高機能広汎性発達障害児の話し合いスキルに関する研究 : 小集団での話し合い場面における合意形成のための支援方法の検討
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(2) ㎜1.結果及ぴ考察. また、次回このようなプログラムがあれば、参. 1.エピソード記録. 加したいという感想が記入されていた。. 話し合い活動において、A児は自分の意見が通. このことからも、対象児はプログラムに対し、. るか通らないかにのみ興味を持っているようにみ. 意欲的に参加していたことがわかり、また保護者. られたが、第10回で希望の通らなかったB児の. からもポジティブな印象がうかがえた。. 希望したゲームもやろうと考える姿勢を示した。. 要望・改善点において、r回数の多さ」r難易度」. また、B児は投げやりな発言が多々あり、第10. r人数編成」に関する指摘が挙げられた。もう少. 回においても、自身の希望したゲームにたらず、. し、「回数を滅らして欲しい」「対象児により一層. なげやりな発言がみられたが、その後やりたいと. 葛藤場面を与えてみてはどうか」「通常学級程の人. いう気持ちをことばで言っていた。C児には、問. 数にして欲しい」ということであった。. 題を解決するために他児の意見を取り入れた提案. 1V.総合考察. していた。D児は自己主張が強かったり、意見が. 今回、小集団で支援を行ったが、仲間から意見. 通らない時は繍籟を起こしていたが、他児の提案. が認められ、全員が納得し、その活動を実際に行. を聞き、それに納得し、希望していなかったゲー. うという体験は、子どもの中で成功体験として、. ムにも、積極的に参加する姿がみられた。. 自信と活動への意欲に繋がっていたように考える。. 2.合意に必要な話し合いスキルの表出状況. このことは、自己肯定感の向上や人間関係を形. 比較的・発言の少なかったA児とB児においては、. 成していく上で必要であり、普段そのような体験. 後半に校るにつれ、他者への働きかけがみられる. が少ないと考えられる対象児たちにとって、意見. ようになった。また、C児においては、「他者への. が反映やすい小集団という設定は意義があったと. 提案」の表出がみられ、話し合いをまとめようと. 考えられる。. する姿勢がみられた。D児においては、「意思の. また、話し合いの中で、MTが軌道修正をして. 表明』が主に表出しており、継者への働きかけは. も、話がずれ。たり、異なる解釈をする対象児がい. あまりみられなかった。. た。そのため、集団での支援では、事前に話し合. 3.発言回・数の測定. いに至るまでの能力があるか分析し、集団での支. A児は、自分の提案が通った第5回以降、『意. 援とは別に個別での支援が必要であったと考える。. 思の.表明jをする発言回数が増加した。これは、. 今回、高機能広汎性発達障害児同士の小集団に. 提案したもので全員が活動するという体験が、自. おいて、話し合いで合意に至ることは可能であっ. 信に繋がったと考えられる。B児は、話し合いの. たが、般化を促すことができたかどうかは、把握. 活動中、投げやりな発言がみられたが、この発言. できなかった。岡田・後藤・上野(2005)は、ゲーム. がみられたのは、B児の意見が通らなかった時で. を取り入れた支援は、より日常場面に近い状況が. あった。表情やしぐさ等何らかの手段で自分の気. 設定でき、日常の対人場面でも般化しやすくなる. 持ちを表出しており、支援者側はこのようなサイ. ことが期待できると述べている。ゲーム通した支. ンを見逃さず、どのように自分の考えや気持ちを. 援方法を行うと、般化が期待できるかもしれない。. 表現していくかを子どもが気づくようにヒントを. 合意に関する支援を行う上で、「子どもが主体的. 与える必要がある。C児は、自発的な「意思の表 明」や「他者への提案」が多くみられた。D児は、. に活動に取り組み、参加すること楽しむ」という. 「意思の表明」が多く、その中でも自己中心酌な. ことが最も重要である。子どもの中で「気づき」. がなければ、子どもたちは構造化された場でしか. 発言が多くみられた。. 合意に至ることはで・きない。そうした子どもたち. 4.保護者へのアンケート. のギ気づき」をどのように生み出す支援ができる. 全保護者が、プログラムに参棚したことで対象. かをさらに検討する必要がある。. 児に変化があったと記入しており、プログラムで 行ったゲームを家でもしたり、周囲と関わりを持 とうとする姿がみられたという記述があった。. 主任指導教員 井澤信三. 指導教員井澤信三 一207一.
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