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第
4
章
総合意見
1.監査の視点
民間企業において、4 つの経営資源(人・物・金・情報)をいかに効率よくマネジメント するかが重要と言われる。これは自治体活動においても基本的に同様である。今回の堺市
の「子育て支援事業」を包括外部監査した結果について、行政マネジメントの視点から次
に総合意見を述べる。
(1)行政マネジメント
マネジメントの基本は、経営目標(ゴール)を関係者へ明確に示し、その目標を達成す
るための計画(Plan)を可能な限り検証可能な数値尺度で定め、それを実行し(Do)、その実 行過程を監視し(Check)、計画と実績が乖離する場合にはその修正行動を行い(Action)、こ れらPDCAサイクルを回すことで目標を達成することにあると言われる。
堺市では「子育て支援事業」において、中期計画を策定し、年度予算を編成のもと PDCA サ イ ク ル で の マ ネ ジ メ ン ト を 実 施 し て い る が 、 そ の 実 施 状 況 に つ い て 3E(経 済 性
(Economy)・効率性(Efficiency)・有効性(Effectiveness))、及び VFM(Value For Money)
の観点から総合的に検証・評価する必要がある。
(2)3Eの評価
「子育て支援事業」は保育・教育の広範囲に関わることから、その評価は多様な市民の
価値観や置かれている生活環境等により一律に行うことは困難である。しかし、行政は具
体的な数値目標を示し、自らが実施した事務事業の成果を納税者等に説明する責任がある。
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成27年度の具体的な目標値を示している。
上記計画は進行中であることから、今回の監査では基本的に過年度の経年比較・予算実
績比較により3E評価を実施し、必要に応じて他の政令指定都市との比較等を行った結果を
第3章に個々の意見として記載した。この第4章では経営資源の行政マネジメントの視点 から総括意見を述べる。
(3)課題と方向性
堺市は全国に先駆けて、平成20年に幼保一体のモデル事業として認定こども園の実践研 究を開始しており、そのノウハウを蓄積している。また、公立施設の民営化の方向性(保育 所は平成11年、幼稚園は平成19年)を決定し、行財政改革と多様化する市民ニーズに対応 している。これらの政策について、次の2点の着眼点から3Eの検討を行った。
①国が示す総合的ビジョン(幼保一体)との整合性
子育て支援事業の主体は、保育所と幼稚園であるといえる。我が国の制度設計が厚生労
働省(保育所)と文部科学省(幼稚園)のいわゆる「二重行政」となっており、その弊害は広 く指摘されている。第2章1.(1)「子ども・子育て新システム」で記載のとおり、国は幼 保一体化による包括的・一元的なシステム構築を目指した「子ども・子育て新システム」
の総合ビジョンを示している。地方行政としても、いかに「二重行政」の無駄を省き 3E を実現するかが課題となる。
②少子化進行への適応性
第2章 2.(1)②「子どもの人数及び出生率の推移」で記載のとおり、堺市の総人口は増
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(4)将来のあるべきゴール
3Eの評価に際して、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」(内閣府・平成22
年6月)、「子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめ」(同・平成23年7月)、及
び「堺市マスタープラン」(堺市・平成23年3月)を参考に、将来のあるべきゴールを次の ように想定した。
なお、ゴールとする幼保一体化では、国の示す三つの目的(質の高い学校教育・保育の一 体的提供、保育の量的拡大、家庭における養育支援の充実)を前提としている。
<将来のゴール概念図>
上記の概念図で主に考慮した点は次のとおりである。
幼稚園・保育所・小学校・地域等の相互連携を推進し、学ぶ力・生きる力の育成(「堺
市マスタープラン」施策3-3)を目指し、就学前児童の幼保一体に、小学校を加 えた教育の一貫性を重視する。
幼保一体運営に弊害をもたらす「二重行政」を出来るだけ排除すべく、堺市・「子
ゴ ー ル 現 状
堺市・ 子ども青少年局
認可保育所 認可保育所
認可外・ 認証保育所 認可外保育施設
幼稚園
認定こども園
こども園 ( 幼保一体化)
ニーズ多様化対応 堺市・ 子ども青少年局
認証保育所
教育委員会( 大阪府・堺市) 連携不足
民
民
民
民
公
小学校
教育委員会( 大阪府・堺市) 連携
小学校 公
民 公
公 公
運営支援と品質管理
