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第1章 計画の策定にあたって 健康・食育みはらプランを策定しました 三原市ホームページ

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Academic year: 2018

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(1)

計画の策定にあたって  

我が国の健康づくり運動の変遷を見てみると,昭和53(1978)年に第1次国民の健康づくり運動※2 がスタートし,以来今日に至るまでに3度の改定が行われ,平成24(2012)年には第3次国民健康づ くり運動が終了したところです。

この第3次国民の健康づくり運動(以下「健康日本21」)では,壮年期死亡の減少,健康寿命※3 の延伸,生活の質の向上を目的に,一次予防を重視した個人のライフスタイルの改善や健康増進 を支援するための環境整備,多様な分野の連携による健康づくりの推進などに取り組まれてきま した。

平成25(2013)年度を初年度とする第4次国民健康づくり運動(以下「新健康日本21」)では, 健康日本21の成果と課題を踏まえた上で,めざす社会の姿として「すべての国民が共に支えあ い,健康で幸せに暮らせる社会」を掲げ,具体的な社会のイメージを7項目にわたって解説してい ます。

この中では,「希望」「生きがい」「相互扶助」「社会参加」「健康格差の縮小」などが キーワードとして登場しており,また,「疾病や介護を有する方も,それぞれに満足できる人生 を送ることができる社会」という表現で「一病息災」※4を実現する社会の重要性が表現されてい ます。

この「一病息災」という健康の捉え方は,別項においても「新たな理念と発想の転換」とし て,「これまでの9分野の分類設定や理念にとどまらず,病気や障害があっても相当に生きられ るアプローチが必要」と表現されており,新健康日本21を推進するにあたっての重要な考え方と して位置づけられていることがうかがえます。

そして具体的には,「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」「生活習慣病の発症予防と重症化 予防の徹底」「社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上」「健康を支え,守るための社 会環境の整備」「食生活,運動,休養,喫煙,飲酒及び歯,口腔の健康に関する生活習慣及び社 会環境の改善」という5つの基本的方向性が示されました。

一方,食育については,栄養バランスの偏った食事,肥満や生活習慣病の増加など健康の問 題,「食」の安全の確保,伝統ある食文化の喪失,食糧自給率の低下などを背景に,平成 17(2005)年7月食育基本法が施行され,国を挙げて食育に取り組むこととなりました。

この法律に基づき,国は第2次食育推進基本計画を平成23(2011)年に策定し,「周知」から

「実践」へというコンセプトのもと,「生涯にわたるライフステージ※5に応じた間断ない食育の 推進」「生活習慣病の予防及び改善につながる食育の推進」「家庭における共食(きょうしょ く)※6を通じた子どもへの食育の推進」の3項目を重点課題に取り組むこととしています。

(1)健康づくり,食育

※1

をめぐる国の動向

1 計画策定の趣旨

第 1

※1:食育=生きる上での基本であって,知育・徳育・体育の基礎となるもの。さまざまな経験を通じて「食」

(2)

図:第4次国民健康づくり運動(新健康日本21)の概要

【めざす姿】

すべての国民が共に支えあい,健康で幸せに暮らせる社会

【基本的方向性】

⃝子どもも大人も希望のもてる社会

⃝高齢者が生きがいをもてる社会

⃝希望や生きがいをもてる基盤となる健康を大切にする社会

⃝疾病や介護を有する方も,それぞれに満足できる人生を送ることのできる社会

⃝地域の相互扶助や世代間の相互扶助が機能する社会

⃝誰もが社会参加でき,健康づくりの資源にアクセスできる社会

⃝今後健康格差が広がる中で,社会環境の改善を図り,健康格差の縮小を実現す  る社会

⃝健康寿命の延伸と健康格差の縮小

⃝生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底

⃝社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上

⃝健康を支え,守るための社会環境の整備

⃝食生活,運動,休養,喫煙,飲酒及び歯,口腔の健康に関する生活習慣及び  社会環境の改善

新健康日本21では「相互扶助」,第2次食育推進基本計画では「共食(きょうしょく)」 ということばに見られるように,健康づくりや食育の推進にあたっては,家族のつながり や地域に住んでいる人同士のあたたかいつながり(ソーシャルキャピタル)を再構築し,支 え合いや助け合いができる地域づくりが求められる時代となりました。

