第129回
岡
山
外
科
会
日 時:平 成8年2月17日(±)13時 よ り 場 所:岡 山 大 学 医 学 部 附 属 図 書 館 鹿 田分 館3階 講 堂(医 学 部 内) 会 長:佐 野 俊 二 (平成8年3月11日 受 稿)1. 重 症 頭 部 外 傷 に合 併 した 両 側CCFの1例
水 島中央病院脳神経外科
白 川 武 志
市 川 智 継
秋 岡 達 郎
労 災事故 に よる頭部 外傷 で頭 蓋 底骨 折,脳 挫
傷,大 量 口腔 内 出血 で シ ョッ ク状 態 に陥 り,昏
睡(GCS3点)で
搬 入 され た21歳 男性 の救 急症
例 を報告 した.本 症例 で初 期 に大 量 鼻出血 を起
こ し, 3日 後に 眼球 突 出,血 管雑 音,結 膜 充血
の原因 となっ た右 内頸動 脈か ら両側 海 綿静 脈 洞
へ 流 出 す るCCFに つ い て, MRI, DSAの 所 見 に つ い て,検 討 を加 え た.流 出 静 脈 は 上 眼 静 脈, 上 椎 体 静 脈 洞,深 部 静 脈 系 さ ら にTrolard静 脈 と 多 岐 に わ た り, Barrowの タ イ プA, Brassel の 分 類 のlarge tyheに 属 す る と考 え られ た.2. von Recklinghausen病
に と も な う 胸 腔 内 髄 膜 瘤 の1例
岡山大学脳神経外科
中 嶋 裕 之
浅 利 正 二
大 本 堯 史
岡山大学第二外科 安 藤 陽 夫
von Recklinghausen病 に と も な う胸 腔 内髄 膜 瘤 の1例 を経 験 し たの で 報 告 す る.[症 例]41 歳 女 性.母 親 がvon Recklinghausen病.全 身 皮 膚 に 多 数 の 神 経 線 維 腫 あ り. 5年 前 胸 部X-P に て 異 常 を指 摘 され 髄 膜 瘤 と診 断 さ れ た が 無 症 状 の た め 経 過 観 察 して い た.腫 瘤 の 増 大 と と も に胸 背 部 痛 が 出 現 す る よ う に な り当 科 入 院 とな る.入 院 時 右 胸 部 の 知 覚 鈍 麻 と放 散 痛,お よ び 労 作 時 の 呼 吸 困 離 を訴 え, Th3/4, 4/5椎 間 孔 か らの び る13×9cmの 腫 瘤 を認 め た.右 側 の 開 胸 術 を 施 行 し髄 膜 瘤 の 切 除,縫 縮 を行 っ た.術 後 経 過 は 良 好 で,胸 部 痛,労 作 時 の 呼 吸 困 離 も 消 失 し た.3. 背 側 滑 車 上 筋 骨 の1例
岡山市立市民病院整形外科 林
克 彦
阿 部 信
寛
清 水 弘 毅
小 浦
宏
渡 辺 唯 志
背 側 滑 車 上 筋 骨 は,肘 頭 窩 の 副 骨 と さ れ て い るが,時 に 肘 関 節 の 伸 展 制 限 や 運 動 時 痛 を呈 し 治 療 を要 す る 事 が あ る. 1972年Canigianiら に よ っ て 報 告 さ れ て 以 来,今 日 ま で19例 の 報 告 が み られ る.今 回 我 々 は39歳 男 性,右 肘 関 節 の 背側滑 車上 筋骨 と考 え られ た症 例 に対 して 外科 的
治療 を行 い良好 な結 果 を得 たの で報告 した.鑑
別す べ き疾 患 として,肘 蓋骨,離 断 性骨 軟骨 炎
や滑 膜骨 軟骨 腫 症 に続発 す る関 節遊 離体 が重 要
で あ る.
1614. 特発性血小板減少性紫斑病 に合併 した大髄骨頭壊死 に対 して
全人工股関節置換術 を施行 した2例
岡山大学整形外科 岡
隆 浩
臼 井 正 明
三 谷
茂
井 上
一
特 発性 血小 板減 少性 紫 斑病(ITP)に 対 す る
ステ ロイ ド剤 の係併 症 と して大 腿骨 頭壊 死
(ANF)の
発生 が挙 げ られ る.今 回,我 々
はITPに
合併 したANF2症
例 に対 して全
人工 股 関 節置換 術(THA)を
施 行 したの で
術 前術 中管理 を中心 に報告 す る. 1例 は術
前 の摘脾 術 が血 小板 数 の増加 に有効 であ っ
た.他 の1例 はス テ ロイ ド剤 の増 量や 摘脾
術 が 無効 で,術 直 前 の γ-グロブ リン製 剤 の
大量 投与 に よ り手術 が可 能 とな った.
