第 10 回 多元的国際市民社会---去年のシケプリにはなかったので
今回の主題-国際社会における国家の多元性・私法の多元性の意義は?
赤字はシケ対が分かりやすく補足した部分です。かならずしも重要とは限りません。 あとシケ対の理解が及んでない部分があれば申し訳ありません。
現代国際社会の現状
公的一義的判断主体としての国家の複数併存 実力行使の正当性判断問題 etc
要は現代国際社会では公的一義的判断主体(←私法成立の前提条件)が複数あって、 それらの相互関係の中で問題が発生しているということ。
国家が規律する範囲の拡大→国家間の規律の矛盾抵触の発生
国家管轄権(国家が自由に規律してよい範囲)の配分-従来は対人主権か領域主権かで 議論されていた。現実問題と しては実際に規律が交錯・競 合した際にどうするか。
国家・国際社会のとらえ方の変遷
国際法と国内法の未分化・・・中世封建社会
領域支配と対人支配の関係が非常に複雑で国際法・国内法という概念がなかった 国際法の分化・純化 国際公法・・・近現代
国家主権概念が生成され、公的一義的判断主体(=初めは君主、のちに変化)が登場し た。
これにより[国家]が完成し、[国際法]が顕在化。
つまり、近現代になって君主が登場して公的一義的判断主体(=国家)が生まれたことによ り
その裏返しとして国際法が生まれたのである。ここで一つの疑問が生まれる。世界に公的 一義的判断主体は一つで良いのではないか?多く併存させて相互の規律の矛盾・抵触を認 める必要はないのではないか?これに対する議論が Kant の議論である。
Kantの平和構想
国際法・・・単一の主権のもとへの統合は専制的権力を発生させるのでよくない。だ から諸主権国家は併存すべき。そうすると必要なのが国家間関係を規律 する国際法。
世界市民法・・・往来の自由を規定。商業活動を保障 これをもとに Savigny の低触法(国際私法)理論を見る Savignyの低触法(国際私法)理論
まず、法秩序の単位には属人主義(人的関係、血縁関係重視)、属地主義(一定の範囲規 律)
の二種類があるが、属人主義はある特定地域にで異なった法秩序が並存した際に最終的 に実力行使が為される危険性を孕むため、Savigny は属地主義をとる。
この前提の上で Savigny の議論は進む。
公的一義的判断主体(=国家)の存在により、その国民は私法が確保されるが、外国人 の
法的地位はどうなるのか?
→前提として内外人の法的平等があることから A 国人が B 国にいる際には B 国の法 を本拠とする(=それによって守られる、特別裁判管轄)という議論は否定しえな
い。
しかし A 国人が私人である以上その住所地法(=資産がある場の法、A 国の法)を 本
拠とする(外国法を適用、一般裁判管轄)ことも認められてしかるべきだろう。た だ
し、例外が二つ設けられる。上の例で言うと A 国の法が国家の高権的政策的配慮 による規律である場合と、B 国が自国の私法の自律性維持のために A 国の法を認 めていない場合である。
抵触法的処理(普遍的な規律)の前提 1 自国の私法構造をもつ
2 内外人の平等のもと外国人に私法的保護を与える 通商による抵触法的処理の要請
取引二層構造と債権・物権関係の組み合わせ 通商による抵触法的処理の意味-低触法理論
1 公法が多元的だから様々な私法が確保される 2 ①のより自由な通商可
3 抵触法的処理が可能とすると①②により2種類の裁判可 4 ③により国家の規律が消極的になりさらなる自由が確保される
低触法理論について
これにより軍事力を用いない安定が可能
これは国家間条約ではなく法学者の国際的協力で実現されるべき 最後は余談のようなものなので省略。