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電解加工に関する研究 利用統計を見る

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(1)

電解加工に関する研究

北御門良夫

小尾誠

(昭和44年9月12H受理)

Electric Chemical Machining

YoshioKITAMIKADO MakotoOBI Synopsis  By way of using conventional metal cutting methods, we can not deal with such metals as high strength steels, heat rasisting steels, hard metals and etc. which are used with the advance ・fi・d・・t・i・l tech・i…1・・u・h a ca・e・w・u・u・lly・・ed・lect・i・di・ch・・g・machi。i。9. The elect・i・di・charg・machi・i・g・h・w・v・・, h・・d・fect・it・elf, the c・n・。mpti。n。f。lect,。d。 and th・・1・w w・・ki・g・・1・・ity・Elect・ic ch・mi・al m・・hi・i・g, und・・th・t・t・t・, h・, d。v。1。P。d t。 m。k。 up f・・th・・e d・fect・and been u・ed p・a・ti・ally.1・the elect・ic ch・mical m。。hi。i。g, h。w。v。,, th・i・f・・i・・w・・ki・g accu・acy・・m・・i・t・q…ti・n. It t・k・・place by tw。。ause,,。n。。f it is the w・・ki・g 9・p・and・n・th・・i・th・peculi・・ity・f・lect・ic current. F・・m th・・e p。i。ts rece。tly, ad・aft・m・ndm・nt f…h・p…f・lect・・d・h・・been・t・di・d and th・t・t・di・・1。nd i。p,。v。m。nt of accuracy. Electric chemica正machining is the process that removes metal at the anode. G・nerally・i・thi・p・・cess・th・・peci丘c c・・d・・ti・ity・・v・・i・bility i・n・t・・n・id・・ed f。, a g。p b・tween the elect・・des・H・w・ver・hyd・・9・n g・・whi・h g・・w・i・p・・cess raises a q。,、ti。n th。t the・pecific c・nd・・ti・ity i・n・t・・n・t・nt・b・t d・aly can b・・b・e・v・d t・v・・y. V。・i。bility。f speci丘c c・nd・・ti・ity i・H・・nce・the sh・p・・f w・・k piece・a・d・・mpli・at・・it. W・t・i。d。n。xp。,i. ment・f・lect・ic ch・mical m・・hi・i・g f・・m・bve−m・ntti・n・d・・gl・,・nd m・de clea・e,・m・p・。bl,ms ・f・lect・ic c・nd・・ti・ity・f th・g・p b・tween tw・・lect・・d・・i・the elect。。lyt。.

1.緒

言  工業技術の発展に伴い機械部品として使用されるよう になった高力剛,耐熱鋼,超硬合金その他難切削材に対 し従来の加工法においては非常な困難が生じたりまた多 大の工数を必要とし経済的にも非能率的であることが多 い。このようなケースにおいて放電加工法が利用される 機械が多かった。しかしながら放電加工法は電極消耗が 本質的に伴うこと,加工速度が著しく遅いことに大きな 問題点が残されている。  このような状況のもとで電解加工法はこれらの欠陥を 補いうるものとして近年発展した特殊加工法の一法とし て実用化されるにいたっている。しかし加工液の腐食 性,加工精度などにさらに研究の余地が残されている。 電解加工法による加工精度が放電加工法より劣る最大の 原因は前者の加工間隙が後者のそれより大きいところに ある。この点から最近では加工間隙の実験および解析な どにより電極形状に対する修正法の研究がなされ加工精 度の改善に大きな役割をはたしている。  電解加工法は陽極において自然に金属除去を行なう電 気化学的加工法である。この加工の際の電気化学を諸 説,諸論文においては比電導度を電極間距離(加工間 隙)に対し一定値として論じられている。しかし,実験 的にもまた実用化されている電解加工機などにおいても 加工の際発生する水素ガス,電解液の不純化などにより 電極間距離に対し比電導度が変化することは明確であ る。この比電導度の変化は電極形状に対する加工形状に 大きな影響を与えかつ非常に複雑にするであろう。本研 究においては以上の観点から電解加工法について実験考 察する。 2.実験装置および方法  実験装置の概略を図一1に示す。   電極材質;真鋪(7,3黄銅)   被加工材質;軟鋼   電 解 液;食塩水 以上の装置,条件のもとではじめに電解液濃度,温度, 圧力の変化に対する比電導度を直接計器の読みから算出