図:第2次食育推進基本計画の概要

【コンセプト】

①生涯にわたるライフステージに応じた間断ない食育の推進

②生活習慣病の予防及び改善につながる食育の推進   

③家庭における共食(きょうしょく)を通じた子どもへの食育の推進

「周知」から「実践」へ

【 重 点 課 題 】

本計画の策定にあたっては,これまで述べたような国の動向を視野に入れ,前期計画の基本理念 を踏襲しつつ,時代が求める新たな健康課題・食育課題の解決をめざし健康寿命の延伸を図りま す。

(3)

これまで「健康」は,「病気」と対立する概念として語られてきました。「健康とは病気がない こと」という健康観に基づき,病気の早期発見・早期治療及び病気の発症につながる生活習慣等 の改善を中心とした健康づくりが一般的に展開されてきました。

しかしながら,日常の市民生活に目を向けてみると,病気や障害を抱えながら元気に生活してい る人を多く見かけます。とりわけ,高齢社会を迎えた現在において高齢期を無病で乗り切ることは たいへんな困難を抱えているといえます。

新健康日本21が「一病息災」を唱えているように,現代社会においては病気の有無が必ずしも健 康を否定するものではなく,病気を持ちながらでも元気に生活する力を養うことが求められていま す。本市においても,高齢者比率が29.1%と高齢化が進行している現状を考えると,このような

「一病息災」の健康観を健康づくりの基本に据えることは,大変重要であると考えます。

そこで,今回の計画策定にあたり,「健康」の概念を「病気や障害の有無に関わらず,病気予防と 元気増進のバランスをとりながら,その人らしく生きている状態」と定義し,「一病息災」の健康 を実現するための計画をめざしたいと考えます。

(2)新たな健康観

図:一病息災を視野に入れた新たな健康観の考え方

健康とは,病気や障害の有無にかかわらず,

病気予防と元気増進のバランスをとりながら,

その人らしく生きている状態

病気 予防 元気 増進

●病気を減らすためにこれまで  取り組んできたこと

 健診受診,食生活改善,運動  推進,ストレスコントロール  飲酒・喫煙習慣改善 等

●元気を増やすためにこれから  取り組みたいこと

 生きがい・目標づくり,活躍  の場づくり,ふれあい促進,  自分らしい生き方発見,ゆと  りを感じられる生き方 等

<1ページ>

※2:第1次国民の健康づくり運動=昭和53(1978)年∼昭和63(1988)年の,本格的な少子・高齢化社会を意 識した国民の健康づくり対策。

※3:健康寿命=認知症や寝たきりにならないで,健康で自立した生活ができる期間のこと。

※4:一病息災=病気もなく健康な人よりも,持病を持っているくらいのほうが健康に気を配り,かえって長 生きするということ。

※5:ライフステージ=人の一生を,出生から,学校卒業,就職,結婚,出産,子育て,リタイアなどの人生 の節目によって変わる生活に着目して分けた各段階のこと。

※6:共食(きょうしょく)=誰かと一緒に食事を共にする(共有する)こと。

(4)

2 計画の位置づけ

⃝ 本計画は,健康増進法第8条※1に基づく市町村健康増進計画及び食育基本法第18条※2に基 づく市町村食育推進計画を一体的に作成するものです。

⃝ 本計画は,第1次健康みはら21計画及び三原市食育推進計画が平成24(2012)年度で終了する のにともない,各計画の成果と課題を整理し,平成25(2013)年度∼平成34(2022)年度までの 10か年のビジョンと具体的施策を示す第2次計画として策定するものです。

⃝ 本計画は,「三原市長期総合計画」を上位計画とし,その保健福祉分野の計画である「三原 市総合保健福祉計画」の一つを構成するものとして,これからの三原市の健康づくり及び食 育推進の方向性を総合的に示す計画として位置づけられます。

