• 検索結果がありません。

スキャナで読めるマークシートを活用した小テスト通過型単位認定方式

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "スキャナで読めるマークシートを活用した小テスト通過型単位認定方式"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)情報処理学会第 79 回全国大会. 4E-06. スキャナで読めるマークシートを活用した 小テスト通過型単位認定方式 小川健† 専修大学・経済学部・国際経済学科・講師† 1.教育改善の目的・目標 ①定期試験などでは成績不良によるやり直し をさせられない,②その場で採点ができない, 単位認定上鍵になる項目の採点結果をその場で (到達度の低い)学生に出せない,③文章記述 では公平だと学生が一目で分かるような形にな らない。④オンライン・システムの小テストで は監視の目・公平性の担保が難しい,⑤従来の 「アクティブ・ラーニング」では到達度を見る 科目における公平性の確保には腕が必要である, ⑥アクティブ・ラーニングに馴染めず取り残さ れた教員が関心を持つ可能性のある手法が提示 されていない,この6点を従来では抱えていた。 これらを解決する手法として本報告で注目す るのが,(本来は旧聞には属するが)近年登場 してきたスキャナを利用したマークシートであ る。学生の多くはマークシートによる試験を多 かれ少なかれ受けていて,マークシートへの抵 抗感は薄れてきている。しかし,従来の専用読 み取り機を必要とするマークシートとは異なり, 現在では手持ちのスキャナで読めるマークシー トが登場してきている。専用の読み取り機は高 額ないし動かせない等の事情で,多くの場合で はその場で採点することが出来なかった。しか し,スキャナであれば持ち運びができるものも 多く,教員の手元に用意することも備品として 準備することも比較的容易である。教育関係専 用の予算がなかなか付けられない大学でも,ス キャナであれば研究用途でも必要になる説明が 可能になるので,多くの教員が用意し易い。そ の場で採点をして結果を伝えることが,(一斉 では難しくても)個々に対しては可能になる。 本発表で提唱するのは,このスキャナで読め るマークシートを活用した小テスト通過型の単 位認定方式である。小テストの通過を単位認定 に課すことで,到達度の低い学生は再試を受け させる形でより個別対応が可能になる。スキャ ナで読めるマークシートを活用することで,持 ち運びが可能なスキャナを教室など再試会場に Quiz-pass Type's Unit Certification System that Leverages Marksheets that can be Read by a Scanner †Lecturer, School of Economics, Senshu University. パソコンなどと共に持ち込める。再試を受ける 場合にその場で採点を行い,その場で結果を確 認した上で到達度の低い学生がその場でやり直 しできるようになる。採点を希望する時期が重 なったとしてもスキャナで読み取れば結果が出 るのであれば,まとめて採点して学生にその場 で結果を見せることも可能になる。機械を通し て採点をしているので,学生の目にも(単位の 認定・不認定に関して)公平だということが分 かり易い。到達度の低い学生にしても,その場 でやり直しができることで「この問題が解けた ら」という演出ができる。到達度の低い学生の 多くにとって,「この問題が解けたら」と絞り 込むのは理解意欲に有益になる。 2.授業概要と教育改善の内容 今受け持っている専修大学の国際経済論では, 小テストの回数を2回に制限すると共に,小テ スト通過を単位認定に必須とし,到達度の低い 学生には(成績提出まで,ではあるものの)通 過するまで何度でも再試を実施する形を取った。 本試は授業時間内に一斉に行うものの,再試は 授業時間外(昼休みなど)に行うことで(解く ときは一斉でも)採点のために持参する時間差 を利用して,個別の対応を出来る限り取れるよ うにした。再試会場にはスキャナとパソコンを 持ち込み,その場で複数の人数が来ても採点で きるようにした。再試は通過する,ないし諦め るまでは何度でもやり直す形にした。 小テストは「計算(・判断)の小テスト」と し,数値計算ではその答えを桁数分用意して埋 めさせる形(数値は選択式にしない)を取った。 普段の講義では定性的な話を中心に行い,計算 部分は(そのまとめということで)あえて講義 時間内では扱ってはいない。小テストには問題 傾向を詳細な解答例と共に用意し,事前に配布 することで解答例を基に勉強できるようにした。 小テストの本試では問題傾向の内容を十分に理 解すれば解けるようにしたものの,時事的な項 目も含めて構造は同じでも見た目に違う問題を 入れることも行い,小テスト本試でも詳細な解 答例を用意した。再試の問題は基本的に小テス ト本試と同じ形式にし,再試の問題は2通り用. 4-439. Copyright 2017 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 79 回全国大会. 意することで直前に解いた数値例と異なるよう にした。また,2年目からは本試の通過率を上 げると共に学生からの要望に応えて(正規の時 間ではなく6限等の補講の時間などに)問題の 解き方の解説の時間を設けることにした。6限 としているのは,自力で解く練習をする,理解 するために解く作業は自ら行うことが大事で, これが十分にできる場合には解き方の説明を聞 く必要のない学生が出てくるからである。 