(2)

直流電源        安定抵抗 咽1トー一一一∼∼∼∼∼ww 加工物 WOrk piece 図一1実験装置概略図 する。電気電導度とはすなわち電流の流れ易さであり帯 電粒子の動き易さと多いさで決まるものである。今定常 状態でその物体中に流れる電流をiとすれぽ次式の関係 がある。    i=x・A/1・E  ただし,Aはその物体の断面積(cm2),1は長さ(cm), Eは1の両端にかかる電圧(volt), xは断面1cm2, 長さ1 cmの物体の長さ方向の電導度すなわち長さ方向 の比電導度である。  実験はさらに極間距離膓を変え各1に対する比電導度 を求める。つぎに実験は加工物に送りを与え加工を行な いその加工量を理論的に求められる加工量と比較する。 ここで理論値の算出方法を比電導度が一定と仮定した場 合と前実験結果から得られた比電導度の値をもちいたも のに区別し両者を比較した結果から比電導度の変化が加 工量に与える影響を調べる。  本実験の電気効率(実際に流れた電気量よりファラデ ーの法則から得られる理論的な被加工量の溶解量に対す る実際の被加工物の溶解量の割合)は94.9%である。 9×10−−2 > 90・4 50.3 欝・・ 弍。.1 慧 日

/”tve−’°一一u’一゜

0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.05 0.07 0.06 0.09        Cm 図一2 比電導度上昇率一極間距離

9

皇 三メ 当 1 3.実 験 結 果    ;夜1農1吏11.1%;i夜L’E25 kg/cm2 ×10−3         cm lJ日. L聞隙 0.25     ■●_◆■_0.03cm航1日用1隙     ___0.02cm加1:川1;寮     _σ一〇_0・01cm加日聞r;寮 0.20 0.15 0.10 0.05 10 cC   20℃   30 C   40℃   50℃ 図一3 比電導度一電解液温    i夜r農∫隻11ユ%;↓夜i,i▲、130℃ <10−3      →−0.1cm加1川隙 0.25  0.20

9

豆 o・15 t/i−lt!Y ≡ト こゴo ユ  日 5kg/・m210kg/・m215kg/・m・20kg/,m・     図一4 比電導度一電解液圧力 ×10−3   汀叉ぱ2∫皇 11.1%;討叉i、}、i, 50°C  0.20 F

g

iE 主0.15 癖 腰 田0.10   0.05cm       O.10cm      O.15cm 図一5比電導度一極間距離

(3)

×10”3 0.25  0.20 ?

9

き  0.15 1≒メ 1;!ir 自 ⊥・0.10 O.05 ×10『3 0.25 一〇,20・ T

9

玉  0.15 kt ;≡P l曼 ヨ0.10 0.05   0.05cm      OユO cm      O.15 cm 図一6比電導度一極間距離 i夜1農1芝11.1%;;夜lE10kg/cm2 一42.5°C}夜V,il. 一σ一一30℃液目,、t −一ィ←−13°Cぎ夜目Ilt    0.05cm      O.10cm 図一7比電導度一極間距離 ×10−s ;伎1農り乏1LI%;i夜1工20 kg/cm2 0.25  0.20 干 ; 50.15 弐 ヨ ≒O.10 0.05 0.15・ e42.5℃液温. 030℃液温、 )く13”C;夜1品、    0.05cm       O.10cm 図一8 比電導度一極間距離 0.15cm  10.0  9.0  8.0  7.0 ◎6.o :≒5.0 日 巨4.o

R

 3.0  2.0  1.0 10.0 9.0  7.0 ③ ご三6・0 巳5,0 芸40 送D速度0.06cm/min 初期川隙0ユ・m    //1  /ンo/’