図表  本計画の位置づけ

【三原市長期総合計画】

海・山・空

夢ひらくまち

一人ひとりが

輝くまち

実感できるまち 幸せを

生み出すまち 活力を

健やかに

暮らせる

安らぎのまち

福祉都市

構 想

【理 念】 【主導的な構想】 【施策大綱】

【三原市総合保健福祉計画】

三原 市高 齢者 福祉 計画

・ 三原 市介 護保 険事 業計 画 健康

みは 21ら 計画

三原 市食 育推 進計 画

三原 市障 害者 プラ ン

三原 市次 世代 育成 支援 行動 計画

三原市地域福祉計画

(すべての福祉施策のベースとして) 健康・食育みはらプラン本計画

※1:健康増進法8条=健康増進法は,平成14(2002)年8月に,国民の健康づくり・疾病予防を積極的に推進す るため制定された。その第8条に,市町村は,住民の健康増進の推進に関する施策についての計画作成を努 めるよう記されている。

※2:食育基本法第18条=食育基本法は,平成17(2005)年7月に,国民が健全な心身を培い,豊かな人間性を はぐくむため,食育に関する施策を総合的かつ計画的に推進すること等を目的に施行された。その第18条 に,市町村は,区域内における食育の推進に関する施策についての計画作成を努めるよう記されている。

(5)

本計画の期間は,平成25(2013)年度を初年度とし,平成34(2022)年度を目標年度とする 10年間とし,平成29(2017)年度(中間年)において見直しを行うものとします。

3 計画の期間

図表  本計画の期間

(2013年度)H25 (2014年度)H26 (2015年度)H27 (2016年度)H28 (2017年度)H29 (2018年度)H30 (2019年度)H31 (2020年度)H32 (2021年度)H33 (2022年度)H34

(本計画)健康・食育みはらプラン(第2次)

中間見直し

4 計画策定の経過

 本計画は,つぎのような体制で策定しました。

⃝ 総合保健福祉計画推進等委員会

 三原市総合保健福祉計画を構成する各計画の策定手順や計画素案の承認を行う委員会です。 健康みはら21計画及び三原市食育推進計画の策定においても,本委員会により計画策定手 順や計画案の検討,承認を行いました。

⃝ 健康みはら21計画及び三原市食育推進計画策定委員会

 三原市総合保健福祉計画は,三原市地域福祉計画を基本に,保健福祉分野の施策を,統一 的・一体的に整備するものです。健康みはら21計画,食育推進計画の策定においても,他の 計画(地域福祉計画,高齢者福祉計画・介護保険事業計画,障害者プラン,次世代育成支援 行動計画)との整合性を持たせるよう,各分野の有識者等によって構成される「健康みはら 21計画及び三原市食育推進計画策定委員会」を設置し,審議を行いました。

⃝ 庁内体制

庁内体制としては,保健福祉部の関係各課のほか庁内の関係課と連携をとりながら,計画 策定のスケジュール管理や「健康みはら21計画及び三原市食育推進計画策定委員会」への資 料作成及び審議内容の計画への反映等を行いました。

(1)計画の策定体制

(6)

(2)アンケート調査の実施

市民の健康づくりや食育に関する意識等を把握し計画に反映する目的で,15歳以上の市民 に対して「健康みはら21計画及び三原市食育推進計画に係るアンケート調査」を実施しました。 アンケートは,市内に在住する満15歳以上の市民を無作為に2,500人抽出し,郵送による配布 回収を行いました。回収数は1,327件で回収率は53.1%でした。

アンケート回答者の内訳は,性別では,男性46.0%,女性53.1%,無回答0.9%,年代別で は,15∼19歳5.8%,20∼39歳22.2%,40∼64歳41.4%,65∼74歳20.4%,75歳以上7.5%,無回 答2.6%の割合でした。

調査対象者 市内に在住する満15歳以上(平成24年4月10日現在)の 市民の中から無作為に抽出

配 付 数 2,500人

調 査 方 法 郵送による配付・回収 調 査 期 間 平成24(2012)年5月∼6月 調査票回収数(回収率) 1,327件(53.1%)

