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計画的保全の考え方 公共施設マネジメントの取組概要 東京都府中市ホームページ

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Academic year: 2018

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(1)

府中市公共施設の計画的保全の考え方

平成26年4月

(2)

-目 次-

はじめに--- 1

1.公共施設の現状と課題--- 2

(1)公共施設の現状--- 2

(2)公共施設の課題--- 3

①機能上の課題--- 3

②財政上の課題--- 4

③管理上の課題--- 5

2.計画的保全の取組--- 6

(1)「事後保全」から「計画的保全」へ--- 6

(2)計画的保全の3つの柱--- 6

①質の確保--- 7

②コストの見直し--- 8

③情報の一元化--- 9

3.今後について--- 10

巻末資料

(3)

はじめに

本市は、近隣自治体と比較して、多くの公共施設(※)を有しています。これらは人口増加が急速

に進んだ昭和40年代から50年代前半にかけて建設されたものが多く、築30年以上が経過してい

るため、建物や設備機器の老朽化が進んでおり、今後、相次いで改修等が必要な時期を迎えることに

なります。また、近い将来、我が国全体が本格的な少子高齢化社会の進展を迎えることに伴い、介護

や医療、生活保護などの社会保障経費が増加する一方、生産年齢人口の割合が低下し、歳入が減少す

ることが見込まれるという厳しい財政状況を迎えます。

このような状況の中、本市では、平成24年度に公共施設を経営資源として捉え、施設の更新費用

が財政に与える影響を抑えるとともに、総合的かつ長期的視点による費用とサービスの最適化に係る

取組を進めていくため、「府中市公共施設マネジメント基本方針」を策定しました。

この方針を踏まえ、今後取り組むべき公共施設マネジメントは、「計画的保全」と「最適化」の2つ

の大きな考え方に分類されます。「計画的保全」とは、更新周期を考慮した計画的な保全を進めること

によって、施設の安全性の確保だけでなく、ライフサイクルコスト(LCC)の削減や保全業務の効率化

などを図る取組です。一方の「最適化」とは、施設の規模や機能、サービスなどを検証し、財政状況

や利用状況などに応じた適切な水準に見直していく取組です。

本資料は、「計画的保全」に関する基本的な考え方を定め、市民共有の財産である公共施設を将来に

わたって適正に維持、管理することを目的としたものです。

平成26年4月

※ 本資料で使用する「公共施設」とは、道路・橋りょう、公園、下水道などのインフラを除く公共

(4)

1.公共施設の現状と課題

(1)

公共施設の現状

本市が保有する公共施設約64万㎡のうち、築30年以上の建物が全施設に占める割合は42%

です。建物は築30年を経過すると、建物寿命に大きな影響を及ぼす屋上防水や外壁、重要な建築

設備機器などの更新や大規模改修の時期を迎えます。今後、築30年以上の建物の割合は急速に増

加し、10年後には74%、20年後には89%を占める状況となります。そのため、建物の安全

性の確保や大規模改修、建替え等にかかる経費が、今後ますます増加し、莫大な財政負担となるこ

とが予測されます。

築年別整備状況

築30年以上経過する施設の割合

42% 74% 89% 58% 26% 11% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

H24 H34 H44

築30年未満の建物 築30年以上の建物

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 45,000 50,000 S 33 S 35 S 37 S 39 S 41 S 43 S 45 S 47 S 49 S 51 S 53 S 55 S 57 S 59 S 61 S 63 H 2 H 4 H 6 H 8 H 10 H 12 H 14 H 16 H 18 H 20 H 22 H 24

延床面積(㎡) 築30年以上 42%

(5)

(2)

公共施設の課題

本市の公共施設の現状から次の3つの課題が考えられます。

多くの公共施設において、屋上防水や外壁、設備機器などの経年劣化が、今後更に進むと

見込まれます。これらの劣化を放置した場合、建物の機能が損われ、良好なサービスが提供

できなくなります。さらには、施設の寿命を縮めたり、施設の閉鎖に至ってしまうことも考

えられます。このような事態を回避するためには、施設の機能回復を図る「維持保全」を適

切に行っていくことが必要となります。

また、公共施設が多く建設された昭和 40 年代から 50 年代前半と現在では、社会情勢や人

口構成、市民ニーズなどが変化しており、公共施設に求められる機能も変わってきています。

このように新たな社会的課題、市民ニーズへの対応をするためには、公共施設の機能性の向

上を図る「改良保全」を行っていくことも必要となります。

なお、これまで学校や文化センターなどで実施してきた耐震改修は、安全性の向上を図る

改良保全となります。

機能上の課題

保守・・・点検の結果に基づき建物等の機能の回復又は危険の防止のために行う消耗部品の取 替え、注油、塗装その他これらに類する軽微な作業のこと。

修繕・・・劣化した部位・部材又は機器の性能、機能を原状(初期の水準)又は実用上支障の ない状態まで回復させること。ただし、保守の範囲に含まれる定期的な消耗部品の 取替えなどは除く。

改修・・・劣化した建物等の性能・機能を原状(初期の水準)を超えて改善すること。

社会的課題、市民ニーズへの対応 ・耐震性能 ・防災安全性能 ・福祉性能 ・環境性能

など

保守

保守

修繕 (機能回復)