5. 大腿 骨転移性骨腫傷 に対 す る手術的治療の経験
岡山済生会病院整形外科 狩
野 岳 士
守 都 義 明
林
正 典
長 野 博 志
今 谷 潤 也
癌 の 骨 転 移 は 骨 腫 瘍 の 中 で最 も多 い.こ れ ら の 患 者 の 苦 痛 を 除 き, QOLの 向 上 を 図 る こ と は 非 常 に 重 要 な こ とで あ る.今 回 経 験 した8例9 肢 の 転 移 性 骨 腫 瘍 の 手 術 的 治 療 に つ い て 報 告 す る.我 々 は,手 術 適 応 に,予 後 が2か 月 以 上 あ る こ と,手 術 で 固 定 性 ・支 持 性 が 得 ら れ る こ と, nursing careを 容 易 に す る こ と,を あ げ て い る. こ れ らを も とに,患 者 のQOLの 向 上 及 びnursing careの 容 易 さ を促 進 す るた め に,積 極 的 に 手 術 的 治 療 を行 っ て い る.ま た,術 中 の 大 量 出 血 の 対 策 と してembolisationを 行 い,実 際embolisa tionを 行 っ た2例 に つ い て は,出 血 の コ ン トロ ー ル が 良 好 で あ っ た.6. Flow-through型
広 背 筋 皮 弁 を 用 い た 下 肢 軟 部 組 織 欠 損 の 再 建
川崎医科大学形成外科 西
正 行
光 嶋
勲
森
口 隆 彦
広 範 な 下 肢 軟 部 組 織 欠 損3症 例 に 対 し て Flow-through Thin Latissimus Dorsi MC Flapを 用 い て 再 建 した.こ の 方 法 の 利 点 は,主 要 血 管 を 温 存 で き る, 2系 統 の 動 静 脈 系 を もつ た め に よ り確 実 な 血 流 が 得 ら れ る,皮 弁 の 静 脈 系 を介 して 末 梢 の う っ 血 を防 ぐこ と が で き る, 薄 く大 き い の で 様 々 な 症 例 に 利 用 で き る な ど の 点 で あ り,主 要 血 管 の 閉 塞 を伴 う症 例,悪 性 腫 瘍 症 例,腹 直 筋 の使 用 が 望 ま し く な い 症 例 な ど が 適 応 とな る と思 わ れ た.7. 背 部 に 巨大 な 腫 瘤 を形 成 した 軟 部 腫 瘍 の1例
岡山大学整形外科 正
岡 俊 二
川 井
章
杉 原 進 介
井 上
一
今 回我 々 は,背 部 に巨大 な腫 瘤 を形 成 した軟
部腫 瘍 の1例 を経験 した.症 例 は51歳 女 性,過
去 に3度 の摘 出手術 と再 発 を繰 り返 し,再 び腫
瘤 が増 大 し当科 受 診.初 診 時頚 部 ∼腰部 に 巨大
な腫 瘤 を認 め た.腫 瘍 は傍脊 柱 筋 ∼両肩 甲骨に
浸潤性 に増殖 し,重 量約2kg,病
理 診断 は腹 壁
外 デ ス モ イ ドで あ った.軟 部腫 瘍 の 治療 は初 回
よ り組 織 型に 応 じた適 切 な切 除縁 で 手術 を行 う
こ とが最 も重要 であ り,安 易 な切 除 は慎 むべ き
で あ ると考 え られた.
8. 第1腰
椎 動 脈 瘤 様 骨 嚢 腫 の1症
例
国立岡山病 院整形外科
藤 井 基 弘
中 原 進 之 介
末 長
敢
田 中 雅
人
動 脈瘤 様骨 嚢腫 とい う比 較的 稀 な疾 患 に加 え
て,輸 血拒 否(エ ホバ の証 人)と い う治療 法 に
苦慮 した症例 を経験 したの で報 告す る.
