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転倒・転落事故予防のためのアセスメントスコアシートの活用実態

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(1)

転 倒

・

転落事 故予 防

の

た め

の ア セ

ス

メ

ン

ト

ス

コ

ア

シ

ー

ト

の

活

用

実 態

山本

か よ

,

江川幸

二

,

吉永 喜久恵,北川 恵

,

大

釜

徳

政

,

     山本 喜代子

* ,

井

上

薫

*

,藤 田京子

*,

神

戸

市看

護 大

学

,

*西 神 戸 医 療セ ン タ

ー

キ

ー

ワ

ー

ド;

転

倒 転

落

事 故

,

アセ スメン トス コアシ

ー

ト

,

活 用 実

態

,

安 全 管 理

Praetical

 

Use

 of 

Assessment

 

Score

 

Shee

撹 o 

Prevent

 

Accidental

 

Falls

Kayo

 

YAMAMOTO

, 

Koji

 

EGAWA

, 

KikUe

 

YOSHINAGA

, 

Megumi

 

KITAGAWA

,

      

Kiyoko

 

YAMAMOTO

*, 

Kaoru

 

INOUE

*, 

Kyoko

 

FUJITA

*

Kobe

 

City

 

College

 

Of

 

Nursing

, *

Nishi

−

Kobe

 

Medical

 

Center

Key

 words :accidental  

falls

,

 assessment  score sheet

,

 practical use of assessment  score sheet

,

 saf己

ty

 management

1

.

は じめ に

 

平 成

11

年

度

厚

生 科 学 研 究 医 療

リス クマ ネ ジ メン ト

構 築

に

閧

す る

研 究 班

で

収 集

さ れ た

看 護

の ヒヤ リ

・

ハ ッ ト

事 例

ll,

148

件

の

中

で

,

転 倒

・

転 落

に

関 す

る

事 例 は

1

,

754 件 (

15

.

7

%

)

であっ た。 これ は

,

注射

・

点滴

・

IVH

な どに

関 す

る ヒ ヤ リ

・

ハ ッ ト

事 例

に

次

い で

多 く (

高 橋

他

,

2000 )

,

入 院中

の

患

者

にとっ て

転倒

・

転落事 故

は

,

日常 生 活 動 作

の

拡 大 や 看 護 者 と

の

信 頼 関 係

に

影 響 を与

え る

(

山

口

他

,

2002)

。 な かで

も

高齢 者

は

,

転 倒

・

転

落 事 故

によっ て

大 腿 骨 骨 折

を

合 併 しや す く

,

寝

た

き り

の

大

き

な

原因

にっ な が る

可能 性

が

高

い 。 そ の た め,

今

後

さ らに

加 速 す

る

高 齢 社 会

におい て

,

日

常 生 活

の

支 援

に

携

わ る

看護 師

が

患

者

の

転倒

・

転落 事故

を

いかに

防

止

す

る か は

,

重 要

な

課 題

で

あ る

とい

え

よ

う

。

 本邦

に お け る

転倒

・

転落事 故予 防

に

関

す る

研

究

は

,

過

去

の

転

倒

・

転 落 事 例 を分 析

し

,

実 行 可 能 な 防 止 策 を

考 察

し た も の

(

高 橋他

,

2000

;

川

村

,

2003

;

高 井他

,

2000

)

,

転倒

・

転 落 事故

を

起

こ し や

す

い

特 性

・

要 因項 目

を入

院時

に アセス メ ン ト し

,

危険度

を

数値

によっ て

示

す

こ

と

で

,

事 故 防 止 を 図

るこ

と を 目的 と した

ア セ ス メ ン トス コ ア シ

ー

ト

(

以

下

ス コ ア シ

ー

ト

)

の

作 成

(

相

澤

他

,2001

) や そ

の

活 用 状 況

に

関 す

る

調 査

,

改 善 策 を検

討

し

た

も

の

(

篠

2000

;

馬

上

他

,

2002)

が

大 半

で

あ

っ た。

転 倒

・

転 落 事 故

を

予 防 す

るた めに は

,

看 護 師

が

転

倒

・

転 落

の

危険度

を

ア セス メン トし, ケ ァプラ ンを

立

て

,

転倒

・

転落 事故予 防

の

看護

ケア

を

実践

す

るこ

とが

重

要

で

あ

る

。

しか し

,

看 護 師 が ど

の よ

う

に スコ ア シ

ー

トを

活 用

し

,

転 倒

・

転 落

事 故 予

防

の

看

護

ケアプラン に

反 映 さ

せ てい

る

のか

,

その

実 態

にっ い て

研 究

さ れ た

も

の は

見 当

た ら な い。

 

ス コ ァ シ

ー

トが

転 倒

・

転 落 予 防

の

看 護

ケアプラン に どのよ う に

反 映

さ

れ

て い るの

か を

明

らか

に

す

るこ

と

は

,

現 行

の ス コ ア シ

ー

トの

見

直

しや 転 倒

・

転落

に

対

す

る

看

護 師

の

予防行

動 を 阻 害 し

て いる

要 因 を検 討 す

る

機 会 と

な

り

,

看 護

ケア の

質

向

上

,

転 倒

・

転 落事 故

の

予

防

が

期

待

で

き

る

と

考

え る。

 

そ こ で

,

本 研 究

で は

,

看 護 師

が

転 倒

・

転

落事 故

を

防

止 す

る た

め

,

ど

の よ

う

にス コア シ

ー

ト

を活 用 し

,

転 倒

・

転 落 予 防

の

看 護 実 践

に

反

映

さ せて いるのか を

明

ら か に す ること を

目

的

と し

,

今 後

の

活

用の

あ

り

方 を検 討 す

る

。

H

.

研 究 方 法

1.

対 象者

 

A

県 内

の

総 合 病 院

に

所 属 す る看 護

師

と その

看護 師

が ケアに

携

わっ て い る

患 者 を 対 象 者

と し た

。

対 象 施 設

に

お け る転 倒

・

転 落 事

故件数

の

中

で

,

も

っ と

も

多

く

転倒

・

転落 事故

が

発

生 し

た

患

者

は, ス コ アシ

ー

ト

(

資 料

L

2

)

に よ る

転 倒

・

転 落

の

危 険 度

が皿 の

患

者

で あった。 よっ

(2)

50

  神戸市看護大 学紀要 

Vol

,

10

,

2006 て

,

本 研 究

で は

,

転 倒

・

転 落

の

危 険 度

皿の

患 者

に

研 究

へ の

参

加

を

依頼

し た。 な お

,

本

研

究

で

用

いたス コア シ

ー

トは

,

日

本 看 護 協 会 看 護 業 務 基 準 集

に

掲 載

さ

れ

て いる

横 浜市

立

病院

が

作成

し たス コ ア シ

ー

ト

を

参 考

に

対象施

設

に て

一

部 改 変

さ れ た

も

の である。

2 ,

調

査

期間

  平 成

16

年

8

月

25

日

〜

平 成

17

年

2

月

1

日

3 ,

調 査

方法

  本 研 究

で は

,

参 加 観 察 法

と

半 構 成 的 面 接 法

を

用

いた

質 的帰納的研 究方法

を用

い た。

 