機能停止 事故発生

維持保全

(保守・修繕)

改良保全

(改修)

(要求性能向上)

(初期性能)

(使用限界性能) 経年

維持保全と改良保全のイメージ

改修 (機能向上)

保守

● 老朽化への対応

● 社会的課題、市民ニーズへの対応

(例)耐震

(6)

本市の公共施設のうち、築30年以上の割合は、全体の42%を占めており、10年後に

は74%、20年後には89%を占める状況にあります。築年数に伴い、修繕にかかる経費

も今後大きく増加します。

また、施設は昭和40年代から50年代前半などに集中して整備されたため、今後迎える

大規模改修や建替えの時期も、同じように集中することが予測されます。

今後の厳しい財政状況の中、限られた予算を計画的に運用するには、建物の生涯に必要な

総費用であるライフサイクルコストを踏まえた長期的な視点での取組を検討する必要があり

ます。

ライフサイクルコストとは、建物の生涯に必要な総費用のことで、このうち初期投資の企

画・設計費、建設費などの「イニシャルコスト」が氷山の一角に例えられ、保守費、修繕・

改修費、光熱水費など施設を維持するのに必要な「ランニングコスト」は氷山の海面下の部

分に例えられます。

氷山の例えからも分かるように、「イニシャルコスト」に比べ「ランニングコスト」の方が、

大きな割合を占めており、ランニングコストの削減を図ることは、ライフサイクルコストを

削減する上で非常に効果的な取組です。

財政上の課題

ライフサイクルコストのイメージ

● 修繕にかかる経費の増加への対応

● 改修・建替え時期の集中への対応

イニシャルコスト

ランニング コスト

ライフサイクルコストの時系列イメージ

企画 設計費

建設費

保守費

光熱水費等 解体費 修繕・改修費

経過年数 イニシャルコスト ランニングコスト

ライフサイクルコスト

光熱水費等 修繕・

改修費

(7)

日常の保守や過去の修繕履歴、光熱水費、不具合の記録などの施設情報は、より効率的な

施設管理につながる重要な情報です。

しかし、現在の施設情報は個々に管理しており、保全に関わる様々な部署が必要な情報を

入手する際、効率の悪い状況にあります。適切な施設管理を行うためには、施設情報を一元

管理し、共有化する必要があります。

また、施設担当者は、適切な施設管理を行う上で、重要な役割を担っておりますが、その

ほとんどが事務職員のため、施設管理に関する専門性の高い情報や知識を習得する機会が少

ない状況にあります。施設を適切に維持、管理していくためには、それぞれに専門的な知識

を持った関係部署との連携を強化し、良好な施設管理体制を構築していく必要があります。

管理上の課題

● 個々に管理される施設情報への対応

(8)

2.計画的保全の取組

(1)

「事後保全」から「計画的保全」へ

前述した3つの課題に対して、従来のように不具合が起きてから対応する「事後保全」だけでは、

解決が難しい状況です。これからの施設管理は「事後保全」から「計画的保全」へ転換を図り、市

民共有の財産である公共施設を将来にわたって適正に維持、管理することを目指します。

(2)

計画的保全の3つの柱

計画的保全を推進するため、3つの柱を定めて取り組みます。

「計画的保全」とは、施設の現状を把握し、劣化状況に応じて更新周期を考慮した計画的な保全

を進めることによって、施設の安全性の確保だけでなく、ライフサイクルコスト(LCC)の削減や、

保全業務の効率化などを図る取組です。

解決

△ 建物の安全性に対する不安がある

△ 施設の機能停止などにより、市民サービスに悪影響を与える

△ 予算措置や修繕の対応に遅れが生じる

△ 施設本来の寿命より短いサイクルで更新する必要が生じ、経済的ではない

計画的保全の3つの柱

財政上の課題 機能上の課題

管理上の課題

「計画的保全」により期待する効果

3つの課題

○ 建物の安全性が確保される

○ 施設の機能停止を未然に防止し、市民サービスへの影響を少なくできる

○ 適切な予算措置や修繕の実施が可能

○ 施設本来の寿命より長持ちさせることができ、更新費用を削減することができる

情 報 の 一 元 化

質 の 確 保

コ ス ト の 見 直 し

公共施設を

将来にわたって適正に

維持・管理

転換

(9)

より多くの市民にとって利便性が高く、安全で快適に利用できる場として、施設の機能が

十分に発揮されるよう、保守や修繕を適切に行い、機能回復を図る「維持保全」と、バリア

フリー化や利用者ニーズに応じた改修など、機能性の向上を図る「改良保全」を計画的かつ

継続的に進め、施設の機能性の維持・向上に努めます。

また、公共施設を適切に維持、管理していくためには、施設管理講習会の開催や維持管理

マニュアルの活用など、技術的な側面も踏まえ、施設所管課を中心に関係部署が互いに連携

を強化し、良好な施設管理体制の構築を図ります。

質の確保

● 施設の機能性の維持・向上

(10)

