空気界面を利用した液晶分子の光配向技術を開発－多様な液晶デバイスを作るための新提案－

空気界面を利用した液晶分子の光配向技術を開発

--多様な液晶デバイスを作るための新提案--

名 古 屋 大 学 大 学 院 工 学 研 究 科 関 隆 広 教 授 福 原 慶 博 士 後 期 課 程 大 学 院

生 永 修作准教授 原光生助教 グ ープ 新た 液晶材料 光配向手

法を開発しました 液晶物質 デ スプ や光学情報 変換デバ ス 使

わ 産業上極 要 物質 す 液晶材料 応用 液晶 子 方向

を意 まま 簡便 揃え 技術 不可欠 各種液晶デバ スを作成す 上

鍵 ます 従来 液晶を挟 固体基板 表面 配向膜 液晶 子を

並べ 能力 あ 膜 を設け 手法 用い ました 本グ ープ

液晶物質 膜 空気 界面 配向能を持 スキン層を設け 液晶材料

を配向させ 新技術を開発しました 空気界面 形成さ スキン層 偏光

照射 配向させ 能力を持ち こ を利用し 液晶 子を自由 方向

配向させ 書 換え こ ます こ 際 膜を支持す 固体基板表

面側 配向させ た 操作 一 不要 す 液晶材料 用途 可能性を

広 新手法を提案す し 注目さ ます

こ 研究成果 ₂₀₁₄ 年 ₂ 月 ₁₈ 日発行 英国 科学雑誌 _Nature

Communications ^{誌 電子版 掲載さ ました}

空気界面を利用した液晶分子の光配向技術を開発

--多様な液晶デバイスを作るための新提案--

概要

液晶 子 配向法 子 並べ 方法 液晶 光学補償 注 1 ^{光学変換 等 製造 い 鍵 極 重要 技術 ま 固体} 基板上 設け 配向膜 注 ₂ 液晶 子 並べ まし 本研究 液晶材料 空気 界面 形 配向膜 高 子液晶材料 光 自由 配向 う

現象 発見 まし 空気側 形 薄膜 ₂₀ ナ ー 程度 く薄い キン 層 十 用い 配向膜 光 液晶材料 配向 う 光配向膜 あ 偏 光照射 自由 液晶 子 方位 定 ま ま 配向 何回

光 書 換え ま

手法 液晶高 子 支持 固体基板表面 一 手 加え 必要 あ ま

無機基板 け く キ 高 子 多様 基板 用い ま

今回 案 手法 高 子液晶材料 少量 光配向能 ッ 共重合体 混

熱処理 け 空気側 キン層 偏析 ま 注₃ ま ン ェッ ンタ ー 用い ば空気側 膜 画し 光配向 ま 場合観測 偏光 板 回転 ば い 画像 出現し 消え 繰 返しま

ポ ン

液晶材料 固体基板 挟 固体基板上 膜形 用い ま ま 固体基板上 配向膜 設け 液晶材料 子 配向 まし 今回見出

手法 固体基板 く 空気側 形 く薄い キン層 液晶材料 配 向 ま 図 ₁ 本手法 簡便 あ 液晶 作 セ 選択 大 く広

液晶材料 用途 拡大 可能性 あ ま

背景

液晶 デ スプ や光学情報 変換デバ ス 使わ 産業用極 要 物質 す そ 応用 液晶 子 方向を意 まま 揃え 技術 各種液晶デバ ス作成 必須 キー ー す 液晶 方向を揃え 従来 液晶物質を挟 固体基 板 た え ス基板 表面 丈夫 高 子膜を作成しそ ング処理 注 4 ^{液晶を配向させ ました 一方} 25^{年前 固体基板表面 起こ 光反} 応を用い 液晶物質を配向させ 手法 開発さ ました こ 光配向技術 注₅

精細 解像度 得 ング操作 生 静電破壊や ス 発生 不 具合を避け こ 特長 現在 液晶表示 大 生産プ ス 用い 始 います 基板表面 液晶材料 配向を光 外部刺激 配向させ 配

向を書 換え こ 表面 ン 表面 呼 ます

従来 ン 表面 し 固体基板 用い そ 常識的 手

法 した 本研究 空気側 表面 固定表面 存在し い いう意味 自由表面 _free surface ^{いう 設けた}20 nm^{程度 光 反応す 超薄スキン層を用い 空気} 側 液晶材料膜 子配向を光 自由 御す 方法を初 提案しました

研究 内容

空気側 光反応性高 子 薄膜を設け 手法 簡単 液晶高 子 空気側 偏析し やすい光応答性 ン ンを含 ッ 共 合体を数 ー ン 添加し 製膜 し ₁₂₀℃程度 数 ニー 熱処理 す け す 熱処理す こ こ ッ 共 合体 空気表面 偏析 注₃ します こ ッ 共 合体 空気側スキ ン層 光配向膜 ます 液晶高 子 ン 呼 棒状 子 膜 面 対し 垂直 配向します ッ 共 合体 表面 偏析す 水 配向す