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ども青少年局」と「教育委員会」(大阪府・堺市)の役割区分を明確にする。 「民に出来ることは民」の基本理念に沿って、公立施設は、セイフティーネット
としての役割や指導機能を発揮するための研究実践の場など、公的役割を果たす
上で必要なもの以外は全て民営化する。
191 2.経営資源別の総合意見
(1)専門人材の育成・確保
「子育て支援事業」を高い質の総合サービスとして実施するには、保育・教育・福祉の
知識と経験を有する専門人材(保育士・教員・看護師・管理栄養士・保健師・心理士・児童 福祉司等)が不可欠であるが、これら専門性の高い人材を育成・確保するには相当の時間が 必要であり、そのためには中長期的な視点での人事政策が必要となる。
①ノウハウの伝承
第3章6.(7)⑤「常勤職員の年齢構成」で記載のとおり、公立の保育所・幼稚園の正規 職員の年齢構成が、組織運営の理想とするピラミッドと大きく乖離し、この数年に多くの
職員が定年退職を迎える状況にある。保育・教育に係る知識・経験の継承は重要な課題で
あり、次世代へのノウハウ引継ぎとしてマニュアル整備やOJT(オン・ザ・ジョブトレー ニング)等による引継ぎ対策が緊急の課題といえる。
②常勤職員の適正配置
第3章6.(7)⑥「常勤職員と常勤以外の職員の割合」で記載のとおり、堺市の公立保育 所と公立幼稚園の常勤職員の割合は平成23年度で38%、46%といずれも過半数を下回って いる。直面する待機児童の解消施策で、長時間の延長・預かり保育を担うには常勤職員以
外の職員の存在も不可欠といえる。
しかし、現行の制度では、常勤職員以外の職員のうち短期臨時職員の任用期間が地方公
務員法で6か月(更新1回限りで最長1年)、堺市の公立保育所では構造改革特別区域法の 適用により最長3年としているものの、例えば、ようやく乳幼児が慣れた保育士が短期に 交代するという弊害がある。存置すべき公立施設の役割を明確にし、それに対応する常勤
職員とそれ以外の職員の割合や、適正な将来の年齢構成を見据えた常勤職員の採用計画が
必要である。
また、堺市は政令指定都市の中で、周知活動の効果もあり児童虐待相談件数が増加して
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スタープラン」施策3-2)のために、知識と経験を有する専門人材の確保・育成が必要で ある。現在、これら専門職員の勤務状況は他の常勤職員の勤務状況に比して負荷が高く、
専門部署の人員体制を改善させることが望まれる。
③民営化施設への指導人材の確保
「民が出来る事は民」の理念に沿って、「民では出来ない」セイフティーネットとしての
役割や、指導機能を発揮するための研究実践の場など公的役割を果たす上で必要なもの以
外は全て民営化する方針が示されている。しかし、その前提として、行政は民営化した施
設の運営を支援し、そのサービスの質の管理と指導を充実させる必要がある。
そのためには、民営化と並行して、行政として保育・教育の質の管理と指導を行う専門
人材を育成・確保する必要があり、現場経験を持つ常勤職員を本庁や教育委員会事務局に
プールさせる人事戦略(人材配置・ローテーション等)が重要である。
(2)施設の有効利用
第2章5.(3)「堺市の子育て支援関係支出の推移」に記載のとおり、「子育て支援事業」 で民間保育所整備補助金の平成22年度支出額(2,940百万円)が著しく増加(前年比2,784 百万円)している。その主なものは民間保育所の創設と増改築である。設備投資は、初期投 資のイニシャルコストでの多額の負担に加え、将来の修繕・維持に係るランニングコスト
についても考慮される必要がある。また、長期使用目的の施設は、当初の設置目的が市民
ニーズや経済社会の変化に合致しているかのモニタリングを、3Eの観点から継続して実施 される必要がある。
①公立施設の活用
第3章6.(3)⑤「未利用施設等の有効活用」で記載のとおり、少子化の影響を受け一部 の公立の保育所・幼稚園・小学校の施設が未利用の状態が発生しており、既に廃校等とな
った園庭・建物等の施設が地元自治会等に貸与されている状況にある。子育て関連施設は
構造的な特殊性等の違いによりそのままの状況で保育園等への転用は困難であるが、改修
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で、改築修繕等を施し子育て支援策への有効利用を検討する余地を有する施設もあると思
われる。幼稚園・小学校を含む施設の余裕スペース等を含め、堺市の施設について状況を
把握し、子育て支援に活用できる可能性を検討する必要がある。
②民間施設の活用
第3章1.(6)②「認証保育所の利用推進」で記載の認証保育所制度は、堺市の単独事業 として近隣都市に比べて早い時期に導入されている。その利点は0歳児~3歳児の待機児 童対策としての即効性であり、かつ、延長保育や休日保育等の多様なサービスに柔軟に対
