 に 判 断 す べ き も の と さ て い る

ま た 、 保 土 ヶ 谷 化 学 工 業 社 標 事 件

1 7

最 高 裁 判 決 、 商 標 の 類 否 判 断 に 考 慮 さ る 取 引 の 実 情 と 、指 定 商 品 又 役 務 全 般 に つ い て の 一 般 的 、恒 常 的 も の を 指 す も の あ て 、 特 殊 的 、 限 定 的 も の を 指 す の い と さ て い る

要 す る に 、 氷 山 印 事 件 最 高 裁 判 決 が 判 示 し た 具 体 的 取 引 状 況 に 基 い て 判 断 す べ き と の 個 ・ 具 体 的 取 引 の 実 情 の 解 釈 に つ い て 、後 の 保 土 ヶ 谷 化 学 工 業 社 標 事 件 最 高 裁 判 決 が 示 し た よ う に 、 一 般 的 、 恒 常 的 も の と の 解 釈 に よ て 、 薄 め て 、 一 般 的 ・ 恒 常 的 事 情 に 限 る と 理 解 さ て い る と

考 え る

他 方 、 侵 害 訴 訟 に お い て 商 標 の 類 否 が 争 わ た 最 高 裁 判 決

1 8

に お い て 、 上 記 の 審 決 取 消 訴 訟 に つ い て の 昭 和 4 3 年 氷 山 印 事 件 最 高 裁 判 決 を 引 用 し つ つ 、外 観 、観 念 、称 呼 に お い て 個 的 に 類 似 し い 商 標 あ て も 、具 体 的 取 引 状 況 い に よ て 類 似 す る 場 合 が あ る と し 、取 引 の 状 況 に つ い て の 具 体 的 認 定 の い ま ま に 類 否 を 認 定 判 断 し た 原 判 決 を 破 棄 し て い る

2 判 決 に お け る 取 引 の 実 情 の 参 酌 に 関 す る 諸 説

① 飯 村 敏 明

1 重

商 標 の 類 否 に 関 す る 判 例 と 拘 束 力 ― 最 小 三 判 昭 和 4 3 年 2 月 2 7 日 判 決 を 中 心 に し て L a 与 宣 T ご げ し S T せ T ざ と N T 普 5 2 。 2 0 1 1 景 7 )

16 三 小 判 昭 和 4 32 2 7日 民 集 2 2 23 重 重 氷 山 印 紙 1 2 6 参 照 17 一 小 判 昭 和 4 重 4 2 5日 審 決 取 消 訴 訟 判 決 集 昭 和 4 重4 4 3 保 土 ヶ 谷 化 学 工 業 社 標 紙 2 2 重 参 照

18 最 判 平 成 4 2 2日 民 集 1 6 54 0 7頁 判 時 1 4 3 7 1 3 重 大 森 林

19 飯 村 敏 明 判 例 の 読 方 と 先 例 拘 束 力 に つ い て - 商 標 の 類 否 を 中 心 と し て - 松 田 治 躬 先 生 記 念 論 文 集 東 洋 法 規 出 版 。 2 0 1 1 ) 2 5頁 ; 飯 村 敏 明 最 近 の 商 標 権 紛 争 に 関 す る 問 題 に つ い て - 商 標 の 類 否 判 断 を 中 心 と し て - 東 京 弁 護 士 会 知 的 財 産 研 究 会 編 ブ ラ ン ド 商 事 法 務 2 0 1 0 3 3 7頁;飯 村 敏 明 商 標 の 類 否 に 関 す る 判 例 と 拘 束 力 ― 最 小 三 判 昭 和 4 32 2 7日 判 決 を 中 心 に し て L a 与 宣 T ご げ し S T せ T ざ と N T 普 5 2 。 2 0 1 1 景 7 ) 5 1

参照

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