1

) 参 加 観 察 法

 

研 究 者

は

,

日

勤

帯

に

観

察

者 と

い

う立 場

で

看 護 師

に

同

行

し た。

看 護 師

がス コ ア シ

ー

トを

活 用

して

,

転 倒

・

転

落

の

危険度

皿の

患

者

に

対

し,

ど

の よ う な

内容

の ケア

を

行

い

,

転倒

・

転落事故

を

予

防

して い る のかに

注 目

して

,

ケア

場 面 を観 察 し

た。 ま た

,

看 護 師

は

ど

のよ

う

な

状 況

の と きにス コ アシ

ー

ト の

再 評 価

や ケアプラ ン の

変 更

を

行

っ て い

る

の

か

にっ い て

も観 察 した

。

 

2

)半構成 的

面

接法

  参 加 観 察 終 了 後

,

看 護 師

に ス コ ア シ

ー

トを どの よ

う

に

活用

し

てい るのか

,

観 察

し

た

場面

か ら

看護 師

が

行

っ てい た

転 倒

・

転 落 事 故

の

予 防

につ な が

る ケ

ア の

理 由 や

その

時

の

思

いな ど にっ い てイン タビ

ュー

を行

っ た

。

4 .

分

析方法

  半構成的面 接法

,

参加観察

法

で

得

られ

た デ

ー

タ

を

繰

り

返 し

読

み

,

デ

ー

タの意

味

内容

を

解 釈

し た。

一

っ の意

味 を な す 現 象

に

適 切

で

あ

る と

考 え られ

る

名 前 を

っ

け

,

観

察

デ

ー

タ

,

インタビ

ュー

デ

ー

タか ら

抽 出

さ れ た

概念

を 比 較 検 討 し

た

。

同 じ現 象

に

属 す

る と

考

え

られ

る

概 念

を グ

ル

ー

プ

化

し

,

その

中

心

的

意

味

を

抽 出

して カテゴ リ

ー

を 見 出 した

。

皿

.

倫 理 的 配 慮

 神

戸

市

看 護

大

学

倫

理

委員会

で

承 認

を

得

た

研

究協力 依

頼書

に

基

づ

き

,

研 究

参 加 者

で

あ

る

看 護 師 と患 者

・

家 族

に

対

して

研 究

の

目

的

,

方 法

,

研

究参加

・

途

中

辞 退

の

自

由

,

プ ラ イバ シ

ー

の

保 護

にっ い て

文 書

で

説 明

し

,

署 名

によ る

研

究

参

加

の

同意

を

得

た。

w

.結 

果

1 ,

対 象 者

の

概 要

 

対 象 者

は

,

表

1

に

示 す

よ

う

に

看 護 師

6

名

と

患者

4

名

(

男 性

3 名

,

女 性

1

名

)

で あっ た。

看護 師

の

年齢

は

平 均

26.

3

歳

で

あ

り,

経

験 年 数

は

2

年

〜

11

年

で

あ

っ た。

面

接

は

,

看護 師 1 人

に

対

し

て

1

〜

2 回行

い

,

平

均

15

分

で

あ

っ

た

。

患 者

の

年 齢

は

57

歳

〜81

歳

で

あ り

,

平

均年 齢

は

685 歳

で あっ た。

2 .

スコア シ

ー

ト

の

活 用

実態

 参加観察法

と

面接

法

に よっ て

得

られ

た デ

ー

タ

を 分 析

し た

結 果

,

表

2

に

示

す よ うに

10

のカテ ゴ リ

ー

と

具 体

的 な

ス コ ア シ

ー

ト の

活 用 状 況 を示 す

24

の サ ブ カテ ゴ

リ

ー

が

抽 出

さ

れ

た。 な お

,

カ テ ゴ リ

ー

は

【 】

, サ ブ カテ ゴ リ

ー

はく

 

〉 で

示 す

。

デ

ー

タの

引用

は

小 文字

を

用

いて

表

記

し

,

デ

ー

タ

末

尾

に

看

護

師

のケ

ー

ス

番 号 を示

す

。

 

1

) 【

そ れ ぞ れ の

看

護

師

の

考

え

方 を 優 先

さ せ て い る

】

 

患 者

の

転 倒

・

転 落

に

対

す

る

危険度

は

,

ス コ ァ シ

ー

ト を

入院 時

に

記

載

す るこ と で

予

見

で

き

,

危 険度

に

あ

わせ た

対 策

や

評 価 基 準 も

ス コ ア シ

ー

ト に

記

載

さ れて いる。

しか し

,

看

護

師

は

,

<

自分 な り

の

基

準

で

危 険 度 を判 断

し て い

る

〉 <

自分

な

り

の

基 準

で

転 倒 防止 対 策

を とっ て いる〉

状

況

で あ り

,

ス コ ア シ

ー

ト よ り

も各 自

の

感 性

表

1

対 象 者の属 性

患者

ID

患

者

の 年   齢

性

別

主

たる

疾 患

ADL

過 去 の 転 倒 回

数

A 81

歳

男

前

立

腺

が ん

車椅子

3

回

B 77

歳

男 前立腺が ん

床

上 な し

C

59

歳 男 腎 不 全

車椅

子 1回

D

57歳 女 腎 臓が ん

床上

な し

(3)

転倒

・

転 落事故

予

防

のた めの ア セ ス メ ン ト ス コ ア シ

ー

ト の

活

用

実態   

51

2

  カテ リ

ー

 

一

覧 カテ ゴ リ

ー

サブカ テ ゴ リ

ー

コ

ー

ド 【そ れ ぞ れの 看 護

師

の

考

え

方

を

優 先

させ て いる】 <自分な りの基準で危険度を判断 し ている〉  

・

スコア シ

ー

ト の危険度よりも看護 師の判 断を優先さ せて いる 

・

看護師の感覚で

危険度

を判 断してい る

・

退

院前

は

転

倒に

対

す る認

識

が

甘

くな る

 

・

眠

剤

の

内

服は

転

倒の危 険が高いと認識 して いる 

・

転倒の因子があると注意が高 まる 

・

ADL が 上がっ て く る と

転倒

しな い か注意して み て い る

 

・

すべ て の患

者

にスコア シ

ー

トを つ ける必要 性が あるか疑 問である 

・

日中の活動 を見ることで夜 間の転倒リスクを

予測す

る

 

・

危険

な

環境

や

患者

の

性格

に

注 目

して いる

 

・

スコァシ

ー

トの

点数

のっ

1

け方に対 して看護師間で統

一

されていない

 。

日中は転倒歴 があ る人や危険度

2

以

i

上の

人

に

対

してスコア シ

ー

トを

活

用している

F

<

自分

な りの基

準

で

転倒防

止

対策

を とっている〉

・

まず 患

者

の

伏況

をみ てスコア シ

ー

トの

対策

が

妥当

か どうかをみ る

 

