小学校におけるバンド指導に関する一考察 : ブリティッシュスタイルのブラスバンドを中心として
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(2) ンド活動を取り巻く環境は年々厳しくなってお. 3、研究の概要 第I章では教育課程における管打楽器活動の. り、予算や活動時間・内容等に制約が加えられ. 位置づけについて、主として学習指導要領にお. る傾向にある。また、インタビュー調査から、. ける特別活動、音楽科における器楽教育の位置. 管楽器が未経験という指導者が多く存在してい. づけなどについて史的考察を行なった。. ることも明らかとなった。そのことから、小学. 第I1章では、小学校バンドの黎明期から今日. 校においては、楽器指導やメンテナンス等の面. までの活動の情況について歴史的認識を深めた。. において、ブラスバンドの方が吹奏楽よりもベ. そして、編成の異なる(金管バンド・吹奏楽・. ターであるといえる。. ブラスバンドの3種類)小学校バンドに関して、. 第皿章の合奏記録の比較・分析を通して、小. それぞれの活動の目的、活動内容、指導・運営. 学校バンドにブラスバンドの編成を取り入れる. の困難性、楽器編成の特徴等について、指導者. ことによる優位性について次の6つを確認する. へのインタビューを通して考察を行なった。さ. ことができた。①パート・個人にまで目が行き. らには、それをもとに各編成に共通する点と異. 届きやすい。②少人数から取り組むことができ. なる点についても論述した。. る。③指導がしやすい。④演奏がしやすい。⑤. 第皿章において、小学校の吹奏楽・ブラスバ. アンサンブルがしやすい。⑥音楽表現がしやす. ンドの合奏をフイ』ルドワークとして実際に見. い。これらについては、同属楽器が多く存在し. 学し、合奏記録を作成した。その合奏記録を元. ているというブラスバンドの編成上の特性が大. に、比較・分析を通して小学校にブラスバンド. きく影響していると考えられる。. を導入する際の音楽的な可能性について考察し. 今回の合奏記録は吹奏楽・ブラスバンドとも. た。. に1校ずつであり、しかも1時間の記録であっ た。データとしては少ないといえる。今後、多. 4、結果と今後の課題. くのデータを収集することでさらに考察を進め. 第I1章第2節のインタビュー調査の中の活動. たいと考えている。またブラスバンドは日本に. の目的に関する回答からは、r活動を通して音楽. おいてはまだまだ認知度が低く、活動の継続性. を好きになってほしい」「子どもの情緒を育てる」. や選曲等においても課題が山積している。旋律. 等の、指導要領(音楽科)との関連性や、「相手. 楽器であるコルネットに対する演奏上の負担が. に感謝の気持ちを持つ」「仲間のことを想う」等、. 大きく、その指導に関して具体的な方法の確立. 指導要領(特別活動)との関連性も見られた。. が求められている。. また、バンド活動を通して児童は音を出す楽し. これらの課題については、筆者自身がこれか. さを見つけ、音楽に対する知識・技能を身にづ. ら教員として学校現場に立ち、指導法の研究・. けようとしている、という事例や活動を通して. 実践を行うとともに、ブラスバンドの普及に努. 異学年の交流が深まり所属感、つまり帰属意識. めていきたい。. が生まれている、等の内容がインタビュー調査 から明らかになった。上記を受けて、バンド活 動には教育的意義が存在すると考えられる。. しかしながら前述の通り、小学校におけるバ. 一367一. 主任指導教官 竹内 俊一.
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