第三章 財政の仕組みと財政政策
第一節 財政の仕組み
1.財政とは
政府が行う経済活動
それにともなう資金調達と資金管理とその
あり方
課題*資金調達の方法
*政策効果をいかに効率的にあげていくか?
国
• 一般会計 • 特別会計
• 財政投融資制度
地方
• 各都道府県市町村
の地方財政
ⅰ.
一般会計
•
国の一般の歳入歳出を経理する会計
ⅱ.
特別会計
ⅲ.
財政投融資
・政府が行う財政的な支援のうち、受益者に 対して貸付けにかかる元利金返済などで、一 定の負担を求めて支援が許された財政政策の 手段
条 件条件
*当該事業がある程度の採算性をもって いる
*当該事業が返済でコスト意識をもち、 効率的に事業を実施するこができると考 えられたら大丈夫。
まとめ
財政といっても、仕組みや機能は複雑
で多岐。
SNA
(一国の経済活動を年間の国民所
得、国富、産業間取引、海外取引、資金循環
などの多方面から体系的に把握する方法)
一般政府の規模を
GDP
(国内総生産)
2.予算とは
国が一定期間のうちにどのような政策を行う
かを示したうえでそれにいくら支出し、その
財源をどのように調達するか示したもの
予算は国会の議決が必要
A) 国会の議決が得られず、予算が成立していない
⇒『暫定予算』を作成 条件一定期間
人件費・事務経費等 必要最小限
B ) 予算成立後、経済情勢の変化・自然災害などで対応でき ない
⇒年度途中に当初の内容を変更『補正予算』を作 成
3
.
税
制
納税義
務者が
直接
負担する
「直接税」
70
%
納税義
務者と実
際
に負担するものが
違
う
「
間
接税」
30
%
国税+地方税 国民負担率
0 10 20 30 40 50 60 70
日本
アメリカ
ドイツ フランス
I.
所得
税
個人の所得に対して課税される税
給料所得・事業所得・資産 ( 土地・株式 ) を売却して得た 所得・預金等利子所得
必要経費
利子所得と資産所得以外の所得金 額
さまざまな控除 ( 基礎控除・配偶者控除・医療費控 除等 )
超過累進課税
住宅ローン控除・利額控
II.
法人
税
法人の企業活動の結果として生じる所得に課
税 益金益金
• 売上収入・資産譲渡収
入・利子収入
• 売上収入・資産譲渡収
入・利子収入
損損金金
• 売上原価・販売費・一
般管理等 費用や損収
• 売上原価・販売費・一
般管理等 費用や損収
III.消
費
税
原則としてすべての財・サービスに対する国
内消費に対する課税
特徴*経済活動に与える歪みが小さいが、課税対象
には共通の税率なので逆進性 ( 課税標準の増加に伴っ
て税負担が低くなる仕組み ) をもつという指摘もある 。