・

転倒

を

予防

する た めスリッパやル

ー

トの長さ

,

点滴棒が あ た らないようスベ

ー

スが確 保できて い るかなどに注 目 している

 

・

患

者

が勝

手

に動か ないよう

欲

求 を満たすよう働 きかけ て いる

 

・

1人でポ

ー

タ ブル トイレ に移らないよう

,

ポ

ー

タ ブル トイレ の位置を離し ている

 

・

患

者

の

看

護

師

に

対

する遠 慮か ら生じ る

転倒

は避け たい

 

・

ス コアシ

ー

ト の評価はできて いないが

,

患者の状況にあわせ た予防対策 は行えて いる

 

・

セ デ

ー

ショ ン

中

の患

者

に

対

しては

転倒

の

危険性

と

仕事

のしやすさをあわせた

対策

をと

っ

て いる   【患 者の気 持 ち を

陲

先

させ る

】

〈患者の要望 を重視す る〉

轟

磁 碁

より

覊

の

要鏃

先 してしまう

’

予

防爛

儲

の意向

劉

〈患

者

の

自尊

心を

傷

つけた

く

ない 〉

・

患

者

の

自尊

心を

傷

っ け る ため

転倒

したことを意

識

させ たくないという思いがある

1

:

糶 黷

廳 糶

嚇

患

感

トに危灘 を注意できない

   

i

【評 価シ ス テムが

定着

していない

】

〈基準 どお りに評価 して いる〉

・

排 尿行動 が始 まると きな どは再評価の指標になっ ている

 

・

第

一

歩行 を した後

,1

轍

騨 腕 脇

1

纛 驫

穽癌

讖 爨

動

した と きを

評価

の

酸

と し

i

<

看

護

師

の感性でス コ アシ

ー

トを評

価す

るかど

う

かを

決

めて いる〉

灘櫞

鑼

鬣攤

鬚

1

靉

擁

燕

鷲

籌

i

〈評価が浸透 していない〉

・

スコア シ

ー

トの評価が浸透して いない

 

・

再 評価が浸透して いない のはスタッフ

1

の

転倒予防

に

対

する意

識

の

甘

さ や

予測性

が

弱

いか ら

       

1

〈評価のタイミングがつかみにくい〉

・

泌 尿器科 はどのタイミングで評価 して良いか難 しい 〈評価

方

法の理解不足がある〉

       置

・

評 価のしくみがわかって いな い                   

1

 【

ス コ ア シ

ー

ト は 有 効であ る】 望 〈

看護師

の

危険性

の認

識

に

役立

つ 〉

      

・

ス コア シ

ー

トは

転倒予防

の

意識

づけに な

っ

ている

・

自分

の

責任

にな るた め

転倒 ;

鴨

礪

灘獵 編

惹

も

草

留暴

一

♪

齲

爵

ま塁

驪 総

彰箸

矧

・

入 院時に スコア シ

ー

トをつ けること は転倒予 防に対する意識づけにな る     

理

〈患

者

に

転倒

予

防

を

意識

してもらえる〉

・

患者

ど

一

緒

にスコア シ

ー

トをつけて い る ので

患者

にも

転倒

予

防

を

意識

してもらえ る

  

1 〈

具体

的 な

対策

が

明

記 してあるため 役立つ 〉

・

ス ゴアシ

ー

トによ

っ

て

対策

が

明確

に なりわ かり

.

やす くな

っ

た

 

・

 

スコア シ

ー

ト は初 心者の看護 師にとって

,

具体 的な対策が明記してあるた め役立って いる 〈入院時に活用 している〉

・

入 院時は意識的に スコ ア シ

ー

トを見て いる 

・

入院時は

一

番注意してみて いる 【患 者の状 態 把 握 が不

十

分な場

合

,

スコ アシ

ー

トを

活

用 す る

】

<初 めての受 け持つ時に活 用 してい る 〉

・

患 者の状 態を把握 して いない場合

,

スコア シ

ー

トを活用 している

 

・

初めて受 け

持

っ 患

者

はス コアシ

ー

トを

活用

している

       

・

患

者

の

状

態が

把握

できたら

,

毎回

スコ ア シ

ー

トを活 用して いない 

・

入院が長 くな る とスコア シ

ー

トは見なくなって いる <患

者

の

状

態が

変

化した

時

に活 用し て いる〉

・

患

者

に

変化

があった

場合

、

スコア シ

ー

トを注意 してみ て い る

 

・

転倒

の リスクが 高いと感 じた患者 (状況変化により)に対 してはスコア シ

ー

トの意識 は高 くなる 

・

(

昼

間

の か か わりが わ か らな いの で

)

日

中

の

評価

に

沿

って

夜間

、

予防策

を

実行

する 【患者を見守 る人の数 が

少

ない場

合

,

スコア シ

ー

トを活用 す る】 <家族が側にいない場合は活 用 して いる〉

・

家族 がいればス コア シ

ー

トをあまり活 用 していない 〈

夜

間

帯

に

活

用している〉

・

夜

間

帯

はスコア シ

ー

トを

注意

して み る

 

・

準夜帯

にスコア シ

ー

トを

活

用 する 〈個別性のある具体策を考え られない〉

・

(先輩のよ うに)個別性のあ る具体的な対策が思い浮かばない

【

決

め ら れ た と お りに活 用 す る 】 <ア セ ス メント項目の意味付 けがわ か らない〉

・

スコア シ

ー

トの ア セ ス メ ン ト項 目にっ いて意味づけがわか らないまま使用 して いる

…

【どのよ うに改

善

した らよいかわか らない】

・

スコァシ

ー

トを

改善

した こ とで

危険度

の

精度

は

増

した が

対策

は

変

わ

っ

ていない (が

,

どのように改善 したらい い のかわからない) 〈状況の変化 に対応 しきれない〉

・

患 者の急 な状況の変化に対応 しきれない

【

効

果

的

な 転 倒 予

防策

を

導

き出 すの は 難 しい

】

< 患者の行動を予測する ことが難し い 〉

・

看 護師の思ってもいないよ うなこと が転 倒にっ な が る

 

・

患者の行

動

を意

識

的に と ら え て予 測することが大切である (内容は予測できなか

っ

たことが転倒にっなが

っ

た ということ から)

 

・

転倒を予 防するのは難しいが

,

予 測を して予

防策

を

考

え る こ と は

楽

しい

 

・

予防策

を

具体的

に

導

き

出

すのは

難

しい 〈環境対策以外の予防策は考えて い な い〉

・

患 者の

ADL

アップが転倒予防につながるという認識はない 【情

報

を 共

有

す る こ とで

転

倒 予 防 を より効 果 的に し て いる 】 <カンファレンスを有効に活用 して いる〉

・

予 防対策はカン フ ァレンスかスタッ フ間で情報 を交換 した内容で決 定 して いる 

・

カン ファ レ ン ス によっ て

転倒対策

が

具体的

にな る

 

・

患者

の

状況

に

変化

があっ た ら カン ファ レ ン スで

再評

価 している <情報の共有化 による意識付けを図っ て い る 〉

・

申 し送 りで情報を共有化 することが転倒の意 識付 けに なっ てい る

(4)

52

  神戸 市 看 護 大 学 紀 要  Vol

.