治療 法 は,後 方 固定術 を第1段 階,椎 体 置換
術 を 第2段 階 と し た2段 階 手 術 と した.輸 血 の 承 諾 を得 られ な か っ た 為,術 前 に は 硬 化 療 法 を 2回 と も施 行 す る こ と に よ っ て,比 較 的 少 な い 出 血 量 で 輸 血 を 回 避 す る こ とが 出 来 た.9. 特 発 性 硬 膜 外 膿 瘍 の2例
岡山赤十字病院整形外科 寺 尾 元 延
那 須 正 義
加 藤 彰 浩
小 野 勝 之
今 回我 々 は高度 の麻 痺症 状 を来 た した脊 椎硬
膜外 膿瘍 の2例 を経験 したの で報告 す る.症 例
1は 比較 的 ゆっ く りとした両下 肢麻 痺 発生 例 で
椎 弓切 除術 を施 行 し,松 葉 杖 歩行 可能 とな った
が,症 例2は 急激 に完 全麻 痺 とな った例 で同様
の手術 を施行 したに もか か わ らず 麻痺 は 改善 し
なか った.大 変稀 な疾 患 で はあ るが発 熱,背 部
痛の 後,下 肢 麻痺 症状 が 出現 した ら,本 疾 患 も
考 慮 し最 近 ではMRIな
どに よ り早 期 診 断 をつ
け早期 治 療 を始 め るこ とが大切 であ る.
10. 巨 大 胃 平 滑 筋 肉 腫 の1例
岡山大学第二外科 大 守 規 敬
平 井 隆 二
川 崎 誠 治
土 居 原 博 義
曽 我 浩 之
清 水 信 義
胃 平 滑 筋 肉腫 は 全 胃悪 性 腫 瘍 の1∼3%を 占 め,遭 遇 す る機 会 も あ る が,そ の 中 で も15cm以 上 の例 は 巨大 胃平 滑 筋 肉腫 と呼 ば れ,比 較 的 稀 で あ る.我 々 は 巨 大 胃 平 滑 筋 肉 腫 の1例 を経 験 し た の で 報 告 す る. 主 訴 は 上 腹 部 腫 瘤 で あ っ た が,壁 外 性 に 発 育 し た た め 無 症 状 に 経 過 し た.大 き さ は17.5× 10.0×11.5cmで 病 理 学 的 に もLeiomyosarcoma の 診 断 で あ っ た.治 療 は 手 術 が 選 択 さ れ る が, 巨 大 な 胃 平 滑 筋 肉腫 は 悪 性 度 が 高 くな る傾 向 が あ る の で 胃癌 に 準 じた 手 術 が 必 要 と思 わ れ た.11. 皮 膚 転 移 に て 発 見 され た 早 期 胃癌 の1例
平病院外科 梅 森 君 樹
岡山大学第二外科 平 井 隆 二
岡山大学第二病理 川 崎 伸
弘
赤 木 制 二
症 例 は80歳,女 性.前 胸 部 の 皮 膚 腫 瘤 に 気 付 き来 院.大 き さ は4×3cm大 の 皮 下 腫 瘤 で 皮 膚 に 陥 凹 と発 赤 を認 め た.腫 瘤 を摘 出 し,未 分 化 か ら低 分 化 な 腺 癌 を認 め,原 発 巣 を精 査 し た と こ ろ 胃内 視 鏡 検 査 に て 幽 門 部 に Ⅱc+Ⅱa病 変 を認 め た.生 検 に て 低 分 化 腺 癌 と診 断 し,幽 門 側 胃切 除 術 お よ び リン パ 節 廓 清 術 を行 っ た.病 理 診 断 は 未 分 化 癌,深 達 度 はsm, HoPono, stage Ⅰ.皮 膚 に 転 移 し た 早 期 胃癌 は,調 べ 得 た 限 りで は5例 で あ り,非 常 に稀 な 症 例 と思 わ れ た.12. 腹 腔 鏡 下Nissen
Fundoplicationの
経 験
お お も と病院
石
賀
信
史
岩
本
充
彦
庄
達
夫
石
原
清
宏
酒
井
邦
彦
岩
藤
真
治
山
本
泰
久
症 例 は72歳 女 性,食 道 裂 孔 ヘ ル ニ ア の 診 断 で 内 服 治 療 を受 け るが,症 状 が 軽 快 し な い た め 手 術 目的 で 紹 介 さ れ た.全 麻 下,仰 臥 位 で 腹 腔 鏡 下 にNissen Fundoplicationを 行 っ た.手 術 時 間 は4時 間5分 で あ っ た.術 後4日 目 の 透 視 で Fundoplicationの 部 は 狭 窄 も な く通 過 良 好 で あ っ た た め,同 日 よ り経 口 摂 取 を 開 始 し た.本 症 例 の 手 術 手 技 を 中 心 に 報 告 し た.13. 虫 垂 カ ル チ ノ イ ドの3例
岡山労災病院外科
中 西 英 博
原 田 英 樹
小 松 原
正 吉
間 野 正 之
福
田 和
馬
木 下 茂 喜
症 例 は, 51歳, 57歳, 31歳 い ず れ も 男 性 で 急 性 虫 垂 炎 の 診 断 に て 虫垂 切 除 術 施 行 し術 後 病 理 組 織 診 断 に て 虫 垂 カ ル チ ノ イ ドと診 断 さ れ,内 2例 は 杯 細 胞 カ ル チ ノ イ ドで あ っ た.虫 垂 杯 細 胞 カ ル チ ノ イ ドに 対 す る 右 半 結 腸 切 除 術 の 適 応につ いて は意 見 の分 か れ る ところで は あ るが,
本症 は癌 と同様 に考 えて病 期 に よ り積 極 的 な外
科 治療 が 必要 で あ る と考 え る.