応できる点である。しかし、堺市は当該事業への補助金を増加(平成18年度は61百万円、 平成22年度は301百万円)させているにもかかわらず、過去5年間の利用率は60%前後で 低く推移しており、平成22年度では待機児童290人に対し認証保育所枠で170人が残って おり、認証保育所が待機児童解消対策に十分活用されていない状況にある。
待機児童解消には複数の施策(民間保育所の創設、公立保育所の民営化に伴う定員増、幼 稚園による預かり保育の拡充、認証保育所の入所率向上等)が存在するが、その中で、保育 所の創設は行政として相当の資金負担を伴い、少子化が進行することで将来的にこれら施
設が過剰となるリスクを考えると、既に存在する認証保育所の入所率向上を最優先させる
ことが3Eの観点から望ましい。また、民間幼稚園の入所枠が平成23年4月で2,665人分 残されており、これら余裕スペースを預かり保育の拡大や、こども園への移行等により活
用することも有効な施策と考えられる。
③区役所の役割
堺市は平成18年4月に政令指定都市に移行し、7つの行政区に分割した「市民自治の拠 点」を創設した。「子育て支援事業」は地域性がより重視されることから、7区の特色(世帯 数・待機児童数・自治会組織率・交通利便性・文化等)に応じて、本庁では出来ない地域に 密着した行政区サービスの実施が要請される。
特に第2章2.(2)②「区別の待機児童と入所枠残」で記載のとおり、区単位で分析する
と、公的施設・民間施設の活用状況にバラツキがあり、区単位でのマネジメントが期待さ
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また、第3章4.(2)③「子育て支援拠点の再整備」で記載のとおり、本庁が実施する「ま ちかど子育てサポートルーム」や「子どもルーム」は市民から見て類似した行政サービス
であり、さらにこれ以外に各区によっては重複したサービス活動が実施されているケース
が散見される。これら重複した行政サービスを3Eの観点から見直し、本庁と区役所の役割 分担を明確にさせることで類似行政サービスの選択・集中を図ることが望ましい。
(3)資金収支の管理
歳入・歳出といった収支に係る財務事務は、最も公正性・公平性を要請される業務の一
つであり、内部統制が適正に整備され、効率的かつ効果的に運用される必要がある。
①歳入の適正管理
第3章1.(3)②「保育料階層区分の見直し」で記載のとおり、近隣の政令指定都市(大 阪市・神戸市・京都市)と比較すると、堺市の保育料に開きが生じている。堺市の保育料の 階層区分は平成11年度以降見直しがされておらず、国基準の改正や、近隣の政令指定都市 の動向を見て、定期的な改定・見直しが必要である。
また、第3章6.(3)⑤「未利用施設等の有効活用」で記載のとおり、例えば、平成20 年3月に廃園となった1つの保育所(路線価158百万円)が売却を含め3年以上検討中の状 態が続いており、平成7年3月に廃園となった4つの幼稚園施設(路線価の合計1,004百万 円)が地元自治会に無償で貸与される状態が16年以上経過している。これら資産価値が高 い施設の廃園に際しては、廃園計画の段階でその後の利用を含めた十分な検討が必要であ
り、無償貸与するのであれば、受益者負担の適正性の検討が必要である。また、保育所・
幼稚園は特殊な建物であり、有効な資産活用が見込めない場合は、早期売却で現金化を図
り、その財源を他の事業に充てることが有用である。
②歳出の適正管理
行政マネジメントにおいて、歳出は予算化されるとその執行が優先され、場合によって
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園耐震補強工事という特殊なケースであるが、複数入札と単独入札では落札率に差異があ
ることから、高額な契約については、発注時期を分散させる等の取引に応じた運用がなさ
れることが望まれる。
また、第3章2.(2)④「公立幼稚園の廃園計画の必要性」に記載のとおり、公立幼稚園 は私立幼稚園に比して公費負担が大きく、少子化の進行に伴い幼稚園の経営環境は悪化し
ている。平成19年12月に策定された「堺市幼児教育基本方針」を国の示す総合的ビジョン と擦り合わせ、廃園計画を明確にした上で着実に実行し、公費支出を抑制することが望ま
れる。
(4)情報の有効活用
行政事務手続を通じ住民・申請者等から提供される多種多様な情報(出生届・税申告・
建築確認等々)は、個人情報保護の観点から極めて機密保持が要請される。ただ、これら
の情報は、適切に処理された場合、行政マネジメントにとって有用であり、3Eの観点から 有効に活用されることが望まれる。
①情報の共有と集中
第3章1.(8)③「待機児童の発生予測方法」で記載のとおり、保育施設への申込数の予 測は行政施策の計画や意思決定において重要な要素であるが、本庁が保有するデータを有
