周波数フィルタリング
( 2017 年 12 月 11 日)
浅井紀久夫
1
本日のポイント
• ローパスフィルタ
• ハイパスフィルタ
• 空間フィルタリングとの関係
教科書
周波数フィルタリング
2
画像のフーリエ変換
画像の横方向と縦 方向で別々の空間 周波数(横方向の空 間周波数は縦方向 の空間周波数の2 倍)を持つ正弦波
フーリエスペクトル
(元画像に含まれ る空間周波数に 対応した位置に、 ピーク(白い点)が 現れている)
フーリエスペクトル
(エッジがあるので、 高周波成分が含ま れる)
中央に、小さな四角 い領域
3
空間領域と周波数領域
• x,yであらわされる空間(空間領域)の関数
f(x,y)の画像が、u,vで表わされる別の空間( 周波数領域)の関数F(u,v)で表現される。
y
x 0
f(x,y)
空間領域
v
u 0
F(u,v)
周波数領域 フーリエ変換
フーリエ逆変換
4
周波数フィルタリング
• フーリエ変換の各周波数成分は、画像に含ま れるそれぞれの空間周波数の強さを表す
• フーリエ変換後の各周波数成分の大きさを、
各成分ごとに変えることにより、元の画像の 性質を変化させる
5
周波数フィルタリングによる処理
• 元の画像のフーリエ変換
• フィルタリングの出力
• は周波数フィルタ
– 各周波数成分にかけられる倍率に相当する
• フィルタリング出力は、周波数領域の表現
– フィルタリング結果の画像は、フーリエ逆変換して 得られる
) , ( vu F
) , ( vu G
) , ( )
, ( )
,
(u v F u v H u v
G =
) , ( vu H
6
一連の処理
• 入力画像から、周波数フィルタリングにより出 力画像を得るまでの一連の処理
入力画像
出力画像
フーリエ変換
フーリエ逆変換
) , ( vu
F G( vu, )
) , ( )
,
(u v H u v F
) ,
(x y
f g(x, y)
7
ローパスフィルタ
• 画像に含まれる空間周波数成分のうち、低周 波数成分は残し、高周波数成分を除去する
• 原点において、値が1になっている
– 入力画像の空間周波数の直流成分(画像の平均 的な明るさ)が、出力画像においても保たれる
8
ローパスフィルタの周波数特性
• u=u0までの低周波数成分はそのまま通し、そ
れ以上の高周波数成分は完全にカットする
フィルタ関数を3次元的にプロット vにおける断面
9
フィルタ
ローパスフィルタ適用結果
入力画像f(x,y)
フーリエスペクトル
フィルタ(LPF)
スペクトルと フィルタの積 出力画像g(x,y)
Y横方向の周波数成分に対応するピークが除かれ、 縦縞が消えて横縞だけの画像が得られる
10 縦方向よりも
横方向の方が 周波数が高い
実画像に LPF を適用
高周波成分が除かれ、平滑化された画像が得られている
11
実画像に LPF を適用
遮断周波数が1/2になったローパスフィルタ 強く平滑化 12
ガウス分布型 LPF
• ガウス分布に従う
• 原点( )で、値が1になっている
– 入力画像の空間周波数の直流成分(画像の平均 的な明るさ)が、保持される
) 0 , 0 ( )
,
(u v =
13
ガウス分布型 LPF 適応結果
入力画像 出力画像 出力画像
フーリエスペクトル フーリエスペクトル フーリエスペクトル
幅の狭いガウス分布 を用いているため、 高周波成分が多く制 御されている
14
LPF 出力結果の比較
不自然な濃淡の波
ある特定の周波数を境に急激にフィルタの 値が変化するために生じる
フィルタの値が滑らか に変化している
自然な平滑化
15
ハイパスフィルタ
• 画像の高周波数成分は残し、低周波数成分 を除去する
• 以下の式を利用して、ローパスフィルタから作 ることもできる
) , ( 1
) ,
(u v H u v
Hhigh = − low
16
実画像に HPF を適用
入力画像f(x,y)
フーリエスペクトル スペクトルと
フィルタの積 出力画像g(x,y)
画像の高周波数成分だけが抽出される
17
ガウス分布ハイパスフィルタ
• HPFの値が滑らかに変化している
ガウス分布を利用したハイパスフィルタ
18
バンドパスフィルタ
• 画像に含まれる空間周波数のうち、ある中間 的な周波数の範囲を通す
19
高域強調フィルタ
• HPF
– 画像の直流成分を含む低周波数成分を除去 – 画像の平均的な明るさが保たれない
• 高域強調フィルタ
– 画像の低周波成分はそのまま保ちつつ、高周波数成分 を強調する
• ハイパスフィルタから求める
• ローパスフィルタから求める
) , ( 1
) ,
(u v kH u v
Hh−emph = + high
) , ( 1
) ,
(u v k kH u v
Hh−emph = + − low
kは強調の程度を指定する定数
20
ガウス分布型高域強調フィルタ
• ガウス分布に従う
• 原点( )で、値が1になっている
– 入力画像の空間周波数の直流成分(画像の平均 的な明るさ)が、保持される
) 0 , 0 ( )
,
(u v =
21
高域強調フィルタ
• エッジが強調され、鮮鋭化された画像が得ら れる
入力画像
フーリエスペクトル
22
空間フィルタリングと周波数フィルタリング
• 周波数フィルタリングで用いられるフィルタ関数は、
• 空間フィルタリングで用いられるフィルタ関数のフー リエ変換となる