10

,

2006

(

直観)

に

基

づいた

危 険

度

の ア セス メ ン トや

対策

評

価

を

優

先

さ せて いた。

(

1

)

〈

自

分 な り

の

基 準

で

危 険 度 を 判 断 し

てい

る

〉

  看護 師

は

,

ス コアシ

ー

ト の

危険度

が

1

以

上

のハ イ リ スク

な患 者

で

あ

っ て

も

,

日

常 生 活 動 作

が

自立

して い る

,

ま た は

,

過 去

に

転 倒

し た

経 験

が ない

場 合

は,

看

護 師

自

身

で

危 険 度

が

低

い と

判 断

し

,

ス コ ア シ

ー

ト

を

そ

れ

ほ ど

重

視

して はいな かっ た。 ま た,

眠剤

の

内服

の

有

無

や リ ハ ビ

リ開始

な どで

ADL

がア ップ して

き

た

患 者

,

落

ち

着

きが

ない

患

者

に

対

し

ては

,

そ

れ ぞ れ

の

看

護

師

が

自分

の

感 牲

に

基

づ い て

転 倒

・

転落

の

危 険

が

高

い と

認

識

して いた

。

そ して

,

明

ら か に

転 倒

・

転 落

の リスク が

低

いで

あ ろ う

と

考

え ら れ る

若

い

患 者

ヘ ス コ ア シ

ー

トをっ

け

る こ

と

に

対

し

て

疑

問

を感 じ

てい

た

。 こ の よ

う

に

,

看 護

師

は

,

スコ ア シ

ー

ト の

危 険 度

よ り も

看 護 師

そ れ ぞ れの基

準

で

患 者

の

転 倒

・

転 落 事 故

に

対 す

る

危 険 度 を予 測 し

て いた。   な ん か 明 らかに怪 しそ うな 人 は

,

(スコアシ

ー

ト) 見 る し

,

 

スコア シ

ー

トが な

く

て

も気

をつ

け

る けど

,

そん なに

一

まあ

,

  危 険 度

1

ぐらいだ けど

,

自立し てるし

一

とかってなったら

 

あん ま リ

毎

回

毎

回

絶対 (

スコ ア シ

ー

トを

)

見

直

し て る かっ

 

て 言 わ れ る と

,

して ないと き も あ り ま す

。

(

評

価

) しない   といけないな あ

一

っ と は思 う んです け どね

。

な ん と な く大

  丈夫

か

な

?っ て いうので た ぶん 評

価

さ れて い

な

い

。

入

院

の

 

と き は 「あっ危

険度

H

や

」

, と か 「危

険 度

皿や

」

っ てゆっ

 

て た け ど

,

結

局そ の人そ ん な に

動

かへ ん し

,

と か

,

キャラ   ク タ

ー

的に

,

な ん か 危 険 は ないって 思 った ら

,

な ん か その

  時点

でち ょっ とやっ ぱ

意 識

が

薄

れ るじゃ

な

いで すか

あ

。

 

(看 護 師

1

)

’

(

2

)

〈

自

分 な

りの

基

準

で

転倒防

止

対策

を とっ てい る〉

 

臨床 経 験 が 豊 富 な

看

護

師

は

,

ス コア シ

ー

トに

記 載 さ

れてい る

危 険 防止 対策

だ

け

に と

らわ れ ず

,

今

ま

で の

経

験

に

基

づいた

環 境 整 備

や

患 者

の

要 求

が

満

た さ れ るよ う

先

回 り

の

看

護

を

実 施

す

る な ど

,

患者

の

状

況

に

合

わ せ た

自分

な

り

の

予防対 策

を

実施

し

ていた。

  足

元の ス リッパとか

,

物

とか

,

あ

と ル

ー

トの

長 さ

とか

,

 

す ごい

気

にな り ま す。

例

え ば,

長

い ド レ

ー

ン

類

とかであ れ

 

ば

,

(

点 滴 )スタ ン ドに

,

すって る よう なときな ん か はす

 

ご く気になって

,

ル

ー

トの 工夫 を という か

,

ちょっ と

,

こ

 

す ら

な

いよ うな 固

定

を した りと か

。

あ と はス リッパの

位

置   とか

,

あ とスタン ドであ れ ば

,

床 頭 台

,

オ

ー

バ

ー

テ

ー

ブル

 

が ガチャガチャガチャガチャ

あ

たって

,

押

し

な

がら

行

か

な

 

くてい い よ うなスペ

ー

スにこだ わ りま す ね。

(

看護師

6

)

 

2

) 【

患 者

の

気 持 ち を 優 先 さ

せ

る 】

 

ス コア シ

ー

トの

事故 防止対 策

を患

者

に

拒否

さ

れ

た

場

合

,

看 護 師

は く

患 者

の

要 望

を

重 視 す

る〉

関

わ

り方

を

優

先

さ せてお り

,

対策

を実 施 し

て い

な

い

状 況

で

あ

っ

た

。

ま

た

,

患 者

が

転 倒

して し ま

っ

た

際

,

看 護

師

は

自信喪失

にっ な が る た め

,

〈

患 者

の

自 尊 心 を傷

つ

け た くな

い 〉 とい

う思

いを

抱

き

,

ス トレ

ー

トに

転倒

の

危 険性

を

注

意

で

き

ない

状

況

で

もあ

っ た

。

こ のよ

う

に

看 護 師

は

,

患 者

の

気 持

ち を

優 先

さ せ た か か わ

り

を して いた。

(

1

)

〈

患

者

の

要 望 を重 視 す る

〉

  看

護

師

は

,

ス コア シ

ー

ト に

記

載

さ れて い るベ ッ ド

周

囲

の

環 境 整 備 対 策 を 患者

に

実 施

しよ

う

と

試

み た が

,

患

者

が その

対策

を

拒 否

し た

場合

,

患

者

の

要

望 を

優先

し

,

対 策

の

実 施 を見 合 わ

せ てい

た

。

 

実 際ス コア シ

ー

ト に

書

い て て も

,

読

書

灯つ け ようと した   ら

,

「やっぱ リ

,

そ れ も う明 るいか らつ け ん といて

一

」と

 

かっ て言 われたら

,

も うつ けないま まになっ ていた り

,

み

 

ん なスコアシ

ー

トで

確

認す るん じゃ

な

くて

,

本人が

そ

う

やっ

 

て

言 う

か ら

…

   

も うスコア シ

ー

ト優 先っ て いうよ りは

,

 

そっ ち の ほう (患者の要望)に優 先。 (

看護 師

1

)

(

2

)

〈

患 者

の

自尊

心

を傷

つ

け た くな

い 〉

  看

護

師

は

,

患 者

の

自尊心

を

傷

っ け た

く

な い と い う

思

い か

ら

,

患 者

が

転 倒

して し

ま

っ た

際

,

そ の

事 実

を

患 者

に

直接伝

えてい な かっ た。

A 氏

は

退

院

を

間

近

に

控

えて い

た が

,

す

で に

2

回 転 倒 事 故 を お

こ

し

て いた。

看 護 師

が

受

け

持

っ

前夜

,

ト イレに

行

こう と し た

際

足

が

ふ

ら

っ

き

,3

回 目

の

転 倒 事 故

が

生

じて いた。

  看護 師

が

朝

,

A

氏

の

部

屋 を

初

めて

訪

室

す

る。 

A

氏 はベッ ド

 

に 横 に なっ て いる

。

看 護 師 がA 氏の左 側に近づき 点

滴

を

 

つ な

げ

る と

,

「

A

さ ん

,

痛

み は

大

丈 夫で

す

?