グ/

ノ x実験仙  X=:constant

1分2分3分4分5分6分7分8分9分

図一9加工時間に対する加工重量 3.0・ 2.0 0、10 0.09 0.08  0.07 盲 二〇.06 蟹 蓑゜°5  0.04 0.03 0.02 0.01 /1/  1つ♪ 2)JK 3Jl− 4))’ 51− 6’v lx 7ク♪ 8fv)s 図一10加工時間に対する加工重量 ’“ \\、   \“ 1ク>  2ク♪  3う>  4φ}  5iy)s 6・分、 7クナ  8分 図一 11加工時間一極間距離

(4)

4.考

察  比電導度一電解液温度,図一2の結果をみると温度上 昇に伴い比電導度は直線的上昇がみられる。温度を高く すると一・方ではイオンの拡散が速くなり,ちょうど濃度 を高くしてかくはんを行なうような効果を与える。しか し他方では結晶の成長速度をうながす効果も与える。あ まり温度を上げると水素過電圧減少に伴うH2の発生が 起こりH+イオン放電により塩基性物質の生成を起こし やすくなり加工面が悪化するのみならず短絡現象をおこ し加工不可能になることが高温においてはしばしぼ起き る。さらに結果からわかることは加工間隙により温度に 対する比電導度の上昇率が異なる。加工間隙が小さいほ ど温度影響は少ない。たとえぽ,0.01cm加工間隙にお いては0.10×10“2(cm“1Ω一1/OC)に対しO.1cmでは O.32×10’2(cm−1Ω一1/°C)と3倍以上となっている。 この比電導度上昇率と加工間隙の関係を参考のため図一 で示した。小さい間隙においてはほぼ直線的にあがって いるが大きくなると上昇割合は急激に少なくなる。間隙 が小なる場合には電流は大であり電解液流量は少ないこ とから発生する水素ガスや液の不純化が関係するものと 思われ,ここにおいてもこの影響をみることができる。 つぎの実験結果では,これが比電導度に大きく影響する ことが明確にあらわれている。図一4において,比電導 度一電解液圧力が示されている。圧力の上昇に伴い比電 導度の増加がみられる。これは加工の際発生する水素ガ ス,同一電流に対するすなわち同一重量の水素,流量の 増加と高圧による水素ガスの占める体積が変わるためで ある。したがって5∼10kg/cm2の圧力程度においては 比較的急カーブで比電導度が上がっているが15kg/cm2 から25kg/cm2に圧力をあげてもグラフからみるとわず か0.005∼0.01cm−1Ω一1程度でさほど比電導度の改良 には役立たない。電解液圧力すわち電解液流速による加 工間隙中の水素ガス量について考察する。    Fθ+21τ20−→Fe(0∬)2+U、↑ にしたがい加工が行なわれる。故に鉄折出量1モルに対 し水素ガス発生量も1モルである。ファラデーの法則よ 一  α 克       ゐ 4π 図一12加工時間一極間距離 り鉄折出量:m ・gA/F×i・t  gA;電気化学当量(g), z;加工電流(Amp){  t;加工時間(g),   F;ファラデー定数  したがって U2。α、=1/nF×i・At・22.4(1) 図一12において電解液入口からκ離れたAx間の電解液 中に含まれる水素ガスは加工各面で発生する水素ガスが 一定と仮定するならば    U2gas==i・∠1ω・x/nF×b・v・2.24(1) ゆえにx点での単位体積当りの含水素ガスは    H2ga、/a・∠ix・c・=i・x/nF・v・a・b’c×2.24(z)  よって全加工間隙中の    H2ga、−i・b/2n・F・v×2.24(1)    (ただしvは電解液流速) また水素ガス体積は当然液圧に反比例する。したがって

全f・2gas一蒜・÷・晶・224ω巴黍ξ圧

液圧;15kg/cm2,液温;30°C,極間間隙;0.02 cm, 液濃度;11.1%,についてつぎの実験値を代入する。 i;85Amp, n;2, F;96500 g/クーロン,Po;1kg/cm2, P;15kg/cm2, v;625 cm/s。全∬2gas=O, OO197 cm3, 電極間の液体積0.04cm3。ゆえに液中水素ガスの平均割 合は約4.7%となる。前式にもどって流速vは理想状態 の場合液圧Pの平方根に比例する。(実際には水素ガス により異なる。)v一ゐ1∼/万を式に代入して(ただし k,=161,4cm2/s kg1/2) 〉\10−: 毛 ξ 糞 ×10−2  0.10