また,臨 床 的 に急性 虫垂 炎 と診 断 され た症例
に対す る術 後病 理組 織 検査 が重 要 で あ る.
14. l-ロ イ コボ リ ン ・UFT併 用 療 法 に よ り切 除 しえ た 膀 胱 浸 潤S字
結 腸 癌 の1例
倉敷中央病院外科 増 井 俊 彦
高 三 秀 成
現 在, chemotheapyの 相 乗 効 果 を ね ら うbio chemical modulationと して 核 酸 代 謝 に 関 す る もの が 中 心 に研 究 さ れ て い る.そ の な か で,ロ イ コ ボ リ ン-UFT療 法 も, UFT単 独 に く らべ て 葉 酸 代 謝 に 対 しチ ミジ ン 欠 乏 を増 強 させ る こ とに よ っ て 抗 腫 瘍 効 果 を もた らす と考 え られ て い る.今 回 我 々 は,骨 盤 壁 に 達 す る ほ ど進 行 し たS字 結 腸 癌 に 対 し, l-ロ イ コ ボ リン ・UFT療 法 に よ り根 治 術 が 可 能 と な っ た 症 例 を 経 験 し た た め 報 告 す る.15. 結 腸 憩 室 に伴 う膀 胱S状
結 腸 瘻 の1例
国立岡山病院外科 小
山 朋 之
小 橋 雄 一
重 松 久 之
山 本 佳 樹
野 村 修 一
佐 々 木 澄 治
今 回我 々は結 腸 憩室症 に よる膀胱 結腸 瘻 の1
例 を経 験 したの で報 告 す る.多 くの 膀 胱結 腸瘻
は腫 瘍 性病 変 に よ るが,最 近 の 食生 活 の西 洋化
に伴 い本邦 で も左半 結 腸憩 室症 が増 え,比 例 し
て症例数 も増加 して い る.術 式 は結腸 部分 切 除
と膀胱 部分 切 除が 多 く採 られ るが,膀 胱 に関 し
ては瘻 孔部 切 除 ・閉鎖 で十 分.又 憩室 部 は再発
予 防 の為 な るべ く取 るこ とが望 ま しい.