痛

い こと は な  い です ?昨 日打っ た とこ で

…

覚 え て ない?」 と尋 ね る。

 

「

覚

え てない こ と はない。 ボケ て しまっ た ん か な ?情 け な

 

いな あ

一…

   

。

迷 惑 か け た な あ

一…

   

」 と

A

氏

が

看

  護 師

に

申

し

わ

け

な

さそ

う

に

答

える。 「睡 眠

剤 飲

んでる しね。   私 た ちでも薬のん だ らボ

ー

っ とす るしね

。

ん

一,

転 倒し た

 

ら お

うち

に

も帰

ら

れな く

な る しね。 ちょっ と

気

いつ け な あ

 

か ん ね。」 と や さ し く言 う

。

(看 護 師

2

) こ の

場 面

に

対

し

,

看 護 師

2

は

以

下

のよ う に

語

っ ていた。  

3

回目 だった し

,

たぶ ん

,

も うこれ 以 上こう しま しょう

,

 

あ あ し ま しょ

う

ってい

う

こ とで

,

本人

の

自信

,

退 院

に

向

け  て の

,

自信 喪 失につな がっ た り もす る と思っ た し

,

あ ん ま

 

リ

本人

を

責

め るよ

う

に

言

わ ない でおこう と思って

,

でもやっ

 

ぱ り, 注 意 しても らわ ないといけない こと は 注 意 して も ら

(5)

転倒

・

転落事故予 防

の ための アセ スメン トスコアシ

ー

トの活 用 実 態

   

53

 わ な きゃい けない こ と で

,

言わ な い と いけ ない か ら

,

でき   る だ け会 話の中で

,

軽 く言 お う と 思って

,

本 人の キャラク

 

タ

ー

も考

え たらす ご く

真

面 目なほ

う

で す し

,

そ ん なに

ボ

ケ   ボケ し てる 方でも全 然 ないです し

,

そ ん なね

,

しっか りい

 

わ ないといけ ないって こと はないと思っ たの で

,

会話

のな

 

かで

気

をつけ よ うねってい うこと を 言 え た ら いいな あっと

 

思 って。

(

看

護

師

2

)

 

3

)

【

評 価

シ ステ厶

が 定 着 し

てい

な

い

】

 

ス コ ア シ

ー

トは ,

患

者

の

状

況 が

変化

し た

際

,

危 険度

の

再 評 価

を

行 う

よ

う

になっ て いた。 スコ ア シ

ー

ト に は

,

リハ ビ リ

を

開始

し

た

と き

,

セデ

ー

ショ ン

を か け

る

時

な

ど

再

評

価

の

指

標

と な る

基 準

が

記

載

さ れ

て いる。

看 護 師

の

中

には, その く

基

準

どお り

に

評価

し

て い

る

〉

も

の

も

いた が

,

多

く

の

看

護

師

は そ れ ぞ れの く

看護 師

の

感性

で スコ ア シ

ー

トを

評価

す る か ど うか を 決 め

て い

る

〉

状 況

であ り

,

ス タッ フ

間

で く

評

価

が 漫 透 してい な い〉

様

子

が

う

か が え た

。

な かに

は

,

<

評 価

の

タ イ

ミン

グが

つ

か

み に

く

い 〉 〈

評

価方法

の 理

解

不 足

が あ る 〉 た め

,

評価

方 法 自体

を 理

解

して いない

看 護 師

もいた。 こ のよ

う

に

,

ス コ ア シ

ー

トの

評価

シ ス テム は

確 立

して

お らず

,

定着

していない

状 況

で

あ

っ た。

以 下

に く

看 護 師

の

感 性

でス コア シ

ー

ト

を

評

価

す る か ど

う

か

を 決

め て い る〉

,

<評

価

が

浸 透

し

て

い

な

い 〉 につ いて

記 す

。

(

t

)

〈

看

護

師

の

感 性

で スコア シ

ー

ト

を

評価

す る か ど

  

う か を

決

めて い る〉

 

ス コ ア シ

ー

トの

評 価

につ い て

は

,

術 後 患 者 が 第

一

歩

行

を

し た

際

や

リハ ビ リを

開始

し た

際

な ど

,

評

価基準

が

定

め ら れて い

た

。

し

か し

,

現 状

で は そ

れ ぞ れ

の

看 護 師

の

判断

で

評

価

を

行

う か ど う か

決

めて お

り

,

転倒

の リス クが

高 くな けれ ば評 価 され

ない

ま ま

で

あ

っ

た

。

 

(スコ ア シ

ー

トの評

価

は

)

あん ま り

一。

カ ル テ に

(

評

価

 

を

)書

いてた り

,

ま あ

,

気の利 く人 だっ た ら

,

スコアシ

ー

 

トを なおすと か。 す る け ど

,

大し て危

険

は な さ そ う だなと   思っ た ら ま あいっ か

一

っ て言 う感 じで

。

(看 護 師

1

)

 

その人 を

見

て

年齢

,

高齢

だ しちょっ とふ

ら

ついて

る

か ら

評

 

価 しとこう か なっていう 程 度でやってるの で

,

全

員

にやっ

 

てない か ら

,

そ れ は どうな ん だ ろうっ て思 う

。

(

看

護

師

5

)

(

Z

)

〈

評 価 が 浸 透 し

て い

な

い〉

 

ス コ ア シ

ー

トの

評

価基 準

は

定

め れていた が

,

意識

し て いない

と評 価

が

行

わ

れ

て い な い

状 況

で

あ

り

,

ス タッ フ

間

で

浸透

して い な かっ たQ

 

今ちょっ と あ ん ま リ(

評

価 )してない と思 う んです。 リ

ー

ダ

ー

 

が

申

し送り の と き に しっか り と いっ てもらうと いうこ と で

 

浸透 して行 くは

ず

な ん で す け ど

。

そ れ が まあ

,

どっか で抜

 

けて しまっ た りす る と

,

評 価 したこと す ら

知

ら

な

くってみ

 

たいな。

(

看 護師

2

)

4

) 【

ス コ ア シ

ー

トは

有 効

で

あ

る

】

 