G

亙 …助 聖 AO.05   5    10   15   20     :夜1[三 (kg/cm2) 図一13液圧一水素ガス体積 25    1.0     2.0     3.0     4.0    水素ガス(×10−3cm3) 図一14比電導度一水素ガス

(5)

全H2gas=1.233 cm4s−1/v=Z 64×10”3 cm2kg1/2/∼/痴  これより液中に含まれる全水素ガス量一液圧関係の 図一 13を得る。図一13においては横軸に液圧,縦軸に 水素ガス体積をとっている。図一 13と実験結果図図一4  (加工間隙O. 02cmのもの)より水素ガス量と電気電導 度の関係を求めたのが図一14である。これからみると水 素ガス1・5・10−3∼3.・5・10”3cm3の間では直線的関係が あるという興味深い結果が得られる。以上のことから水 素ガスは比電導度に影響をおよぼし,またその程度も決 して少なくないことがわかる。  つぎに比電導度と極問距離の実験結果について考察す る。一例を図一5∼図一8に示す。これから明らかなよう にいずれの条件においても比電導度は極端に異なる値を 示している。特にその狭き範囲て実際の電解型ほりの電 極先端部に相当する。)においてはその傾向は著しい。 図一5は液温21°C,50°Cにおける5∼25kg/cm2液圧 の場合の比電導度一極間距離を示している。前結果でも すでに明らかにされたごとく高温,高圧になるにしたが い比電導度は高くなっている。しかし距離に対する比電 導度の増加割合の方がはるかに大きい。これなる原因は 前考察による加工中発生する水素ガスが電気電導を阻止 することに求められる。その他,水酸化鉄,加工物であ る鉄中炭素をはじめ電解液である食塩水中に含まれる不 純物なども考えられるが,これらは水素ガスに比較し非 常に小さく無視できるものと考えられる。極間距離が小 さくなるに伴い加工電流の増加により加工速度がはやく なる。したがって水素ガス発生量も多くなること,また 電解液の存在する体積の減少すなわち単位体積中に含ま れる水素ガスが増大する。以上の相互関係により比電導 度は急激に減少する。電解液を循環させる日的はもちろ ん加工の際発生する水素ガスをはじめ水酸化鉄等の除去 にあることからすれぽ液の循環を十分速くすることによ り上述の問題点は理論的にある程度解決されるはずであ る。しかしながら加工物の形状によっては電解液圧力あ るいは温度が非常に高くなることは実験結果および考察 から容易に推察され工業的技術にもまた経済的観点から も非常な困難性を伴う。したがって電極形状の修正が問 題になる。水素ガスが加工形状におよぼす影響を考察し よう。電解液入口からx点での単位体積中に含まれる水 素ガスは前式よりつぎのようになる。    丑2gas/a・∠tx・C=i・x/nF・v・abc×22.4(1) 入口の液温と出口の液温も加工熱により相違が生じるが 気体の体積はその絶対温度に比例することからその影響 はごく小さいものと考えられる。(ただし液温の上昇に 伴い比電導度の増加から発生する水素ガスの増加は考え

x三

亘 纂3・・ 懸

;ao

苔 言 茸1.o       入ll 1.0  2.0  3.0  出日        図一15 られる。)水素ガスを包囲している電解液圧力であるが, この圧力は入口においては定められた圧力を保っている が出口は零(大気圧)である。  入口から出口への圧力降下状態はわからないが,仮に 直線的なものと仮定するとき,液中に含まれる水素ガス 体積も当然それにしたがう。直線的圧力降下の仮定から x点での圧力は(p。−p)x/b+pである。気体の状態方 程式にしたがいx点での単位体積当りの水素ガスは