表:アンケート調査の概要

図:アンケート回答者の年代別内訳

(3)市民ワークショップの実施

本市における健康づくりや食育の現状を市民と共有し,第2次計画における課題と方策を検討す る目的で市民ワークショップを開催しました。

ワークショップは,市全域を対象としたワークショップを3回,本郷,大和,久井地区での地 区別ワークショップを各1回開催しました。ワークショップで出された意見は,本計画の第4 章において,現状分析や課題の抽出,課題に対する具体的取り組みの提案などに反映してい ます。

※ワークショップ=住民が主体になって地域課題を解決する際に用いられる手法の1つ。

地域にかかわるさまざまな立場の人々が参加して,地域社会の課題を解決するための改善計画を立てたり, 進めていく共同作業。

全体(N=1,327)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

7.5% 20.4% 41.4%

22.2% 5.8%

15∼19歳 20∼39歳 40∼64歳

65∼74歳 75歳以上 無回答

2.6% 図:アンケート回答者の性別内訳

全体(N=1,327)

0% 20% 40% 60% 80% 100%

53.1% 46.0%

男性 女性 無回答

0.9%

(7)

① 市全域を対象としたワークショップの実施状況

回数 開催月日 開催場所 参加

人数 内   容

1 8月22日(水) 三原市中央公民館 53人

⃝市民ワークショップの趣旨説明

⃝健康や食育の考え方について

⃝グループワーク「計画で実現したいこと」

⃝グループワークの成果共有

2 9月 4日(火) 三原市中央公民館 47人

⃝市の食及び食育の現状(アンケート調査結  果報告,目標の達成状況)

⃝グループワーク「課題別食育の実態につい  て意見交換」

⃝グループワークの成果共有

3 9月18日(火) 三原市中央公民館 49人

⃝市民の健康意識・実態(アンケート調査結  果報告,目標の達成状況)

⃝グループワーク「テーマ別健康づくりにつ  いての意見交換」

⃝グループワークの成果共有

② 地区別ワークショップの実施状況

開催

地区 開催月日 開催場所

参加

人数 内   容

久井 9月25日(火) 久井保健福祉

センター 27人 ⃝市民ワークショップの趣旨説明

⃝健康や食育の考え方について

⃝グループワーク「健康や食育についての意  見交換」

⃝グループワークの成果共有 本郷 9月26日(水) 本郷保健福祉

センター 18人

⃝市民ワークショップの趣旨説明

⃝健康や食育の考え方について

⃝グループワーク「健康や食育についての意  見交換」

⃝グループワークの成果共有 大和 9月26日(水) 大和保健福祉

センター 19人

⃝市民ワークショップの趣旨説明

⃝健康や食育の考え方について

⃝グループワーク「健康や食育についての意  見交換」

⃝グループワークの成果共有

【参集範囲】母子保健推進委員※1,健康づくり推進員※2,民生委員児童委員,商工会議所,農政 局,町内自治組織,薬剤師会,栄養士会,運動普及リーダー※3,食生活改善推進員※4,みはら ウィメンズネットワーク※5,東部保健所

【参集範囲】母子保健推進委員,健康づくり推進員,民生委員児童委員,運動普及リーダー, 食生活改善推進員,町内自治組織

※1:母子保健推進委員=地域の子どもとお母さんの健康を守る身近な子育てサポーターのこと。市から委 嘱されている。

※2:健康づくり推進員=地域で健康づくり活動を推進するリーダーのこと。自治会長の推薦を受け,市か ら委嘱されている。

※3:運動普及リーダー=運動を通して,地域の自主的な健康づくり活動を支援するリーダーのこと。

※4:食生活改善推進員=健康づくりや食生活について,地域に広めるボランティアのこと。

※5:みはらウィメンズネットワーク=三原商工会議所女性部会,三原市女性会連合会など9つの団体が連 携し,男女共同参画社会の実現に向けて活動を推進している。

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