ス コ ア シ

ー

ト

を

用

い るこ

と

に よ

り

,

今 ま

で

漠 然 と し

て いた

患 者

の

危

険度

は

点 数化

さ れ る。 そのた め, スコ ア シ

ー

ト

を

記入

す

ることによっ て く

看

護

師

の

危 険 性

の

認 識

に

役

立

つ 〉 <

患 者

に

転

倒 予

防

を

意 識

して

も

ら え

る

〉

と

看

護

師

は

感 じ

て

お り

,

転

倒

・

転 落 事 故

の

予 防

に

対 す

る意

識

を

高

めて いた。 ま た

,

ス コア シ

ー

トに は

危

険度

に

合

わ

せ

た予 防対 策

が

明 記 さ れ

て いる た め

,

彼 ら

は

く

具

体 的

な

対策

が 明 記

し

て あ る

た め

役

立

つ 〉

と感

じ ていた。 こ の よ

う

に

,

ス コ ア シ

ー

ト の

活 用

は

,

転 倒

・

転 落事故予 防

に

有効

であ るこ と が う か が え た。

以 下

に 〈

具

体

的 な 対 策 が 明 記 し

て

あ る た め 役 立

つ 〉 につ い て

記

す。 〈

具 体 的 な 対 策 が 明記

して

あ る た め 役

立

つ 〉

  経験

の

少

ない

初

心

者

の

看 護

師

に

と

って は

,

自 ら転

倒

・

転

落 事 故

の

予 防 対 策

を

考

え

実 践 す

ること は

困 難

で あ る。 ス コア シ

ー

トに は

,

患 者

の

危険

度

に

合 わ

せ

た 具 体 的 な

予 防 対 策

が

記

載

さ れて い る た め

役 立

っ ていた。   転 倒 対 策 を 考 えてっ て言 わ れても ど ういう ふ うなこと を

 

し た ら い い の かが

,

いまい ち

わ

か らな かっ た んで

す

け れ ど

 

も

,

あ れ

(

ス コ ア シ

ー

ト) 全

部

ね

,

(ベッ ドを) 壁 寄せる

 

と か

,

書

い てある じゃない ですか

,

だから

多

分

,

じゃあこ   う い う対 策 法 と かが あ る ん だっていうのが わ か るっていう

 

か

,

環境 整

備

と かも どう して い い のか も全 くわ か ら な かっ

 

た け ど

,

あ れ が あ れ ば

,

じゃあこの

人

は こ

う

して いけ る

・

・

  何

か

,

方 向性

じゃないけ ど

…

わ か る か らい いか な

一

って   思いま す

。

(看 護 師5)

5

) 【

患

者

の

状

態 把 握 が

不

十

分 な

場 合

,

スコ アシ

ー

ト

    を 活 用 す る 】

  看護 師

ら は, ス コ ア シ

ー

ト

を 患

者

の 日

常

生 活 行 動

の

把 握

が

不 十 分

なく

入

院時

に

活 用

している〉 <

初

めて の

受

け

持

つ

時

に

活用

し

て い

る

〉 <

患

者

の

状 態 が 変 化 した

時

に

活 用 し

てい

る

〉

状 況

で

あ

っ

た

。 その

一

方

で

,

入

院

が

長

く な り

,

状

況 が

安 定

し た

患

者

に

対

して は

,

あ る

程

度 患 者

の

状 況 を 把 握

で

き

た

時点

で ス コ ア シ

ー

トを

活

用

して い な か っ た。

6

) 【

患 者 を 見

守

る 人

の

数

が 少 な

い

場

合

,

ス コ ア シ

ー

  

ト

を

活

用

す

る

】

 

日

勤 帯

に

比

べ

,

看 護 師

の

数 が 少 な く

な

る夜 間

帯

な ど

,

危険度

の

高

い

患 者

へ の

対 応

が

手 薄

に な る

場 合

,

看 護 師

(6)

54

  神 戸 市 看 護 大 学 紀 要  

Vol

.

10

,

2006

はス コ ア シ

ー

ト に

記載

さ れて いる

対策

を

活

用

し ていた。 ま た

,

患者

の

家族

が

側

に いない

場合

,

頻

回

に

患者

の

も

と

へ

足 を 運 び

,

ス コ ァシ

ー

トに

記 載

さ

れ

ている

環 境 整

備

の

対

策

を

実 施

して い た。 しか し

,

家 族

が 患

者

のそ ば につ い て い

る場 合 は

,

家 族 が 患 者 を 見 守

っ て

くれ る と

考

え, ス コ ア シ

ー

トを あ ま

り

活

用

して い な かっ た。 こ の よ

う

に

,

看 護 師 ら

は

患 者

を

見 守

る

人

の

数

が

少

な い く

夜

間

帯

に

活

用

して い る〉 <

家族

が

側

に い

な

い

場 合

は

活 用 し

てい

る

〉

状 況

で

あ

っ

た

。

以 下

く

夜 間 帯

に

活 用 し

て い る〉 にっ い て

記

す。 〈

夜 間 帯

に

活 用 し

てい

る

〉

 

過

去

に

転倒

・

転 落事故

を

起

こ した

患

者

の

大半

は,

夜

間

の

排 尿 時 や 眠 剤 服 用 後

であっ た。 日

中

は

,

患 者

を

見

守

る

看 護 師

の

数

が

多

い た め

,

受

け

持

っ

患

者

の

人

数

も

少

数

で

す

み

,

看 護 師

が

頻 回

に

訪 室 す

ることで

転 倒

・

転 落

事 故 を 予 防

で

き

る

。

し か し

,

夜 間 帯

は

,

看 護

師

の

数

が

少

ない う えに

眠剤

の

内

服 や

夜 間

の

排

尿

行動

な ど

患 者

の

転

倒

・

転 落

リス ク

も

高

く

な る

。

そのた め

,

看 護

師

は,

少

ない人

数

で も

予 防

が

効 果 的

に で き る よ うスコ ア シ

ー

ト に

記 し

て

あ

る

夜 間 帯

に

備 え た 対 策 を 実 施 し

てい

た

。

  夜

間は人 数 も少 ない し

,

スコ ア シ

ー

トで

排

尿パ タ

ー

ンを見

 

て

,

あ そこ

(

スコアシ

ー

ト)に

書

いてるの で

,

そのあ た り

 

に

訪

室す る よ

う

に

す

る と か

,

読

書

灯つけ るであ る とかベッ   ド柵上げる であ るとか そ ういうの は

,

夜 間のほうが やっぱ

 

リ重 視 してま す ね。

(

中略)

日中は

,

いっ くら でも

看護 婦

 

は

多

いし

,

見 にいくことは でき る し

,

異 変 に きつ く

,

異 変っ  ていうか

,

こら あ 危 ないと思った ら

,

そこ に看 護 婦は いっ

 

ぱい い るわ けだか らそ れで

対策

は取 れる の で

。

(

看護 師

2

)