築30年以上の施設が今後増えてくるため、修繕にかかる経費も大きく増加します。

限られた予算を計画的に運用するためには、ライフサイクルコストのうち、大きな割合を

占めるランニングコストの削減を図ることが、非常に効果的な取組です。光熱水費や保守費

など日常的な維持管理にかかる経費の見直しを図るとともに、省エネルギー対応型の設備機

器の導入などを行い、ランニングコストの削減を図ります。

また、施設は昭和40年代から50年代前半などに集中して整備されたため、これらの施

設が今後迎える大規模改修や建替えの時期も、同じように集中することが予測されます。

今後は、施設の劣化状況を踏まえた優先順位付けや長寿命化などにより、大規模改修や建

替え時期を分散化することで、財政負担の平準化を図ります。

コストの見直し

● ライフサイクルコストの削減

● 財政負担の平準化

今後、

大規模改

建替えにかかる

費用

更新費用の平準化のイメージ 平準化

今後、修繕 に投入可能 な予算

経年

優先順位付 による集中回避

優先順位付 による集中回避

今後

大規模

改修

建替

えにかかる

費用

今後、修繕 に投入可能 な予算

(11)

計画的保全を進めるためには、施設の建築年度や延べ床面積、構造などの基本的な情報の

ほか、日々の管理業務記録や、修繕履歴、また、光熱水費などが重要な情報となります。

これらの施設情報を一元化することにより、不具合に対する迅速かつ効果的な修繕対応や

保全工事の将来予測などが行え、施設全体にかかるコストの縮減や平準化という計画的保全

に務めることが可能となります。

また、施設管理に携わる各部署とも情報が共有化され、類似する施設と多角的に分析する

ことで、運用改善を行うなど、保全業務の効率化を図ります。

(12)

10

3.今後について

今後は、「府中市公共施設の計画的保全の考え方」を踏まえ、施設情報の一元化や関係部署との連携

体制の強化、ライフサイクルコストを考慮した施設整備、優先順位付けによる保全工事予算の確保な

ど、具体的な方策を明らかにした「府中市公共施設保全計画(仮称)」を策定し、計画的保全の実行性

(13)

11

巻末資料 【用語の定義】

用語 意味・定義 出典

保全

建築物(付帯設備を含む)及び諸施設、外構、植栽などの対象物 の全体または部分の機能および性能を使用目的に適合するよう維 持または改良する諸行為のこと。維持保全と改良保全とに分けら れる。

日本建築学会

維持保全 既存建築物の初期の性能を維持するために行う保全のこと。 (財)建築保全センター

建築物修繕判定手法

改良保全 既存建築物の初期の性能又は機能を上回って改良するために行な

う保全のこと。

(財)建築保全センター 建築物修繕判定手法

事後保全

建築等の部分あるいは部品に不具合・故障が生じた後に、部分あ るいは部品を修繕もしくは交換し、性能・機能を所定の状態に戻 す保全の方法のこと。

(財)建築保全センター 保全業務ガイドブック

予防保全

建築等の部分あるいは部品に不具合・故障が生じる前に、部分あ るいは部品を修繕もしくは交換し、性能・機能を所定の状態に維 持する保全の方法のこと。

(財)建築保全センター 保全業務ガイドブック

保守

点検の結果に基づき建築物等の機能の回復又は危険の防止のため に行う消耗部品の取替え、注油、塗装その他これらに類する軽微 な作業のこと。

国土交通省

保全業務共通仕様書

運転・監視 施設運営条件に基づき、建築設備を稼動させ、その状況を監視し、

制御すること。

国土交通省

保全業務共通仕様書

警備 施設内における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務のこ

と。

国土交通省

保全業務共通仕様書

清掃 汚れを除去すること及び汚れを予防することにより仕上げ材を保

護し、快適な環境に保つための作業のこと。

国土交通省

保全業務共通仕様書

点検

建築物等の部分について、損傷、変形、腐食、異臭その他の異常 の有無を調査することをいい、保守又はその他の措置が必要か否 かの判断を行なうこと。

国土交通省

保全業務共通仕様書

定期点検

当該点検を実施するために必要な資格又は特別な専門的知識を有 する者が定期的に行う点検のことをいい、性能点検、月例点検、 シーズンイン点検、シーズンオン点検及びシーズンオフ点検を含 めていう。

国土交通省

保全業務共通仕様書

日常点検 目視、聴音、触接等の簡易な方法により、巡回しながら日常的に

行う点検。

国土交通省

保全業務共通仕様書

改修 劣化した建物等の性能・機能を原状(初期の水準)を超えて改善

すること。

(財)建築保全センター 建築物修繕判定手法

修繕

劣化した部位・部材又は機器の性能、機能を原状(初期の水準) 又は実用上支障のない状態まで回復させること。ただし、保守の 範囲に含まれる定期的な消耗部品の取替えなどは除く。

(財)建築保全センター 建築物修繕判定手法

補修 部分的に劣化した部位・部材等の性能、機能を実用上支障のない

状態まで回復させること。

(財)建築保全センター 建築物修繕判定手法

更新 劣化した部位・部材や機器などを新しい物に取り替えること。 (財)建築保全センター

参照

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