定期試験まで再試を通過できていない場合に は,定期試験後に丸1日教室を取った上で再試 を行う形を取った。定期試験が近づくと,他の 科目に追われて1科目あたりにかけられる時間 がかなり少なくなる。そこで,全ての定期試験 が終わって他に追われる科目がなくなった直後 に,丸1日再試を行い,自由に来られるように した上で,必要ならば補足説明もし直したうえ で,再試を通過するまで実施した。 総合的な採点項目は複数用意し,その中で単 位認定に関するハードルとして通過型の小テス トを課す方式を取った。普段の講義内容につい てはまとめの小問とその及第点ぎりぎりの解答 例を提示することで,それをミニッツ・ペーパ ー同様に書いて提出することで,小テストさえ 通過すれば普段の講義は聞かなくてもよいとい う姿勢を防ぐことにした。1年目後期からは教 科書の指定に意味を持たせ,手元に置く意味を 出させるために,各回での提出項目には教科書 の該当部分の抜き出しを毎回入れるようにした。 また,文章記述による理解度の判定や応用項目 における計算・判断の問題等は別途定期試験な どで課すこととし,マークシートでは判断でき ない内容も理解に問えるようにした。. 後の最終公式再試日として丸1日行った再試で は,通過を希望した全ての学生が(最後まで行 うのは最終電車近くまでかかったが)通過した。 後期も(他の科目と合わせて)2日間同様に実 施した限りでは,同様に通過を希望した全ての 学生が(最後まで行うのは最終電車までかかっ たが)通過した。 特に到達度の低い学生への個別対応について は,通常のオフィス・アワーだけでは聞きに来 る学生も稀なので,十分な効果が認められない 場合が多い。定期試験だけで実施をした場合に は理解させられないまま落とすか,下駄をはか せて通過させることになりかねない。このスキ ャナで読めるマークシートを利用した小テスト 通過型単位認定方式を利用することで,到達度 の低い学生をふるいにかけた上で,小テストを 通過させるための補充説明という形で個別対応 が可能になる。. 4.結果と考察 明らかになったこと:本来必要な計算・判断 の重要項目は定期試験では課しても多くの学生 に理解させられないまま学期を終わる状況であ ること,スキャナで読めるマークシートによる 小テスト通過型単位認定方式を取ることでその 多くの部分に理解の担保がある程度できるよう になったことが明らかになった。 貢献した要因:再試などでやり直しが何度で もできるようにしたこと 貢献した程度:本試の通過率と単位の取得率 から考えると,理解水準に達するのは定期試験 で行ってしまうと 20%前後の可能性があるのが, スキャナで読める小テスト通過型単位認定方式 では 60%以上まで理解到達が上がった。これが 3.教育実践による教育効果とその確認 実現できたのは,こうしたスキャナで読めるマ 初年度は 40 名程度であるが,小テスト#1 の本 ークシートを活用した小テスト通過型単位認定 試での通過率は当初 5/32(約 16%)と決して芳しい 方式による所である。 ものではなかった。この傾向は#2 でも変わるこ ICT(このマークシート)の利活用の注意点:今 とがあまりなかった。計算・判断の小テストを はまだ各マークシートが各社専用の形になって 通過型としたため,計算をそもそも不得手とし いて,それぞれの会社が抱える法式に左右され ている学生の多くが選択しなかったセレクショ ている。例えばシートを買う代わりに残りの基 ン ・ バ イ ア ス の 問 題 も あ る 。そこで,次年度 本的な項目はタダとなるスキャネットシート等 (実出席は葯 80 名)からは小テストの直前の週 の場合,そのシートの調達費用が課題となる。 の6限に補足説明を行うことにした。その結果, 教育用の予算が十分に個人教員に割り当てられ (#1 で小テストの重要性を認識したから,とい ない大学の場合,費用を自費で担う可能性が出 う 可 能 性 が 含 ま れ る が ) 2 年 目 の #2 で は てくる。これに対してライセンスを契約するこ 25/65(約 38%)まで本試での通過率は改善した。 とでマークシートの型紙ファイルが貰え,マー (補足情報:2 年目の後期の小テスト#1 通過者 クシートを印刷する形式であるマークシート読 は 17/54 で通過率約 31.5%でした。) み取り君3等の場合,(専用の用紙に比べて) また,1年目だけの情報であるが,定期試験 印刷の鮮明さが鍵となる。. 4-440. Copyright 2017 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(3)

参照

関連したドキュメント

問についてだが︑この間いに直接に答える前に確認しなけれ

HORS

※1・2 アクティブラーナー制度など により、場の有⽤性を活⽤し なくても学びを管理できる学

(b) 肯定的な製品試験結果で認証が見込まれる場合、TRNA は試験試 料を標準試料として顧客のために TRNA

えて リア 会を設 したのです そして、 リア で 会を開 して、そこに 者を 込 ような仕 けをしました そして 会を必 開 して、オブザーバーにも必 の けをし ます

 このようなパヤタスゴミ処分場の歴史について説明を受けた後,パヤタスに 住む人の家庭を訪問した。そこでは 3 畳あるかないかほどの部屋に

 そして,我が国の通説は,租税回避を上記 のとおり定義した上で,租税回避がなされた

非政治的領域で大いに活躍の場を見つける,など,回帰係数を弱める要因