効に活用した予測作業が行われていない。待機児童を平成25年4月にゼロとする政策(「堺 市マスタープラン」施策3-1)において、待機児童の大半を占める低年齢児童(0歳~2歳) の予測に有用な大規模土地開発に係る情報等を、区単位の積み上げとして有効に活用され
る必要がある。
また、第3章6.(2)②「債権の名寄せ」で記載した、子ども青少年局と教育委員会事務 局の両者が所管する滞留債権データの名寄せについては、個人情報保護や費用対効果の検
証の課題もあるが、単に債権管理に限らず、例えば、複数児童(幼・保・小・中)の保護
者サービスの観点からも情報の共有が望ましいと思われる。
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から一元的に資産運用される必要がある。
②ITの活用
行政サービスをより効率的に実施するために、ITの活用は避けられない課題であり、そ れは「子育て支援事業」においても例外ではない。第3章1.(5)③「アンケートの実施及 びその活用」等で記載のとおり、これまで公立保育所・幼稚園で膨大な件数のアンケート
を実施しているが、これらが継続的に可能な限り民間保育所・幼稚園を含め、比較クロス
分析し活用される「仕組み」が整備されていない。行政事務事業の業績評価において、施
設利用者等の満足度は有用な成果指標であり、アンケート調査をIT処理化し、適時・適切 に行政マネジメントに活用することが望まれる。
また、個々の公立の保育所・幼稚園で作成されている教育研修資料や教材が、堺市とし
てトータルなイントラネット化された仕組みとして有効に活用されていない。短期臨時職
員の増加や、経験豊富な常勤職員が大量に定年退職を迎えている状況にあることから、保
育・教育教材のIT化が望まれる。
③インターネットの活用
行政サービスの周知活動は、「子育て支援事業」においても重要である。従来の印刷物で
の周知手段に対して、インターネットは経済性・迅速性・効率性等で各段の優位性を持っ
ている。今日、インターネット関連のハード・ソフトが急速に普及しており、堺市の「子
育て支援事業」を他の近隣市町村へ情報発信する効果も期待できる。
既に各施設でのホームページによる情報発信は行われているが、一つの成功事例として、
第3章3.(2)⑤「公立認定こども園運営の実践研究ノウハウの活用」に記載のとおり、百 舌鳥こども園では、ホームページに日々の園内活動状況を写真入りで掲載し、保護者等の
197 3.総括
堺市は近隣都市に先行して、平成16年度に認証保育所制度を導入し、平成19年度には
認定こども園を開設している。また、平成22年度のアンケート結果では、幼保一体に加え て小学校との連携についても公民75%の保育所・幼稚園が実施している。これら堺市の持 つ過去からの積み上げられた優位性を踏まえ、本章で述べた行政マネジメントの課題を総
括すると、次の2点となる。
(1)幼保一体に向けた民営化の促進
堺市が公表している「行財政改革プログラム」(平成23年3月)で、民間委託等の推進とし て、平成23年度から平成25年度までの3年間の公立保育所の民営化による効果額が約4.5 億円と試算されている。公立幼稚園の民営化による効果額は示されていないが、幼保一体
に向けた民営化の効果は極めて大きいと思われる。加えて、民営化に伴い廃園になった幼
保関連施設を早期に現金化することは、行財政改革の観点から望ましいと思われる。
また、公立保育所については、平成27年度末までに全耐震化工事を実施することとして いるが、民営化対象施設については堺市としても自己負担が伴うことから、早期に実行す
れば財政支出の抑制が可能である。
国は「子ども・子育て新システム」の方向性を示しているが、その制度設計には今後も
時間を要すと思われ、その間に多くの無駄が発生する。堺市として、国が示す幼保一体を
先取りし、公立施設のゴールを明確に示し、「民が出来る事は民」の基本理念に沿って、そ
の民営化を促進させることが3Eの観点から求められる。
(2)少子化と待機児童解消の政策バランス
堺市が平成23年に公表した「堺市マスタープラン」において、民間保育所等と連携した 待機児童解消の達成目標に“平成25年4月に待機児童数ゼロ”(施策3―1)を掲げている。 具体的な数値目標として明確であるが、少子化の進行が着実に進行している状況から、保
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経済・社会の変動に大きく影響される。また、待機児童を解消するための複数の施策(認証 保育所の利用率向上、幼稚園の預かり保育の拡充、認可保育所の創設等)の効果予測にも幅 がある。よって、待機児童を完全にゼロにするには相当量の受け皿を準備する必要があり、
少子化に向けた受け皿をスリムにする施策と相反する。
平成25年4月の“ゼロ”はあくまで目標数値であり、現在進行している少子化への施策 を基礎に置き、その上に待機児童解消のための複数施策を柔軟に選択・適用できる、バラ
ンスのとれた「仕組み」作りが3Eの観点から求められる。