輪・一油

三篭㌶×P°一κ三三P

ここでK1−i/nF・v・abc×22.4×Po, K2=(♪rヵ)/b     dv/dx=P/(K2x十P)2 前同一条件の値,i−85 Amp, F−96500 g/クーロソ, po=1kg/cm2, p=15kg/cm2, v−625 cm/s, a・=O.02cm,み=4. O cm, c=0.5cm, Ki−0.247, K,・=−2.8を代入    H2gas=0.247x/(15−2.8x) この結果を図一 15に示す。 図一15からみられるように出口でに急激水素ガスが増加 する。したがって出口の加工量は入口にくらべそれだけ 遅れるため電極形状をそれにあわせる必要がある。つく り水素ガスの少ない入口側でも水素ガスの多い出口側で も送りは同一のため,平衝状態に達した後の加工速度は 等しくなる。すなわち電流密度も等しくなるため比電導 度の相違を補なうため極間距離が出口側が狭くなり電極 形状と異なってくる。  最後に比電導度の変化の実際の加工量におよぼす影響 にうつる。図一9∼図一11がそれである。横軸に加工時 間(分),縦軸に加工量(g)をとり,実線が実験より求 めた加工量,破線が前実験より得られた比電導度をもち いて算出した理論加工量,一点破線が電解条件より比電 導度一定値0,18Ω}1cm“1として算出した理論加工量で ある。これから明らかなように比電導度を変えた理論値 (実験結果の比電導度)の方が実験値に非常にちかく条

(6)

件によってはほとんど一致する。しかしながら比電導度 を一定にしても加工量への差はそれほど大きくない。こ れはいずれの場合においても加工状態が加工速度と加工 物の送り速度が等しくなり,したがってその時の極間距 離(平衝間隙)は一定となり加工量の差は平衝間隙の差 にほかならない。平衝間隙そのものが非常に小さいため 当然加工重量の差はごく小さくなる。そこでこの極間距 離に換算して比較したのが図一11である。図一11は図一 10の加工量を極間距離にかえたものである。これによる と平衝間隙は大きな差が表われており比電導度を変えた 場合の方が非常に良い結果を得ることが認められる。図 一16において電極間距離に対して比電導度の変わらな いAと変化するBが図のごとくあるものとする。比電導 度の値kを定める場合一般に加工条件により既成の表, テーブルなどにより求める。曲線Bと平衝間隙の関係を みる。図において平衝間隙aのとき電極間距離が0から aの間すなわちa以下から平衝に達する場合比電導度と 加工量の関係は図一17のよなうになる。a≦電極間距離 ≦bの場合もほぼ同様な関係をうる。電極間距離>bの 場合を図一18に示すように一度加工量が等しくなる時 間がある。いずれの場合においても加工時間が長くなる と加工量の差は大きくなるはずである。なぜならal, a2 は図一ユ6からみると明らかに比電導度は異なっている。 ん ↑ … ;α1 B

l ib

iα・: 1 |

l i

l i

A a   b  c   図一16 図一18 図一17 図一19 したがって加工電流は異なるはずであるから加工電流, 比例する加工量,加工速度も変わる。しかしながら平衝 状態に達した後に両者の加工量の差がひろがること,加 工速度が異なっていることは加工物の送り速度を同一に することから平衝状態にあることに矛盾する。したがっ てal点に仮定したはずの平衝間隙はbの側にずれてい ることが理解される。平衝間隙をo点に仮定したときも A,Bが逆になるほかは全く同じことがいえる。 b点に 仮定した場合も大差はない。すなわちb以下から加工し た時は図一18になる。(前場合よりは加工量の差がほん のわずかではあるが大きくなる。)初期間隙b以下にも っていくと図一19になる。ただしこの場所前と大きな相 違点がある。それはA,Bとも平衝間隙が同じである。 以上のことから単位時間当りの加工量は平衝状態に達し た後はもちろん変わらないがそれ以前においては時とし て大きな差を生じることがある。しかしながら初期間隙 を適当に調整したり平衝後の加工時間を十分長くした場 合はその全加工量の差は非常に小さく無視しうるものと なる。一方一定値の比電導度をもとにし平衝間隙を算出 したり論じたりすることは困難であり,それゆえ一定値 として使用した比電導度の値が事実と相違する場合は十 分考えられる。実験結果からえた比電導度からの電解加 工量の算出方法はつぎのごとくである。    m−gA/F・Q・η (η一電気効率)    i−x・A・E/l   x=i・1/A・E    カz=η・9/4/F・》×ノ1・E・∠1t・∂c=Zlx/1 (ここでZ1 =・η’A・E・dt・gA/Fとする)

