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慶田ゼミ Keida's Website slide macro 12

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Academic year: 2018

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マクロ経済学 12

消費と貯蓄

慶田 昌之

(2)

消費

消費はGDP60%をしめる要素である。 マクロ経済全体に消費が及ぼす影響は大きい。 マクロの消費がどのように決定するかを考える。

(3)

消費の決定

すでに消費の決定理論については、いくつか述べている。 新古典派の消費理論

ケインズ型消費関数

(4)

新古典派の消費理論

今期の消費と来期の消費という、2財モデルを考える。 単純化のために所得は今期のみとする。予算制約線の傾きは

−(1 + r)となる。

今期の消費と来期の消費(したがって貯蓄も)は、無差別曲 線と予算制約線の接点で決まる。

(5)

新古典派の消費理論

(6)

新古典派の消費理論

新古典派の消費理論から、いくつかのことが導ける。 所得が増加したとき、消費、貯蓄ともに増加する可能性が ある。

利子率の変化によって、消費、貯蓄は影響を受ける。

(7)

ケインズ型消費関数

消費関数が次のような形状をしていると仮定する。ケインズ 型消費関数と呼ばれる。

C= C0+ cY C0 は基礎的消費と呼ばれる。 c は限界消費性向と呼ばれる。

(8)

ケインズ型消費関数

1が入ります。

(9)

ケインズ型消費関数

マクロ経済における代表的家計は一定の C0 という量の消費 を必要とする。

可処分所得Y が増加するにつれ、その c分だけ消費を増や していくと捉えられる。

(10)

ケインズ型消費関数

一方で、クズネッツはアメリカの1869年から1938年の長期 の時系列データを用いて、平均消費性向が0.9でほぼ一定で あるという事実を示した。

クズネッツが示した事実からは、次のような消費関数が得ら れる。

Ct= βYt

(11)

ケインズ型消費関数

この事実は、ケインズ型消費関数と矛盾する。

なぜならば、ケインズ型消費関数では正の切片(基礎的消費 C0)を持ち、平均消費性向も0.9よりは小さいものと考えら れるからである。

(12)

ケインズ型消費関数

このような理論と事実の乖離を埋めるべく多くの研究によっ て、次のようなことが分かっている。

クロスセクション・データ(1 時点で多くの家計の行動を観察 したデータ) ではケインズ型消費関数の当てはまりがよい。 また、時系列データであっても、長期と短期によって違いが ある。

(13)

ケインズ型消費関数

(14)

ケインズ型消費関数

1955年第1四半期から2005年第1四半期(全期間) 1958年第2四半期から1962年第4四半期

1971年第4四半期から1975年第1四半期 1983年第4四半期から1986年第4四半期 1993年第4四半期から1998年第3四半期

(15)

ライフサイクル仮説

個人が受け取る可処分所得は、一般に、時間を通じて変動 する。

この可処分所得の変動に応じて消費を変化させることは、個 人にとって望ましいものではない。

なぜならば、限界効用の逓減のためである。

したがって、可処分所得の多い時期は貯蓄をして、可処分所 得の少ない時期に貯蓄を取り崩すなどの、消費パターンの平 準化をすることが望ましいと考えられる。

(16)

ライフサイクル仮説

このように、可処分所得の変動ではなく、生涯所得によって 消費が決定するという考え方を、ライフサイクル仮説と呼ぶ。 もし、消費の平準化が望ましいとすると、各年の個人の消費 は、生涯所得を寿命で割ったものとなる。

(17)

ライフサイクル仮説

ライフサイクル仮説のもとでは、生涯所得の変動は、短期的 な可処分所得の変動よりも小さいと考えられるので、消費の 変動は、可処分所得の変動よりも小さくなると考えられる。 一方、生涯所得も可処分所得の変動とともに変動すると考え られ、長期的には、消費が可処分所得と同じように変動する と考えられる。

(18)

恒常所得仮説

恒常所得仮説では、消費は、現在の可処分所得ではなく、現 在から将来にかけての得る可処分所得の平均である、恒常所 得によって決まると考える。

消費は、時間を通じて平準化することが望ましいとすると、 可処分所得の一時的な増減によって消費を変動させるより も、現在から将来にかけての可処分所得を平準化させたもの に依存させる方が望ましいからである。

したがって、一時的な可処分所得の増減は、恒常所得を変動

(19)

恒常所得仮説

恒常所得は、毎期の可処分所得よりも変動は小さいと考えら れる。

観察される可処分所得の変動のうち、恒常所得の変動による と考えられる場合には消費を変動させ、恒常所得の変動によ らない場合には消費を変動させないと考えられる。

長期的には、可処分所得は恒常所得とみなせるので、消費と 可処分所得には比例的な関係(したがって、原点を通る直線 によって表される関係)が観察される。

一方、短期的には、恒常所得によらない変動によって可処分

(20)

貯蓄の決定

貯蓄は、消費の決定と同時に、可処分所得のうち消費されな い分として、決定する。

これまでにみたような、ライフサイクル仮説や恒常所得仮 説においても、消費の決定と同時に貯蓄も決定している。

(21)

日本の貯蓄率

(22)

日本の貯蓄率

日本の貯蓄率は伝統的に先進国の中でも高い水準で推移して いたが、近年、低下傾向にある。

その理由については、さまざまな議論がある。

高齢化によって高齢世帯が増加し、高齢世帯では所得以上の 消費、したがって貯蓄を取り崩しての消費を行うので、ライ フサイクル仮説と整合的であるという考え方がある。

参照

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