入力画像
出力画像
フーリエ変換
フーリエ逆変換
) , ( vu
F G( vu, )
) , ( )
,
(u v H u v F
) ,
(x y
f g(x, y)
空間フィルタリング
) ,
(
* ) ,
(x y h x y f
周波数フィルタリング
23
フーリエ変換の重要な性質
• 2つの関数f1(x,y)、f2(x,y)に対するフーリエ変換
• 記号*は、2つの関数のたたみ込み積分
2つの関数のたたみ込み積分をフーリエ変換した
ものは、それぞれの関数のフーリエ変換の積 に等しくなる
{
f1(x, y) f2 (x, y)} {
F f1(x, y)} {
F f2 (x, y)}
F ∗ =
( ) ( ξ η
f xξ
yη )
dξ
dη
f y
x f
y x
f
∫ ∫
∞
∞
−
∞
∞
−
−
−
=
∗ ( , ) , ,
) ,
( 2 1 2
1
24
フィルタ関数
• 入力画像をf(x,y)、フィルタ関数をh(x,y)とした
とき、f(x,y)*h(x,y)は画像の空間フィルタリン グに対応する
– h(x,y):インパルス応答
• 周波数フィルタリングに用いられるフィルタ関
数H(u,v)は、空間フィルタリングで用いられる
フィルタ関数h(x,y)のフーリエ変換となる
25
計算時間
• 周波数フィルタリング
– フーリエ変換とフーリエ逆変換を必要とするため、 時間がかかる
– フィルタ関数との積で済むため、時間短縮できる
• 空間フィルタリング
– フィルタ関数とのたたみ込み積分があるため、 時間がかかる
– たたみ込み積分は、フィルタの大きさが大きくなる に従い、計算時間が増加する
26
どっちが有利?
• 空間フィルタの大きさが小さいとき
– 空間フィルタリングが有利
• 空間フィルタの大きさが大きくなるに従って
– 周波数フィルタリングの方が有利
27
ガウシアンフィルタ
• ガウシアンフィルタhg(x,y)のフーリエ変換
ガウス分布のフーリエ変換は、再びガウス分布
(
2 ( ))
exp )
,
(u v 2 2 u2 v2
H g = −
π σ
+ 28
− +
= 2 2 2 2
exp 2 2
) 1 ,
( πσ σ
y y x
x hg
ここは、これでOK!
ガウシアンフィルタとローパスフィルタ
• 空間領域におけるガウシアンフィルタ
• ガウス分布型ローパスフィルタ
• 大きなσによる空間領域のガウシアンフィルタ
は、より強い(遮断周波数が低い)ローパスフ ィルタをかけることに対応する
29
平滑化フィルタ
=
w y w
rect x y w
x
hg ( , ) 12 ,
≤ ≤
=
その他 かつ 0
2 1 2
1 1 )
,
(x y x y
rect
v
v
u
v u
u
H
aveπω πω
πω πω
sin
) sin
,
( =
sinc関数:正弦関数をその変数で割って得られる関数 30
(矩形波のフーリエ変換はsinc関数)
ローパスフィルタの性質
• フーリエスペクトル|Have(u,v)|
– 周波数が高くなるに従って、小さくなっていく
– 高周波数成分除去の程度は、空間領域における 平均化フィルタの幅wが大きくなると強くなる
y=0の断面
31
v=0の断面
2 次元ガウス分布のラプラシアン
のフーリエ変換
• 2次元ガウス分布のラプラシアン
• そのフーリエ変換
− +
−
= 2 + 2 6 2 2 2 2
log 2 exp 2
) 2 ,
( πσ σ σ
y x
y y x
x h
( ) (
exp 2 ( ))
4 )
,
( 2 2 2 2 2 2 2
log u v u v u v
H = − π + − π σ +
32
LOG フィルタのフーリエ変換
• v=0における|Hlog(u,v)|
• バンドパスフィルタの特性
• σが大きくなると、通過する周波数帯域は 低い方に移動する
33
高域強調フィルタ
• 周波数領域における出力G ( vu, )
emph h−
{ }
) , ( )
, ( )
1 (
) , ( )
, ( )
1 (
) , ( )
, ( )
, (
v u kH
v u F k
v u F v
u kH
k
v u F v u H
v u G
low low
emph h
emph h
− +
=
− +
=
= −
−
周波数領域において、原画像 F(u,v)とローパスフィルタの結果 Hlow(u,v)を用いて、ある重み付け を付けて差を取る。
入力画像から平滑化画像を引く 空間領域の鮮鋭化フィルタと、周波数
領域における高域強調フィルタは本質 的に同じもの
34
課題の提出
• ファイルによる提出
– ローカルにフォルダを作る
(学生番号と名前の組合わせのフォルダ名) – 提出用Yドライブの中
– 2017/T5_映像メディア工学 – フォルダをコピー
• レポートは紙で提出
課題例
名前:高専太郎 番号:0000
タイトル:た、立った! 概要
ポイント:1つのカメラで撮影した写真に、 画像処理を施す
面白いところ:フィギュア(本物)と実写(パ ソコンに提示)の融合において、照明効果 を考慮する
手法:デジカメを使って素材を取得し、画 像処理ツールで輝度や色を修正する。実 写と実物が違和感なく見えるようにする。 手順:フィギュアを用意、背景画像を設定、 デジカメで撮影、画像処理ツールで編集、 調整
原理図など
SDガンダム