7

) 【決 め られ た と お

り に

活 用 す る】

  経験豊

富

な

看 護 師

は

,

自分

な

り

の

基 準

に

基

づ い て

患

者

の

危 険 度 を 判 断

し

,

ス コア シ

ー

ト の

予 防策 を患 者

に

合

わ せて ア レ ンジで きて いた が,

経 験

の

少

ない

看

護

師

は

,

〈 ア セ ス メ ン ト

項

目の

意 味

づ

け が わ か らな

い 〉ま まス コ ア シ

ー

トを

活

用

していた。 ま た

,

患

者

の

個

別

性

に

合 わ

せ

た 対 策 を 実 施 す

るこ

とが 必 要

で

あ

る

と

は

感 じ

て いる ものの

,

ス コア シ

ー

トの

対策

ど お

り

に

実施

す

る ことで

精

一

杯

で あ り

,

<

個 別 性

の

あ

る

具 体 策 を考

え ら

れ な

い 〉

状

況

で あっ た。

以

下

に く

個

別

性

の

あ る具

体策

を 考 え ら れ な

い 〉 にっ い て

述

べ る 。 〈

個

別

性

の

あ

る

具

体策

を

考

え ら

れ な

い〉

 

スコ ア シ

ー

トに

記 載 し

て

あ

る

対 策 を

その

ま ま

用

いる ので は な

く

,

そ れ ぞ れの

患者

に

合

わ せ た

予

防策

を

実施

す

る こと が

必 要

で

あ

る と

感

じて い る

も

の の

,

経 験

が

十

分

では ない

看護 師

に とっ て は,

個別性

を

踏

ま えた

具 体

策

が な か な か

考

え ら れ ない

状況

であっ た。   徘 徊マッ トの使い方 も何 だ ろ う

。

上の人 (先 輩 )の対 策

 

を み て る と

,

何か 足 ま で は下ろ さなく て も

例

えば

,

点 滴 棒

 

が 動いた ら (徘 徊マッ トが ) 鳴 る よ う に す る とか

,

人に

合

 わ

せた

対策

とか を やっ てた り

す

るので

,

た だ

(

徘徊

マ ッ ト   を) 敷 け ばい いわ け じゃない し

,

う

一

ん

。

何 か そ ういうと

 

こまで頭 が まわってす ごいなっ て思っ た りとか はす るの で

,

  やっ ぱ りま だ ね

,

全 然 経 験 不 足だ か ら

,

上 の人が やっ て る

 

のを

今

も見て て やってるのがいっぱい いっぱいって いうか

,

  そ ういう状 態 な の が 多いで す

。

(看 護 師

5

)

8

)【

ど の よ

う

に

改 善

した ら よ

い

か わ か らな

い

】

  以 前 使 用

して い たス コ ア シ

ー

トを

見 直

し

,

アセ ス メ ン ト

項 目

を充 実

さ せ るこ

と

に よっ て

危 険 度

の

精 度 が 増

す

よ

う改 善

し た

も

のが

現 在 使 用

して いるス コ ア シ

ー

ト で あ る

。

改善

し たこ とに よ っ て

,

危 険 度

の

精 度

は

増

し た が

,

患者

の

転 倒事故

は

未

だ

生

じて い る た め

,

看護師

ら

は

新

た な

対 策 を

ス コ ア シ

ー

ト に

記 載 す

るべ

きだ

と

感

じてい る もの の

,

どの よ う に した ら よい の か わ か ら な い

状 況

で

あ

っ

た

。

9

) 【

効

果

的

な

転 倒予防策

を

導

き

出す

の は

難

しい

】

 

看 護 師

は

,

ス コ ア シ

ー

ト に

記

載

して ある

予

防策

を

実

施

し てい る

も

の の

,

め

ま ぐ

る

し く

変化

す

る

患 者

の く

状

況

の

変 化 に対 応 しき れ な

い〉と

感

じて い た。 ま た

,

看

護 師

が

予 測

し ない よ う な

行 動 が 転 倒

にっ な

が

るた め く

患 者

の

行 動

を

予 測 す

る こ と が

難

し い〉と

感

じてい た。 さ

ら

に,

看

護

師

は,

環 境

整

備

を

中

心

と した

予

防 策

は

実

施

して い る が

,

<

環

境 対策

以

外

の

予防策

は

考

え

て い

な

い〉

状 況

で

あ

り

,

患 者

の

筋 力 を

ア ッ

プ

さ せ る な ど

,

患

者 自身

に

直接 働

き か け る よ う なアプロ

ー

チ は

考

えて い な か っ た

。

こ の よ

う

に

看 護 師 ら

は

,

患 者

の

状 態

に

合

わ せ た

効

果

的

な

予防策

を

導

き

出

す

の は

難

しい と

感 じ

てい た

。

以 下

く

患 者

の

行 動

を

予 測 す る

こと

が 難

しい 〉 につ い て

記 す

。 〈

患 者

の

行動 を 予 測 す る

こ

とが 難 し

い 〉

 看

護

師

は

,

ス コ ア シ

ー

ト に

基

づい て

危 険度

の

予防対

策 を行

っ て い て

も

,

思

い

も

よ

ら

な い ことが

転

倒

にっ な が

り

,

患者

の

行動

を

予 測す

る こ と は

難

し い と

感

じ てい た。

  あ

る患

者

さ ん が

,

ポ

ー

タ ブル の

便器

に

座

っ て て

,

看 護婦

  も横 に い た み たいな んです け ど

,

背 も たれ (ふ た) が 「パ

 

タッ」っ て急に

外

れたみ た い で

,

看 護 婦そ んなこと思っ て

 

ないか ら

,

間に合 わ

な

くって

後

ろか ら:コテ ンとなっ た

…

 

。

(7)

転 倒

・

転 落 事 故 予 防のための ア セ ス メ ン ト ス コア シ

ー

トの活 用 実

態   

55

 

ポ

ー

タブル を わざわざ

背

も た れ が

外

れない の に し と かなきゃ

 

いけない っていうのを

,

前 もっ てあ ん ま り

気

づか ないんで

 

すよね。 なってみて

初

め て

,

し てれ ば よ かっ た なって い

う

 のは思 う んです け れども

・。・

だ か ら難し い ですよね

。

  (

看護師

3

)

  難 しいの か な あ

一

やっぱ リ

。

予 測 性 が ね

,

でき ないと き な  ん か は

,

できない と いうか自分が後 か ら思え ば可能 性 が あっ

 

たのにな あ

一

っ て

,

そ れに

気

づ けな かった ときが ね

,

す ご

  く

ね

,

残

念に思

う

ことが あ る んで

す

。

(

看護 師

6

)

10

) 【

情 報

を

共 有 す

るこ と で

転 倒 予 防

を よ

り効 果 的

に

  

し

て い

る

】

 

