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看護学生のコミュニケーション基礎力に関する研究 : 早期離職要因との関連

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Academic year: 2021

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(1)看護学生のコミュニケーション基礎力に関する研究.      一早期離職要因との関連一                 学校教育研究科 教科・領域教育学専攻                     生活・健康・総合内容系コース.                              M10240J                              大老悦子  1.研究の背景と目的.  2.方法.  近年の急激な高齢化に伴い看護・医療・福祉の.  大阪府下の看護学生194名(看護系大学1年生. 状況が急速に変化し看護需要は増加している。厚. 63名・看護系短期大学1年生84名と2年生47名). 生労働省によると、2011年には大学・短大・養成. を対象に平成23年3月から4月に自記式調査法. 所からの新卒看護職員は年間約5万人になる。. でアンケートを実施した。.  しかし、新卒看護職員の入職後の早期離職が.  調査内容は基本属性、コミュニケーションにつ. 1990年頃から問題にされ始めた。. いての意識、重要度、学生の特徴など13項目で.  日本看護協会が2004年に実施した実態調査報. ある。コミュニケーションに関する意識や手段の. 告書によると、新卒者の1年以内の離職率は平均. 重要性については5件法で回答を求めた。また、. 8,8%で、約4,500人が離職していた。早期離職. コミュニケーションで悩んだこと・気を付けてい. の原因としては、リアリティショック(r現実が. ること・難しいと思うことについて自由記載を設. 理想とかけ離れていることに衝撃を受けること」. けた。. (看護学大辞典第4版))や看護技術の未熟さ、.  3.結果. 現代の若者の精神的な未熟さや弱さなどが挙げ. 1)分析対象. られている。また、仕事を継続する上で「患者及.  調査票の回収数は194名(回収率100%)であ. ぴ家族とのコミュニケーションが上手くとれな. った。調査票が無記入あるいは不備等のあった14. い」「職場の先輩に質問しづらい」「医師との意思. 名を除外し180名を分析した。学生は看護教育を. 嫌通が上手くいかない」事に悩んでいることが明. 受けた期間により、A群(0年間)、B群(1年間)、. らかになっている。. C群(2年間)とした。(表1) 表1                   ㈱.  厚生労働省は、看護職における早期離職の一要. 分析対象者内訳数. 因であるコミュニケーションに関して、看護師養. 成機関での基礎教育におけるコミュニケーショ ン能力の必要性を指摘している。しかし、コミュ. 有効回答者数/回収数. A群・大学1年生  63. 61/63  (96.8). B群・短大1年生  84. η/84  (91.フ). C群・短大2年生  4フ. 42/47  (89.4〕. 全学年合計   194. 180/194  (92.8). ニケーションに関する一貫した教育方法のない ことが問題であると考える。.  本研究では、看護学生がコミュニケーションに. 分析対象者の属性別人数を表2に示した。. 対して、日頃とのように考え、行動しているのか. 表2 男性 女性. 年続. 20歳以下 21∼25歳 26歳以上. 144 (80.O). 白毛. 108 (60.O). その他(寮を含む) 合計. 180 (100.O). を明らかにすることを目的として調査研究を実 施する。さらに、その結果を、看護学教育を積み 重ねていく上で、コミュニケーション技術をどの ように位置づけるのかを検討する一資料とする。. 一440一. (%). 性別. 住居. 43 (23.9). 137 (76.1). 13 (7.2〕 23 (11.3) 72 (40.O).

(2) 2)質問紙の分析結果. コミュニケーションの問題では、7割以上が悩ん. (1)看護職に対する意識. だことなどの経験があることがわかった。. 質間は、①早期離職問題の周知 ②仕事に誇りが.  群別にみると、C群がA・B群に比べて有意に. もてる ③看護師以外の資格取得の意向 ④な. 高い。これは、演習や臨地実習を経験し、学生自. りたいと思ったきっかけ ⑤働き続ける自信が. 身がコミュニケーションの問題を自覚するため. あるについてである。結果、看護職に対する職業. であると考えられる。. 意識は高いことがわかった。しかしr働き続ける.  また、(3)のコミュニケーションに関する伝達手. 自信」はA群86.8%、B群76.6%、C群59.5%. 段との開係においては、特に「ことば」と「近言. と教育を受けた年数が上がるほど低下した。これ. 語」に相関がみられ、「話すこと」に対して苦手. は、専門科目の増加や演習・臨地実習の経験が増. 意識があることが明らかになった。. えることで、徐々に現実と向き合う結果となり、.  (4)・2自由記載の要約. 早期離職の一因でもあるリアリティショックに.  悩みでは、コミュニケーションの基本である 「話す」「伝える」が苦手であり、B・C群では実. 結びつくのではないかと考えられる。. 習場面での悩みが多く挙げられていた。気を付け. (2)コミュニケーションに関する意識. ①コミュニケーションの概念的な意識 ②言語. ていることは、非言語的コミュニケーションに関. 的コミュニケーション③非言語的コミュニケー. する内容が顕著に多く偏りがあった。難しいと思. ションに分類した。(全くそう思う<5点>から全. うことは、相手に対する態度や言語的コミュニケ. く違う<1点>までの5件法とした). ーションに関することであった。.  重要・有用とする回答は平均4点以上である。.  4.まとめ. しかし、具体的な内容については平均4点未満に.  今回の調査結果では、意識レベルとしてはコミ. なった。この傾向はABC群でも同様であり、コ. ュニケーションが重要だと認識しているが、現状. ミュニケーションを重要と考えてはいるが、日常. 問題として、①表現すること(話す・伝える)が. 的には意識が低い傾向にあると考えられる。. 苦手である。②言語的コミュニケーション(こと. (3)コミュニケーションに関する伝達手段. ばの使い方)は難しいと考える傾向がある。③非. 伝達手段についての意識は、言語的コミュニケ. 言語的コミュニケーションに偏りがある。などコ. ーションに関する項目は平均4点以上あるが、非. ミュニケーションの基礎カが弱いことが明らか. 言語的コミュニケーションに関する項胃はすべ. になったと言える。専門的な学習が進み、実習を. て平均4点未満であった。「ことば」は難しいと. 経験することがコミュニケーションの悩みや苦. する一方rことば」を補う上で重要である非言語. 手意識を増大させている。. 的コミュニケーションに関しては、身体的動作、.  看護学教育では、基礎教育が非常に重要であり、. 近言語、空間共に関心が低いと考えられる。. 基礎教育の上にスキルを段階的に積み重ねてい. (4)・1コミュニケーションの具体的な問題. かなけれぱならない。コミュニケーション教育も 同様で、学生はまず自分自身のコミュニケーショ. 表3に示したとおり、3項目について尋ねた。 (人教)%. 表3 質問項目 友人や家魔、学校生ミ舌でコミュ:ケー. 全体 i180). A群 i61). 8群 iη). 72.8. 55.7. 79.2. コ…ユニケーションをとるときI二気 つ1千ていることがある. 81.2. 60.7. 93.5‡. コミュニケージ目ンをとるとき1こ難 オいことがある. 80.6. 63.9. 87.0. Vョンについて悩んだことがある. C群 i42). ンカを把握することが必要である。その上で、 個々の気づきを促し、適時性のある取り組みを具. 85.7^. 体化することが今後の課題である。 90.5. 92.5‡. ’P<O.05. 一44五一. 主任指導・指導教員. 服部範子.

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