16. 若 年 者 に 発 生 した 小 腸 壊 死 の1例
水 島協同病院外科
山 本 明 広
江 口 孝 行
高 井 伸
英
症 例 は18歳,男 性.平 成7年7月18日 よ り心 窩 部 痛 が 出 現 し, 7日 後 に 入 院 した.急 性 腸 炎 と して 加 療 し て い た が,腹 膜 炎 とな り, 2日 後 に 手 術 を施 行 し た.ト ラ イ ツ 靱 帯 か ら50cm∼100 cmに い た る 空 腸 が 限 局 的 に 壊 死 して お り,捻 転 や 索 状 物 に よ る絞 扼 は 認 め な か っ た.壊 死 部 の 血 管 内 は 血 栓 化 して い た.病 理 所 見 よ り,虚 血 の 原 因 と し て 動 脈 炎 や 動 脈 硬 化 は 否 定 的 で あ っ た.激 しい 腸 炎 に 加 え て 脱 水 と な っ た こ と が 血 栓 形 成 に 影 響 を 与 え た と推 察 され た.17. 術 前 診 断 しえ た 右 傍 十 二 指 腸 ヘ ル ニ ア の1例
津 山中央病院外科 光 岡 直 志
宮 島 孝 直
黒 瀬 通
弘
瀬 下
賢
多 胡 卓 治
林
同 輔
向 井 晃 太
徳
田 直 彦
我 々 は,比 較 的 稀 な 右 傍 十 二 指 腸 ヘ ル ニ ア の 1例 を経 験 し た.症 例 は71歳 女 性 で,腹 痛 に て 来 院,イ レ ウ ス状 態 で あ っ た. CTで は,径9 cm大 の 異 所 性 の 空 腸 系 蹄 の 限 局 性 拡 張 像 と思 わ れ る腫 瘤 が み ら れ,血 管 造 影 で,空 腸 動 脈 第2 分 枝 が こ れ に 向 か っ て 走 行 して お り,右 傍 十 二 指 腸 ヘ ル ニ ア と 診 断 し た.本 症 例 は 開 腹 に て腸 回 転 異 常 や 腸 間 膜 の 固 定 異 常 は 見 ら れ ず,後 天 的 要 因 に よ り発 生 した も の と考 え た.18. 腹 腔 鏡 下 手 術 に て 整 復 しえ た 絞 扼 性 イ レウ ス の1例
川崎医科大学附属川崎病院外科 青
山
裕
佐 藤 公 治
溝 上 宏 明
吉
田 一 典
土 持 茂 之
木
曽 光 則
光 野 正 人
川 崎 祐 徳
佐 野 開 三
症 例 は46歳 女 性,左 上 腹 部 痛 を主 訴 に 来 院, 急 性 腹 症 と診 断 さ れ,入 院 と な っ た.腹 部 超 音 波 検 査 及 び 腹 部CT検 査 で 絞 扼 性 イ レ ウ ス を疑 い,腹 部 所 見 か ら,試 験 的 腹 腔 鏡 を 施 行 し た と こ ろ索 状 物 に よ る絞 扼 性 イ レ ウ ス と診 断 で き,その まま腹 腔鏡下 に絞 扼解 除 を行 っ た.術 後経
過 良好 で術 後9日 目に軽快 退 院 した.急 性 腹症
及 び腹部 外傷 に おい て症例 に よって は試験 的腹
腔鏡 が有 用 な検査 であ り治療 につ な が るこ とが
あ る.
19. Meckel憩
室 を先 進 部 とす る大 網 裂 孔 ヘ ル ニ ア に よ る イ レウ ス の1例
岡山済生会総合病院外科 吉
田
敦
岡 本 康 久
谷 口
香
大 原 利 憲
筒 井 信 正
広 瀬 周 平
片 岡 和
男
内 ヘ ル ニ ア は 比 較 的 稀 な 疾 患 で あ り,診 断 が 困 難 な例 が 多 い.今 回我 々 は 大 網 の 異 常 裂 孔 に, メ ッ ケ ル 憩 室 が 先 進 部 と な り嵌 入 して 絞 扼 性 イ レ ウ ス を来 し た1例 を 経 験 し た.症 例 は76歳 男 性.主 訴 は 下 腹 部 痛.開 腹 術 の 既 往 は 無 し.下 腹 部 痛 に て 発 症 し腹 部CT等 に て 絞 扼 性 イ レ ウ ス と 診 断 しope施 行. Meckel憩 室 を先 進 部 と した大 網 裂 孔 ヘ ルニ ア で あ っ た.開 腹 既 往 の な い 腸 閉 塞 で 内ヘ ル ニ ア の 可 能 性 を検 討 し て み る必 要 が あ る.20. 当 科 に お け る遊 離 腸 管 移 植 の 成 績
岡山大学第一外科 猶 本 良 夫
上 川 康
明
羽 井 佐
実
八 木 孝 仁
岡 林 孝
弘
田 中 紀 章
折
田 薫 三
1987年 よ り1995年12月 ま で に 当 科 に お い て 施 行 し た 遊 離 腸 管 移 植 は31例 で あ っ た.そ の 内 訳 はhypopharyngeal cancer 13 (41.9%), cer vical esophageal ca. 11 (35.5%), thoracic esophageal ca 6 (19.4%), benign esophagealstenosis 1 (3.2%)で あ っ た. 31例 に 対 し て32 腸 管 のfree graftを 行 い, 31 (96.9%)が 空 腸,
1 (3.1%)がS字 状 結 腸 で あ っ た.
feeding arteryと し て はtransversus coli 26 (79.3%), inferior thyroid 1 (3.4%), interna thoracica media 3 (10.3%), carotis 2 (6.9%)
で あ っ た. jejunal graft 1例 がinfectionに よ るgraft lossと な っ た.