う ます こ 状態 偏光を照射す 偏光 対し 直角方向 ン 配向します こ 現象を利用す ス 偏光を照射す こ 液晶配向

ーニング 基 く自由 画 ます 偏光顕微鏡 明暗 ーン 観測さ ます こ ーニング 画 何回 書 換え こ ます

表面へ スキン層 形成 別報 し 印 技術を使うこ ます 液晶高 子 膜をま 調製し そ 上 ここ 超微 塗布 可能 ン ッ 装置を用 い こ ッ 共 合体を 画塗布しました ここ 一例 し 富士山 画を 示します ₈₀℃程度 加熱し 偏光照射す こ 偏光顕微鏡 黒い背景 明 い印 画 浮 び上 ます 図₂

ス や ン ッ 塗布 得 解像度 し 現時点 １μ_m程度 得 います

果 意義

こ 手法 支持す 固体基板側 一 操作 不要 あ こ 特徴 す ス や 石 英 ン 無 機 固 体 基 板 良 い し ン ー PET ^や PI ^{膜 キ 高 子材料 ー 使えます そ} た 面 縛 こ く 基板を後 円筒 ー した形状へ 加工 す こ ます

今回 技術 空気側 表面 けを工夫す く 液晶高 子 薄膜を作成した後 自由 ス し 液晶配向を 画 こ 特徴 す こ 手段 今ま 液晶材料 配向法 た あ 操作 単純 け 液晶材料 応用 多様 広 こ 期待さ ます た え 表面 け光 当た 膜全体 配向を 御 使用す 液晶物質 透明 あ 必要 く 半導体や導電性特性を持

液晶材料 光 透過し くい膜 適用 可能 あ 期待さ ます 従来 光配 向技術 液晶材料 光を透過させ 必要 あ た 強く色 いた液晶材料 使用

ませ した こうした状況 液晶配向 プ ス 用途 大 く広 期待さ ます

熱処理や偏光照射を行わ け 印 し 画 ーニング 浮 出 いた 画 潜像 注₆ し 役割 ます 必要 時 け光照射す こ 像 浮 び上 こ 書 換え 可能 あ こ 液晶材料を偽造防止 ス 利 用す 新た 用途 適用さ 可能性 あ ます

今回 研究 ッ 共 合体 産業用途 観点 興味深い す ッ 共 合体 一般的 合成 手間 た そ 用途 限 い 現状 す

今回 技術 高価 高 子物質 あ 微 を高 子中 添加す あ い 微 を印 す こ 大 効果 発揮さ ます こうした考え方を ン 高

子材料技術 け ッ 共 合体 新た 利用拡大 こ 期待 し います

用語説明

注1 光学補償 ： 液晶 画面 正面 け く斜 見 色 変色

し い 設け 液晶 ビ画面 必 使用 い

注 2 液晶配向膜： 固体基板 特 操作 し け ば液晶 子 方位 特 規定 い 固体基板上 液晶配向膜 あ 作用 液晶 子 一様 並ぶ

注3 偏析： 例え 言え 牛乳を加熱す 空気界面 薄膜 自然 そ ー 近い 疎水的 高 子や 多い高 子 空気界面 偏析しや すい

注4 ビン 処理： 液晶材料を配向させ 手段 し 古く う 高 子薄膜を塗布し そ 表面を布 擦 手法 用い た こ 手法を ング処理 いう こ ま ング手段 液晶 生産 専 用い た

注5 光配向技術： ング処理 く 光照射 液晶を配向させ 技術 技術的 ング 利 点 多く ここ数年 液晶デ スプ 生産 用い

始 い

注 6 潜像： 写真 現像 画像 見え う 現像 前 状態 画像 記録 い 々 目 見え い う 像 潜像 いう 研究 場合 偏光 照射 現像 セ 相当

論文名

：

Free-surface molecular command systems for photoalignment of liquid

crystalline materials

著者名： 福原 慶¹_, 永 修作^1,2_, 原 光生¹_, 関 隆広¹

1

名古屋大学大学院工学研究科物質 御工学専攻

2

名古屋大学 ン ャー ス ー 掲載雑誌：

Nature Communications

掲載巻 ー 等： Vol. 5, article number 3320, 2014^年2^月 DOI: 10.1038/ncomms4320

発行₂₀₁₄年₂月₁₈日

研究助

科学研究費補助金 基盤研究(S) 23225003, ^基盤研究(B)25286025, ^若手研究(B) 25810117