看 護 師

は

,

【効 果 的

な

予 防 策

を

具

体

的

に

導

き

出

す

の は

難

し

い

】

と感 じ

な

が ら も

, ほ

ぼ

毎

日

開

か れ

るカ ン フ ァ レンス で

患

者

が

転 倒

し た と きの

状

況

や

対

応

を

振

り返 り

,

転倒事

故 を 防 ぐた

めの

具

体

的 な対 策 を 検 討 し

て い

た

。

こ の よ う に

看 護 師

は

,

<カン フ ァ レン スを

有

効

に

活 用

し

てい

る

〉 こ

と

やカ ン フ ァ レ ン ス の

み

な

らず

,

各 勤 務

帯

の

申

し

送 り

を 通 し た く

情報

の

共有 化

に よ る

意

識付

け を

図

っ てい

る

〉 ことに よ

り

,

転 倒

を

予 防

し よ

う

と

試

み て いた。

V

.考 察

  転倒

・

転 落事 故予 防

の

た め

の ス コ アシ

ー

ト は

,

患 者

の

状

態

把 握

が

不 十 分

な

場 合

や

,

患

者

を

見

守

る 人 が

少

な い

場 合

,

特

に

活 用 され

て

お り

,

危 険 性

の

認 識

や

具 体 的

な

予

防対策

の

実 施

に

役立

っ て いるこ と が

明

ら か と なっ た

。

し

か

し

その

一

方

で

,

個

々 の

看 護 師

の

考

え

方

によっ て

危険度

の

判 断

や

予 防対策

が

様

々であ る こ と

,

評価

の シ ステム

が定 着 し

てい

な

い こ

と

,

対 策 が あ が

っ て い て も

患

者

の

気

持

ち や

要

望

と

合

わ

ず

,

ス コア シ

ー

トよ り も

患 者

の

意 向 を優 先 さ

せて いるこ

とな ど

の

課 題

が

あ る

こ と も

明

ら か と なっ た。 こ れ らの

課 題

を

踏

ま え

,

以

下

に

今 後

の ス コ ア シ

ー

ト

活 用

の

あ

り

方

につ い て

考 察 す

る

。

  看護師

は

,

転 倒

・

転落事故

の

危 険性

の

判 断

や

予 防対

策

の

実 施

に

お

いてスコ ア シ

ー

トよ

り も 【そ れ

ぞ

れ

の

看

護

師

の

考

え 方 を

優

先 さ せてい る

】

こと が わ か っ た。

本

研 究

に

お

いて

,

看 護 師 らは

,

経 験

に よ

り培 わ れ た 直 観

に

基

づ き

,

ADL

が

拡大

して き た

患 者

や

落

ち

着

きの な い

患

者

は

転 倒

リス クが

高

い と

判 断

し

,

患

者

の

状

況

に

合

わ せ た

予 防対策

を

個

々に

実施

し て お

り

,

ス コア シ

ー

ト が

十 分

に

活 用 され

てい

る とは言

い

が た

い

状 況

で

あ

っ

た

。 その

誘

因

と して

,

「(

評

価 )

し

な

い と い け

な

い

な あ

一

っ と は 思

う

ん で

す

け ど

ね

。

な ん とな

く大

丈 夫 か な ?

っ て い

う

の で た ぶ

ん 評

価

さ れ

て い

な

い。

」

と

看 護師

が

語

る よ う に

,

スコ アシ

ー

ト は

入 院 時

に

す

べ ての

患 者

に

記 入

して いる が

,

スコ ア シ

ー

トの

評 価 基 準

が

曖 昧

であ るこ

と

や

評 価 方 法

の

理 解 不 足 が あ る な

ど

,

ス

タ

ッ フ

間

で

【

評

価

シス テム が

定着

して い

な

い

】

た

め

,

入 院時

にっ け たス コ ア シ

ー

トが

患 者

の

状 況

に

合

わ

ず

,

活 用

で き な い こと が

考

え ら れ る。 ま た

,

【

患

者

の

状

態

把握

が

不十

分 な場 合

,

スコ ア シ

ー

ト

を活 用 す る】 が

,

あ る程 度 患

者

の

状

況

を

把 握

で き た

時点

で

転倒

に

対 す

る

意 識

が

薄

れ るこ

と も

ス コ ア シ

ー

ト

を 活 用

し ない

誘 因

と

考

え られ る。

篠 (

2000)

は,

危険 予防

の ケアが 日々 の

看

護 と し

て

継

続

され

て い る のか

,

看 護

チ

ー

ムの

中

で

繰 り返

し

評 価 検

討

さ れ な け れ

ば

な ら ない

と述

べ,

危 険性

の

予 知 を 高

め る

た

めに スコ ア シ

ー

トを

継 続 的

に

見 直 す評 価

シ ス テム を

定着

させ ることの

重 要 性 を 指 摘 し

て いる

。

よ っ て

,

現 在

実施

して いるス コ ア シ

ー

トの

評

価基準

で

本 当

に

評

価

で

き

るのか,

病

棟

の

特 性 と照 ら し

て

適 切 か ど うか

の

再 検 討

を

行

う と

同 時

に

,

評 価 方 法

や

評 価

基

準

を

明 確

に

し

,

評価

シ ス テム

を

ス タッ フへ

浸 透 さ

せ

る

こと が

求

め ら れ る。

 

ま た

,

個

々 の

看 護 師

の

考

え

方

は

,

臨

床経験

や

価値観

に よっ て

大

き

く

影響

を

受

け る こ

と

が

考

え

られ

る。

松

田

ら (

1998

) が

,

転 倒

・

転 落 事 故

の

誘 因

と して

看 護 師

の 思い込 みに よ る

観

察

・

判 断

不 足

が あ るこ

と を言 及 し

て い

る

よ

う

に

,

ス コ ア シ

ー

トよ

り も看 護 師

の

個

々の

考

え

方

を

安 易

に

優先

させ るこ との

危

うさを

認

識

す

る

必 要 も

あ

ると

考

え

ら

れ る。 し た がっ て

,

現 状

で

も

カ ンフ ァ レ ン スや

申

し

送

り

を活

用

し

て

【

情 報 を 共 有 す る

こ

と

で

転

倒 予 防 を よ り効 果 的

に し て い

る】

が

,

看 護

師

が その

患

者

に か か わ る

際

,

転

倒 事 故 防 止 策

と

し

て どの よ

う

なア セ ス メ ン トを

行

い

,

実行

して いたのか, そ れ ぞ れ の

看

護 師

の

考

え

方

を も

う

一

度 振

り

返

り

,

個

々 の

看 護 師

の

考

え

方

だ

け

に

偏

ら ない

転倒

・

転 落 予防対 策

を カ ンフ ァ レ ン スで

検討

し

,

看

護

師

全

員

で

共 有 す

るこ

とが 必 要

で

あ

る と

考

え る。

特

に

,

経 験

の

少

ない

看護師

は

,

ス コア シ

ー

ト に 記

載

さ れて いる

予 防 対 策 を実 施 す

ることで

精

一

杯

の

状 況

が

あ り

,

な か な か

個

々の

患 者

に

合

わ せ た

具体 策

を

考

え

られ

ない

傾 向

で

あ

っ た。 よ っ て

,

新 人 看護 師

は

,

カ ンフ ァ レ ン スを

通

して

経験豊 富

な

先輩看護 師

ら

の

安

全

に

対

す

る

考

え

方

を

学

び

, ア セ ス メ ン ト

能 力

,

実 践 能

力 を 向上

さ せて い

く

こ と が

重要

で あ る。

 

看 護 師

は

,

ス コ ア シ

ー

ト の

転 倒

・

転 落 予

防対策

を

患

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