Atでの加工量Matとすると

   mAt=ρ・ノ4・ldt=ZIXo/lo (ρ一密度,。4=断面積,ld,=dt後の加工長さ) 0,dt,2dt……ntitに対し比電導度k。, k,, k2……脇 極間距離1。,1,,12……lnとすると  ln・・ 1。.1−y,At+g2kn.1/ln−、(y,一加工物送り速度)  Z。−IO−ye・ndt一トZ2(ko/IO十k1/11……kn.1/ln.1) 最後の項はnAt時間後の極間距離に等しい,したがって    lnAt=ln−lo十ye’n]t  ndt時間での加工量は次式により求められる。    m===ρ・A・1・n∠tt=ρA(ln−lo十Ye・n∠ft) 以上より理論加工量を算出した。 電解型ほりについて考察を行なう。  m ==gA/F×a Vsp・・ gA/F・ρ(比加工量)より  加工体積v−v、pQ=:。4(1−1。)    V=Vsp・E・x・A/1×l   dV/dl=A より    dV/dl×dl/dt=「VspEx/4/1  ∴ dl/dt=VspxA/1

(7)

1)9      4ク} 3/」JN 2夕♪

 (1パ

図一20電解型ほりの加工形状 ゆえに 1一㎡砺ンE+1。 (ここでk==V,pEx, E一極間電圧) この計算結果と実験結果を図一20に示す。この結果実験 値と計算値との差ができる。とくに長時間加工された部 分においては非常に大きい。比電導度を一定にしている ことに一原因をみつけうることが予想される。時間p点 について考えるとはじめ1は小さい。したがって比電導 度も小さいにもかかわらず上式では比電導度xを一定値 (ここでは240×10−3Ω一1cm−1としている。)のもとで 行なわれp時間たった現在でもその比電導度によってえ られる電流が流れるものとして進められている。したが って,この電流はその間距離に比例することしか考慮さ れていない。しかし,このギャップは解決されず,さら に複雑な要素が入っているものと思われる。ここでは比 電導度の変化が電解型ほりにおいてもその一原因として 考えられ,電極形状の修正に考慮すべきであろう例とし てあげた。

5.結

論  比電導度は電解液温度に直線的に変化する。また高温 においては比電導度は良くなるが,あまり高いと加工精 度は減少する。また圧力上昇に対しても比電導度は大き くなる。水素ガス除去と体積減少によるものである。し かし,十分高圧にすることにより水素ガスの影響を完全 に取り除くことは困難である。電極間距離に対し比電導 度は非常に異なった値を示す。特に電解型ほりの先端な どの狭い範囲においては著しくなる。その原因は水素ガ スが加工中に発生し,電解液中存在するため電流を阻止 することに起因する。この比電導度の距離による相違は 実際の電解加工量に対しては十分長い時間の加工の場合 はほとんど無視できるが,平衝間隙の算出を困難にし, また平衝状態に達するまでの加工量には時として大きな 誤差を生じさせる。一方,水素ガスの存在により電極形 状に対する加工形状に大きな誤差を生じさせる。したが って,あらかじめ電極形状を補正する必要が生じる。こ のことは比電導度は電解液温度,圧力によって変化する のみならず極間間隙におよぼす影響は非常に大きく変わ りこれらが加工精度におよぼす影響は非常に重大であ り,かつ前もって電極修正により改良が可能なことであ る。  最後にこの研究に多大な配慮をいただいた丹沢,田村 両氏および松土嬢に紙上をもって感謝の意を表します。

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